JP3256421B2 - 注射器 - Google Patents
注射器Info
- Publication number
- JP3256421B2 JP3256421B2 JP25265195A JP25265195A JP3256421B2 JP 3256421 B2 JP3256421 B2 JP 3256421B2 JP 25265195 A JP25265195 A JP 25265195A JP 25265195 A JP25265195 A JP 25265195A JP 3256421 B2 JP3256421 B2 JP 3256421B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plunger rod
- gasket
- cylindrical container
- rear end
- female screw
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61M—DEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
- A61M5/00—Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
- A61M5/178—Syringes
- A61M5/31—Details
- A61M5/315—Pistons; Piston-rods; Guiding, blocking or restricting the movement of the rod or piston; Appliances on the rod for facilitating dosing ; Dosing mechanisms
- A61M5/31511—Piston or piston-rod constructions, e.g. connection of piston with piston-rod
- A61M5/31515—Connection of piston with piston rod
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Vascular Medicine (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Anesthesiology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Heart & Thoracic Surgery (AREA)
- Hematology (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は注射器に関し、詳し
くは、ディスポーザブル型注射器あるいはプレフィルド
型注射器など、1回の投与によって捨てられる使い捨て
タイプの注射器に関する。上記ディスポーザブル型は筒
状容器の内部に予め注射液が充填されておらず、使用時
に注射針を装填して注射針で注射液を吸引するものであ
る。上記プレフィルド型は筒状容器の内部に注射液が予
め充填されている通常のプレフィルド型と、可動シール
材で2室に分割し、一方の室に粉末、マイクロカプセ
ル、粒剤、錠剤などの固形あるいは液状の薬剤が充填さ
れていると共に、他方の室に溶解液、分散液あるいは他
の薬液が充填されており、使用時に可動シール材を移動
して混合する2成分プレフィルド型とがある。
くは、ディスポーザブル型注射器あるいはプレフィルド
型注射器など、1回の投与によって捨てられる使い捨て
タイプの注射器に関する。上記ディスポーザブル型は筒
状容器の内部に予め注射液が充填されておらず、使用時
に注射針を装填して注射針で注射液を吸引するものであ
る。上記プレフィルド型は筒状容器の内部に注射液が予
め充填されている通常のプレフィルド型と、可動シール
材で2室に分割し、一方の室に粉末、マイクロカプセ
ル、粒剤、錠剤などの固形あるいは液状の薬剤が充填さ
れていると共に、他方の室に溶解液、分散液あるいは他
の薬液が充填されており、使用時に可動シール材を移動
して混合する2成分プレフィルド型とがある。
【0002】
【従来の技術】上記ディスポーザブル型またはプレフィ
ルド型のように、1回だけ投与することによって捨てら
れるタイプの注射器としては、従来、図16(A)
(B)(C)に示すような、前端部に注射針の装填部を
有する筒状容器100の内部に、後端開口から予めガス
ケット103と連結したプランジャロッド101を挿入
されており、使用時にプランジャロッド101を押し込
んで使用する型のものが提供されていた。(特公昭49
−14465号) 図16に示す注射器はプレフィルド
型であり、筒状容器100の内部に可動シール部材10
2を取り付けて第1室104Aと第2室104Bとに分
割し、第1室104Aに薬剤、第2室104Bに溶解液
を充填しておき、プランジャロッド101を押し込むこ
とにより可動シール部材102を前進させて第2室10
4Bの溶解液を連通用膨出部105を通して第1室10
4Aに流入させて薬剤と混合し、さらに、プランジャロ
ッド101を押し込むことにより混合液を前端に装填し
た注射針から押し出すようにしている。
ルド型のように、1回だけ投与することによって捨てら
れるタイプの注射器としては、従来、図16(A)
(B)(C)に示すような、前端部に注射針の装填部を
有する筒状容器100の内部に、後端開口から予めガス
ケット103と連結したプランジャロッド101を挿入
されており、使用時にプランジャロッド101を押し込
んで使用する型のものが提供されていた。(特公昭49
−14465号) 図16に示す注射器はプレフィルド
型であり、筒状容器100の内部に可動シール部材10
2を取り付けて第1室104Aと第2室104Bとに分
割し、第1室104Aに薬剤、第2室104Bに溶解液
を充填しておき、プランジャロッド101を押し込むこ
とにより可動シール部材102を前進させて第2室10
4Bの溶解液を連通用膨出部105を通して第1室10
4Aに流入させて薬剤と混合し、さらに、プランジャロ
ッド101を押し込むことにより混合液を前端に装填し
た注射針から押し出すようにしている。
【0003】上記タイプの注射器では、プランジャロッ
ドが筒状容器から突出しているため、保管時や流通時に
不用意に押圧される恐れがあると共に、スペースを取る
欠点がある。よって、近時、保管時及び流通時はプラン
ジャロッドを筒状容器からなる注射器本体とは分離して
おき、使用時に、プランジャロッドを筒状容器の内部に
装填しているガスケットに連結固定する方式が採用され
ている。
ドが筒状容器から突出しているため、保管時や流通時に
不用意に押圧される恐れがあると共に、スペースを取る
欠点がある。よって、近時、保管時及び流通時はプラン
ジャロッドを筒状容器からなる注射器本体とは分離して
おき、使用時に、プランジャロッドを筒状容器の内部に
装填しているガスケットに連結固定する方式が採用され
ている。
【0004】この種のプランジャロッドをガスケットに
装着する方法としては、従来、プランジャロッドの先端
部に雄ねじを形成するとともに、この雄ねじを、ガスケ
ットの後端面に形成された雌ねじにねじ込む方法が一般
的である。
装着する方法としては、従来、プランジャロッドの先端
部に雄ねじを形成するとともに、この雄ねじを、ガスケ
ットの後端面に形成された雌ねじにねじ込む方法が一般
的である。
【0005】また、上記ねじを螺合して連結する方式に
かえて、実開平6−39005で、図17(A)(B)
に示すような、注射器が提案されている。該注射器では
筒状容器110の後部に、ゴム製のガスケット111に
後端面開口の凹部112を設け、該凹部112の内部に
合成樹脂からなる補強材113を取り付け、該補強材1
13に180度間隔で嵌合溝114を設けた蓋部115
を一体に形成している。一方、プランジャロッド116
の前部外周に180度間隔で羽根板117を設け、これ
ら羽根板117を挿入口118に合わせて凹部112内
に挿入し、その後、プランジャロッド116を回転させ
て羽根板117の天端部を上記嵌合溝114に嵌合させ
て係止し、プランジャロッド116をガスケット111
に連結している。
かえて、実開平6−39005で、図17(A)(B)
に示すような、注射器が提案されている。該注射器では
筒状容器110の後部に、ゴム製のガスケット111に
後端面開口の凹部112を設け、該凹部112の内部に
合成樹脂からなる補強材113を取り付け、該補強材1
13に180度間隔で嵌合溝114を設けた蓋部115
を一体に形成している。一方、プランジャロッド116
の前部外周に180度間隔で羽根板117を設け、これ
ら羽根板117を挿入口118に合わせて凹部112内
に挿入し、その後、プランジャロッド116を回転させ
て羽根板117の天端部を上記嵌合溝114に嵌合させ
て係止し、プランジャロッド116をガスケット111
に連結している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
プランジャロッドをガスケットにねじ込むことによって
装着する方法を採用した注射器では、装着に手間がかか
るという問題がある。さらに、プランジャロッドのねじ
込み途中において、プランジャロッドの軸心をガスケッ
トの軸心に対して上下ないしは左右に偏心させてねじ込
んだ場合には、ガスケットの気密が破れる恐れがある。
気密が破れた場合、プレフィルドシリンジにあっては内
部の薬液等が漏出するという問題が発生するため、装着
のための操作は両者の軸心を常にほぼ一致させるように
注意を払わなければならない欠点もある。また、羽根板
117の天端部を嵌合溝114に嵌合するためにロッド
を回転するときかなりの力を必要とする。そのため、プ
ランジャは、注射器筒内壁との強い摩擦を要する。この
ことは言い換えるとプランジャの摺動性を悪くし、注射
器の機能を劣化させる。
プランジャロッドをガスケットにねじ込むことによって
装着する方法を採用した注射器では、装着に手間がかか
るという問題がある。さらに、プランジャロッドのねじ
込み途中において、プランジャロッドの軸心をガスケッ
トの軸心に対して上下ないしは左右に偏心させてねじ込
んだ場合には、ガスケットの気密が破れる恐れがある。
気密が破れた場合、プレフィルドシリンジにあっては内
部の薬液等が漏出するという問題が発生するため、装着
のための操作は両者の軸心を常にほぼ一致させるように
注意を払わなければならない欠点もある。また、羽根板
117の天端部を嵌合溝114に嵌合するためにロッド
を回転するときかなりの力を必要とする。そのため、プ
ランジャは、注射器筒内壁との強い摩擦を要する。この
ことは言い換えるとプランジャの摺動性を悪くし、注射
器の機能を劣化させる。
【0007】一方、前記のプランジャロッドとガスケッ
トとの連結構造では、ゴム製のガスケットの内部に樹脂
製の補強材を埋め込んで形成しているため、構造が複雑
で、コスト高になる問題がある。また、剛性を有する合
成樹脂製のプランジャロッドとガスケット補強材とを嵌
合するため、少しでも羽根板と嵌合溝との位置がズレる
と羽根板は嵌合溝に挿入できず、蓋部に接触して蓋部を
押圧する。このため、ガスケット自体が前方へ移動され
て、ガスケットとプランジャロッドとの連結が容易にで
きない恐れがある。
トとの連結構造では、ゴム製のガスケットの内部に樹脂
製の補強材を埋め込んで形成しているため、構造が複雑
で、コスト高になる問題がある。また、剛性を有する合
成樹脂製のプランジャロッドとガスケット補強材とを嵌
合するため、少しでも羽根板と嵌合溝との位置がズレる
と羽根板は嵌合溝に挿入できず、蓋部に接触して蓋部を
押圧する。このため、ガスケット自体が前方へ移動され
て、ガスケットとプランジャロッドとの連結が容易にで
きない恐れがある。
【0008】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
ので、簡単な操作のもとにプランジャロッドをガスケッ
トに確実に装着することができ、しかも、その装着操作
時において、ガスケットの気密を破る恐れが少なく、ま
た、装着後の注射液の投与操作、および、皮下および筋
肉注射の場合に血管に刺針していないことを確認するた
めの吸引操作等も従来と同様に摺動性良くかつ確実に行
うことのできる注射器の提供を目的としている。
ので、簡単な操作のもとにプランジャロッドをガスケッ
トに確実に装着することができ、しかも、その装着操作
時において、ガスケットの気密を破る恐れが少なく、ま
た、装着後の注射液の投与操作、および、皮下および筋
肉注射の場合に血管に刺針していないことを確認するた
めの吸引操作等も従来と同様に摺動性良くかつ確実に行
うことのできる注射器の提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、前端部に注射針装着部を有すると共に後
端部が開口した筒状容器と、その筒状容器内に摺動自在
