JP3259934B2 - 熱転写式記録装置 - Google Patents

熱転写式記録装置

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JP3259934B2 JP18439693A JP18439693A JP3259934B2 JP 3259934 B2 JP3259934 B2 JP 3259934B2 JP 18439693 A JP18439693 A JP 18439693A JP 18439693 A JP18439693 A JP 18439693A JP 3259934 B2 JP3259934 B2 JP 3259934B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラテンと記録ヘッド
との間に記録紙とインクシートとを挟み付け、該インク
シートと記録紙を搬送しながら、記録ヘッドの多数の記
録素子に選択的に電流を供給してインクシートのインク
を溶融又は昇華させ、当該記録紙上に画像を形成する熱
転写式記録装置に関するものである。
【0002】この形式の記録装置は、記録ヘッドをプラ
テンに対して圧接させ、これらの間にインクシートと記
録紙を挟み付けて記録動作を行うものであるが、記録ヘ
ッドは常にプラテンに対して圧接したままとなるもので
はない。例えば、記録紙を記録ヘッドとプラテンとの間
に給送するときは、記録ヘッドをプラテンから離間させ
る必要がある。このため、従来より、記録ヘッドをプラ
テンに対して接離可能に支持しているのであるが、この
ように記録ヘッドを作動させるには、これを駆動するた
めの駆動モータが必要となる。
【0003】一方、記録紙は給紙カセットに収容され、
かかる記録紙がこの給紙カセットから1枚ずつ記録ヘッ
ドとプラテンとの間に給送され、その記録紙上に画像が
形成されるが、その際、給紙カセット内の記録紙を自動
給送できるように、記録紙を載置する底板を有する給紙
カセットを用い、その給紙カセット内の最上位の記録紙
を給紙ローラに圧接させ、該ローラを回転させて最上位
の記録紙を給送している。このように最上位の記録紙を
給紙ローラに圧接させるため、従来より底板を加圧する
加圧部材が用いられ、これを作動させて底板を上昇させ
ている。また記録紙の非給紙時には、最上位の記録紙が
給紙ローラから離間するように、加圧部材を作動させて
底板を下降させている。このように、底板を昇降させる
べく、加圧部材を作動させるのであるが、この作動のた
めにも駆動モータが必要となる。
【0004】そこで、従来は、記録ヘッドをプラテンに
対して接離させるための駆動モータと、加圧部材を作動
させるためのもう1つの駆動モータをそれぞれ設け、こ
れらによって記録ヘッドと加圧部材をそれぞれ駆動して
いた。ところが、このように複数の駆動モータを設ける
と、記録装置の構成が複雑となり、しかもそのコストが
上昇する欠点を免れない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の欠点を除去し、従来よりも構成が簡単で、しかも
コストを低減できる熱転写式記録装置を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、プラテンと記録ヘッドとの間に記録紙とイ
ンクシートとを挟み付け、該インクシートと記録紙を搬
送しながら、記録ヘッドの多数の記録素子に選択的に電
流を供給してインクシートのインクを溶融又は昇華さ
せ、当該記録紙上に画像を形成する熱転写式記録装置で
あって、記録紙が載置される底板を有する給紙カセット
と、該カセット内の最上位の記録紙に圧接し、回転しつ
つ、当該最上位の記録紙をプラテンと記録ヘッドの間に
向けて給送する給紙ローラと、最上位の記録紙を給送す
べきとき、前記底板を上昇させて最上位の記録紙を前記
給紙ローラに圧接させ、又は給紙カセットからの記録紙
の非給送時に、最上位の記録紙が給紙ローラから離間す
るように底板を下降させる加圧部材とを具備し、前記記
録ヘッドは前記プラテンに対して接離可能に支持されて
いる熱転写式記録装置において、正逆転可能な駆動モー
タと、該モータにより回転駆動される駆動軸と、該駆動
軸に第1の一方クラッチを介して支持された第1のカム
と、駆動軸に第2の一方クラッチを介して支持された第
2のカムと、第1及び第2のカムの回転によりそれぞれ
駆動される第1及び第2のカムフォロアとを有し、前記
駆動軸の回転時に、前記第1の一方クラッチが該駆動軸
と第1のカムとをロックして当該第1のカムの回転を許
容する方向と、第2の一方クラッチが駆動軸と第2のカ
ムとをロックして当該第2のカムの回転を許容する方向
とが互いに逆向きに設定され、前記第1のカムフォロア
の作動により前記加圧部材が前記底板を上昇させ、又は
下降させるように、当該第1のカムフォロアと加圧部材
を駆動連結し、かつ前記第2のカムフォロアの作動によ
り記録ヘッドがプラテンに対して圧接し、又は離間する
ように、当該記録ヘッドと第2のカムフォロアを駆動連
結し、前記第1及び第2のカムのそれぞれに対して制動
作動を及ぼす制動手段を設けたことを特徴とする熱転写
式記録装置を提案する。
【0007】
【0008】また、前記第1及び第2のカムのそれぞれ
の回転停止位置を制御するための回転位置検知手段を設
けると特に有利である。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って、詳細
