JP2006142496A - 鏡面耐シガレット性化粧シートおよび化粧板 - Google Patents

鏡面耐シガレット性化粧シートおよび化粧板 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、床材、階段、腰壁、または家具、キッチンやその天板に使うために、木質系基材、無機質系基材、合成樹脂基材、木粉添加熱可塑性樹脂基材、金属系基材等々の基材へ貼り合わせる耐シガレット性のある鏡面耐シガレット性化粧シートおよび化粧板を提供することにある。
【解決手段】少なくとも透明熱可塑性樹脂層(1)、接着剤層(2)、金属箔層(3)を積層してなる化粧シートであって、前記透明熱可塑性樹脂層(1)が鏡面で、前記金属箔層(3)側に熱可塑性樹脂層(5)を積層し、該透明熱可塑性樹脂層(1)の少なくとも1面に印刷層(6)や凹凸模様(30)を設け、さらに該透明熱可塑性樹脂層(1)の接着面とは逆側に表面保護層を設けたことを特徴とする鏡面耐シガレット性化粧シートであり、該化粧シートを基材層(12)に積層したことを特徴とする化粧板である。
【選択図】図8

Description

本発明は、床材、階段、腰壁、または家具、キッチンやその天板に使うために、木質系基材、無機質系基材、合成樹脂基材、木粉添加熱可塑性樹脂基材、金属系基材等々の基材へ貼り合わせる耐シガレット性のある鏡面耐シガレット性化粧シートおよび化粧板に関するものである。
上記の利用分野における従来の耐シガレット性をもつ化粧シートにおいては、熱伝導の高い層上のアルミ箔などの金属箔の上に非架橋ポリ塩化ビニル模様層を4フッ化エチレン系コポリマーまたはポリイミド系樹脂を被覆した床材(例えば、特許文献1参照。)が知られていた。しかし、燃やすとダイオキシンの発生の可能性のあるポリ塩化ビニルやハロゲンの発生する4フッ化エチレン系コポリマーが使われていたため焼却しにくく、鏡面な床材ができなかった。また、熱伝導を良くするために、金網を化粧シートの中間層として使う例もあったが、やはり、鏡面ができにくかった(例えば、特許文献2参照。)。
以下に先行技術文献を示す。
実公平7−30712号公報 特開2001−226883号公報
本発明は、前記問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、鏡面性を持ち、耐シガレット性を有する鏡面耐シガレット性化粧シートおよび化粧板を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、その請求項1記載の発明は、少なくとも透明熱可塑性樹脂層(1)、接着剤層(2)、金属箔層(3)を順次積層してなる化粧シートであって、前記透明熱可塑性樹脂層(1)が鏡面であることを特徴とする鏡面耐シガレット性化粧シートである。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の化粧シートの金属箔層(3)側に熱可塑性樹脂層(5)を積層したことを特徴とする鏡面耐シガレット性化粧シートである。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の化粧シートの透明熱可塑性樹脂層(1)の少なくとも一面に印刷層(6)を設けたことを特徴とする鏡面耐シガレット性化粧シートである。
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の化粧シートの透明熱可塑性樹脂層(1)の少なくとも一面に凹凸模様(30)を設けたことを特徴とする鏡面耐シガレット性化粧シートである。
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の化粧シートの透明熱可塑性樹脂層(1)の接着面とは逆側に表面保護層を設けたことを特徴とする鏡面耐シガレット性化粧シートである。
また、請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項記載の鏡面耐シガレット性化粧シートを基材層(12)に積層したことを特徴とする鏡面耐シガレット性化粧板である。
請求項1記載の発明は、少なくとも透明熱可塑性樹脂層、接着剤層、金属箔層を順次積層してなる化粧シートであって、前記透明熱可塑性樹脂層が鏡面であることにより、鏡面耐シガレット性化粧シートを提供することが可能となった。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の化粧シートの金属箔層側に熱可塑性樹脂層を積層することにより、基材層の異物や不陸によらず、さらに、応力を緩和するため耐キャスター性のある鏡面の耐シガレット性化粧シートを提供することが可能となった。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の化粧シートの透明熱可塑性樹脂層の少なくとも一面に印刷層を設けたことにより、さらに高意匠な鏡面の耐シガレット性化粧シートを提供することが可能となった。