JP2579242Y2 - 容器兼用注射器用の内筒 - Google Patents

容器兼用注射器用の内筒

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    • A61M5/315Pistons; Piston-rods; Guiding, blocking or restricting the movement of the rod or piston; Appliances on the rod for facilitating dosing ; Dosing mechanisms
    • A61M5/31511Piston or piston-rod constructions, e.g. connection of piston with piston-rod
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、所定量の薬液がシリン
ジ内に予め無菌状態で密閉されている容器兼用注射器に
おいて使用される内筒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の容器兼用注射器用の内筒が有する
問題点を図5及び図6に基づいて以下に説明する。ただ
し、この説明において使用する図5の容器兼用注射器A
は単に容器兼用注射器の一例にすぎず、この容器兼用注
射器A以外の構造を有するところの特公昭62−587
45号公報等で公知である容器兼用注射器や、特公昭6
2−58745号公報等で公知である2室式容器兼用注
射器であっても、これらの容器兼用注射器で使用される
内筒は、以下に説明する問題点と同一の問題点を有して
いる。
【0003】図5に示されている容器兼用注射器Aはそ
のメーカーにおいて、ガラス製のシリンジB内における
ゴム製のストッパーCとゴム製のプランジャーDとの間
に所定量の薬液Eが充填・密閉された後、加熱滅菌等の
滅菌処理が施されて、シリンジB内に所定量の薬液Eが
予め無菌状態で密閉された状態で出荷されている。な
お、図5の符号Fは、容器兼用注射器Aの使用時までシ
リンジB内の無菌性を保持するためのキャップを示して
いる。
【0004】この容器兼用注射器Aを使用するには、図
6に示すように、プランジャーDに合成樹脂製のプラン
ジャーロッドG(一部図示省略)を取り付けて内筒Hを
組み立てた後、シリンジBの注射針取付部に両頭針(両
刃針と呼ぶこともある)Jを取り付けて、両頭針Jの一
方の針でストッパーCを刺し貫き、その後プランジャー
ロッドGを押進させて、薬液Eを両頭針Jから吐出させ
る。
【0005】従って、容器兼用注射器Aは、通常の注射
器と比べて、医療現場で薬液Eを所定量だけシリンジB
内へ充填する手間がかからず、該充填時に薬液Eが空気
中の細菌等で汚染される危険性がない等の利点を有して
いる。
【0006】ところで、容器兼用注射器Aでは、上述し
たように所定量の薬液EをシリンジB内に予め密閉した
状態で出荷するので、プランジャーロッドGとプランジ
ャーDとが一体化された内筒を使用すると、プランジャ
ーロッドGのかなりの部分がシリンジB内から突出した
状態で出荷することになり、包装が大きくなると共に、
輸送途中等に押進力がプランジャーロッドGに加わっ
て、シリンジB内の薬液Eが漏出する危険性が生じる。
【0007】このため、容器兼用注射器Aでは、一般的
に、プランジャーロッドGとプランジャーDとが着脱自
在とされた内筒Hを使用しており、容器兼用注射器Aの
使用時に、プランジャーDにプランジャーロッドGを取
り付けて内筒Hを組み立てるようになっている。
【0008】ところが、従来の容器兼用注射器A用の内
筒Hは、弾性体であるプランジャーDに非弾性体である
プランジャーロッドGを直接螺合させるので該螺合の強
度が小さく、このため、プランジャーロッドGをプラン
ジャーDに装着して操作し、該操作によってプランジャ
ーDをシリンジB内で押進させたり引き上げたりする際
に、特に、シリンジB内に密閉されている薬液Eとは別
の薬液をシリンジB内に吸引する場合等のように、プラ
ンジャーDをシリンジB内で引き上げる際に、プランジ
ャーロッドGがプランジャーDから抜けてしまう危険性
があるという問題を有している。
【0009】また、この内筒Hに使用されるプランジャ