に説明する。
【0010】図1は、本発明一実施例の熱転写式記録装
置の概略構成を示し、この例の記録装置は、記録紙上に
カラー画像を形成できるカラー熱転写式記録装置となっ
ていて、例えば、カラー対応型のビデオプリンタ、CG
グラフィックスプリンタ又はキャラクタプリンタなどの
各種のプリンタとして用いることができる。
【0011】図1において、記録装置本体1内には、給
紙カセット6が図の位置に着脱可能に装填セットされて
いる。この給紙カセット6は底板7を有し、この底板7
には規定サイズにカットされた定型サイズの記録紙2が
束ねられて載置収容されている。底板7は、枢ピン7a
を介して給紙カセット本体に回動可能に枢支されてい
る。
【0012】給紙カセット6の図示左側に設けられた給
紙用レバー3は、その支軸3aに固定され、この支軸3
aには底板押し上げレバー4の基端が固定されている。
後述するように、駆動モータ60が作動すると、給紙用
レバー3が支軸3aの軸線の周りに反時計方向に回動
し、図2に示すように、底板押し上げレバー4が底板7
を押し上げて、記録紙2の上面を、給紙ローラ9に圧接
させるようになっている。
【0013】記録動作を開始させるために図示されない
プリント釦を押すと、これに伴い、上述のように底板7
が回動して給紙カセット6内の最上位の記録紙2の上面
が給紙ローラ9に圧接する。また給紙ローラ9はプリン
ト釦の押下に伴い、時計方向に回転を始めるようになっ
ていて、給紙カセット6内の最上位の記録紙2を、ロー
ラ状のプラテン11と、記録ヘッドの一例であるサーマ
ルヘッド16との間に向けて給送する。
【0014】このように、給紙ローラ9は、給紙カセッ
ト6内に収容された最上位の記録紙2に圧接し、回転し
つつ、当該最上位の記録紙をプラテン11とサーマルヘ
ッド16との間に向けて給送する働きをなす。また底板
押し上げレバー4は、最上位の記録紙2を給送すべきと
き、底板7を上昇させて最上位の記録紙2を給紙ローラ
9に圧接させる加圧部材の一例を構成する。
【0015】符号13で示すものは、プラテン11と搬
送ガイド板12との間に形成され、給紙カセット6から
給送された記録紙2を、サーマルヘッド16とプラテン
11との間に案内する記録紙搬送路である。
【0016】サーマルヘッド16の、図示右側の位置に
はグリッドローラ対15が設けられ、記録紙2の先端部
側が、そのグリッドローラ対15よりも若干右側より出
たところで、記録紙2の移送が止められるようになって
いる。サーマルヘッド16は、プラテン11に対して接
離可能に支持されていて、記録紙2を上述のように給送
するとき、図2に示すように、プラテン11から離れて
いて、上述のように記録紙2の移送が止められると、後
述する手段によって下降駆動され、インクシート及び記
録紙を介してプラテン11に圧接する。熱転写記録用の
サーマルヘッド16が、このようにプラテン11に圧接
する部分が熱転写記録部14であり、プラテン11に圧
接するサーマルヘッド部分には、図1の紙面に対して垂
直な方向に多数の発熱素子(図示せず)が配列されてい
る。かかる熱転写記録部14において、記録紙2はイン
クシート8(図4(c)参照)と重ね合される。
【0017】一方、記録紙2の先端部側が上述のように
グリッドローラ対15よりも若干右側に出たとき、グリ
ッドローラ対15とプラテン11が停止するほか、後述
するように、底板押し上げレバー4が図1に示すように
下げられ、給紙カセット6内の最上位記録紙と給紙ロー
ラ9とが離間する。このように、底板押し上げレバー4
は、給紙カセット6からの記録紙の非給送時に、給紙カ
セット6内の最上位の記録紙2が給紙ローラ9から離間
するように底板7を下降させるのである。
【0018】本実施例の熱転写式記録装置は、カラー対
応型の記録装置となっているが、これに用いられるイン
クシート8(図4(c))は、良く知られているよう
に、例えばイエロー、マゼンタ、シアンというように、
それぞれ異なる色の複数のインク層をインクシートの送
り方向に互いに隣接するように繰返し配列形成したもの
となっている。かかるインクシート8は、図示していな
いインクシートカセットに収められ、記録動作時に供出
軸から供出されて巻き取り軸に巻き取られながら送られ
る。図4の(c)では、インクシート8を識別しやすく
するため、これを破線で示してある。
【0019】サーマルヘッド16が前述のように下降す
ることにより記録動作が開始され、例えば、先ずイエロ
ー色のインク層をもって、記録紙2に対して熱転写記録
動作が実行される。
【0020】記録紙2の後端部が熱転写記録部14を通
過する前に、記録紙2の移送は止められ、今度は、記録
紙2が給紙カセット6の側に逆送される。すなわち、最
初の色の熱転写記録動作が終了すると、プラテン11や
グリッドローラ対15などは、今までの回転方向とは反
対方向に回転駆動され、記録紙2の先端部がグリッドロ
ーラ対15の近傍位置に来るまで、記録紙2が戻される
のである(図4(d))。
【0021】次いで、例えばマゼンタ色のインク層をも
って、記録紙2の同一位置に熱転写記録動作が行われ、
更に、同様にしてシアン色のインク層をもって記録紙2
の同位置に熱転写記録動作が実行される。すなわち、記
録紙2を熱転写記録部14の前後で往復させつつ、色毎
に、3色重ねで、記録紙2上に所定のカラー画像が得ら
れるのである。
【0022】かような一連の熱転写記録動作を終了した
