JPH08199421A - ポリテトラフルオロエチレン系繊維およびその製造法 - Google Patents

ポリテトラフルオロエチレン系繊維およびその製造法

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JPH08199421A
JPH08199421A JP283295A JP283295A JPH08199421A JP H08199421 A JPH08199421 A JP H08199421A JP 283295 A JP283295 A JP 283295A JP 283295 A JP283295 A JP 283295A JP H08199421 A JPH08199421 A JP H08199421A
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polytetrafluoroethylene
fiber
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heat treatment
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Atsushi Taniguchi
敦 谷口
Shoichi Sugimura
祥一 杉村
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ポリテトラフルオロエチレン系ポリマからな
り、繊維中の炭素成分含有率が0.1重量%以上5重量
%以下で、繊維の結晶化度が90%以上、かつ結晶配向
度が92%以上で、引張強度が2.0g/d以上である
ことを特徴とするポリテトラフルオロエチレン系繊維、
およびその製造方法。 【効果】ポリテトラフルオロエチレン系ポリマの有する
優れた諸特性、すなわち、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁
性、誘電特性、摩擦特性、耐候性などを有し、かつ均一
な断面構造を持ち、微細なボイドなど欠陥がなく、従来
にない高強度の繊維を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、耐薬品性、電
気絶縁性、摩擦特性、耐候性に優れたポリテトラフルオ
ロエチレン系繊維およびその製造法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来よりポリテトラフルオロエチレン系
繊維は耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性、摩擦特性、耐候
性に優れるといった特徴があり、産業資材用途において
広く利用されている。
【0003】ポリテトラフルオロエチレン系ポリマのご
とき加熱溶融体の粘度が著しく高くて溶融成形法に不向
きで、かつ湿式紡糸するに適当な溶媒が無いようなポリ
マの成形法としては、マトリックスポリマとしてのビス
コース、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム
などと、該ポリマの水ディスパージョン・エマルジョン
の混合液を湿式紡糸、あるいは湿式成形する、いわゆる
エマルジョン紡糸法が特公昭52−25453号公報、
特開平1−139840号公報で知られている。
【0004】この場合、ポリテトラフルオロエチレン系
ポリマがマトリックスポリマ中で粒子状態で存在し、こ
れをポリマの融点以上の温度でマトリックスポリマの大
部分を焼成飛散させながら、一旦ポリテトラフルオロエ
チレン系ポリマを溶融して粒子間を融着させる焼成熱処
理を行うことで、始めてその後の延伸性が付与され、強
度が発現されるのである。しかし、この方法では繊維中
にマトリックスポリマの焼成残渣として炭素成分が異物
として残ること、さらに従来の方法では、この焼成熱処
理を伝熱効率には優れている熱ローラなどを用いた接触
方式で行っているため、繊維とローラの接触面と反対側
との間で伝熱ムラによる焼成ムラが生じてしまうため、
そのあとの熱延伸は高々10倍程度しかできず、従って
得られる繊維の引張強度も高々1.8g/d程度といっ
た低いものであった。
【0005】一方、マトリックスポリマを用いずに、低
沸点のミネラルスピリットなど可塑剤を混和したポリテ
トラフルオロエチレン系ポリマのペースト状物を成形用
口金から押し出したり、円筒状の中に入れて丸棒(ロッ
ド)に加工し、ポリマの融点以上の温度で焼結して得ら
れた丸棒(プリカーサ)を切削、または圧延ロールによ
ってフィルム状物とし、これを刃物でもって細く切り裂
いてフィルム状物とするペースト押出し法が特公昭51
−18991号公報、特公昭58−30406号公報、
特開平2−286220号公報で公知である。
【0006】しかしながら、このペースト押出し法で得
られるフィルム状物は低沸点の可塑化剤を用いるため、
異物となる炭素成分が繊維中に残らないが、そのプリカ
ーサは製法上空気もしくは不活性ガスの混入が避けられ
ず、プリカーサ内部に無数の空洞あるいは微細なボイド
の形成を伴うものであるため、該プリカーサから得られ
