JPH10217395A - 化粧材 - Google Patents

化粧材

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JPH10217395A
JPH10217395A JP3969797A JP3969797A JPH10217395A JP H10217395 A JPH10217395 A JP H10217395A JP 3969797 A JP3969797 A JP 3969797A JP 3969797 A JP3969797 A JP 3969797A JP H10217395 A JPH10217395 A JP H10217395A
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resin
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decorative
resin layer
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JP3969797A
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Michiko Nezu
美智子 根津
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築内外装材、車両内装材、家具等と各種用
途に用いる化粧材について、耐シガレット性を向上させ
る。 【解決手段】 内側よりも外側の方が気泡の樹脂に対す
る体積比が小さく高い密度である発泡樹脂基材1上に、
内側から順に金属箔層2、塩化ビニル系樹脂層又はポリ
オレフィン系樹脂層からなる内側樹脂層3、熱可塑性ポ
リエステル樹脂層4を積層した構成とする。接着剤層5
や絵柄層6は適宜設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の内装・外
装、建具、家具、厨房具、弱電・OA機器キャビネッ
ト、車両、船舶、航空機等の内装等に用いられる、化粧
材に関する。特に、耐シガレット性に優れた化粧材に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、木質基材、樹脂成形品等の基
材表面を装飾した化粧材が各種用途で使われている。こ
れら化粧材は、基材上に塗装で装飾層を直接形成したも
のもあるが、意匠性の点で、絵柄等を印刷した化粧シー
トを基材上に貼着又は転写して装飾層を形成した構成と
するのが普通である。基材面が平板状であれば、ローラ
圧や平プレス圧で化粧シートを押圧して化粧材とする。
基材形状が柱状ならば、ラッピング法等で貼着又は転写
して化粧材とする。また、樹脂基材では射出成形同時絵
付方法等で基材成形と同時に表面化粧した化粧材もあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
は、耐シガレット性の点で満足できるものは一部の化粧
材に限定されていた。それは、メラミン化粧板、ポリエ
ステル化粧板板等の基材上に熱硬化性樹脂層を設けた化
粧材であり、樹脂硬化の為に高圧、長時間を要し生産性
に優れたものとは言えなかった。しかも、通常、平プレ
スを用いることから、形状が平板状に限定され、柱状等
の凹凸形状は困難であった。平板状でない化粧材は、前
述の如く、柱状ならばラッピング法や射出成形同時絵付
方法等を利用して得る事も可能であるが、この場合は、
ラミネート適性や成形適性等の点から熱硬化した樹脂か
らなる化粧シートは使えず、熱可塑性樹脂を用いる必要
があった。しかし、熱可塑性樹脂には融点があり、着火
した煙草によって表面が溶けだしたり、軟化変形したり
して、内部の基材面まで露出してしまい、耐シガレット
性が劣るという問題があった。一方、樹脂から作る樹脂
基材は、任意形状が得られる利点があるが、繊維質で内
部中空の木質系基材に比べて重量が重く、壁材用途では
断熱性に劣るという問題もあった。また、樹脂中に多数
の気泡を有する発泡樹脂基材を用いれば、軽量化、断熱
性の向上は可能である。しかしその反面、内部に気泡を
有するが為に、機械的強度が弱り、表面平滑性が悪いと
いう欠点が新たに生じた。そこで、本発明の課題は、耐
シガレット性、表面平滑性、機械的強度に優れ、且つ軽
量で断熱性も良く、柱状等の凹凸形状も可能な化粧材を
提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
