JP3261737B2 - ポリエステル組成物およびポリエステルフィルム - Google Patents

ポリエステル組成物およびポリエステルフィルム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ポリエステルフィルムに関する
ものであり、詳しくは機械特性、滑り性、電気特性が改
良されたポリエステルフィルムに関するものである。さ
らに詳しくは磁気テープ用、コンデンサー用、電絶用、
包装用、一般工業用等、特に磁気テープ用およびコンデ
ンサー用に適したポリエステルフィルムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、特にポリエチレンテレフ
タレート二軸延伸フィルムは、優れた機械的性質、熱的
性質、電気的性質を示し、写真用、金属蒸着用、包装雑
貨用、電気絶縁用、コンデンサー誘導体用、磁気記録用
などの用途に広く用いられている。
【0003】しかしながら、近年ポリエチレンテレフタ
レートフィルムの利用分野では小型化の要求が強まり、
機械特性向上によるフィルム薄膜化が望まれている。ま
た、これらの各種用途のうち、コンデンサー誘導体用途
においては電気特性の向上(絶縁破壊電圧の増大、絶縁
抵抗の増大、誘電正接の低減など)が望まれており、古
くから種々の改良方法が提案されてきた。
【0004】例えば、特公昭35−5395号公報、特
公昭41−4600号公報などではリン酸アンモニウ
ム、ヒドロキシ−ポリオキシエチレンヒドロキシメチル
ホスホネイトなどの特殊なリン化合物を添加する方法に
より絶縁抵抗を増大する方法が提案されている。しかし
これらの方法では絶縁抵抗の増大は十分でなく、誘電正
接の低減には効果がなく、滑り性も著しく低下するた
め、ロール巻き加工、素子巻き加工が困難になる欠点が
ある。また、重縮合触媒の触媒能を低下させ、所望する
高重合度のポリエステルが得られなくなると共に、ポリ
エステル中のジエチレングリコール成分が多くなりポリ
エステルの軟化点が低下するという問題もある。
【0005】また、特公平1−19421号公報におい
て、直接エステル化反応および重縮合反応によりポリエ
ステルを製造する際、マグネシウムおよびホスフォン酸
などのリン化合物を添加する技術も提案されている。し
かし、この技術では、結晶性が未だ不十分であり、電気
特性(絶縁破壊電圧、絶縁抵抗、誘電正接)に問題があ
り、滑り性も不十分であった。
【0006】一方、フィルムの加工性を向上させるには
フィルム表面に凹凸を与えフィルムに滑り性を付与する
方法があり、このためにたとえば炭酸カルシウム、硫酸
バリウム、炭酸リチウム、酸化チタン、カオリン、タル
ク、酸化ケイ素などの粒子をポリエステル中に添加する
ことなどが知られている。しかしながら、単に前記のよ
うな粒子をポリエステル中に添加したフィルムは電気特
性、特に絶縁破壊電圧が著しく低下するため、コンデン
サーフィルムとしての実用性は小さい。
【0007】また、ポリエチレンテレフタレートの電気
特性と滑り性の改良を目的として特開昭55−2115
7号公報には、Ca化合物の存在下でポリエステルのエ
ステル交換反応を行ない、Ca化合物に対して1〜2倍
モルのP化合物を添加し、かつ特定の不活性無機粒子を
添加してなるポリエステルフィルムが知られている。し
かし、このフィルムは十分な電気特性が得られない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
様な従来の欠点を改良することにあり、機械特性、滑り
性および電気特性(絶縁破壊電圧・絶縁抵抗・誘電正
接)が改良されたポリエステルフィルムを提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の目的
は、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートから
成るポリエステルフィルムであって、マグネシウム元素
およびリン元素を式を満足するように含有し、かつ平
均粒子径10μm以下の不活性粒子を0.001〜10
重量%含有してなる下記式を満たすポリエステル組成
物を延伸してなるポリエステルフィルムによって達成さ
れる
【0010】 0.1≦M/P≦1.6 … Tc´−Tc≧60℃ … (ここで、M/Pはポリエステル組成物中に含有される
マグネシウム元素(M)とリン元素(P)のモル比を示
し、また、Tc´は降温結晶化温度(℃)を示し、Tc
は昇温結晶化温度(℃)を示す) 本発明におけるポリエステルとしては、主たる繰り返し
単位がエチレンテレフタレ−トから成るポリエステルを
示し、酸成分としてテレフタル酸、ジオール成分として