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の化粧シートの透明熱可塑性樹脂層の少なくとも一面に凹凸模様を設けたことにより、さらに高意匠の鏡面性と凹凸模様を兼ね備えた鏡面耐シガレット性化粧シートを提供することが可能となった。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の化粧シートの透明熱可塑性樹脂層の接着面とは逆側に表面保護層を設けたことにより、さらに耐汚染性、耐傷付き性のある鏡面耐シガレット性化粧シートを提供することが可能となった。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項記載の鏡面耐シガレット性化粧シートを基材層に積層することにより、さらに鏡面性、耐シガレット性、耐キャスター性、耐傷付き性のある鏡面耐シガレット性化粧板を提供することが可能となった。
以下に本発明の実施の形態を図1〜図8に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧シートの層構成の一実施例を示す側断面図であり、図2は本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧シートの層構成のその他の実施例を示す側断面図であり、図3は本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧シートの層構成のまたその他の実施例を示す側断面図であり、図4は本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧シートの層構成のさらにまたその他の実施例を示す側断面図であり、図5は本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧板の層構成の一実施例を示す側断面図であり、図6は本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧板の層構成のその他の実施例を示す側断面図であり、図7は本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧板の層構成のまたその他の実施例を示す側断面図であり、図8は本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧板の層構成のさらにまたその他の実施例を示す側断面図である。
本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧シートは、図1に示すように、少なくとも透明熱可塑性樹脂層(1)、接着剤層(2)、金属箔層(3)を順次積層してなる化粧シートであって、前記透明熱可塑性樹脂層(1)が鏡面であることにより、鏡面耐シガレット性化粧シート(10a)を提供することが可能となる。また、図2に示すように、該化粧シート(10a)の金属箔層(3)側に、接着剤層(4)を介して、熱可塑性樹脂層(5)を積層することにより、基材層の異物や不陸によらず、さらに、応力を緩和するため耐キャス
ター性のある鏡面耐シガレット性化粧シート(10b)を提供することが可能となる。次に、図3に示すように、透明熱可塑性樹脂層(1)の少なくとも一面に印刷層(6)を設けることにより、さらに高意匠な鏡面耐シガレット性化粧シート(10c)を提供することが可能となる。さらに、透明熱可塑性樹脂層(1)の少なくとも一面に凹凸模様(30)を設けたことにより、さらに高意匠の鏡面性と凹凸模様を兼ね備えた鏡面耐シガレット性化粧シートを提供することが可能となる。例えば、図4に示すように、凹凸模様(30)入り透明熱可塑性樹脂層(7)、印刷層(6)、透明熱可塑性樹脂層(1)、接着剤層(2)、金属箔層(3)、接着剤層(4)、熱可塑性樹脂層(5)を順次積層した鏡面耐シガレット性化粧シート(10d)を提供することも可能である。次に、図示しないが透明熱可塑性樹脂層(1)の接着面と逆側に表面保護層を設けてもよい。
次に、前記鏡面耐シガレット性化粧シートを基材層(12)に接着剤層(11)を介して積層して、本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧板を作製する。例えば、図5に示すように、鏡面耐シガレット性化粧シート(10a)を基材層(12)に接着剤層(11)を介して積層して、鏡面耐シガレット性化粧板(20a)を作製する。同様にして、各鏡面耐シガレット性化粧シート(10b、10c、10d)を基材層(12)に接着剤層(11)を介して積層して、図6、7、8に示すように、各鏡面耐シガレット性化粧板(20b、20c、20d)を作製する。
