JPH0712021Y2 - 熱転写プリンタ - Google Patents

熱転写プリンタ

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JPH0712021Y2
JPH0712021Y2 JP15554287U JP15554287U JPH0712021Y2 JP H0712021 Y2 JPH0712021 Y2 JP H0712021Y2 JP 15554287 U JP15554287 U JP 15554287U JP 15554287 U JP15554287 U JP 15554287U JP H0712021 Y2 JPH0712021 Y2 JP H0712021Y2
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JP
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pinch roller
ribbon
ink ribbon
thermal head
carriage
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JP15554287U
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寿之 山本
敏明 天野
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はインクリボンに形成されているインクを用紙へ
熱を利用して転写させる熱転写プリンタに関する。
〔従来の技術〕
一般に、この種の熱転写プリンタは、各種の情報処理機
器の出力機器として多く利用されており、多数の発熱素
子を列状に配設した発熱部を備えているサーマルヘッド
によってインクリボンを用紙に押圧させ、そして、サー
マルヘッドを前記発熱素子の列方向とほぼ直交する方向
に移動させながら、印字指令に応じて各発熱素子を選択
的に発熱させることによりシリアルプリンティングを行
なって印字を施すように形成されている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
この熱転写プリンタにおいては、サーマルヘッドによっ
てその表面側のインクリボンを用紙およびプラテンに押
圧し加熱することにより、加熱されたインク層を用紙に
付着させ、その付着させられたインク層を用紙に残留さ
せながらインクリボンを用紙から剥離させることにより
熱転写を完了させるものであり、この動作を継続するこ
とにより印字が施される。
しかしながら、従来においてはサーマルヘッドの移動に
同期しながらインクリボンを良好に用紙から強制的に剥
離させることが困難であり、用紙に汚れや濃度むら等が
発生するおそれがあった。
本考案はこれらの点に鑑みてなされたものであり、イン
クリボンに剥離力を付与するピンチローラとインクリボ
ンとの間のスリップを確実に防止して、サーマルヘッド
による印字動作に良好に追随してインクリボンを用紙か
ら確実に剥離させることができ、しかも適正な引張力を
もって剥離させることにより印字部にずれを生じさせる
過大な力を作用させず、また、インクリボンによる用紙
の汚れをも防止して、良好な印字を行なうことができる
熱転写プリンタを提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案の熱転写プリンタは、桁上げ下げ方向に移動自在
なキャリッジにサーマルヘッドを取付けている熱転写プ
リンタにおいて、前記キャリッジのサーマルヘッドより
桁下げ側にインクリボンを相互間に狭在させるピンチロ
ーラと従動ピンチローラとを接離自在に設け、前記ピン
チローラを印字終了後のインクリボンを用紙から剥離さ
せる方向に回転自在に形成し、前記ピンチローラを一定
の摩擦力以上の反力が作用するとスリップするように回
転駆動源と連結し、前記ピンチローラの周速度を前記キ
ャリッジの移動速度より大きくなるように形成し、前記
ピンチローラの外周面部を摩擦係数の大きい部材で製す
るとともに、前記ピンチローラをインクリボンに対して
インク層側と接触する位置に配設したことを特徴とす
る。
〔作用〕
本考案の熱転写プリンタによれば、サーマルヘッドの桁
下げ側にあるピンチローラおよび従動ピンチローラによ
ってインクリボンを狭持し、摩擦係数の大きい部材で製
せられインクリボンのインク層側に接触している前記ピ
ンチローラをインクリボンを剥離する方向に回転させる
ことにより、サーマルヘッド部での印字が終了したイン
クリボンを適正な引張力をもって用紙から確実に剥離さ
せながら、美麗な印字が施される。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を第1図から第12図について説明
する。
第1図は本考案の熱転写プリンタの一実施例の全体を示
すもので、プリンタ本体内の底部には上面を接合面とさ
れた平板状のプラテン1が配設されている。このプラテ
ン1の長手方向に平行にして設けられているガイドロッ
ド2には、キャリッジ3がプラテン1の長手方向に走行
可能にして支持されている。このキャリッジ3の裏面側
には、1対のプーリ4,4に巻回された無端状の駆動ベル
ト5が取付けられており、このプーリ4,4をキャリッジ
駆動用モータ6により正逆両方向に回転駆動することに
より、キャリッジ3を往復移動させるように形成されて
いる。また、キャリッジ3にはインクリボン8をガイド
ロッド2に向けて押圧して用紙Sに印字を施すサーマル
ヘッド7がプラテン1に対向するようにして搭載されて
いる。また、キャリジ3の前面側にはインクリボン8を