るフィルム状物は微細なボイドを含むものとなるといっ
た欠点があった。
【0007】また、ロッドの切削によるフィルム状物の
製造においては、フィルム状物の表面に切削刃物による
筋状の傷ができることは避けられず、細く切り裂いて得
られる最終繊維状物の断面形状も矩形となり、しかもラ
ンダムで均一性に劣るといった欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来の
問題点を解決すること、すなわち、空洞や微細なボイド
による欠陥の無いエマルジョン紡糸法によって成形され
た、均一で、高強度のポリテトラフルオロエチレン系繊
維およびその製造法に関するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のポリテトラフルオロエチレン系繊維は次の
構成を有する。すなわち、ポリテトラフルオロエチレン
系ポリマからなり、繊維中の炭素成分含有率が0.1重
量%以上5重量%以下で、繊維の結晶化度が90%以
上、かつ結晶配向度が92%以上で、引張強度が2.0
g/d以上であることを特徴とするポリテトラフルオロ
エチレン系繊維である。
【0010】また、本発明のポリテトラフルオロエチレ
ン系繊維の製造法は次の構成を有する。すなわち、エマ
ルジョン紡糸によって成形されたポリテトラフルオロエ
チレン系ポリマを主体とする成形体を、330℃以上4
50℃以下の熱雰囲気の中で焼成熱処理して後、さらに
熱延伸することを特徴とするポリテトラフルオロエチレ
ン系繊維の製造法である。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。
【0012】本発明のポリテトラフルオロエチレン系繊
維は、ポリテトラフルオロエチレン系ポリマからなる。
本発明に用いるポリテトラフルオロエチレン系ポリマと
は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフル
オロエチレンなどホモポリマ、テトラフルオロエチレン
ーヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロ
エチレンーパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体、テトラフルオロエチレンーエチレン共重合体などテ
トラフルオロエチレンを主体とした共重合体単独あるい
はこれらの混合物である。
【0013】本発明の繊維は、繊維中の炭素成分含有率
を0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜3.5重量%
とするものである。繊維中の炭素成分含有率が0.1重
量%に満たないものを得るのは後述するエマルジョン紡
糸方法では困難であるし、一方、炭素成分含有率が5重
量%を超えると、繊維が黒色化する一方、炭素成分が繊
維中の欠陥として作用するため、後述する延伸性を十分
に確保できず、繊維の引張強度を優れたものとすること
ができない。
【0014】また、本発明の繊維は、繊維の結晶化度を
90%以上とするものである。繊維の結晶化度が90%
に満たない場合には、繊維としての耐熱性や耐薬品性に
劣ったり、繊維の引張強度を優れたものとすることがで
きないと言う問題が生じる。なお、一般に繊維の結晶化
度を98%を越えるものとするのは困難であることが多
い。
【0015】また、本発明の繊維は、結晶配向度を92
%以上とするものである。繊維の結晶配向度が92%に
満たない場合には、繊維としての耐熱性や耐薬品性に劣
ったり、繊維の引張強度を優れたものとすることができ
ないと言う問題が生じる。なお、一般に繊維の結晶配向
度を95%を越えるものとするのは困難であることが多
い。
【0016】さらに、本発明の繊維は、引張強度を2.
0g/d以上、好ましくは2.2g/d以上、さらに好
ましくは2.3g/d以上とするものである。これによ
り、本発明の繊維を産業資材用途に適用したときに、資
材としての特性を同程度とするのに繊維の使用量が少な
くてすむという顕著な効果を有する。例えば、繊維を瀘
過材として適用した場合には、単繊維の直径を細くでき
るため瀘過性能を良好なものとすることができる。な
お、一般に繊維の引張強度があまりに高いものを得るこ
とは困難であることが多いので、繊維の引張強度として
は、好ましくは4g/d以下、より好ましくは3.5g
/d以下であるのが良い。
【0017】本発明のポリテトラフルオロエチレン系繊
維は、以下の製造例によって得ることができる。
【0018】つまり、いわゆるエマルジョン紡糸法によ
り、ビスコース、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナ
トリウムなどをマトリックスとするポリテトラフルオロ
エチレン系ポリマのエマルジョンを成形用口金より凝固
浴液中に吐出して得た成形体を330℃以上450℃以
下の熱雰囲気の中で焼成熱処理して後、さらに熱延伸す
ることによって製造される。
【0019】この焼成熱処理の工程で、従来のとおり、
繊維状物前駆体を熱ローラなどを用いて接触方式で焼成