本発明における透明熱可塑性樹脂層(1)としては、公知の任意の熱可塑性樹脂を使用することができる。具体的には、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート、ポリカーボネート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体又はその鹸化物、エチレン−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体等のポリオレフィン系共重合体、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂、6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリスチレン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂等のスチレン系樹脂、セルロースアセテート、ニトロセルロース等の繊維素誘導体などが好適である。
本発明における接着剤層(2、4)としては、ポリエステルポリオール系等と硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートおよびこれらの混合物の2液ウレタン樹脂系接着剤を乾燥後の厚み4μmから10μm塗工した物などが使える。ラミネート方式としては、ドライラミネート法等が使用される。
本発明における金属箔層(3)としては、公知のアルミニウム箔、ステンレス箔、インジウム箔、金箔、銀箔が使える。およびこれらの混合物箔等も使える。表面に上部、下部、または両面にヘアライン加工を施したあと、接着力を向上させるためにベーマイト処理を施してもよい。
本発明における熱可塑性樹脂層(5)を形成する熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−αオレフィン共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体やそれらの酸変成物(接着性向上の目的で不飽和カルボン酸またはその無水物を共重合させたもの)、アイオノマー(オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体の金属水和物)等から適宜選択が可能であり、これらの中から選ばれる同種または異種の樹脂を適宜混合して使用できる。異種の樹脂を組み合わせる場合には、互いによく相溶するかもしくは互いによく接着する樹脂の組み合わせであることが望ましいが、そうでない場合であっても、両者を相溶及び/または接着させるための相溶化剤及び/または接着剤の添加により混合後の物性が維持できれば使用可能である。
本発明における印刷層(6)の印刷に用いる印刷インキのバインダーとしては、例えば硝化綿、セルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、アクリル、ポリエステル系等の単独もしくは各変性物の中から適宜選定すればよい。これらは水性、溶剤系、エマルジョンタイプのいずれでも問題なく、また1液タイプでも硬化剤を使用した2液タイプでも任意に選定可能である。さらに紫外線や電子線等の照射によりインキを硬化させることも可能である。中でも最も一般的なものはイソシアネート化合物からなる硬化剤で硬化させる2液硬化型ウレタン樹脂系の印刷インキであり、特にポリオレフィン系樹脂への接着性に優れている。
これらバインダー以外には通常のインキに含まれている顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、各種添加剤が添加されている。特によく用いられる顔料には縮合アゾ、不溶性アゾ、キナクリドン、イソインドリノン、アンスラキノン、イミダゾロン、フタロシアニン、カーボンブラック、コバルトブルー、酸化チタン、酸化鉄、酸化チタン被覆雲母等のパール顔料等がある。
意匠絵柄の印刷方法としては、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、ドライオフセット印刷法、シルクスクリーン印刷法、フレキソ印刷法、凸版印刷法、インクジェット印刷法、静電印刷法、転写印刷法等の従来公知の適宜の印刷法を用いることができる。また隠蔽ベタ印刷層等のようなベタ層を併用する場合には、例えばグラビアコート法、マイクログラビアコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、キスコート法、ロッドコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、フローコート法、ディップコート法等の塗工方法を用いることもできる。
また、意匠絵柄の印刷の前に必要に応じて、被印刷シートの印刷面に、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、火炎処理、酸処理、アルカリ処理、プライマーまたはアンカー処理等の表面処理を施して、印刷インキとの接着性を向上させておくこともできる。
