JP2936831B2 - 車両用エンジンの制御装置 - Google Patents

車両用エンジンの制御装置

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JP2936831B2
JP2936831B2 JP25135791A JP25135791A JP2936831B2 JP 2936831 B2 JP2936831 B2 JP 2936831B2 JP 25135791 A JP25135791 A JP 25135791A JP 25135791 A JP25135791 A JP 25135791A JP 2936831 B2 JP2936831 B2 JP 2936831B2
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用エンジンの制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用エンジンの制御装置として
は、特開平2−201038号公報に示されるものが挙
げられる。これは、アクセル走行制御のためのアクセル
開度に応じた目標駆動軸トルクと、トラクション制御の
ための車輪のスリップを収束し得る目標駆動軸トルク
と、ASCD(オートスピードコントロールデバイス)
制御のための定速走行に必要な目標駆動軸トルクとか
ら、1つを選択し、選択された目標駆動軸トルクが得ら
れるようにエンジン出力を制御するものである。図10に
この従来例の構成図を示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の従来
例においては、性質の異なる制御項目を、全て同等、並
列に配置して、選択するために、種々の問題点がある。
例えば、アクセル走行制御やASCD制御等の運転者の
意志によって開始される通常走行制御モードと、過度の
スリップを起こす恐れのある緊急時において運転者の意
志とは別に即座に作動するトラクション制御モード等と
の間の切替え時において、目標駆動トルクに段差を生じ
てしまい、その結果ショック等を起こし、乗り心地を悪
化させてしまう。
【0004】また、トルクを緊急時に抑制するトラクシ
ョン制御部が、他の制御モードの目標駆動軸トルクと無
関係に、スリップを収束させるように目標駆動トルクを
決定するので、少なくとも、トラクション制御モードへ
の移行直後の制御性能の悪化(過度のトルクの低下やス
リップ収束の遅れ等)が起こる。本発明は、このような
従来の問題点に鑑みてなされたもので、運転者の意志に
基づいて制御を開始する通常走行制御モードであるアク
セル走行制御又は自動走行制御(ASCD制御等)の第
1グループと、車両と走行環境によってもたらされる緊
急時のみトルク抑制方向に働く緊急時目標駆動軸トルク
抑制制御(トラクション制御等)の第2グループとに分
け、最適な制御形態をとることにより、上記問題点を解
決することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、図
1に示すように、下記のa〜cの手段を含んで車両用エ
ンジンの制御装置を構成する。 a)アクセル操作量に基づいて、目標駆動軸トルクを演
算するアクセル走行制御手段又は、運転者若しくは車両
外情報によって設定された目標値若しくは目標パターン
に車両状態を追従させるように、目標駆動軸トルクを演
算する自動走行制御手段b)車両の運転状態量を所定値と比較することにより、
通常走行制御モードかトルク抑制制御モードかを判定す
るモード判定手段 c)通常走行制御モードからトルク抑制制御モードに変
化後、通常走行制御モードに戻るまで、前記目標駆動軸
トルクからトルク抑制用の補正量を減算して、最終目標
駆動軸トルクを決定し、通常走行制御モードに戻ったと
きは、トルク抑制用の補正量を連続的にゼロに復帰させ
つつ、最終目標駆動軸トルクを決定する緊急時目標駆動
軸トルク抑制制御手段 d) 前記最終目標駆動軸トルクに、実際の駆動軸トルク
が一致するように、エンジンの出力を制御する駆動軸ト
ルク制御手段尚、前記自動走行制御手段には、運転者に
よって設定された目標車速に実際の車速が追従するよう