案内するために、サーマルヘッド7の桁下側にピンチロ
ーラ9とこれに対向する従動ピンチローラ10とが搭載さ
れており、サーマルヘッド7の桁上げ側にはリボンガイ
ド11が搭載されている。これらのサーマルヘッド7、ピ
ンチローラ9およびリボンガイド11は、キャリッジ3に
搭載した1個の状態切換用モータ12を駆動源とする状態
制御機構13(後述する。第1図には図示せず)によっ
て、プラテン1に対する相対位置を切換えられ、更にピ
ンチローラ9は回転可能な状態と回転ロックの状態とを
切換えられるように形成されている。また、前述ガイド
ロッド2の両端部分には、それぞれリボン巻取りボビン
14,14が正逆回転自在に配設されている。これらの両リ
ボン巻取りボビン14,14は1個のリボン巻取り用モータ1
5を駆動源とするリボン巻取り機構16(後述する)によ
ってそれぞれ回転駆動されるように形成されている。ま
た、両リボン巻取りボビン14,14には、下部が切欠き形
成されたケース本体17Aからなるリボン収納ケース17が
装着されている。このケース本体17Aの両端部は、それ
ぞれ前記各リボン巻取りボビン14,14に装着されるよう
にして巻取りコア18,18が内蔵されており、これらの巻
取りコア18,18に巻回されたインクリボン8はケース本
体17Aから下方に引き出され、プラテン1の両端部の上
方に配設された1対の小径な展張ローラ19,19(第1図
では一方のみが図示されている)の下側外周面に巻回さ
れ、リボンガイド11の上部、サーマルヘッド7の下部お
よび両ピンチローラ9,10間を通すようにして装着され
る。これらのピンチローラ9、従動ピンチローラ10、リ
ボンガイド11および両展張ローラ19,19の先端はそれぞ
れ先細りの円錐部9a,10a,11a,19aとされて、インクリボ
ン8の装着操作を容易にしている。また、ピンチローラ
9はベース層とインク層とからなるインクリボン8のう
ちより摩擦係数の大きい下面側のインク層側に接するよ
うに形成されているとともに、その外周面を摩擦係数の
大きいゴム材等によって製せられている。
次に、状態制御機構13を第2図(a)、第3図および第
4図により説明する。
第2図(a)は、インクリボン8に対してサーマルヘッ
ド7、両ピンチローラ9,10およびリボンガイド11が接触
していない自由状態を示しており、同図左方向が桁上げ
方向である(第5図、第6図、第7図、第11図および第
12図において同じ)。状態制御機構13はキャリッジ3の
上端隅部に設けた状態切換用モータ12の駆動力をカムお
よびリンク等を用いてサーマルヘッド7、ピンチローラ
9およびリボンガイド11に伝達して、それぞれの状態を
切換えるように形成されている。すなわち、サーマルヘ
ッド7の上方にはキャリッジ3に固着された固定中心軸
20に略円柱状のカムブロック21が回転自在に装着されて
いる。このカムブロック21の裏面側には状態切換用モー
タ12の出力軸に固着されている駆動歯車22に噛合する従
動歯車23が形成されている。カムブロック21の表面には
サーマルヘッド7のプラテン1に対する相対位置を切換
える溝カム状態の第1切換カム24が刻設されており、カ
ムブロッック21の裏面にはピンチローラ9およびリボン
ガイド11のプラテン1に対する相対位置を切換える溝カ
ム状の第2切換カム25が従動歯車23の半径の内側位置に
刻設されており、カムブロック21の外周部にはピンチロ
ーラ9を回転可能としたり回転ロックとしたりする側面
カム状の第3切換カム26が形成されている。また、カム
ブロック21の前面側には、キャリッジ3に固着されてい
る固定軸27に桁上げ方向の端部を枢着されたヘッド駆動
レバー28がカムブロック21を左右に横切るようにして設
けられており、このヘッド駆動レバー28の中間部の裏面
側に突設したピン29をカムブロック21の第1切換カム24
内に係合させている。このヘッド駆動レバー28の桁下げ
方向の端部には、サーマルヘッド7が固着されているヘ
ッド取付台30を背面側から押圧するヘッド押圧部材31が
軸受部32を貫通して軸方向移動自在にして設けられてい
る。ヘッド押圧部材31はその先端部と軸受部32との間に
介装した圧接ばね33によって、常にヘッド取付台30をプ
ラテン1側へ押圧する弾力を付与されている。ヘッド取
付台30はキャリッジ3に対してその桁上げ下げ方向の両
端部をキャリッジ3に対してガイドロッド2と平行な横
軸34,34をもって枢着されており、第4図に示すよう横
軸34を中心として回動することによりサーマルヘッド7
をプラテン1に遠近させるように形成されている。この
ヘッド取付台30に対してサーマルヘッド7は、桁上げ方
向端部を桁下げ方向端部よりプラテン1から遠くに離間
させ、プラテン1と接触するのは桁下げ方向端部に形成
された発熱部7aだけとなるようにしている(第5図およ
び第6図参照)。また、第4図に示すように、ヘッド押
圧部材31はサーマルヘッド7の発熱部7aの背面位置をも
ってヘッド取付台30を押圧するようにして、発熱部7aを
良好に押圧できるようにしている。また、第10図(a)
(b)に示すように、サーマルヘッド7は、その発熱部
7aに通電を行なうための電極群7bを、サーマルヘッド7
がプラテン1より大きく離間している桁上げ方向に延在
させており、更にそのサーマルヘッド7の桁上げ方向端
部において電極群7bと、扁平な弾力性に飛んでいるフレ
キシブルプリントサーキット(以下、FPCという)87と
を溶着させている。また、カムブロック21の裏面側に
は、キャリッジ3に固着されている固定軸35にピンチロ
ーラ9とリボンガイド11とを駆動するピンおよびガイド