に挿入され、かつ、筒状容器後端開口を封鎖しているガ
スケットと、上記筒状容器の後端開口部を介して上記ガ
スケットの後端部に着脱自在に連結されるプランジャロ
ッドを備え、上記プランジャロッドの前端部外周面に雄
ねじが形成されている一方、上記ガスケットに後端面開
口の雌ねじが形成され、これら雄ねじ及び雌ねじに、そ
れぞれ、円周方向に複数分割した各領域のうちの隣接す
る一方の領域に、軸方向にねじ部を欠落させた切欠部が
形成され、雄ねじのねじ部が雌ねじの切欠部に、雄ねじ
の切欠部が雌ねじのねじ部に嵌合された状態で雄ねじが
回転されて雌ねじと螺合されてガスケットとプランジャ
ロッドが連結され、上記プランジャロッドの前端面と上
記雌ねじの底面、もしくは、上記プランジャロッドの雄
ねじの付け根部と上記ガスケットの後端面を当接させた
状態で、上記雄ねじを雌ねじにねじ込み可能で、かつ、
そのねじ込み開始から相対的に所要角度回動させた時点
で螺合の終端に到達するよう、上記雄ねじおよび雌ねじ
が形成されていることを特徴とする注射器を提供するも
のである。
め、本発明は、前端部に注射針装着部を有すると共に後
端部が開口した筒状容器と、その筒状容器内に摺動自在
に挿入され、かつ、筒状容器後端開口を封鎖しているガ
スケットと、上記筒状容器の後端開口部を介して上記ガ
スケットの後端部に着脱自在に連結されるプランジャロ
ッドを備え、上記プランジャロッドの前端部外周面に雄
ねじが形成されている一方、上記ガスケットに後端面開
口の雌ねじが形成され、これら雄ねじ及び雌ねじに、そ
れぞれ、円周方向に複数分割した各領域のうちの隣接す
る一方の領域に、軸方向にねじ部を欠落させた切欠部が
形成され、雄ねじのねじ部が雌ねじの切欠部に、雄ねじ
の切欠部が雌ねじのねじ部に嵌合された状態で雄ねじが
回転されて雌ねじと螺合されてガスケットとプランジャ
ロッドが連結され、上記プランジャロッドの前端面と上
記雌ねじの底面、もしくは、上記プランジャロッドの雄
ねじの付け根部と上記ガスケットの後端面を当接させた
状態で、上記雄ねじを雌ねじにねじ込み可能で、かつ、
そのねじ込み開始から相対的に所要角度回動させた時点
で螺合の終端に到達するよう、上記雄ねじおよび雌ねじ
が形成されていることを特徴とする注射器を提供するも
のである。
【0010】上記雄ねじ及び雌ねじは周方向に4分割し
た各領域のうち、互いに対向する2領域に上記ねじ山を
欠落させた切欠部を設けることが好ましい。(請求項
2)しかしながら、4分割に限定されず、2分割して半
周をねじ部、残り半周を切欠部として、雄ねじと雌ねじ
とを180度回転させるようにしてもよい。あるいは6
分割して、60度間隔で、周方向に交互にねじ部と切欠
部を形成して3つのねじ部と3つの切欠部を形成し、雄
ねじと雌ねじを60度回転させるようにしてもよい。
た各領域のうち、互いに対向する2領域に上記ねじ山を
欠落させた切欠部を設けることが好ましい。(請求項
2)しかしながら、4分割に限定されず、2分割して半
周をねじ部、残り半周を切欠部として、雄ねじと雌ねじ
とを180度回転させるようにしてもよい。あるいは6
分割して、60度間隔で、周方向に交互にねじ部と切欠
部を形成して3つのねじ部と3つの切欠部を形成し、雄
ねじと雌ねじを60度回転させるようにしてもよい。
【0011】また、上述のように、上記プランジャロッ
ドの前端面と上記雌ねじの底面、もしくは、上記プラン
ジャロッドの雄ねじの付け根部と上記ガスケットの後端
面が当接させた状態で、上記雄ねじを雌ねじにねじ込み
可能で、かつ、そのねじ込み開始から相対的に所要角度
回動させた時点で螺合の終端に到達するよう、上記雄ね
じおよび雌ねじが形成されているので、プランジャロッ
ドを雌ねじ内に所定の深さまで、回転させずに挿入した
後、180度、90度、60度等、所要角度だけ回転さ
せれば足りる。
ドの前端面と上記雌ねじの底面、もしくは、上記プラン
ジャロッドの雄ねじの付け根部と上記ガスケットの後端
面が当接させた状態で、上記雄ねじを雌ねじにねじ込み
可能で、かつ、そのねじ込み開始から相対的に所要角度
回動させた時点で螺合の終端に到達するよう、上記雄ね
じおよび雌ねじが形成されているので、プランジャロッ
ドを雌ねじ内に所定の深さまで、回転させずに挿入した
後、180度、90度、60度等、所要角度だけ回転さ
せれば足りる。
【0012】上記のように、ガスケットの雌ねじ内周面
に形成された切欠部に、プランジャロッドの雄ねじのね
じ部とを合致させた状態で、プランジャロッドを押し込
んだ後にねじ締め方向に所要角度だけ回転させることに
より、雄ねじと雌ねじのねじ部が螺合した状態となり、
プランジャロッドはガスケットに対してねじ止めされた
状態となる。
に形成された切欠部に、プランジャロッドの雄ねじのね
じ部とを合致させた状態で、プランジャロッドを押し込
んだ後にねじ締め方向に所要角度だけ回転させることに
より、雄ねじと雌ねじのねじ部が螺合した状態となり、
プランジャロッドはガスケットに対してねじ止めされた
状態となる。
【0013】この装着操作において、雄ねじを凹部内に
軸方向に挿入して雄ねじの前端面が雌ねじ底面にまで到
達することにより、もしくは、プランジャロッドの雄ね
じの付け根部がガスケットの後端面に当接することによ
り、挿入の終端に達した状態で、雄ねじと雌ねじの山と
谷が合致するように各ねじを形成しておけば、その状態
で各部の弾性を利用して雄ねじを雌ねじにねじ込むこと
ができるが、そのねじ込み開始から両者を相対的に所要
角度(4分割した場合は略90°)だけ回動させた時点
で螺合の終端に到達するように、雄ねじと雌ねじを形成
すると、操作性が良好で、しかも装着状態においてプラ
ンジャロッドとガスケットとの間に前後方向への遊びが
皆無となり、プランジャロッドの前後動に対してガスケ
ットが確実に追随する。
軸方向に挿入して雄ねじの前端面が雌ねじ底面にまで到
達することにより、もしくは、プランジャロッドの雄ね
じの付け根部がガスケットの後端面に当接することによ
り、挿入の終端に達した状態で、雄ねじと雌ねじの山と
谷が合致するように各ねじを形成しておけば、その状態
で各部の弾性を利用して雄ねじを雌ねじにねじ込むこと
ができるが、そのねじ込み開始から両者を相対的に所要
角度(4分割した場合は略90°)だけ回動させた時点
で螺合の終端に到達するように、雄ねじと雌ねじを形成
すると、操作性が良好で、しかも装着状態においてプラ
ンジャロッドとガスケットとの間に前後方向への遊びが
皆無となり、プランジャロッドの前後動に対してガスケ
ットが確実に追随する。
【0014】上記ガスケットの材質がエラストマーある
いはゴムであり、上記プランジャロッドはプラスチック
によって一体成形されている。(請求項4)即ち、上記
ガスケットは筒状容器の内部に装填し、前部側に充填し
ている注射液あるいは溶解液などをシールする必要があ
るため、エラストマーあるいはゴムとしている。一方、
プランジャロッドはガスケットに押圧力を付与する必要
があるため、剛性材からなるプラスチック材で成形して
いる。
いはゴムであり、上記プランジャロッドはプラスチック
によって一体成形されている。(請求項4)即ち、上記
ガスケットは筒状容器の内部に装填し、前部側に充填し
ている注射液あるいは溶解液などをシールする必要があ
るため、エラストマーあるいはゴムとしている。一方、
プランジャロッドはガスケットに押圧力を付与する必要
があるため、剛性材からなるプラスチック材で成形して
いる。
【0015】上記ガスケットは、外周部分の材質がエラ
ストマーあるいはゴムであり、その中心部に上記雌ねじ
を有するプラスチック製の部材が挿入された状態でこれ
らが相互に固着されていてもよい。(請求項5)上記の
ようにプランジャロッドと螺合するガスケットの部分を
プラスチック材で形成しておくと、雄ねじと雌ねじとの
螺合をスムーズに行うことができる。
ストマーあるいはゴムであり、その中心部に上記雌ねじ
を有するプラスチック製の部材が挿入された状態でこれ
らが相互に固着されていてもよい。(請求項5)上記の
ようにプランジャロッドと螺合するガスケットの部分を
プラスチック材で形成しておくと、雄ねじと雌ねじとの
螺合をスムーズに行うことができる。
【0016】また、本発明は請求項6で、前端部に注射
針装着部を有すると共に後端部が開口した筒状容器と、
その筒状容器内に摺動自在に挿入されて、かつ、筒状容
器後端開口を封鎖しているガスケットと、上記筒状容器
の後端開口部を介して上記ガスケットの後端部に着脱自
在に装着されるプランジャロッドを備え、上記プランジ
ャロッドには、その前端部外周面に所要角度で周方向へ
突出した係止突起が形成されている一方、上記ガスケッ
トは、後端面開口で、上記プランジャロッドの前端の係
止突起を収容し得る凹部が形成され、かつ、該凹部の開
口端内周には、上記プランジャロッドの係止突起が挿通
させる切欠部を有する鍔部が突設されている。そして、
プランジャロッド先端の係止突起を上記切欠部を通過し
て凹部に挿入された後に、プランジャロッドが回転され
ると鍔部で係止されガスケットとロッドが連結される構
成としている注射器を提供している。
針装着部を有すると共に後端部が開口した筒状容器と、
その筒状容器内に摺動自在に挿入されて、かつ、筒状容
器後端開口を封鎖しているガスケットと、上記筒状容器
の後端開口部を介して上記ガスケットの後端部に着脱自
在に装着されるプランジャロッドを備え、上記プランジ
ャロッドには、その前端部外周面に所要角度で周方向へ
突出した係止突起が形成されている一方、上記ガスケッ
トは、後端面開口で、上記プランジャロッドの前端の係
止突起を収容し得る凹部が形成され、かつ、該凹部の開
口端内周には、上記プランジャロッドの係止突起が挿通
させる切欠部を有する鍔部が突設されている。そして、
プランジャロッド先端の係止突起を上記切欠部を通過し
て凹部に挿入された後に、プランジャロッドが回転され
ると鍔部で係止されガスケットとロッドが連結される構
成としている注射器を提供している。
【0017】この構成において、プランジャロッド、す
なわち係止突起が回り過ぎて、鍔部を越えることのない
ようにするため、プランジャロッド側もしくは/及びガ
スケット側に回転停止手段を設けている。例えば、プラ
ンジャロッドの係止突起の後側に少し突起したリブを設
けている。あるいは/およびガスケットの凹部の底面に
少し突起したリブを設けている。これらのリブを設ける
位置は上記係止突起が上記凹部に完全に嵌り込んだ状態
で、ロッドの回転を止めるような位置ならどこでもよ
い。
なわち係止突起が回り過ぎて、鍔部を越えることのない
ようにするため、プランジャロッド側もしくは/及びガ
スケット側に回転停止手段を設けている。例えば、プラ
ンジャロッドの係止突起の後側に少し突起したリブを設
けている。あるいは/およびガスケットの凹部の底面に
少し突起したリブを設けている。これらのリブを設ける
位置は上記係止突起が上記凹部に完全に嵌り込んだ状態
で、ロッドの回転を止めるような位置ならどこでもよ
い。
【0018】上記プランジャロッドの前端部に対向して
一対の係止突起が形成されている一方、上記凹部の開口
端内周より突設する鍔部に対向して一対の上記切欠部が
形成されていることが好ましい。(請求項7)尚、係止
突起は一対に限定されず、等角度間隔をあけて3個、4
個等を形成する一方、上記鍔部に対向して係止突起を挿
通させる切欠部を形成すればよい。
一対の係止突起が形成されている一方、上記凹部の開口
端内周より突設する鍔部に対向して一対の上記切欠部が
形成されていることが好ましい。(請求項7)尚、係止
突起は一対に限定されず、等角度間隔をあけて3個、4
個等を形成する一方、上記鍔部に対向して係止突起を挿
通させる切欠部を形成すればよい。
【0019】上記注射器では、プランジャロッドの係止
突起を鍔部の切欠部と対応させて通し、凹部に挿入した
後、プランジャロッドを回転させると、係止突起が鍔部
に係止されて凹部から抜けなくなり、両者が結合された
状態となる。即ち、プランジャロッドを凹部に挿入した
後、リブが鍔部にもしくは/及び係止突起がリブに当接
するまで回転させるだけで結合できる。
突起を鍔部の切欠部と対応させて通し、凹部に挿入した
後、プランジャロッドを回転させると、係止突起が鍔部
に係止されて凹部から抜けなくなり、両者が結合された
状態となる。即ち、プランジャロッドを凹部に挿入した
後、リブが鍔部にもしくは/及び係止突起がリブに当接
するまで回転させるだけで結合できる。
【0020】上記請求項6又は請求項7のタイプの注射
器においても、ガスケットの材質がエラストマーあるい
はゴム、上記プランジャロッドの材質がプラスチックで
あることが好ましい。(請求項8)
器においても、ガスケットの材質がエラストマーあるい
はゴム、上記プランジャロッドの材質がプラスチックで
あることが好ましい。(請求項8)
【0021】上記筒状容器内には、その前端部と上記ガ
スケットとの間にあらかじめ注射液が収容されているデ
ィスポーザブル型の注射器に適用できる。(請求項9)