あと、記録紙2は、グリッドローラ対15によって、ガ
イド板10と上ガイド板17との間の排出搬送路21を
送られる。排出搬送路21の出口側にはローラ19Aと
19Bより成る排出搬送ローラ対19が設けられてい
る。排出搬送路21を送られる記録紙2は、その排出搬
送ローラ対19によって排出され、記録紙スタッカ22
内に収容される。
【0023】1色目若しくは2色目の重ね転写を終了し
たあと、記録紙を前述のように戻すとき、記録紙搬送路
13と、給紙カセット6に載置された記録紙2の上面部
位とが、記録紙2の戻し路として利用される。戻される
記録紙は、互いに離間した給紙カセット6内の最上位記
録紙と、給紙ローラ9との間の空間に進入する。
【0024】ここで説明が多少重複するが、記録紙の往
復動作について、図4を用いて更に詳しく説明するに、
先ず、サーマルヘッド16がプラテン11から離間した
状態で、プラテン11と給紙ローラ9が時計方向に回転
駆動され、図4の(a)に示すように、給紙カセット6
上の最上位の記録紙2が記録紙搬送路13に向けて給送
される。これと同時にグリッドローラ対15も図4の
(a)に矢印で示した方向に回転を始める。
【0025】このようにして搬送された記録紙2は、図
4の(b)に示すように、グリッドローラ対15より若
干、右側より出たところで、センサ23によって記録紙
2の先端部2aが検出され、その移送を止められる。す
なわち、グリッドローラ対15、プラテン11及び給紙
ローラ9の回転が停止するのである。このとき、底板7
が図1に示すように下降する。
【0026】かかる状態で、サーマルヘッド16が同図
(c)に示す如く下降し、記録紙2とインクシート8が
プラテン11とサーマルヘッド16との間に挟み付けら
れ、降下したサーマルヘッド16と、プラテン11との
間の熱転写記録部14において熱転写記録動作が開始さ
れる。
【0027】すなわち、プラテン11が時計方向に回転
を開始すると共に、グリッドローラ対15が図4(c)
に矢印で示した方向に回転を始め、記録紙2が矢印P方
向に搬送され、インクシート8も矢印Qに搬送される。
このようにインクシート8と記録紙2を搬送しながら、
熱転写記録部14に位置するサーマルヘッド16の多数
の発熱素子に、画信号に応じて選択的に電流が供給さ
れ、その発熱素子が発熱し、その熱によってインクシー
ト8の最初の色のインク層、例えばイエロー色のインク
層のインクが溶融又は昇華し、これが記録紙2に転移す
る。このようにして記録紙上に画像が形成されるのであ
る。サーマルヘッド16の発熱素子は、記録ヘッドの記
録素子の一例を構成するものである。
【0028】図4の(c)は、1色目のイエロー像の記
録動作を丁度終了した状態を示し、記録紙2の後端部2
b(図4(d))が熱転写記録部14よりも図示左側に
至った位置で、プラテン11とグリッドローラ対15が
停止し、記録紙2の移送が止められる。
【0029】次いで、サーマルヘッド16がプラテン1
1から離れ、グリッドローラ対15が図4(c)に矢印
で示した方向と反対の方向に回転し、かつプラテン11
が図4(c)の矢印と反対方向に回転し、記録紙2が戻
される。インクシート8は次の色、例えばマゼンタ色の
インク層の印写を開始すべき位置まで矢印Q方向に送ら
れる。図4の(d)は、記録紙2の戻しを終了した状態
を示す。すなわち、記録紙の先端部2aがセンサ23に
よって検知され、この検知信号によってプラテン11と
グリッドローラ対15の回転が停止され、記録紙2の戻
し動作を終了する。
【0030】記録紙2を戻すとき、前述のように底板押
し上げレバー4を図1の状態に戻しておき、給紙カセッ
ト6に積載された最上位記録紙と給紙ローラ9とを離間
させてあるので、記録紙2を支障なく給紙カセット6の
ところに戻すことができる。
【0031】先にも説明したように、記録紙2が図4の
(d)に示した記録開始位置に戻ると、サーマルヘッド
16が再び下降してインクシート8と記録紙2を介して
プラテン11に圧接し、プラテン11とグリッドローラ
対15が図4の(c)に示した矢印方向に回転し、かつ
インクシート8が矢印Q方向(図4(c))に送られ、
2色目のマゼンタ色のインク層によって記録紙2上に熱
転写記録が行われ、以下、同様にして3色目のシアン色
のインク層をもって記録紙2の同位置に熱転写記録が行
われる。このようにして記録紙2上に所定のカラー像を
形成したのち、記録紙2は記録紙スタッカ22(図1)
に収容されることは前述の通りである。
【0032】また、図に一例として示した熱転写式記録
装置においては、給紙カセット6内に収容不能の別の記
録紙を記録紙搬送路13に導くための別の記録紙給送手
段を備えている。別の記録紙というのは、例えば、送り
方向の長さが定型サイズの記録紙2より長いか、又は短
いものを言い、このような記録紙は給紙カセット6には
収容が不能である。以下、かかる記録紙を「不定型サイ
ズの記録紙」と言う。本発明の理解のため、以下に、こ
れに関連する構成と作用を説明する。
【0033】不定型サイズの記録紙は、次のようにして
手差し給紙を行う。すなわち、手差し給紙用ガイド部材
24を使うのである。この手差し給紙用ガイド部材24
は、図1に示すように枢軸25を支点にして記録紙スタ
ッカ22の上位空間を回動可能になっていて、普段、す
なわち不使用時は図示の実線で示す水平位置に置かれ、
記録装置本体1の外装部の一部を成している。そして、
手差し給紙時には、手差し給紙用ガイド部材24は、こ
