JP2006299733A - 床材 - Google Patents

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Abstract

【課題】木質感やリサイクル適性に優れた木質系樹脂発泡成形体を基材とした床材であって、特に表面平滑性に優れ、同時に生産性にも優れた床材の提供を目的とする。
【解決手段】少なくとも熱可塑性樹脂と木質系充填剤と発泡剤とを含有している木質系樹脂組成物からなる発泡成形体を中央層とし、前記熱可塑性樹脂と同系で分子量が低い熱可塑性樹脂を主体としてなる非発泡性の外壁層を前記中央層の外周部分を覆って芯鞘構造となるように一体化させて木質系樹脂発泡成形体となし、さらにその一表面に化粧シートを積層させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、戸建て住宅やマンション、アパート、保養所、オフィスビル、店舗などの建築物における室内床面に好適に用いられる床材に関するものである。
現在、戸建て住宅などの建築物における室内床面用の床材としては、木質系フローリング材が最も広く流行している。この木質系フローリング材とは、厚み5〜15mm程度の天然木材の無垢板や、厚み5〜15mm程度の積層合板などの木質基材上に、厚み数百μm〜数mm程度の天然木材の突板を貼着したもの、或いはそれらの塗装品などである。
これらの天然木材を使用した木質系フローリング材は、その表面の意匠が天然木材の木目という、最も自然で親しみやすく美麗なものであることより、従来から広く消費者に受け容れられている。
しかし、これらの木質系フローリング材に対しては、日光に当たると変色し易いことや、水に濡れると膨れや割れ、反り、腐蝕、突板の剥離などが起こり易く、特に浴室脱衣所や洗面所、厨房などの様な水廻りの部位への使用には問題があること、或いは、天然素材なので色調や木目形状などの品質や価格、供給量などが不安定であることなどが問題点として指摘されている。
一方、近年では地球環境保護問題への社会的関心が高まるにつれて、環境破壊に繋がる天然木材の大量消費は白眼視される様になり、床材などの建築材料の分野においても、資源のリサイクル利用への取り組みが求められる様になっている。
ところが、木質系フローリング材を再度床材としてリサイクル利用することは、技術的にも経済的にも極めて困難であり、せいぜい粉砕してパーティクルボード用原料としてリサイクル利用される範囲に留まっている程度である。そして、このようなリサイクル利用も近年の急激な供給増に見合った用途開発が進まないために過剰在庫を抱え、リサイクル利用は行き詰まりの状況にあり、大半は埋め立てや焼却による最終処分が行われているのが現状である。
このような状況の中、床材として使用した後に、同種の床材の原料として再利用が可能で、リサイクル適性のある床材の開発が、社会的に強く要望される様になっている。こうした要望に応えるものとして、本出願人は既に、熱可塑性樹脂と木質系充填剤を含有する木質樹脂成形体の表面に、木質樹脂成形体を構成する熱可塑性樹脂と同系の熱可塑性樹脂を主体とする化粧シートを積層してなる床材を提案した(特許文献1参照)。
この床材は、熱可塑性樹脂を主成分としてなるので、耐水性や耐候性に優れ、物性的にも意匠的にも品質が安定しており、しかも安価に大量供給可能であり、切削や釘打ちなどの加工性も木質系フローリング材と同等である。そして、使用後はそのまま粉砕して前記木質樹脂成形体の成形材料として再利用できるという、優れたリサイクル適性も備えている。
また、本出願人は、水系または溶剤系接着剤による接着性や、天然木材に似た暖かい触感を与える断熱性、快い歩行感を与える弾力性などの改善を目的として、前記した構成の木質樹脂成形体を発泡させてなる木質樹脂発泡成形体を基材として使用した床材も、既に提案した(特許文献2参照)。
しかしながら、上記した床材はその木質樹脂成形体や木質樹脂発泡成形体が主として熱可塑性樹脂と木質系充填剤で構成され、セルカプロセスにより発泡成形されたものであって、発泡の不均一性や樹脂の押出吐出量の不均一性に起因し、発泡成形体表面の平滑性が乱れることがあり、これによりいわゆるヒケやへこみなどの外観上の不具合を引き起こす可能性がある。また、熱可塑性樹脂と木質系充填剤を含有している樹脂組成物の押出し成形過程において、高い非ニュートン性に起因する、成形機のダイ内における樹脂組成物流速の不均一性を引き起こし、成形物の品質低下を招く可能性がある。
特開2001−353815号公報 特開2002−120347号公報