スケットとの間にあらかじめ注射液が収容されているデ
ィスポーザブル型の注射器に適用できる。(請求項9)
【0022】また、上記筒状容器内には、その先端部と
上記ガスケットとの間に、少なくとも一つの可動のシー
ル部材が挿入されており、このシール部材によって筒状
容器が先端側の第1室と後端側の第2室に分割され、第
1室内には所定の薬剤が、第2室内にはその分散液、溶
解液もしくは薬液が収容され、上記プランジャロッドを
介しての上記ガスケットの押圧による上記可動シール部
材の摺動変位時に上記第1室内の側壁に形成された連通
用膨出部を介して上記第2室内の液体が上記第1室内に
流入するよう構成されている所謂プレフィルド型注射器
にも好適に用いられる。(請求項10)
上記ガスケットとの間に、少なくとも一つの可動のシー
ル部材が挿入されており、このシール部材によって筒状
容器が先端側の第1室と後端側の第2室に分割され、第
1室内には所定の薬剤が、第2室内にはその分散液、溶
解液もしくは薬液が収容され、上記プランジャロッドを
介しての上記ガスケットの押圧による上記可動シール部
材の摺動変位時に上記第1室内の側壁に形成された連通
用膨出部を介して上記第2室内の液体が上記第1室内に
流入するよう構成されている所謂プレフィルド型注射器
にも好適に用いられる。(請求項10)
【0023】上記プレフィルド型注射器では、プランジ
ャロッドの前端部が上記ガスケットの凹部に挿入した位
置および、プランジャロッドと固定されたガスケットを
介してプランジャロッドの押圧で前進した可動シール部
材が上記連通用膨出部の前端より前方に達した位置で、
プランジャロッドを軸方向の前進を一旦停止させる手段
が設けられていることが好ましい。(請求項11)
ャロッドの前端部が上記ガスケットの凹部に挿入した位
置および、プランジャロッドと固定されたガスケットを
介してプランジャロッドの押圧で前進した可動シール部
材が上記連通用膨出部の前端より前方に達した位置で、
プランジャロッドを軸方向の前進を一旦停止させる手段
が設けられていることが好ましい。(請求項11)
【0024】具体的には、上記筒状容器の後端部近傍に
フィンガーグリップが装着され、該フィンガーグリップ
には筒状容器の内周面より内側に突出する凸部が形成さ
れていると共に、上記プランジャロッドの外周面の所要
位置に突起が形成され、該突起が上記凸部に当接してプ
ランジャロッドの前進が一旦停止されると共に、プラン
ジャロッドを回転させると当接が解除されてプランジャ
ロッドの前進を可能としている。(請求項12)
フィンガーグリップが装着され、該フィンガーグリップ
には筒状容器の内周面より内側に突出する凸部が形成さ
れていると共に、上記プランジャロッドの外周面の所要
位置に突起が形成され、該突起が上記凸部に当接してプ
ランジャロッドの前進が一旦停止されると共に、プラン
ジャロッドを回転させると当接が解除されてプランジャ
ロッドの前進を可能としている。(請求項12)
【0025】より具体的には、上記フィンガーグリップ
の凸部は中心に貫通孔を有する円環形状で、貫通孔の内
周面に開口すると共に径方向に伸びる一対の挿通溝を備
えている一方、上記プランジャロッドは前端部より所要
寸法離れた位置から後端までを断面十字形状のロッド部
とし、該ロッド部を前側領域、中間領域、後側領域とに
分け、前側領域では断面十字形状の縦枠部および横枠部
を上記フィンガーグリップの貫通孔を挿通できる外形と
し、中間領域では横枠部は貫通孔を挿通すると共に縦枠
部は上記挿通溝と一致させると挿通できる外形とし、後
側領域では縦枠部は貫通孔を挿通すると共に横枠部を上
記挿通溝と一致させると挿通できる外形としている。
(請求項13)
の凸部は中心に貫通孔を有する円環形状で、貫通孔の内
周面に開口すると共に径方向に伸びる一対の挿通溝を備
えている一方、上記プランジャロッドは前端部より所要
寸法離れた位置から後端までを断面十字形状のロッド部
とし、該ロッド部を前側領域、中間領域、後側領域とに
分け、前側領域では断面十字形状の縦枠部および横枠部
を上記フィンガーグリップの貫通孔を挿通できる外形と
し、中間領域では横枠部は貫通孔を挿通すると共に縦枠
部は上記挿通溝と一致させると挿通できる外形とし、後
側領域では縦枠部は貫通孔を挿通すると共に横枠部を上
記挿通溝と一致させると挿通できる外形としている。
(請求項13)
【0026】上記構成とすると、プランジャロッドを前
端より筒状容器の後端開口より挿入する時、まず、プラ
ンジャロッドの前端雄ねじ、前端大径部および小径部、
係止突起がフィンガークリップの中央貫通孔を通してガ
スケットの雌ねじあるいは凹部に挿入でき、該挿入位置
でプランジャロッドの中間領域の前端がフィンガークリ
ップの凸部と係止して一旦停止する。よって、ガスケッ
トとプランジャロッドとの結合時にプランジャロッドの
押圧力によりガスケット自体を前方へ移動させることを
防止できる。この一旦停止状態よりプランジャロッドを
90度回転させると、フィンガークリップの挿通溝にプ
ランジャロッドの枠部が対応して挿通可能となり、プラ
ンジャロッドによりガスケットを押圧して前進させるこ
とができる。該ガスケットの前進で可動シール部材を上
記連通用膨出部へと前進させると、可動シール部材で分
離していた薬剤と溶解液を混合できる。可動シール部材
が連通用膨出部の前端側へ移動すると共にガスケットが
連通用膨出部の後端側へ移動した時点で、プランジャロ
ッドの枠部がフィンガークリップの凸部と係止して一旦
停止する。この一旦停止状態より、プランジャロッドを
90度回転させると、凸部と係止していた枠部が挿通溝
と対応して、プランジャロッドの前進を可能とする。よ
って、さらに、プランジャロッドを前進させ、可動シー
ル部材を前進させて、混合した注射液を筒状容器の前端
に装着した注射針から押し出して、生体へ投与すること
ができる。
端より筒状容器の後端開口より挿入する時、まず、プラ
ンジャロッドの前端雄ねじ、前端大径部および小径部、
係止突起がフィンガークリップの中央貫通孔を通してガ
スケットの雌ねじあるいは凹部に挿入でき、該挿入位置
でプランジャロッドの中間領域の前端がフィンガークリ
ップの凸部と係止して一旦停止する。よって、ガスケッ
トとプランジャロッドとの結合時にプランジャロッドの
押圧力によりガスケット自体を前方へ移動させることを
防止できる。この一旦停止状態よりプランジャロッドを
90度回転させると、フィンガークリップの挿通溝にプ
ランジャロッドの枠部が対応して挿通可能となり、プラ
ンジャロッドによりガスケットを押圧して前進させるこ
とができる。該ガスケットの前進で可動シール部材を上
記連通用膨出部へと前進させると、可動シール部材で分
離していた薬剤と溶解液を混合できる。可動シール部材
が連通用膨出部の前端側へ移動すると共にガスケットが
連通用膨出部の後端側へ移動した時点で、プランジャロ
ッドの枠部がフィンガークリップの凸部と係止して一旦
停止する。この一旦停止状態より、プランジャロッドを
90度回転させると、凸部と係止していた枠部が挿通溝
と対応して、プランジャロッドの前進を可能とする。よ
って、さらに、プランジャロッドを前進させ、可動シー
ル部材を前進させて、混合した注射液を筒状容器の前端
に装着した注射針から押し出して、生体へ投与すること
ができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1から図3は本発明の第1実施
形態を示す。第1実施形態は2成分プレフィルド型注射
器に適用した実施形態の説明図で、(A)はプランジャロ
ッド3を未だ装着していない保管状態を示す部分断面図
であり、(B)および(C)はそれぞれガスケット2とプラ
ンジャロッド3の要部斜視図である。
を参照して説明する。図1から図3は本発明の第1実施
形態を示す。第1実施形態は2成分プレフィルド型注射
器に適用した実施形態の説明図で、(A)はプランジャロ
ッド3を未だ装着していない保管状態を示す部分断面図
であり、(B)および(C)はそれぞれガスケット2とプラ
ンジャロッド3の要部斜視図である。
【0028】筒状容器1は、後述する連通用膨出部1c
を除いて全体としてほぼ一様な円筒形をなし、その両端
はそれぞれ開口しており、その前端部開口部1aは内周
面に嵌め込まれたシール部材7によって封止されている
とともに、外周面には両頭針の注射針10の保持部材を
兼ねるキャップ9が嵌め込まれている。また、筒状容器
1の後端開口部1bの外周にはフィンガーグリップ11
が嵌め込まれている。
を除いて全体としてほぼ一様な円筒形をなし、その両端
はそれぞれ開口しており、その前端部開口部1aは内周
面に嵌め込まれたシール部材7によって封止されている
とともに、外周面には両頭針の注射針10の保持部材を
兼ねるキャップ9が嵌め込まれている。また、筒状容器
1の後端開口部1bの外周にはフィンガーグリップ11
が嵌め込まれている。
【0029】筒状容器1の内部には、その後端開口部1
bに近傍して摺動自在のガスケット2が挿入され、後端
開口部を封止している。該ガスケット2と前端のシール
部材7との間には同じく摺動可能に可動シール部材4が
少なくとも1個挿入されており、筒状容器1の内部は、
この可動シール部材4によって前側の第1室5と後側の
第2室6に二分割されている。そして、第1室5内には
粉末薬剤Pが、第2室6内にはその溶解液もしくは分散
液、あるいは他種の薬液Lがそれぞれ収容されている。
bに近傍して摺動自在のガスケット2が挿入され、後端
開口部を封止している。該ガスケット2と前端のシール
部材7との間には同じく摺動可能に可動シール部材4が
少なくとも1個挿入されており、筒状容器1の内部は、
この可動シール部材4によって前側の第1室5と後側の
第2室6に二分割されている。そして、第1室5内には
粉末薬剤Pが、第2室6内にはその溶解液もしくは分散
液、あるいは他種の薬液Lがそれぞれ収容されている。
【0030】筒状容器1の第1室5の側壁には、所定の
幅で外側に突出する連通用膨出部1cが形成されてお
り、この連通用膨出部1cの容器1の軸方向の長さL1
は、可動シール部材4の軸方向の厚みW1よりも所定寸
法だけ長く、かつ、ガスケット2の厚みW2と上記可動
シール部材4の厚みW1との合計の厚み(W1+W2)
よりも短く設定している。(L1<W1+W2)
幅で外側に突出する連通用膨出部1cが形成されてお
り、この連通用膨出部1cの容器1の軸方向の長さL1
は、可動シール部材4の軸方向の厚みW1よりも所定寸
法だけ長く、かつ、ガスケット2の厚みW2と上記可動
シール部材4の厚みW1との合計の厚み(W1+W2)
よりも短く設定している。(L1<W1+W2)
【0031】上記ガスケット2、可動シール部材4およ
び前端のシール部材7は、それぞれゴムあるいはエラス
トマーによって形成され、外周面に複数の環状リブを設
けて、筒状容器1の内周面にリブを圧接してシールを図
っている。
び前端のシール部材7は、それぞれゴムあるいはエラス
トマーによって形成され、外周面に複数の環状リブを設
けて、筒状容器1の内周面にリブを圧接してシールを図
っている。
【0032】上記ガスケット2の後部には後端面開口の
雌ネジ21が形成され、その内周面には、図1(B)に示
すように、円周方向に略4分割した合計4つの領域のう
ち、互いに対向する2領域のねじ山を軸方向に欠落させ
て、2つの切欠部21aとしている。すなわち、雌ネジ
21には、ねじ山が存在する2つの雌ねじ部21bと、
ねじ山が存在しない2つの切欠部21aとが、円周方向
に交互に設けられている。各切欠部21aの円周方向へ
の角度は、90°よりも僅かに広く設定している。
雌ネジ21が形成され、その内周面には、図1(B)に示
すように、円周方向に略4分割した合計4つの領域のう
ち、互いに対向する2領域のねじ山を軸方向に欠落させ
て、2つの切欠部21aとしている。すなわち、雌ネジ
21には、ねじ山が存在する2つの雌ねじ部21bと、
ねじ山が存在しない2つの切欠部21aとが、円周方向
に交互に設けられている。各切欠部21aの円周方向へ
の角度は、90°よりも僅かに広く設定している。
【0033】プランジャロッド3は、使用に際してガス
ケット2に連結されるものであり、例えばポリプロピレ
ンをはじめとする硬質ないしは半硬質プラスチックによ
って形成されている。該プランジャロッド3の前端に
は、ガスケット2の雌ねじ21に螺合する雄ねじ31が
一体的に形成されている。この雄ねじ31は図1(C)に
示すように、プランジャロッド3の外周面の円周方向に
略4分割した4つの領域のうち、互いに対向する2領域
のねじ山を軸方向に欠落させて2つの切欠部31aを形
成している。即ち、ねじ山が存在する2つの雄ねじ部3
1bと、ねじ山が存在しない2つの切欠部31aとが、円
周方向に交互に設けられている。また、各切欠部31a
の円周方向への角度は、同じく90°よりも僅かに広く
設定している。
ケット2に連結されるものであり、例えばポリプロピレ
ンをはじめとする硬質ないしは半硬質プラスチックによ
って形成されている。該プランジャロッド3の前端に
