JP6102153B2 - 発泡積層シート及び積層シート - Google Patents

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Description

本発明は、発泡積層シート及び積層シートに関する。前記発泡積層シートは、発泡樹脂層を有しており、発泡壁紙、各種装飾材等として有用である。また、前記積層シートは、前記発泡積層シートの発泡前の状態(いわゆる未発泡原反)を意味する。
基材上に少なくとも発泡樹脂層が積層されている発泡積層シートとしては、例えば、基材上に積層された発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより形成される発泡積層シートがあり、発泡壁紙等として知られている。
例えば、特許文献1には、「基材(裏打紙)上に少なくとも発泡樹脂層と非発泡樹脂層Aとを順に有する発泡壁紙であって、前記非発泡樹脂層Aは、樹脂成分として、密度が0.88〜0.93g/cm3であり、融点が80〜110℃であるエチレン−αオレフィン共重合体からなることを特徴とする発泡壁紙。」が開示されている。また、発泡壁紙には、一般に耐候性を示すことが求められており、特許文献1では、発泡樹脂層を形成する樹脂成分に、二酸化チタン等の無機充填材を含有させることが記載されている(引用文献1の[0025]段落)。
このように、基材上に少なくとも発泡樹脂層が積層されている発泡積層シートとしては、例えば、発泡樹脂層に二酸化チタン等の耐候剤を充填剤として含有させることにより、耐候性及び壁紙を施工する下地の隠蔽性を向上させることが試みられている。
しかしながら、近年では、壁紙の低コスト化、不燃性認定の観点から、発泡樹脂層の発泡倍率を高倍率化する傾向がある。このため、発泡セルが大きくなり、発泡樹脂層中の単位体積あたりの充填剤の含有量が低下することとなり、下地の隠蔽性が低下したり、耐候性が低下して、発泡樹脂層にクラックや割れが発生したりするという問題がある。
上記問題を解決するためには、発泡樹脂層に、耐候剤を多量に添加する試みが考えられるが、発泡が阻害されたり、発泡樹脂層が脆くなったりするので、耐候剤を多量に添加する試みによる改善には限界がある。
特開2010-236259号公報
本発明は、発泡樹脂層の発泡倍率が高倍率であっても、隠蔽性及び耐候性に優れた発泡積層シートを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、繊維質シートの上に少なくとも発泡樹脂層、及び白色反射層がこの順に積層されており、おもて面の光の反射率が60%以上であり、前記発泡樹脂層の見かけ比重が0.10〜0.35 g/cm3である発泡積層シートによれば上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の発泡積層シートに関する。
1. 繊維質シートの上に少なくとも発泡樹脂層、及び白色樹脂層が前記繊維質シートの側からこの順に積層されており、最表面に表面保護層を有し、おもて面の光の反射率が60%以上であり、前記発泡樹脂層の見かけ比重が0.10〜0.35 g/cm3であることを特徴とする発泡積層シート。
2. 前記発泡樹脂層の厚みが300〜700μmである、上記項1に記載の発泡積層シート。
3. 前記発泡樹脂層は、その上面に非発泡樹脂層を有する、上記項1又は2に記載の発泡積層シート。
4. 前記発泡樹脂層は、その裏面に非発泡樹脂層Bを有する、上記項1〜3のいずれかに記載の発泡積層シート。
5. 前記発泡樹脂層がオレフィン系樹脂層である、上記項1〜4のいずれかに記載の発泡積層シート。
6. 前記白色樹脂層の上に絵柄模様層を有する、上記項1〜5のいずれかに記載の発泡積層シート。
7. 最表面に電離放射線硬化型樹脂からなる前記表面保護層を有する、上記項1〜6のいずれかに記載の発泡積層シート。
8. おもて面に、エンボス凹凸模様を有する、上記項1〜7のいずれかに記載の発泡積層シート。
9. 上記項1〜8のいずれかに記載の発泡積層シートを得るための積層シートであって、前記発泡樹脂層が未発泡の状態である積層シート。
以下、本発明の発泡積層シート及び積層シートについて詳細に説明する。
≪発泡積層シート及び積層シート≫
本発明の発泡積層シートは、繊維質シートの上に少なくとも発泡樹脂層、及び白色樹脂層がこの順に積層されており、おもて面の光の反射率が60%以上であり、前記発泡樹脂層の見かけ比重が0.10〜0.35 g/cm3であることを特徴とする。