に目標駆動軸トルクを演算するASCD制御手段の他、
車両外情報によって設定された目標車速に実際の車速が
追従するように目標駆動軸トルクを演算する車両外誘導
走行制御手段などが含まれる。
【0006】また、前記緊急時目標駆動軸トルク抑制制
御手段には、駆動輪の過度のスリップを防止するために
一時的に目標駆動軸トルクを低減するトラクション制御
手段の他、前方走行車両への接近防止のために前方走行
車両との車間距離が設定値を下回った場合に一時的に目
標駆動軸トラクションを低減する接近回避制御手段など
が含まれる。
【0007】
【作用】先ず、第1グループのアクセル走行制御手段に
より、アクセル操作量に基づいて、目標駆動軸トルクが
演算されるか、同じく第1グループの自動走行制御手段
により、運転者若しくは車両外情報によって設定された
目標値若しくは目標パターンに車両状態を追従させるよ
うに、目標駆動軸トルクが演算される。
【0008】次に、第2グループの緊急時目標駆動軸ト
ルク抑制制御手段により、駆動輪のスリップや前方走行
車への異常接近等の緊急時に、それらを回避するため
に、前記演算された目標駆動軸トルクを一時的に低減し
て、最終目標駆動軸トルクが決定される。すなわち、モ
ード判定手段により、車両の運転状態量を所定値と比較
することにより、通常走行制御モードかトルク抑制制御
モードかを判定する。そして、緊急時目標駆動トルク演
算手段により、通常走行制御モードからトルク抑制制御
モードに変化後、通常走行制御モードに戻るまで、前記
目標駆動軸トルクからトルク抑制用の補正量を減算し
て、最終目標駆動軸トルクを決定し、通常走行制御モー
ドに戻ったときは、トルク抑制用の補正量を連続的にゼ
ロに復帰させつつ、最終目標駆動軸トルクを決定する。
このように、第1グループの通常走行制御モードの出力
である目標駆動軸トルクに、第2グループのトルク抑制
制御の補正が行われ、最終的な目標駆動軸トルクが決定
される。
【0009】そして、駆動軸トルク制御手段により、こ
の最終目標駆動軸トルクに、実際の駆動軸トルクが一致
するように、エンジンの出力が制御される。従って、緊
急時目標駆動軸トルク抑制制御手段として、トラクショ
ン制御手段を例にとると、通常走行制御モードである例
えばアクセル走行制御中に、過度の駆動輪スリップを検
知した場合に、アクセル走行制御手段の出力である目標
駆動軸トルクに、トルクを抑制するための補正がトラク
ション制御手段によって、スリップが収束するまで行わ
れる。逆に、スリップが収まれば、トルク抑制のための
補正値は連続的にゼロに復帰し、元のアクセル走行制御
モードに戻る。従って、運転者の意図しない制御モード
の切替え時においても、目標駆動軸トルクが連続的に変
化するので、ショック等を起こさない。
【0010】また、過度のスリップを起こし始めた目標
駆動軸トルクが、トラクション制御の基点となるため
に、より俊敏に、最適なスリップ率へ実スリップ率を収
束させることが可能である。つまり、過度のスリップを
起こすような駆動軸トルクは、当然、タイヤと路面との
摩擦係数によって変化するものであり、一意に決まるも
のではない。従って、従来のようにトラクション制御開
始時の目標駆動軸トルクを一意に決めてしまうと、その
場の最適値とかけ離れる場合が起こり、スリップの収束
が遅れるが、本発明ではより俊敏な収束が可能となるの
である。
【0011】
【実施例】以下に本発明の一実施例を説明する。尚、本
実施例では、FR駆動、A/T車両を例にとる。図2に
システム図を示す。エンジン1においては、吸気通路2
に設けたスロットル弁3により吸入空気量が制御される
一方、この空気量に応じた量の燃料が各気筒の吸気ポー
トに設けたインジェクタ4より噴射されて、所望の空燃
比の混合気が形成され、燃焼室内にて点火栓5により点
火されて燃焼し、その燃焼エネルギーがクランク軸6の
回転に変換される。
【0012】エンジン1のクランク軸6の回転は、トル
クコンバータ(以下トルコンという)7を介して、トル
コン出力軸8に伝達され、更に、トランスミッション9
を経て、車両の駆動軸10に伝達される。ここにおいて、
本発明に係るエンジン制御のため、各種のセンサが設け
られている。
