JP3259572B2 - ポリテトラフルオロエチレン系繊維の製造法 - Google Patents

ポリテトラフルオロエチレン系繊維の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、耐薬品性、電
気絶縁性、摩擦特性、耐候性などに優れたポリテトラフ
ルオロエチレン(以下PTFEと略記する)系繊維の製
造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりPTFE系繊維は耐熱性、耐薬
品性、電気絶縁性、摩擦特性、耐候性などに優れるとい
った特徴があり、産業資材用途において広く利用されて
いる。PTFE系ポリマのごとき加熱溶融体の粘度が著
しく高くて溶融成形法に不向きで、かつ湿式紡糸するに
適当な溶媒が無いようなポリマの成形法としては、マト
リックスポリマとしてのビスコース、ポリビニルアルコ
ール、アルギン酸ナトリウムなどと、該ポリマの水ディ
スパージョン・エマルジョンの混合液を湿式紡糸、ある
いは湿式成形する、いわゆるエマルジョン紡糸法が特公
昭52−25453号公報、特開平1−139840号
公報で知られている。
【0003】この場合、PTFE系ポリマがマトリック
スポリマ中で粒子状態で存在し、これをPTFE系ポリ
マの融点以上の温度でマトリックスポリマの大部分を焼
成飛散させながら、一旦PTFE系ポリマを溶融して粒
子間を融着させる焼成熱処理を行うことで、初めてその
後の延伸性が付与され、要求される強度が発現されるの
である。しかし、この方法では繊維中にマトリックスポ
リマの焼成残渣として炭素成分が異物として残ること、
さらに従来の方法では、この焼成熱処理後の熱延伸を伝
熱効率には優れている熱ローラなどを用いた接触方式で
行っているため、繊維束とローラの接触面と反対側との
間で伝熱ムラにより、高々10倍程度の延伸しか安定に
できず、従って得られる繊維の引張強度も高々1.8g
/d程度といった低いものであった。
【0004】一方、マトリックスポリマを用いずに、低
沸点のミネラルスピリットなど可塑剤を添加したPTF
E系ポリマのペースト状物を押出し、圧延ロールによっ
てフィルム状としたり、または円筒状の容器中に入れて
丸棒(ロッド)状に圧縮加工したものを、ポリマの融点
以上の温度で焼結して得られた丸棒(プリカーサ)を切
削してフィルム状とするペースト押し出し法と、これを
刃物でもって細く切り裂いて繊維状物とする割繊技術と
を組み合わせた成形法が特公昭51−18991号公
報、特公昭58−30406号公報、特開平2−286
220号公報で公知である。
【0005】しかしながら、このペースト押出し法で得
られる繊維状物は、低沸点の可塑化剤を用いるため異物
となる炭素成分が繊維中に残らないが、エマルジョン紡
糸法と同様、焼成熱処理後の熱延伸が接触方式で行われ
ているため延伸倍率が低く、また、そのプリカーサは製
法上、空気もしくは不活性ガスの混入が避けられず、プ
リカーサ内部に無数の空洞あるいは微細なボイドの生成
を伴うものであるため、該プリカーサを切削して得られ
る繊維状物は微細なボイドを含む場合があったり、ま
た、その断面形状も矩形となり、しかもランダムで均一
性に劣るといった欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来の問題点を解決すること、すなわち、均一に加熱
されることにより高倍率の延伸が可能となる高強度のP
TFE系繊維の製造法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次の構成を有する。すなわち、ポリテトラ
フルオロエチレン系ポリマを主体とする成形体を、該ポ
リマの融点以上の温度で焼成熱処理したものを、低温延
伸し、次いで327℃以上の加熱雰囲気中で少なくとも
2倍以上の熱延伸を行うことにより、該成形体の全延伸
倍率を12倍以上として延伸することを特徴とするポリ
テトラフルオロエチレン系繊維の製造法である。
【0008】以下、本発明のPTFE系繊維の製造法に
ついて詳細に説明する。
【0009】まず、PTFE系ポリマを主体とする成形
体を成形する。かかる成形体を成形するには、ビスコー
ス、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウムなど
をマトリックスとするPTFE系ポリマのエマルジョン
を成形用口金より凝固浴液中に吐出し、次いで洗浄、精
練して成形体が造られるエマルジョン紡糸法、または、
PTFEポリマに可塑化剤を添加してペースト状物と
し、これを5〜100 kg/cm2 程度の加圧を行って予