駆動レバー36がその長さ方向中間部を枢着されており、
このピンおよびガイド駆動レバー36の桁上げ方向端部の
表面側に突設したピン37をカムブロック21の第2切換カ
ム25内に係合させている。また、キャリッジ3のサーマ
ルヘッド7の背部には固定軸38が固着されており、この
固定軸38には一端にリボンガイド11が回転自在に取付け
られているリボンガイド駆動レバー39がその長手方向の
中間部をもって枢着されており、このリボンガイド駆動
レバー39の他端部の表面側に突設されたピン40がピンお
よびガイド駆動レバー36の桁上げ側に設けられている溝
41に係合させられている。キャリッジ3の下端部のサー
マルヘッド7により桁下げ方向位置には、ピンチローラ
9を支持するピンチローラ支持レバー42がキャリッジ3
に固着された固定軸43に枢着されており、このピンチロ
ーラ支持レバー42の端部とピンおよびガイド駆動レバー
36の桁下げ方向端部とは連結リンク44をそれぞれ枢軸4
5,46をもって枢着することにより連結されている。従っ
て、ピンおよびガイド駆動レバー36が固定軸35を中心と
して揺動することにより、リボンガイド駆動レバー39お
よびピンチローラ支持レバー42がそれぞれ固定軸38,43
を中心として揺動し、リボンガイド駆動レバー39に取付
けられているリボンガイド11およびピンチローラ支持レ
バー42に取付けられているピンチローラ9がプラテン1
に対する相対位置を切換えられる。このピンチローラ9
はピンチローラ支持レバー42に取付けられている枢軸46
に回転自在に遊嵌されている歯車47に、フエルト等の摩
擦係合部材(図示せず)を介して一体的に回転できるよ
うにして配設されている。この歯車47は連結リンク44に
中心軸48をもって回転自在に取付けられた歯車49と噛合
しており、歯車49は枢着45に回転自在に取付けられた歯
車50と噛合している。この歯車50には小歯車51が同軸か
つ一体に形成されている。また、キャリッジ3の上端部
のカムブロック21より桁下げ側には固定軸52が固着され
ており、この固定軸52には3本の第1レバー53a、第2
レバー53bおよび第3レバー53cを略放射状に一体的に形
成した駆動レバー群53が枢着されている。この駆動レバ
ー群53の第1レバー53aの先端部にはコロ54が取付けら
れており、引張ばね55の弾力によってそのコロ54をカム
ブロック21の第3切換カム26の外周面に転動自在に当接
させられ、かつ同カム26に随動するように形成されてい
る。駆動レバー群53の第2レバー53bには枢軸45に枢着
されている歯車50と噛合して、歯車50の回転すなわちピ
ンチローラ9の回転をロックするストッパ56が設けられ
ている。また、固定軸52にはキャリッジ3の移動を案内
するガイドレール57に形成されているラック58に噛合す
るピニオン59が回転自在に装着されており、このピニオ
ン59と同軸にかつ一体に形成されている小ピニオン60は
駆動レバー群53の第3レバー53cの先端部に枢軸61をも
って回転自在に取付けられている歯車62と噛合させられ
いる。この歯車62は歯車50と一体の小歯車51と噛合して
ピンチローラ9へ回転力を伝達するように作用する。ま
た、キャリッジ3のピンチローラ支持レバー42の上方位
置には、一端に従動ピンチローラ10を回転自在に枢支し
た従動ピンチローラ支持レバー64が固定軸63をもって揺
動自在に枢着されている。この従動ピンチローラ支持レ
バー64は引張ばね65によってピンチローラ9に近接する
方向の弾力を付与されており、従動ピンチローラ支持レ
バー64の基端から延出されたストッパレバー66の折曲げ
片66aをキャリッジ3の端面に当接させることにより第
2図(a)の停止位置に停止させられる。また、状態切
換用モータ12に固着されている駆動歯車22の下方にはカ
ム位置検出センサ67が設けられている。このカム位置検
出センサ67はカムブロック21の円筒状外周部に突設され
ている1個の突起68に接することによりカムブロック21
に形成されている各カム24,25,26の位置を検出するよう
に形成されている。
次に、第8図および第9図によりリボン巻取り機構16を
説明する。
本実施例のリボン巻取り機構16は1個のリボン巻取り用
モータ15により2個のリボン巻取りボビン14,14を選択
的に回転させる。リボン巻取り用モータ15の出力軸69に
は駆動歯車70が固着されているとともに振り腕71が回転
自在に取付けられており、この振り腕71の先端部には駆
動歯車70と噛合する振り子歯車72が回転自在に取付けら
れている。この振り腕71は駆動歯車70が第8図において
時計方向に回転すると同方向に回動し、振り子歯車72を
桁上げ側に設けられているリボン供給側のリボン巻取り
ボビン14に連結されている供給側歯車73と噛合する。一
方振り腕71は駆動歯車70が同図反時計方向に回転すると
同方向に回動し、振り子歯車72を桁下げ側に設けられて
いるリボン巻取り側のリボン巻取りボビン14に連結され
ている巻取り側歯車74と噛合する。一方の供給側歯車73
とリボン巻取りボビン14との間は、第9図に示すよう
に、摩擦係合部材の一種であるフエルト75を介して回転
伝達できるように形成されている。すなわち、リボン巻
取りボビン14は供給側歯車73の中心部をシャフト14aを
もって回動自在に貫通し、そのシャフト14aの後端部に
形成したフランジ14bに固着したフエルト75を供給側歯
車73に対して、その供給側歯車73とシャフト14aの先端
に形成したヘッド14cとの間に介装した圧縮ばね76の弾
力によって弾力的に接触するように形成されている。他
方の巻取り側歯車74には同軸のホイール77が前記と同様