【0013】すなわち、アクセル開度センサ11が設けら
れていて、アクセル開度(アクセル操作量)Accがポテ
ンショメータの出力電圧として検出される。また、クラ
ンク角センサ12が設けられていて、単位角毎の単位信号
と基準位置毎の基準信号とが出力される。ここで、所定
時間内の単位信号の発生数又は基準信号の周期よりエン
ジン回転速度Neが算出される。
【0014】また、トルコン出力軸回転速度センサ13が
設けられていて、トルコン出力軸8の回転速度Ntが検
出される。また、シフト位置センサ14が設けられてい
て、トランスミッション9のシフト位置Pが検出され、
これにより変速比Grが検出される。また、車速センサ
15が設けられていて、駆動軸10の回転速度であるところ
の車速Vspが検出される。
【0015】また、駆動輪速センサ16が設けられてい
て、駆動輪(後輪)の回転速度VRが検出されると共
に、従動輪速センサ17が設けられていて、従動輪(前
輪)の回転速度VFが検出される。また、車間距離セン
サ18が設けられていて、前方走行車両との車間距離Lが
公知のレーザーレーダ等を用いて検出される。
【0016】さらに、ASCD制御用車速セットスイッ
チ19が設けられていて、運転者がASCD制御を希望し
てプッシュすると、トリガ信号を発生する。これらのセ
ンサ11〜19からの検出信号はCPU20に入力される。
尚、図にはCPU20に付設される入出力インターフェイ
ス及びメモリについては示していない。
【0017】CPU20においては、後述する図3及び図
4(図4は図3の続き)に示す制御ルーチンを実行し
て、これらの検出信号を基に、目標スロットル弁開度θ
oを演算し、これをサーボ駆動回路21に出力する。サー
ボ駆動回路21は、スロットル弁3に付設されたポテンシ
ョメータ式のスロットルセンサ22により検出された実際
のスロットル弁開度θrが、CPU20から入力された目
標スロットル弁開度θoと一致するように、これらの偏
差に応じて、スロットル弁3に連結されたサーボモータ
23を正逆転駆動する。
【0018】尚、CPU20は、この他、周知の方法によ
り、吸入空気量に応じた燃料噴射パルスをインジェクタ
4に出力して燃料噴射制御を行い、また、最適なタイミ
ングで点火パルスをイグニションコイル24に出力して点
火栓5による点火制御を行う。次に、CPU20により実
行される図3及び図4の制御ルーチンについて説明す
る。
【0019】この制御ルーチンは一定周期(例えば10ms
ec)毎に実行される。P1〜P8では、前記センサ11〜
18の信号を読込み、適宜計算して、アクセル開度Acc、
エンジン回転速度Ne、トルコン出力軸回転速度Nt、
シフト位置P、車速Vsp、駆動輪速VR、従動輪速V
F、前方走行車両との車間距離Lを検出する。この他、
図示しないブレーキスイッチからの信号も読込まれる。
【0020】P9では、ASCD制御用車速セットスイ
ッチ19からの信号を読込み、もし、スイッチがプッシュ
されたことを示すトリガ信号を検知したならば、その時
点の車速Vspを目標車速Vspr に代入する(Vspr =V
sp)。 P10では、駆動輪速VRが0でないことを前提として、
駆動輪速VRと従動輪速VFとから、下式に基づいて、
駆動輪のスリップ率Sを計算する。
【0021】S=(VR−VF)/VR P11(図4)では、ASCD制御用車速セットスイッチ
19、車速Vsp、ブレーキ等の状態に基づいて、ASCD
制御を行うか、若しくはアクセル走行制御を行うかを選
択する。詳しくは、車速セットスイッチ19がON、かつ
車速Vsp≧所定値(例えば50km/h)、かつブレーキ操作
なしの条件で、ASCD制御を選択し、この条件が満た
されない場合にアクセル走行制御を選択する。
【0022】P12では、P11でアクセル走行制御が選択
された場合に、アクセル走行制御用目標駆動軸トルクT
1を計算する。例えば、アクセル開度Acc及び車速Vsp
に基づいて、運転性及び車両の最大駆動力特性を考慮し
たうえで、予め決定したデータテーブルより、目標駆動
軸トルクT1=f1(Acc,Vsp)をルックアップす
る。この場合、特性の異なる複数のデータテーブルを運
転者の好みや走行環境によって切換えてもよい。