エチレングリコールを主成分とした単独重合体、および
これにイソフタル酸、ポリエチレングリコール、p−ヒ
ドロキシ安息香酸などの他の酸成分および/またはアル
コール成分を共重合したポリエステルを示す。製造方法
としてはエステル交換法・エステル化法のいずれでも良
いが、エステル交換法がより好ましい。
【0011】本発明の重要な特徴は、本発明のポリエス
テル組成物の結晶性が良いことであり、特有な熱的性質
としてあらわすことができる。すなわち、差動走査熱量
計を用いて降温結晶化温度(Tc´)と昇温結晶化温度
(Tc)を測定すると、両者の差Tc´−Tcが大きい
ほど結晶性が良いことを示す。電気特性向上のためには
Tc´−Tcが60℃以上であれば、特に限定されるも
のではないが、好ましくは70℃以上、より好ましくは
80℃以上であり、上限として120℃未満である。こ
の温度差が60℃未満の場合は、機械特性および電気特
性の向上効果が十分でなく、他方、この温度差が120
℃を越えると製膜性に悪影響をおよぼし、好ましくな
い。
【0012】本発明の第2に重要な特徴は、ポリエステ
ル組成物中に含有されるマグネシウム元素とリン元素の
モル比M/Pが0.1〜1.6、好ましくは0.2〜
1.1、より好ましくは0.3〜0.8であることであ
る。このM/Pが0.1未満の場合は、機械特性および
電気特性のこれ以上の向上に対して効果がない上、ポリ
エステルの軟化点が低下するため好ましくない。
【0013】一方、M/Pが1.6を越える場合は、機
械特性および電気特性の改善効果が達成できない。
【0014】ポリエステル組成物中に含有されるマグネ
シウム元素の量は30ppm以上が好ましい。30pp
m未満では重合中に異物が発生するため好ましくない。
また、ポリエステル組成物中に含有されるリン元素の量
は50ppm以上が好ましい。50ppm未満ではポリ
エステル組成物の耐熱性が悪化するため好ましくない。
本発明におけるマグネシウム元素およびリン元素を含
有させるための方法は特に限定されることはないが、マ
グネシウム化合物はエステル交換反応・エステル化反応
・重縮合反応の触媒として、もしくは析出粒子生成のた
めに使用する水素化物、アルコラート、塩化物およびモ
ノカルボン酸塩の形であることが好ましく、酢酸塩もし
くは塩化物の形であることがより好ましい。また、リン
化合物はリン酸、亜リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸
もしくはこれらのエステル、ハーフエステルからなる群
から選ばれた一種以上のリン化合物の形であることが好
ましく、亜リン酸、ホスホン酸もしくはこれらのエステ
ル、ハーフエステルからなる群から選ばれた一種以上の
リン化合物の形であることがより好ましく、特にホスホ
ン酸もしくはこのエステル、ハーフエステルからなる群
から選ばれた一種以上のリン化合物の形であることが好
ましい。
【0015】例えば、リン化合物としてホスホン酸を選
択した場合を例に挙げると、ポリエステル末端およびマ
グネシウムと反応して内部粒子を生成し、これが結晶核
剤となって結晶化速度を向上させていると推定される。
【0016】なお、マグネシウム化合物およびリン化合
物は、上記化合物に限定されるものではなく、通常ポリ
エステル製造時にエステル交換反応・エステル化反応・
重縮合反応の触媒として、もしくは析出粒子生成のため
に使用する化合物を適宜使用することができる。
【0017】本発明の第3に重要な特徴は、ポリエステ
ル組成物中に平均粒子径10μm以下の不活性粒子を
0.001〜10重量%含有することにある。なお、該
不活性粒子は必要に応じ粉砕、分級され、平均粒子径1
0μm以下、好ましくは5μm以下、より好ましくは3
μm以下の粒子として使用される。不活性粒子の平均粒
子径が10μmより大きくなると、それらの粗大粒子が
絶縁破壊の発生点になるため、絶縁破壊電圧特性が著し
く低下してくるためよくない。
【0018】添加量はポリエステルに対し、0.001
〜10重量%であり、好ましくは0.005〜5.0重
量%であり、より好ましくは0.01〜2.0重量%で
ある。添加量が0.001重量%未満であると滑り性お
よび電気特性、特に絶縁破壊電圧に対する効果が不十分
であり、他方、添加量が10重量%を越えると滑り性に
対し、もはや、それ以上の改善は見られず、かえって機
械特性や電気特性が低下し、本発明の目的とする機械特
性および電気特性向上を達成できない。
【0019】含有される不活性粒子の種類としては特に
限定されないが、無機粒子およびまたは有機粒子が挙げ
られ、無機粒子の種類としては、乾式法および湿式法シ