は、ガスケット2の雌ねじ21に螺合する雄ねじ31が
一体的に形成されている。この雄ねじ31は図1(C)に
示すように、プランジャロッド3の外周面の円周方向に
略4分割した4つの領域のうち、互いに対向する2領域
のねじ山を軸方向に欠落させて2つの切欠部31aを形
成している。即ち、ねじ山が存在する2つの雄ねじ部3
1bと、ねじ山が存在しない2つの切欠部31aとが、円
周方向に交互に設けられている。また、各切欠部31a
の円周方向への角度は、同じく90°よりも僅かに広く
設定している。
【0034】上記した雌ねじ21とプランジャロッド3
の前端の雄ねじ31を設けることにより、雌ねじ21の
各切欠部21aにプランジャロッド3の各雄ねじ部31b
を、また、各切欠部31aを雌ねじ21の各雌ねじ部2
1bに嵌合させ、プランジャロッド3を回転させること
なく、その雄ねじを軸方向にガスケット2の雌ねじ21
に挿入することができる。
の前端の雄ねじ31を設けることにより、雌ねじ21の
各切欠部21aにプランジャロッド3の各雄ねじ部31b
を、また、各切欠部31aを雌ねじ21の各雌ねじ部2
1bに嵌合させ、プランジャロッド3を回転させること
なく、その雄ねじを軸方向にガスケット2の雌ねじ21
に挿入することができる。
【0035】雌ねじ21の孔の深さとプランジャロッド
3の雄ねじ31を設けた部分の長さの関係は、図2に示
すように雄ねじ31の長さL2を雌ねじ21の深さL3
より僅かに長く設定している。よって、雄ねじ31の切
欠部31aと雌ねじ21の雌ねじ部21bを合致させた
状態でプランジャロッド3を凹部21に挿入したとき、
雄ねじ31の前端面31cが雌ねじ21の孔の底面21c
に達した状態で挿入の終端に到達し、その状態で、雄ね
じ31と雌ねじ21の山と谷が合致するようになってい
る。
3の雄ねじ31を設けた部分の長さの関係は、図2に示
すように雄ねじ31の長さL2を雌ねじ21の深さL3
より僅かに長く設定している。よって、雄ねじ31の切
欠部31aと雌ねじ21の雌ねじ部21bを合致させた
状態でプランジャロッド3を凹部21に挿入したとき、
雄ねじ31の前端面31cが雌ねじ21の孔の底面21c
に達した状態で挿入の終端に到達し、その状態で、雄ね
じ31と雌ねじ21の山と谷が合致するようになってい
る。
【0036】また、ゴムあるいはエラストマー製のガス
ケット2とプラスチック製の雄ねじ31の双方の弾性に
より、プランジャロッド3が挿入の終端に到達した状態
で雄ねじ31を雌ねじ21に対して螺合の向きに回動す
ることによって、雄ねじ31を雌ねじ21にねじ込むこ
とができ、これらを相対的に約90°だけねじ込んだ状
態で螺合の終端に達するような関係で、上記雌ねじ21
と雄ねじ31が刻設されている。
ケット2とプラスチック製の雄ねじ31の双方の弾性に
より、プランジャロッド3が挿入の終端に到達した状態
で雄ねじ31を雌ねじ21に対して螺合の向きに回動す
ることによって、雄ねじ31を雌ねじ21にねじ込むこ
とができ、これらを相対的に約90°だけねじ込んだ状
態で螺合の終端に達するような関係で、上記雌ねじ21
と雄ねじ31が刻設されている。
【0037】上記プランジャロッド3は図1(A)に示
すように、前端側の雄ねじ31が大径の円板状の付け根
部3aより突設されており、該付け根部3aの後部側ロ
ッド部は縦枠部3bと横枠部3cとからなる断面十字形
状とされている。かつ、後端部に大径円板形状の押圧板
部3dが設けられている。
すように、前端側の雄ねじ31が大径の円板状の付け根
部3aより突設されており、該付け根部3aの後部側ロ
ッド部は縦枠部3bと横枠部3cとからなる断面十字形
状とされている。かつ、後端部に大径円板形状の押圧板
部3dが設けられている。
【0038】一方、筒状容器1の後端に取り付けるフィ
ンガークリップ11には、容器内面側に突出した円環状
の凸部11aが設けられ、該凸部11aに囲まれた中心
穴をプランジャロッド3の円板状の付け根部3aおよび
後部側ロッド部が貫通し、プランジャロッド3の前端部
がフィンガークリップ11を通して筒状容器1の後端開
口より挿入できるようにしている。
ンガークリップ11には、容器内面側に突出した円環状
の凸部11aが設けられ、該凸部11aに囲まれた中心
穴をプランジャロッド3の円板状の付け根部3aおよび
後部側ロッド部が貫通し、プランジャロッド3の前端部
がフィンガークリップ11を通して筒状容器1の後端開
口より挿入できるようにしている。
【0039】上記構造の注射器の使用方法を以下に説明
する。プランジャロッド3をガスケット2に連結するに
は、まず、プランジャロッド3の先端の雄ねじ31をフ
ィンガークリップ11を通して、筒状容器1の後端開口
より挿入し、その切欠部31aと、ガスケット2の雌ね
じ21の雌ねじ部21bとが合致するように位置合わせ
をする。この状態で、雄ねじ31を雌ねじ21内に挿入
して、雄ねじ31の前端面31cを雌ねじ21cの孔の底
面に突き当たらせる。ついで、プランジャロッド3をね
じ込みの向き(雌ねじ21と雄ねじ31の右ねじの場合
は右向き)に回動させる。この回動によって、雄ねじ部
31bが雌ねじ部21bにねじ込まれていき、その回動量
が約90°に達した時点で、図2に示すように、雌ねじ
21と雄ねじ31との螺合の終端に到達してそれ以上回
動できなくなる。この状態では、雄ねじ31が雌ねじ2
1に対して確実にねじ込まれた状態となって上下左右に
殆ど遊びのない状態で締結される。
する。プランジャロッド3をガスケット2に連結するに
は、まず、プランジャロッド3の先端の雄ねじ31をフ
ィンガークリップ11を通して、筒状容器1の後端開口
より挿入し、その切欠部31aと、ガスケット2の雌ね
じ21の雌ねじ部21bとが合致するように位置合わせ
をする。この状態で、雄ねじ31を雌ねじ21内に挿入
して、雄ねじ31の前端面31cを雌ねじ21cの孔の底
面に突き当たらせる。ついで、プランジャロッド3をね
じ込みの向き(雌ねじ21と雄ねじ31の右ねじの場合
は右向き)に回動させる。この回動によって、雄ねじ部
31bが雌ねじ部21bにねじ込まれていき、その回動量
が約90°に達した時点で、図2に示すように、雌ねじ
21と雄ねじ31との螺合の終端に到達してそれ以上回
動できなくなる。この状態では、雄ねじ31が雌ねじ2
1に対して確実にねじ込まれた状態となって上下左右に
殆ど遊びのない状態で締結される。
【0040】このように、プランジャロッド3の雄ねじ
31を、ガスケット2の雌ねじ21内に挿入して突き当
たらせた後、1/4周回転だけプランジャロッド3を回
動させるだけでプランジャロッド3とガスケット2とを
連結固定することができ、連結後には、プランジャロッ
ド3の前後動に対してガスケット2は殆ど遊びなく追随
する状態となる。
31を、ガスケット2の雌ねじ21内に挿入して突き当
たらせた後、1/4周回転だけプランジャロッド3を回
動させるだけでプランジャロッド3とガスケット2とを
連結固定することができ、連結後には、プランジャロッ
ド3の前後動に対してガスケット2は殆ど遊びなく追随
する状態となる。
【0041】上記のようにプランジャロッド3をガスケ
ット2に連結した後の操作は、通常の2成分プレフィル
ドシリンジと同様であり、プランジャロッド3を筒状容
器1に対して押し込むことによってガスケット2を前進
させると、第2室6内の液Lを介して可動シール部材4
が前進し、やがてその可動シール部材4が連通用膨出部
1cの形成位置に到達して第1室5と第2室6が連通し
た時点で、第2室6内の液Lが第1室5内に流入する。
この流入が完了して、図3に示すように、可動シール部
材4の少なくとも前半部分が連通用膨出部1cの前端部
よりも前方に到達し、かつ、ガスケット2の少なくとも
後半部分が連通用膨出部1cに到達せずに筒状容器1の
内壁に摺動状態を保持している位置で、一旦、プランジ
ャロッド3を停止する。この位置に停止させるために、
目印となる色つきのラインを筒状容器外周面の所定位置
に施しておくことが望ましい。該停止状態で、筒状容器
1を振って薬剤の混合等を行った後に、プランジャロッ
ド3をさらに押し込み、筒状容器1の先端に装着された
両頭針10を介して、第1室5内において溶解、分散、
または混合された後の注射液を射出させる。
ット2に連結した後の操作は、通常の2成分プレフィル
ドシリンジと同様であり、プランジャロッド3を筒状容
器1に対して押し込むことによってガスケット2を前進
させると、第2室6内の液Lを介して可動シール部材4
が前進し、やがてその可動シール部材4が連通用膨出部
1cの形成位置に到達して第1室5と第2室6が連通し
た時点で、第2室6内の液Lが第1室5内に流入する。
この流入が完了して、図3に示すように、可動シール部
材4の少なくとも前半部分が連通用膨出部1cの前端部
よりも前方に到達し、かつ、ガスケット2の少なくとも
後半部分が連通用膨出部1cに到達せずに筒状容器1の
内壁に摺動状態を保持している位置で、一旦、プランジ
ャロッド3を停止する。この位置に停止させるために、
目印となる色つきのラインを筒状容器外周面の所定位置
に施しておくことが望ましい。該停止状態で、筒状容器
1を振って薬剤の混合等を行った後に、プランジャロッ
ド3をさらに押し込み、筒状容器1の先端に装着された
両頭針10を介して、第1室5内において溶解、分散、
または混合された後の注射液を射出させる。
【0042】なお、上記第1実施形態では、雄ねじ31
の雌ねじ21に対する挿入端を、雄ねじ31の先端面3
1cと雌ねじ21の孔の底面21cとの当接によって規制
したが、これに代えて、図4に示すように、プランジャ
ロッド3の付け根の部3aの前端面と、ガスケット2の
後端面2aとの当接によって規制してもよい。この場合
においても、その挿入端において雄ねじ31と雌ねじ2
1の山と谷が合致し、かつ、その状態から略90°だけ
相対的に回動させることで、螺合の終端に達するように
雄ねじ31と雌ねじ21を刻むことにより、プランジャ
ロッド3のガスケット2に対する連結操作が容易とな
る。
の雌ねじ21に対する挿入端を、雄ねじ31の先端面3
1cと雌ねじ21の孔の底面21cとの当接によって規制
したが、これに代えて、図4に示すように、プランジャ
ロッド3の付け根の部3aの前端面と、ガスケット2の
後端面2aとの当接によって規制してもよい。この場合
においても、その挿入端において雄ねじ31と雌ねじ2
1の山と谷が合致し、かつ、その状態から略90°だけ
相対的に回動させることで、螺合の終端に達するように
雄ねじ31と雌ねじ21を刻むことにより、プランジャ
ロッド3のガスケット2に対する連結操作が容易とな
る。
【0043】また、第1実施形態ではガスケット2全体
をエラストマー単体によって一体形成した例を示した
が、図5の変形例に示す構成としても良い。即ち、ガス
ケット2の筒状容器1の内壁に接触する外周部分2Aに
ついてはゴムあるいはエラストマーで形成するととも
に、その中心部分に、第1実施形態と全く同様の構造を
持つ雌ねじ21を形成したプラスチック製の部材20を
挿入固着している。この場合、雌ねじ21の弾性変形量
は少なくなるものの、雄ねじ31が雌ねじ21に対して
挿入端に達した後に、雄ねじ31を約90°回転させる
程度の弾性変形は可能であり、第1実施形態と同等の作
用効果を奏し得る。
をエラストマー単体によって一体形成した例を示した
が、図5の変形例に示す構成としても良い。即ち、ガス
ケット2の筒状容器1の内壁に接触する外周部分2Aに
ついてはゴムあるいはエラストマーで形成するととも
に、その中心部分に、第1実施形態と全く同様の構造を
持つ雌ねじ21を形成したプラスチック製の部材20を
挿入固着している。この場合、雌ねじ21の弾性変形量
は少なくなるものの、雄ねじ31が雌ねじ21に対して
挿入端に達した後に、雄ねじ31を約90°回転させる
程度の弾性変形は可能であり、第1実施形態と同等の作
用効果を奏し得る。
【0044】図6および図7に本発明の第2実施形態を
示す。第2実施形態はガスケット2とプランジャロッド
3の連結部分の構成が第1実施形態と相違し、他の部分
は第1実施形態と同様である。
示す。第2実施形態はガスケット2とプランジャロッド
3の連結部分の構成が第1実施形態と相違し、他の部分
は第1実施形態と同様である。
【0045】第2実施形態では、プランジャロッド3の
円盤状付け根部3aの前端に、小径部301を介して大
径部302が設けられている。大径部302は前端ほど
径が小さくなるテーパー面302aを有しており、該テ
ーパー面302aの前端の最小径部分はプランジャロッ
ド3の軸線に直交する平坦な前端面302bに連続して
いる。また、テーパー面302aの後端の最大径部分は
プランジャロッド3の軸線方向に伸びる短い円筒部30
2cに連続している。大径部302および小径部301
を含むプランジャロッド3の全体は、第1実施形態と同
様にポリプロピレン等の硬質ないしは半硬質のプラスチ
ックである。
円盤状付け根部3aの前端に、小径部301を介して大
径部302が設けられている。大径部302は前端ほど