【0023】又は、下式により計算してもよい。 T1=k1 ・Acc−k2 ・Vsp (k1 ,k2 は定
数) P13では、P11でASCD制御が選択された場合に、A
SCD制御用目標駆動軸トルクT2を計算する。例え
ば、目標車速Vspr と実車速Vspとの偏差分と、公知の
方法により推定された走行抵抗RLとに基づいて、下式
により計算する。
【0024】 T2=〔W・k3 ・(Vspr −Vsp)+RL〕・r Wは車両重量、rはタイヤ半径、k3 は定数である。
尚、P12がアクセル走行制御手段に相当し、P13が自動
走行制御手段に相当する。P14では、P8で計算された
前方走行車両との車間距離Lに基づいて、異常接近防止
のための目標駆動軸トルク抑制制御(接近回避制御)を
行うか否かを判定する。
【0025】具体的には、L≦所定値Lmin の場合に接
近回避制御による補正を実施すべくP15へ進み、他の場
合はP16へ進む。P15では、P14で接近回避制御が選択
された場合に、目標駆動軸トルク(T1又はT2)のた
めの補正値Δ1を下式により計算する。 Δ1(new) =Δ1(old) +a1 (a1 は定数) P16では、P10で計算された駆動輪のスリップ率Sに基
づいて、過度のスリップ防止のための目標駆動軸トルク
抑制制御(トラクション制御)を行うか否かを判定す
る。
【0026】具体的には、S≧所定値Smax の場合にト
ラクション制御による補正を実施すべくP17へ進み、他
の場合はP18へ進む。P17では、P16でトラクション制
御が選択された場合に、目標駆動軸トルク(T1又はT
2)のための補正値Δ2を下式により計算する。 Δ2(new) =Δ2(old) +a2 (a2 は定数) P18では、P14,P16にて駆動軸トルク抑制制御が選択
されなかった場合に、補正値Δ1,Δ2を下記の条件式
に従ってゼロになるまで減算する。
【0027】 If Δ1≠0 then Δ1(new) =Δ1(old) −b1 (b1 は定数) If Δ2≠0 then Δ2(new) =Δ2(old) −b2 (b2 は定数) P19では、既に計算された目標駆動軸トルク(T1又は
T2)と、補正値(Δ1又はΔ2)とから、下式に従っ
て、最終目標駆動軸トルクTFを決定する。 TF=(T1又はT2)−(Δ1又はΔ2) 尚、P14〜P19が目標駆動軸トルク抑制制御手段に相当
し、特にP14,P16の部分がモード判定手段に相当す
る。
【0028】P20では、先ず、シフト位置Pに対応する
変速比Grと、最終目標駆動軸トルクTFとから、下式
に従って、目標トルコン出力軸トルクTtrを計算する。 Ttr=TF/Gr 続いて、目標トルコン出力軸トルクTtrと、トルコン出
力軸回転速度Ntとから、目標エンジン回転速度Nerを
計算する。
【0029】すなわち、トルコン7の特性(トルク容量
τ,効率η)は、図5に示すように、トルコン入力軸回
転速度(エンジン回転速度Neに等しい)とトルコン出
力軸回転速度Ntとの回転速度比Ne/Ntに依存する
ので、トルコン出力軸トルクTtは次の2次式でモデル
化されることが公知である。すなわち、非カップリング
領域では、 Tt=A0 ・Nt2 +A1 ・Nt・Ne+A2 ・Ne2 …(1) カップリング領域では、 Tt=B0 ・Nt2 +B1 ・Nt・Ne+B2 ・Ne2 …(2) となる。
【0030】但し、これらの式において、A0 〜A2
0 〜B2 は、トルコンに固有の定数である。これは、
図5において、トルク容量τ(=Tt/Ne2 )の2次
曲線が回転速度比Nt/Neを用いて、 Tt/Ne2 =C0 ・(Nt/Ne)2 +C1 ・Nt/
Ne+C2 で表される(但し、C0 〜C2 は曲線の膨らみを定める
定数)ことから、この式をTtについて整理すれば、上
式(1),(2)が得られるものである。
【0031】尚、図5において、効率ηは、Nt・Tt
とNe・Teとの比(Nt・Tt)/(Ne・Te)で
ある。但し、Teはトルコン入力軸トルクである。上式
(1),(2)において、目標トルコン出力軸トルクT
trが得られるエンジン回転速度(目標エンジン回転速
度)をNerとすれば、Ttr及びNerを上式(1),
