JP2005028756A - 人工木材の製造方法および人工木材用組成物粉体並びにペレット - Google Patents
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Abstract
【課題】組成物の流動性を良くし、強度を向上しかつ表面に焦げや焼付けを生じない人工木材の製造方法を提供する。
【解決手段】ポリプロピレンを100重量部、平均粒径が50〜170μmの木質系微粉体を120〜150重量部、相溶化剤を1〜2重量部、アクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンからなる強化剤を0.5〜3重量部、滑剤を1〜2重量部で構成される組成物粉体を攪拌混合して加熱し、この加熱した組成物粉体を連続的に押出機に投入して加熱混練して押し出してペレット化する工程と、このペレットを原料として押出成形により所定の形状の成形物とする工程とからなる。
【選択図】 図1
【解決手段】ポリプロピレンを100重量部、平均粒径が50〜170μmの木質系微粉体を120〜150重量部、相溶化剤を1〜2重量部、アクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンからなる強化剤を0.5〜3重量部、滑剤を1〜2重量部で構成される組成物粉体を攪拌混合して加熱し、この加熱した組成物粉体を連続的に押出機に投入して加熱混練して押し出してペレット化する工程と、このペレットを原料として押出成形により所定の形状の成形物とする工程とからなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、木質系微粉体と樹脂とからなる人工木材に係り、強度を改善し、かつ表面の焦げや焼付けがない人工木材の製造方法と人工木材用組成物粉体並びにペレットに関する。
【0002】
【従来の技術】
木粉と樹脂からなる人工木材が従来から利用されている。樹脂成分がポリプロピレンその他のポリオレフィンであるものが近年増加している。これは、成形が比較的容易であるためと、従来使われていた塩化ビニル系の樹脂が環境問題から使用できなくなってきたこと、更には、天然の木材に近い比重が出せるポリオレフィンが注目されてきたこと等が原因となっている(特許文献1〜5参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−80832号公報
【特許文献2】
特開平10−329109号公報
【特許文献3】
特許第2501712号明細書
【特許文献4】
特開平11−70508号公報
【特許文献5】
特開平11−217468号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
樹脂成分にポリオレフィンを用いる場合、木質分とポリオレフィンの相溶性が悪いため、木質成分を全体の50パーセント以上にするのが極めて困難である問題があった。このため、組成物の流動性が悪く、成形(押出し)を困難にし、また、人工木材として十分の強度を得るのが難しかった。
更には、組成物の流動性が悪いために、成形品の表面に焦げや焼付けなどの好ましくない文様が生ずるという問題もあった。
【0005】
先に挙げた特許文献1、2では、木質粉の表面を化学的に改質して、木質粉と樹脂成分の相溶性を改善することが試みられている。
また、特許文献3、4では、木質粉の表面を物理構造的に改質して、木質粉と樹脂成分の相溶性を改善することが試みられている。
【0006】
一方、特許文献5では、加工助剤としてフッ素系樹脂を配合することで、成形品の表面の焦げ付きを防止することが試みられている。
【0007】
この発明は、上記の如くの木質粉とポリオレフィンを含んでいる人工木材について鋭意研究した結果、強化剤としてアクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンを加えることによって、成形品(人工木材)の強度を格段に向上できると共に、組成物の流動性を改善し、加えて成形品の表面の焦げや焼付けを生じなくできるという知見を得て完成したものである。
したがって、この発明は、強度を向上した人工木材の製造方法を提供することを第1の目的としている。
また、組成物の流動性を良くして、成形による製造が容易な人工木材の製造方法を提供することを第2の目的としている。
また、成形品(人工木材)の表面に焦げや焼付けが生じない人工木材の製造方法を提供することを第3の目的としている。