リカさらにはコロイド状シリカ、アルミナ、リン酸カル
シウム、ケイ酸アルミニウム、酸化チタン、タルク、硫
酸バリウム、炭酸カルシウム、フッ化リチウム、雲母、
クレーなどの粒子が挙げられる。
【0020】一方、有機粒子の種類としては、ポリスチ
レン、もしくは架橋ポリスチレン粒子、スチレン・アク
リル系およびアクリル系架橋粒子、スチレン・メタクリ
ル系およびメタクリル系架橋粒子などのビニル系粒子、
ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド、シリコーン、ポ
リテトラフルオロエチレン、ポリフェニルエステル、フ
ェノール樹脂などの粒子が挙げられるが、無機および有
機粒子とも、これらに限定されるものではない。また、
無機および有機粒子は併用しても良く、また、それぞれ
2種類以上混合して用いることもできる。
【0021】次に、本発明で用いるポリエステル組成物
を製造する方法の一例について述べる。
【0022】テレフタル酸もしくはそのエステル形成性
誘導体と、エチレングリコールをエステル化もしくはエ
ステル交換触媒の存在下、加熱溶解して常法によりエス
テル化もしくはエステル交換反応を行う。エステル化も
しくはエステル交換反応の終了後、リン元素に対するマ
グネシウム元素のモル比M/Pが、式の所定値になる
ようにマグネシウム化合物およびリン化合物を添加し、
さらに不活性粒子を例えばエチレングリコールをスラリ
ー媒体として、エチレングリコールスラリーなどの状態
で添加する。なお、不活性粒子の添加時期は、上記にと
らわれず、エステル化もしくはエステル交換反応の開始
前から重縮合反応が完結するまでの任意の段階を選べ
る。
【0023】次いで、常法により昇温、減圧にして重縮
合反応を行ない、ポリエステル組成物を得る。
【0024】上記にて得られたポリエステル組成物は、
乾燥後、溶融押出しして未延伸シートとし、続いて二軸
延伸、熱処理することにより目的とするフィルムにする
ことができる。二軸延伸は縦、横逐次延伸あるいは二軸
同時延伸のいずれでもよく、延伸倍率は特に限定される
ものではないが通常は縦、横それぞれ2.0〜5.0倍
が適当である。あるいは縦、横延伸後、縦、横方向のい
ずれかに再延伸してもよい。
【0025】詳述したように、本発明によれば機械特
性、滑り性および電気特性(絶縁破壊電圧・絶縁抵抗・
誘電正接)を著しく向上させたポリエステル組成物およ
びポリエステルフィルムで磁気テープ用、コンデンサー
用、電絶用、包装用、一般工業用等、特に磁気テープ用
およびコンデンサー用に適したポリエステル組成物およ
びポリエステルフィルムを得ることができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、
得られたポリエステルの各特性値の測定は次の方法に従
って行なった。
【0027】A.固有粘度[η] オルソクロロフェノール中、25℃において測定した値
である。
【0028】B.平均粒子径 平均粒子径は粒子の電子顕微鏡写真によって測定した全
粒子の50重量%の点にあたる粒子の等価球直径により
求めた。等価球直径とは粒子と同じ容積を有する球の直
径である。
【0029】C.Tc、Tc´ PERKIN−ELMER社製 差動走査熱量計(DS
C)により試量10mg、昇温速度16℃/minの条
件で測定した値である。
【0030】D.ポリエステル中含有元素量 蛍光X線法[IKF3064型(ガイガーフレックス社
製)]により試料10gにて測定した。
【0031】E.絶縁破壊電圧 陰極に厚み100μ、10cm角アルミ箔電極、陽極に
真鍮製25mmφ、500gの電極を用い、この間にフ
ィルムをはさみ、春日製高電圧直流電源を用いて100
V/secの昇圧速度で昇圧し、10mA以上の電流が
流れた場合を絶縁破壊したものとし、この時の電圧値を
測定した。
【0032】F.素子絶縁抵抗 容量0.5μFのアルミ箔を電極とした素子巻コンデン
サーを、東亜電波(株)製超絶縁計を用い、印加電圧D
C100V,充電時間1minで測定した。
【0033】G.誘電正接 フィルムの両面にAl蒸着を行い、JIS−C−231
8の電極およびキャパシタンス・ブリッジを用いて、3
0℃、1KHzにおける値を測定した。
【0034】H.フィルム摩擦係数 東洋テスター(製)スリップテスターを用い、ASTM
−D−1894B法に従って測定し、フィルムの滑り性
の目安として静摩擦係数(μs)を用いた。
【0035】I.ヤング率 二軸延伸フィルムから長さ150mm、幅10mmの試
料を切り出し、この試料をオリエンテック社製引張り試
験機を用いて、初期長100mm、引張り速度300m
m/minの条件で引張り、得られた荷重−歪曲線から