にして摩擦係合部材(図示せず)を介して連結されてお
り、このホイール77と巻取り側のリボン巻取りボビン14
に固着されているホイール78との間に無端状の伝達ベル
ト79が巻回されている。
また、第1図に示すように、本実施例においては、プリ
ンタ本体の上流側端部位置には、用紙Sが重積載置され
た供給カセット80が着脱自在に装着されているととも
に、この供給カセット80内の用紙Sを上から1枚ずつ繰
出す繰出しローラ81が配設されている。また、プラテン
1より上流側位置には上下から相互に係合する1対の搬
送ローラ82(第1図では下側のみを図示している)が配
設されており、プラテン1より下流側位置には同様に上
下から相互に接合する1対の排紙ローラ83,83が配設さ
れている。この排紙ローラ83は用紙搬送用モータ84によ
り回転駆動されるように形成されている。また、排紙ロ
ーラ83は伝達ベルト85を介して搬送ローラ82に接続され
ており、前記排紙ローラ83と搬送ローラ82とが同期的に
かつ等しい搬送速度で駆動されるように形成されてい
る。また、プリンタ本体には搬送ローラ82より上流側に
用紙Sを1枚ずつ供給する手差し用の挿入口86が形成さ
れている。
次に本実施例の作用を説明する。
先ず、プリンタの電源スイッチ(図示せず)をONにする
と、状態切換用モータ12が回動し、これに伴ってカムブ
ロッック21が第2図(a)において時計方向に回動し、
カム位置検出センサ67が突起68によってONされることに
よりカムブロック21の位置検出が行なわれて、状態切換
用モータ12が停止する。同時にキャリッジ駆動用モータ
6にも通電されてキャリッジ3がホームポジション(本
実施例では最下桁位置)に戻されて停止させられる。
次に、インクリボン8の装着を行なう。プリンタ本体の
リボン収納ケース17を挿入するための蓋を開くと、これ
をセンサ(共に図示せず)が検出し、状態切換用モータ
12が回転させられて、カムブロック21が第2図(a)の
状態になると停止する。これによりサーマルヘッド7、
ピンチローラ9およびリボンガイド11が同図に示すよう
にインクリボン8が装着される水平位置から上方および
下方に大きく離間させられる。以下、この場合のサーマ
ルヘッド7の位置をUP大位置という。その後、リボン収
納ケース17のケース本体17A内に巻取りコア18,18に巻か
れたインクリボン8を装着し、このケース本体17Aから
下方に引出したインクリボン8をプラテン1の両端部に
配設されている1対の展張ローラ19,19の下方外周面を
それぞれ通すとともに、下方のピンチローラ9およびリ
ボンガイド11の組と上方のサーマルヘッド7および従動
ピンチローラ10の組との間を挿通するようにして装着す
る。この際サーマルヘッド7、ピンチローラ9、従動ピ
ンチローラ10、およびリボンガイド11がインクリボン8
から大きく離間する位置にあるので、インクリボン8の
装着はワンタッチ式に簡単な操作で、迅速かつ確実に行
なわれる。また、このインクリボン8の装着は、ピンチ
ローラ9、従動ピンチローラ10、リボンガイド11および
展張ローラ19の各先端部が先細りの円錐部9a,10a,11aお
よび19aとされているので、インクリボン8を各先端部
にひっかけることなく極めて円滑に行なうことができ
る。また、ピンチローラ9およびリボンガイド11とプラ
テン1との間に用紙Sを前方から挿入しようとする場合
にも、同様にひっかかることなく円滑に行なうことがで
きる。また、インクリボン8が装着された状態をスケル
トン的に表わしたものが第2図(b)である(第5図
(b)、第6図(b)、第7図(b)、第11図および第
12図において同じ)。そして、インクリボン8の取外し
は前述した装着動作を逆にすることにより行なわれる。
次に、この状態において、繰出しローラ81を回転駆動し
て供給カセット80内の最上位の用紙Sをプリンタ本体内
に導入する。そして、用紙搬送用モータ84によって搬送
ローラ82を駆動して用紙Sの所定位置が印字部に達する
まで用紙Sを搬送し、搬送ローラ82を停止させる。
次に印字動作が開始される。
すなわち、印字位置まで搬入されて停止している用紙S
が紙厚が均一な上質紙である場合には、状態切換用モー
タ12によってカムブロック21が第2図(a)の状態から
約中心角α+βだけ同図時計方向に回転させられて、第
5図(a)の状態に切換えられる。この第5図(a)の
状態は、同図(b)にも示すように、サーマルヘッド7
によって用紙Sがプラテン1へ押圧され、インクリボン
8がサーマルヘッド7より桁下げ方向においてはピンチ
ローラ9および従動ピンチローラ10によって挟持されて
おり、サーマルヘッド7より桁上げ方向においてはリボ
ンガイド11により上方へ持上げられている。
更に説明すると、カムブロック21が中心角αだけ回転す
る間に、ヘッド駆動レバー28はそのピン29が第1切換カ
ム24の小半径部分24aからから大半径部分24bに移動する
ために、固定軸27を中心として第2図(a)の時計回り
に回動する。これによりヘッド駆動レバー28の先端部に
配設されているヘッド押圧部材31が下降し、ヘッド取付
台30を横軸34を中心として次第に倒して行き、終りには
サーマルヘッド7の最桁下げ部に設けられている発熱部
7aによってインクリボン8をその背部からプラテン1へ
押圧し、更に圧接ばね33の弾力に抗してヘッド駆動レバ
ー28が若干時計回りに回動することによりサーマルヘッ
ド7の発熱部7aが所定の弾力をもって用紙Sに押圧され
た状態になる。以下、この時のサーマルヘッド7の位置
をDOWN位置という。この時ヘッド押圧部材31は、第4図
に示すように、サーマルヘッド7の発熱部7aの背部の位
