JP2003261703A - 木質樹脂発泡成形体及び化粧材 - Google Patents

木質樹脂発泡成形体及び化粧材

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JP2003261703A
JP2003261703A JP2002063077A JP2002063077A JP2003261703A JP 2003261703 A JP2003261703 A JP 2003261703A JP 2002063077 A JP2002063077 A JP 2002063077A JP 2002063077 A JP2002063077 A JP 2002063077A JP 2003261703 A JP2003261703 A JP 2003261703A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】木材に近似した木質感や加工性に加えてリサイ
クル適性も有し、しかも発泡成形性も良好で、高品質の
製品を容易に製造可能な木質樹脂発泡成形体と、それを
基材とした化粧材とを提供する。 【解決手段】ポリオレフィン系樹脂80〜15重量%、
木質系充填剤20〜85重量%及び該木質系充填剤10
0重量部当たり、アクリル変性ポリテトラフルオロエチ
レン系相溶化剤0.5〜10重量部及びマレイン酸変性
ポリプロピレン系相溶化剤0.5〜5重量部を含有する
木質樹脂組成物を発泡成形してなる木質樹脂成形体であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床材、壁材、天井
材等の建築内装材、建具、家電品の表面材等に用いられ
る木質樹脂発泡成形体及びそれを用いた化粧材に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧材は、合板やファイバーボー
ド等の木質基材に、天然突き板や紙、または合成樹脂シ
ートに、印刷にて意匠を施した化粧紙、または化粧シー
トなどを貼り合わせたものが多く使われている。しか
し、これらの化粧材は、木質基材の虫食い、腐食といっ
た物性上の問題があるほか、リサイクルが困難で、ほと
んどが埋め立てや焼却等によって処理されている。ま
た、異形押出等による樹脂の基材に化粧シート貼りした
ものもあるが、これらの化粧材は木質基材による欠点は
なく、木目意匠の化粧シートで、見た目は木のようであ
っても、比重や剛性等の点から木質感がなく、また切削
や釘打ちなどの加工性に難があるなどの問題があり、限
られた部位にしか使用できない。
【0003】また近年、建築内装材、床材、建具、家電
品の表面材等の用途に、熱可塑性樹脂と木質系充填材
(木粉等)とを含有する木質樹脂成形体を供する試みが
数多くなされている。熱可塑性樹脂としては、当初はポ
リ塩化ビニル樹脂が主流であったが、焼却性や可塑剤等
の問題が指摘され、近年では係る問題がなく安価なポリ
オレフィン系樹脂に置き換えられつつある。この木質樹
脂成形体は、木材に似た外観を有し、リサイクル性や切
削、釘打ちなどの加工性にも優れているが、木粉の含有
率を増すほど比重が高くなり、木質材料の利点である軽
さや断熱性が損なわれるという問題がある。そこで、熱
可塑性樹脂と木質系充填剤とを含有する木質樹脂組成物
を発泡成形することにより、木材に近い軽さや断熱性、
暖かく弾力性のある触感を有し、しかも切削、釘打ちな
どの加工性もさらに改良された木質樹脂発泡成形体を供
する試みも、既になされている。しかし、木質系充填剤
を高充填した熱可塑性樹脂は発泡成形性が悪く、品質の
良好な発泡成形体を能率良く安定して製造するのが難し
いという問題がある。
【0004】その主たる原因は、木質系充填剤は親水性
に富むセルロース系繊維から成るのに対し、ポリオレフ
ィン系樹脂等の熱可塑性樹脂は一般に疎水性であり、両
者の親和性が低いために、樹脂中での木質系充填剤の分
散性が悪いことにある。そこで、両者の親和性を高めて
木質系充填剤を良好に分散させるために、各種の相溶化
剤の配合が試みられている。該相溶化剤として具体的に
は、例えば、マレイン酸変性ポリオレフィン系樹脂、ア
クリル酸変性ポリオレフィン系樹脂、イタコン酸変性ポ
リオレフィン系樹脂等の不飽和カルボン酸変性ポリオレ
フィン系樹脂や、グリシジルメタクリレート変性ポリオ
レフィン系樹脂等のエポキシ変性ポリオレフィン系樹
脂、ヒドロキシエチルメタクリレート変性ポリオレフィ
ン系樹脂等の水酸基変性ポリオレフィン系樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル
共重合体等のオレフィン−極性基含有モノマー共重合体
樹脂、アクリル変性ポリテトラフルオロエチレン樹脂、
カチオン系、アニオン系、両イオン系、ノニオン系等の
界面活性剤等が試みられている。
【0005】しかし、上記の各種の相溶化剤のいずれ