本発明は、上記の様な問題点を解決するためになされたものであり、木質感やリサイクル適性に優れた木質系樹脂発泡成形体を基材とした床材であって、特に表面平滑性に優れ、同時に生産性にも優れた床材を提供しようとするものである。
本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、請求項1記載の発明は、少なくとも熱可塑性樹脂と木質系充填剤と発泡剤とを含有している木質系樹脂組成物からなる発泡成形体である中央層と、前記熱可塑性樹脂と同系で分子量が低い熱可塑性樹脂を主体としてなり、中央層の外周部分を覆っている非発泡性の外壁層とが芯鞘構造となるように一体化されている木質系樹脂発泡成形体を有し、さらにその一表面には化粧シートが積層されていることを特徴とする床材である。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の床材において、前記木質系樹脂発泡成形体は、コ・エクストルージョン押出(共押出)プロセスにより中央層と外壁層との組合せになる芯鞘構造物として一体的に成形されたものであることを特徴とする。
さらにまた、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の床材において、前記外壁層は、潤滑剤を含んでいることを特徴とする。
さらにまた、請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の床材において、前記外壁層の厚みは、木質系樹脂発泡成形体の厚みの0.01〜0.2倍の範囲にあることを特徴とする。
本発明は、その一部を構成する木質系樹脂発泡成形体が、少なくとも熱可塑性樹脂と木質系充填剤と発泡剤とを含有している木質系樹脂組成物の発泡成形体である中央層と、前記熱可塑性樹脂と同系で分子量が低い熱可塑性樹脂を主体としてなり、中央層の外周部分を覆つている非発泡性の外壁層とが芯鞘構造となるように一体化されたものであるので、例えば、それがコ・エクストルージョン押出(共押出)プロセスにより成形して得られたものである場合には、厚みがより均一で、しかもより平滑性に優れた外壁層を有するものとなる。すなわち、発泡成形体における発泡の不均一性や木質系樹脂組成物の上記押出プロセスにおける押出吐出量の不均一性に起因する、外壁層表面の平滑性の乱れや、ヒケやへこみなどの外観上の不具合を改善することが出来る。
また、木質系樹脂発泡成形体はその外周部が非発泡性の外壁層で覆われている構成であるため、発泡層である中央層の発泡倍率を上げる事が可能となり、高発泡化、つまり表面硬度などを低下させることなく軽量化することが可能となる。
さらに、外壁層の外壁形成用材料として、中央層を構成する木質系樹脂組成物の熱可塑性樹脂と同系の低分子量熱可塑性樹脂を主体とするものを用いることにより、生産性を向上させる事が可能となる。
また、中央層は、それを構成する木質系樹脂組成物が熱可塑性樹脂と木質系充填剤とを少なくとも含有しているが、製造時にコ・エクストルージョン押出(共押出)プロセスを採用して木質系樹脂発泡成形体を製造する場合においても、樹脂組成物溶融時における高い非ニュートン性に起因する、ダイ内における溶融樹脂流速の不均一性が生じることがなく、共押出成形品の安定的かつスピーディーな生産を妨げることがない。すなわち、コ・エクストルージョンプロセスにおいて外壁層の構成材料である低分子量熱可塑性樹脂がダイリップ壁面と溶融している木質系樹脂組成物との間に供給されて共押出が行われるため、低分子量熱可塑性樹脂が潤滑層となる、いわゆる潤滑押出しがなされるようになり、ダイ内での樹脂流速の均一化が達成され、外壁層表面において平滑性の乱れや、ヒケやへこみなどのない木質系樹脂発泡成形体、延いては品質に優れる床材を安定的に提供することができる。
一方、この潤滑層としての効果を得るために、外壁層を構成する外壁層形成用材料として、中央層を構成する熱可塑成樹脂と同系の低分子量熱可塑性樹脂を主体とするものが用いられているため、中央層と外壁層の接着が強固となり、また、中央層と成形温度が近いことにより、押出時の樹脂温度の変化が小さくなる。さらに、使用される熱可塑性が低分子量であることは、非ニュートン性が小さい事を意味し、製造過程における溶融樹脂の樹脂流速の均一化を可能とし、得られる床材の品質が向上する。
また、木質系充填剤を含まない外壁形成用材料中に金属石鹸、オレフィンWAXなどの潤滑剤を添加することにより、木質系樹脂発泡成形体作製時に用いられる成形機のダイリップ壁面との滑性を向上させ、製造過程における溶融樹脂の樹脂流速の均一化をより一層向上させることが可能となり、得られる床材の品質を向上させることができる。
図1には本発明の床材の一実施形態の断面構造が示してある。この床材8は、少なくとも熱可塑性樹脂5と木質系充填剤4と発泡剤とを含有する木質系樹脂組成物のシート状基材の発泡成形体である中央層1と、前記熱可塑性樹脂5と同系で分子量が低い熱可塑性樹脂を主体としてなり、中央層1の外周部分を覆つている非発泡性の外壁層2とが芯鞘構造となるように一体化されている木質系樹脂発泡成形体6を有し、さらにその一表面には化粧シート7が積層されてなるものである。
木質系樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂5としては、例えばポリオレフィン系のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体や、これらを接着性の向上の目的で酸変性したもの、あるいはアイオノマーなどの中から適宜のものが選択可能である。具体的には、これらの中から一種あるいは複数種を選択して用いればよい。
この中では、床材として要求される剛性や表面硬度、寸法安定性などを配慮すると、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂が最も適している。
一方、木質系樹脂組成物を構成する木質系充填剤4としては、例えば木材をカッターミルなどによって破断し、これをボールミルやインペラーミルなどにより粉砕して、微粉状
にしたもの(木粉)などを用いればよい。
この木質系充填剤4の平均粒径は、1〜200μm程度が好ましく、10〜150μmがより好ましい。平均粒径が1μm未満のものは取り扱いが難しいうえに、このような粒径の木質系充填剤4の配合量が多く、前記熱可塑性樹脂への分散が悪い場合には、これを含有する木質系樹脂組成物により製造される木質系樹脂発泡成形体の機械強度を低下させることになる。また、200μmより大きいと、木質系樹脂発泡成形体はその均質性、平面性、機械的強度が低下する。
また、木質系充填剤4の配合量は、熱可塑性樹脂5の100重量部に対して、10重量部から300重量部までの範囲内とすることが好ましい。成形性や均質性をより高めるためには、熱可塑性樹脂5の100重量部に対して20〜200重量部、より好ましくは30〜150重量部の配合量で木質系充填剤を混練させればよい。木質系充填剤4の配合量が多すぎると、床材の曲げ弾性率が上がり、しなやかさが失われるため、施工性が悪化したり(特に、隅部への施工時や一枚交換時に、床材を撓ませて施工することが難しくなる。)、曲げた時に割れ易くなる。一方、少なすぎると、線膨張係数が大きくなり、寸法安定性が低下するために、温度変化によって、床材の突き合わせ部分における目隙きや、突き上げによる浮きなどが発生し易くなる。
他方、中央層1となる発泡成形体を成形するための木質系樹脂組成物には、上述した熱可塑性樹脂5と木質系充填剤4の他に、発泡剤が添加されていて、木質系樹脂発泡成形体の成形過程においてこれが発泡し発泡成形体が得られるようになっている。図1には、この発泡剤が発泡して生じた気泡3の木質系樹脂発泡成形体における分散状態が、木質系充填剤4の分散状態と共に示してある。
発泡成形体の成形時における発泡の手法については種々の方法があるが、一般的には、熱分解や化学反応によってガスを発生する化学発泡と、低沸点の液体に熱をかけて気化させる物理発泡とが採用できる。これらの発泡に対応して用いられる発泡剤としては、化学発泡剤としての無機系の重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、ホウ化水素ナトリウム、軽金属、アジド化合物などや、有機発泡剤としてのアゾ系、ニトロソ系、ヒドラジド系などが挙げられる。
発泡に際し、2倍を越える高発泡倍率での発泡を望む場合には、主に物理発泡を用いればよい。このときには主として炭酸ガスや脂肪族炭化水素を発泡剤として用いることが好ましい。また、物理発泡に際しても発泡体のセル形状を整えるため化学発泡剤を併用してもよい。
木質系樹脂組成物を構成する、上記の熱可塑性樹脂5、木質系充填剤4、発泡剤およびその他の添加剤などの各成分の混練については、特に方法を問わないが、バンバリーミキサーによって混練し、ペレタイザーでペレット化する方法や、2軸押出混練機によって混合、ペレット化する方法などを具体例として挙げることができる。また、木質系充填剤4は、含水率が大きいと、ペレタイズ時に発泡の原因となるために、混練前に予め乾燥機やホッパードライヤーで含水率を8%以下に抑えておくことが望ましい。
本発明の床材8は、前述したように、このような組成の木質系樹脂組成物の発泡成形体である中央層1と外壁層2とが芯鞘構造となるように一体化されてなる木質系樹脂発泡成形体6を有しているが、以下、木質系樹脂発泡成形体6の外周部分を構成する外壁層2について詳述する。
この外壁層2は、中央層1を構成する木質系樹脂組成物の熱可塑性樹脂と同系で分子量
が低い熱可塑性樹脂を主体とする外壁形成用材料からなるものである。
具体的な熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体や、これらを接着性の向上を目的として酸変性したもの、アイオノマーなど、或いはそれらの混合物、共重合体などを挙げることができる。
これらの熱可塑性樹脂を主体とする外壁形成用材料には、必要に応じて熱安定剤、酸中和剤、紫外線吸収剤、ブロッキング防止剤、脱水剤、半透明化のための光散乱剤、艶調整剤などを添加することもできる。
これらの添加剤のうち熱安定剤としてはヒンダードフェノール系、硫黄系、リン系などが、酸中和剤としてはステアリン酸金属塩、ハイドロタルサイトなどが、また紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、ベンゾフェノン系、トリアジン系などがあり、さらに光安定剤としてはヒンダードアミン系などが挙げられる。
また、木質系樹脂発泡成形体6の成形時に、樹脂流速の均一化の効果をより顕著に得るために、外壁層2の成形に用いられる外壁形成用材料中には、公知の潤滑剤を添加する事が望ましい。潤滑剤としてはオレフィンWAX系、脂肪酸、高級アルコール系、脂肪酸アマイド系、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸マグネシウムなどの金属石鹸系、エステル系、フッ素系などがある。これらの潤滑剤を任意に組み合わせて用いればよいが、この中では、コストが低く、成形後のブリードアウトの問題が少ない点から、金属石鹸系が好ましい。
また、外壁層2の厚みは、木質系樹脂発泡成形体6の全体の厚みに対して、0.01〜0.2倍、好ましくは0.05〜0.15倍の範囲にあればよい。外壁層2の厚みが薄い場合には、前述の発泡成形体表面の平滑性が反映し難くなり、また樹脂流速の均一化による生産性の向上などの効果が得られ難くなる。また、外壁層2の厚みが厚い場合には、木質感、切削性、低比重による軽量化、熱安定性などのこの種の床材が本来有しているメリットを失ってしまう。
叙述の中央層1と外壁層2が芯鞘構造となるように一体化させて、木質系樹脂発泡成形体6を製造するには、例えば通常の異形押出法を用いることができる。なかでも、連続的かつ安定的に発泡成形可能なセルカ成形法が好ましい。また、コ・エクストルージョンプロセスも従来公知の方法で実施され得るが、外壁層2は非発泡であって、その構成材料として前記した特性を有する熱可塑性樹脂を主体として用いるため、押出工程における溶融不足による吐出のばらつきなども起こり難く、また、省スペース化が可能であることからバーチカル押出機を連結させたダイにより成形することが好ましい。
以上、木質系樹脂発泡成形体6の構成とその製造方法について述べたが、本発明の床材8は、上述した木質系樹脂発泡成形体6の一表面に、前記熱可塑性樹脂5と同系の熱可塑性樹脂を主体とする基材シートを有する化粧シート7が積層されることによって得られる。化粧シート7の基材シートの構成材料を前記熱可塑性樹脂5と同系の熱可塑性樹脂主体のものとすることで、使用済みの床材を回収してリサイクル処理する時にこの粉砕物を混合しても大きな物性変化を生じさせることがない。
上記基材シートとしては、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−エチ
ルアクリレート共重合体や、これらを接着性の向上を目的として酸変性したもの、アイオノマーなど、或いはそれらの混合物、共重合体などからなるプラスチックシートを用いることができる。
さらに、本発明の床材には、前述した構成の木質系樹脂発泡成形体の裏面に、木質樹脂発泡成形体を構成している熱可塑性樹脂5と同系の熱可塑性樹脂を主体とする発泡層(図示せず)が積層されていてもよい。床材の裏面側にこのような発泡層を積層しておくと、床下面の不陸を吸収してがたつきを防止したり、床面への物品の衝突音や歩行音を吸収して騒音を防止したりするなどの効果が発揮できるようになる。