本発明における接着剤層(11)としては、1液湿気硬化型ウレタン樹脂系ホットメルト接着剤などを使用することができる。また、基材層(12)と各鏡面耐シガレット性化粧シート(10a、10b、10c、10d)との積層方法については、特に限定されることはなく、成形体の形状によって適当な積層方法を選択することができる。例えば、平板状であれば、平板状の木質樹脂成形体の表面および/または化粧シートの裏面に接着剤を塗布し、ロールで貼り合わせるロールラミネート法など、異形押出成形などの長手方向に同じ形状をとる成形体であればラッピング加工法など、複雑な三次元面を有する成形体であれば真空プレスラミネート法などが利用できるが、ラッピング法が長い基材や生産性等で利点がある。1液湿気硬化型反応ウレタン接着剤を120℃、20g/m2程度塗布してラッピング法を行うことができる。
基材の反りなどを考慮する場合には、木質系基材の裏面に、透湿抵抗の高い、紙基材とポリエチレン樹脂シーとを貼り合わせて防湿性を持たせたシートを貼り合わせるか、または、木質系の基材層(12)を使う場合は、背割りを入れるといった方法をとればよい。
耐キャスター等の耐傷性を求めるのであれば、木質系基材とシートの間にバッカー材として合成樹脂等を挟み込んでもよい。バッカー等の厚みは概ね0.2mm〜0.5mmであればよい。
本発明における基材層(12)としては、熱可塑性樹脂を使う場合は、ポリオレフィン系
樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−αオレフィン共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体やそれらの酸変成物(接着性向上の目的で不飽和カルボン酸またはその無水物を共重合させたもの)、アイオノマー(オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体の金属水和物)等から適宜選択が可能であり、これらの中から選ばれる同種または異種の樹脂を適宜混合して使用できる。異種の樹脂を組み合わせる場合には、互いによく相溶するかもしくは互いによく接着する樹脂の組み合わせであることが望ましいが、そうでない場合であっても、両者を相溶及び/または接着させるための相溶化剤及び/または接着剤の添加により混合後の物性が維持できれば使用可能である。
また、これら熱可塑性樹脂に10〜50%程度木質系充填材を充填することが好適に行われる。木質系充填材の素材としては、基本的には木質系基材からでる木粉を使用すればよいが、天然の木材を主原料として製造された粉状、粒状ないし短繊維状の充填剤であれば特に制限されるものではなく、従来公知のものから任意に選択が可能であるが、一般的には、木材をカッターミルなどによって破断し、これをボールミルやインペラーミルなどにより粉砕して微粉状にしたもの(木粉)など用いることができる。
木質系充填剤の配合量が熱可塑性樹脂100重量部に対して10重量部未満では温度変化に対しての寸法変化を押さえる改善が殆どなく、50重量部を超えた場合は基材形状の自由度が少なくなり、表面がざらつき嵌合に悪影響がでる。
木質系充填剤の平均粒径は特に制限されるものではないが、一般的には1〜200μm、より好ましくは5〜100μmであることが望ましい。平均粒径が1μm未満のものは取り扱いが困難である上に、特に木質系充填材の配合量が多い場合には、樹脂中への分散状態が悪いと機械強度の低下の原因となる場合がある。また一方、200μmより大きいと、成形品の均質性、平面性、機械的強度が低下する原因となりやすいからである。
本発明の基材層(12)における熱可塑性樹脂には木質系充填剤の他、必要に応じて、例えば、熱安定剤、酸中和剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料または染料等の着色剤、木質系以外の有機系または無機系の充填剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、発泡剤、難燃剤、ブロッキング防止剤、半透明化のための光散乱剤、艶調整剤等の添加剤の1種以上を添加することもできる。
本発明の基材層(12)は、熱可塑性樹脂に木質系充填剤を添加混練した木質樹脂組成物を、適宜の成形法で適宜の形状に成形することで得ることができる。木質系充填材と熱可塑性樹脂との混練は特に方法を問わないが、バンバリーミキサーによって混練し、ペレタイザーでペレット化する方法や、2軸押出混練機によって混合、ペレット化する方法などが一般的である。また、熱可塑性樹脂の成形と同時に木質系充填材と樹脂を混練してもかまわない。なお、木質系充填材は、含水率が大きいと成形時に水分の蒸発による発泡の原因となるため、混練前にあらかじめ乾燥機やホッパードライヤーで乾燥させ、含水率を8%以下に抑えておくことが望ましい。
木質充填材添加熱可塑性樹脂の場合の基材層(12)の成形方法も特に限定されず、例えば、圧縮成形法、押出成形法、異形押出成形法、射出成形法、射出圧縮成形法、トランスファー成形法等の公知の各種の成形方法から、成形物の形状や寸法に合わせて適宜選択すればよい。木質充填材添加熱可塑性樹脂の場合の基材層(12)の形状も平板状、立体形状、中空形状、リブ形状など自由に選択が可能である。
本発明の基材層(12)が木質系の場合は、各種の木材が使えるが、耐キャスター性や