(2)に代入して、 Ttr=A0 ・Nt2 +A1 ・Nt・Ner+A2 ・Ner2 …(3) Ttr=B0 ・Nt2 +B1 ・Nt・Ner+B2 ・Ner2 …(4) となる。
【0032】従って、Ttr及びNtを変数として、
(3),(4)の連立方程式を解くと、目標エンジン回
転速度Nerは、目標駆動軸トルクTtr、変速比Gr、ト
ルコン出力軸回転速度Ntを用いて求められたトルコン
の特性を反映した値として設定されることになる。尚、
予め計算したNerの値をテーブルに入れておいて、Ttr
とNtとからルックアップによりNerが求められるよう
にしてもよい。
【0033】P21では、規範モデルH(s) の応答性に沿
って、実際のエンジン回転速度NeがP20にて設定され
た目標エンジン回転速度Nerに一致するようにして、目
標エンジン出力軸トルクTerを計算する。目標エンジン
出力軸トルクTerを導出する方法としては、図6にブロ
ック図(連続時間系で表記)で示すような公知のIMC
法(InternalModel Control Method )を用いる。
【0034】IMC法によりロバストなモデルマッチン
グ制御系を構成することが可能であり、非線形な要素を
多分に含み、燃焼というかなり変動的な要素を含むエン
ジンの回転速度制御に有効である。モデルマッチング制
御とは、制御対象の応答特性を規範モデルのそれと一致
させる制御をいう。ロバストとは、多少のモデル誤差や
パラメータ変動があっても制御系の安定性が保たれるこ
とをいう。
【0035】図6において、G(s) は制御対象(目標エ
ンジン出力軸トルクに基づいてスロットル弁開度を制御
し、エンジン出力軸トルクが目標値に追従するように制
御したエンジンの応答性)、GM(s) はその制御対象モ
デル、C(s) はフィードフォワード型モデルマッチング
補償器である。C(s) =H(s) /GM(s) である。但
し、図6は連続時間系で表記してあるので、実際にはサ
ンプル周期Tsamp(10msec)で離散化して目標エンジン
出力軸トルクTerを演算する。
【0036】P22では、図6のIMC法で求められた目
標エンジン出力軸トルクTerと、そのときのエンジン回
転速度Neとに基づいて、目標スロットル弁開度θoを
テーブルから検索する。この目標スロットル弁開度θo
は、図7に示すように、目標エンジン出力軸トルクTer
が高くなるに従って高くなり、またエンジン回転速度N
eが高くなるに従って高くなるように設定されており、
エンジン1の出力特性から定まるデータとなっている。
【0037】P23では、検出された目標スロットル弁開
度θoに対応する信号をサーボ駆動回路21に出力する。
これにより、スロットル弁3の開度が前記目標スロット
ル弁開度θoに一致するようにフィードバック制御さ
れ、目標エンジン出力軸トルクTerすなわち目標エンジ
ン回転速度Neが得られるような吸入空気流量に制御さ
れる。
【0038】次に本実施例における作用効果を図8及び
図9を用いて説明する。図8には、アクセル走行制御中
に、トラクション制御が実行された場合を、従来例と本
案の双方について示す。従来例の場合には、アクセル走
行制御からトラクション制御へ切替わる時に、駆動軸ト
ルクに段差が発生し、運転性を損ない、さらに、スリッ
プ収束の応答性が大きく悪化する恐れがある。本案の場
合には、アクセル走行制御は続行しており、トラクショ
ン制御による補正が加味されるだけなので、駆動軸トル
クは常に連続的に変化し、スリップ収束の応答性が向上
する。
【0039】図9には、ASCD走行制御中に、衝突回
避制御が実行された場合を、従来例と本案の双方につい
て示す。従来例の場合には、ASCD制御から接近回避
制御へ切り替わる時に、駆動軸トルクに段差が発生し、
運転性を損ない、さらに、前方走行車両との接近回避の
応答性が大きく悪化する恐れがある。本案の場合には、
ASCD制御は続行しており、接近回避制御による補正
が加味されるだけなので、駆動軸トルクは常に連続的に
変化し、前方走行車両との接近回避の応答性が向上す
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ト