の先端部が上ガイド板17と、下ガイド板18との間の
中間搬送路26に向くように、仮想線位置まで例えば手
で押し下げられる。押し下げられた手差し給紙用ガイド
部材24は、図示されないロック手段により、この押し
下げられた位置に保持される。
【0034】このような位置に保持された手差し給紙用
ガイド部材24上に沿って、図3に示すように、不定型
サイズの記録紙2′を手差し給紙する。すると、この手
差し給紙された不定型サイズの記録紙2′は給紙ローラ
9の部位を通って、中間搬送路26内に入り込む。
【0035】ここで、給紙ローラ9は、手差し給紙用ガ
イド部材24を押し下げると、これに連動して、今まで
の給紙方向と反対方向(図3において破線矢印の向き)
に回転駆動されるようになっていて、そのローラ9によ
って記録紙2′は送り作用を与えられ、中間搬送路26
を通って記録紙搬送路13に向けて送られる。なお、か
ような手差し給紙モードを実行する場合、底板7は図1
に示すように下降している。
【0036】記録紙搬送路13の入口側の部分には、不
定型サイズの記録紙2′を搬送ガイド板12とプラテン
11との間に導く位置に回動変位が可能な記録紙ガイド
板27が付設されている。手差し給紙用ガイド部材24
を押し下げると、これに連動して、記録紙ガイド板27
がプラテン11の軸11aの周り(又はその近傍の軸線
周り)に反時計方向に回動し、図3に示す位置に保持さ
れるようになっている。記録紙ガイド板27がかような
位置に置かれることで、手差し給紙された不定型サイズ
の記録紙2′が記録紙搬送路13に導かれるのである。
【0037】記録紙搬送路13を通った不定型サイズの
記録紙2′は、この先端部がグリッドローラ対15より
少し出たところで、その移送を止められる。あとは、前
述の定型サイズの記録紙2と同じようにして、不定型サ
イズの記録紙2′が往復し乍ら、3色の画像が重ね転写
され、不定型サイズの記録紙2′上に所定のカラー画像
が得られる。例えば、最近流行しているパノラマサイズ
のカラープリントが得られるのである。
【0038】熱転写記録を終了した不定型サイズの記録
紙2′は定型サイズの記録紙と同じようにして、図1に
示す排出搬送ローラ対19により排出搬送され、図3の
位置を占めた手差し給紙用ガイド部材24上に収容され
る。手差し給紙用ガイド部材24は、このように、熱転
写記録を終了した不定型サイズの記録紙の収容機能をも
達成する。定型サイズの記録紙2の記録時には、手差し
給紙用ガイド部材24を元の位置に戻しておきさえすれ
ば、定型サイズの記録紙2の収容機能を損うことはな
い。
【0039】なお、前述のように不定型サイズの記録紙
2′に対して各色の画像を形成すべく、この記録紙2′
を熱転写記録部14の前後で往復移送させるが、この記
録紙2′が戻されるとき、該記録紙2′は、図3に示し
た位置を占めた記録紙ガイド板27と、中間搬送路26
と、図3の位置を占めた手差し給紙用ガイド部材24に
よって構成される戻し路を通して戻される。このとき、
給紙ローラ9を図3における時計方向に回転させるか、
又はこの給紙ローラ9と、これと対をなすローラを、そ
れぞれ記録紙2′の戻し路外に退避させるようにすると
よい。
【0040】以上の説明から判るように、図示した熱転
写式記録装置においては、サーマルヘッド16がプラテ
ン11に対して接離するように昇降駆動され、また底板
押し上げレバー4が底板7を昇降させるべく揺動駆動さ
れる。このようにサーマルヘッド16と底板押し上げレ
バー4をそれぞれ駆動するのであるが、従来の記録装置
においては、これらを駆動するため、別々の、合計2個
の駆動モータを用いていたため、その構造が複雑化し、
かつそのコストが上昇する不具合を免れなかった。
【0041】そこで、図示した実施例では、図1に示し
た前述の駆動モータ60によって、底板押し上げレバー
4と、サーマルヘッド16を共に駆動できるように構成
されている。以下、これに関連する構成と作用を詳しく
説明する。
【0042】図5は、図1に示した熱転写式記録装置を
その背面側、すなわち記録装置の奥側から見た斜視図で
あり、図5に示した記録装置本体の前後の側板61,6
2や、インクシート8などについては、図1では図示を
省略してある。逆に、図1に示した一部の要素につい
て、図5において図示を省略してある。
【0043】図1及び図5に例示した駆動モータ60
は、直流モータより成り、プラスとマイナスの極性を入
れ換えて、このモータ60に電流を供給することによっ
て、当該駆動モータ60は正転と逆転の回転動作を実行
する。このように正逆転可能な駆動モータ60の出力軸
には、ウォーム63が固着され、このウォーム63には
ウォームホイール64が噛み合っている。このウォーム
ホイール64を固定支持する駆動軸65は、図6にも示
すように、記録装置本体の奥側の側板62に一体に固着
されたブラケット66の両側壁部に軸受67,68を介
して回転自在に支持されている。駆動モータ60の正逆
転によって、駆動軸65は図5に矢印A又はBで示した
方向に回転駆動される。
【0044】上記駆動軸65には、図6に示すように第
1の一方クラッチ(ワンウェイクラッチ)69を介し
て、第1のカム(以下給紙用カムと記す)70が支持さ
れ、同様にこの駆動軸65には第2の一方クラッチ71
を介して、第2のカム(以下、ヘッド用カムと記す)7
2が支持されている。
【0045】給紙用カム70のカム面には、前述の給紙