上記特徴を有する本発明の発泡積層シートは、発泡樹脂層上に白色樹脂層を有し、おもて面の光の反射率を60%以上とすることにより、隠蔽性及び耐候性に優れており、発泡樹脂層のクラックや割れの発生が抑制される。また、この効果は、壁紙の低コスト化、不燃性認定の観点から、発泡樹脂層の発泡倍率を高倍率化して、発泡樹脂層の見かけ比重を0.10〜0.35 g/cm3とした場合であっても得られる点で有用性が高い。
本発明の発泡積層シートは、おもて面の光の反射率が60%以上であり、70%以上であることが好ましい。上記反射率が上述の範囲であることにより、本発明の発泡積層シートが隠蔽性及び耐候性に優れ、発泡樹脂層のクラックや割れの発生が抑制される。また、上記反射率は、98%以下が好ましく、95%以下がより好ましい。上記反射率が高過ぎると、ギラツキ(眩しさ)により快適性が低下するおそれがある。
なお、本明細書における光の反射率の測定方法は、分光測色計(コニカミノルタセンシング株式会社製、CM-3600d)を反射モードに設定し、光源:D65、視野:2°を用いて、検出器を、反射光のうち拡散反射光と鏡面反射光の両方を総合した全反射光の(積分)強度を測定するようなSCI(Specular Component Included)モードに設定しY値(3刺激値XYZのY)を測定した値である。
本発明の発泡積層シートは、積層シートの発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより得られる。
上記発泡積層シートの厚みは限定的ではないが、400〜800μmであることが好ましい。また、積層シートの厚みは、発泡後に形成される発泡樹脂層の見かけ比重を0.10〜0.35 g/cm3とすることができれば特に限定されないが、100〜300μmであることが好ましい。
繊維質シート
繊維質シートとしては限定されず、公知の裏打紙等が利用できる。
具体的には、壁紙用一般紙(パルプ主体のシートを既知のサイズ剤でサイズ処理したもの);難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙;繊維混抄紙(パルプと合成繊維とを混合して抄紙したもの)などが挙げられる。
基材の坪量は限定的ではないが、50〜300g/m2程度が好ましく、50〜120 g/m2程度がより好ましい。
発泡樹脂層
本発明の発泡積層シートは、繊維質シートの上に発泡樹脂層が積層されている。上記発泡樹脂層は、見かけ比重が0.10〜0.35 g/cm3であり、0.11〜0.25g/cm3であることが好ましい。上述の範囲の見かけ比重であると、下地の隠蔽性を確保しつつ、発泡積層シートの低コスト化を図ることができ、また、壁紙として、準不燃材料の防火認定が取得可能である。
なお、本明細書における見かけ比重は、発泡前の発泡剤含有樹脂層の比重(発泡前比重)をJIS K 7122に準じて測定し、マイクロメーターで発泡前後の発泡樹脂層の厚みを測定して求めた体積増加率で発泡前比重を割ることにより算出した値である。
本発明の発泡積層シートは、繊維質シートの上に、上記発泡樹脂層が未発泡の状態である発泡剤含有樹脂層が積層されている積層シートにおいて、上記発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより得ることができる。この場合には、得られる積層シートは発泡剤含有樹脂層を有するいわゆる原反を意味する。
発泡剤含有樹脂層に含まれる樹脂成分としては、従来から壁装材に用いられている塩化ビニル樹脂、オレフィン系樹脂等が広く採用できるが、塩化ビニル樹脂は可塑剤が経時的にブリードするおそれがあることから、発泡積層シートの耐久性を高める観点では塩化ビニル樹脂よりもオレフィン系樹脂が好ましい。また、エンボス賦型が容易である点からも、塩化ビニル樹脂よりもオレフィン系樹脂が好ましく、特にエチレン系樹脂を含有することが好ましい。
エチレン系樹脂としては、ポリエチレン(PE)だけでなく、エチレンとエチレン以外の成分とをモノマーとするエチレン共重合体(以下、「エチレン共重合体」と略記する)が挙げられる。
ポリエチレンは、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等が広く使用できる。
エチレン共重合体は融点及びMFRの観点で押出し製膜に適している。エチレン共重合体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−αオレフィン共重合体等が挙げられる。これらのエチレン共重合体は単独又は2種以上を混合して使用できる。これらのエチレン共重合体の中でも特にエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体が好ましく、これらのいずれか1種と他の樹脂の1種以上とを併用する場合には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体の含有量は、それぞれ70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。