凹み等に強い南洋材単板が望ましい。密度(気乾比重)が0.6〜0.9g/m3程度のものを使用することが望ましく、経済性や供給の安定性なども考慮すると、フタバガキ科の南洋材であるクルイン材、カプール材、メンクラン材等が適しており、これらはシリカ分を含み硬質で耐久性も高い。南洋材単板の下層の芯材は、任意の材種の単板の1層または複数層の積層体であり、これらは南洋材、南洋材以外の広葉樹材、針葉樹材のいずれかもしくはそれらの混合であってもよい。芯材に南洋材以外の材種を用いる場合には、裏面にも南洋材単板を用いると、強靱で反りにくく、耐水性や耐久性にも優れた床材が得られる。木質系基材2の厚さは5〜15mm程度、表面または表裏両面の南洋材単板の厚さは0.3〜1mm程度がよい。また、木質系の基材層(12)の表面にMDF(中密度繊維板)、HDF(高密度繊維板)、パーチクルボード等を貼ってもよい。
本発明における透明熱可塑性樹脂層(1)の最外装に表面保護層を設ける場合は、電離放射線硬化型樹脂と熱硬化性樹脂の混合系の樹脂にて形成してもよい。これは、電離放射線硬化型樹脂による高硬度を得るためである。電離放射線硬化型樹脂は、高硬度の塗膜が得られる反面、伸び率が数%程度の柔軟性のないものである。その一方で、熱硬化型樹脂は、電離放射線硬化型樹脂では得られない曲げ加工性を付与することが可能であり、2つの樹脂を任意な配合比で混合することで、ラッピング等の曲げ加工性に適応しつつ高耐擦傷性を得ることが可能である。
また、表面保護層を設ける場合の電離放射線硬化型樹脂は、電離放射線の照射により瞬時の硬化が可能であるが、熱硬化性樹脂よりも硬化収縮が大きく、オレフィン系樹脂、およびポリエステル系樹脂との密着性は乏しいものである。本発明は、電離放射線硬化型樹脂と熱硬化性樹脂の混合系の樹脂を使用することにより硬化収縮を抑え、尚かつオレフィン系、およびポリエステル系樹脂との間に伸び率のよい熱硬化性樹脂をアンカー層として設けることにより表面保護層とオレフィン系樹脂、およびポリエステル系樹脂との密着性を向上し、曲げ加工がなされても表面保護層が剥離することなく、高擦傷性を保持することが可能なシートを得ることが可能である。
本発明は、表面保護層を電離放射線照射により半硬化させることが可能で、エンボス加工を施すことで、コーティング時に微細な異物等が付着しても表面形状には影響しない高意匠な化粧シートを得ることが可能である。また、エンボス形状に鏡面状の極めて平滑な部分が設計されている際には、コーティング塗膜表面の僅かな厚みムラでの反射光同士の干渉による干渉縞の発生を防止することが可能となる。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
熱可塑性樹脂層(5)を形成する、厚さ120μmの着色ポリプロピレンフィルム(リケンテクノス株式会社製、商品名「RIVEST TPO」)の片面に、シリカ粉末を含有する2液ウレタン系プライマー樹脂をグラビア塗工し、プライマー層付きポリプロピレン単層フィルムを得た。
次に、金属箔層(3)を形成する、厚さ10μmのアルミニウム箔(東洋アルミニウム株式会社製、グレード名「1N30」)の片面と、前記プライマー層付きポリプロピレン単層フィルムの非プライマー層面とを接着剤層(4)である2液ウレタン系ドライラミネート接着剤(東洋モートン株式会社製、乾燥後の塗布量7g/m2)を介して、ドライラミネート法により積層し、層構成が金属箔層(3)/接着剤層(4)/熱可塑性樹脂層(5)/プライマー層からなる、アルミニウム箔/着色ポリプロピレン積層フィルムを得た。
次に、透明熱可塑性樹脂層(1)を形成する、厚さ100μmの2軸延伸透明ポリエス
テルフィルム(PET)の片面にアクリル系樹脂とポリウレタンポリオール樹脂との混合樹脂100重量部にHDI系イソシアネートを10重量部混合し、適当な粘度に希釈後、ダイレクトナチュラルグラビアコート方式によって塗布し、乾燥後の塗布量2g/m2に塗工してリコート層[基材(PET)とUV表面保護層(トップコート層)の密着を補完するコート層]を形成した。そのあと表面保護層(トップコート層)として紫外線硬化型樹脂(UV)を希釈溶剤で適切な粘度に希釈したあと、ダイレクトリバースグラビア方式(周速比100%)による塗工により、乾燥後の塗布量約10g/m2塗布したあと、高照度の高圧水銀ランプを照射し硬化させた。その直後にシートを100℃のロール、120℃のIRヒーターにより予熱し、60℃のエンボス版でエンボス加工を施し、層構成が凹凸模様(30)付き表面保護層/リコート層/透明熱可塑性樹脂層(1)からなるシートを完成させた。
次に、前記エンボス面と逆側に透明顔料の2液ウレタン樹脂系インキ(東洋インキ製造株式会社製)にて抽象柄を印刷し、印刷層(6)を設けた後、前記アルミニウム箔/着色ポリプロピレン積層フィルムと2液ウレタン系ドライラミネート接着剤(東洋モートン株式会社製、乾燥後の塗布量7g/m2)からなる接着剤層(2)を介して、ドライラミネート法により積層し、層構成が凹凸模様(30)付き表面保護層/リコート層/透明熱可塑性樹脂層(1)/印刷層(6)/接着剤層(2)/金属箔層(3)/接着剤層(4)/熱可塑性樹脂層(5)/プライマー層からなる鏡面耐シガレット性化粧シートを作製した。