備成形体を造り、または口金等から押出しこれをさらに
熱または溶液を用いて、可塑化剤を除去して成形体を造
るペースト押出し法によって成形体を形成する。エマル
ジョン紡糸法は、得られる繊維の単繊維断面形状が均一
な円形となるなど、実用上の商品設計において非常に重
要な効果を現すので本発明においては好ましく適用され
る。
【0010】本発明に用いるPTFE系ポリマとは、ポ
リテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエ
チレンなどホモポリマ、テトラフルオロエチレンーヘキ
サフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレ
ンーパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テ
トラフルオロエチレンーエチレン共重合体などテトラフ
ルオロエチレンを主体とした共重合体単独あるいはこれ
らの混合物である。
【0011】PTFE系ポリマを主体とする成形体の成
形法の一つであるエマルジョン紡糸法を、PTFE系ポ
リマのエマルジョンのマトリクッスとしてビスコースを
用いた場合を例にとって説明する。
【0012】成形用エマルジョンとして、ビスコースと
PTFE系ポリマの水ディスパージョンの混合液を用い
る。ビスコース組成は一般にセルロース濃度3〜10
%、アルカリ濃度2〜12%、二硫化炭素27〜32%
(セルロースに対し)の範囲であるが、特に通常レーヨ
ン製造用に用いられているもの、すなわちセルロース濃
度6〜8%、アルカリ濃度6〜9%、二硫化炭素28〜
30%(セルロースに対し)の組成のビスコースが好ま
しく用いられる。
【0013】PTFE系ポリマは水ディスパージョンと
して、濃度は20〜75%、安定剤として非イオン活性
剤またはアニオン活性剤をPTFE系ポリマ量に対して
3〜10%含有するものが好都合に用いられる。PTF
E系ポリマの分子量は、その製造コストや、高重合度の
ものが分子鎖末端といった欠陥部が減少するため、より
高強度化のポテンシャルを有することから200万〜2
000万程度のものが好ましい。そしてPTFE系ポリ
マの粒子の大きさは0.05〜1ミクロンのものが操作
性の点から好ましく、さらには0.2〜0.6ミクロン
とするのがより好ましい。
【0014】ビスコースとPTFE系ポリマの水ディス
パージョン混合液の組成は、混合高分子物中PTFE系
ポリマが60〜96%とするものである。好ましいPT
FE系ポリマ濃度は70〜95%である。混合液の粘度
はビスコースとPTFE系ポリマの混合比、使用するビ
スコースの熟成度およびセルロース濃度によってことな
るが、吐出成形を安定に行う観点からは30℃で50〜
200ポイズとするのが好ましい。
【0015】かかる成形用エマルジョンを繊維状に成形
する方法としては、モノホールまたは複数のホールを有
する成形用口金よりビスコース凝固浴中へ吐出する、い
わゆる湿式成形法が採用される。
【0016】このようにしてエマルジョン紡糸法によっ
て成形されることにより、繊維の単糸断面形状は均一な
円形となり、実用上の商品設計において非常に重要な効
果を現すのである。
【0017】凝固浴としては無機鉱酸および/または無
機塩の水溶液が良く、時には飽和塩類水溶液中に吐出さ
れたあと、無機酸中で再生する2浴成形法などの組合せ
も有効である。一般には硫酸−硫酸ナトリウムの混合水
溶液が好ましい。
【0018】成形用口金から吐出されたあと洗浄され
た、具体的には水洗されたセルロース/PTFE系ポリ
マ混合繊維状物は次に精練される。精練浴としてはアル
カリ金属の水酸化物の水溶液が良く、時には水に溶けて
アルカリ性を示す有機化合物、たとえばパラベンゼンス
ルホン酸ソーダなども有効であるが、一般には苛性ソー
ダ水溶液が使われる。このようにしてPTFE系ポリマ
を主体とする成形体を得ることができる。
【0019】次いでPTFE系ポリマを主体とする成形
体の成形法のさらにもう一つの例であるペースト押出し
法について説明する。
【0020】まず、PTFE系ポリマにソルベントナフ
サなどミネラルスピリットやシリコーンオイルなどの可
塑化助剤をポリマ対比5〜50%程度混合し、これを場
合によっては圧力5〜100 kg/cm2 で圧縮予備成形し
て、これを口金から押出して丸棒状のものとする。さら
にこれを圧延ローラで圧延しフィルム状物としたあと、
可塑化助剤の融点以上の高温または可塑化助剤を抽出す
る溶液中に浸漬することにより、PTFE系ポリマを主
体とする成形体を得ることができる。
【0021】こうして得られた成形体を続いてそのま