この発泡層は、例えば木質系樹脂発泡成形体成形用の木質樹脂組成物に用いた熱可塑性樹脂と同系の熱可塑性樹脂に、前記熱分解や化学反応によってガスを発生する化学発泡剤または低沸点の液体に熱をかけて気化させる物理発泡剤のいずれかの発泡剤を含有させた樹脂組成物によりシート状に発泡成形した発泡成形体を、木質樹脂発泡成形体の化粧シートを積層していない裏面に貼り合わせることにより形成できる。
以下、本発明の好ましい実施例を述べる。
まず、ホモポリプロピレン樹脂にマレイン酸変性ホモポリプロピレン樹脂が20重量%添加されてなるホモポリプロピレン系樹脂(熱可塑性樹脂)の100重量部と、木材をカッターミルで破断し、これをボールミルにより粉砕して微粉状にした平均粒径100μmの木質系充填剤の100重量部とを、2軸押出混練機によって混合し、ペレット化して、樹脂組成物を作成した。作成した樹脂組成物のMFRを測定したところ、1.0g/10minであった。
次に、この樹脂組成物100重量部に対してトリアリルイソシアヌレートおよび重曹−クエン酸系発泡剤を3重量部添加して1軸押出機に投入した。これと同時に、ホモポリプロピレン樹脂(MFR=10g/10min)100重量部に対しステアリン酸カルシウム5重量部を混合した外壁形成用材料をバーチカル押出機に投入し、それぞれのダイノズルから溶融樹脂を押出し、コ・エクストルージョン成形を実施した。これによって、木質系樹脂組成物の発泡成形体である中央層と、この中央層の外周部分を覆つていると共に前記熱可塑性樹脂と同系で分子量が低い熱可塑性樹脂を主体としてなる非発泡性の外壁層とが芯鞘構造となるように一体化されてなる木質系樹脂発泡成形体を得た。この木質系樹脂発泡成形体の断面形状は長方形であり、その厚みと幅は6mmと300mmであった。また、中央層の発泡倍率は2.6倍で、非発泡の外壁層の厚みは0.5mmであった。この木質系樹脂発泡成形体の表面にはコロナ放電処理を施しておいた。
一方、酸化鉄と酸化チタンの顔料を配合したランダムポリプロピレンにより成膜した厚さ100μmの着色ポリプロピレンシート上にウレタン系インキで木目印刷をして、エクストルージョンラミネート法にてホモポリプロピレン樹脂シート(厚み100μm)をエンボス同時ラミネートし積層シートを得た。次に、この積層シートの裏面にプライマーコートを、表面にトップコートをそれぞれ施して、ポリプロピレン系樹脂製の化粧シートを作製した。
続いて、この化粧シートを前記木質樹脂発泡成形体の表面にラッピング加工法にて連続的に貼り合わせた後、長さ方向に1000mmの間隔で切断し、実施例1に係る本発明の床材を得た。
木質系樹脂発泡成形体に、コ・エクストルージョン成形を行わず、中央層の発泡倍率を2.0倍とし、それ以外は実施例1と同一の要領にて、比較のための実施例2に係る床材を作製した。
<評価>
実施例2に係る床材は、その製造過程での樹脂流速の不均一性に起因すると想定される、木質樹脂発泡成形体表面のヒケが観察されたが、実施例1に係る床材は、その木質樹脂発泡成形体表面は平滑であり、ヒケなどは観察されなかった。また、それぞれの木質樹脂発泡成形体に対して、切削性評価および線膨張係数測定、機械物性測定を実施したが、両者には大きな違いはみられなかった。
本発明の床材の一実施例の断面構造を示す説明図である。
符号の説明
1・・中央層
2・・外壁層
3・・気泡
4・・木質系充填剤
5・・熱可塑性樹脂
6・・木質系樹脂発泡形成体
7・・化粧シート
8・・床材

Claims (4)

  1. 少なくとも熱可塑性樹脂と木質系充填剤と発泡剤とを含有している木質系樹脂組成物からなる発泡成形体である中央層と、前記熱可塑性樹脂と同系で分子量が低い熱可塑性樹脂を主体としてなり、前記中央層の外周部分を覆っている非発泡性の外壁層とが芯鞘構造となるように一体化されている木質系樹脂発泡成形体を有し、さらにその一表面には化粧シートが積層されていることを特徴とする床材。
  2. 前記木質系樹脂発泡成形体は、コ・エクストルージョン押出(共押出)プロセスにより中央層と外壁層との組合せになる芯鞘構造物として一体的に成形されたものであることを特徴とする請求項1記載の床材。
  3. 前記外壁層は、潤滑剤を含んでいることを特徴とする請求項1または2記載の床材。
  4. 前記外壁層の厚みは、木質系樹脂発泡成形体の厚みの0.01〜0.2倍の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の床材。
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