すべく、本発明の化粧材では、内側よりも外側の方が気
泡の樹脂に対する体積比が小さく見掛け密度が高い発泡
樹脂基材上に、少なくとも、内側から順に、金属箔層、
塩化ビニル系樹脂層又はポリオレフィン系樹脂層からな
る内側樹脂層、熱可塑性ポリエステル樹脂層が積層され
た構成とした。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の化粧材を説明する。図1は本発明の化粧材の基本的な
構成の1例を示す断面図である。同図の如く、本発明の
化粧材10は、全体が発泡していて、しかも内側よりも
外側の方が気泡の樹脂に対する体積比が小さく高い密度
である発泡樹脂基材1上に、内側から順に、金属箔層
2、塩化ビニル系樹脂層又はポリオレフィン系樹脂層か
らなる内側樹脂層3、熱可塑性ポリエステル樹脂層4が
積層された構成である。また、本発明の化粧材の装飾面
は図1の如く、単一平面(図面上方の上面)以外に側面
等と複数の面、又は曲面等の二次元的凹凸面が可能であ
る。更に、本発明の化粧材は、図2の様に発泡樹脂基材
1と金属箔層2との間に接着剤層5があっても良く、図
3の様に内側樹脂層3と熱可塑性ポリエステル樹脂層4
との間等に絵柄層6があっても良い。もちろん、絵柄層
は、この他、金属箔層2と内側樹脂層3との間、熱可塑
性ポリエステル樹脂層4の外側面等のこれらいずれか一
つ以上にあって良い。また、図4は、本発明の化粧材の
基本的な構成の別の例を示す断面図である。図4では発
泡樹脂基材1は、内側が気泡を有する発泡樹脂(発泡
体)の芯材1aからなり、且つ外側は気泡を含ま無い非
発泡樹脂(非発泡体)の表皮層1bからなる構造を有す
る。その他の構成は図1と同様である。以上の様な構成
の本発明の化粧材は、金属箔からなる金属箔層2、塩化
ビニル系樹脂又はポリオレフィン系樹脂からなる樹脂フ
ィルムからなる内側樹脂層3及び熱可塑性ポリエステル
樹脂層4、それに必要に応じて適宜、接着剤層5や絵柄
層6等を塗工して各層を積層した構成の化粧シートを用
意して、成形済の発泡樹脂基材1に貼着するか、或いは
発泡樹脂基材の成形と同時に該基材に貼着することで得
ることができる。
【0006】発泡樹脂基材1に用いる樹脂は特に限定さ
れないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等、
オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン
系樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル・エチレン共重合体等の塩化ビニル系
樹脂、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル・
メタクリル酸ブチル共重合体等のアクリル樹脂、ABS
(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)
樹脂、スチレン樹脂、AS(アクリロニトリル・スチレ
ン共重合体)樹脂等の熱可塑性樹脂を用いる。また、ウ
レタン樹脂、フェノール樹脂等の硬化性樹脂等も使用で
きる。樹脂を発泡させて発泡樹脂基材とするには、例え
ば、公知の発泡剤を含有する樹脂で成形と同時に発泡剤
を発泡させて樹脂内部に気泡を生成する。発泡剤として
は、ブタン、プロパン、ペンタン、ヘプタン、ヘキサン
類等の炭化水素化合物や、その他の有機溶剤等の気化に
より発泡させる物理的発泡剤、これら炭化水素化合物等
の有機溶剤をアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン等
の包被中に内容させたマイクロカプセル型発泡剤、炭酸
水素ナトリウム、水素化ホウ酸ナトリウム、ジニトロソ
ペンタメチレンテトラミン、4,4−オキシビスベンゼ
ン、スルホニルヒドラジド、アゾジカルボンアミド、p
−トルエンスルホニルセミカルバジド、5−フェニル−
3,6−ジヒドロ−1,3,4−オキサジアジン−2−
オン、等の熱分解や化学反応で発泡させる化学的発泡剤
がある。
【0007】基材を発泡基材とする事で、基材の樹脂分
を減らせ、軽量化、材料費低減に効果的である。また、
断熱性が望まれる用途に適した化粧材とすることもでき
る。更に、基材表面側は内部よりも気泡の樹脂に対する
体積比を小さくして見掛け密度を高くする(低発泡と呼
称)か、或いは全く気泡を含まない非発泡樹脂とし、一
方、内部は気泡の樹脂に対する体積比を大きくして見掛