置を用紙Sおよびプラテン1に向けて押圧するように形
成されており、発熱部7aの全体に均一でかつ大きな圧接
力が作用し、印字むらのない美麗な印字が施される。
一方、ピンおよびガイド駆動レバー36から突設されたピ
ン37は、カムブロック21が中心角αだけ回転した際に
は、小半径部分25aと大半径部分25bとの中間位置にあ
り、未だにピンチローラ9と従動ピンチローラ10とは離
間していてインクリボン8は自由状態にある。従って、
サーマルヘッド7がUP大位置からDOWN位置へ移動する時
に、少なくともサーマルヘッド7より桁下げ側のインク
リボン8は自由状態にあり、サーマルヘッド7の発熱部
7aとインクリボン8との接触位置は相対的に位置ずれす
ることがなく、発熱部7aによってインクリボン8が用紙
Sに当接させられる瞬間においても、インクリボン8と
用紙Sとの間に相対的な位置ずれを起こさないため、用
紙Sがインクリボン8により汚されることが皆無とされ
る。
そして、カムブロック21が更に中心角βだけ回動するこ
とにより、ピンおよびガイド駆動レバー36のピン37が第
2切換カム25の大半径部分25bに達する。この間に、ピ
ンおよびガイド駆動レバー36は固定軸35を中心にして第
2図(a)において反時計方向に回転し、これに伴って
連結リンク44を介してピンおよびガイド駆動レバー36に
連結されているピンチローラ支持レバー42が固定軸43を
中心にして反時計方向に回転して、ピンチローラ9と従
動ピンチローラ10とによりインクリボン8を挟持すると
ともに、更に、引張ばね65の弾力に抗して従動ピンチロ
ーラ支持レバー64を若干上方へ回動させ、インクリボン
8を両ピンチローラ9,10によって弾力的に挟持する。同
時に、ピンおよびガイド駆動レバー36の回動に伴って、
ピンおよびガイド駆動レバー36の溝41にピン40を係合さ
せているリボンガイド駆動レバー39が固定軸38を中心に
して時計方向に回動し、リボンガイド11によりインクリ
ボン8を上方に持上げ、インクリボン8がサーマルヘッ
ド7の下面に沿うように展張させる。また、この時ピン
およびガイド駆動レバー36と連結リンク44とを連結する
枢軸45に取付けられている歯車51が駆動レバー群53の第
3レバー53cに取付けられている歯車62と噛合させられ
る。このカムブロック21が中心角α+βだけ回転する時
には、駆動レバー群53の第1レバー53aに取付けられて
いるコロ54は、第3切換カム26の最大半径部分26aに当
接したままで不動状態を保持している。
次に、この状態でカムブロック21を停止させておき、キ
ャリッジ駆動用モータ6へ通電してキャリッジ3を桁上
げ方向に移動させると同時に、サーマルヘッド7へFPC8
7を通して通電することにより、インクリボン8のイン
クを用紙Sへ熱転写させて印字を行なう。
この場合キャリッジ3が桁上げ方向(第5図(a)にお
いて左方向)に移動することにより、駆動レバー群53が
枢着されている固定軸52に回転自在に取付けられている
ピニオン59が同図時計回りに回転する。このピニオン59
と小ピニオン60、歯車62、小歯車51、歯車50および49を
介して歯車結合されている歯車47が同図時計回りに回転
する。この歯車47と同軸にしてかつフエルト等の摩擦係
合部材(図示せず)を介して連結されているピンチロー
ラ9が、同図時計方向にしかもその周速度をキャリッジ
3の移動速度よりも大きくして回転させられる。そし
て、このピンチローラ9は従動ピンチローラ10とで引張
ばね65の弾力をもってインクリボン8を挟持している
で、ピンチローラ9が回転することにより、サーマルヘ
ッド7の発熱部7a部分で用紙Sに印字を施された直後の
インクリボン8をある張力で引張し、そのインクリボン
8を用紙Sの表面から強制的に剥離させる。
本実施例においては、ピンチローラ9は歯車47と摩擦係
合させられているため、ピンチローラ9によるインクリ
ボン8を剥離させるための引力が、ピンチローラ9と歯
車47との間の最大摩擦力より大きくなると、ピンチロー
ラ9と歯車47との間にスリップが生じ、インクリボン8
に過大な引張力が作用しないようにされている。従っ
て、本実施例においては、印字を施された後のインクリ
ボン8をたるむことなく円滑にピンチローラ9によって
用紙Sから剥離させることができる。
また、本実施例においては、ピンチローラ9の外周面部
を摩擦係数の大きいゴム部材によって製するとともに、
インクリボン8においては摩擦係数が大きい側であるイ
ンク層側に接触させているために、ピンチローラ9とイ
ンクリボン8との間の摩擦力が大きく、同インクリボン
8を用紙Sから確実に剥離させることができる。
また、本実施例においては、この時更に、リボン巻取り
用モータ15に通電して、出力軸69および駆動歯車70を第
8図時計方向に回動させて、第5図(b)に示すよう
に、インクリボン8を供給側に引張させている。すなわ
ち、第8図において、駆動歯車70が時計方向に回動する
と、この駆動歯車70に噛合している振り子歯車72が振り
腕71と一緒に出力軸69を中心にして同図時計方向に移動
し、同図実線に示すようにリボン巻取りボビン14を駆動
する供給側歯車73と噛合する。この供給側歯車73の同図
時計方向の回転は、第9図に示すように摩擦係合部材の
一種である巻取り側歯車74を通して、リボン巻取りボビ
ン14のフランジ14bに伝達され、第5図(b)に示すよ
うに供給側のリボン巻取りボビン14をサーマルヘッド7
との間のインクリボン8を巻取り方向に回転させ、イン
クリボン8を桁上げ方向に引張する。振り子歯車72によ
る供給側歯車73の回転駆動力が同供給側歯車73とフエル
ト75との間の最大摩擦力より大きくなると、供給側歯車