径が小さくなるテーパー面302aを有しており、該テ
ーパー面302aの前端の最小径部分はプランジャロッ
ド3の軸線に直交する平坦な前端面302bに連続して
いる。また、テーパー面302aの後端の最大径部分は
プランジャロッド3の軸線方向に伸びる短い円筒部30
2cに連続している。大径部302および小径部301
を含むプランジャロッド3の全体は、第1実施形態と同
様にポリプロピレン等の硬質ないしは半硬質のプラスチ
ックである。
【0046】一方、ガスケット2には、その後端面に向
いて開口した凹部201が設けられているとともに、凹
部201の開口部には、中心に貫通孔202aを開けて
中心側にせり出した内向きの円環状の鍔部202が形成
されている。この鍔部202の貫通孔202aの内径は
プランジャロッド3の大径部302の最大径部分である
円筒部302cの外径よりも小さい。また、凹部201
は全体として円筒形で、その内径は、プランジャロッド
3の大径部302の円筒部302cの外径よりも僅かに
大きく、その奥行きDは、同じく大径部302の軸線方
向寸法Eと同等またはそれよりも僅かに大きい。このガ
スケット2は、鍔部202を含めてその全体がゴムある
いはエラストマーによって一体形成されている。
いて開口した凹部201が設けられているとともに、凹
部201の開口部には、中心に貫通孔202aを開けて
中心側にせり出した内向きの円環状の鍔部202が形成
されている。この鍔部202の貫通孔202aの内径は
プランジャロッド3の大径部302の最大径部分である
円筒部302cの外径よりも小さい。また、凹部201
は全体として円筒形で、その内径は、プランジャロッド
3の大径部302の円筒部302cの外径よりも僅かに
大きく、その奥行きDは、同じく大径部302の軸線方
向寸法Eと同等またはそれよりも僅かに大きい。このガ
スケット2は、鍔部202を含めてその全体がゴムある
いはエラストマーによって一体形成されている。
【0047】また、プランジャロッド3の先端大径部3
02の後端面302dは、プランジャロッド3の軸線に
対してほぼ直角であり、ガスケット2の鍔部202の凹
部201側の面202cも、ガスケット2の軸線に対し
てほぼ直角となっている。また、ガスケット2の鍔部2
02の外端面は、貫通孔202に向かって薄肉となるよ
うに傾斜させてテーパー面202bを形成している。
02の後端面302dは、プランジャロッド3の軸線に
対してほぼ直角であり、ガスケット2の鍔部202の凹
部201側の面202cも、ガスケット2の軸線に対し
てほぼ直角となっている。また、ガスケット2の鍔部2
02の外端面は、貫通孔202に向かって薄肉となるよ
うに傾斜させてテーパー面202bを形成している。
【0048】以上の構成において、注射器を使用すべく
プランジャロッド3をガスケット2に連結するには、プ
ランジャロッド3を筒状容器1に挿入し、その前端の大
径部302をガスケット2の鍔部202の貫通孔202
aに向けて押し込む。このとき、プランジャロッド3の
大径部302のテーパー面302aと鍔部202のテー
パー面202bの相互作用により大径部302は貫通孔
202aに対してセンタリングされつつ、テーパー面3
02aがテーパー面202bに当接して鍔部202を先端
側に押し広げるように変形させ、やがて図7に示すよう
に、プランジャロッド3の大径部302がガスケット2
の凹部201内に嵌まり込んだ状態となる。
プランジャロッド3をガスケット2に連結するには、プ
ランジャロッド3を筒状容器1に挿入し、その前端の大
径部302をガスケット2の鍔部202の貫通孔202
aに向けて押し込む。このとき、プランジャロッド3の
大径部302のテーパー面302aと鍔部202のテー
パー面202bの相互作用により大径部302は貫通孔
202aに対してセンタリングされつつ、テーパー面3
02aがテーパー面202bに当接して鍔部202を先端
側に押し広げるように変形させ、やがて図7に示すよう
に、プランジャロッド3の大径部302がガスケット2
の凹部201内に嵌まり込んだ状態となる。
【0049】この状態では、プランジャロッド3の小径
部301が貫通孔202aの位置に至り、鍔部202は
元の状態に復帰するから、鍔部202の凹部側の面20
2cが大径部302の後端面302dに当接して大径部3
02が凹部201から抜けない状態となって、ガスケッ
ト2に対してプランジャロッド3が確実に連結される。
凹部201の奥行きDと大径部302の軸方向長さEを
ほぼ同等としておくことによって、図7の装着状態にお
いてプランジャロッド3とガスケット2とは軸方向に殆
ど遊びがなく、プランジャロッド3の前後動に対してガ
スケット2は筒状容器1内で確実に追随する。
部301が貫通孔202aの位置に至り、鍔部202は
元の状態に復帰するから、鍔部202の凹部側の面20
2cが大径部302の後端面302dに当接して大径部3
02が凹部201から抜けない状態となって、ガスケッ
ト2に対してプランジャロッド3が確実に連結される。
凹部201の奥行きDと大径部302の軸方向長さEを
ほぼ同等としておくことによって、図7の装着状態にお
いてプランジャロッド3とガスケット2とは軸方向に殆
ど遊びがなく、プランジャロッド3の前後動に対してガ
スケット2は筒状容器1内で確実に追随する。
【0050】なお、凹部201の形状は筒状に限定され
ることなく、プランジャロッド3の大径部302が収ま
る形状であれば任意の形状とすることができる。また、
鍔部202の後端面には必ずしもテーパー面202bを
形成する必要はないが、このテーパー面202bは前記
したセンタリング機能を持ち、連結操作が容易にでき
る。
ることなく、プランジャロッド3の大径部302が収ま
る形状であれば任意の形状とすることができる。また、
鍔部202の後端面には必ずしもテーパー面202bを
形成する必要はないが、このテーパー面202bは前記
したセンタリング機能を持ち、連結操作が容易にでき
る。
【0051】また、第2実施形態では、プランジャロッ
ド3の前端の大径部302の先端に軸直角の平坦な面3
02bを設けたが、この先端面302bは特に設ける必要
はなく、テーパー面302aを先端側にそのまま延長し
て円錐面としてもよい。この場合、ガスケット2の凹部
201についても、その円錐面に対応した円錐形とする
ことによって、プランジャロッド3の前進動作時に両円
錐面が当接した状態でガスケット2が押されることにな
り、特に問題は生じない。
ド3の前端の大径部302の先端に軸直角の平坦な面3
02bを設けたが、この先端面302bは特に設ける必要
はなく、テーパー面302aを先端側にそのまま延長し
て円錐面としてもよい。この場合、ガスケット2の凹部
201についても、その円錐面に対応した円錐形とする
ことによって、プランジャロッド3の前進動作時に両円
錐面が当接した状態でガスケット2が押されることにな
り、特に問題は生じない。
【0052】図8(A)(B)は第2実施形態の変形例
であって、ガスケット2の鍔部202に、後端面から凹
部201にまで到る複数の切り欠きCを放射状に形成す
ることにより、プランジャロッド3のテーパー面302
aの押圧による鍔部202の変形が助長され、プランジ
ャロッド3の連結に要する押圧力が低減するという利点
がある。この連結に要する押圧力の低減は、特にプレフ
ィルドシリンジにおいて有効である。すなわち、プレフ
ィルドシリンジにおいては、プランジャロッド3のガス
ケット2への連結操作時に、ガスケット2が筒状容器1
内で移動することは好ましくなく、従って、プランジャ
ロッド3の大径部302を鍔部202を介して凹部20
1内に挿入するのに要する押圧力は、プレフィルドシリ
ンジに適用する場合においては、この点を考慮して所定
の力以内、通常は1kg/cm2以内に収まるよう、鍔部20
2の厚さ並びに貫通孔202aと大径部302との関係
等を設定する必要がある。鍔部202に放射状の複数の
切り欠きC・・Cを形成してその変形を助長することに
より、上記した各部の関係の設計の自由度が増す点にお
いて有利となる。
であって、ガスケット2の鍔部202に、後端面から凹
部201にまで到る複数の切り欠きCを放射状に形成す
ることにより、プランジャロッド3のテーパー面302
aの押圧による鍔部202の変形が助長され、プランジ
ャロッド3の連結に要する押圧力が低減するという利点
がある。この連結に要する押圧力の低減は、特にプレフ
ィルドシリンジにおいて有効である。すなわち、プレフ
ィルドシリンジにおいては、プランジャロッド3のガス
ケット2への連結操作時に、ガスケット2が筒状容器1
内で移動することは好ましくなく、従って、プランジャ
ロッド3の大径部302を鍔部202を介して凹部20
1内に挿入するのに要する押圧力は、プレフィルドシリ
ンジに適用する場合においては、この点を考慮して所定
の力以内、通常は1kg/cm2以内に収まるよう、鍔部20
2の厚さ並びに貫通孔202aと大径部302との関係
等を設定する必要がある。鍔部202に放射状の複数の
切り欠きC・・Cを形成してその変形を助長することに
より、上記した各部の関係の設計の自由度が増す点にお
いて有利となる。
【0053】また、プランジャロッド3の先端大径部3
02にも、必要に応じて放射状に複数の切り欠き部を形
成してもよい。
02にも、必要に応じて放射状に複数の切り欠き部を形
成してもよい。
【0054】図9乃至図14に本発明の第3実施形態の
注射器を示す。第3実施形態では、プランジャロッド3
の円盤状付け根部3aの前端に、小径軸部350が設け
られ、該小径軸部350の前部側の外周面に周方向に所
要角度範囲(90度)で突出している扇形状の係止突起
351を対向して2個形成されている。また、小径軸部
350の上記係止突起351の後側で、若干その外側に
位置するところでつけ根3aに至る間の外周に対向して
一対のリブ352を突設している。該プランジャロッド
3は、第1実施形態と同様にポリプロピレン等の硬質な
いしは半硬質のプラスチックで形成されている。
注射器を示す。第3実施形態では、プランジャロッド3
の円盤状付け根部3aの前端に、小径軸部350が設け
られ、該小径軸部350の前部側の外周面に周方向に所
要角度範囲(90度)で突出している扇形状の係止突起
351を対向して2個形成されている。また、小径軸部
350の上記係止突起351の後側で、若干その外側に
位置するところでつけ根3aに至る間の外周に対向して
一対のリブ352を突設している。該プランジャロッド
3は、第1実施形態と同様にポリプロピレン等の硬質な
いしは半硬質のプラスチックで形成されている。
【0055】一方、ガスケット2には、後端面が開口し
た凹部210が設けられているとともに、凹部210の
開口端より凹部210の内周面にかけて中心貫通孔21
1を残して中心側にせり出した一対の鍔部212が形成
され、これら鍔部212の間に図9(A)に示すよう
に、所要角度範囲(90度)で扇形状の切欠部213が
設けられている。
た凹部210が設けられているとともに、凹部210の
開口端より凹部210の内周面にかけて中心貫通孔21
1を残して中心側にせり出した一対の鍔部212が形成
され、これら鍔部212の間に図9(A)に示すよう
に、所要角度範囲(90度)で扇形状の切欠部213が
設けられている。
【0056】上記鍔部212は凹部210の底面までは
形成されておらず、凹部210の底部側には断面円形の
収容部215が形成され、該収容部215にプランジャ
ロッド3の前端側の一対の係止突起351及び小径軸部
350の一部が収容できるようにしている。また凹部2
10の底面にはロッドの回転を停止させるリブ353が
設けられている。よって、ガスケット2の一対の切欠部
213を通してプランジャロッド3の一対の係止突起3
51が挿通し、収容部215に係止突起351を収容し
た後、プランジャロッド3を回転させることにより係止
突起351は、収容部215の中で、その底面と鍔部内
面の間Fに嵌合される。この時、プランジャロッド3の
回転がゆきすぎないようにするため、リブ352を鍔部
212の端部または/及び係止突起351の端部が凹部
底面のリブ353に当接して、回転を止め、最終的には
プランジャロッド3とガスケット2は係止連結されるよ
うにしている。よって、収容部215の奥行きFは係止
突起351の軸線方向の寸法Gと同等または僅かに大き
くしている。このガスケット2は、鍔部212を含めて
その全体がゴムまたはエラストマーによって一体形成さ
れている。
形成されておらず、凹部210の底部側には断面円形の
収容部215が形成され、該収容部215にプランジャ
ロッド3の前端側の一対の係止突起351及び小径軸部
350の一部が収容できるようにしている。また凹部2
10の底面にはロッドの回転を停止させるリブ353が
設けられている。よって、ガスケット2の一対の切欠部
213を通してプランジャロッド3の一対の係止突起3
51が挿通し、収容部215に係止突起351を収容し
た後、プランジャロッド3を回転させることにより係止