熱処理を行ったものは、どうしてもその接触面と反接触
側との間で伝熱ムラが生じてしまうため、繊維の焼成ム
ラが生じる欠点があった。そこでこの焼成ムラを解消す
るために検討した結果、繊維状物前駆体を融点以上の温
度、具体的には330℃以上450℃以下の、好ましく
は350℃以上420℃以下の雰囲気の中で、しかも熱
ローラなどに接触させずに非接触の状態で焼成熱処理を
行うことにより解決できることを見い出した。このよう
な非接触の状態での焼成熱処理は、熱ローラなどを用い
た接触方式に比べて伝熱効率には劣るが、繊維状前駆体
全体に均一な熱伝達が可能となる。また接触方式ではあ
まり高温にしたり、わずかに温度が変動したりすること
によって、ローラ表面に該前駆体が融着したり、単繊維
間での融着が生じてしまうなどの欠点があったが、本発
明のごとき非接触方式で行う焼成熱処理では、伝熱効率
が低いが故に焼成熱処理をより高温で行うことが可能と
なり、その焼成熱処理温度を高温にできることによって
焼成を短時間で行うことが可能となる。こうしてムラが
無く均一に焼成熱処理することにより、ポリテトラフル
オロエチレン系ポリマの粒子間が均一にしかも強固に融
着するために、そのあとの熱延伸工程で約12倍以上と
いった高倍率の延伸が可能となり、この熱延伸によっ
て、エマルジョン紡糸法では従来得られなかったよう
な、前記した優れた引張強度を有する繊維が得られるの
である。
【0020】さらに、このような新規の焼成方式で焼成
熱処理することにより、高倍率の安定延伸が可能とな
り、熱延伸によって得られた繊維の結晶化度、結晶配向
度を前記したものとすることができるのである。
【0021】次に、ポリテトラフルオロエチレン系ポリ
マのエマルジョンにおいて、ビスコースをマトリックス
とした場合を例にとって、本発明の製造法をより詳細に
説明する。
【0022】成形用エマルジョンとして、ビスコースと
ポリテトラフルオロエチレン系ポリマの水ディスパージ
ョンの混合液を用いる。ビスコース組成は一般にセルロ
ース濃度3〜10重量%、アルカリ濃度2〜12重量
%、二硫化炭素27〜32重量%(セルロースに対し)
の範囲であるが、特に通常レーヨン製造用に用いられて
いるもの、すなわちセルロース濃度6〜8重量%、アル
カリ濃度6〜9重量%、二硫化炭素28〜30重量%
(セルロースに対し)の組成のビスコースが好ましく用
いられる。
【0023】ポリテトラフルオロエチレン系ポリマは水
ディスパージョンとして、濃度は20〜75重量%、安
定剤として非イオン活性剤またはアニオン活性剤をポリ
テトラフルオロエチレン系ポリマ量に対して3〜10重
量%含有するものが好都合に用いられる。ポリテトラフ
ルオロエチレン系ポリマの分子量は、高重合度のものが
分子鎖末端といった欠陥部が減少するため、より高強度
化のポテンシャルを有することから200万〜2000
万程度のものが好ましい。そしてポリテトラフルオロエ
チレン系ポリマの粒子の大きさは0.05〜1ミクロン
のものが操作性の点から好ましく、さらには0.2〜
0.6ミクロンとするのがより好ましい。ビスコースと
ポリテトラフルオロエチレン系ポリマの水ディスパージ
ョン混合液の組成は、混合高分子物中ポリテトラフルオ
ロエチレン系ポリマが60〜96重量%、より好ましく
は70〜95重量%とするのが良い。混合液の粘度はビ
スコースとポリテトラフルオロエチレン系ポリマの混合
比、使用するビスコースの熟成度およびセルロース濃度
によってことなるが、吐出成形を安定に行う観点からは
30℃で50〜200ポイズとするのが好ましい。
【0024】かかる成形用エマルジョンをモノホールま
たは複数のホールを有する成形用口金よりビスコース凝
固液中に吐出する、いわゆるエマルジョン紡糸法が採用
される。
【0025】このようにしてエマルジョン紡糸法によっ
て成形されることにより、繊維の単繊維断面形状は均一
な円形となり、実用上の商品設計において非常に重要な
効果を現すのである。
【0026】凝固浴としては無機鉱酸および/または無
機塩の水溶液がよく、時には飽和塩類水溶液中に吐出さ
れた後無機酸中で再生する2浴成形法などの組合せも有
効である。一般には硫酸−硫酸ナトリウムの混合水溶液
が好ましい。
【0027】成形用口金から吐出されたあと洗浄され
た、具体的には水洗されたセルロース/ポリテトラフル
オロエチレン系ポリマ混合繊維状物は次に精練される。
精練浴としてはアルカリ金属の水酸化物の水溶液が良
く、時には水に溶けてアルカリ性を示す有機化合物、た
とえばパラベンゼンスルホン酸ソーダなども有効である
が、一般には可性ソーダ水溶液が使われる。精練された
セルロース/ポリテトラフルオロエチレン系混合繊維状
物は続いてそのまま、または乾燥された状態で、330
℃以上450℃以下、好ましくは350℃以上420℃
以下の雰囲気の中で、しかも熱ローラなどに接触させず
に非接触の状態で焼成熱処理される。この段階でセルロ
ースの大部分は燃焼飛散し、セルロース中のポリテトラ
フルオロエチレン系粒子は繊維状に熱融着してポリテト
ラフルオロエチレン系ポリマからなる繊維状物の前駆体
が得られる。
【0028】焼成熱処理の終わった前駆体は、通常用い
られる公知の熱延伸方法で、300〜400℃の温度で
熱延伸されて、繊維中の残存炭素成分含有率が前記した
範囲のポリテトラフルオロエチレン系繊維となるのであ
る。
【0029】
【実施例】以下、実施例によりさらに詳細に説明する。
なお、本実施例中の各特性値は次のようにして測定され
たものである。
【0030】(引張強度、引張伸度)繊維サンプルを1
8℃、65%RHに温湿度調整された部屋で24時間放
置後、10cmあたり8ターンの撚りを掛けたものを”テ
ンシロン”UTM−3L型引張試験機(東洋MEASURING
INSTRUMENTS (株)製)を使用して、試長25cm、引張
速度30cm/分で測定した。チャックはコード用エアー
ジョーを使用した。
【0031】(X線小角散乱)公知のKiessigカ
メラを使用する方法に準じて測定した。
【0032】理学電気(株)製RU−200型X線発生
装置を使用し、測定は次の条件で行った。
【0033】CuKα(Niフィルター使用)、出力:
50KV−150mA、0.3mmφコリメーター使用、
浸透法、カメラ半径:400mm、露出時間:90分間、
フィルム:コダック・ノー・スクリーンタイプ。
【0034】(繊維中の炭素成分含有率測定)繊維サン
プルを300℃の加熱空気中で24時間連続熱処理した
前後の質量変化率を算出して炭素成分含有率とした。
【0035】また、濃度は特に断わらない限り重量%で
ある。
【0036】(実施例1〜5)ビスコース熟成度(塩
点)5.0、セルロース濃度9.0%、アルカリ濃度
5.9%、のビスコース49重量%と濃度60%のポリ
テトラフルオロエチレンポリマ(PTFE)水ディスパ
ージョン51%を混合した後、10トールの減圧下で脱
泡して重合体濃度35.0%の成形用原液を得た。原液
中のPTFE樹脂含有量は87.4%であり、30℃で
測定した原液粘度は125ポイズであった。この原液を
孔径0.12mm、孔数180の成形用口金に導き、凝固
浴液中に吐出した。凝固液は硫酸濃度10%、硫酸ソー
ダ濃度21.0%の混合水溶液であり、温度は10℃で
あった。凝固糸条を速度25m/分で引き取り、次いで
温度70℃の温水で洗浄して大部分の硫酸および硫酸ソ
ーダを除いた後、濃度0.2%の苛性ソーダ水溶液中に
導いて精練し、酸成分を完全に除去した。精練後の糸条
をニップローラーに導き含水率50%とした。次いでこ
れを350℃(実施例1)、370℃(実施例2)、3
80℃(実施例3)、400℃(実施例4)、420℃
(実施例5)に加熱した加熱空気中で定長で焼成熱処理
して前駆体を得た。これらの前駆体を温度350℃に加
熱した熱ローラに接触させながら熱延伸を行った。各条
件での延伸性、得られた繊維の機械特性を表1にまとめ
て示した。いずれも均一に焼成が行われているため、1
2倍以上といった高倍率の安定延伸が可能で、得られた
繊維の引張強度も2.0g/d以上と従来のものに比べ
高強度のものであった。また得られた繊維の断面は均一
な円形をしていた。
【0037】
【表1】 (比較例1)含水率を50%とした繊維状物を、加熱空
気中で定長で焼成熱処理する代わりに、350℃に加熱
された熱ローラで定長で焼成熱処理した以外は実施例1
と同様に実施して得られた繊維は、その焼成ムラのため
安定延伸倍率が8.2倍であった。そして得られた繊維
の物性は、炭素含有率が2.3%、引張強度1.7g/
d、伸度12%、結晶化度87%、結晶配向度91%で
あった。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、ポリマ粒子間の融着が
均一にしかも強固となり、高倍率の延伸が可能となる。
その結果、高強度のポリテトラフルオロエチレン系繊維
を容易に工業的規模で製造できる。また、本発明のポリ
テトラフルオロエチレン系繊維は強度、均一性など品位
が向上し、産業資材用途で顕著な効果を発揮できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリテトラフルオロエチレン系ポリマから
    なり、繊維中の炭素成分含有率が0.1重量%以上5重
    量%以下で、繊維の結晶化度が90%以上、かつ結晶配
    向度が92%以上で、引張強度が2.0g/d以上であ
    ることを特徴とするポリテトラフルオロエチレン系繊
    維。
  2. 【請求項2】エマルジョン紡糸によって成形されたポリ
    テトラフルオロエチレン系ポリマを主体とする成形体
    を、330℃以上450℃以下の熱雰囲気の中で焼成熱
    処理して後、さらに熱延伸することを特徴とするポリテ
    トラフルオロエチレン系繊維の製造法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008156059A1 (ja) * 2007-06-18 2008-12-24 Nitto Denko Corporation ポリテトラフルオロエチレン繊維の製造方法およびポリテトラフルオロエチレン繊維

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