JP2633923B2 - プリンタ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は印画紙及びインクシートをプラテンローラと
サーマルヘッドとで挾持して該サーマルヘッドにより上
記印画紙に印画する熱転写式のプリンタ装置に関し、詳
しくは上記印画紙と印画位置が斜めになるのを防止する
ための機構に関するものである。

＜従来の技術＞ 従来、この種のプリンタ装置としては、例えば第３図
に示すものが知られている。

上記従来のプリンタ装置Ｂでは、同図に示す如く複数
個の発熱体素子をライン状に有するサーマルヘッド４が
アーム4aに取りつけられており、このアーム4aは軸4bに
より揺動可能に支持されている。上記アーム4aにはピン
13が取りつけられ、カム６の側面の渦巻状のカム溝6aに
摺動可能に嵌入されている。

そして、上記カム６がモータ９により回動駆動され、
上記サーマルヘッド４は軸4bを中心に矢印８方向へ揺動
駆動される。

上記サーマルヘッド４と対向する位置には、印画紙５
をその外周面で支持するためのプラテンローラ７が回転
可能に配備されており、このプラテンローラ７とサーマ
ルヘッド４との間にはカラーインクシート１が配備され
ている。

上記カラーインクシート１は、複数種類の異なる色の
インクを基材上に面順次に配列して形成されている。そ
して供給ロール２に捲回されたこのカラーインクシート
１は印画が終了すると同時に巻取ロール３に順次巻き取
られる。

また、挿入口部は印画紙５の上下方向ガイド20,21と
印画紙５より、少し幅の広い横方向のガイド24（第４
図）が設けられ、印画紙搬送を行う。ローラ22,23がガ
イドの終端に配備されローラ22は、プラテンローラ７と
ギア（図示せず）にて回転可能に連動されている。

プラテンローラ７の周辺には、複数個の圧着ローラ18
a,18b,…がプラテンローラ７の中心に向かって押圧さ
れ、回転自在に配備されており印画紙５をプラテンロー
ラ７に押圧するよう構成されている。

さらにプラテンローラ７の周りには、プラテンローラ
と適当なスキマをもったガイド40,41が配備されてい
る。

上記構成による従来のプリンタ装置Ｂにより印画紙５
に印画を行う場合、ガイド20,21内に挿入された印画紙
はタイミングベルト16を介してプラテンローラに連動す
るプラテン駆動モータを回転させることによりローラ2
2,23により摩擦伝達されガイド40,41にガイドされ進み
圧着ローラ18aによりプラテンローラ７に押圧され、プ
ラテンローラ７の摩擦力により搬送され、圧着ローラ18
bによりさらに押圧され、サーマルヘッド４の下向へ進
みセンサー26にて印画紙後端を検出しモータ15は停止す
る。

次にモータ９を回転させることにより、サーマルヘッ
ド４を矢印８の方向へ下げこのサーマルヘッド４とプラ
テンローラ７とにより印画紙５及びカラーインクシート
１を挾持する。次に、モータ15及びカラーインクシート
巻き取り用モータ27を回転させながらサーマルヘッド４
に通電することで印画紙５に印画が行なわれる。１色目
の印字が終了するとサーマルヘッド４が僅かに上方へ揺
動駆動され、モータ15を回転させ印画紙５を押圧ローラ
にて順次プラテンローラ７に押圧され搬送され後端をセ
ンサ26にて検出し１色目と同様に印画される。

＜発明が解決しようとする課題＞ 上記従来のプリンタ装置Ｂにおいては、印画紙５は挿
入口のガイド24,25（第４図）により横方向にガイドさ
れるのみであるため、ガイドと印画紙の横方向のガタ分
により印画紙がプラテンローラに斜めに巻きつき第５図
に示す様に印画紙５に対して印画位置5aが斜めになると
いう問題があり、さらに、印画紙の形状が幅は同一で長
さが短いものについてはさらに斜めになる量が大きく問
題があった。

そこで本発明の目的とするところは、印画紙の縦横比
で縦の方が短い印画紙においても印画位置が傾くのを防
止する機能を備えたプリンタ装置を提供することであ
る。

＜課題を解決するための手段＞ 上記目的を達成するために本発明が採用する手段は、
挿入口より挿入された印画紙をプラテンローラに圧着す
る最初の圧着ローラよりさらに印画紙が進み２ケ目の圧
着ローラに圧着する前にて印画紙の先端が当接できる一
対の位置決めレバーにより、印画紙先端を当接させて一
方の位置決めレバーに当接後さらにプラテンローラを回
転させ印画紙とプラテンローラをスリップさせ、両方の
位置決めレバーに当接させ斜めにある印画紙をプラテン
ローラと平行になるようにし、位置決めレバーの当接を
解除し第１のローラに斜めに挿入された印画紙の傾きを
補正しようとするものである。

さらに、上記の一対のレバーを、サーマルヘッドを上
下移動させるのに用いるカムに動力伝達レバーを介して
連結させて、サーマルヘッドを上下移動させるのに用い
るモータを動力として揺動駆動させるものである。

＜作 用＞ 斜めに挿入された印画紙はプラテンローラが回転する
ことにより第１の圧着ローラにて押圧され、プラテンロ
ーラとの摩擦力により印画紙が進み一対の位置決めレバ
ーに印画紙が当接し印画紙とプラテンローラの押圧が１
ケ（又は一対）の圧着ローラである為摩擦力は小さくス
リップし、印画紙の左右が両方の位置決めレバーに当接
し印画紙がプラテンローラと平行になる。次に位置決め
レバーを揺動させ印画紙より離すことにより、傾きを補
正された印画紙は、２番目の圧着ローラにも押圧されて
進行する。この状態よりは印画紙はプラテンローラに巻
きついており傾くことはない。