け密度を小さく(高発泡と呼称、通常0.3〜1.0g
/cm3 程度の密度)した、樹脂基材が好ましい。基材
表面側を高見掛け密度とする事によって、発泡の影響で
基材面が凹凸化するの防ぎ、化粧シートの貼着を基材成
形後に行う場合でも、平滑で鏡面仕上げの化粧材を得る
ことができる。しかも、発泡による基材の機械的強度の
低下も防止できる。特に表面平滑性は、基材形状形成後
の貼着によってでは無く、基材形状が形成される過程で
化粧シートに樹脂圧を印加して貼着する方式の射出成形
同時絵付法等によって得る化粧材の場合は、化粧材表面
へは平滑な型表面の影響が増す為に発泡の表面への影響
は少なくなり更に改善される。また、表面側を高密度に
する事で、表面強度を維持したまま軽量且つ断熱性を確
保できる。発泡樹脂基材1の外側が低発泡の場合、非発
泡の場合、いずれの場合についても、外側と内側とは不
連続的に気泡の樹脂に対する体積比(非発泡の場合は0
となる)が変化し、明確に2層に分かれる構造(芯材と
表皮層)でもよいし、或いは該体積比が外側から内側に
向うに従って、連続的に増加してゆく構造であっても良
い(この場合は外側と内側との境界は不明確となる)。
外側と内側との厚みの比は用途に応じ適宜選択すれば良
い。
【0008】基材内部を(表面側に比較して)高発泡で
見掛け密度を低密度に、基材表面近くを(基材内部に比
較して)低発泡で高見掛け密度にして基材表面をなるべ
く平滑で高強度にする様に、発泡分布を持たせるには、
例えば、発泡剤を含有させた樹脂材料を押出成形する場
合は、押し出し成形する際に、外皮となる外側部分を冷
却してその部分の発泡を抑制して行えば良い(特開昭5
0−15855号公報、特開昭52−32061号公
報、特開昭57−157735号公報、特公昭58−4
2020号公報等参照)。また、射出成形等の場合も、
同様に、型面に隣接した樹脂外側部分の温度を内部温度
よりも型により冷却して、発泡を抑制して成形すれば良
い。なお、上記樹脂には必要に応じて適宜、チタン白、
シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム等の充填剤、発泡促
進剤、顔料や染料等の着色剤、滑剤、硬化触媒、熱安定
剤、可塑剤等を添加する。発泡樹脂基材の形状は特に限
定されないが、金属箔層を含む化粧シートの貼着によ
り、基材上に各層を積層形成して化粧材とするのが製造
上は好ましい点から、平板、1又は複数の曲面や平面か
らなる二次元的凹凸形状(円筒面等1軸方向にのみ曲率
や段差を有する形状)が良い。三次元凹凸形状(球面等
2軸方向に曲率や段差を有する形状)でも、金属箔が伸
びる程度の緩い形状ならば可能である。また、発泡樹脂
基材を、化粧シート貼着前に予め作製する場合の成形方
法は、公知の押出成形、射出成形、スタンピング成形、
注型成形等で良い。また、図5に示す様に、発泡樹脂基
材1を発泡樹脂の芯材1aの外側を非発泡或いは極めて
低発泡とし、この表皮層1cにガスラ、石綿、炭素等の
短繊維を適宜充填して、基材の機械的強度を更に向上さ
せる事も出来る。この様な構成の発泡樹脂基材として
は、例えば、特開平8−118484号公報記載の方法
にて製造したものが代表的である。
【0009】金属箔層2としては、アルミニウム、鉄、
銅、鉛、錫等の金属の箔を用いる。金属箔層の表面側は
ヘアラインや砂目等の凹凸面や平滑面とし、上側の樹脂
層を透明層すれば、金属意匠や金属感を生かした化粧材
となる。金属箔層の厚みは、耐シガレット性、化粧シー
トとして基材面に貼着する場合の加工適性、可撓性等の
点から適宜選択すれば良く、通常10〜100μm程度
とする。薄すぎると耐シガレット性が得られず、厚過ぎ
ると可撓性が悪くなり化粧シートの加工適性が低下す
る。金属箔層を設けることによって、上側の層が耐熱性
が高い硬化性の樹脂層でなく、熱可塑性樹脂層であって
も、着火した煙草で化粧材表面が軟化、融解しても、よ
り高融点の金属箔層で阻止できる。しかも、金属箔層は
熱伝導性が良いので、着火煙草の熱を層内部で2次元的
に周囲外方に向かって散逸させ、表面損傷を軽減する効
果もある。従って、金属箔層の下部には発泡樹脂基材と
いう断熱性の樹脂基材があっても、内部の基材まで露出
する程の損傷に拡大することを防ぐことが可能となる。
以上の結果、表面に熱可塑性樹脂を用いていても、耐シ
ガレット性に優れた化粧材が得られる。
【0010】内側樹脂層3は塩化ビニル系樹脂層又はポ
リオレフィン系樹脂層からなる構成とする。内側樹脂層