求めた。なお、二軸延伸フィルムの長手方向および幅方
向の測定値は、各方向を試料の長さ方向として切り出し
た試料について測定したものである。
【0036】実施例1 ジメチルテレフタレート100重量部、およびエチレン
グリコール60重量部の混合物に、酢酸マグネシウム
0.09重量部、三酸化アンチモン0.03重量部を添
加して、常法により加熱昇温してエステル交換反応を行
なった。次いで、該エステル交換反応生成物に、フェニ
ルホスホン酸ジメチル0.32重量部および平均粒子径
1.4μmのSiO2 5重量%のエチレングリコールス
ラリーを0.05重量部添加した後、重合反応槽に移行
する。次いで、加熱昇温しながら反応系を徐々に減圧し
て1mmHgの減圧下、290℃で常法により重合を行な
い、4時間で反応を終了した。
【0037】表2に示すごとく、得られたポリエステル
の固有粘度[η]は0.61dl/gおよびポリエステ
ル中の金属分析を行なったところ、Mgは100pp
m、Pが205ppm検出され、M/Pを計算したとこ
ろ0.62であった。又、差動走査熱量計を用いて降温
結晶化温度(Tc´)と昇温結晶化温度(Tc)を測定
したところ、Tc´−Tcは85℃であった。該ポリエ
ステルを溶融押出製膜して未延伸フィルムを得た後、常
法に従って縦延伸倍率3.3倍、横延伸倍率3.5倍に
二軸延伸して5μmのポリエステルフィルムを得た。得
られたポリエステルフィルムのヤング率はMD450k
g/mm2 、TD476kg/mm2 、絶縁破壊電圧は
550V/μ、素子絶縁抵抗は11.0×1010Ω、誘
電正接は0.42%、静摩擦係数0.72であり、機械
特性、滑り性および電気特性ともに優れている。
【0038】実施例2〜6、比較実施例1〜8 実施例2〜6、比較実施例1〜8として使用する金属化
合物およびリン化合物の種類、添加量、不活性粒子の種
類、添加量を表1に示す条件で実施し、又、比較例8は
金属化合物を添加せずにエステル化法で実施した以外
は、実施例1と同様な方法でそれぞれのポリエステル組
成物を得た。得られたポリエステル組成物およびポリエ
ステルフィルムの特性を表2にまとめた。
【0039】実施例2〜6は、Tc´−TcならびにM
/P、不活性粒子の平均粒子径ならびに含有量が本発明
の範囲内にあり、得られたポリエステルフィルムの機械
特性(ヤング率)、電気特性(絶縁破壊電圧、素子絶縁
抵抗、誘電正接)ならびに滑り性がともに向上している
事がわかる。
【0040】一方、比較実施例1は不活性粒子を添加し
ないものであり、素子絶縁抵抗、誘電正接は良好である
ものの、ヤング率、絶縁破壊電圧、滑り性ともに不良で
あった。また、比較実施例2は金属化合物とTc´−T
cが、比較実施例3と5はTc´−Tcが、比較実施例
4と8はM/Pが本発明の範囲外であり、いずれも機械
特性および電気特性に劣るものであった。
【0041】さらに、比較実施例6と7は不活性粒子の
平均粒子径と添加量が本発明の範囲外であり、特に絶縁
破壊電圧が劣るものであった。
【0042】
【表1】
【表2】
【表3】 表中の略号は以下の通りである。
【0043】MD :フィルムの長手方向 TD :フィルムの幅方向
【0044】本発明のポリエステルフィルムは結晶性が
高く、含有するマグネシウム元素とリン元素のモル比が
特定でかつ、不活性粒子を含有することにより、フィル
ムに成形するときの加工性や機械特性および絶縁破壊電
圧・絶縁抵抗・誘電正接などの電気特性を著しく向上さ
せたものであり、磁気テープ用、コンデンサー用、電絶
用、包装用、一般工業用等、特に磁気テープ用、コンデ
ンサー用に好ましく用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 67/00 - 67/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主たる繰り返し単位がエチレンテレフタ
    レートから成るポリエステルフィルムであって、マグネ
    シウム元素およびリン元素を式を満足するように含有
    し、かつ平均粒子径10μm以下の不活性粒子を0.0
    01〜10重量%含有してなる下記式を満たすポリエ
    ステル組成物を延伸してなるポリエステルフィルム。 0.1≦M/P≦1.6 ・・・ Tc’−Tc≧60℃ ・・・ (ここで、M/Pはポリエステル組成物中に含有される
    マグネシウム元素(M)とリン元素(P)のモル比を示
    し、また、Tc’は降温結晶化温度(℃)を示し、Tc
    は昇温結晶化温度(℃)を示す)
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