そして併せて、このような製造方法に用いられる人工木材用組成物粉体並びに組成物ペレットを提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的のもとになされたこの発明の製造方法は、ポリプロピレンを100重量部、平均粒径が50〜170μmの木質系微粉体を120〜150重量部、相溶化剤を1〜2重量部、アクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンからなる強化剤を0.5〜3重量部、滑剤を1〜2重量部で構成される組成物粉体を攪拌混合して加熱し、この加熱した組成物粉体を連続的に押出機に投入して加熱混練して押し出してペレット化する工程と、このペレットを原料として押出成形により所定の形状の成形物とする工程とからなる人工木材の製造方法である。
【0009】
また、この発明の人工木材用組成物粉体は、ポリプロピレンを100重量部、平均粒径が50〜170μmの木質系微粉体を120〜150重量部、相溶化剤を1〜2重量部、アクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンからなる強化剤を0.5〜3重量部、滑剤を1〜2重量部で構成される人工木材用組成物粉体である。
【0010】
更に、この発明の人工木材用組成物粉体ペレットは、上記の人工木材用組成物粉体を、攪拌混合して加熱し、この加熱した組成物粉体を連続的に押出機に投入して加熱混練して押し出してペレット化して得た人工木材用組成物ペレットである。
【0011】
【作用】
この発明の人工木材の製造方法によれば、強化剤としてアクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンを配合したので、人工木材の強度を格段に向上させることができる。そして、更に、この強化剤と相溶化剤との組み合わせによって、押出機で加熱混練したときの流動性を向上させることができ、成形を容易にする。
【0012】
また、強化剤を配合して流動性を向上したことと、滑剤の配合が補い合って、成形品の表面に焦げや焼付けが生ずるのを防ぎ、好ましくない文様が残ることをなくすることができる。
【0013】
前記木質系微粉体は、製造工程において、組成物粉体の攪拌混合、加熱の段階と、ペレット化の工程における押出機による加熱混練の段階で、十分な加熱が行われるので、含有水分の除去が効率的に行われる。
【0014】
また、前記組成物粉体は、十分に混合することが必要であるが、この発明によれば、先ず攪拌混合が行われ、次いで、押出機による加熱混練が二回に亘って行われるので、十分な混合を効率的に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施の形態について説明する。この発明における木質系微粉体としては、木材又は廃木材を粉砕した微粉体を使用することができる。微粉体の粒径は、50〜170μmのものが望ましい。50μm未満のものであってもかまわないが、コスト的に不利である。粒径が170μmを越えると、樹脂成分との相溶性が損なわれて、望ましい人工木材を得ることが難しくなる。
【0016】
木質系微粉体の含有水分は、前記のように製造工程において効率的に除去されるが、含有水分量が、0.3%以下に乾燥したものを用いるのが望ましい。含有水分量が多いと、攪拌混合、加熱の時間を長くしなければならなくなり、製造能率上不利となる。
【0017】
木質系微粉体の配合割合は、100重量部のポリプロピレンに対して、120〜150重量部の範囲とすることができる。120重量部未満では、人工木材としての成形品に木質感を得ることが難しくなる。また、150重量部を超過すると、ポリプロピレンとの相溶性が悪化し、押出機内での組成物の流動性が悪くなり成形を難しくすると共に、強度の高い人工木材が得られなくなる。
【0018】
相溶化剤は、組成物の樹脂成分をポリプロピレンとしたことから、酸変性ポリプロピレン系樹脂とするのが望ましい。ポリプロピレンのメチル基の水素の一部を、マレイン酸又は無水マレイン酸、イタコン酸又は無水イタコン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、アクリル酸、メタクリル酸、テトラハイドロフタル酸、グリシジルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等の変性剤で置換して得られるものである。
【0019】
相溶化剤の配合割合は、100重量部のポリプロピレンに対して0.5〜2重量部の範囲が望ましい。0.5重量部未満では十分な相溶性向上効果を期待できない。一方、この発明では、前記強化剤との相乗効果を期待できるので、1〜1.5の配合で十分であり、2重量部を越えて配合しても、流動性に顕著な変化を与えることはない。
【0020】