は、その可撓性により化粧シートに貼着加工適性を与
え、化粧材表面を鏡面仕上げする場合に、鏡面プレス適
性を得る為である。これらの点で、塩化ビニル系樹脂層
で構成する場合は、なかでも可塑剤含有量が10〜50
phrの軟質塩化ビニル樹脂が好ましい。塩化ビニル系
樹脂としては、ポリ塩化ビニル(単独重合体)、塩化ビ
ニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・エチレン共重
合体等が用いられる。また、ポリオレフィン系樹脂層で
構成するのも好ましい。ポリオレフィン樹脂では、近年
地球環境問題として「脱塩ビ」の仕様に対応した化粧材
とすることができる。ポリオレフィン系樹脂層として
は、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン・プロピ
レン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体、プロピ
レン・ブテン−1共重合体、ポリブテン−1、ブテン−
1・プロピレン・エチレン3元共重合体、ブテン−1・
ヘキセン−1・オクテン−1・3元共重合体、ポリメチ
ルペンテン、或いは特開平6−16832号公報、特公
平6−23278号公報、特公昭53−21021号公
報、特公昭53−34210号公報等に記載のオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーが好ましい。なお、これらポ
リオレフィン系樹脂には、可撓性、易接着性を付与する
為に、各種ゴム類を添加することができる。ゴム類とし
ては、ジエン系ゴム、水素添加ジエン系ゴム等であり、
ポリオレフィン系樹脂フィルムの結晶化を抑え可撓性、
透明性を向上させる。なかでも水素添加ジエン系ゴムは
耐候性、耐熱性等の点で好ましいゴムの一つである。内
側樹脂層の厚さは、用いる樹脂材料、基材装飾面の凹凸
形状等にもよるが、化粧シートの可撓性、鏡面プレス適
性等の点から、通常20〜200μm程度とする。薄す
ぎると鏡面プレス適性が低下し、厚すぎると耐シガレッ
ト性、及び可撓性、成形性が低下する。
【0011】熱可塑性ポリエステル樹脂層4としては、
ポリエチレンテレフタレートが代表的であり、その他、
ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、エチレンテレフタレート−イソフタレート共重合
体、ポリアリレート等がある。熱可塑性ポリエステル樹
脂層の厚みは、用いる樹脂材料、基材装飾面の凹凸形状
等にもよるが、化粧シートの可撓性、鏡面プレス適性等
の点から、通常12〜180μm程度、より好ましくは
25〜100μm程度とする。薄すぎると鏡面プレス適
性が低下し、厚すぎると可撓性が低下する。熱可塑性ポ
リエステル樹脂層は、好ましくは2軸延伸フィルムから
形成する。表面層となるポリエステル樹脂層は、耐シガ
レット性の点からはポリエステル樹脂化粧板の様に硬化
性ポリエステル樹脂の方が耐熱性が得られるが、あえて
熱可塑性のポリエステル樹脂層とすることで、発泡樹脂
基材に貼着する化粧シートの可撓性が得られる結果、単
なる平板状の化粧材だけでなく、化粧シートを屈曲させ
てL字型や柱状等の凹凸面へラッピング法などで貼着す
ることが可能となり、より複雑な形状の化粧材に耐シガ
レット性を付与しつつ、しかも効率良く生産できる化粧
材とすることができる。また、熱可塑性ポリエステル樹
脂層とすることで、鏡面プレス適性により、化粧材表面
を鏡面仕上げにすることもできる。この熱可塑性ポリエ
ステル樹脂層に、塩化ビニル系樹脂層又はポリオレフィ
ン系樹脂層からなる内側樹脂層を併用することで、化粧
シートとしての可撓性、加工適性が良好なものとなる。
【0012】接着剤層5は発泡樹脂基材1と金属箔層2
との接着性向上の為に適宜設ける。また、接着剤層は、
熱可塑性ポリエステル樹脂層4と塩化ビニル系樹脂層又
はポリオレフィン系樹脂層からなる内側樹脂層3との接
着の為にも適宜設ける。これら接着剤層には、熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂、アイオノマー等の樹脂が用いられ
る。これら樹脂の具体例としては、セルロース系樹脂、
スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩
化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアル
コール共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、塩素化ポ
リオレフィン、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、ロジン誘
導体、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル
樹脂、アイオノマー等の各種樹脂が用いられる。接着剤
層の厚みは、通常1〜20μm程度である。
【0013】絵柄層6は、装飾の為に必要に応じて適宜
設ける。装飾は前記の如く金属箔層自身の金属色・光沢
を用いたり、或いはその上の内側樹脂層、熱可塑性ポリ
エステル樹脂層に顔料や染料等の着色剤を練り込んで着
色透明又は着色不透明とした層でも良いが、より意匠性
を付与するには、印刷等による絵柄層を設ける。絵柄層
6を設ける位置は、金属箔層/内側樹脂層間、内側樹脂
層/熱可塑性ホリエステル樹脂層間、熱可塑性ポリエス
テル樹脂層表側面のいずれでも良く、これらの組み合わ
せでも良い。もちろん、絵柄層の上側の樹脂層は透明又
は半透明としておく。絵柄層の絵柄は、大理石や御影石
等の石目模様、タイル調模様、煉瓦調模様、杉、欅等の
木目模様、布目模様、文字、幾何学模様、全面ベタなど
任意である。絵柄層は、バインダー等からなるビヒク
ル、顔料や染料等の着色剤、これに適宜各種添加剤を加
えたインキのグラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オ
フセット印刷等の従来公知の方法で形成される。また、
絵柄層は、アルミニウム等の金属を公知の蒸着法等で部
分又は全面に形成した金属薄膜層でも良い(この場合、
絵柄層は通常金属箔層には隣接させない)。絵柄層の樹
脂成分となるバインダーは、隣接する層との密着性等の
点から適宜選択するが、例えば、アクリル樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アクリ
ル樹脂、エポキシ樹脂、セルロース系樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、フッ素樹脂等である。顔料は、例えば、チタン
白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン
黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料、イソインド
リノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネン
トレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブ
ルーRS、アニリンブラック等の有機顔料(或いは染料
も含む)、アルミニウム等の金属顔料、二酸化チタン被
覆雲母等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料等であ
る。
【0014】また、化粧材の最表面には、各種表面物性
を向上させる為に塗装、或いはシートの貼着により表面
層を設けても良い。表面層は、例えば耐擦傷性、耐薬品
性等の表面物性の向上目的ならば、紫外線や電子線で架
橋して硬化する電離放射線硬化性樹脂、或いは熱硬化性
樹脂からなるハードコート層等を設けると良い。上記電
離放射線硬化性樹脂としては各種多官能アクリレート系
樹脂、エポキシ樹脂等があるが、例えば、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレートに、非架橋性熱可塑性樹
脂としてアクリル樹脂(ポリマー)等を含有させたもの
を例示することが出来る。また、抗菌性を持たせるに
は、Ag+ 、Zn2+等の金属イオンをゼオライト、リン
酸ジルコニウム、アパタイト等のイオン交換体に担持さ
せた物質等の各種抗菌剤を含有する抗菌性塗料層を形成
する。抗菌性塗料のバインダーとしては、2液硬化型ポ
リウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリル樹脂、酢
酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の熱
可塑性樹脂、或いは上記電離放射線硬化性樹脂等であ
る。抗菌剤の添加量は通常、樹脂100重量部に対して
1〜10重量部程度とする。或いは又、化粧材に耐候性