用レバー3として構成された第1のカムフォロアのロー
ラ73が引張ばね74の作用で転動自在に圧接してい
る。またヘッド用カム72には1周するカム溝75が形
成され、この溝75には、第2のカムフォロアを構成す
るヘッド用レバー76のローラ77が転動自在に係合し
ている。ヘッド用レバー76は、前後の側板61,62
に回転自在に支持された回転軸78の奥側の端部に固定
されている。このように構成された給紙用レバー3と、
ヘッド用レバー76は、駆動軸65の回転により、その
支軸3aと、回転軸78の軸線のまわりをそれぞれ揺動
駆動される。支軸3aは、前後の側板61,62に回転
自在に支持されている。
【0046】ここで、駆動軸65の回転時に、第1の一
方クラッチ69が駆動軸65と給紙用カム(第1のカ
ム)70とをロックしてこの給紙用カム70の回転を許
容する方向と、第2の一方クラッチ71が駆動軸65と
ヘッド用カム(第2のカム)72とをロックしてこのヘ
ッド用カム72の回転を許容する方向とが互いに逆向き
に設定されている。
【0047】すなわち、駆動モータ60の正転により、
駆動軸65が図5に矢印Aで示した方向に回転したと
き、その回転が第1の一方クラッチ69を介して給紙用
カム70に伝えられ、該カム70が矢印A方向に回転す
る。これに対し、駆動モータ60が逆転して駆動軸65
が図5に矢印Bで示した方向に回転しても、その回転は
給紙用カム70に伝えられず、カム70が回転すること
はない。
【0048】一方、駆動モータ60が正転して駆動軸6
5が矢印A方向に回転しても、その回転は、ヘッド用カ
ム72に伝えられず、これが回転することはない。逆
に、駆動モータ60が逆転して駆動軸65が矢印B方向
に回転したとき、その回転が第2の一方クラッチ71を
介してヘッド用カム72に伝えられ、これが矢印B方向
に回転する。
【0049】ここで、第1のカムフォロアの一例を構成
する給紙用レバー3と、加圧部材の一例を構成する底板
押し上げレバー4は、給紙用レバー3の作動により底板
押し上げレバー4が給紙カセット6の底板7を上昇さ
せ、又は下降させるように、互いに駆動連結されてい
る。この例では、前述のように給紙用レバー3と底板押
し上げレバー4が支軸3aを介して一体に連結され、こ
れによって両者が駆動連結されている。
【0050】上述した構成により、前述の如く、給紙カ
セット6内の最上位の記録紙2を給紙ローラ9に圧接さ
せ、又はこれらを離間させるとき、例えば、図示してい
ないCPUからの指令により、駆動モータ65を正転さ
せ、給紙用カム70を矢印A方向に回転させて給紙用レ
バー3と底板押し上げレバー4を支軸3aの軸線のまわ
りに揺動させればよい。これによって底板7はその枢ピ
ン7aのまわりに回動して昇降する。
【0051】なお、給紙用レバー3と底板押し上げレバ
ー4を一体の一つの部片によって構成し、又はこれらの
部材3,4の間に他の部材を介在させて、給紙用レバー
3と底板押し上げレバー4を互いに駆動連結してもよ
い。
【0052】一方、第2のカムフォロアの一例であるヘ
ッド用レバー76とサーマルヘッド16も、ヘッド用レ
バー76の作動によりサーマルヘッド16がプラテン1
1に対して圧接し、又は離間するように、後述する各要
素を介して互いに駆動連結されており、従って駆動モー
タ65を逆転させ、駆動軸65を矢印B方向に回転させ
ることにより、前述のようにヘッド用カム72を矢印B
方向に回転させてヘッド用レバー76を揺動させれば、
サーマルヘッド16をプラテン11に対して圧接させ、
又はプラテン11から離間させることができる。
【0053】上述のようにヘッド用レバー76を揺動さ
せるとき、第1の一方クラッチ69の作用により、駆動
軸65は給紙用カム70に対して空転し、該カム70は
全く回転せず、また給紙用レバー3を前述のように揺動
させるときは、第2の一方クラッチ71の作用によって
駆動軸65がヘッド用カム72に対して空転し、該カム
72は全く回転しないので、各レバー76,3をそれぞ
れ支障なく作動させることができる。
【0054】駆動軸65の正転又は逆転の1回転によっ
て、各レバー3,76が1往復するように、各カム7
0,72のカム面を形成してもよいし、駆動軸65の1
回転により各レバー3,76が複数回往復動するよう
に、各カムのカム面の形状を設定してもよい。
【0055】上述のように、図示した熱転写式記録装置
においては、1つの駆動モータ60によって、サーマル
ヘッド16をプラテン11に対して接離駆動し、かつ底
板押し上げレバー4を揺動させて底板7を昇降させるこ
とができ、これにより記録装置の構成を簡素化できると
共に、そのコストの低減を達成できる。
【0056】次に、ヘッド用レバー76とサーマルヘッ
ド16との駆動連結に関する構成例を明らかにする。
【0057】前述のように回転軸78は前後の側板6
1,62に回転自在に支持され、プラテン11に対して
平行に延びており、この回転軸78にヘッド用レバー7
6が固定されている。回転軸78には、図1及び図5に
示すように板ばね53の基端部が固定され、この板ばね
53の先端部側には、摺動片82が固設され、この摺動
片82がサーマルヘッド16の上面に当接する。
【0058】一方、サーマルヘッド16の上面には、一
対の舌片79,79が突設され、これらの舌片には係合
部材の一例である係合ピン80が架橋され、かかる係合
ピン80と板ばね53との間にスポンジやゴムなどから
成る緩衝部材81が介設されている。緩衝部材8はサー