突起351は、収容部215の中で、その底面と鍔部内
面の間Fに嵌合される。この時、プランジャロッド3の
回転がゆきすぎないようにするため、リブ352を鍔部
212の端部または/及び係止突起351の端部が凹部
底面のリブ353に当接して、回転を止め、最終的には
プランジャロッド3とガスケット2は係止連結されるよ
うにしている。よって、収容部215の奥行きFは係止
突起351の軸線方向の寸法Gと同等または僅かに大き
くしている。このガスケット2は、鍔部212を含めて
その全体がゴムまたはエラストマーによって一体形成さ
れている。
【0057】さらに、第3実施形態の筒状容器1の後端
には、図11に示すフィンガークリップ11が取付られ
ている。該フィンガークリップ11は筒状容器1の内周
面より内側に突出する凸部110aが形成されている。
該凸部110aは中心に貫通孔110bを有する円環形
状で、その内周の所定個所に貫通孔110bの内周面に
向って開口すると共に軸方向に伸びる一対の後述のロッ
ドの枠部を挿通させるための挿通溝110cが設けられ
ている。
には、図11に示すフィンガークリップ11が取付られ
ている。該フィンガークリップ11は筒状容器1の内周
面より内側に突出する凸部110aが形成されている。
該凸部110aは中心に貫通孔110bを有する円環形
状で、その内周の所定個所に貫通孔110bの内周面に
向って開口すると共に軸方向に伸びる一対の後述のロッ
ドの枠部を挿通させるための挿通溝110cが設けられ
ている。
【0058】プランジャロッド3は上記フィンガークリ
ップ11の凸部110aの貫通孔110bを通して筒状
容器1に後端開口より挿入されるが、その際、プランジ
ャロッド3がガスケット2と連結した位置、連結状態で
プランジャロッドを押圧して可動シール部材を前進させ
て薬剤と溶解とを混合した位置で、夫々一旦停止できる
ように、プランジャロッド3は図12(A)(B)およ
び図13(A)(B)(C)に示す形状とされている。
ップ11の凸部110aの貫通孔110bを通して筒状
容器1に後端開口より挿入されるが、その際、プランジ
ャロッド3がガスケット2と連結した位置、連結状態で
プランジャロッドを押圧して可動シール部材を前進させ
て薬剤と溶解とを混合した位置で、夫々一旦停止できる
ように、プランジャロッド3は図12(A)(B)およ
び図13(A)(B)(C)に示す形状とされている。
【0059】即ち、プランジャロッド3の上記円盤状の
付け根部3aの後端に、縦枠部361と横枠部362と
からなる断面十字形状をしたロッド部360が連続して
設けられている。上記付け根部3aの外径は一対の係止
突起351の外径R1よりも大きく、かつ、フィンガー
クリップ11の貫通孔110bの内径R2よりも小さ
い。さらに、かつ、図13(A)に示すように、付け根
部3aに連続するロッド部360の前側領域S1の縦枠
部361および横枠部362は付け根部3aの外径と同
寸法r1とし、プランジャロッド3の係止突起351を
突設した前端部から前側領域S1の部分はフィンガーク
リップ11の貫通孔110bを通ることができるように
している。この前側領域S1に連続する中間領域S2で
は、図13(B)に示すように、横枠部362の外径は
r1としているが縦枠部361はr1よりも大きなr2
とし、貫通孔110bを通ることができず、プランジャ
ロッドをほぼ90度回転させて縦枠部361を挿通溝1
10cと一致させると、フィンガークリップ11を通る
ことができるようにしている。さらに、図13(C)に
示すように、中間領域S2の後部に連続する後側領域S
3では、縦枠部361はr1とする一方、横枠部362
をr2とし、プランジャロッドをほぼ90度回転させて
横枠部362を挿通溝110cと一致させると、フィン
ガークリップ11を通ることができるようにしている。
後側領域S3の後端には大径の押圧板部3dが設けられ
ている。
付け根部3aの後端に、縦枠部361と横枠部362と
からなる断面十字形状をしたロッド部360が連続して
設けられている。上記付け根部3aの外径は一対の係止
突起351の外径R1よりも大きく、かつ、フィンガー
クリップ11の貫通孔110bの内径R2よりも小さ
い。さらに、かつ、図13(A)に示すように、付け根
部3aに連続するロッド部360の前側領域S1の縦枠
部361および横枠部362は付け根部3aの外径と同
寸法r1とし、プランジャロッド3の係止突起351を
突設した前端部から前側領域S1の部分はフィンガーク
リップ11の貫通孔110bを通ることができるように
している。この前側領域S1に連続する中間領域S2で
は、図13(B)に示すように、横枠部362の外径は
r1としているが縦枠部361はr1よりも大きなr2
とし、貫通孔110bを通ることができず、プランジャ
ロッドをほぼ90度回転させて縦枠部361を挿通溝1
10cと一致させると、フィンガークリップ11を通る
ことができるようにしている。さらに、図13(C)に
示すように、中間領域S2の後部に連続する後側領域S
3では、縦枠部361はr1とする一方、横枠部362
をr2とし、プランジャロッドをほぼ90度回転させて
横枠部362を挿通溝110cと一致させると、フィン
ガークリップ11を通ることができるようにしている。
後側領域S3の後端には大径の押圧板部3dが設けられ
ている。
【0060】以上の構成において、注射器を使用すべく
プランジャロッド3をガスケット2に連結するには、プ
ランジャロッド3の前部をフィンガークリップ11の貫
通孔110bを通して筒状容器1の後端開口より挿入す
る。この時、プランジャロッド3は縦枠部361がフィ
ンガークリップ11の左右方向の挿通溝110cと直交
する状態で挿入する。よって、プランジャロッド3の前
端の係止突起351および前側領域S1がフィンガーク
リップ11の貫通孔110bを挿通して、中間領域S2
の前端がフィンガークリップ11に達すると停止するこ
ととなる。
プランジャロッド3をガスケット2に連結するには、プ
ランジャロッド3の前部をフィンガークリップ11の貫
通孔110bを通して筒状容器1の後端開口より挿入す
る。この時、プランジャロッド3は縦枠部361がフィ
ンガークリップ11の左右方向の挿通溝110cと直交
する状態で挿入する。よって、プランジャロッド3の前
端の係止突起351および前側領域S1がフィンガーク
リップ11の貫通孔110bを挿通して、中間領域S2
の前端がフィンガークリップ11に達すると停止するこ
ととなる。
【0061】上記のように、プランジャロッド3を筒状
容器1に挿入し、その前端の係止突起351をガスケッ
ト2の切欠部213に一致させる。係止突起351が凹
部210の底部側の収容部215に達して、嵌まり込ん
だ状態となったところで、リブ352が鍔部212の端
部と当接さるまでプランジャロッド3を回転させ係止さ
せる。よって、係止突起351が凹部210から抜けな
い状態となり、プランジャロッド3がガスケット2と連
結される。
容器1に挿入し、その前端の係止突起351をガスケッ
ト2の切欠部213に一致させる。係止突起351が凹
部210の底部側の収容部215に達して、嵌まり込ん
だ状態となったところで、リブ352が鍔部212の端
部と当接さるまでプランジャロッド3を回転させ係止さ
せる。よって、係止突起351が凹部210から抜けな
い状態となり、プランジャロッド3がガスケット2と連
結される。
【0062】この状態では、凹部201の収容部215
の奥行きFと係止突起351の軸方向長さGがほぼ同等
としておくことによって、図14の装着状態においてプ
ランジャロッド3とガスケット2とは軸方向に殆ど遊び
がなく、プランジャロッド3の前後動に対してガスケッ
ト2は筒状容器1内で確実に追随する。
の奥行きFと係止突起351の軸方向長さGがほぼ同等
としておくことによって、図14の装着状態においてプ
ランジャロッド3とガスケット2とは軸方向に殆ど遊び
がなく、プランジャロッド3の前後動に対してガスケッ
ト2は筒状容器1内で確実に追随する。
【0063】また、プランジャロッド3の係止突起35
1がガスケット2の凹部210の収容部215に嵌まり
込んだ時点で、プランジャロッド3のロッド部360の
中間領域S2の前端がフィンガークリップ11に達す
る。この時、縦枠部361がフィンガーグリップ11の
凸部110aと当接し、プランジャロッド3の挿入を一
旦停止する。このように、プランジャロッド3がガスケ
ット2と連結される位置まで挿入した状態で一旦停止す
るため、プランジャロッド3によりガスケット2は押圧
されず、プランジャロッド3と確実に連結されない状態
で、プランジャロッド3により押圧されて、筒状容器1
内を前進することが確実に防止できる。
1がガスケット2の凹部210の収容部215に嵌まり
込んだ時点で、プランジャロッド3のロッド部360の
中間領域S2の前端がフィンガークリップ11に達す
る。この時、縦枠部361がフィンガーグリップ11の
凸部110aと当接し、プランジャロッド3の挿入を一
旦停止する。このように、プランジャロッド3がガスケ
ット2と連結される位置まで挿入した状態で一旦停止す
るため、プランジャロッド3によりガスケット2は押圧
されず、プランジャロッド3と確実に連結されない状態
で、プランジャロッド3により押圧されて、筒状容器1
内を前進することが確実に防止できる。
【0064】上記のように、プランジャロッド3の係止
突起351がガスケット2の収容部215に嵌まりこ
み、プランジャロッド3がフィンガークリップ11で一
旦停止された状態となると、プランジャロッド3を90
度回転させる。このプランジャロッド3の回転で、係止
突起351が鍔部212と係止してプランジャロッド3
とガスケット2とが確実に連結されると共に、プランジ
ャロッド3の縦枠部361が左右方向となりフィンガー
クリップ11の挿通溝110cと一致する。
突起351がガスケット2の収容部215に嵌まりこ
み、プランジャロッド3がフィンガークリップ11で一
旦停止された状態となると、プランジャロッド3を90
度回転させる。このプランジャロッド3の回転で、係止
突起351が鍔部212と係止してプランジャロッド3
とガスケット2とが確実に連結されると共に、プランジ
ャロッド3の縦枠部361が左右方向となりフィンガー
クリップ11の挿通溝110cと一致する。
【0065】よって、プランジャロッド3の前進が可能
となり、プランジャロッド3の中間領域S2がフィンガ
ークリップ11を通って、さらにガスケット2と連結し
た状態で筒状容器1内に押し込む。ガスケット2が前進
すると、可動シール部材4との間の第2室6に充填して
いる液Lの液圧で可動シール部材4を前進させ、連通用
膨出部1cを通して液Lを第1室5へと流入させ、第1
室5内の薬剤と液とを混合する。可動シール部材4の前
半部分が連通用膨出部1cより前方に達し、ガスケット
2の後半部分が連通用膨出部1cに達せずに筒状容器1
の内周面と密接している時点で、プランジャロッド3の
後側領域S3の前端がフィンガークリップ11に達す
る。この位置で、後側領域S3の横枠部362がフィン
ガークリップ11の凸部110aと当接して、プランジ
ャロッド3は一旦停止される。このとき、可動シール部
材4の前半部分は連通用膨出部1cの先端よりも前方に
位置するようにS2の部分の長さは調節されている。そ
のため、この時以後、液は上記連通用膨出部1cを逆流
することはない。
となり、プランジャロッド3の中間領域S2がフィンガ
ークリップ11を通って、さらにガスケット2と連結し
た状態で筒状容器1内に押し込む。ガスケット2が前進
すると、可動シール部材4との間の第2室6に充填して
いる液Lの液圧で可動シール部材4を前進させ、連通用
膨出部1cを通して液Lを第1室5へと流入させ、第1
室5内の薬剤と液とを混合する。可動シール部材4の前
半部分が連通用膨出部1cより前方に達し、ガスケット
2の後半部分が連通用膨出部1cに達せずに筒状容器1
の内周面と密接している時点で、プランジャロッド3の
後側領域S3の前端がフィンガークリップ11に達す
る。この位置で、後側領域S3の横枠部362がフィン
ガークリップ11の凸部110aと当接して、プランジ
ャロッド3は一旦停止される。このとき、可動シール部
材4の前半部分は連通用膨出部1cの先端よりも前方に
位置するようにS2の部分の長さは調節されている。そ
のため、この時以後、液は上記連通用膨出部1cを逆流
することはない。
【0066】この状態で、筒状容器1を振って液と薬剤
との混合を促進する。つづいて、プランジャロッド3を
90度回転させ、後側領域S3の横枠部362をフィン
ガークリップ11の挿通溝110cと一致させ、プラン
ジャロッド3の前進を可能とする。よって、プランジャ
ロッド3の後側領域S3をフィンガークリップ11を通
して押し込み、筒状容器1の前端と可動シール部材4と
の間の第1室5に溜められている混合液を押し出して、
生体に投与する。
との混合を促進する。つづいて、プランジャロッド3を
90度回転させ、後側領域S3の横枠部362をフィン