また、エチレン共重合体は、エチレン以外のモノマーの含有量としては、5〜25質量%が好ましく、9〜20質量%がより好ましい。このような共重合比率を採用することにより、押出し製膜性がより高まる。具体例としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニルの共重合比率(VA量)としては9〜25質量%が好ましく、9〜20質量%がより好ましい。また、エチレン−メチルメタクリレート共重合体は、メチルメタクリレートの共重合比率(MMA量)としては5〜25質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。また、エチレン−メタクリル酸共重合体は、アクリル酸の共重合比率(MAA量)としては2〜15質量%が好ましく、5〜11質量%がより好ましい。
また、本発明では、発泡剤含有樹脂層に含まれる樹脂成分は、製膜方法にもよるが、JIS K 6922に記載の190℃、荷重21.18Nの条件で測定したMFR(メルトフローレート)が10〜35g/10分であることが好ましい。MFRが上記範囲内の場合には、発泡剤含有樹脂層を押出し製膜により形成する際の温度上昇が少なく、非発泡状態で製膜できるため、後に絵柄模様層を形成する場合には、平滑な面に印刷処理をすることができて柄抜け等が少ない。MFRが大きすぎる場合は、樹脂が軟らかすぎることにより、形成される樹脂層の耐傷性が不十分となるおそれがある。
発泡剤含有樹脂層を形成する樹脂組成物としては、例えば、上記樹脂成分、無機充填剤、顔料、熱分解型発泡剤、発泡助剤、架橋助剤等を含む樹脂組成物を好適に使用できる。その他にも、安定剤、滑剤等を添加剤として使用できる。
熱分解型発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホルムアミド等のアゾ系;オキシベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジド系などが挙げられる。熱分解型発泡剤の含有量は、発泡剤の種類、発泡倍率等に応じて適宜設定できる。発泡倍率の観点からは、5倍以上、好ましくは7〜12倍程度であり、熱分解型発泡剤は、樹脂成分100質量部に対して、1〜20質量部程度とすることが好ましい。
発泡助剤は、金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩が好ましく、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、オクチル酸亜鉛、オクチル酸カルシウム、オクチル酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等を使用することができる。これらの発泡助剤の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、0.3〜10質量部程度が好ましく、1〜5質量部程度がより好ましい。
なお、これらの発泡助剤とEMAAとADCA発泡剤とを組み合わせて用いる場合には、発泡工程において、EMAAのアクリル酸部と金属系発泡助剤の反応により、発泡助剤としての効果が損なわれるという問題がある。そのため、EMAAとADCA発泡剤とを組み合わせて用いる場合には、特開2009-197219号公報に説明されている通り、発泡助剤としてカルボン酸ヒドラジド化合物を用いることが好ましい。このとき、カルボン酸ヒドラジド化合物はADCA発泡剤1質量部に対して0.2〜1質量部程度用いることが好ましい。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物等が挙げられる。無機充填剤を含むことにより、目透き抑制効果、表面特性向上効果、燃焼時発熱抑制効果等が得られる。無機充填剤の含有量は、樹脂成分100質量部に対して0〜100質量部程度が好ましく、20〜70質量部程度がより好ましい。
顔料については、無機顔料として、例えば、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエロー、酸化鉄(弁柄)、カドミウムレッド、群青、紺青、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン、硫化亜鉛等が挙げられる。また、有機顔料として、例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ系(アゾレーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ)、多環式(イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ペリノン、フラバントロン、アントラピリミジン、アントラキノン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジブロムアンザントロン、ジオキサジン、チオインジゴ、フタロシアニン、インダントロン、ハロゲン化フタロシアニン)等が挙げられる。顔料の含有量は、樹脂成分100質量部に対して10〜50質量部程度が好ましく、15〜30質量部程度がより好ましい。