73とフエルト75とがスリップし、インクリボン8にはこ
の摩擦負荷分に相当する一定の引張力が付与させられ
る。このように、本実施例においては、印字中におい
て、サーマルヘッド7の桁上げ方向側のインクリボン8
を桁上げ方向へ引張してインクリボン8のたるみを防止
しているので、サーマルヘッド7がインクリボン8に対
して所定の位置を移動することとなり、サーマルヘッド
7とインクリボン8とが不適当な位置関係となるずれの
発生を確実に防止して、常に美麗で高品位の印字を施す
ことができる。
また、本実施例においては、第10図(a)(b)に示す
ように、サーマルヘッド7の発熱部7aに通電を行なうた
めの電極群7bを、サーマルヘッド7がプラテン1より大
きく離間している桁上げ方向に延在させ、そのサーマル
ヘッド7の桁上げ方向端部において電極群7bとFPC87と
を溶着させているので、FPC87はプラテン1および用紙
Sから常に遠くに離間しており、用紙Sをプラテン1の
上面部を水平方向にフラット送りしても、FPC87と用紙
Sとが接触することがなく、常に美麗な印字が施され
る。また、サーマルヘッド7内における発熱部7aの各素
子に対する電極群7bの各パターンの長さが等しいので、
抵抗値も均一となり、発熱部7aの各素子に対する温度制
御を容易に行なうことができる。
また、搬入された用紙Sが上質紙に比べると紙厚にむら
のあるいわゆるラフ紙である場合には、状態切換用モー
タ12によってカムブロック21を第5図(a)の状態から
更に中心角γだけ回転させて、第6図(a)に示すよう
にヘッド駆動レバー28のピン29を第1切換カム24の最大
半径部分24cに移動させ、ピン29を更に時計方向に回転
させて、ヘッド押圧部材31に添設されている圧接ばね33
を更に弾縮させることにより、サーマルヘッド7の用紙
Sを押圧する押圧力を強めて、用紙Sがラフ紙であって
も、サーマルヘッド7の発熱部7aを用紙Sに常に適正に
当接させて高品位の印字を施すようにする。この場合
も、駆動レバー群53の第1レバー53aに取付けられてい
るコロ54は、第3切換カム26の最大半径部分26aに係合
したままである。
なお、ヘッド押圧部材31によるサーマルヘッド7の押圧
力の調整は、前記実施例のように用紙Sの紙厚の変化に
応じて行なうばかりでなく、インクリボン8の特性例え
ば黒の単一色用のリボン、カラー印字やマルチリボン等
に応じて、適正な押圧力をもって印字するようにすると
よい。
次に、リボンセーブ動作を説明する。
第5図または第6図の状態で印字を進行させている途中
に、印字を必要としない部分があって、その印字不必要
部分ではインクリボン8を使用しないようにすることを
リボンセーブ動作という。この場合には先ず、キャリッ
ジ3を停止させ、次に状態切換用モータ12に通電して、
カムブロック21を第5図(a)の状態からは同図時計方
向に中心角γ+δ+εだけ、第6図(a)の状態からは
同図時計方向に中心角δ+εだけ回動させて、第7図
(a)の状態に切換える。
この場合、本実施例においては、第6図(a)の状態か
ら、カムブロック21が中心角δだけ回転すると、ヘッド
駆動レバー28に設けたピン29が未だに第1切換カム24の
大半径部分24bに係合していてサーマルヘッド7がイン
クリボン8を用紙Sおよびプラテン1に押圧している際
に、ピンおよびガイド駆動レバー36に設けたピン37が第
2切換カム25の中間半径部分25cに係合して、固定軸35
を中心にして同図時計方向に回動し、そしてピンおよび
ガイド駆動レバー36に連結リンク44を介して連結されて
いるピンチローラ支持レバー42が固定軸43を中心にして
同じく同図時計方向に回動するので、ピンチローラ支持
レバー42の先端に設けられているピンチローラ9が下降
して、従動ピンチローラ10より離れてインクリボン8を
自由状態にする。この時同時にリボンガイド11もある程
度下降する。その後、カムブロック21が更に中心角εだ
け回動すると、一方のピンチローラ9が従動ピンチロー
ラ10から離れている間に、他方のヘッド駆動レバー28の
ピン29が第1切換カム24の中間半径部分24dに先に達す
ることにより、ヘッド駆動レバー28が固定軸27を中心に
第6図(a)において反時計方向に回動し、このヘッド
駆動レバー28の桁下げ方向端部に設けられているヘッド
押圧部材31が上昇し、これに伴ってヘッド取付台30が図
示しない復帰ばねの弾力によって起き上がり、サーマル
ヘッド7が用紙Sおよびプラテン1より少し離間して第
7図(a)の状態で停止する。以下、この時のサーマル
ヘッド7の位置をUP小位置という。その後、ピンおよび
ガイド駆動レバー36のピン37が第2切換カム25の大半径
部分25bに達し、第7図(a)に示すように、ピンチロ
ーラ9と従動ピンチローラ10とによりインクリボン8を
上下から挟持する。また、カムブロック21が中心角εの
回動を終了するまでの間に、駆動レバー群53の第1レバ
ー53aに取付けられているコロ54は、第3切換カム26の
最大半径部26aから小半径部分26bに移動し、駆動レバー
群53全体が固定軸52を中心にして第7図反時計方向に回
動している。従ってピンチローラ9が従動ピンチローラ
10とでインクリボン8を再び挟持する時には、枢軸45に
回転自在に取付けられている一体の歯車50および小歯車
51のうちの一方の歯車50が第2レバー53bの先端に形成
されているストッパ56と噛合し、回転不能状態にされ
る。他方の小歯車51は歯車62からは離間している。これ
により歯車50と歯車49および歯車47を介して連結されて
いるピンチローラ9も回転ロック状態とされる。