も、木質樹脂発泡成形体の製造用として、あらゆる面で
十分な性能を有するものとは言えないのが現実である。
例えば、ポリオレフィン系樹脂及び木質系充填剤を主成
分とし、マレイン酸変性ポリプロピレン系相溶化剤を添
加した木質樹脂組成物は、高温での混練中に、木質系充
填剤の表面の水酸基と相溶化剤のカルボキシル基との間
でエステル結合を生成して強固に結合し、相溶化剤の主
骨格であるポリプロピレン樹脂部分は木質樹脂組成物の
主成分であるポリオレフィン系樹脂と良好に相溶するの
で、ポリオレフィン系樹脂と木質系充填剤との結着力は
強くなり、分散性は良好となる。しかし、十分な相溶化
作用を得ようとして、酸変性度の高いものを使用する
と、金属等に対する接着性も高くなるので、例えば押出
機におけるスクリューに樹脂がこびり付き、混練や成形
が困難になる。また、マレイン酸変性ポリプロピレン系
相溶化剤には、木質樹脂組成物の溶融張力を低下させる
副作用があり、発泡成形時における発泡セルの形成が困
難になるという問題点もある。
【0006】一方、例えばアクリル変性ポリテトラフル
オロエチレン系相溶化剤は、フッ素系樹脂の一種であっ
て、樹脂分子の表面にフッ素原子があるために、凝集力
が低く、剪断力をかけるとフィブリル変形して網目状に
絡み合う性質を有し、しかも、アクリル変性によりフィ
ブリルが効率良く発生、分散する(フィブリルが細くな
り、数も増える)様にされているので、この細かなフィ
ブリルの絡み合いが樹脂中で木質系充填剤の粒子を互い
に引き離して分散させ、木質樹脂組成物の混練性や分散
性を向上させる。それとともに、フィブリルの絡み合い
の効果により木質樹脂組成物の溶融張力を向上させて発
泡を容易にし、さらに、混練性の向上によりポリオレフ
ィン系樹脂が結晶化し易くなり、発泡成形体の強度も高
まる。しかしその反面、ポリオレフィン系樹脂中に木質
系充填剤を謂わば機械的に分散させているだけなので、
ポリオレフィン系樹脂と木質系充填剤との結着力は弱
く、従って、発泡させるために添加した発泡剤が、両者
の隙間に固まって入り込み、その場で発泡するために、
連泡を発生し易く、この連泡のために発泡成形体の内部
における発泡状態が不均一となって、強度等の物性がば
らついたり、連泡による空隙が生じて厚みムラを発生し
たりし易いという問題点がある。
【0007】その他の相溶化剤も、詳細な説明は省略す
るが、それぞれ性能に一長一短があり、製品の品質性能
と生産性との両面で良好な木質樹脂組成物を与える相溶
化剤は、未だ見出されるに至っていない。このため、木
材に近似した外観や比重、触感等の木質感や、切削や釘
打ち等の加工性を有し、繰り返しリサイクル利用可能で
あり、しかも、良好な品質の製品を安定的且つ能率的に
製造可能な、経済合理性にも優れた木質樹脂発泡成形体
は、未だ得られていないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記した問題点を解決するためになされたもの
であり、木材に近似した木質感や加工性に加えてリサイ
クル適性も有し、しかも発泡成形性も良好で、高品質の
製品を容易に製造可能な木質樹脂発泡成形体と、それを
基材とした化粧材とを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の木質樹脂発泡成
形体は、ポリオレフィン系樹脂及び木質系充填剤を主成
分とする木質樹脂組成物を発泡成形してなる木質樹脂発
泡成形体において、前記木質樹脂組成物が、ポリオレフ
ィン系樹脂80〜15重量%及び木質系充填剤20〜8
5重量%を主成分とし、該木質系充填剤100重量部当
たり、アクリル変性ポリテトラフルオロエチレン系相溶
化剤0.5〜10重量部及びマレイン酸変性ポリプロピ
レン系相溶化剤0.5〜5重量部を含有することを特徴
とするものである。
【0010】また特に、上記木質樹脂発泡成形体におい
て、前記マレイン酸変性ポリプロピレン系相溶化剤のマ
レイン酸変性率が4%以上であることを特徴とするもの
である。
【0011】また特に、上記木質樹脂発泡成形体におい
て、高発泡倍率の芯部の表面の少なくとも一部に、非発
泡又は低発泡倍率の表層部が積層された、複層構造を有
することを特徴とするものである。
【0012】また特に、上記木質樹脂発泡成形体におい
て、セルカ法により成形されてなることを特徴とするも
のである。
【0013】本発明の化粧材は、上記木質樹脂発泡成形
体の表面の少なくとも一部に、ポリオレフィン系樹脂を
主体とする化粧シートが積層されてなることを特徴とす
るものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の木質樹脂発泡成形体1
は、図1に示す様に、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン系樹脂13と、木粉等の木質系充填剤14とを主成分