マルヘッド16の上面に貼り付けられている。
【0059】このように、ヘッド用カム72は、回転軸
78、板ばね53、係合ピン80、摺動片82などを介
して、サーマルヘッド16に駆動連結されている。また
このサーマルヘッド16は、前後の板側61,62に一
体に横架されたステー54に、支持板ばね55を介して
支持されている。
【0060】前述のようにヘッド用レバー76が揺動す
ると、回転軸78が図5に矢印a,bで示した方向に交
互に回転するが、これが矢印a方向に回転したとき、サ
ーマルヘッド16は板ばね53を介して加圧され、プラ
テン11に対して圧接される。逆に回転軸78が矢印b
方向に回転すると、板ばね53も同じ方向に回動し、こ
のときこの板ばね53が緩衝部材81を介して係合ピン
80を持ち上げ、これによってサーマルヘッド16がプ
ラテン11から離間する。このように回転軸78の回転
によりサーマルヘッド16をプラテン11に対して接離
させることができるのである。
【0061】サーマルヘッド16をプラテン11に圧接
させたとき、所定の圧接力が得られるように、板ばね5
3の厚さ、幅及び長さが設定されている。また板ばね5
3は摺動片82を介してサーマルヘッド16を加圧する
が、このとき摺動片82はサーマルヘッド16の上面を
滑ることができるため、板ばね53とサーマルヘッド1
6との間に過大な摩擦力が発生することはなく、円滑に
サーマルヘッド16を加圧することができる。またサー
マルヘッド16をプラテン11から離間させるとき、板
ばね53は緩衝部材81を介して係合ピン80に圧接す
るので、この作動時に衝撃的な騒音が発生する不具合を
阻止できる。
【0062】なお、図示した熱転写式記録装置において
は、図5、図7及び図8に示すように、ヘッド用レバー
76に搬送ガイド板駆動アーム58が固装され、このレ
バー76が揺動すると、搬送ガイド板駆動アーム58も
同じように揺動するように構成されている。図7に示す
ように、プラテン11との間に記録紙搬送路を形成する
搬送ガイド板12は、プラテン11の外周部の略半分に
沿った長さの、プラテン11と同心の円弧形状のものと
なっている。そして、搬送ガイド板12は、プラテンの
軸11aに枢支され、かかる搬送ガイド板12には、捩
りコイルバネ59の働きによって、軸11aの周りに時
計方向に回動する習性を付与されている。
【0063】搬送ガイド板12の奥部には、図7及び図
8に示すようにピン12aが固植され、このピン12a
には搬送ガイド板駆動アーム58が係合している。サー
マルヘッド16がプラテン11から離隔しているとき
は、搬送ガイド板12は、この熱転写記録部側の部分
が、図7に示す如く、サーマルヘッド16のほぼ真下に
位置するような回動位置に置かれている。この位置で、
搬送ガイド板12は搬送ガイド板駆動アーム58により
止められているのである。
【0064】ここで、図5に示したヘッド用レバー76
が時計方向(矢印a方向)に回動すると、サーマルヘッ
ド16が図8に示す如くプラテン11に圧接するように
なっているのであるが、この際、搬送ガイド板駆動アー
ム58も同じ方向に回動し、これに伴い、搬送ガイド板
駆動アーム58はピン12aを押し下げ、搬送ガイド板
12をバネ59の弾力に抗して反時計方向に回動させ
る。図8は、搬送ガイド板12が回動し終った状態を示
し、この状態で、搬送ガイド板12はサーマルヘッド1
6の底面から退避した位置に置かれる。
【0065】このように、搬送ガイド板12は、サーマ
ルヘッド16がプラテン11から離隔しているとき、こ
の搬送ガイド板12の、熱転写記録部14側の部分がサ
ーマルヘッド16のほぼ真下に位置するように、又、サ
ーマルヘッド16がプラテン11に圧接しているとき
は、サーマルヘッド16から退避するように、サーマル
ヘッド16に連動して、プラテン11の回転中心の周り
に、回動変位自在となっているのである。
【0066】図4(c)に示した如く、搬送ガイド板1
2がこの図の位置に置かれたままであると、熱転写記録
部14から出て来た記録紙の先端部は、グリッドローラ
対15の方向には向かわず、熱転写記録部14より右の
上側の方へ移動し易くなる。何故ならば、記録紙には所
定の腰があり、記録紙が搬送ガイド板12の規制から解
放されると、それが広がる方向に移動しようとするから
である。
【0067】この種の記録装置では、この本体をできる
だけ薄型にするために、プラテン11の直径をできるだ
け小さいものにしている。例えば、その直径は18mm程
度と細くなっている。このようなプラテン11に、所定
の腰のある記録紙を沿わせて移動させることは、たやす
いことではなく、搬送ガイド板12の規制から解放され
ると、かような記録紙はこれ自体の弾発力で、どうして
も広がり易くなるのである。
【0068】プラテン11から出てくる記録紙の先端部
をグリッドローラ対15に向けて移動させることは中々
大変なことである。グリッドローラ対15を図4(a)
の位置よりも上側に設ければ、かような苦労をしないで
済むが、装置本体を薄型にするためには、そのような構
成を採用できず、この種の記録装置では、グリッドロー
ラ対15のニップ部を、熱転写記録部14と同じ水平位
置に置くか、又は、その位置よりも低くすることが望ま
れている。
【0069】サーマルヘッド16がプラテン11から離
隔した状態で、搬送ガイド板12が、図4(b)に示す
如く、サーマルヘッド16の位置にまでもぐり込んでい
ると、記録紙2の先端部を、熱転写記録部12と同じ水