このように、本実施例においては、サーマルヘッド7が
DOWN位置からUP小位置に移動する場合に、ピンチローラ
9が従動ピンチローラ10と離れてインクリボン8を自由
状態とするので、インクリボン8に無理な張力がかから
ず、サーマルヘッド7がインクリボン8から離れる際に
インクリボン8が用紙Sと無用にこすれることがなく、
用紙Sの汚れが防止される。この第7図(a)の状態を
保持したまま、キャリッジ駆動用モータ6に通電してキ
ャリッジ3を桁上げ方向に移動させると同時に、リボン
巻取り用モータ15に通電して出力軸69および駆動歯車70
を第8図において時計方向に回動させる。これにより、
インクリボン8が回転ロック状態のピンチローラ9と従
動ピンチローラ10とに挟持されているので、キャリッジ
3の移動とともに桁上げ方向に搬送されるとともに、第
7図(b)の右側の巻取り側のリボン巻取りボビン14に
装着されている巻取りコア18から繰り出され、同図の左
側の供給側のリボン巻取りボビン14に装着されている巻
取りコア18にゆるんだ分だけ巻取られて行く。供給側の
リボン巻取りボビン14はフエルト75を介して供給側歯車
73に連結されており、しかも、リボン巻取りボビン14に
よる巻取り速度をキャリッジ3の移動速度より大きく設
定されているので、リボン巻取りボビン14はフエルト75
とスリップしながら回転して、インクリボン8を確実に
巻取って行く。
このようなリボンセーブ動作が進行させられ、サーマル
ヘッド7の発熱部7aが再び印字位置に対向すると、キャ
リッジ駆動用モータ6およびリボン巻取り用モータ15の
回転が停止され、続いて状態切換用モータ12に通電され
て、状態切換用モータ12が逆回転し、カムブロック21が
第7図(a)の状態から第6図(a)または第5図
(a)の印字状態に戻される。この場合も、先ずピンチ
ローラ9が従動ピンチローラ10から離れた後にサーマル
ヘッド7がUP小位置からDOWN位置へ移動し、その後ピン
チローラ9が再び従動ピンチローラ10に近接してインク
リボン8を両者間で挟持し、インクリボン8による用紙
Sの汚れを防止するように動作する。
この状態で用紙Sに対して最上位桁までの印字が行なわ
れると、キャリッジ駆動用モータ6およびリボン巻取り
用モータ15が停止させられ、続いてキャリッジ3のリタ
ーンが行なわれる。
すなわち、状態切換用モータ12に通電され、カムブロッ
ク21が第5図(a)および第6図(a)において時計方
向に回転させられ、第7図(a)の状態となる。続い
て、リボン巻取り用モータ15に通電されて、出力軸69お
よび駆動歯車70が第8図において反時計方向に回転させ
られると同時にキャリッジ駆動用モータ6に通電されて
キャリッジ3が桁下げ方向に移動させられる(第11
図)。出力軸69および駆動歯車70が第8図において反時
計方向に回転すると、振り子歯車72が振り腕71と一緒に
同図反時計方向に回動し、同図鎖線に示すように巻取り
側歯車74と噛合する。この巻取り側歯車74の回転は図示
しない摩擦係合部材を介してホイール77に伝達され、更
に伝達ベルト79を介してホイール78に伝達され、巻取り
側のリボン巻取りボビン14が巻取り速度をキャリッジ3
の移動速度より大きくして回転させる。これにより回転
ロック状態のピンチローラ9と従動ピンチローラ10とに
挟持されたインクリボン8が、キャリッジ3の移動とと
もに桁下げ方向に移動する。これにより、一方の供給側
のリボン巻取りボビン14に装着された巻取りコア18から
インクリボン8の未使用部分が桁下げ方向に繰り出さ
れ、他方の巻取り側のリボン巻取りボビン14に装着され
た巻取りコア18にインクリボン8の使用済部分がゆるん
だ分だけ前述と同様にして確実に巻取られて行く。
このリターン動作が進行され、第12図に示すようにサー
マルヘッド7の発熱部7aが最下位桁に達すると、キャリ
ッジ駆動用モータ6およびリボン巻取り用モータ15が停
止させられる。以下、第12図の状態を初期状態という。
また、インクリボン8が例えば黒の単一色である場合に
は、前記リターン動作中に、用紙搬送用モータ84に通電
して搬送ローラ82および排紙ローラ83を回転させて用紙
Sを1行分だけ同時に紙送りして、印字能率を向上させ
る。また、同様の意味から、サーマルヘッド7がインク
リボン8、用紙Sおよびプラテン1に対して接触または
離間する瞬間は用紙Sの汚れ防止のためのキャリッジ3
は停止させておくが、サーマルヘッド7が接触する前の
DOWN動作および離間した後のUP動作中においてはキャリ
ッジ3の移動を同時に行なうようにする。
また、本実施例においては、第7図のリボンセーブ時、
第11図のリターン時および第12図の初期状態において、
それぞれサーマルヘッド7をUP小位置に定位させて、サ
ーマルヘッド7のUP・DOWNに要する時間を短縮して、印
字能率を向上するようにしている。従って、サーマルヘ
ッド7のUP小位置のプラテン1からの離間距離はインク
リボン8で用紙Sを汚さない必要最小限の大きさとされ
ている。
また、例えばシアン、イエロ、マゼンタの3色のインク
をそれぞれ1行分の長さ分だけ、長手方向に順にかつ繰
り返し塗布したインクリボン8を用いてカラー印字を行
なう場合には、印字範囲が1行全体に満たない時があ
る。この時には、その未使用部分を巻取る必要がある。
本実施例においては、第11図に示すリターン動作を終了
させ、第12図の初期状態になった後に、状態切換用モー
タ12に通電して、カムブロック21を第7図(a)の状態
から更に時計方向に中心角ζだけ回転させて、第2図
(a)の状態にする。こうしてインクリボン8をサーマ
ルヘッド7、ピンチローラ9、従動ピンチローラ10およ