や耐汚染性を付与する為には、ポリフッ化ビニリデン、
ポリ4フッ化エチレン等のフッ素樹脂からなる表面層を
形成すると良い。なお、表面層の厚さは用途によるが通
常1〜100μm程度である。また、表面層は、発泡樹
脂基材上にその他の層を積層後に塗工等で形成しても良
いが、製造上は表面層を含めて化粧シートの貼着一回で
積層した方が望ましい。
【0015】発泡樹脂基材に上記各層を積層するには、
発泡樹脂基材を除く全層を積層した化粧シートとして用
意しておき、該化粧シートを発泡樹脂基材に貼着すれ
ば、本発明の化粧材とすることができる。貼着は発泡樹
脂基材の成形後、又は成形と同時である。各層を積層し
た化粧シートとするには、金属箔と、塩化ビニル系樹脂
フィルム又はポリオレフィン系樹脂フィルムと、熱可塑
性ポリエステル樹脂フィルムとを、例えば、接着剤を用
いてドライラミネーション等により積層すれば良い。或
いは、内側樹脂層がポリオレフィン系樹脂層の場合、金
属箔とポリエステル樹脂フィルムとを、溶融押し出した
ポリオレフィン系樹脂で融着すれば上記接着剤は不要で
ある。もちろん、これら層間に絵柄層を設ける場合に
は、積層前に印刷しておく。そして、発泡樹脂基材との
接着に用いる接着剤層はその後で塗工形成する。なお、
例えば、金属箔層、内側樹脂層、熱可塑性ポリエステル
樹脂層等の積層させる面には、予め、コロナ処理やプラ
イマー塗装等の公知の易接着処理を施しておいても良
い。
【0016】発泡樹脂基材の成形後に化粧シートを貼着
するには、特公昭61−5895号公報、特公平3−
2666号公報等に記載されるように、円柱、多角柱等
の柱状基材の長軸方向に、化粧シートを間に接着剤層を
介して供給しつつ、複数の向きの異なるローラーによ
り、柱状基材を構成する複数の側面に順次化粧シートを
加圧接着して積層してゆく、所謂ラッピング加工方法、
或いは特公昭56−45768号公報、特公昭60−
58014号公報等に記載されるように、成形品等の立
体形状物品の表面に化粧シートを、間に接着剤を介して
対向又は載置し、立体形状物品側からの真空吸引による
圧力差により化粧シートを立体形状物品の表面に積層す
る、所謂真空プレス積層方法、或いは接着剤を間に介
して板状基材に加圧ローラーで加圧して積層する方法等
を利用すれば良い。また、成形と同時に化粧シートを基
材に貼着するには、特公昭50−19132号公報、
特公昭43−27488号公報等に記載されるように、
化粧シートを射出成形の雌雄両金型間に配置した後、溶
融樹脂を型内に射出充填し、樹脂成型品の成形と同時に
その表面に化粧シートを接着積層する、所謂射出成形同
時ラミネート方法を利用すれば良い。或いはこの方法を
スタンピング成形、注型成形、RIM(反応射出成形)
等に適用して行えば良い。或いは特開昭57−157
735号公報等に記載される様な押出成形同時ラミネー
ション法を用いても良い。なお、基材成形後に化粧シー
トを貼着する場合、基材と金属箔層間に接着剤層を設け
るには、接着剤層は化粧シート側、基材側、或いはその
両方に設けてから貼着する方法のいずれによっても良
い。
【0017】以上説明した本発明の化粧材の用途は特に
限定されないが、建築物の壁、床、天井等の外装、内
装、扉、扉枠、窓枠、手摺等の建具、机等の家具、厨房
具、住設機器、弱電・OA機器キャビネット、自動車、
電車、船舶、航空機等の乗物内装等と、各種分野で用い
る部材、製品として用いられ得る。
【0018】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳述する。
【0019】(実施例1)発泡樹脂基材として、断面図
が図1の如く長方形の四角柱形状を成し、発泡ウレタン
から成り、内側から外側へ向かうに従って連続的に気泡
の樹脂に対する体積比が減少する発泡樹脂基材を用意し
た。一方、化粧シートとして、裏面側に大理石の石目模
様の絵柄層をグラビア印刷で形成した厚み38μmの透
明な2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの印
刷面に更に、2液硬化型ウレタン樹脂接着剤(アクリル
ポリオールとヘキサメチレンジイソシアネートから成
る)を厚さ15μm(固形分基準、以下同様)に塗布し
たものと、チタン白で白色に着色した厚み80μmのポ
リエチレン系熱可塑性エラストマー(タツノ化学株式会
社製、「タフパー」(商品名))樹脂フィルムとを、ド
ライラミネーションで積層し、更にこの積層物に、厚み
50μmのアルミニウム箔に前記ポリウレタン樹脂接着