次に、ホモポリプロピレン樹脂90重量部、マレイン酸変性ホモポリプロピレン樹脂10重量部、木質系充填剤(木材をカッターミルで破断し、これをボールミルにより粉砕して微粉状にした平均粒径20μmの木粉)100重量部を2軸押出混練機によって混合、ペレット化して、厚み5mmの木質樹脂組成物による基材層(12)を作製した。次に、1液湿気硬化型ウレタン樹脂系ホットメルト接着剤からなる接着剤層(11)を介して、ラッピング法により、該基材層(12)と前記鏡面耐シガレット性化粧シートとを積層し、鏡面耐シガレット性化粧板を作製した。
<性能評価>
以上のようにして作製した実施例1の鏡面耐シガレット性化粧シートおよび化粧板について、室内放置条件下においてタバコ試験を行なった。先ず、タバコは、VIRGINIA SLIMSULTRA(Philip Moris Products製、フィルターを除いたタバコ部の長さ65mm、直径8mm)を本発明の耐シガレット化粧シート上に火をつけてから直接おき、タバコが燃え尽きるまで室内に放置した。約5分後のタバコの火が消えてから、目視にて評価したが焦げ目はつかなかった。また、耐キャスター性試験として、プラスチック性[ナイロン、ポリカーボネート、ABS(アクリル、ブタジエン、スチレン系)樹脂など]製のダブルキャスター(直径40mm、1輪の幅9mm、2輪間の幅18mm)に25kgの重りで荷重をかけ(約245N)、1万回(1ストローク20cm以上、5千往復)、キャスターを速度20cm/秒で試験片上に動かしたが、顕著な異常は見とめられなかった。
本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧シートの層構成の一実施例を示す側断面図である。 本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧シートの層構成のその他の実施例を示す側断面図である。 本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧シートの層構成のまたその他の実施例を示す側断面図である。 本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧シートの層構成のさらにまたその他の実施例を示す側断面図である。 本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧板の層構成の一実施例を示す側断面図である。 本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧板の層構成のその他の実施例を示す側断面図である。 本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧板の層構成のまたその他の実施例を示す側断面図である。 本発明に係る鏡面耐シガレット性化粧板の層構成のさらにまたその他の実施例を示す側断面図である。
符号の説明
1・・・透明熱可塑性樹脂層
2・・・接着剤層
3・・・金属箔層
4・・・接着剤層
5・・・熱可塑性樹脂層
6・・・印刷層
7・・・凹凸模様入り透明熱可塑性樹脂層
10a・・・鏡面耐シガレット性化粧シート
10b・・・鏡面耐シガレット性化粧シート
10c・・・鏡面耐シガレット性化粧シート
10d・・・鏡面耐シガレット性化粧シート
11・・・接着剤層
12・・・基材層
20a・・・鏡面耐シガレット性化粧板
20b・・・鏡面耐シガレット性化粧板
20c・・・鏡面耐シガレット性化粧板
20d・・・鏡面耐シガレット性化粧板
30・・・凹凸模様

Claims (6)

  1. 少なくとも透明熱可塑性樹脂層、接着剤層、金属箔層を順次積層してなる化粧シートであって、前記透明熱可塑性樹脂層が鏡面であることを特徴とする鏡面耐シガレット性化粧シート。
  2. 請求項1記載の化粧シートの金属箔層側に熱可塑性樹脂層を積層したことを特徴とする鏡面耐シガレット性化粧シート。
  3. 請求項1又は2記載の化粧シートの透明熱可塑性樹脂層の少なくとも一面に印刷層を設けたことを特徴とする鏡面耐シガレット性化粧シート。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項記載の化粧シートの透明熱可塑性樹脂層の少なくとも一面に凹凸模様を設けたことを特徴とする鏡面耐シガレット性化粧シート。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の化粧シートの透明熱可塑性樹脂層の接着面とは逆側に表面保護層を設けたことを特徴とする鏡面耐シガレット性化粧シート。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項記載の鏡面耐シガレット性化粧シートを基材層に積層したことを特徴とする鏡面耐シガレット性化粧板。
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