ま、または一旦乾燥して、該PTFE系ポリマの融点以
上の温度、好ましくは330℃以上450℃以下の、さ
らに好ましくは350℃以上420℃以下の温度で焼成
熱処理される。この段階でエマルジョン紡糸法によって
造られた成形体の場合は、セルロースの大部分が燃焼飛
散するし、いずれの製法による成形体のPTFE系粒子
も繊維状に熱融着してPTFE系ポリマからなる焼成体
となる。こうして焼成熱処理して得られた成形体を、繊
維の均一性を高めるために、またその後の加熱空気中で
の非接触延伸時の張力に耐えうる強度を付与するため
に、低温延伸を施した後、327℃以上の加熱空気中で
しかも非接触の状態で2倍以上熱延伸する。
【0022】本発明においては、非接触の状態で熱延伸
する前の低温延伸として、繊維の均一性をより高めた
り、粒子間の融着を強固なものとするために、焼成体を
120℃以下の固定ピンに接触させながら2〜6倍の延
伸を採用すれば、より安定して高倍率に延伸できる効果
を現すので、好ましく適用される。固定ピンの温度は1
20℃より高いと、ピンとの接触面と反接触面との間で
伝熱ムラが生じてしまい、繊維の均一性に劣る場合があ
り、また、延伸倍率が6倍を越えるとケバの発生が見ら
れ、その後の熱延伸性が低下する場合がある。なお、固
定ピンの温度がPTFE系ポリマの相転移温度より低い
と延伸が困難となることもあるので、好ましくは固定ピ
ンの温度は20℃以上であるのが良い。
【0023】本発明における熱延伸の工程では、従来の
とおり、成形体を熱ローラなどを用いて接触方式で熱延
伸を行ったものは、どうしてもその接触面と反接触面側
との間で伝熱ムラが生じてしまうため、繊維の延伸ムラ
が生じてしまう。そこで、焼成熱処理し低温延伸した焼
成体を327℃以上、好ましくは400℃以下の、さら
に好ましくは380℃以下の雰囲気の中で、しかも熱ロ
ーラなどに接触させずに非接触の状態で2倍以上の熱延
伸を行う。なお、低温延伸を2倍以上行った成形体をさ
らに10倍を越えて熱延伸することは糸条の切断などに
より困難なことがある。このように加熱体に非接触の状
態で熱延伸を行うことにより、伝熱効率には劣るが、成
形体全体に均一な熱伝達が可能となり、また接触方式で
はあまり高温にしたり、わずかな温度の変動によりロー
ラ表面で該焼成体が単糸間で融着してしまうなどの欠点
があったが、この方法によれば、伝熱効率が低いが故に
熱延伸をより高温で行うことが可能となり、しかも伝熱
ムラが無く均一に熱延伸できることにより、成形体の全
延伸倍率を12倍以上、好ましくは14倍以上とする高
倍率の延伸が可能となり、この延伸によって、引張強度
が2.0g/d以上好ましくは2.2g/d以上といっ
た高強度のPTFE系繊維を得ることができるのであ
る。全延伸倍率が12倍未満では、かかる強度のPTF
E系繊維を得ることはできない。なお、20倍を越える
全延伸倍率とすることは糸条の切断などにより困難なこ
とがある。
【0024】
【実施例】以下、実施例によりさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、本実施例中の各特性値は次のようにして測定
されたものである。
【0025】(引張強度、引張伸度)繊維サンプルを1
8℃、65%RHに温湿度調整された部屋で24時間放
置後、10cmあたり8ターンの撚りを掛けたものを”テ
ンシロン”UTM−3L型引張試験機(東洋MEASURING
INSTRUMENTS (株)製)を使用して、試長25cm、引張
速度30cm/分で測定した。チャックはコード用エアー
ジョーを使用した。
【0026】(繊維中の炭素成分含有率)繊維サンプル
を300℃の加熱空気中で24時間連続熱処理した前後
の質量変化率を算出して炭素成分含有率とした。
【0027】また、濃度は特に断わらない限り重量%で
ある。
【0028】(実施例1〜2) ビスコース熟成度(塩点)5.0、セルロース濃度9.
0%、アルカリ濃度5.9%、のビスコース49重量%
と濃度60%のポリテトラフルオロエチレンポリマ水デ
ィスパージョン51%を混合した後、10トールの減圧
下で脱泡して重合体濃度35.0%の成形用原液を得
た。原液中のポリテトラフルオロエチレン樹脂含有量は
87.4%であり、30℃で測定した原液粘度は125
ポイズであった。この原液を孔径0.12mm、孔数18
0の成形用口金に導き、凝固浴液中に吐出した。凝固液
は硫酸濃度10%、硫酸ソーダ濃度21.0%の混合水
溶液であり、温度は10℃であった。凝固糸状を速度2
5m/分で引き取り、次いで温度70℃の温水で洗浄し
て大部分の硫酸および硫酸ソーダを除いた後、濃度0.