＜実施例＞ 以下第１図及び第２図を参照して本発明を具体化した
実施例に付き説明する。

ここに第１図及び第２図は本発明の一実施例に係るプ
リンタ装置の概略構成を示し、第１図は印画紙５の先端
位置決め動作時の側面図、第２図は印画紙５の傾きを補
正している瞬間の平面図を示す。

この実施例に係るプリンタ装置Ａは、第１図に示す如
く、従来のプリンタ装置Ｂと基本的構造をほぼ同様と
し、相違点は第１の圧着ローラ18bとの間にピン31を支
点とし揺動可能な一対の位置決めレバー30が設けられて
いることであり、該位置決めレバー30の先端部は段差が
設けられバネ32によりプラテンローラ方向に押し付けら
れており、またピン33が固着され、ピン34を支点として
揺動する動力伝達レバー35と嵌合し、この動力伝達レバ
ー35の他端に固着されたピン36はカム６に設けた渦巻き
溝6bに嵌合し、カム６の回転に位置決めレバー30を矢印
Ｃ方向に揺動する様に構成され、さらに第１の圧着ロー
ラ18aと位置決めレバー30の間には印画紙５を検出する
センサー37が配置される。

上記のように構成してなるプリンタ装置の動作は印画
紙５がガイド20,21の間に挿入され、モータ15により駆
動された給紙ローラ22,23及びプラテンローラ７が回転
する。

給紙ローラ22の摩擦力により印画紙５は進められ、ガ
イド40,ガイド41の間を進み圧着ローラ18aによりプラテ
ンローラ７に押圧され、プラテンローラ７との摩擦力に
より印画紙５を進める。（第１図はこの瞬間を示したも
のである）この段階で印画紙５は、挿入口ガイド24,25
にて横方向を案内されたのみでプラテンローラ７の中心
に対し斜めになっている。第２図がこの瞬間を示す平面
図である。さらに、印画紙５が進むと、傾いた印画紙５
の先端がバネ32によりプラテンローラ７に当接している
位置決めレバー30の一方に当接する。この時印画紙５の
進行力により位置決めレバー30が揺動しない位置にピン
31があり、また印画紙５の進行力は、圧着ローラ18によ
る押圧力による摩擦力のみであり、（印画紙５が長い場
合には給紙ローラ22,23も）印画紙とプラテンローラ７
の間にスリップが生じ印画紙５先端が両方の位置決めレ
バー30に当接し、スリップする。センサー37にて印画紙
５を検出後モータ15を停止させることで両方の位置決め
レバー30に先端を規制され、プラテンローラ７と平行に
印画紙５が圧着ローラ18aによりプラテンローラ７に押
圧保持される。次にモータ９を回転させ、カム6,動力伝
達レバー35を介して位置決めレバー30を矢印Ｃ方向に揺
動させる。

次にモータ15を回転させると印画紙５は位置決めレバ
ー30に当接することなく圧着ローラ18bにも押圧され、
傾きを補正された状態で、サーマルヘッド４へ進み、第
３図を用いて示したように印画を行う。

１色目の印画を終了し、サーマルヘッド４を僅かに上
方へ揺動駆動した時位置決めレバー30はプラテンローラ
７より離れた位置を保持する様、カム６の渦巻き溝は設
定されており、印画紙５が２回目以降位置決めレバー30
を通過時は当接しない様構成されている。

＜発明の効果＞ 本発明は上記したように印画紙がプラテンローラに１
組の圧着ローラにて押圧支持されて後に、位置決めレバ
ーにて先端を当て傾きを補正するものであり、プラテン
ローラに挿入前に案内ガイドにて印画紙を位置決めする
のに比べ、安定した位置決めが可能である。

さらに印画紙の縦横比の縦方向が短いものであっても
傾きを補正できる。

また、位置決めレバーに印画紙が当接時、プラテンロ
ーラと印画紙間でスリップさせる必要があるが、その時
はまだプラテンローラの圧着ローラは１組しか押圧され
ておらず、また印画紙にプラテンローラが巻き付く前で
あり、巻き付き角も小さいためプラテンローラ駆動用の
モータのトルクを大きくしなくとも動作させることがで
きる。

さらに、位置決めレバーを揺動させる動力は、サーマ
ルヘッドを上下させるためのモータ，カムを用いて行う
ことができ、部品点数を多く追加しなくても確実な動作
ができ、印画紙の先端とプリント位置が傾かない印画が
行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のプリンタ装置の一実施例を示す側面
図、第２図は本発明のプリンタ装置の一実施例の動作を
示す概略平面図、第３図は従来のプリンタ装置の概略構
成図、第４図は第３図のＡ矢視図、第５図は第３図に示
す装置にての印画紙と印画位置を示す説明図である。 図面中、５は印画紙、７はプラテンローラ、30は一対の
位置決めレバーである。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】挿入口ガイドから成り印画紙が挿入される
   印画紙挿入口と、該印画紙挿入口から挿入された印画紙
   を搬送する搬送ローラと、第一のモータによって回転す
   るプラテンローラと、前記搬送ローラにより搬送された
   印画紙を前記プラテンローラに圧着支持する複数の圧着
   ローラと、カムを介して第二のモータによって上下移動
   するサーマルヘッドから構成されるプリンタ装置におい
   て、 印画紙が搬送されると該印画紙の先端と当接し、前記プ
   ラテンモータを回転させ、該プラテンローラと印画紙と
   をスリップさせて印画紙の先端を前記プラテンローラと
   平行とすると当接を解除する一対の位置決めレバーと、 前記位置決めレバーを前記カムに連結させて前記第二の
   モータにより揺動駆動させるように前記位置決めレバー
   と前記カムとの間に介在させた動力伝達レバーとを設け
   たことを特徴とするプリンタ装置。