この発明に特有の配合剤である強化剤としてのアクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンは、テトラフルオロエチレンを主成分とする単量体を乳化重合することにより得たポリテトラフルオロエチレン粒子水性分散液に、炭素数5〜30のアルキル基を有するアルキルアクリレート又はアルキルメタアクリレート系ポリマー粒子水性分散液を混合して凝固又はスプレードライして得られる粉体である。アルキルアクリレート又はアルキルメタアクリレートの具体例としては、シクロヘキシルアクリレート又はシクロヘキシルメタアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート又は2−エチルヘキシルメタアクリレート、ノニルアクリレート又はノニルメタアクリレート、ドデシルアクリレート又はドデシルメタアクリレート、トリデシルアクリレート又はトリデシルメタアクリレート、オクタデシルアクリレート又はオクタデシルメタアクリレート、イソボニルアクリレート又はイソボニルメタアクリレート、等を挙げることができる。
【0021】
この強化剤は、100重量部のポリプロピレンに対して0.5〜3重量部配合するのが望ましい。0.5重量部未満では人工木材の強度向上、組成物の流動性向上等の効果を得ることができない。強化剤を0.5重量部以上1重量部までは、増加するに従って相溶化剤との相乗効果で組成物の流動性が順次良くなり、押出しが円滑にできるようになる。また、人工木材たる成形品の衝撃強度、曲げ強度が向上すると共に、たわみ量も増していく。したがって、強化剤が増えるに従って、人工木材が軟化する傾向がある。更に、1重量部を越えて増していくと、同様の傾向を示すが、衝撃強度の増加は緩やかになる。そして、強化剤の配合割合が3重量部を越えると、曲げ強度が低下するようになり、たわみ量は増すので、人工木材として使用することに問題が生ずるようになる。
【0022】
組成物を構成した滑剤には、前記強化剤との相乗効果を得る点で、ステアリン酸カルシウムとステアリン酸亜鉛と脂肪酸エステルが好ましい。この滑剤と強化剤との相乗効果によって、押出機のダイス部分を通過する際のすべりが良くなり、成形品の表面の焦げや焼き付けがないようにする。配合の割合は、1〜2重量部が望ましい。1重量部未満では強化剤との相乗効果は得られず、押出しの際に焦げや焼き付が生ずるようになる。2重量部を越えて配合してもそれに見合った効果はなく、強度が落ち且つコスト的に不利である。
【0023】
以上のような組成物粉体を、先ず攪拌混合して加熱する。攪拌はヘンシェルミキサー等の乾式ミキサーを使用することができる。はじめに、木質系微粉体をミキサーに投入し、高速回転して加熱する。加熱の温度と時間は、木質系微粉体に含まれる水分を考慮して決めると良い。温度は、120〜180℃の範囲が望ましい。
【0024】
木質系微粉体を十分に攪拌混合した後、ミキサーに残りの組成物、即ち、ポリプロピレン、相溶化剤、アクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンからなる強化剤および滑剤を投入し、更に攪拌混合する。この攪拌混合は低速で行い組成物が十分に混合されるようにする。混合の時間は15〜20分の範囲が望ましい。
【0025】
このようにして攪拌混合した組成物粉体を、次に、押出機に連続的に投入し、組成物粉体を加熱混練押出しする。押出機に投入された組成物粉体は、前記攪拌混合によって十分に混合されていると共に、組成物中に相溶化剤とこの発明に特有の強化剤、即ちアクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンとが含まれているので、ポリプロピレンと木質系微粉体が十分に交じり合い、しかも流動性が向上され、比較的低い押出圧力(溶融圧力)で組成物成形体を押出すことができる。
【0026】
上記の加熱混練押し出しで得られた組成物成形体は、所定の長さで切断してペレットにする。切断は、押出機から押出された直後の組成物成形体を切断するホットカット方式が簡単である。
【0027】
次に、上記のペレット化された組成物成形体を原料として、別の押出機で所定の断面形状の成形物を連続的に押出しすることで人工木材を得ることができる。この押出工程においても、組成物の流動性が高いので、押出成形を容易に行うことができる。また、組成物中にアクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンからなる強化剤を配合したので、人工木材の強度を向上することができる。加えて、上記強化剤と滑剤の相乗効果で、押出機のダイス部分を通過する際のすべりも良く、表面に焦げや焼き付けなどの文様が生じない人工木材を押出成形することができる。
【0028】
特に、この発明では、押出機による加熱混練押出しが2回に亘って行われるので、組成物の混練が十分に行われ、この発明で特に用いた強化剤が組成物全体に拡散して、その効果を十分かつ確実に発揮させることができる。前記加熱混練押出しに使用する押出機は一軸構造のものであっても良く、又は二軸以上の構造のものであっても良い。
