JPH08256241A

JPH08256241A - キャリアシート

Info

Publication number: JPH08256241A
Application number: JP7059209A
Authority: JP
Inventors: Yoshinori Watanabe; 渡邊良則
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1995-03-17
Filing date: 1995-03-17
Publication date: 1996-10-01

Abstract

(57)【要約】【目的】上面シートと台紙との間に読み取り媒体をは
さんで搬送する場合に、該媒体が比較的厚くても、シー
トが剥離したりすることなく、好適に搬送し得るように
すること。【構成】画像読み取り装置の読み取り媒体（４）の搬
送に用いる、透明な上面シート（１）と台紙（２）の２
枚のシートから成るキャリアシートにおいて、前記上面
シートと前記台紙とを搬送方向側の端部１辺と、その両
端部の２辺とを固定部３により固定することにより、上
面シートと台紙の剥離を防止し読み取り媒体のズレや斜
行等を防止して読み取り媒体の搬送を好適に行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は画像読み取り装置の媒体
搬送に用いられるキャリアシートに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、Ｆａｘや印字ヘッド交換式のスキ
ャナ搭載型のワープロ等の画像読み取り装置において、
画像の読み取り時に読み取り媒体の搬送に使用されるキ
ャリアシートは、２枚のシートからなりシート上側の所
定の大きさの透明な上面シートとシート下側のほぼ同形
状の台紙からなり、前記上面シートと前記台紙は、搬送
方向側の端部１辺が固定されて１ヶのキャリアシートを
構成している。

【０００３】このキャリアシートの上面シートと台紙の
間に、任意の読み取り媒体をはさみ、これが画像読み取
り装置の給紙部から画像読み取り部へ送られ、画像読取
装置により媒体の画像が読み取られる。このように、読
み取り媒体をキャリアシートにはさんで搬送を行なうこ
とにより、媒体の形状、大きさは、キャリアシートより
も小さければ他にあまり制約を受けず、読み取り媒体を
装置の画像読み取り部へ搬送でき、媒体の画像情報を読
み取ることができる。さらに媒体を汚さない効果もあ
り、現在多く実用化されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、厚さの大きな媒体、またはキャリアシートと
ほぼ同形状の媒体を画像読み取り装置で搬送する場合、
以下のような欠点があった。

【０００５】キャリアシートを搬送する画像読み取り装
置の搬送系において、キャリアシートは従動ローラの駆
動ローラへの圧接力により生じる駆動ローラとキャリア
シートの摩擦力で搬送される。この場合、従動ローラは
搬送力を持たないため、従動ローラ自体はキャリアシー
トの従動ローラ側の上面シートの搬送抵抗となり、上面
シートは台紙との固定による搬送力しか持たず、従動ロ
ーラ側の上面シートと台紙とで搬送力が異なり、台紙と
上面シートで送り量に差を生じ、シートが剥離してしま
う。これによって搬送量が少なくなったり、キャリアシ
ート内の媒体がズレたり、また斜行の原因にもなってし
まう。

【０００６】本発明ではキャリアシートの上面シート及
び台紙の剥離を防止し、これらに読み取り媒体がはさま
れて好適に搬送されるようにしたキャリアシートを提供
することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本出願に係る第１の発明は、画像読み取り装置の読
み取り媒体の搬送に用いる、透明な上面シートと台紙の
２枚のシートから構成されるキャリアシートにおいて、
前記上面シートと前記台紙とを搬送方向側の端部１辺
と、その両側部の２辺とで固定することを特徴とする。

【０００８】本出願に係る第２の発明は、前記キャリア
シートにおいて、搬送方向側の端部１辺の固定部を搬送
方向と逆方向に略平行にずらしたことを特徴とする。

【０００９】請求項１記載のキャリアシート。

【００１０】本出願に係る第３の発明は、前記キャリア
シートにおいて、前記両側部の２辺の固定部を短くした
ことを特徴とする。

【００１１】本出願に係る第４の発明は、前記キャリア
シートにおいて、前記上面シートに穴を設けたことを特
徴とする。

【００１２】

【実施例】

（第１の実施例）図１は本発明の特徴を最もよく表す図
であり、同図において上面シート１は、台紙２に搬送方
向側の端部１辺と搬送方向側の両端部との２辺を固定し
ており、その固定部は３で示される。上面シート１は透
明なシートであり、所定の寸法（例えばＡ４サイズ）で
構成されている。また、台紙２は上面シートと略同形状
となっている。