剤を15μm厚に塗布したものをドライラミネートショ
ンで積層した後、アルミニウム箔の裏面側に、前記ウレ
タン樹脂接着剤を厚み30μmになる様に塗工して化粧
シートとした。この化粧シートを、前記発泡樹脂基材上
にラッピング加工法にて図1の如く4側面のうち3側面
に化粧シートを積層し、本発明の化粧材を得た。得られ
た化粧材は、アルミニウム箔を設けない場合に比べて、
着火煙草による損傷が少なく耐シガレット性が向上して
いた。また、表面の鏡面平滑性にも優れていた。
【0020】(実施例2)発泡樹脂基材としては、断面
が長方形の四角柱形状を成し、塩化ビニル樹脂からなる
発泡体(見掛け密度0.3g/cm3 )の芯材の表面
に、ガラス繊維を充填した非発泡塩化ビニル樹脂から成
る表皮層を積層して成る押出成形品(積水化学工業株式
会社製、「セルカ」(商品名))を用意した。一方、化
粧シートとして、裏面側に花崗岩の石目模様の絵柄層を
グラビア印刷で形成した厚み25μmの透明な2軸延伸
ポリエチレンテレフタレートフィルムと、可塑剤として
DOPを30phr含む塩化ビニル樹脂の厚さ80μm
のフィルムと、厚み30μmのアルミニウム箔との3層
を、実施例1と同様に2液硬化型ウレタン樹脂接着剤を
用い、実施例1と同様の方法によって積層した。次い
で、アルニミウム箔の裏面側に、実施例1と同じ2液硬
化型ウレタン樹脂接着剤を厚み30μmになる様に塗工
して化粧シートとした。この化粧シートを、前記発泡樹
脂基材上にラッピング加工法にて積層し、本発明の化粧
材を得た。得られた化粧材は、アルミニウム箔を設けな
い場合に比べて、着火煙草による損傷が少なく耐シガレ
ット性が向上していた。また、表面の鏡面平滑性にも優
れていた。
【0021】
【発明の効果】本発明の化粧材によれば、総て樹脂のみ
から出来た化粧材と比べ、耐シガレット性に優れる。従
って、表面に着火した煙草を押しつけても、表面損傷が
軽度で済み、内部の基材まで露出し更に内部にまで損傷
が拡大することがない。しかも、本発明の化粧材では、
非発泡樹脂のみを基材とする化粧材と比べ、軽量にで
き、また総て高発泡の樹脂のみからなる基材を用いたも
のに比べ、表面も鏡面とすることができるので光沢を持
つ意匠感の化粧材も得られ、その上、機械的強度にも優
れる。また、断熱性が良いので、壁材等にも適してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧材の基本構成の一例を示す断面
図。
【図2】本発明の化粧材の他の形態を示す断面図。
【図3】本発明の化粧材の他の形態を示す断面図。
【図4】本発明の化粧材の基本構成の別の例を示す断面
図。
【図5】本発明の化粧材の基本構成の別の例を示す断面
図。
【符号の説明】
1 発泡樹脂基材 1a 発泡体、発泡樹脂(芯材) 1b 非発泡体(表皮層) 1c 繊維充填された非又は低発泡体(表皮層) 2 金属箔層 3 内側樹脂層(塩化ビニル系樹脂層又はポリオレフ
ィン系樹脂層) 4 熱可塑性ポリエステル樹脂層 5 接着剤層 6 絵柄層 10 化粧材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側よりも外側の方が気泡の樹脂に対す
    る体積比が小さく見掛け密度が高い発泡樹脂基材上に、
    少なくとも、内側から順に金属箔層、塩化ビニル系樹脂
    層又はポリオレフィン系樹脂層からなる内側樹脂層、熱
    可塑性ポリエステル樹脂層が積層されてなる化粧材。
  2. 【請求項2】 発泡樹脂基材が、内側が発泡体であり、
    且つ外側が非発泡体である、請求項1記載の化粧材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006142496A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Toppan Printing Co Ltd 鏡面耐シガレット性化粧シートおよび化粧板
JP2012187896A (ja) * 2011-03-14 2012-10-04 Toppan Cosmo Inc 化粧部材
JP2014069392A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Dainippon Printing Co Ltd 発泡積層シート及び積層シート

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