【0029】
【実施例】
次に、この発明の実施例について比較例と共に説明する。表1に実施例1〜4と比較例1、2の組成物の配合割合を示した。表中の単位は重量部である。実施例と比較例は、アクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンでなる強化剤の効果を確認するべく、強化剤および相溶化剤の配合割合を変化させ、その他の組成物の配合割合は一定とした。強化剤は、商品名メタブレンA−3000(三菱レイヨン(株)製、平均粒径300μm)を使用した。相溶化剤には、酸変性ポリプロピレン樹脂を使用した。
【0030】
【表1】
【0031】
表1に示された各組成物は、先ずブレンドミキサーに木粉を投入し170℃まで高速回転で攪拌加熱した後、ポリプロピレンと他の組成物を投入して低速回転で攪拌混合し、20分間これらをクーリングミキサーに投入して40℃以下に冷却した。
【0032】
次に、クーリングミキサーで冷却した組成物粉体を押出機に投入して加熱混練押出しを行い、押出された成形物をホットカット方式で切断して組成物のペレット(径約3.5mmφ、長さ約3.0mm)を製造した。このときの押出機は、シリンダー長65mm、L/D 25、シングルスクリュー構造のもので、4シリンダーを有する押出機(池貝鉄工(株)製)を使用した。押出し時のシリンダー、アダプタ、ダイス各部の温度は表2に示すとおりであった。表中の単位は℃である。
【0033】
【表2】
【0034】
上記によって得られた組成物のペレットを再び別の押出機に投入して加熱混練押出しを行い、板状(幅147mm、厚み13mm)の人工木材を最終的に成形した。この2回目の押出しの際のシリンダー、アダプタ、ダイス各部の温度は表3に示すとおりであった。この表中の単位も℃である。
【0035】
【表3】
【0036】
実施例および比較例の配合割合のものについて、2回目の押出し時の組成物の流動性と、成形された人工木材の強度に関して衝撃強度、曲げ強度および破壊時のたわみ量について測定し、それぞれを図1〜図4に示した。各図は強化剤の添加量を横軸として示してある。この強化剤の添加量は、ポリプロピレンに対するパーセントで示されている。
【0037】
図1は、組成物の流動性に係るもので、押出機内の溶融圧力を縦軸にしてグラフ化したものである。溶融圧力は、ダイスの入口手前で測定した。
【0038】
図2は、人工木材の衝撃強さを縦軸にしてグラフ化したものである。衝撃強さの測定は、JISK−7111(ノッチなし)に準じるシャルビー衝撃試験の方法によった。
【0039】
図3は、曲げ強度を縦軸にしてグラフ化したものである。この曲げ強度は、幅147mm、厚み13mmで押出された人工木材を350mm(スパン長)そして荷重を10mm/minの速度で加えて測定した。
【0040】
図4は、曲げ強度を測定した試料の破壊時のたわみ量をもとめ、それを縦軸にしてグラフ化したものである。
【0041】
図1〜図4の結果から次のことが確かめられた。
▲1▼ 相溶化剤および強化剤を配合しない比較例1は、流動性が悪く(溶融圧力が高い)成形が困難であった。
▲2▼ 強化剤は配合しないが相溶化剤を1.2重量部配合した比較例2も、流動性の向上は認められず、比較例1と同様に成形が困難であった。
▲3▼ 相溶化剤の配合を比較例2と同様として強化剤を0.5重量部配合した実施例1は、流動性が向上し(溶融圧力が低下)、成形が容易になった。また、衝撃強さが約2.5J/m2、曲げ強さが約150Kgf、破壊時のたわみ量約1mmで人工木材として十分な強度が得られた。
▲4▼ 強化剤を1重量部に増加した実施例2は、流動性が更に向上すると共に、衝撃強さ、曲げ強度、破壊時のたわみ量も増加した。
▲5▼ 強化剤を3重量部に増加した実施例3は、曲げ強度および破壊時のたわみ量が強化剤の増加に比例して増加したが、流動性と衝撃強さは好ましい方向ではあるが僅かの改善しか認められなかった。
▲6▼ 強化剤を5重量部に増加した実施例4は、流動性、衝撃強さに大きな変化は認められなかった。また、曲げ強さが低下方向に転じて軟化傾向を示し、破壊時のたわみ量は増大することから、人工木材としての使用に問題となった。
▲7▼ 実施例1〜4で得られた人工木材の表面は、好ましい木質感を示し、焦げや焼き付けによる文様は認められなかった。
▲8▼ 結局、実施例1〜3のものが製造を容易にしかつ人工木材としても好ましいものであった。したがって、強化剤の配合は0.5〜3重量部の範囲とするのが良いことが分かった。
【0042】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば、特に強化剤としてアクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンを組成物中に所定量配合したので、組成物の流動性を向上させて、人工木材の押出成形による製造を容易にすると共に、得られる人工木材の強度を向上し、しかも木質感の高い人工木材とすることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例と比較例の組成物の流動性を示すグラフである。
【図2】この発明の実施例の人工木材の衝撃強度を示すグラフである。
【図3】この発明の実施例の人工木材の曲げ強度を示すグラフである。
【図4】この発明の実施例の人工木材の破壊時のたわみ量を示すグラフである。
【発明の属する技術分野】
この発明は、木質系微粉体と樹脂とからなる人工木材に係り、強度を改善し、かつ表面の焦げや焼付けがない人工木材の製造方法と人工木材用組成物粉体並びにペレットに関する。
【0002】
【従来の技術】
木粉と樹脂からなる人工木材が従来から利用されている。樹脂成分がポリプロピレンその他のポリオレフィンであるものが近年増加している。これは、成形が比較的容易であるためと、従来使われていた塩化ビニル系の樹脂が環境問題から使用できなくなってきたこと、更には、天然の木材に近い比重が出せるポリオレフィンが注目されてきたこと等が原因となっている(特許文献1〜5参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−80832号公報
【特許文献2】
特開平10−329109号公報
【特許文献3】
特許第2501712号明細書
【特許文献4】
特開平11−70508号公報
【特許文献5】
特開平11−217468号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
樹脂成分にポリオレフィンを用いる場合、木質分とポリオレフィンの相溶性が悪いため、木質成分を全体の50パーセント以上にするのが極めて困難である問題があった。このため、組成物の流動性が悪く、成形(押出し)を困難にし、また、人工木材として十分の強度を得るのが難しかった。
更には、組成物の流動性が悪いために、成形品の表面に焦げや焼付けなどの好ましくない文様が生ずるという問題もあった。
【0005】
先に挙げた特許文献1、2では、木質粉の表面を化学的に改質して、木質粉と樹脂成分の相溶性を改善することが試みられている。
また、特許文献3、4では、木質粉の表面を物理構造的に改質して、木質粉と樹脂成分の相溶性を改善することが試みられている。
【0006】
一方、特許文献5では、加工助剤としてフッ素系樹脂を配合することで、成形品の表面の焦げ付きを防止することが試みられている。
【0007】
この発明は、上記の如くの木質粉とポリオレフィンを含んでいる人工木材について鋭意研究した結果、強化剤としてアクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンを加えることによって、成形品(人工木材)の強度を格段に向上できると共に、組成物の流動性を改善し、加えて成形品の表面の焦げや焼付けを生じなくできるという知見を得て完成したものである。
したがって、この発明は、強度を向上した人工木材の製造方法を提供することを第1の目的としている。
また、組成物の流動性を良くして、成形による製造が容易な人工木材の製造方法を提供することを第2の目的としている。
また、成形品(人工木材)の表面に焦げや焼付けが生じない人工木材の製造方法を提供することを第3の目的としている。
そして併せて、このような製造方法に用いられる人工木材用組成物粉体並びに組成物ペレットを提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的のもとになされたこの発明の製造方法は、ポリプロピレンを100重量部、平均粒径が50〜170μmの木質系微粉体を120〜150重量部、相溶化剤を1〜2重量部、アクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンからなる強化剤を0.5〜3重量部、滑剤を1〜2重量部で構成される組成物粉体を攪拌混合して加熱し、この加熱した組成物粉体を連続的に押出機に投入して加熱混練して押し出してペレット化する工程と、このペレットを原料として押出成形により所定の形状の成形物とする工程とからなる人工木材の製造方法である。
【0009】
また、この発明の人工木材用組成物粉体は、ポリプロピレンを100重量部、平均粒径が50〜170μmの木質系微粉体を120〜150重量部、相溶化剤を1〜2重量部、アクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンからなる強化剤を0.5〜3重量部、滑剤を1〜2重量部で構成される人工木材用組成物粉体である。