【００１３】次に図２を用い、シリアル型プリンタのヘ
ッド交換式の画像読み取り装置でキャリアシートを用い
た読み取り媒体の搬送の詳細を説明する。

【００１４】スキャナ１５は副走査方向にＣＣＤセンサ
が並んでおり、シリアル型プリンタのヘッド交換式のも
のでガイドシャフト１６に軸交され、軸（主操作）方向
に摺動自在で不図示タイミングベルトを介して不図示モ
ータによって駆動される。キャリアシートの上面シート
１と台紙２の間に読み取り媒体４を挿入してなるシート
体５は、不図示給紙装置によってＬＦ（駆動）ローラ１
１とピンチ（従動）ローラ１２の間へ送り込まれた後、
ピンチローラ１２のＬＦローラ１１への圧接力による摩
擦力で、プラテン１４とスキャナ１５の間に送られる。
プラテン上でシート体５は所定の読み込み開始位置まで
搬送され、スキャナ１５は主操作方向に移動しながら１
行分（例えば３６０ｄｐｉで１２８ｄｏｔ分＝９．０３
ｍｍ）の画像を読み取り、１行分読み取る毎にＬＦロー
ラ１１により、シート体５は１行分副走査方向に送られ
る。画像を読み取られたシート体５は排紙装置１７によ
って排紙される。

【００１５】ここでＬＦローラ１１は不図示モータによ
ってギアを介して駆動され、ピンチローラ１２は紙押え
板１３の軸受けに回動自在に取り付けられ、また不図示
紙押えバネによって紙押え板１３を介してＬＦローラ１
１に押圧されている。このような搬送系でシート体５を
搬送する場合、キャリアシート下側の台紙２はＬＦ（駆
動）ローラ１１との摩擦力から搬送力を得ているが、上
面シート１はピンチ（従動）ローラ１２と接しておりピ
ンチローラ１２は搬送力を持たないため上面シート１の
搬送抵抗となってしまう。上面シート１は前述のように
台紙２と固定部３で固定されておりそこで搬送力を得て
いる。ここで搬送力は、上面シート１＜台紙２であるた
め、従来のキャリアシートでは上面シート１と台紙２と
で搬送量に差ができ、剥離をおこし、送り量の不足や中
の媒体のズレ、また斜行の原因となっていた。しかし、
本実施例によれば、搬送方向に関し前方部及び両側部を
固定部とし、前述のように台紙２と上面シート１の固定
部３を多く取ることにより、上面シートにも十分な搬送
力を確保でき、上面シートと台紙の剥離が防止され、シ
ート体５全体として好適に搬送することができる。

【００１６】（第２の実施例）図３は本発明の第２の実
施例を示す図である。これは、手差しでシート体５を読
み取り装置の所定の位置決めにセットする場合ＬＦロー
ラ１１とピンチローラ１２との押圧による突き当て感に
よって、使用者がシート体５をセットする。ここで、媒
体４が厚く図のようにＬＦローラ１１が複数（例えば３
ヶ）のゴムローラ１１ａ〜１１ｃで構成されている場
合、厚い媒体４にかかる図の中ローラ１１ｂでは突き当
て感がでるがそこでピンチローラ１２ｂが押し上げられ
てしまう。前述のようにピンチローラ１２は紙押え板１
３の軸受けに取り付けられているため、両端のピンチロ
ーラ１２ａ，１２ｃも押し上げられＬＦローラの両端１
１ａ，１１ｃではピンチローラ１２ａ，１２ｃとの圧が
弱く位置決めが難しく正確にセットすることができな
い。このようにシート体５が斜めの状態で給紙を行なう
と斜行もしくは紙ジャムの原因となる。本実施例では、
図に示すように搬送方向側の固定部３を、上面シート又
は台紙の搬送方向（図矢指Ａ）先端から逆方向側に寸法
Ｌだけずらし後退させた構成とすることにより、厚い媒
体４装着時でも手差しの突き当て感をそこなうことを防
止する。これによりシート体５の斜行、紙ジャムを防止
することができる。