びリボンガイド11の何れも接していない自由状態とさ
せ、その後、直前の印字の際に用いた色のインク部分
で、サーマルヘッド7より桁上げ方向位置に残留してい
る未使用部分を第2図(b)に示すように、巻取り側の
リボン巻取りボビン14を回転させて巻取り、次の新たな
色のインク部分の所定位置を最下位桁に対向させて停止
させる。その後、新たな色のインクについて前記と同様
にして印字を行なう。この動作を3色について行なうこ
とにより美麗なカラー印字を施す。そして。最後の色の
印字が終了した後の第11図に示すリターン時には、用紙
Sを同時に1行分だけ紙送りする。
また、本実施例において、状態切換用モータ12によるカ
ムブロック21の回転駆動方向は、第2図(a)、第5図
(a)、第6図(a)、第7図(a)において、時計方
向および反時計方向のいずれでもよいが、印字時間を短
縮させることのできる方向を選択するとよい。
なお、本考案は前記実施例に限定されるものではなく、
必要に応じて変更することができる。
〔考案の効果〕
本考案の熱転写プリンタは、桁上げ下げ方向に移動自在
なキャリッジにサーマルヘッドを取付けている熱転写プ
リンタにおいて、前記キャリッジのサーマルヘッドより
桁下げ側にインクリボンを相互間に狭在させるピンチロ
ーラと従動ピンチローラとを接離自在に設け、前記ピン
チローラを印字終了後のインクリボンを用紙から剥離さ
せる方向に回転自在に形成し、前記ピンチローラを一定
の摩擦力以上の反力が作用するとスリップするように回
転駆動源と連結し、前記ピンチローラの周速度を前記キ
ャリッジの移動速度より大きくなるように形成し、前記
ピンチローラの外周面部を摩擦係数の大きい部材で製す
るとともに、前記ピンチローラをインクリボンに対して
インク層側と接触する位置に配設して形成したので、イ
ンクリボンに剥離力を付与するピンチローラとインクリ
ボンとの間のスリップを確実に防止して、サーマルヘッ
ドによる印字動作に良好に追随してインクリボンを用紙
から確実に剥離させることができ、しかも適正な引張力
をもって剥離させることにより印字部にずれを生じさせ
る過大な力を作用させず、また、インクリボンによる用
紙の汚れをも防止して、良好な印字を行なうことができ
る等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の熱転写プリンタの一実施例を示し、第1
図は全体構成を示す斜視図、第2図(a)はサーマルヘ
ッドのUP大位置の状態を示すキャリッジ部の正面図、第
2図(b)は第2図(a)における構成各部の関係を示
すスケルトン図、第3図は状態制御機構の要部を示す第
2図(a)の平面図、第4図はサーマルヘッドとこれを
押圧するヘッド押圧部材との位置関係を示す断面図、第
5図(a)および(b)はそれぞれ上質紙に印字を行な
っている状態を示す第2図(a)(b)と同様の図、第
6図(a)および(b)はそれぞれラフ紙に印字を行な
っている状態を示す第2図(a)(b)と同様の図、第
7図(a)および(b)はそれぞれサーマルヘッドのUP
小位置の状態を示す第2図(a)(b)と同様の図、第
8図はリボン巻取り機構を示す正面図、第9図は第8図
のIX-IX線に沿った拡大断面図、第10図(a)および
(b)はそれぞれサーマルヘッドのFPCとの接続関係を
示す正面図および平面図、第11図はリターン状態を示す
第2図(b)と同様の図、第12図は初期状態を示す第2
図(b)と同様の図である。 1……プラテン、3……キャリッジ、7……サーマルヘ
ッド、7a……発熱部、7b……電極群、8……インクリボ
ン、9……ピンチローラ、10……従動ピンチローラ、11
……リボンガイド、12……状態切換用モータ、13……状
態制御機構、14……リボン巻取りボビン、15……リボン
巻取り用モータ、16……リボン巻取り機構、18……巻取
りコア、21……カムブロック、24……第1切換カム、25
……第2切換カム、26……第3切換カム、28……ヘッド
駆動レバー、31……ヘッド押圧部材、36……ピンおよび
ガイド駆動レバー、39……リボンガイド駆動レバー、42
……ピンチローラ支持レバー、53……駆動レバー群、54
……コロ、58……ラック、64……従動ピンチローラ支持
レバー、70……駆動歯車、71……振り腕、73……供給側
歯車、74……巻取り側歯車、75……フエルト、76……圧
縮ばね、87……FPC。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】桁上げ下げ方向に移動自在なキャリッジに
    サーマルヘッドを取付けている熱転写プリンタにおい
    て、前記キャリッジのサーマルヘッドより桁下げ側にイ
    ンクリボンを相互間に狭在させるピンチローラと従動ピ
    ンチローラとを接離自在に設け、前記ピンチローラを印
    字終了後のインクリボンを用紙から剥離させる方向に回
    転自在に形成し、前記ピンチローラを一定の摩擦力以上
    の反力が作用するとスリップするように回転駆動源と連
    結し、前記ピンチローラの周速度を前記キャリッジの移
    動速度より大きくなるように形成し、前記ピンチローラ
    の外周面部を摩擦係数の大きい部材で製するとともに、
    前記ピンチローラをインクリボンに対してインク層側と
    接触する位置に配設したことを特徴とする熱転写プリン
    タ。
JP15554287U 1987-10-13 1987-10-13 熱転写プリンタ Expired - Lifetime JPH0712021Y2 (ja)

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