JP3253247B2 - トンネル内壁用の無機質化粧板 - Google Patents

トンネル内壁用の無機質化粧板

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネルの建築・
補修の分野において、トンネルの壁面に使用する高反射
率で、且つ、不燃性と耐衝撃性に優れた無機質化粧板に
関する。
【0002】
【従来の技術と解決課題】従来の無機質化粧板には、水
酸化アルミニウムと熱硬化性樹脂とを混合してなる無機
質基材と、パターン用のプリント紙・布に熱硬化性樹脂
を含浸してなる表面層と、を基本構成とし、両者を熱圧
着して積層体としたものが知られており、広く使用され
ている。
【0003】この化粧板は、一般には、表面層の樹脂を
透明として、プリント紙・布の備わる色調図形模様など
のパターンを表現して、無機質基材中の水酸化アルミニ
ウム粉末骨材が耐熱性・不燃性を発現し、全体として不
燃性を具備したものである。そして、無機質基材中に他
の無機質粉末や粘土類を配合して機械的性質の向上と成
形性を付与し、無機質基材と表面層との間に遮蔽紙を介
在させて、熱圧加工時に一体にエンボス成型をしてタイ
ル板にしたものもある(例えば、特公昭56−3126
0号公報)。このような無機質化粧板は、合成樹脂製化
粧板と同様の成型性と意匠性を具備しながら、不燃性な
いし難燃性を有し、ひろく使用されている。
【0004】無機質化粧板は、また、不燃性ないし難燃
性を有する点でも優れているので、トンネル内の壁面用
に使用されるが、この用途には器物の衝撃により化粧板
が破損することに対して、その破片がトンネル内に飛散
することがないことが要求され、さらに、自動車の万一
の衝突にそなえて耐衝撃性ないし飛散防護機能を付与す
る必要があるが、従来のものは、大きな衝撃荷重に対し
て脆弱であるという難点があった。
【0005】この点を改良するため、本出願人は、従来
の無機質化粧板の背面に炭素系、ポリイミド系、若しく
はアラミド系などの強靱繊維層と紙若しくは布に熱硬化
性樹脂を含浸して成る裏打層とを一体に積層配置した無
機質化粧板を提案した(特開平7−117164号公
報)。
【0006】また、トンネル内壁用の無機質化粧板は、
トンネル内を走行する自動車の安全性からは、内壁面が
運転者から十分に認識できて、しかも運転中に運転者が
容易に視認できる程度の壁面の明るさが要求される。他
方で、壁面の無機質化粧板は、長期使用によっても、表
面化粧層が汚れ難く、また地下水で濡れても腐食ないし
は亀裂・割れも生じないような耐久性が必要である。
【0007】さらに、前述のようにポリイミド繊維等に
より強靱繊維層を設けて強化したが、冬季の降雪期にな
ると、トンネル内の出入り口近くでは自動車の屋根など
に積もった雪が走行中に落下して、壁面の化粧板に衝突
したり、トンネル内路面の堆積雪を自動車が撥ね上げ
て、その雪塊が同様に壁面に衝突したりして、化粧板を
破損することがあった。
【0008】本発明は、上記問題に鑑み、トンネル内壁
用の無機質化粧板について、その表面機能を確保し、且
つ冬季寒冷地でのトンネル内の雪塊衝突に伴う破損防護
機能の付与を目的とするのである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の無機質化粧板
は、主たる骨材としての水酸化アルミニウム粉末等の無
機物を熱硬化性樹脂で硬化した無機質基材層と、該無機
質基材層の表面側に配置して紙若しくは布に熱硬化性樹
脂を含浸して成る表面化粧層と、該無機質基材層の内
部、表面側又は裏面側に配置した補強層と、を積層して
構成されるトンネル内壁用の化粧板であるが、その特徴
とするところは、上記表面化粧層が、その表面反射率を
70〜85%として、壁面の存在とその距離を運転者に
容易に視認させるもので、これによりトンネル内走行中
の自動車の安全を確保するものである。
【0010】本発明のトンネルとは、山を貫通する隧道
のほか、片側が開放し他側と天井が覆われている覆道
や、道路を覆うシェルターも含まれる。
【0011】本発明は、トンネル内壁用として化粧層の
光反射率を確保するとともに、特に、無機質基材層の内
部若しくは裏面側に、補強層として、金属補強層、特に
ステンレス鋼補強層を一体に積層形成し、これにより、
化粧板としての強度を高め、衝撃強度を高めて、冬季の
雪塊の衝突による破損を防止する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の無機質化粧板の基本構成
は、図面に付した番号を参照して説明すると、図1
(A)及び(D)において、無機質基材層1と表面化粧
層2と補強層としての強靱繊維層3とから成るものであ
るが、無機質基材層1は、化粧板全体の形状を成型維持
し、且つ不燃性を決定するもので、結合剤としての熱硬
化性樹脂は水酸化アルミニウム粒子等の無機物を固結し
て強固な基板を形成する。さらに主たる骨材としての水
酸化アルミニウム等の無機物は、結晶水ないし結合水を
含み、300〜550℃の加熱で結晶水・結合水を放出
して吸熱し、燃焼を抑制し、分解後はアルミナ等の無水
物酸化物となって耐熱材として作用する。高温に暴露さ
れても不燃性であるので、無機質基材層1全体を不燃性
にする。
【0013】表面化粧層2は、本来は化粧板の表面の美
観を定めるものであるが、本発明においては、紙若しく
は布と含浸樹脂とから成るものであり、この表面化粧層
2は無機質基材層1の表面側に熱圧着一体に積層され、
平滑な樹脂表面が形成される。上記の紙又は布には、酸
化チタン等の無機白色粉末が含まれたもの(例えば、チ
タン紙)が使用され、表面化粧層を白色に保っている。
【0014】この化粧層2表面への入射光は、平滑表面
で反射され、これにより外観上は、反射率の高い白色面
となる。本発明は表面反射率を70〜85%とするが、
70%未満では、明るさが不足し、85%を越えると、
反対側の自動車ヘッドライトからの反射光が眩しく感ぜ
られて不適当である。化粧層の表面は、モース硬度3以
上、好ましくは、3〜5に保たせることで、清掃時にお
けるブラシ等による疵がつき難くして、反射率を長期に
保つようにしている。
【0015】このため化粧層2の紙ないし布には、パル
プ紙やセルロース系不織布が使用され、無機白色粉末
は、酸化チタン等の白色微粉末が利用される。熱硬化性
樹脂には、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹
脂、ジアリルフタレート樹脂、又はグアナミン樹脂など
が無色透明のまま使用され、特に、メラミン樹脂は、表
面硬さが大きく、衝撃強度が高く、不燃性で、またフェ
ノール樹脂に比較して長期間の大気中暴露でも変色・黄
変し難い点で優れ、これにより、化粧層2の表面を白色
均質な反射面とすることができるので、好ましく適用さ
れる。
【0016】紙又は布は、70g/m2 以上、特に10
0〜300g/m2 のものを使用し、樹脂含浸量は、そ
の紙布の単位面積当たりの重量比で、紙布10部に対し
て樹脂10〜20部として、熱圧プレスの際に表面が樹
脂皮膜で完全に被覆されて、樹脂表面が平滑になるよう
にしておく必要がある。紙布100重量部の中白色粉末
量が、25〜35部として、白色性と隠蔽性を確保して
いる。
【0017】次に、無機質基材層1について、無質基材
層1に用いられる主たる骨材としては水酸化アルミニウ
ムや水酸化マグネシウムや硅酸カルシウム等の結晶水又
は結合水を有する無機物が用いられる。これらの無機物
は無機質基材1に50〜97%含有される。50%未満
では不燃性が不十分で、97%を越えると樹脂の成形能
をもってしても成形不良となり化粧板としての強度が低
下する。好ましくは、70〜90%とする。
【0018】結合剤としての熱硬化性樹脂は、無機質基
材層1に対し、メラミン樹脂、ユリヤ樹脂、フェノール
樹脂、キシレン樹脂等の縮合型樹脂又は、ホルマリン樹
脂を3〜12%の配合量とする。難燃性の点からメラミ
ン樹脂が最も優れる。配合量が3%未満では、結合力不
足となり、12%を越えると、水酸化アルミニウムを多
量に使用しても不燃性とはならない。最適の配合量は、
4〜10%の範囲である。
【0019】無機質基材層1には、上記の主たる骨材以
外に、補助骨材を添加することができる。補助骨材とし
ては、成形した無機質基材層1の機械的強度の向上のた
めに、硅砂、方解石や炭酸カルシウム、硅酸カルシウム
等の微粉を一種又は二種以上配合する。また、熱圧成形
時の流動性を付与するために、ゼオライト、カオリン、
ベントナイトなど粘土質微粉を一種又は二種以上配合す
ることが好ましい。これらの補助骨材添加する場合は、
無機質基材層1中に40%以下添加するが、好ましくは
5〜30%の範囲である。補助骨材が40%を越えると
水酸化アルミニウムによる不燃性が損なわれる。
【0020】さらに、無機質基材層1には、ガラス繊
維、セラミック繊維やステンレス鋼細線等の無機繊維の
短繊維、或は炭素繊維、アラミド繊維、イミド繊維等の
有機繊維の短繊維を0.2〜10%添加することができ
る。これにより、成形した無機質基材の機械的強度を改
善することができる。
【0021】補強層は、強靱繊維層3又は金属補強層5
が利用され、いずれも無機質基材層1の内部、裏面側又
は表面側のいずれかに形成されて、無機質基材層1の強
化を図り、特に耐衝撃性を向上する。まず、強靱繊維と
しては、ガラス繊維、炭素系繊維、ポリイミド系繊維、
ポリフェニレンサルファイド繊維又はアラミド系繊維が
使用されて、高強力で熱的に安定であり、各層に混和さ
れた熱硬化性樹脂により無機質基材層1の表面側又は裏
面側に一体に積層される。強靱繊維層には、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン又はガラスの繊維とセルロースとか
らなる混抄紙を使用することもできる。そして、これら
強靱繊維層3は、無機質基材層1に機械的衝撃により又
は熱的衝撃(急加熱による膨張など)によって層厚み方
向に亀裂が生じても、亀裂片を飛散や剥離をせずに貼着
固定し、さらに、当該基材層1の亀裂の面域方向への伝
播を阻止して、亀裂の拡大を防止し、無機質化粧板の衝
撃性を著しく向上する。
【0022】この強靱繊維層3は、表面化粧層2の表面
に積層されることはないが、この点を除けば、無機質基
材層1の表面側又は裏面側のいずれに積層しても、ある
いは両側に積層しても上記機能を発現できる。図1
(B)には、表面化粧層2と無機質基材層1との間に繊
維層3を介在させた例を示している。また接着層4その
他の層(例えば裏打層)を介して無機質基材層1に対し
て間接的に積層しても良く、亀裂拡大防止機能を発現す
る。
【0023】本発明においては、さらに、上記強靱繊維
層3に代えて、又は当該強靱繊維層3と共に、図2に示
すように、アルミニウムとその合金や、亜鉛メッキ鋼、
ステンレス鋼などの金属補強層5が形成されてもよい。
特に、ステンレス鋼による補強層5が防錆に優れるので
好ましく利用される。このステンレス鋼補強層5は、ス
テンレス鋼等により形成された平板、パンチング板、
網、や、ステンレス鋼繊維による織布、不織布シートの
何れか利用可能であり、これらのステンレス鋼による補
強層5は、上記無機質基材層1の裏面側又は表面側に、
熱圧成形時に、一体に積層される。これにより、上記強
靱繊維層3の場合よりも、化粧板を一層強化して、衝撃
に対して亀裂の面域方向への伝播を阻止して、亀裂の拡
大を防止し、無機質化粧板の衝撃性を著しく向上する。
図2(A、B)は、ステンレス鋼補強層5を無機質基材
層1の裏面側に形成した例を示しており、図2(C)
は、特に、ステンレス鋼補強層5に、ステンレス鋼板に
開孔部5aを形成したパンチング板51を利用した例を
示している。
【0024】上記ステンレス鋼には、フェライト系(例
えば、JISのSUS430鋼)、オーステナイト系
(同SUS304鋼など)のステンレス鋼のいずれも使
用可能である。耐食性の点ではオーステナイト系ステン
レス鋼が優れているが、熱圧成形時の反り・歪みの防止
の点では、伸縮の小さいSUS430鋼のステンレス鋼
が優れている。
【0025】金属補強層5は、板状ないしはパンチング
板とする場合には、厚み0.1〜0.5mmのステンレ
ス鋼板が使用され、パンチング孔は、孔径3〜5mm、
ピッチ5〜15mmのものが好ましく、網状とする場合
には、ステンレス鋼の線径0.2〜0.6mm程度で編
み目0.5〜2.0mm程度の織り金網、クリンプ金
網、その他メタルラスなどが利用できる。十分な線径と
編み目とを確保することにより、強靱繊維層3の使用の
場合より、化粧板を強化することができる。また、ステ
ンレス鋼などの金属繊維を用いた不織布、織布を利用す
ることもできる。
【0026】化粧板の成形の例を示すと、熱圧着成形材
の上下一対のプレス型7、7の間に、強靱繊維層3の上
記繊維不織布または金属補強層5のステンレス鋼板と、
無機質基材層1となる水酸化アルミニウム粉末骨材と結
合剤樹脂とを混合したシート上の混合物と、表面化粧層
2となる上記樹脂含浸したパルプ紙と、を配置重積す
る。ついで、プレス板で加圧し加熱して保持する。冷却
後には、強靱繊維層3又は金属補強層5、無機質基材層
1及び表面化粧層2からなる圧着三層構造の化粧板(図
1(A))が得られる。
【0027】表面化粧層2と無機質基材層1と強靱繊維
層3の配置順を変えて同様にプレスすることで図1
(B)の構造の化粧板が得られる。無機質基材層1とな
る水酸化アルミニウム粉末骨材と結合剤樹脂とを混合し
た混合物は、あらかじめ単独で板状に予備成形したもの
を使用するのが成形性や作業性の点で好ましい。
【0028】この成形過程では、強靱繊維層3や金属補
強層5自体には熱硬化性樹脂を含有していなくても、無
機質基材層1の熱硬化性樹脂が滲み出し、無機質基材1
とは強固に固着される。上記三層間の固着を容易にする
ため、表面化粧層2と無機質基材層1との間に、及び/
又は、無機質基材層1と強靱繊維層3との間に、接着層
4を介在させることもできる(図1(C)、図2(B)
参照)。こうすると、熱圧着時に、接着層から含浸熱硬
化性樹脂が滲み出して強固に固着することができる利点
がある。
【0029】接着層4は、セルローズパルプ紙の10〜
100g/m2 の薄葉紙に、フェノール樹脂、メラミン
樹脂又はユリア樹脂等の熱硬化性樹脂を、薄葉紙重量1
0部に対して10〜30部を含浸させたものである。フ
ェノール樹脂が接着性良好のために好んで使用される。
また、接着層4は、ビニロン紙などの合成紙にフェノー
ル樹脂とアクリロニトリルゴムとを含浸させたものも好
適に使用できる。
【0030】図3は、上下一対のプレス板7、7の間隙
に、金属補強層5のステンレス鋼板と、接着層4となる
樹脂含浸薄葉紙と、無機質基材層1となる水酸化アルミ
ニウム粉末骨材と結合剤樹脂とを混合したシートと、接
着層4となる樹脂含浸薄葉紙と、表面化粧層2となる上
記樹脂含浸したパルプ紙と、を配置重積して、加熱プレ
ス成形する例を示している。
【0031】上記実施例は、補強層3、5を無機質基材
層1と熱圧着により一体化した例を示したが、これに限
らず、例えば接着により一体化することも可能である。
最初に、無機質基材層1と表面化粧層2とを熱圧着一体
化し、次いで、該積層体と、アルミニウムやステンレス
鋼とを、エポキシ系やフェノール系の接着剤を用いて、
積層一体化することも可能である。このような接着一体
化することで、線膨張の差に起因した反り・変形がな
く、フラットな製品が得られる利点がある。
【0032】このように形成された無機質化粧板10
は、これを原板として、用途に応じて、所定寸法に周縁
四方が切断されて端面11が形成される。この周縁端面
11とその周縁部には、図2(C)に示すように、その
周縁全周に亘り断面コ状の枠体6が接着剤を介して被着
されて、枠組みされる。この枠体6は、通常は、アルミ
押出品より成り、接着剤により周縁端面11を密封す
る。これにより、化粧板の使用時において、端面11か
ら浸水するのを防止するので、トンネル内で地下水に接
触している場合でも、化粧板1の吸水率を3.0%以下
に、好ましくは、0.1〜2.0%に低減保持すること
に役立ち、端面部分からの腐食や亀裂の発生を防止する
ことができる。
【0033】図4(A、B)には、トンネル内面にこの
無機質化粧板10を添設する工法を示すが、トンネル9
の内壁91に支柱8を取付け、この支柱8、8間を上下
2列のCチャンネル81、81を上下に相対向する如く
横設し、これらCチャンネル81、81の間に上下幅3
0〜250cmの無機質化粧板10の上縁枠体と下縁枠
体とを挟接して交換可能に固定するものである。
【0034】トンネル内壁の無機質化粧板10は、表面
層がトンネル内の照明灯の光をよく反射してトンネル内
を明るくし、しかも、自動車の走行中には運転者が壁面
を視認し易くなり安全で、さらに、運転者は、トンネル