2%の苛性ソーダ水溶液中に導いて精錬し、酸成分を完
全に除去した。精練後の糸状をニップローラーに導き含
水率50%とした。次いでこれを380℃に加熱したロ
ーラに接触させながら焼成熱処理して焼成体を得た。
この焼成体を80℃の固定ピンに接触させながら4.0
倍(実施例1)、110℃固定ピンに接触させながら
4.0倍(実施例2)の延伸を行い、次いで温度335
℃の雰囲気中で加熱体に接触させずに熱延伸を行った。
各条件での延伸性、得られた繊維の機械特性を表1にま
とめて示した。いずれも全延伸倍率が13倍以上といっ
た高倍率の安定延伸が可能で、従来のものに比べ高強度
であった。また得られた繊維の断面は均一な円形をして
いた。
【0029】(実施例3〜4)実施例1と同様に得られ
た精練後の糸条を、360℃に加熱した加熱空気中で8
%の弛緩状態で焼成熱処理し、これを再度、380℃に
加熱した空気中で7%(実施例3)、又同様に再度、4
00℃に加熱した空気中で10%(実施例4)の弛緩状
態で焼成熱処理を行って焼成体を得た。この焼成体を室
温の固定ピンに接触させながら5.0倍の延伸を行った
後、温度340℃の雰囲気中で加熱体に接触させずに熱
延伸を行った。各条件での延伸性、得られた繊維の機械
特性を表1にまとめて示した。いずれも全延伸倍率が1
4倍以上といった高倍率の安定延伸が可能で、従来のも
のに比べ高強度であった。また得られた繊維の断面は均
一な円形をしていた。
【0030】(実施例5) 分子量約50万のポリテトラフルオロエチレン・ファイ
ンパウダー(旭硝子(株)製”CD−4”)にソルベ
トナフサを混和し、ポリマ濃度70重量%のペースト状
物を得た。これを孔径1mmの口金から押出し、次いで
330℃の雰囲気中でソルベントナフサを除去したあ
と、380℃に加熱したローラに接触させながら焼成
熱処理し、これを室温の固定ピンに接触させながら6.
0倍の延伸を行ったあと、温度350℃の雰囲気中で加
熱体に接触させずに熱延伸を行った。全延伸倍率が1
3.0倍といった高倍率の安定延伸が可能で、得られた
繊維は繊度973D、引張強度も2.91g/d、伸度
19%、繊維中の炭素成分含有率0.2%であった。
【0031】(実施例6) 実施例1と同様に実施して得られた焼成体を、150℃
の熱ローラ間で5.0倍の延伸を行ったあと、335
℃の雰囲気中で加熱体に接触させずに熱延伸したとこ
ろ、熱ローラーからの伝熱ムラのため低温延伸が不安定
であり安定全延伸倍率が12.2倍と若干低めであった
が、得られた繊維の物性は、繊度1031D、引張強度
2.14g/d、伸度14%、繊維中の炭素成分含有率
が2.1%であった。
【0032】(比較例1)実施例1と同様に実施して得
られた焼成体を、室温のローラ間で4.0倍の延伸を行
ったあと、330℃の雰囲気中で加熱ローラに接触させ
ながら熱延伸したところ、延伸時の伝熱ムラのため安定
全延伸倍率が9.5倍と低く、得られた繊維の物性は、
繊度1332D、引張強度1.79g/d、伸度12
%、繊維中の炭素成分含有率が2.3%であった。
【0033】
【0034】(実施例) 実施例1と同様に実施して得られた焼成体を、室温のロ
ーラ間で4.0倍の延伸を行ったが、ローラ間での
延伸点が固定されず、繊維の長さ方向に延伸ムラを生じ
た。そのあと、330℃の雰囲気中で加熱ローラに接
触させずに熱延伸したところ、安定全延伸倍率が12.
2倍と低めではあったが、得られた繊維の物性は、繊度
978D、引張強度2.18g/d、伸度14%、繊維
中の炭素成分含有率が2.1%であった。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、PTFE系ポリマから
成る糸条の均一な熱伝達のため高倍率の均一な延伸が可
能となり、PTFE系ポリマの有する優れた諸特性、す
なわち、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性、誘電特性、摩
擦特性、耐候性などを有する高強度の繊維を提供し得
る。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリテトラフルオロエチレン系ポリマを主
    体とする成形体を、該ポリマの融点以上の温度で焼成熱
    処理したものを、低温延伸し、次いで327℃以上の
    熱雰囲気中で非接触の状態で少なくとも2倍以上の熱延
    伸を行うことにより、該成形体の全延伸倍率を12倍以
    上として延伸することを特徴とするポリテトラフルオロ
    エチレン系繊維の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリテトラフルオロエチレン系ポリマを主
    体とする成形体をエマルジョン紡糸法によって成形する
    ことを特徴とする請求項1記載のポリテトラフルオロエ
    チレン系繊維の製造法。
  3. 【請求項3】低温延伸として、成形体を120℃以下の
    固定ピンに接触させながら2〜6倍の延伸を行うことを
    特徴とする請求項1記載のポリテトラフルオロエチレン
    系繊維の製造法
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