とする木質樹脂組成物15を、適宜発泡剤の添加等によ
り発泡(内部に気泡16を形成)させつつ所望の形状に
成形してなるものであり、その用途としては、そのまま
建築用又は家具用等の構造材として用いられたり、或い
は、表面の少なくとも一部(原則的には、使用状態にお
いて使用者側から見える部分)に化粧シート2が積層さ
れて、建築用又は家具用等の化粧材として用いられたり
するものである。
【0015】そして、前記木質樹脂組成物15は、前記
ポリオレフィン系樹脂13及び木質系充填剤14に加え
て、アクリル変性ポリテトラフルオロエチレン系相溶化
剤と、マレイン酸変性ポリプロピレン系相溶化剤との、
2種の相溶化剤を含有していることが、本発明において
は重要である。
【0016】すなわち、前述したとおり、マレイン酸変
性ポリプロピレン系相溶化剤は、ポリオレフィン系樹脂
13と木質系充填剤14との結着力の向上には極めて有
効である長所を有する反面、金属等と接着し易いために
押出機等の混練・成形機による加工を困難にしたり、溶
融張力を低下させるために発泡セルの形成を困難にした
りする欠点があり、一方のアクリル変性ポリテトラフル
オロエチレン系相溶化剤は、木質系充填剤の分散性の向
上や、溶融張力の上昇による発泡性の向上、ポリオレフ
ィン系樹脂の結晶化度の向上等には有効である長所を有
する反面、ポリオレフィン系樹脂13と木質系充填剤1
4との結着力が弱いために、連泡による空隙が発生して
発泡状態が不均一になり易く、機械的強度等の物性や厚
み等の寸法にムラが生じ易い欠点がある。
【0017】これに対し本発明では、上記アクリル変性
ポリテトラフルオロエチレン系相溶化剤と、上記マレイ
ン酸変性ポリプロピレン系相溶化剤とを併用したことに
より、それぞれの欠点が他方の長所によって補われ、木
質系充填剤14の分散性とポリオレフィン系樹脂13と
の結着力とが共に高められ、しかも混練性も向上するこ
とから、木質系充填剤14及び発泡剤が共に均一に分散
される様になり、連泡が防止されて発泡状態が均一化さ
れ、しかも、ポリオレフィン系樹脂13の溶融張力や結
晶化度の向上により、発泡セルが良好に形成される様に
なって発泡成形性が向上すると共に、係る木質系充填剤
14の分散状態及び発泡状態の均一化とポリオレフィン
系樹脂13の結晶化度の向上とが相俟って、機械的強度
等の物性や厚み等の寸法の精度にも優れた木質樹脂発泡
成形体が容易に得られる。
【0018】しかも、フッ素原子を含有するアクリル変
性ポリテトラフルオロエチレン系相溶化剤による、フッ
素系化合物に特有の内部離型剤としての効果により、金
属製のスクリュー等の機械部品に接着しにくくなり、フ
ィブリルの絡み合いによる混練性の向上と相俟って、押
出機等の混練・成形機による加工性が向上し、木質樹脂
発泡成形体1の安定的且つ能率的な製造が可能になる。
【0019】係るアクリル変性ポリテトラフルオロエチ
レン系相溶化剤の作用とマレイン酸変性ポリプロピレン
系相溶化剤の作用とをバランス良く発揮させるために
は、木質樹脂組成物15に対する両者の配合比率のバラ
ンスも重要である。
【0020】具体的な配合比率は、ポリオレフィン系樹
脂13及び木質系充填剤14の種類や配合比、成形条
件、製品の要求特性等に配慮して適宜決定する必要があ
るが、一般的には、ポリオレフィン系樹脂80〜15重
量%及び木質系充填剤20〜85重量%を主成分とする
木質樹脂組成物15においては、木質系充填剤100重
量部当たり、アクリル変性ポリテトラフルオロエチレン
系相溶化剤を0.5〜10重量部、マレイン酸変性ポリ
プロピレン系相溶化剤を0.5〜5重量部程度の配合と
することが望ましい。
【0021】各相溶化剤の配合量が各下限値を下回る
と、当該相溶化剤の作用が十分に発現せずに、他方の相
溶化剤を単独で配合した場合若しくは相溶化剤を全く配
合しなかった場合と同様の結果となる。一方、各相溶化
剤の配合量が各上限値を上回ると、相溶化剤としての作
用の向上が期待できないのみならず、木質樹脂組成物1
5のマトリックス成分としてのポリオレフィン系樹脂1
3の配合比率が相対的に低下することから、得られる木
質樹脂成形体1の機械的強度や耐熱性、成形性等が低下
する場合があるからである。
【0022】また、マレイン酸変性ポリプロピレン系相
溶化剤の作用を十分に発揮させるためには、そのマレイ
ン酸変性率にも注意を払う必要がある。マレイン酸変性
率が低すぎると、木質系充填剤14との結着力が低く、
相溶化剤としての効果に乏しいからである。係る観点か
ら、本発明に用いるマレイン酸変性ポリプロピレン系相
溶化剤のマレイン酸変性率は、4%以上であることが好
ましい。
【0023】本発明の木質樹脂発泡成形体1の具体的な
成形方法としては、例えば押出成形法、射出成形法、中
空成形法等、従来公知の任意の樹脂成形法が適用可能で
ある。建築用や家具用の構造材や化粧材の用途における
長尺成形体の連続成形には、押出成形法が最も適してい
る。押出成形法としては、シート状や板状の成形体を成
形するTダイ押出成形法のほか、複雑な断面形状の成形
体を成形する異型押出成型法を用いることもできる。
【0024】建築用や家具用の構造材や化粧材の用途に
は、軽量化や高断熱化、原価低減等の面からは高発泡化
が求められる一方で、剛性や表面強度等の面からは発泡
倍率の抑制も求められる。係る相矛盾した要求を共に満
たすための手法として、図1に示す様に、高発泡倍率の
芯部11の表面に、非発泡又は低発泡倍率の表層部12
が形成された複層構造などを挙げることができる。
【0025】なお、図1に示した例では、表層部12は
芯部11の全表面を囲繞する様に設けられているが、複
層構造としてはこれに限定されるものではなく、表層部
12は木質樹脂発泡成形体1の表面における剛性や表面
強度等が要求される部分に少なくとも形成されていれば
良い。例えば、平板状の壁材や床材の場合には、表層部
12は芯部11の室内側面(上面)のみ、或いは室内側
面(上面)から端面の一部又は全部にかけて形成されて
いても良い。
【0026】係る複層構造の木質樹脂発泡成形体1の製
造方法としては、例えば発泡剤の配合量を変えた複数種
の発泡性木質樹脂組成物15をそれぞれ別途に押出成形
法又は射出成形法等により成形した後に貼り合わせる方
法や、上記複数種の発泡性木質樹脂組成物15を使用し
た逐次押出法又は共押出法などであっても良いが、単一
種類の発泡性木質樹脂組成物15を使用して単一の工程
で連続的且つ安定的に成形可能な成形方法として、セル
カ法によることが最も好適である。
【0027】上記セルカ法とは、冷却サイジング金型の
入口寸法とほぼ同一若しくは若干小さめの出口寸法を有
する押出金型を使用して、押出金型の出口と冷却サイジ
ング金型の入口とをほぼ密着させた状態で、押出金型か
ら発泡性の樹脂組成物を押し出すことで、発泡性の樹脂
組成物を発泡が殆ど進行していない状態で冷却サイジン
グ金型に導入して、主に該冷却サイジング金型の内部で
発泡させる発泡押出成形法である。
【0028】また、成形体の厚みや発泡倍率に応じて、
押出金型の内部にトーピード(マンドレル又は中子とも
いう)が装着された押出金型を使用したり、さらにトー
ピードに設けた穴から樹脂を押し出したりする手法が採
用される場合もある。
【0029】このセルカ法は、成形体の表層部は押出金
型から押し出された直後に冷却サイジング金型の内面に
押し付けられて急冷されるために殆ど発泡せず、発泡は
主として成形体の内部において(内部に向かって)進行
するため、表面に非発泡又は低発泡倍率の表層部、内部
に高発泡倍率の芯部が自動的に形成される特徴があり、
別名をインワードフォーミングプロセスとも称されてい
る。
【0030】なお、上記セルカ法において、押出金型の
出口形状と冷却サイジング金型の入口形状との差を、断
面の部分によって相違させ、押出金型から押し出された
発泡性樹脂組成物の表面が冷却サイジング金型の内面に
接触するタイミングを、表面の部分によって相違させる
などの手法により、表面の部分によって冷却速度を変え
ることによって、発泡成形体の表面の一部のみに非発泡
又は低発泡倍率の表層部を形成することも可能である。
【0031】木質樹脂発泡成形体1の芯部11及び表層
部12の厚みや発泡倍率については、目的とする用途に
応じて任意であるが、例えば住宅等の室内用の床材であ
れば、剛性や表面強度、耐傷付き性、耐圧痕性、断熱
性、柔軟性、触感、歩行感、撓み性、施工性等の諸面の
バランスを考慮すると、木質樹脂発泡成形体1の厚みと
しては2〜30mm程度(特に3〜15mm程度)、芯
部11の発泡倍率は1.2〜3.0倍程度、表層部12
の発泡倍率は1.0〜1.1倍程度、表層部12の厚み
は0.1〜2mm程度とすることが好ましく、さらに、
芯部11の厚みを全体の厚みの半分以上とすることが好
ましい。
【0032】本発明において、木質樹脂発泡成形体1に
使用するポリオレフィン系樹脂13としては、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソプ
レンエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−αオレフィン共重合体、プロ
ピレン−αオレフィン共重合体、エチレンーエチルアク
リレート共重合体や、これらを接着性の向上の目的で酸
変性したもの、あるいはアイオノマー等から適宜選択が
可能で、単一でも複数種の混合でも構わない。
【0033】中でも、構造材や化粧材として要求される
剛性や表面硬度、寸法安定性(線膨張係数が小さいこ
と)などの面で、ホモポリプロピレン、ランダムポリプ
ロピレン、ブロックポリプロピレン、プロピレン−α−
オレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂が最も
適している。
【0034】また、本発明では木質樹脂発泡成形体1を
発泡させる必要があるので、ポリオレフィン系樹脂13
には発泡性が要求される。発泡性を良くするには一般
に、ポリオレフィン系樹脂13の溶融張力が高いことが
望ましく、特に木質系充填剤14を高充填したときのガ
ス抜けなどが気になる場合は、電子線架橋による長鎖分
岐を導入したグレードの利用や、分子量分布のコントロ
ール、また溶融張力を上昇させるフッ素系添加剤のブレ
ンドなど公知の方法で必要に応じて溶融張力を調整する
ことが望ましい。なお、前述したセルカ法を利用する
と、シート発泡成形法や通常の異形発泡押出成形法に比
べると、低溶融張力の樹脂でも良好な発泡が比較的容易
である利点がある。
【0035】本発明において、木質樹脂発泡成形体1に
使用される木質系充填材14の素材としては、特に制限
されることなく選択が可能であるが、一般的には、木材
をカッターミルなどによって破断し、これをボールミル
やインペラーミルなどにより粉砕して、微粉状にしたも
の(木粉)などを用いる。
【0036】木質系充填材14の平均粒径は、1〜20
0μm程度、中でも10〜150μmとすることが好ま
しい。平均粒径が1μm未満のものは、取り扱いが困難
であるうえに、特に木質系充填材の配合量が多い場合
は、樹脂への分散が悪いと、製造される木質樹脂発泡成
形体に機械強度の低下が発生する。また、200μmよ
り大きいと、成形品の均質性、平面性、機械的強度が低
下するからである。
【0037】本発明において、木質樹脂組成物15を発
泡させる手法としては、公知の手法がいずれも利用でき
る。一般的には、熱分解や化学反応によってガスを発生
する化学発泡と、低沸点の液体に熱をかけて気化させる
物理発泡に分類でき、化学発泡剤としては無機系の重炭
酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウ
ム、亜硝酸アンモニウム、ホウ化水素ナトリウム、軽金
属、アジド化合物等、また有機発泡剤としてはアゾ系、
ニトロソ系、ヒドラジド系等が、任意の組み合わせで使
用できる。また、特に2倍を超える高発泡倍率での発泡
には主に物理発泡が用いられ、発泡剤としては炭酸ガス
や脂肪族炭化水素が主に用いられる。また、物理発泡に
際しても発泡体のセル形状を整えるため化学発泡剤を併
用することが多い。
【0038】本発明において、木質樹脂発泡成形体1の
成形に使用する木質樹脂組成物15には、上述した相溶
化剤及び発泡剤の他、必要に応じて熱安定剤、酸中和
剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、染料などの着色
剤、充填剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、難燃剤、ブロ
ッキング防止剤、脱水剤、半透明化のための光散乱剤、
艶調整剤等を添加することもできる。
【0039】これらの添加剤のうち熱安定剤としてはヒ
ンダードフェノール系、硫黄系、リン系等、酸中和剤と
してはステアリン酸金属塩、ハイドロタルサイト等、紫
外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール系、ベンゾエー
ト系、ベンゾフェノン系、トリアジン系等があり、光安
定剤としてはヒンダードアミン系等がある。
【0040】難燃剤としてはハロゲン系難燃剤、リン系
難燃剤、塩素系難燃剤等があり、充填剤としては炭酸カ
ルシウム、シリカ、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜
鉛、アルミナ、タルク、マイカ、珪酸マグネシウム、チ
タン酸カリウム、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、酸化鉄、カーボンブラック、
金属粉等がある。
【0041】滑剤としては炭化水素系滑剤、脂肪酸、高
級アルコール系、脂肪酸アマイド系、金属石鹸系、エス
テル系、フッ素系等、造核剤としてはカルボン酸金属塩
系、ソルビトール系、リン酸エステル金属塩系等があ
り、顔料としては縮合アゾ、不溶性アゾ、キナクリド
ン、イソインドリン、アンスラキノン、イミダゾロン、
コバルト、フタロシアニン、カーボン、酸化チタン、酸
化鉄、雲母等のパール顔料等があり、これらの添加剤を
任意の組み合わせで用いるのが一般的である。
【0042】本発明において、木質樹脂組成物15を構
成する熱可塑性樹脂13、木質系充填剤14、相溶化
剤、発泡剤及びその他の添加物の混練については、特に
方法を問わないが、バンバリーミキサーによって混練
し、ペレタイザーでペレット化する方法や、2軸押出混
練機によって混合、ペレット化する方法などが一般的で
ある。また、木質系充填材14は、含水率が大きいと、
ペレタイズ時に発泡の原因となるために、混練前に予め
乾燥機やホッパードライヤーで含水率を8%以下に抑え
ることが望ましい。
【0043】本発明の木質樹脂発泡成形体1は、そのま
ま建築用や家具用等の構造材として用いられる場合もあ
れば、そのまま又は表面に型押しや絵柄印刷等の装飾加
工を施して、建築用や家具用等の化粧材として用いられ
る場合もある。後者における装飾加工としては、木質樹
脂発泡成形体1の表面に直接絵柄印刷等を施すことは一
般に困難であるから、予め別途用意した熱可塑性樹脂フ
ィルム等の支持体に絵柄印刷等の装飾加工を施した化粧
シート2を、木質樹脂発泡成形体1の表面の少なくとも
一部(装飾加工を要する部分)に積層する手法によるの
が、最も好適である。
【0044】その際、化粧シート2として、木質樹脂発
泡成形体1に含まれるポリオレフィン系樹脂13と同系
の熱可塑性樹脂であるポリオレフィン系樹脂を主体とす
るものを使用すると、使用後の化粧材をリサイクルする
際に、木質樹脂発泡成形体1と化粧シート2とを分離す
ることなく、再度木質樹脂発泡成形体1の材料として利
用することが可能であり、リサイクル時の成形時には成
形不良を発生することがなく、リサイクル品は木質感を
損なったり強度が低下していたりすることがない等の利
点がある。
【0045】化粧シート2を構成するポリオレフィン系
樹脂として具体的には、例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリブテン、ポリイソプレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−αオレフィン共重合体、プロピレン−αオレフィ
ン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体
や、これらを接着性の向上を目的として酸変性したも
の、アイオノマー等、或いはそれらの混合物、共重合体
等、各種のポリオレフィン系樹脂の中から適宜選択が可
能であり、また、これらの中から選ばれる同種又は異種
のポリオレフィン系樹脂からなる複数層の積層体を使用
することもできる。
【0046】積層される化粧シート2について重要な点
は、上記した通り主に木質樹脂発泡成形体1に含有され
る熱可塑性樹脂13と同系の熱可塑性樹脂を用いること
と、木目、石目、布目、抽象柄などの意匠の絵柄印刷や
エンボス加工等による装飾加工が施されていることで、
化粧シート自体の構成については何ら制約を受けるもの
ではない。
【0047】この化粧シート2は、例えば着色シートに
印刷を施した単層化粧シート、着色シートに印刷を施し
たシートに、透明シートをドライラミネート法、エクス
トルージョンラミネート法、熱ラミネート法などによっ
て貼り合わせた復層の化粧シートや、透明シートの裏面
に印刷を施したバック刷りの単層の化粧シートなどから
用途に応じて適宜選択が可能である。
【0048】このとき化粧シート2に十分な隠蔽性があ
れば安定した意匠の再現が達成され、逆に化粧シートが
透明性を有する場合は木質樹脂発泡成形体1の木質感を
生かした意匠表現が可能になる。
【0049】化粧シート2の木目柄等のパターン、絵
柄、彩色等の印刷に用いるインキは、バインダーとして
は硝化綿、セルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、アクリル、
ポリエステル系等の単独もしくは各変性物の中から適宜
選択すればよい。これらは、水性、溶剤系、エマルジョ
ンタイプのいずれでも問題なく、また1液タイプでも硬
化剤を使用した2液タイプでも任意に選定可能である。
さらに紫外線や電子線等の照射によりインキを硬化させ
ることも可能である。
【0050】中でも最も一般的な方法は、ウレタン系の
インキでイソシアネートで硬化させる方法である。これ
らバインダー以外には通常のインキに含まれている顔
料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、各種添加剤が添
加されている。特によく用いられる顔料には縮合アゾ、
不溶性アゾ、キナクリドン、イソインドリン、アンスラ
キノン、イミダゾロン、コバルト、フタロシアニン、カ
ーボン、酸化チタン、酸化鉄、雲母等のパール顔料等が
ある。
【0051】また、いずれの化粧シート2においても、
木質樹脂発泡成形体1への貼り合わせのためのプライマ
ーコートや、表面保護や艶調整のためのトップコート、
エンボス法やグロスマット法等による導管表現等が施さ
れていても構わない。また、化粧シート2における熱可
塑性樹脂層に用いる添加剤も、木質樹脂発泡成形体1に
おけると同様なものが適宜使用可能である。
【0052】化粧シート2の厚さは特に問わないが、
0.05〜0.3mm程度の範囲内とされるのが通例で
ある。化粧シート2と木質樹脂発泡成形体1との積層方
法は特に問わず、例えば接着剤を介したドライラミネー
ト法又はウェットラミネート法や、接着剤を介した又は
介さない熱ラミネート法、超音波融着法や高周波融着
法、木質樹脂発泡成形体1の発泡押出成形と同時に冷却
サイジング金型内に化粧シート2を導入して貼り合わせ
る成形同時ラミネート法等、従来公知の方法を任意に用
いることができる。
【0053】本発明の化粧材の基材としての木質樹脂発
泡成形体1の側面には、化粧材同士を相互に連結するた
めの雄雌実などの嵌合構造が設けられる場合も少なくな
い。この場合には、嵌合構造部分の強度及び寸法精度を
確保するために、嵌合構造部分は非発泡若しくは発泡倍
率が1.5倍以下の低発泡状態とすることが望ましい。
前述したセルカ法によれば、嵌合構造部分は入り組んだ
構造の薄肉部となるために、冷却サイジング金型との接
触面積が増し、容易に非発泡又は低発泡状態の嵌合構造
部分を形成することができる利点がある。また、この様
に嵌合構造部分を設けた場合には、少なくとも嵌合連結
状態において化粧面(外部に露出する表面)側から見え
る部分の木質樹脂発泡成形体1の表面にかけて、化粧面
から連続して化粧シート2を積層しておくことが望まし
い。
【0054】本発明の化粧材をリサイクルする場合は、
表面に積層された化粧シート2を剥離除去することなく
そのまま破砕し、必要に応じて木質系充填材、ポリオレ
フィン樹脂、各種添加剤などを適宜添加して、再度ペレ
ット化し、これを木質樹脂発泡成形体1の成形用材料と
して再利用することができる。この場合も、破砕物の混
練方法やペレット化方法、成形方法等については、特に
方法は問わない。また、再ペレット化する代わりに、破
砕物をそのまま木質樹脂発泡成形体1の成形材料として
成形機に投入したり、木質樹脂発泡成形体1の成形時に
破砕物と共に木質系充填材や熱可塑性樹脂を同時に成形
機に投入し、成形機内で混練しつつ成形したりしても、
勿論かまわない。
【0055】
【実施例】以下に、本発明の具体的実施例について説明
する。
【0056】実施例1 下記配合からなる木質樹脂組成物を、1軸押出機でセル
カ法により、平均発泡倍率1.4倍、厚さ6mm、幅3
00mmの断面長方形状に成形して、本発明の木質樹脂
発泡成形体を成形したところ、良好な成形体を得ること
ができた。
【0057】 木質樹脂組成物の配合 木粉(平均粒径100μm) 30重量部 ポリプロピレン樹脂 64重量部 アクリル変性ポリテトラフルオロエチレン系相溶化剤 1.5重量部 マレイン酸変性ポリプロピレン系相溶化剤 0.5重量部 (マレイン酸変性率10.4%) ステアリン酸カルシウム 0.5重量部 脱水剤 0.5重量部 重曹−クエン酸系化学発泡剤 3重量部
【0058】上記木質樹脂発泡成形体の表面にコロナ放
電処理を施した後、その上面及び両側面に、木目印刷が
施されたポリプロピレン樹脂系化粧シートをラッピング
加工法にて積層して、本発明の化粧材を作製した。この
化粧材は、床材として好適に使用可能であった。
【0059】比較例1 上記実施例1において、木質樹脂組成物の配合を下記の
とおり変更し、その他は同一条件にて木質樹脂発泡成形
体を成形した。
【0060】 木質樹脂組成物の配合 木粉(平均粒径100μm) 30重量部 ポリプロピレン樹脂 64.5重量部 アクリル変性ポリテトラフルオロエチレン系相溶化剤 1.5重量部 ステアリン酸カルシウム 0.5重量部 脱水剤 0.5重量部 重曹−クエン酸系化学発泡剤 3重量部
【0061】比較例2 上記実施例1において、木質樹脂組成物の配合を下記の
とおり変更し、その他は同一条件にて木質樹脂発泡成形
体を成形した。
【0062】 木質樹脂組成物の配合 木粉(平均粒径100μm) 30重量部 ポリプロピレン樹脂 55重量部 アクリル変性ポリテトラフルオロエチレン系相溶化剤 1重量部 マレイン酸変性ポリプロピレン系相溶化剤 10重量部 (マレイン酸変性率10.4%) ステアリン酸カルシウム 0.5重量部 脱水剤 0.5重量部 重曹−クエン酸系化学発泡剤 3重量部
【0063】比較例3 上記実施例1において、木質樹脂組成物の配合を下記の
とおり変更し、その他は同一条件にて木質樹脂発泡成形
体を成形した。
【0064】 木質樹脂組成物の配合 木粉(平均粒径100μm) 30重量部 ポリプロピレン樹脂 65.5重量部 マレイン酸変性ポリプロピレン系相溶化剤 0.5重量部 (マレイン酸変性率10.4%) ステアリン酸カルシウム 0.5重量部 脱水剤 0.5重量部 重曹−クエン酸系化学発泡剤 3重量部
【0065】評価 上記実施例1及び比較例1〜3について、成形時の状況
(引取り性、スクリューへの樹脂付着)及び成形品の仕
上がり(厚みムラ、表面性)を評価したところ、下表の
通りであった。但し、比較例1は連泡が生じて表面が凹
凸状をなし、比較例2、3は木質樹脂組成物が成形機の
スクリューにこびりついて成形不能であった。
【0066】 実施例1 比較例1 比較例2 比較例3 引取り性 良 やや不良 不良 不良 樹脂付着 無し 無し 有り 有り 厚みムラ 小 (凹凸) − − 表面性 良 やや不良 − −
【0067】
【発明の効果】以上詳細に説明した様に、本発明の木質
樹脂発泡成形体及び化粧材は、ポリオレフィン系樹脂及
び木質系充填剤を主成分とする発泡成形体であることに
より、木材に近似した外感や触感等の質感を備え、しか
もリサイクル適性を有することは勿論のこと、上記ポリ
オレフィン系樹脂及び木質系充填剤に、さらにアクリル
変性ポリテトラフルオロエチレン系相溶化剤及びマレイ
ン酸変性ポリプロピレン系相溶化剤を所定量配合した木
質樹脂組成物を使用したことにより、ポリオレフィン系
樹脂と木質系充填剤との結着力が強く、連泡を発生せず
に均一に発泡可能であり、しかも、溶融張力が高く発泡
が容易で、分散性や混練性が良好で、ポリオレフィン系
樹脂が結晶化し易く、金属製のスクリュー等の機械部品
に接着しにくいなど、発泡成形性に優れているので、木
質系充填剤がポリオレフィン系樹脂と良好に結着しつつ
均一に分散していると共に均一に発泡した、機械的強度
や表面性、厚み精度等に優れた、しかも、成形不良事故
を発生することなく、安定的且つ能率的に製造可能な木
質樹脂発泡成形体であるという、実用上の顕著な利点を
有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の木質樹脂発泡成形体及び化粧材の実施
の形態を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 木質樹脂発泡成形体 11 芯部 12 表層部 13 ポリオレフィン系樹脂 14 木質系充填剤 15 木質樹脂組成物 16 気泡 2 化粧シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/20 B32B 27/20 Z 27/32 27/32 Z C08L 23/00 C08L 23/00 97/02 97/02 E04F 13/18 E04F 13/18 A 15/10 104 15/10 104A Fターム(参考) 2E110 AA41 AA57 AB04 AB05 BA12 BB32 GA24W GB43W GB62W 2E220 AA33 AA51 AB14 BA01 BB16 EA02 EA03 FA03 GA02X GA22X GB33X GB43X 4F074 AA02 AA24 AA28 AA40 AG01 AG20 BA02 BA04 BA05 BA06 BA12 CA22 CA23 CC04X CC05X CC07Y CE02 CE22 CE46 CE98 DA02 DA19 DA20 DA50 DA58 4F100 AK03B AK07A AK07K AK25K AL05A AL07 AP00A BA02 BA32B BA43A CA23A CA30 DE01A DJ01A GB07 HB00B JL00 JL01 4J002 AH002 BB121 BB214 BD173 DE227 DK007 EN006 EQ017 ER017 ES007 FD203 FD204 FD327 GF00 GL01 GQ00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系樹脂及び木質系充填剤を
    主成分とする木質樹脂組成物を発泡成形してなる木質樹
    脂発泡成形体において、前記木質樹脂組成物が、ポリオ
    レフィン系樹脂80〜15重量%及び木質系充填剤20
    〜85重量%を主成分とし、該木質系充填剤100重量
    部当たり、アクリル変性ポリテトラフルオロエチレン系
    相溶化剤0.5〜10重量部及びマレイン酸変性ポリプ
    ロピレン系相溶化剤0.5〜5重量部を含有することを
    特徴とする木質樹脂発泡成形体。
  2. 【請求項2】前記マレイン酸変性ポリプロピレン系相溶
    化剤のマレイン酸変性率が4%以上であることを特徴と
    する請求項1に記載の木質樹脂発泡成形体。
  3. 【請求項3】高発泡倍率の芯部の表面の少なくとも一部
    に、非発泡又は低発泡倍率の表層部が積層された、複層
    構造を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の
    木質樹脂発泡成形体。
  4. 【請求項4】セルカ法により成形されてなることを特徴
    とする請求項3に記載の木質樹脂発泡成形体。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の木質樹脂
    発泡成形体の表面の少なくとも一部に、ポリオレフィン
    系樹脂を主体とする化粧シートが積層されてなることを
    特徴とする化粧材。
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