がカーブしている等の状況が早くわかり、安全に運転す
ることができるのである。化粧板表面は熱硬化性樹脂を
含浸した化粧層2であり、優れた硬度と防汚性を具備し
ていて、トンネル内での廃ガスによる壁面汚れに対する
優れた洗浄による回復力を有している。このことも、ト
ンネル内の明るさの低下を防ぎ、壁面洗浄の手間を軽減
するなど、維持管理を大巾に向上させる。
【0035】さらに、金属補強層5を設けたので走行す
る自動車が接触衝突して破損しても破片は飛散させな
い。特に、ステンレス鋼等の金属補強層5を設けたの
で、冬季の雪塊の衝突に対する防護も十分となる。無機
質基材層1により、また、難燃性を有し、トンネル内火
災に際しても、この化粧板は、燃焼し難いので、火災を
延焼拡大させる危険がない。特に、無機質基材層1に7
0〜90%の水酸化アルミニウムを含有する化粧板は、
不燃性となるので、特に好ましい。トンネル内壁に類す
る化粧板の用途としては、地下歩行道や地下鉄道の随道
とその駅舎の壁面材がある。
【0036】
【発明の効果】本発明のトンネル内壁用の無機質化粧板
は、表面化粧層が反射率70〜85%と白色高反射面と
するので、トンネル内面が明るく、通行する自動車を安
全に誘導することができ、無機質基材層が水酸化アルミ
ニウム等の結晶水又は結合水を有する無機物を主骨材と
して化粧板に不燃性と耐熱性を付与し、強靱繊維層また
は金属補強層を有するために、トンネル用の内装材とし
て化粧板自体に耐衝撃性を付与し破片飛散を防止するの
で、不燃性と耐衝撃性とを兼ね備えた壁面部材として利
用できる。
【0037】さらに、無機質基材層1の裏面・表面いず
れかに金属補強層を設けることにより、化粧板の耐衝撃
性を一層強化することが可能となり、トンネル内での冬
季の雪塊による衝撃に対しても、その割れ・破損を有効
に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る無機質化粧板の模式的断
面図(A、B、C)と部分切欠き斜視図(D)。
【図2】他の実施例に係る無機質化粧板の模式的断面図
(A、B)と部分切欠き斜視図(C)
【図3】無機質化粧板のプレス成形時の各部材の配置を
示す断面図。
【図4】トンネル内の無機質化粧板の取り付け配置を示
すトンネルの縦断面図(A)と、内壁への無機質化粧板
の取付の要領を示す部分縦断面図(B)。
【符号の説明】
1 無機質基材層 10 無機質化粧板 2 表面化粧層 3 強靱繊維層 4 接着層 5 金属補強層 6 枠体 7 プレス板 8 支柱 9 トンネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椎名 克夫 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 タキロン株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−117164(JP,A) 実開 平1−177335(JP,U) 実開 平4−84494(JP,U) 実開 平3−113020(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/04 E21D 11/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主たる骨材としての水酸化アルミニウム
    粉末などの結晶水若しくは結合水含有の無機質基材と熱
    硬化性樹脂結合材とを混和して成る無機質基材層と、該
    無機質基材層の表面側に配置されて紙若しくは布に熱硬
    化性樹脂を含浸して成る表面化粧層と、該無機質基材層
    の裏面側に配置した補強層と、を一体に積層して成る無
    機質化粧板であって、 該表面化粧層の表面反射率を70〜85%とし、 該補強層が厚み0.1〜0.5mmのステンレス鋼薄板
    であって、且つ、 該無機質化粧板の周縁端面と周縁部とが、断面コ状のア
    ルミニウム押出し枠体により接着剤を介して枠組みされ
    て成ることを特徴とするトンネル内壁用の無機質化粧
    板。
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