本発明では、発泡剤含有樹脂層は電子線照射により樹脂架橋されていてもよい。発泡剤含有樹脂層に電子線を照射する方法及び発泡させる方法としては、後記の製造方法に記載された方法に従って実施すればよい。
なお、発泡剤含有樹脂層の厚みは40〜200μm程度が好ましい。また、発泡剤含有樹脂層の発泡後の発泡樹脂層の厚みは300〜700μm程度が好ましい。
非発泡樹脂層A及びB
発泡樹脂層は、その片面又は両面に非発泡樹脂層を有していてもよい。
例えば、発泡樹脂層の裏面(繊維質シートが積層される面)には、繊維質シートとの接着力を向上させる目的で非発泡樹脂層B(接着樹脂層)を有してもよい。
接着樹脂層の樹脂成分としては、特に限定はないが、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が好ましい。EVAは公知又は市販のものを使用することができる。特に、酢酸ビニル成分(VA成分)が10〜46質量%であるものが好ましく、15〜41質量%であるものがより好ましい。
接着樹脂層の厚さは限定的ではないが、5〜50μm程度が好ましい。
発泡樹脂層の上面には、絵柄模様層を形成する際の絵柄模様を鮮明にしたり発泡樹脂層の耐傷性を向上させたりする目的で非発泡樹脂層Aを形成してもよい。
非発泡樹脂層Aの樹脂成分としては、ポリオレフィン系樹脂、メタクリル系樹脂、熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられ、その中でもポリオレフィン系樹脂が好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン(低密度ポリエチレン(LDPE)又は高密度ポリエチレン(HDPE))、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリイソプレン等の樹脂単体、エチレンと炭素数が4以上のαオレフィンの共重合体(線状低密度ポリエチレン(LLDPE))、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等のエチレン(メタ)アクリル酸系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、エチレン−ビニルアルコール共重合体、アイオノマー等の少なくとも1種が挙げられる。本発明では、特に前記樹脂層中の樹脂として塩化ビニル樹脂を用いる場合には、積層シートの耐久性を得るために、非発泡樹脂層A(特にエチレン−ビニルアルコール共重合体層)を形成することが好ましい。なお、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味し、他の類似する部分についても同様である。
非発泡樹脂層Aの厚さは限定的ではないが、2〜50μm程度が好ましい。
本発明では、後記製造上の観点からも、発泡樹脂層を設ける場合には、非発泡樹脂層B、発泡樹脂層及び非発泡樹脂層Aが順に形成された態様が好ましい。なお、非発泡樹脂層B及び/又は非発泡樹脂層Aは、押出し製膜により形成しても良いし、各フィルムを熱ラミネートすることにより形成してもよい。
白色樹脂層
本発明の発泡積層シートは、発泡樹脂層、非発泡樹脂層A、又は非発泡樹脂層A上に積層されたプライマー層の上に、白色樹脂層が積層される。白色樹脂層を積層することにより、発泡積層シートのおもて面の光の反射率を60%以上に調整し、優れた隠蔽性及び耐候性を与えることができる。この白色樹脂層は、例えば、白色顔料及び結着材樹脂を含む層とすることができる。この白色樹脂層は、例えば、白色顔料、結着材樹脂、溶剤を含む印刷インキを使用し、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等の既知の印刷法により形成できる。これらのインキは公知又は市販のものを使用してもよい。
なお、本明細書において白色とは完全に白色であることに限られず、黄白色(クリーム色)、赤白色、黒白色(灰色)、緑白色、青白色、茶白色、金白色、銀白色など、白色以外の各色であって白色度が高いものを含む。本明細書において、白色度が高いとは、JIS Z 8715(色の表示方法−白色度)の白色度指数が90以上であるものをいう。