平位置若しくはこれ以下の位置にあるグリッドローラ対
15に、くわえ込み易くすることができる。
【0070】サーマルヘッド16の接離動作に連動し
て、搬送ガイド板12を、図7と図8との各位置に回動
変位させ得るようにすることにより、上述したような機
能を達成することができるのである。又、サーマルヘッ
ド16がプラテン11から離れているとき、図4(b)
に示す如く、搬送ガイド板12の、熱転写記録部側の端
部がサーマルヘッド16の下側にもぐり込んでいると、
記録紙を確実にプラテン11の周りにUターンさせるこ
とができる。
【0071】また、図4(c)に示す如く、各色の記録
終了時点で、記録紙2の後端部2b(同図(d))は熱
転写記録部14より若干、左側の位置にある。この点か
ら、熱転写記録部14までの間の領域については記録不
能の領域となってしまい、この部分は余白となる。
【0072】サーマルヘッド16がプラテン11に圧接
しているときに、図4の(c)に示す如く、搬送ガイド
板12を出来得る限りサーマルヘッド16に近づけた状
態で、サーマルヘッド16から退避するような位置に保
持させておくことで、かかる余白領域を最小とすること
ができる。
【0073】例えば記録紙2を戻すとき、搬送ガイド板
12がそのような位置に置かれていれば、その記録紙2
の後端部を円滑かつ適確に、記録紙搬送路13内に導く
ことができるのである。若しも、搬送ガイド板12が図
の位置よりも反時計方向の側に回動した位置に置かれて
いれば、記録紙を戻すためには、記録紙の後端部を搬送
ガイド板の部位まで持ち来たす必要があり、このように
すると、後端余白領域が大きくなってしまう。
【0074】結局、搬送ガイド板12が図4の(b)に
示す位置と、同図(c)に示す位置とに回動変位が可能
となっていると、記録紙の、グリッドローラ対15への
誘導を適確に行えると同時に、印写の際の後端余白領域
を最小にすることができ、且つ、サーマルヘッド16が
プラテン11に圧接するときは、搬送ガイド板12がそ
の圧接領域から退避するので、その圧接動作を阻害する
こともなくなるのである。
【0075】ところで、図5に示した給紙用カム70と
ヘッド用カム72は、駆動軸65の回転によって、前述
の如く回転駆動され、その回転によって底板7とサーマ
ルヘッド16をそれぞれ所望する位置にもたらすのであ
るが、駆動軸65が停止した後も、これらのカム70,
72がその慣性によって大きくオーバランしてしまう
と、底板70又はサーマルヘッド16を所定の位置に停
止させることができなくなる。
【0076】そこで、図5に示すようにブラケット66
には、板ばね83の基端部が固着され、その2つの先端
部には、図6にも示すように、皮又はゴムなどの高摩擦
部材84が貼着され、これらが各カム70,72のボス
部に板ばね83の弾性によって圧接している。かかる構
成により、各カム70,72には制動作動が及ぼされ、
駆動軸65が停止したとき、各カム70,72がこの軸
65に対し回転したオーバランする不具合を防止でき、
各カム70,72を的確に停止させることが可能とな
る。
【0077】板ばね83と高摩擦部材84は、給紙用カ
ム70とヘッド用カム72のそれぞれに対して制動作用
を及ぼす制動手段の一例を構成するものであり、かか制
動手段を設けることによって、上述したオーバランだけ
でなく、カム70又は72が静止すべきとき、駆動モー
タ60の回転振動によって、カム70又は72が微動作
してしまう不具合も防止できる。
【0078】ところで、駆動軸65の正転又は逆転によ
り、カム70,72をそれぞれ所定の方向に回転させた
後、これを所定の位置で停止させるように駆動モータ6
0を停止制御させる必要がある。そこで本例では、給紙
用カム70及びヘッド用カム72のそれぞれの回転停止
位置を制御するための回転位置検知手段が設けられてい
る。
【0079】図5及び図6に示した実施例では、給紙用
カム70とヘッド用カム72の対向する面に、図9にも
示す如く、例えば白色部Wと黒色部Bより成るマークM
1,M2が形成され、これらの間に、その各面を向いた
反射型フォトセンサ85,86(図5には示さず)が配
置されている。
【0080】ここで、例えば給紙用カム70が回転して
いるとして、センサ85がマークM1の白色部W又は黒
色部Bを検知したとき、その検知信号によって駆動モー
タ60の作動が停止され、給紙用カム70の回転が止め
られるように制御される。ヘッド用カム72も同様に、
例えば、センサ86がマークM2の白色部W又は黒色部
Bを検知したとき、駆動モータ60が停止し、該カム7
2が止められるように制御される。この場合には、カム
70,72が180°回転するごとに止められる。
【0081】黒色部Bと白色部Wを各カム70,72に
複数ずつ形成し、そのそれぞれで駆動モータ60を停止
制御するようにしてもよい。各カム70,72のカム面
の形状に応じて上記各制御態様を選択し、各カム面の上
死点又は下死点をそれぞれ検知するのである。
【0082】図10に示す例は、各カム70,72の上
死点と下死点が所定の幅X,Yを有していて、各センサ
85,86がマークM1,M2の黒色部B又は白色部W
を検知したとき、すなわちZ1とZ2で示したマーク部
分を検知したとき、駆動モータ60が停止される。この
とき各レバー3,76のローラ73,77が各カム7
0,72の上死点又は下死点に接触し始めた状態となる
が、このとき、上死点と下死点には、所定の幅X,Yが