【００１７】（第３の実施例）図４は本発明の第３の実
施例を示す図である。

【００１８】本実施例では、搬送方向に関し両側部即ち
左右の固定部３は短くされており、即ち上面シート及び
台紙の両側部の全長の１部とされており、このような構
成とすることによりキャリアシート３に媒体４を装着す
る時の操作性を向上させることができる。本実施例にお
いて、左右の固定部の長さが異なってもよい。

【００１９】（第４の実施例）図５は本発明の第４の実
施例を示す図である。

【００２０】本実施例では、上面シート及び台紙は第１
の実施例と同様に固定され、キャリアシート３の上面シ
ート１に穴６を開けられている。該穴は指が入る程度の
大きさが好ましく、このようにすることで媒体４装着後
の位置の微調整を可能とすることができる。図５は穴の
形状を丸型とした例を示す。

【００２１】これによって、キャリアシートに読み取り
媒体４の装着後、穴６から指を入れ、装着した媒体４の
装着位置の微調整を可能とする。

【００２２】穴６の形状は、丸型、多角形等があり、例
えば図６に示した三角形にすれば、媒体４の位置を搬送
方向側に動かす場合、媒体４が穴６に引っ掛かることが
ない。

【００２３】また、媒体４を大きく移動させる場合、穴
６が小さいと操作しずらいが、穴６をあまり大きくでき
ないので、このような場合、図７のように穴６の数を複
数とすることで、媒体４を大きく動かすことが可能とな
る。

【００２４】上面シート１の穴６に指を入れて媒体４を
操作する場合、台紙２の表面の摩擦係数が大きいと操作
しずらくなる。この場合、上面シートの穴６と略同位置
に台紙２に穴（不図示）を開けることによって、上面シ
ート１の穴６と台紙２の穴とから指を入れ、媒体４を２
本の指ではさんで操作することができ、操作性が向上す
る。

【００２５】さらに、穴６の形状を図８のように上面シ
ート１を左右に分割するようなスリット状としてもよ
い。これにより、開口部が大きくなり、媒体４の装着、
位置合わせがより簡単になる。

【００２６】なお以上の第１乃至第４の各実施例は、適
宜組合せて実施し得ることは勿論である。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のよれば、
キャリアシートに厚い読み取り媒体を装着して搬送を行
なっても従来のようにキャリアシートの上面シートと台
紙が剥離することなく搬送でき、送り量の低下、媒体の
ズレや斜行を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例を示す斜視図。

【図２】本発明の実施例の動作を説明するための断面
図。

【図３】本発明の第２の実施例を示す斜視図。

【図４】本発明の第３の実施例を示す斜視図。

【図５】本発明の第４の実施例を示す斜視図。

【図６】キャリアシートの三角形の穴の例を示す図。

【図７】キャリアシートの複数の穴を設けた例を示す
図。

【図８】キャリアシートのスリット状穴の例を示す図。

【符号の説明】

１…上面シート２…台紙３…固定部４…読み取り媒
体５…シート体６…上面シート
の穴１１…ＬＦ（駆動）ローラ１２…ピンチ
（従動）ローラ１３…紙押え板１４…プラテン１５…スキャナ１６…ガイドシ
ャフト１７…排紙装置

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】画像読み取り装置の読み取り媒体の搬送
に用いる、透明な上面シートと台紙の２枚のシートから
成るキャリアシートにおいて、前記上面シートと前記台
紙とを搬送方向側の端部１辺と、その両側部の２辺とで
固定することを特徴とするキャリアシート。
【請求項２】前記キャリアシートにおいて、搬送方向
側の端部１辺の固定部を搬送方向と逆方向に略平行にず
らしたことを特徴とする請求項１記載のキャリアシー
ト。
【請求項３】前記キャリアシートにおいて、前記両側
部の２辺の固定部を短くしたことを特徴とする請求項１
又は２記載のキャリアシート。
【請求項４】前記キャリアシートにおいて、前記上面
シートに穴を設けたことを特徴とする請求項１から３の
いずれかに記載のキャリアシート。