ガークリップ11の挿通溝110cと一致させ、プラン
ジャロッド3の前進を可能とする。よって、プランジャ
ロッド3の後側領域S3をフィンガークリップ11を通
して押し込み、筒状容器1の前端と可動シール部材4と
の間の第1室5に溜められている混合液を押し出して、
生体に投与する。
【0067】上記のように、第3実施形態では、プラン
ジャロッド3とフィンガークリップ11との間に係止機
構を設けて、プランジャロッド3がガスケット2と連結
するに必要な寸法だけ挿入されると一旦停止させ、さら
に、第2室の液Lが第1室に移動し終った状態で一旦停
止させるため、連結操作、混合操作、混合液(注射液)
の投与操作を明確に区別して、行わせることができる。
ジャロッド3とフィンガークリップ11との間に係止機
構を設けて、プランジャロッド3がガスケット2と連結
するに必要な寸法だけ挿入されると一旦停止させ、さら
に、第2室の液Lが第1室に移動し終った状態で一旦停
止させるため、連結操作、混合操作、混合液(注射液)
の投与操作を明確に区別して、行わせることができる。
【0068】本発明の注射器は上記実施形態に限定され
ず、例えば、両頭針に代えて針付きキャップを装着する
等の各種の変形が可能であることは言うまでもない。
ず、例えば、両頭針に代えて針付きキャップを装着する
等の各種の変形が可能であることは言うまでもない。
【0069】更にまた、以上説明した本発明の第1乃至
第3実施形態の注射器は、2成分プレフィルド型注射器
に適用したものであるが、図15の第4実施形態に示す
ように、連通用膨出部を設けていないストレートな筒状
容器1’内に予め注射液を充填している通常のプレフィ
ルド型注射器にも用いることができる。このプレフィル
ド型注射器は可動シール部材もなく、ガスケット2のみ
を容器1’内部の後部に取り付けており、該ガスケット
2にプランジャロッド3を前記第1形態から第3形態に
示すように使用時に連結してもよい。このプレフィルド
型注射器ではガスケット2をおすことにより、容器1’
の内部の注射液を押し出すことができるようにしてい
る。さらに、注射液等を収容していないディスポーザブ
ル型注射器に対しても、全く同様に適用し得ることは勿
論である。即ち、筒状容器の内部に予め装填しているガ
スケットに対して、使用時にプランジャロッドを連結す
る構成としたものに好適に適用できる。
第3実施形態の注射器は、2成分プレフィルド型注射器
に適用したものであるが、図15の第4実施形態に示す
ように、連通用膨出部を設けていないストレートな筒状
容器1’内に予め注射液を充填している通常のプレフィ
ルド型注射器にも用いることができる。このプレフィル
ド型注射器は可動シール部材もなく、ガスケット2のみ
を容器1’内部の後部に取り付けており、該ガスケット
2にプランジャロッド3を前記第1形態から第3形態に
示すように使用時に連結してもよい。このプレフィルド
型注射器ではガスケット2をおすことにより、容器1’
の内部の注射液を押し出すことができるようにしてい
る。さらに、注射液等を収容していないディスポーザブ
ル型注射器に対しても、全く同様に適用し得ることは勿
論である。即ち、筒状容器の内部に予め装填しているガ
スケットに対して、使用時にプランジャロッドを連結す
る構成としたものに好適に適用できる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
乃至請求項5に対応する第1実施形態の構成の注射器で
は、プランジャロッドの先端部の雄ねじと、これに螺合
するガスケット後端面の雌ねじのそれぞれに、円周方向
に分割した領域にねじ山を、ねじ山を欠落させた切欠部
を設けた構成としているため、互いのねじ山と切欠部と
を合致させた状態で雄ねじを雌ねじ内に挿入した後、所
要角度だけ相対的に回転させるだけで雄ねじと雌ねじと
を螺合させてプランジャロッドをガスケットに対して連
結できる。よって、通常の雄ねじと雌ねじとによってプ
ランジャロッドとガスケットとを連結する従来の注射器
に比して、連結操作が簡単で手間がかからず、しかもそ
の連結操作時にガスケットの気密を破る恐れが少ない。
また、連結後の注射液の投与操作、および、皮下および
筋肉注射の場合に血管に刺針していないことを確認する
ための吸引操作等についても、従来のものと同様に確実
に行うことができ、注射器に要求される諸機能を損なう
こともない。
乃至請求項5に対応する第1実施形態の構成の注射器で
は、プランジャロッドの先端部の雄ねじと、これに螺合
するガスケット後端面の雌ねじのそれぞれに、円周方向
に分割した領域にねじ山を、ねじ山を欠落させた切欠部
を設けた構成としているため、互いのねじ山と切欠部と
を合致させた状態で雄ねじを雌ねじ内に挿入した後、所
要角度だけ相対的に回転させるだけで雄ねじと雌ねじと
を螺合させてプランジャロッドをガスケットに対して連
結できる。よって、通常の雄ねじと雌ねじとによってプ
ランジャロッドとガスケットとを連結する従来の注射器
に比して、連結操作が簡単で手間がかからず、しかもそ
の連結操作時にガスケットの気密を破る恐れが少ない。
また、連結後の注射液の投与操作、および、皮下および
筋肉注射の場合に血管に刺針していないことを確認する
ための吸引操作等についても、従来のものと同様に確実
に行うことができ、注射器に要求される諸機能を損なう
こともない。
【0071】また、本発明の請求項6乃至請求項9に対
応する第3実施形態の構成の注射器では、プランジャロ
ッドの前端に設けた係止突起をガスケットの切欠部を通
してガスケットの凹部内に挿入するため、挿入抵抗はな
く、ガスケットに負荷をかけずにプランジャロッドを挿
入し、かつ、回転できる。また、プランジャロッドをガ
スケットの凹部に挿入した後、回転停止リブに当接する
まで、所要角度回転させるとガスケットに設けた鍔部と
完全係止されるため、プランジャロッドとガスケットと
が確実に連結できる。このように構成することにより、
ガスケットの液密性、気密性と摺動性をバランス良く確
保できる。
応する第3実施形態の構成の注射器では、プランジャロ
ッドの前端に設けた係止突起をガスケットの切欠部を通
してガスケットの凹部内に挿入するため、挿入抵抗はな
く、ガスケットに負荷をかけずにプランジャロッドを挿
入し、かつ、回転できる。また、プランジャロッドをガ
スケットの凹部に挿入した後、回転停止リブに当接する
まで、所要角度回転させるとガスケットに設けた鍔部と
完全係止されるため、プランジャロッドとガスケットと
が確実に連結できる。このように構成することにより、
ガスケットの液密性、気密性と摺動性をバランス良く確
保できる。
【0072】また、本発明は通常のプレフィルド型の注
射器および2成分プレフィルド型の注射器のいずれにも
好適に使用でき、保管および運搬時にはプランジャロッ
ドを容器と分離しているため、かさばらず、占有スペー
スを小さくできる。さらに、プランジャロッドが分離さ
れているため、保管時あるいは運搬時にプランジャロッ
ドが不用意に押圧されてガスケットが移動されることを
確実に防止できる。
射器および2成分プレフィルド型の注射器のいずれにも
好適に使用でき、保管および運搬時にはプランジャロッ
ドを容器と分離しているため、かさばらず、占有スペー
スを小さくできる。さらに、プランジャロッドが分離さ
れているため、保管時あるいは運搬時にプランジャロッ
ドが不用意に押圧されてガスケットが移動されることを
確実に防止できる。
【0073】さらに、筒状容器の後端に取り付けるフィ
ンガークリップとプランジャロッドとの間に係止機構を
設けているため、挿入するプランジャロッドを所要位置
で一旦停止させることができる。特に、プランジャロッ
ドの前部がガスケットの凹部内に挿入した時点でプラン
ジャロッドの挿入を停止するものでは、プランジャロッ
ドとガスケットとの連結操作時にガスケットがプランジ
ャロッドで押圧されて容器内部で移動することが確実に
防止できる。
ンガークリップとプランジャロッドとの間に係止機構を
設けているため、挿入するプランジャロッドを所要位置
で一旦停止させることができる。特に、プランジャロッ
ドの前部がガスケットの凹部内に挿入した時点でプラン
ジャロッドの挿入を停止するものでは、プランジャロッ
ドとガスケットとの連結操作時にガスケットがプランジ
ャロッドで押圧されて容器内部で移動することが確実に
防止できる。
【図1】 本発明の第1実施形態を示し、(A)はプラン
ジャロッド3を未だ連結していない保管状態を示す部分
断面図、(B)および(C)はそれぞれガスケット2とプラ
ンジャロッド3の要部斜視図である。
ジャロッド3を未だ連結していない保管状態を示す部分
断面図、(B)および(C)はそれぞれガスケット2とプラ
ンジャロッド3の要部斜視図である。
【図2】 図1の実施例の雄ねじ31を雌ねじ21に
螺合させた状態を示す拡大断面図である。
螺合させた状態を示す拡大断面図である。
【図3】 第1実施形態のプランジャロッドを押圧して
容器内の2成分を混合している状態を示す断面図であ
る。
容器内の2成分を混合している状態を示す断面図であ
る。
【図4】 第1実施形態の変形例を示し、雄ねじ31を
雌ねじ21に螺合させた状態を示す断面図である。
雌ねじ21に螺合させた状態を示す断面図である。
【図5】 第1実施形態の他の変形例を示し、ガスケッ
ト2を後端面から見て示す図面である。
ト2を後端面から見て示す図面である。
【図6】 本発明の第2実施形態の部分断面図である。
【図7】 図6の実施形態におけるプランジャロッド3
をガスケット2に連結した状態で示す要部断面図であ
る。
をガスケット2に連結した状態で示す要部断面図であ
る。
【図8】 第2実施形態の変形例を示し、(A)はガス
ケット2の後端面から見た図面、(B)は(A)のA−A
断面図である。
ケット2の後端面から見た図面、(B)は(A)のA−A
断面図である。
【図9】 第3実施形態のガスケットを示し、(A)は
後端面から見た図面、(B)は一部断面正面図である。
後端面から見た図面、(B)は一部断面正面図である。
【図10】 第3実施形態の容器とプランジャロッドの
一部を示す一部断面正面図である。
一部を示す一部断面正面図である。
【図11】 第3実施形態の容器に取り付けるフィンガ
ークリップの側面図である。
ークリップの側面図である。
【図12】 第3実施形態のプランジャロッドを示し、
(A)は正面図、(B)は左側面図である。
(A)は正面図、(B)は左側面図である。
【図13】 プランジャロッドの各部の断面を示し、
(A)は図12(A)のA−A線断面図、(B)は図1
2(A)のB−B線断面図、(C)は図12(A)のC
−C線断面図である。
(A)は図12(A)のA−A線断面図、(B)は図1
2(A)のB−B線断面図、(C)は図12(A)のC
−C線断面図である。
【図14】 第3実施形態のプランジャロッドとガスケ
ットとの連結状態を示す断面図である。
ットとの連結状態を示す断面図である。
【図15】 第4実施形態を示す断面図である。
【図16】 従来例のプレフィルド型注射器を示し、
(A)(B)(C)はプランジャロッドの押圧作動工程
を示す断面図である。
(A)(B)(C)はプランジャロッドの押圧作動工程
を示す断面図である。
【図17】 他の従来例を示し、(A)は要部断面図、
(B)はガスケットを後端側から見た図面である。
(B)はガスケットを後端側から見た図面である。
1 筒状容器 1a 先端開口部 1b 後端開口部 1c 連通用膨出部 2 ガスケット 21 雌ねじ 21a 切欠部 21b 雌ねじ部 3 プランジャロッド 31 雄ねじ 31a 切り欠き部 31b 雄ねじ部 4 可動シール部材 5 第1室 6 第2室 7 シール部材 9 キャップ 11 フィンガークリップ 210 凹部 211 貫通孔 212 鍔部 351 係止突起 352、353 回転停止リブ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−142203(JP,A) 特開 昭63−97173(JP,A) 特開 昭51−31090(JP,A) 実開 平4−99945(JP,U) 実開 平7−7650(JP,U) 米国特許3669111(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 5/315
Claims (12)
- 【請求項1】 前端部に注射針装着部を有すると共に後
端部が開口した筒状容器と、その筒状容器内に摺動自在
に挿入され、かつ、前記筒状容器後端開口を封鎖してい
るガスケットと、上記筒状容器の後端開口部を介して上
記ガスケットの後端部に着脱自在に連結されるプランジ
ャロッドを備え、 上記プランジャロッドの前端部外周部に雄ねじが形成さ
れている一方、上記ガスケットには該ガスケットの後端
面においてのみ開口した雌ねじが形成され、これら雄ね
じ及び雌ねじに、それぞれ、円周方向に複数分割した各領
域のうち隣接する一方の領域に、軸方向にねじ部を欠落
させた切欠部が形成され、雄ねじのねじ部が雌ねじの切
欠部に、雄ねじの切欠部が雌ねじのねじ部に嵌合された