あるので、カム70,72が多少駆動軸65に対してオ
ーバランしても、各ローラ73,77が上死点又は下死
点から外れることはなく、確実に所定の動作が得られ
る。
【0083】反射型フォトセンサ85,86を用いる代
りに、光の透過する部分と光を遮断する部分から成るマ
ークを用いることによって、透過型フォトセンサを用い
ることもでき、また各カム70,72又はそのそれぞれ
と一体の部材に凹凸部を形成し、これらをマイクロスイ
ッチで検知することによって、各カム70,72の停止
制御を行うようにしてもよい。
【0084】以上、カラー画像の得られる熱転写式記録
装置を例にとって説明したが、本発明は単色画像を得る
熱転写式記録装置にも適用できる。さらに、記録ヘッド
として通電ヘッドを用いる通電プリンタにも適用でき、
この場合には記録ヘッドの記録素子は電極によって構成
される。
【0085】また本発明に係る思想は、インクジェット
プリンタなどにも応用することが可能である。
【0086】
【発明の効果】請求項1に記載の構成によれば、1つの
駆動モータを用いるだけで、底板の昇降駆動と、プラテ
ンに対する記録ヘッドの圧接又はその解除駆動を行うこ
とができ、熱転写式記録装置の構成を簡素化でき、その
コストを低減することができる。しかも、各カムを所定
の位置に正しく停止させることができる。
【0087】請求項2に記載の構成によれば、簡単な構
成によって、各カムを停止制御することができる。
【0088】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例の熱転写式記録装置の概略構成
図である。
【図2】同熱転写式記録装置に具備される給紙カセット
の底板が上昇した状態を示す図である。
【図3】不定型サイズの記録紙を記録紙搬送路に導くた
めの記録紙ガイド板が目的とする位置に回動変位した状
態を示す図である。
【図4】記録動作に関連するプロセスを説明する図であ
る。
【図5】図1の背面側から見たときの斜視図である。
【図6】図5の一部の側面図である。
【図7】搬送ガイド板の回動駆動機構の一例を示す図で
ある。
【図8】搬送ガイド板がサーマルヘッドから退避した位
置に置かれた状態を示す図7からの作用図である。
【図9】マークとセンサの関連を示す斜視図である。
【図10】カムの作動状態とマークの関係を示す説明図
である。
【符号の説明】
2 記録紙 6 給紙カセット 7 底板 8 インクシート 9 給紙ローラ 11 プラテン 60 駆動モータ 65 駆動軸 69 第1の一方クラッチ 70 カム 71 第2の一方クラッチ 72 カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 25/304 B41J 2/32 B41J 23/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラテンと記録ヘッドとの間に記録紙と
    インクシートとを挟み付け、該インクシートと記録紙を
    搬送しながら、記録ヘッドの多数の記録素子に選択的に
    電流を供給してインクシートのインクを溶融又は昇華さ
    せ、当該記録紙上に画像を形成する熱転写式記録装置で
    あって、記録紙が載置される底板を有する給紙カセット
    と、該カセット内の最上位の記録紙に圧接し、回転しつ
    つ、当該最上位の記録紙をプラテンと記録ヘッドの間に
    向けて給送する給紙ローラと、最上位の記録紙を給送す
    べきとき、前記底板を上昇させて最上位の記録紙を前記
    給紙ローラに圧接させ、又は給紙カセットからの記録紙
    の非給送時に、最上位の記録紙が給紙ローラから離間す
    るように底板を下降させる加圧部材とを具備し、前記記
    録ヘッドは前記プラテンに対して接離可能に支持されて
    いる熱転写式記録装置において、 正逆転可能な駆動モータと、該モータにより回転駆動さ
    れる駆動軸と、該駆動軸に第1の一方クラッチを介して
    支持された第1のカムと、駆動軸に第2の一方クラッチ
    を介して支持された第2のカムと、第1及び第2のカム
    の回転によりそれぞれ駆動される第1及び第2のカムフ
    ォロアとを有し、前記駆動軸の回転時に、前記第1の一
    方クラッチが該駆動軸と第1のカムとをロックして当該
    第1のカムの回転を許容する方向と、第2の一方クラッ
    チが駆動軸と第2のカムとをロックして当該第2のカム
    の回転を許容する方向とが互いに逆向きに設定され、前
    記第1のカムフォロアの作動により前記加圧部材が前記
    底板を上昇させ、又は下降させるように、当該第1のカ
    ムフォロアと加圧部材を駆動連結し、かつ前記第2のカ
    ムフォロアの作動により記録ヘッドがプラテンに対して
    圧接し、又は離間するように、当該記録ヘッドと第2の
    カムフォロアを駆動連結し、前記第1及び第2のカムの
    それぞれに対して制動作動を及ぼす制動手段を設けたこ
    とを特徴とする熱転写式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2のカムのそれぞれの回
    転停止位置を制御するための回転位置検知手段を設けた
    請求項1に記載の熱転写式記録装置。
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