ーDは、図5に示されるように、容器兼用注射器Aの使
用時まで薬液Eの密閉栓として機能しているが、プラン
ジャーロッドGを取り付けるための雌ネジが螺設され
て、内室部Kを有する有底筒状とされているので、中実
の場合と比べて、内室部Kを形成する周壁部Lが弾性変
形し易く、このため、従来のプランジャーDには、シリ
ンジB内の薬液Eが輸送途中等に漏出する危険性や、外
部空気が侵入してシリンジB内の薬液Eの無菌性が損な
われる危険性があるという問題を有している。
【0010】なお、この漏出や無菌性喪失の危険性は、
シリンジB内に密閉される薬液E等の関係から、弾性変
形し易いゴム製のプランジャーDを使用せざるを得ない
場合や、プランジャーDが有する内室部Kの容積を大き
くせざるを得ない場合等に大きくなる。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】従来技術の前記問題点
に鑑み、本考案では、従来の容器兼用注射器用のプラン
ジャーと比べて内室部を形成する周壁部が弾性変形し難
いプランジャーを有し、かつ、従来の容器兼用注射器用
の内筒と比べて、プランジャーロッドがプランジャーか
ら抜けてしまう危険性が小さい容器兼用注射器用の内筒
を提供することを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段として、請求項1の考案では、容器兼用注射器の
シリンジ内に密嵌させられるゴム製のプランジャーが有
底筒状とされて内室部を有し、該内室部に合成樹脂製の
補強材が嵌合させられ、該補強材にプランジャーロッド
が着脱自在に取り付けられている、という構成が採用さ
れている。
【0013】請求項2の考案では、プランジャーロッド
の桿部における軸方向の一方の端面に挿入部が突設さ
れ、該挿入部の周面には、該挿入部の軸方向に沿って1
枚以上の羽根板が前記端面から所定距離だけ離されて半
径方向に突設されており、前記羽根板を含む前記挿入部
の最大外径が、筒状とされた補強材における本体部の内
径より小さく選定され、該補強材の蓋部が、前記プラン
ジャーロッドの挿入部における最大外径を有する部位の
横断面形状より少し大きい相似形状の挿入孔を有し、該
蓋部の裏面には嵌合溝が凹設されており、該嵌合溝に前
記プランジャーロッドの羽根板における前記端面と対向
する対向辺が嵌合させられた状態で、前記プランジャー
ロッドの桿部における前記端面と前記補強材の蓋部の表
面とでゴム製のプランジャーにおける内室部の軸心に向
かう突片を圧縮挟持できるように、前記プランジャーロ
ッドにおける前記所定距離が選定されている、という構
成が請求項1の考案の構成に付加されている。
【0014】
【作用】請求項1の考案では、図3に示すように、ゴム
製で有底筒状のプランジャー20が有する内室部21に
合成樹脂製の補強材30が嵌合させられて、プランジャ
ー20における内室部21を形成する周壁部23が補強
材30で補強されているので、請求項1の考案における
プランジャー20は、図5の従来のプランジャーDと比
べて、周壁部23が弾性変形し難い。
【0015】また、請求項1の考案では、図4に示すよ
うに、非弾性体であるプランジャーロッド10における
弾性体であるプランジャー20への取り付けが非弾性体
である補強材30を介して行なわれる。従って、この取
り付けの強度が、図6に示されるところの、弾性体であ
るプランジャーDへ非弾性体であるプランジャーロッド
Gを直接取り付ける従来の容器兼用注射器用の内筒H、
と比べて大きくなる。
【0016】なお、請求項1の考案においては、補強材
30は図3及び図4に示されるような筒状の中空なもの
に限定されず、例えば柱状の中実なものであっても良
く、プランジャーロッド10と補強材30との着脱構造
は、図4に示される構造に限定されず、例えば、補強材
30に雌ネジが螺設され、プランジャーロッド10に雄
ネジが螺設されて、図6に示されるようなネジ構造とさ
れていても良いし、補強材30に雄ネジが突設され、プ
ランジャーロッド10に雌ネジが螺設されたネジ構造と
されていても良い。
【0017】請求項2の考案では、前記構成が請求項1
の考案の構成に付加されているので、図1に示されるプ
ランジャーロッド10の挿入部16における羽根板17
を有する部位を、図2及び図3に示される筒状の補強材
30における蓋部32が有する挿入孔34から補強材3
0の本体部31内に挿入して、プランジャーロッド10
を回動させると、図4に示すように、プランジャーロッ
ド10の羽根板17の対向辺18が、補強材30の蓋部
32の裏面35に凹設されている嵌合溝36(図3参
照)に嵌合させられる。
【0018】この嵌合状態において、請求項2の考案で
は、プランジャーロッド10の桿部14における一方の
端面15から羽根板17の対向辺18までの所定距離Y
が、プランジャーロッド10の端面15と補強材30の
蓋部32の表面37とでプランジャー20の突片26を
圧縮挟持できるように選定されているので、プランジャ
ー20の突片26がプランジャーロッド10の端面15
と補強材30の蓋部32の表面37とで圧縮されて、該
圧縮に伴う反発力を有しており、この反発力がプランジ
ャーロッド10及び補強材30に作用して、プランジャ
ーロッド10には上方に押し上げる力P1が働き、補強
材30には下方に押し下げる力P2が働いて、この嵌合
状態が維持される。
【0019】従って、補強材30の蓋部32が有する挿
入孔34(図2参照)からプランジャーロッド10の挿
入部16を挿入し、プランジャーロッド10を回動させ
て、プランジャーロッド10の挿入部16が有する羽根
板17の対向辺18を、補強材30の蓋部の32裏面3
5の嵌合溝36(図3参照)に嵌合させることにより、
補強材30が嵌合させられているプランジャー20への
プランジャーロッド10の装着が完了する。
【0020】なお、プランジャー20からプランジャー
ロッド10を取り外すには、プランジャーロッド10を
押し下げて、プランジャーロッド10の羽根板17の対
向辺18と補強材30の嵌合溝36との嵌合を解消させ
た後、プランジャーロッド10を回動させて、補強材3
0の蓋部32の挿入孔34からプランジャーロッド10
の挿入部16を引き出せば良い。
【0021】
【実施例】請求項1及び2記載の本考案の実施の一例を
図1〜図4に基づいて以下に説明する。
【0022】図1に示される合成樹脂製のプランジャー
ロッド10は、十字型の横断面形状を有する支柱11に
おける軸方向の一方の端縁に第1円板12が固着され、
他方の端縁に、第1円板12より径大の第2円板13が
固着されて、第1及び第2円板12,13並びに支柱1
1から桿部14が形成されており、第1円板12の表面
である桿部14の軸方向の一方の端面15に挿入部16
が突設されている。
【0023】この挿入部16の周面には、挿入部16の
軸方向に沿って2枚の羽根板17が桿部14の端面15
から所定距離Yだけ離され、円周方向に等間隔で配置さ
れて、半径方向に突設されており、各羽根板17におけ
る桿部14の端面15と対向する辺が対向辺18とされ
ている。なお、図1の符号tは、挿入部16の最大外径
を示している。
【0024】図2及び図3に示されるゴム製のプランジ
ャー20は、内室部21を有する有底筒状で、内室部2
1の横断面形状が、底部22寄りの部位において該底部
22に向かって徐々に縮径されたテーパ状とされ、該テ
ーパ状の部分より図3における上の部位において六角形
とされており、内室部21を形成する周壁部23の内周
壁面24における開口部25寄りの部位には、内室部2
1の軸心に向かう突片26が周設されている。なお、こ
の突片26は、図3に示されるように、合成樹脂製で無
底筒状の補強材30がプランジャー20の内室部21に
嵌合させられると、補強材30における蓋部32の表面
37に載置されるように位置選定されている。
【0025】補強材30は、図2及び図3に示されるよ
うに、本体部31とその上の蓋部32とからなり、本体
部31における先端部分が先端に向かって徐々に縮径さ
れたテーパ部33とされ、該テーパ部33以外の部位の
外形が横断面六角形とされており、本体部31の内径T
が、プランジャーロッド10の挿入部16における最大
外径t(図1参照)より大きい値に選定され、蓋部32
が有する挿入孔34の形状が、プランジャーロッドの挿
入部における前記最大外径tを有する部位の横断面形状
より少し大きい相似形状とされている。
【0026】補強材30の蓋部32の裏面35には、プ
ランジャーロッド10の挿入部16における各羽根板1
7の対向辺18を嵌合させるための嵌合溝36が凹設さ
れており、補強材30の蓋部32の厚さは、嵌合溝36
にプランジャーロッド10の対向辺17を嵌合させるに
際し、プランジャーロッド10の挿入部16における羽
根板17を有する部位を補強材30の本体部31内に挿
入して、プランジャーロッド10を回動させたときに、
プランジャーロッド10における各羽根板17の対向辺
18と補強材30の蓋部32の嵌合溝36とが互いに対
向する位置が確認できるように、挿入孔34におけるプ
ランジャーロッド10の羽根板17を挿入させる部位3
8から嵌合溝36に向かって徐々に厚くさせられてい
る。
【0027】ところで、上述した図1のプランジャーロ
ッド10における所定距離Yは、図4に示されるよう
に、補強材30の蓋部32の嵌合溝36(図3参照)に
プランジャーロッド10の挿入部16における各羽根板
17の対向辺18を嵌合させて、プランジャーロッド1
0,補強材30及びプランジャー20からなる容器兼用
注射器用の内筒1を組み立てた状態で、プランジャーロ
ッド10の桿部14の端面15と補強材30の蓋部32
の表面37とでゴム製のプランジャー20における突片
26を圧縮挟持できるように選定されている。なお、図
4の符号2は、容器兼用注射器用のシリンジを示してい
る。
【0028】ところで、以上説明した図示実施例では、
補強材30がその先端に向かって徐々に縮径されたテー
パ部33を有しているが、請求項1及び請求項2の考案
における補強材では、テーパ部33の有無が限定されて
いない。ただし、補強材30がその先端に向かって徐々
に縮径されたテーパ部33を有している方が、該テーパ
部33を有さない場合と比べて、補強材30をプランジ
ャー20の内室部21へ嵌合させ易いので好ましい。
【0029】また、図示実施例では、プランジャー20
の内室部21と補強材30が横断面六角形状の部分を有
しているが、プランジャー20の内室部21と補強材3
0が有する横断面形状は六角形に限定されず、六角形以
外の多角形であっても、円形であっても良い。ただし、
プランジャー20の内室部21及び補強材30が有する
横断面形状は円形以外の形状である方が、プランジャー
20の内室部21における補強材30の回動を阻止でき
るので好ましい。
【0030】また、図示実施例では、プランジャーロッ
ド10の羽根板17の枚数が2枚とされているが、該枚
数は、2枚に限定されず1枚以上であれば良い。ただ
し、該枚数が2枚以上の方が、1枚の場合と比べて、プ
ランジャーロッド10と補強材30との嵌合の安定性が
向上するので好ましい。
【0031】また、図示実施例では、プランジャーロッ
ド10の桿部14の横断面形状が十字型とされている
が、該形状は十字型に限定されず、円筒形等であっても
良い。また、プランジャーロッド10の材質が合成樹脂
とされているが、該材質は合成樹脂に限定されず、ガラ
ス等の非弾性体でも良い。
【0032】更に、図示実施例では補強材30が無底筒
状とされているが、補強材30は筒状であれば良いので
あるから、無底筒状に限定されず有底筒状であっても良
く、補強材30が有底筒状の場合には、補強材30の底
部に1個以上の貫通孔が穿孔されていても良い。
【0033】従って、例えば、容器兼用注射器の製造時
における加熱滅菌処理工程での該注射器内の薬液の安定
性確保のために該薬液と共に封入した窒素等の不活性ガ
スを、容器兼用注射器の使用時までにプランジャー20
から透過させて、該注射器のシリンジ2内から無くなす
目的で、前記不活性ガスの透過率が所定値以上となるま
でプランジャー20の底部22の厚さを薄くして、該底
部22が通常のものと比べて弾性変形し易くなった場合
であっても、このプランジャー20を、1個以上の貫通
孔が穿孔された底部を有する有底筒状又は無底筒状の補
強材30で補強してやれば、該補強材30を使用しない
ときと比べて、容器兼用注射器内の薬液を輸送途中等に
漏出させる危険性や、容器兼用注射器内に侵入した外部
空気で該注射器内の薬液の無菌性を損なう危険性を大幅
に減少させることができる。
【0034】なお、この場合のようにプランジャー20
の底部22の厚さを薄くした場合には、有底筒状の補強
材30を使用した方が、プランジャー20における内室
部21を形成する周壁部23だけでなく、プランジャー
20の底部22も補強材30で補強されるので好まし
い。
【0035】
【考案の効果】請求項1の考案は前記構成及び作用を有
しているので、請求項1の考案におけるプランジャー