上記白色顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、リトポン、炭酸カルシウム、シリカ、カオリン、クレイ等の中から、適宜選択することができる。中でも、隠蔽性に優れる点で、酸化チタンを用いることが好ましい。上記白色顔料の含有量は、樹脂成分100質量部に対して50〜150質量部程度が好ましい。
また、白色樹脂層は、上述したような高い白色度を損なわない範囲において、白色以外の着色剤を含んでいても良い。着色剤としては、上記の発泡樹脂層で使用されるような顔料を適宜使用することができる。
結着材樹脂は、白色樹脂層と隣接する層の種類に応じて適宜設定できる。例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。
溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水などが挙げられる。これらの溶剤(又は分散媒)は、単独又は混合物の状態で使用できる。
また、上記白色樹脂層の厚みは1〜4μm程度が好ましい。
絵柄模様層
本発明の発泡積層シートは、白色樹脂層、又は白色樹脂層上に積層されたプライマー層の上には、必要に応じて絵柄模様層を形成してもよい。
絵柄模様層は、発泡積層シートに意匠性を付与する。絵柄模様としては、例えば木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられ、目的に応じて選択できる。
絵柄模様層は、例えば、絵柄模様を印刷することで形成できる。印刷手法としては、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等が挙げられる。印刷インキとしては、着色剤、結着材樹脂、溶剤を含む印刷インキが使用できる。これらのインキは公知又は市販のものを使用してもよい。
着色剤としては、例えば、上記の発泡樹脂層で使用されるような顔料を適宜使用することができる。
結着材樹脂及び溶剤としては、上記の白色樹脂層で使用されるような樹脂及び溶剤が使用できる。
絵柄模様層の厚みは、絵柄模様の種類により異なるが、一般には0.1〜10μm程度とすることが好ましい。
プライマー層
発泡樹脂層、非発泡樹脂層A、白色樹脂層、又は絵柄模様層の上には、必要に応じてプライマー層を形成してもよい。
プライマー層に含有される樹脂としては、例えば、アクリル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等を使用することができるが、特にアクリル、塩素化ポリプロピレン等が望ましい。
アクリルとしては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体からなるアクリル樹脂が挙げられる。
ポリウレタンとはポリオール(多価アルコール)を主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とする組成物である。
ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が用いられる。
また、イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが用いられる。例えば、2−4トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4−4ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、或いはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(又は脂環族)イソシアネートが用いられる。
プライマー層の厚さは限定的ではないが、0.1〜10μm程度が好ましく、0.1〜5μm程度がより好ましい。
表面保護層
白色樹脂層、絵柄模様層又はプライマー層の表面には艶調整及び/又は絵柄模様層の保護を意図して表面保護層を有してもよい。
表面保護層の種類は限定的ではない。艶調整を目的とする表面保護層であれば、例えば、シリカなどの既知フィラーを含む表面保護層がある。表面保護層の形成方法としては、グラビア印刷などの公知の方法が採用できる。
発泡積層シートの表面強度(耐スクラッチ性など)、耐汚染性、絵柄模様層の保護等を目的として表面保護層を形成する場合には、電離放射線硬化型樹脂を樹脂成分として含有するものが好適である。電離放射線硬化型樹脂としては、電子線照射によってラジカル重合(硬化)するものが好ましい。
表面保護層の厚みは限定的ではないが、0.1〜15μm程度が好ましい。