状態で雄ねじが回転され雌ねじと螺合されてガスケット
とプランジャロッドが連結され、 上記プランジャロッドの前端面と上記雌ねじの底面、も
しくは、上記プランジャロッドの雄ねじの付け根部と上
記ガスケットの後端面を当接させた状態で、上記雄ねじ
を雌ねじにねじ込み可能で、かつ、そのねじ込み開始か
ら相対的に所要角度回動させた時点で螺合の終端に到達
するよう、上記雄ねじおよび雌ねじが形成されているこ
とを特徴とする注射器。 - 【請求項2】 上記雄ねじ及び雌ねじは周方向に4分割
した各領域のうち、互いに対抗する2領域に上記ねじ山
を欠落させた切欠部を設けている請求項1に記載の注射
器。 - 【請求項3】 上記ガスケットの材質がエラストマーあ
るいはゴムであり、上記プランジャロッドはプラスチッ
クによって一体形成されている請求項1又は請求項2の
いずれかに記載の注射器。 - 【請求項4】 上記ガスケットは、外周部分の材質がエ
ラストマーあるいはゴムであり、その中心部に上記雌ね
じを有するプラスチック製の部材が挿入された状態でこ
れらが相互に固着されていることを特徴とする請求項1
又は請求項2のいずれか1項に記載の注射器。 - 【請求項5】 前端部に注射針装着部を有すると共に後
端部が開口した筒状容器と、その筒状容器内に摺動自在
に挿入され、かつ、上記筒状容器の後端開口を封鎖して
いるガスケットと、上記筒状容器の後端開口部を介して
上記ガスケットの後端部に着脱自在に連結されるプラン
ジャロッドを備え、 上記プランジャロッドの前端部外周面に所要角度で周方
向へ突出した係止突起が形成されていると共に、上記ガ
スケットには、後端面開口で上記プランジャロッドの前
端の係止突起を収容し得る凹部が形成され、かつ、該凹
部の開口部内周に、上記プランジャロッドの係止突起が
挿通する切欠部を有する鍔部が突設され、上記プランジ
ャロッド前端係止突起の後側又は上記ガスケット凹部底
面若しくはそれらの両方にリブを設け、 上記プランジャロッド前端の係止突起が上記切欠部を通
して凹部に挿入された後に回転させて、上記係止突起を
鍔部の内側に係止させると共に上記上記リブを対向する
ガスケット凹部底面又は上記プランジャロッド前端係止
突起の後側若しくはそれらの両方に係止させることを特
徴とする注射器。 - 【請求項6】 上記プランジャロッドの前端部に対向し
て一対の係止突起が形成されている一方、上記凹部の開
口端内周より突設する鍔部に対向して上記切欠部が形成
されている請求項5に記載の注射器。 - 【請求項7】 上記ガスケットの材質がエラストマーあ
るいはゴム、上記プランジャロッドの材質がプラスチッ
クである請求項5又は6のいずれか1項に記載の注射
器。 - 【請求項8】 上記筒状容器内には、その前端部と上記
ガスケットとの間にあらかじめ注射液が収容されている
請求項5乃至7のいずれか1項に記載の注射器。 - 【請求項9】 上記筒状容器にはその前端部と上記ガス
ケットとの間に、少なくとも一つの可動のシール部材が
挿入されており、このシール部材によって筒状容器が前
端側の第1室と後端側の第2室に分割され、第1室内に
は所定の薬剤が、第2室内にはその分散液、溶解液もし
くは薬液が収容され、上記プランジャロッドを介しての
上記ガスケットの押圧による上記可動シール部材の摺動
変位時に上記第1室内の側壁に形成された連通用膨出部
を介して上記第2室内の液体が上記第1室内に流入する
よう構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求
項8のいずれか1項に記載の注射器。 - 【請求項10】 上記プランジャロッドの前端部が、上
記ガスケットの凹部に挿入した位置および、プランジャ
ロッドと固定されたガスケットを介してプランジャロッ
ド押圧で前進した可動シール部材が上記連通用膨出部の
前端より前方に達した位置で、プランジャロッドの前進
を一旦停止させる手段が設けられている請求項9に記載
の注射器。 - 【請求項11】 上記筒状容器の後端部近傍にフィンガ
ーグリップが装着され、該フィンガーグリップには筒状
容器の内周面より内側に突出する凸部が形成されている
と共に、上記プランジャロッドの外周面の所要位置に突
起が形成され、該突起が上記凸部に当接してプランジャ
ロッドの前進が一旦停止されると共に、プランジャロッ
ドを回転させると当接が解除されてプランジャロッドの
前進を可能としている請求項10に記載の注射器。 - 【請求項12】 上記フィンガーグリップの凸部は中心
に貫通孔を有する円環形状で、貫通孔の内周面に開口す
ると共に径方向に伸びる一対の挿通溝をそなえている一
方、上記プランジャロッドは前端部より所要寸法離れた
位置から後端までを断面十字状のロッド部とし、該ロッ
ド部を前側領域、中間領域、後側領域とに分け、前側領
域では断面十字形状の縦枠部および横枠部を上記フィン
ガーグリップの貫通孔を挿通できる外形とし、中間領域
では横枠部は貫通孔を挿通すると共に縦枠部は上記挿通
溝と一致させると挿通できる外形とし、後側領域では縦
枠部は貫通孔を挿通すると共に横枠部は上記挿通溝と一
致させると挿通できる外形としている請求項11に記載
の注射器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25265195A JP3256421B2 (ja) | 1994-09-30 | 1995-09-29 | 注射器 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23678794 | 1994-09-30 | ||
JP6-236787 | 1994-09-30 | ||
JP25265195A JP3256421B2 (ja) | 1994-09-30 | 1995-09-29 | 注射器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08150208A JPH08150208A (ja) | 1996-06-11 |
JP3256421B2 true JP3256421B2 (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=26532852
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25265195A Expired - Fee Related JP3256421B2 (ja) | 1994-09-30 | 1995-09-29 | 注射器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3256421B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3949752B2 (ja) * | 1996-07-29 | 2007-07-25 | 日本ケミカルリサーチ株式会社 | 薬剤溶解機構付注射器 |
CN100462111C (zh) | 2002-07-02 | 2009-02-18 | 松下电器产业株式会社 | 医用自动给药器 |
JP5048472B2 (ja) * | 2007-12-14 | 2012-10-17 | テルモ株式会社 | 注射器およびプレフィルドシリンジ |
JP5435550B2 (ja) * | 2009-04-27 | 2014-03-05 | 日本ケミカルリサーチ株式会社 | 二室容器の混合装置 |
DK2925391T3 (en) | 2012-11-30 | 2017-08-28 | Unitract Syringe Pty Ltd | COMBINING Piston Device for Dual Chamber Mixer |
CN109907781A (zh) * | 2019-04-17 | 2019-06-21 | 上海市肺科医院 | 一种新型穿刺负压吸引注射器 |
JP2022047172A (ja) * | 2020-09-11 | 2022-03-24 | ニプロ株式会社 | プレフィルドシリンジ |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3669111A (en) * | 1970-05-20 | 1972-06-13 | Ben B Dubner | Automatic retracting hypodermic syringe |
JPS5643429B2 (ja) * | 1974-09-10 | 1981-10-12 | ||
JPS57179461U (ja) * | 1981-05-09 | 1982-11-13 | ||
US4500310A (en) * | 1982-12-20 | 1985-02-19 | Becton, Dickinson And Company | Variable sealing pressure plunger rod assembly |
JPH0747045B2 (ja) * | 1986-10-15 | 1995-05-24 | 株式会社大協精工 | 積層した注射器用滑栓 |
JP2563751Y2 (ja) * | 1991-02-12 | 1998-02-25 | 株式会社大協精工 | 注射器用滑栓 |
JP2642582B2 (ja) * | 1992-04-30 | 1997-08-20 | 武田薬品工業株式会社 | プレフィルドシリンジ |
JP2579242Y2 (ja) * | 1992-10-29 | 1998-08-20 | 株式会社アルテ | 容器兼用注射器用の内筒 |
JP3296025B2 (ja) * | 1993-05-21 | 2002-06-24 | ニプロ株式会社 | 薬液充填式注射器 |
JP2603027Y2 (ja) * | 1993-07-09 | 2000-02-14 | 株式会社アルテ | 容器兼用注射器 |
-
1995
- 1995-09-29 JP JP25265195A patent/JP3256421B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08150208A (ja) | 1996-06-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0709106B1 (en) | Syringe | |
JP3083134B2 (ja) | カニューレ密封シールドアセンブリ | |
JP5256200B2 (ja) | 薬液注入器具 | |
JP3256421B2 (ja) | 注射器 | |
US5024661A (en) | Non-reuseable hypodermic syringe | |
JP5984059B2 (ja) | 薬液混注器具 | |
US20220354747A1 (en) | Syringe set, syringe, and set | |
US11311680B2 (en) | Female syringe and syringe kit | |
JP3146469B2 (ja) | 自動注射器 | |
JP4156791B2 (ja) | プレフィルドシリンジ用注射器およびプレフィルドシリンジ | |
JP2011072440A (ja) | 薬剤投与具および薬剤容器装着済み薬剤投与具 | |
JP3419145B2 (ja) | プレフィルドシリンジ | |
JP2642582B2 (ja) | プレフィルドシリンジ | |
JP2607163Y2 (ja) | 薬液容器兼用注射器 | |
JP2004041568A (ja) | 2成分混合型プレフィルドシリンジ | |
JP4156790B2 (ja) | プレフィルドシリンジ用注射器およびプレフィルドシリンジ | |
JP6979840B2 (ja) | 注射器、プレフィルドシリンジ用の注射器およびプレフィルドシリンジ | |
JPH06181985A (ja) | プレフィルドシリンジ | |
JP2911086B2 (ja) | プレフィルドシリンジ | |
JP4299509B2 (ja) | プレフィルドシリンジ用注射器およびプレフィルドシリンジ | |
JP7553753B2 (ja) | 連結器具及び薬剤調製用デバイス | |
JPH0928764A (ja) | 注入容器 | |
JP2603027Y2 (ja) | 容器兼用注射器 | |
WO2024062668A1 (ja) | プレフィルドシリンジ、先端部材、シリンジ外筒及びプレフィルドシリンジの製造方法 | |
JP2023183914A (ja) | アダプタ及びアダプタ付きシリンジ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20011106 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081130 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |