JP3254876B2 - 連続紙搬送装置 - Google Patents

連続紙搬送装置

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JP3254876B2 JP01376694A JP1376694A JP3254876B2 JP 3254876 B2 JP3254876 B2 JP 3254876B2 JP 01376694 A JP01376694 A JP 01376694A JP 1376694 A JP1376694 A JP 1376694A JP 3254876 B2 JP3254876 B2 JP 3254876B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば連続紙レーザー
プリンタに適用される連続紙搬送装置、より詳しくは用
紙の穴ガレなどの発生を防止することのできる連続紙搬
送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、連続紙レーザプリンタにおい
ては、トラクタフィーダの後流側に感光ドラムが配さ
れ、さらに後流側に用紙を引っ張るフィードローラが配
設されており、また用紙の動きを規制するためにトラク
タフィーダの前流側にガイドを備え、さらに必要な場合
には用紙表面に付着している紙粉を除去するための紙粉
取り用のブラシを備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなレーザプリ
ンタにおいて、感光ドラムと用紙の密着力が大きい場合
やドラム後流側のフィードローラの搬送力または搬送速
度がトラクタフィーダと比べて大きすぎる場合、トラク
タフィーダ部において用紙がそれら感光ドラムやフィー
ドローラの影響を受けて、用紙搬送用のフィード穴の周
囲のフィード方向に対して後方側の部分が破れるという
いわゆる穴ガレが生じたり、用紙がトラクタフィーダか
ら外れてしまうという問題があった。このような問題
は、主に、トラクタフィーダ部における用紙にフィード
方向の力がかかり過ぎることに起因すると考えられる。
前記ガイドやブラシはそのような現象の緩和には寄与し
ていない。
【0004】本発明は前記問題点に鑑み成されたもので
あり、その目的は、用紙の穴ガレの発生や用紙がトラク
タフィーダから外れるのを防止することのできる連続紙
搬送装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明らは前記課題を達
成すべく鋭意検討を重ねた結果、フィード方向と逆方向
の負荷を搬送中の用紙に与えることにより前記問題を解
決しうることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明による連続紙搬送装置
は、図1の原理説明図に示されているように、トラクタ
フィーダとそのトラクタフィーダの後流側に感光ドラム
が配され、さらに後流側に用紙を引っ張るフィードロー
ラが配設されており、さらに、トラクタフィーダの前流
側に設けられる用紙ガイドとを備える連続紙搬送装置に
おいて、前記用紙ガイドに沿って搬送されている用紙に
前記フィードローラが用紙を後流側に引っ張る方向と逆
向きの負荷を与える後方負荷付与機構を設けることを特
徴とする。
【0007】本発明によれば、後方負荷付与機構(3)
によりトラクタフィーダ(1)の搬送方向と逆向きの負
荷を搬送中の用紙に与えることができるので、用紙がフ
ィード方向に引っ張られる力が緩和され、用紙のフィー
ド穴に過剰な力がかからないので穴ガレが発生せず、ま
た用紙がトラクタフィーダ(1)から外れることもな
い。
【0008】
【実施例】次に、本発明による連続紙搬送装置の具体的
実施例について、図面を参照しつつ説明する。
【0009】(実施例1)第1の実施例に係る連続紙搬
送装置の全体構成図を図2に示す。図示するように摩擦
部材12が金具13を介してプリンタのカバー14に取
り付けられている。摩擦部材12の材料は用紙17との
間に摩擦力を生ずるものであれば特に限定されないが、
摩擦係数が大きいものが好ましく、例えば発泡ゴムなど
のゴムが好ましく用いられる。
【0010】用紙17は、ホッパ部16から供給され、
用紙ガイド11およびトラクタフィーダ10を経て、感
光ドラム19と転写部18との間を通過する。用紙17
は、感光ドラム19の後流側の図示しないフィードロー
ラによってその後流側の方向に引っ張られて搬送され
る。
【0011】図2はカバー14を閉めた状態を示してお
り、摩擦部材12が用紙17を用紙ガイド11に押し当
てている。また、摩擦部材12の前流側には用紙の後端
を検出するためにEOFセンサ15が設けられている。
【0012】このような状態において、用紙17を搬送
すると、摩擦部材12と用紙17との間および用紙ガイ
ド11と用紙17との間に摩擦力が生じ、用紙17をフ
ィード方向と逆の方向に引っ張る力(後方負荷)が発生
する。その力によりフィードローラが用紙17をフィー
ド方向に引っ張る力が緩和される。その結果、用紙17
のフィード穴の後方部、すなわちフィード方向と反対側
の部分が破れず、用紙17がトラクラフィーダ10から
外れることもない。
【0013】このような摩擦部材12は、用紙17の幅
全体にわたって設けるのみならず、その一部に設けても
よい。一部に摩擦部材を設けた実施例1の変形例を図3
に示す。図3(b)に示すように、この変形例において
は摩擦部材12が用紙の幅と同じ幅の金具13の左側の
一部に設けられている。この場合も、図3(a)に示す
ように、弾性材料12は図2と同様にカバー14を閉め
た状態において用紙17が用紙ガイド11に押し当てら
れる。このような態様は、用紙の摩擦係数が幅方向にお
いて異なる場合に適している。すなわち、例えば、用紙
の片側のみに画像が形成されておりその画像部分の摩擦
係数が画像の描かれていない部分の摩擦係数より大きい
場合、画像が描かれている片側がフィードローラによっ
てフィード方向により強く引っ張られるので、弾性部材
12を図形部分に対応する側にのみ設けて、引っ張られ
る力を緩和すればよい。これにより、穴ガレ発生が防止
されることに加えて、用紙の幅方向において異なるテン
ションがかかることにより生ずるスキューが抑制され用
紙がトラクタフィーダから外れにくくなる。このように
スキューを抑制する態様として、摩擦係数の異なる複数
の摩擦部材を用紙の幅方向に並べたり、面積の異なる複
数の摩擦部材を用紙の幅方向に並べることも可能であ
る。
【0014】(実施例2)第2の実施例に係る連続紙搬
送装置の構成図を図4に示す。この実施例においては、
後方負荷を付与する手段としてトルクリミッタ付きのロ
ーラを用いる。図4(a)に示すように、トルクリミッ
タ付きのローラ22が金具23を介してカバー24に取
り付けられており、カバー24を閉じた状態において、
ローラ22により用紙27が用紙ガイド21に押し当て
られる。これにより、用紙27の搬送時に、用紙ガイド
21と用紙27との間、およびトルクがかかって回転し
ているローラ22と用紙27との間に摩擦力が生じ、用
紙に後方負荷が付与される。ローラ22が金具23に支
持されている状態を図4(b)に示す。ローラ22のト
ルクリミッタは後方負荷を一定値以下になるように制御
するものである。後方負荷が大きくなり過ぎると、かえ
って用紙がトラクタフィーダから外れやすくなったり、
搬送用のフィード穴のフィード方向側や用紙本体が破れ
たりするからである。このような構成をとることによ
り、穴ガレや用紙の外れがより効果的に防止されるとと
もに、用紙の破損が防止される。
【0015】また、第2の実施例の変形例として、第1
の実施例の変形例と同様にスキューを防止する態様が可
能である。すなわち、リミットトルクの異なる複数のト
ルクリミッタ付きローラを用紙の幅方向に並べて設ける
ことができる。このような態様によって用紙の幅方向に
おいて後方負荷を異ならせることによりスキューが抑制
され、用紙のトラクタフィーダからの外れが防止され
る。
【0016】(実施例3)第3の実施例に係る連続紙搬
送装置の構成図を図5に示す。この実施例においては、
後方負荷を付与する機構として二つの用紙ガイドを利用
した。図示するように、一方の用紙ガイド31はトラク
タフィーダ30まで及ぶガイドでありその一部が半円形
をなしており、もう一方の用紙ガイド32は半円形であ
りプリンタのカバー34に取り付けられている。そし
て、カバー34を閉めた状態において、用紙ガイド31
の半円形部分と用紙ガイド32とが水平方向において重
なり合うような構成となっている。いずれの用紙ガイド
も用紙の幅と同じ幅を有している。よって、図示するよ
うに、カバー34を閉めた状態において、用紙37は用
紙ガイド31の半円形部分と用紙ガイド32とに接触し
つつS字を描くようにフィードされる。このような構成
により大きな摩擦力を発生させることによって、用紙3
7により大きな後方負荷がかけられることとなって、穴
ガレや用紙外れが防止される。
【0017】また、第3の実施例の変形例として、スキ
ューを防止する態様が考えられる。すなわち、前述のよ
うな形状の二つの用紙ガイド間の距離または重なり具合
を用紙の幅方向において異ならせることにより、用紙の
幅方向において後方負荷を変えることができる。例え
ば、用紙ガイド32を用紙ガイド31に対して斜めに配
すればよい。また、用紙ガイド32の形状を、例えば、
用紙の幅方向において径の異なる円錐台形を割ったよう
な形状としてもよい。このような構成により用紙の幅方
向において方向負荷を異ならせることができる。
【0018】(実施例4)第4の実施例に係る連続紙搬
送装置の構成図を図6に示す。この実施例においては、
後方負荷を付与する手段として紙粉取り用ブラシを利用
した。図示するように、紙粉取り用ブラシ42が用紙ガ
イド41に取り付けられ、紙粉取り用ブラシ43がプリ
ンタのカバー44に取り付けられている。ブラシ42お
よび43はそれぞれ用紙ガイド41およびカバー44
に、垂直ではなくフィード方向に傾斜するように取り付
けられている。ブラシ42および43は、それぞれ、用
紙の幅方向に複数配列されている。カバー44を閉めた
状態において、用紙47は、ブラシ42と43との間を
図示するようにS字を描くようにブラシ42,43に接
触しながらフィードされる。このような構成で用紙47
がフィードされることにより、用紙47の紙粉が除去さ
れると共に用紙47にブラシ42,43による摩擦力が
発生するので、後方負荷が用紙47に付与され、その結
果、穴ガレが防止され用紙47がトラクタフィーダ40
から外れなくなる。
【0019】また、スキューを防止するためにブラシに
より発生する摩擦力を用紙の幅方向において異ならせる
ことが考えられる。例えば、用紙の幅方向に配列される
複数のブラシの長さを片方に向かって段々短くすること
ができる。これによりブラシによる摩擦力が片方に向か
って段々小さくなる。また、ブラシの用紙ガイド41も
しくはカバー44に対する角度を変化させる、またはブ
ラシの材質を変化させる、あるいはブラシを一部にのみ
設けることなども可能である。これらの構成により用紙
の幅方向において後方負荷を変化させることによりスキ
ューの発生を防止するような調節を行うことができる。
【0020】(実施例5)第5の実施例に係る連続紙搬
送装置の構成図を図7に示す。この実施例では、図示す
るように、プリンタのカバー54を閉めた状態におい
て、用紙57を挟んで用紙ガイド51に対向するように
カバー54に別の用紙ガイド58が取り付けられてい
る。本体側の用紙ガイド51の裏面側には支持体53に
より支持された摩擦部材52が設けられている。支持体
53はバネ55を介してソレノイド56に接続されてい
る。
【0021】用紙搬送中は、ソレノイド56はオフにな
っており、支持体53に支持された摩擦部材52がバネ
55の力により用紙ガイド51に押しつけられ、その力
により用紙57が用紙ガイド51と用紙ガイド58とに
軽く挟み付けられ、その部分に摩擦力が発生する。それ
により搬送中の用紙57に後方負荷が付与されることに
よって、穴ガレやトラクタフィーダ50からの用紙57
の外れが防止される。
【0022】停止時は用紙がオーバーランするので用紙
を後退させなくてはならず、また用紙のミシン目位置が
ジャム等によりズレた場合にも用紙を後退させることが
ある。用紙後退時には、ソレノイド56をオンにして支
持体53をソレノイド側に引きつけることにより、用紙
ガイド51と用紙ガイド58との間を用紙57が摩擦を
受けることなく通過することができ、用紙ジャムが避け
られる。ソレノイドのオン,オフはトラクタフィーダ5
0の駆動用モータの前進,後退のコマンドと同期させ
る。支持体53に支持された摩擦部材52の代わりにト
ルクリミッタを取り付けて、用紙57を適度の力で用紙
ガイド51と用紙ガイド58とで挟みつけることにより
適度の後方負荷を用紙57に付与することができる。
【0023】なお、本実施例における、トラクタフィー
ダ10,20,30,40,50はトラクタフィーダ
(1)に、用紙ガイド11,21,31,41,51は
用紙ガイド(2)に、摩擦部材12・金具13,トルク
リミッタ付きのローラ22・金具23,用紙ガイド31
・用紙ガイド32,紙粉取り用ブラシ42・紙粉取り用
ブラシ43,摩擦部材52・支持体53・バネ55・ソ
レノイド56・用紙ガイド58は後方負荷付与機構
(3)にそれぞれ対応する。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明の連続紙搬送装置
によれば、用紙ガイド(2)に沿って搬送されている用
紙がフィード方向に引っ張られる力が後方負荷付与機構
(3)により緩和されるので用紙のフィード穴に過剰な
力がかからず、穴ガレが防止され、用紙がトラクタフィ
ーダ(1)から外れることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による連続紙搬送装置の原理説明図。
【図2】第1の実施例に係る連続紙搬送装置の全体構成
図。
【図3】第1の実施例の変形例を説明する図。
【図4】第2の実施例に係る連続紙搬送装置の構成図。
【図5】第3の実施例に係る連続紙搬送装置の構成図。
【図6】第4の実施例に係る連続紙搬送装置の構成図。
【図7】第5の実施例に係る連続紙搬送装置の構成図。
【符号の説明】
1,10,20,30,40,50 トラクタフィーダ 2,11,21,31,32,41,51,58 用紙
ガイド 3 後方負荷付与機構 6,17,27,37,47,57 用紙 12,52 摩擦部材 13,23 金具 14,24,34,44,54 カバー 22 トルクリミッタ付きのローラ 42,43 紙粉取り用ブラシ 53 支持体 55 バネ 56 ソレノイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 20/20 B65H 23/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラクタフィーダとそのトラクタフィー
    ダの後流側に感光ドラムが配され、さらに後流側に用紙
    を引っ張るフィードローラが配設されており、さらに、
    トラクタフィーダの前流側に設けられる用紙ガイドとを
    備える連続紙搬送装置において、前記用紙ガイドに沿っ
    て搬送されている用紙に前記フィードローラが用紙を後
    流側に引っ張る方向と逆向きの負荷を与える後方負荷付
    与機構を設けることを特徴とする連続紙搬送装置。
JP01376694A 1994-02-07 1994-02-07 連続紙搬送装置 Expired - Fee Related JP3254876B2 (ja)

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