ラクション制御や衝突回避制御などの目標駆動軸トルク
の抑制制御への切替え時において、目標駆動軸トルクが
連続的に変化するので、ショック等を防止できると共
に、スリップ収束や異常接近回避の応答性が向上すると
いう効果が得られる。特に、通常走行制御モードからト
ルク抑制制御モードに変化後、通常走行制御モードに戻
るまで、トルクを抑制するための補正が行われ、通常走
行制御モードに戻れば、トルク抑制のための補正値は連
続的にゼロに復帰し、元のアクセル走行制御モードに戻
る。従って、運転者の意図しない制御モードの切替え時
においても、目標駆動軸トルクが連続的に変化するの
で、ショック等を起こさない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示す機能ブロック図
【図2】 本発明の一実施例を示すシステム図
【図3】 CPUの演算処理内容を示すフローチャート
(その1)
【図4】 CPUの演算処理内容を示すフローチャート
(その2)
【図5】 トルコンの特性を示す図
【図6】 IMC法のブロック図
【図7】 目標スロットル弁開度の特性図
【図8】 作用効果例1を示す図
【図9】 作用効果例2を示す図
【図10】 従来例の構成図
【符号の説明】
1 エンジン 3 スロットル弁 6 クランク軸 7 トルコン 8 トルコン出力軸 9 トランスミッション 10 車両の駆動軸 11 アクセル開度センサ 12 クランク角センサ 13 トルコン出力軸回転速度センサ 14 シフト位置センサ 15 車速センサ 16 駆動輪速センサ 17 従動輪速センサ 18 車間距離センサ 19 ASCD制御用車速セットスイッチ 20 CPU 21 サーボ駆動回路 23 サーボモータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/04 310 F02D 29/02 F02D 29/02 301 F02D 29/02 311

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクセル操作量に基づいて、目標駆動軸ト
    ルクを演算するアクセル走行制御手段と、車両の運転状態量を所定値と比較することにより、通常
    走行制御モードかトルク抑制制御モードかを判定するモ
    ード判定手段と、 通常走行制御モードからトルク抑制制御モードに変化
    後、通常走行制御モードに戻るまで、前記目標駆動軸ト
    ルクからトルク抑制用の補正量を減算して、最終目標駆
    動軸トルクを決定し、通常走行制御モードに戻ったとき
    は、トルク抑制用の補正量を連続的にゼロに復帰させつ
    つ、 最終目標駆動軸トルクを決定する緊急時目標駆動軸
    トルク抑制制御手段と、 前記最終目標駆動軸トルクに、実際の駆動軸トルクが一
    致するように、エンジンの出力を制御する駆動軸トルク
    制御手段と、 を含んで構成されることを特徴とする車両用エンジンの
    制御装置。
  2. 【請求項2】運転者若しくは車両外情報によって設定さ
    れた目標値若しくは目標パターンに車両状態を追従させ
    るように、目標駆動軸トルクを演算する自動走行制御手
    段と、車両の運転状態量を所定値と比較することにより、通常
    走行制御モードかトルク抑制制御モードかを判定するモ
    ード判定手段と、 通常走行制御モードからトルク抑制制御モードに変化
    後、通常走行制御モードに戻るまで、前記目標駆動軸ト
    ルクからトルク抑制用の補正量を減算して、最終目標駆
    動軸トルクを決定し、通常走行制御モードに戻ったとき
    は、トルク抑制用の補正量を連続的にゼロに復帰させつ
    つ、 最終目標駆動軸トルクを決定する緊急時目標駆動軸
    トルク抑制制御手段と、 前記最終目標駆動軸トルクに、実際の駆動軸トルクが一
    致するように、エンジンの出力を制御する駆動軸トルク
    制御手段と、 を含んで構成されることを特徴とする車両用エンジンの
    制御装置。
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