エンボス
発泡積層シート、又は積層シートのおもて面には、エンボス凹凸模様を有していてもよい。
エンボス凹凸模様は、最表面層(繊維質シートと反対側)の上からエンボス加工を行うことにより賦型できる。例えば、エンボス版の押圧等、公知の手段により実施することができる。具体的には、最表面層が表面保護層である場合は、そのおもて面を加熱軟化後、エンボス版を押圧することにより所望のエンボス模様を賦型できる。エンボス模様としては、例えば木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
≪積層シート及び発泡積層シートの製造方法≫
積層シートの製造方法としては、例えば、繊維質シートの上に少なくとも発泡剤含有樹脂層、及び白色樹脂層を積層する製造方法が挙げられる。
また、発泡積層シートの製造方法としては、上記積層シートの製造方法により得られた積層シートを熱処理して、発泡剤含有樹脂層を発泡樹脂層とする製造方法が挙げられる。なお、発泡積層シートのおもて面にエンボス凹凸模様を形成する場合には、発泡後にエンボス凹凸模様を賦型する順序とすることが好ましい。
発泡剤含有樹脂層がその片面又は両面に非発泡樹脂層を有する場合には、Tダイ押出し機による同時押出し製膜が好適である。例えば、両面に非発泡樹脂層を有する場合には、3つの層に対応する溶融樹脂を同時に押出すことにより3層の同時成膜が可能なマルチマニホールドタイプのTダイを用いることができる。
なお、発泡剤含有樹脂層を形成する樹脂組成物に無機充填剤が含まれる場合であって、発泡剤含有樹脂層を押出し製膜により形成する場合には、押出し機の押出し口(いわゆるダイス)に無機充填剤の残渣(いわゆる目やに)が発生し易く、これが発泡剤含有樹脂層表面の異物となり易い。そのため、発泡剤含有樹脂層を形成する樹脂組成物に無機充填剤が含まれる場合には、上記のように3層同時押出し製膜することが好ましい。即ち、発泡剤含有樹脂層を非発泡樹脂層によって挟み込んだ態様で同時押出し製膜することにより、上記目やにの発生を抑制することができる。
発泡剤含有樹脂層を製膜後は、電子線照射を行ってもよい。これにより樹脂成分を架橋して発泡樹脂層の表面強度、発泡特性等を調整することができる。電子線のエネルギーは、150〜250kV程度が好ましく、175〜200kV程度がより好ましい。照射量は、10〜100kGy程度が好ましく、10〜50kGy程度がより好ましい。電子線源としては、公知の電子線照射装置が使用できる。
発泡剤含有樹脂層上、又は非発泡樹脂層A上には、白色樹脂層が積層される。白色樹脂層は、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等の既知の印刷法により形成すればよい。
白色樹脂層上には、必要に応じて、絵柄模様層及びプライマー層を任意の順序で形成した後、必要に応じて、表面保護層を形成して積層シートとし、次に熱処理して発泡剤含有樹脂層を発泡樹脂層とした後、おもて面に必要に応じてエンボス凹凸模様を賦型することにより発泡積層シートが得られる。図1に、繊維質シート上に、非発泡樹脂層B、発泡樹脂層、非発泡樹脂層A、白色樹脂層、絵柄模様層、プライマー層、表面保護層及びエンボス凹凸模様を順に形成した発泡積層シートの層構成を例示する。これらの各層は、印刷、塗布などのコーティング、押出し製膜等を組み合わせることにより積層でき、印刷、塗布等のコーティングは常法に従って行うことができる。
熱処理条件は、熱分解型発泡剤の分解により発泡樹脂層が形成される条件であればよく、加熱温度は210〜240℃程度が好ましく、加熱時間は20〜80秒程度が好ましい。また、エンボス模様を付す場合には、エンボス版の押圧等、公知の手段により実施する。
本発明の発泡積層シートは、繊維質シートの上に少なくとも発泡樹脂層、及び白色樹脂層がこの順に積層されており、おもて面の光の反射率が60%以上であり、上記発泡樹脂層の見かけ比重が0.10〜0.35 g/cm3であることにより、発泡樹脂層の発泡倍率が高倍率であっても、隠蔽性及び耐候性に優れている。
本発明の発泡積層シートの層構成の一例を示す模式図である。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
(実施例1)
下記表1に示す条件で実施例1〜6及び比較例1〜10の発泡積層シートを作製した。
≪非塩ビ(オレフィン)壁紙製造方法≫
3種3層マルチマニホールドTダイ押出し機を用いて、110〜120℃にて、非発泡樹脂層A/発泡剤含有樹脂層/非発泡樹脂層Bの順に、厚み10μm /50μm /10μmになるよう繊維質基材層(裏打ち紙(株)興人製 WK-665DO、坪量60g/m2)上に押出し製膜し、非発泡樹脂層A/発泡剤含有樹脂層/非発泡樹脂層B/繊維質基材層からなる積層体を得た。
ここで発泡剤含有樹脂層は以下の成分からなる樹脂組成物を用いて形成した。
(発泡剤含有樹脂層)
エチレン−酢酸ビニル共重合体(住友化学製「エバテートH4011」)100質量部
炭酸カルシウム(白石工業製「ホワイトンH」)25質量部
二酸化チタン(デュポン製「R108」)20質量部
セル調整剤(旭電化工業製「OF101」)5質量部
発泡剤(永和化成工業製「AC#3−K2」)3質量部
発泡剤(永和化成工業製「N#5000」)1質量部
架橋剤(JSR製、アクリルモノマー)1質量部
また、非発泡樹脂層Aはエチレン−メタクリル酸共重合体(三井・デュポンポリケミカル製「ニュクレルN1560」)により、非発泡樹脂層Bは、エチレン−酢酸ビニル共重合体(三井・デュポンポリケミカル製「エバフレックスEV150」)により形成した。
上記積層体に対して、非発泡樹脂層側から電子線(200KV,30kGy)を照射して、特に発泡剤含有樹脂層と非発泡樹脂層とを樹脂架橋した。
次いで、非発泡樹脂層A上にコロナ放電処理を行った。
次いで、非発泡樹脂層A上に、水性インキ「ハイドリックWP 04(白)」(大日精化工業製、結着材:アクリル系樹脂、酸化チタン(顔料)含有率26〜28質量%)をグラビア印刷により塗工厚み1.5g/m2で塗布して、白色樹脂層を形成した。
さらに、水性インキ(エチレンビニルアルコール共重合樹脂系塗料、日本合成化学製「ソアノール」)を用いて、グラビア印刷により塗布して、表面保護層を形成した。
加熱発泡炉を用いて250℃程度で発泡剤含有樹脂層を発泡させて発泡樹脂層を形成した。ここで発泡樹脂層の厚みは400μm、発泡倍率は8.0倍、見かけ比重は0.170 g/cm3とした。これを冷却した後、150℃程度まで再加熱してから、エンボス版が形成された冷却ロール(表面保護層側)と加圧ロールとの間を通すことで、おもて面にエンボスの凹凸模様を形成した。更に、冷却することで、表面保護層の最外層側から発泡樹脂層にかけて凹凸模様を形成した壁紙を得た。
(実施例2)
発泡樹脂層の厚みを600μm、発泡倍率を12.0倍、見かけ比重を0.110 g/cm3とした以外は実施例1と同様にして、実施例2の発泡積層シートを作製した。
(実施例3)
発泡剤含有樹脂層の厚みを100μm、発泡樹脂層の厚みを600μm、発泡倍率を6.0倍、見かけ比重を0.240 g/cm3とした以外は実施例1と同様にして、実施例3の発泡積層シートを作製した。
(実施例4)
発泡剤含有樹脂層の厚みを120μm、発泡樹脂層の厚みを600μm、発泡倍率を5.0倍、見かけ比重を0.300 g/cm3とした以外は実施例1と同様にして、実施例4の発泡積層シートを作製した。
(実施例5)
発泡樹脂層の厚みを600μm、発泡倍率を12.0倍、見かけ比重を0.110 g/cm3とし、且つ白色樹脂層を形成する水性インキの塗工厚みを3.0g/m2として反射率を調整した以外は実施例1と同様にして、実施例5の発泡積層シートを作製した。
(実施例6)
発泡樹脂層の厚みを600μm、発泡倍率を12.0倍、見かけ比重を0.110 g/cm3とし、且つ白色樹脂層を形成する水性インキを、黄、赤、青の「ハイドリック」(大日精化工業製)により着色し、ややクリーム色がかった白色樹脂層を形成した以外は実施例1と同様にして、実施例6の発泡積層シートを作製した。
(比較例1)
白色樹脂層を形成する水性インキを、黄、赤、青の「ハイドリック」(大日精化工業製)により着色し、薄茶色の色調を有する樹脂層を形成した以外は実施例1と同様にして、比較例1の発泡積層シートを作製した。
(比較例2)
白色樹脂層を形成する水性インキを、黄、赤、青の「ハイドリック」(大日精化工業製)により着色し、薄茶色の色調を有する樹脂層を形成した以外は実施例2と同様にして、比較例2の発泡積層シートを作製した。
(比較例3)
白色樹脂層を形成する水性インキを、黄、赤、青の「ハイドリック」(大日精化工業製)により着色し、濃茶色の色調を有する樹脂層を形成した以外は実施例1と同様にして、比較例3の発泡積層シートを作製した。
(比較例4)
白色樹脂層を形成する水性インキを、黄、赤、青の「ハイドリック」(大日精化工業製)により着色し、濃茶色の色調を有する樹脂層を形成した以外は実施例2と同様にして、比較例4の発泡積層シートを作製した。
(比較例5)
白色樹脂層を形成する水性インキを、黄、赤、青の「ハイドリック」(大日精化工業製)により着色し、薄茶色の色調を有する樹脂層を形成した以外は実施例4と同様にして、比較例5の発泡積層シートを作製した。
(比較例6)
白色樹脂層を形成する水性インキを、黄、赤、青の「ハイドリック」(大日精化工業製)により着色し、濃茶色の色調を有する樹脂層を形成した以外は実施例4と同様にして、比較例6の発泡積層シートを作製した。