は、従来の容器兼用注射器用のプランジャーと比べて、
内室部を形成する周壁部が弾性変形し難く、従って、容
器兼用注射器内の薬液が輸送途中等に漏出する危険性
や、該薬液の無菌性が外部空気の侵入によって損なわれ
る危険性が減少する。
【0036】また、請求項1の考案に係る容器兼用注射
器用の内筒は、弾性体であるプランジャーへ非弾性体で
あるプランジャーロッドを直接取り付ける従来の容器兼
用注射器用の内筒と比べて、プランジャーロッドのプラ
ンジャーへの取り付け強度が大きくなるので、プランジ
ャーロッドを介してプランジャーをシリンジ内で押進さ
せたり引き上げたりする際に、プランジャーロッドがプ
ランジャーから抜けてしまう危険性が減少する。
【0037】請求項2の考案は前記構造及び作用を有し
ているので、補強材の蓋部が有する挿入孔からプランジ
ャーロッドの挿入部を挿入して、プランジャーロッドを
回動させ、プランジャーロッドの挿入部における羽根板
の対向辺を補強材の蓋部の嵌合溝に嵌合させれば、補強
材が嵌合させられているプランジャーへのプランジャー
ロッドの装着が完了し、プランジャーロッドを押し下げ
て、プランジャーロッドの羽根板の対向辺と補強材の嵌
合溝との嵌合を解消させた後、プランジャーロッドを回
動させて、補強材の蓋部の挿入孔からプランジャーロッ
ドの挿入部を引き出せば、プランジャーからのプランジ
ャーロッドの離脱が完了する。従って、請求項2の考案
には、プランジャーロッドのプランジャーへの着脱をワ
ンタッチで行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1及び2記載の本考案の実施の一例にお
ける、プランジャーロッドの回転図示断面図である。
【図2】請求項1及び2記載の本考案の実施の一例にお
ける、補強材が嵌合させられているプランジャーの平面
図である。
【図3】図2にしめすもののX−X線断面図である。
【図4】請求項1及び2記載の本考案の実施の一例を、
一部を断面で示す図である。
【図5】従来の容器兼用注射器を示す縦断面図である。
【図6】図5に示すものの使用状態を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 容器兼用注射器用の内筒 2 容器兼用注射器用のシリンジ 10 プランジャーロッド 14 プランジャーロッドの桿部 15 桿部の一方の端面 16 挿入部 17 羽根板 18 羽根板の対向辺 20 プランジャー 21 内室部 26 突片 30 補強材 31 本体部 32 蓋部 34 挿入孔 35 蓋部の裏面 36 嵌合溝 t 羽根板を含む挿入部の最大外径 T 補強材の本体部の内径 Y 所定距離

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器兼用注射器のシリンジ内に密嵌させ
    られるゴム製のプランジャーが有底筒状とされて内室部
    を有し、該内室部に合成樹脂製の補強材が嵌合させら
    れ、該補強材にプランジャーロッドが着脱自在に取り付
    けられている容器兼用注射器用の内筒。
  2. 【請求項2】 プランジャーロッドの桿部における軸方
    向の一方の端面に挿入部が突設され、該挿入部の周面に
    は、該挿入部の軸方向に沿って1枚以上の羽根板が前記
    端面から所定距離だけ離されて半径方向に突設されてお
    り、前記羽根板を含む前記挿入部の最大外径が、筒状と
    された補強材における本体部の内径より小さく選定さ
    れ、該補強材の蓋部が、前記プランジャーロッドの挿入
    部における最大外径を有する部位の横断面形状より少し
    大きい相似形状の挿入孔を有し、該蓋部の裏面には嵌合
    溝が凹設されており、該嵌合溝に前記プランジャーロッ
    ドの羽根板における前記端面と対向する対向辺が嵌合さ
    せられた状態で、前記プランジャーロッドの桿部におけ
    る前記端面と前記補強材の蓋部の表面とでゴム製のプラ
    ンジャーにおける内室部の軸心に向かう突片を圧縮挟持
    できるように、前記プランジャーロッドにおける前記所
    定距離が選定されている請求項1記載の容器兼用注射器
    用の内筒。
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