(比較例7)
発泡剤含有樹脂層の厚みを150μm、発泡倍率を2.7倍、見かけ比重を0.720g/cm3とした以外は実施例1と同様にして、比較例7の発泡積層シートを作製した。
(比較例8)
発泡剤含有樹脂層の厚みを150μm、発泡樹脂層の厚みを600μm、発泡倍率を4.0倍、見かけ比重を0.400 g/cm3とした以外は実施例1と同様にして、比較例8の発泡積層シートを作製した。
(比較例9)
発泡剤含有樹脂層の厚みを30μm、発泡倍率を13.3倍、見かけ比重を0.097g/cm3とした以外は実施例1と同様にして、比較例9の発泡積層シートを作製した。
(比較例10)
発泡剤含有樹脂層の厚みを30μm、発泡樹脂層の厚みを600μm、発泡倍率を20.0倍、見かけ比重を0.063g/cm3とした以外は実施例1と同様にして、比較例10の発泡積層シートを作製した。
実施例1〜6、及び比較例1〜10の発泡積層シートについて、下記に示す試験を行った。
試験例1(引っ掻き試験)
人の爪により発泡積層シートの表面を同一条件で3往復引っ掻き、表面の傷を以下の評価基準に従って目視により評価した。
◎:傷が全く目立たない。
○:傷が目立たない。
△:僅かに傷が見えるが、実使用上問題がない。
×:傷が著しく目立つ。
試験例2(防火性能)
防火認定(準不燃材料)取得の可否について、以下の評価基準に従って評価した。
◎:壁紙の防火認定(準不燃材料)が余裕を持って取得できる。
○:壁紙の防火認定(準不燃材料)が取得できる。
×:壁紙の防火認定(準不燃材料)が取得できない可能性がある。
試験例3(反射率)
分光測色計(コニカミノルタセンシング株式会社製、CM-3600d)を反射モードに設定し、光源:D65、視野:2°を用いて、検出器を、反射光のうち、拡散反射光と鏡面反射光の両方を総合した全反射光の(積分)強度を測定するようなSCI(Specular Component Included)モードに設定して、Y値(3刺激値XYZのY)を測定した。
試験例4(隠蔽性)
分光測色計(コニカミノルタセンシング株式会社製、CM-3600d)を色差モードにして、発泡時(エンボス賦型前)の白黒バック差:ΔEを測定し、以下の評価基準に従って評価した。
◎:ΔEが、1.5未満である。
○:ΔEが、1.5以上2.5未満である。
×:ΔEが、2.5以上である。
試験例5(耐候性試験)
フェードメーター(FOM)「紫外線フェードメーターU48AU、スガ試験機製」により加速試験を行った。FOM1000時間後の発泡積層シートの発泡樹脂層及び非発泡樹脂層を目視観察し、以下の評価基準に従って評価した。
○:クラックが認められない。
△:若干のクラックが認められるが許容範囲内である。
×:クラックが顕著に認められ、許容範囲外である。
結果を表1に示す。
Figure 0006102153
1. 繊維質シート
2. 非発泡樹脂層B
3. 発泡樹脂層
4. 非発泡樹脂層A
5. 白色樹脂層
6. 絵柄模様層
7. プライマー層
8. 表面保護層
9. エンボス凹凸模様

Claims (9)

  1. 繊維質シートの上に少なくとも発泡樹脂層、及び白色樹脂層が前記繊維質シートの側からこの順に積層されており、最表面に表面保護層を有し、おもて面の光の反射率が60%以上であり、前記発泡樹脂層の見かけ比重が0.10〜0.35 g/cm3であることを特徴とする発泡積層シート。
  2. 前記発泡樹脂層の厚みが300〜700μmである、請求項1に記載の発泡積層シート。
  3. 前記発泡樹脂層は、その上面に非発泡樹脂層Aを有する、請求項1又は2に記載の発泡積層シート。
  4. 前記発泡樹脂層は、その裏面に非発泡樹脂層Bを有する、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡積層シート。
  5. 前記発泡樹脂層がオレフィン系樹脂層である、請求項1〜4のいずれかに記載の発泡積層シート。
  6. 前記白色樹脂層の上に絵柄模様層を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の発泡積層シート。
  7. 最表面に電離放射線硬化型樹脂からなる前記表面保護層を有する、請求項1〜6のいずれかに記載の発泡積層シート。
  8. おもて面に、エンボス凹凸模様を有する、請求項1〜7のいずれかに記載の発泡積層シート。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の発泡積層シートを得るための積層シートであって、前記発泡樹脂層が未発泡の状態である積層シート。
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