【0010】
更に、この発明の人工木材用組成物粉体ペレットは、上記の人工木材用組成物粉体を、攪拌混合して加熱し、この加熱した組成物粉体を連続的に押出機に投入して加熱混練して押し出してペレット化して得た人工木材用組成物ペレットである。
【0011】
【作用】
この発明の人工木材の製造方法によれば、強化剤としてアクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンを配合したので、人工木材の強度を格段に向上させることができる。そして、更に、この強化剤と相溶化剤との組み合わせによって、押出機で加熱混練したときの流動性を向上させることができ、成形を容易にする。
【0012】
また、強化剤を配合して流動性を向上したことと、滑剤の配合が補い合って、成形品の表面に焦げや焼付けが生ずるのを防ぎ、好ましくない文様が残ることをなくすることができる。
【0013】
前記木質系微粉体は、製造工程において、組成物粉体の攪拌混合、加熱の段階と、ペレット化の工程における押出機による加熱混練の段階で、十分な加熱が行われるので、含有水分の除去が効率的に行われる。
【0014】
また、前記組成物粉体は、十分に混合することが必要であるが、この発明によれば、先ず攪拌混合が行われ、次いで、押出機による加熱混練が二回に亘って行われるので、十分な混合を効率的に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施の形態について説明する。この発明における木質系微粉体としては、木材又は廃木材を粉砕した微粉体を使用することができる。微粉体の粒径は、50〜170μmのものが望ましい。50μm未満のものであってもかまわないが、コスト的に不利である。粒径が170μmを越えると、樹脂成分との相溶性が損なわれて、望ましい人工木材を得ることが難しくなる。
【0016】
木質系微粉体の含有水分は、前記のように製造工程において効率的に除去されるが、含有水分量が、0.3%以下に乾燥したものを用いるのが望ましい。含有水分量が多いと、攪拌混合、加熱の時間を長くしなければならなくなり、製造能率上不利となる。
【0017】
木質系微粉体の配合割合は、100重量部のポリプロピレンに対して、120〜150重量部の範囲とすることができる。120重量部未満では、人工木材としての成形品に木質感を得ることが難しくなる。また、150重量部を超過すると、ポリプロピレンとの相溶性が悪化し、押出機内での組成物の流動性が悪くなり成形を難しくすると共に、強度の高い人工木材が得られなくなる。
【0018】
相溶化剤は、組成物の樹脂成分をポリプロピレンとしたことから、酸変性ポリプロピレン系樹脂とするのが望ましい。ポリプロピレンのメチル基の水素の一部を、マレイン酸又は無水マレイン酸、イタコン酸又は無水イタコン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、アクリル酸、メタクリル酸、テトラハイドロフタル酸、グリシジルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等の変性剤で置換して得られるものである。
【0019】
相溶化剤の配合割合は、100重量部のポリプロピレンに対して0.5〜2重量部の範囲が望ましい。0.5重量部未満では十分な相溶性向上効果を期待できない。一方、この発明では、前記強化剤との相乗効果を期待できるので、1〜1.5の配合で十分であり、2重量部を越えて配合しても、流動性に顕著な変化を与えることはない。
【0020】
この発明に特有の配合剤である強化剤としてのアクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンは、テトラフルオロエチレンを主成分とする単量体を乳化重合することにより得たポリテトラフルオロエチレン粒子水性分散液に、炭素数5〜30のアルキル基を有するアルキルアクリレート又はアルキルメタアクリレート系ポリマー粒子水性分散液を混合して凝固又はスプレードライして得られる粉体である。アルキルアクリレート又はアルキルメタアクリレートの具体例としては、シクロヘキシルアクリレート又はシクロヘキシルメタアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート又は2−エチルヘキシルメタアクリレート、ノニルアクリレート又はノニルメタアクリレート、ドデシルアクリレート又はドデシルメタアクリレート、トリデシルアクリレート又はトリデシルメタアクリレート、オクタデシルアクリレート又はオクタデシルメタアクリレート、イソボニルアクリレート又はイソボニルメタアクリレート、等を挙げることができる。
【0021】
この強化剤は、100重量部のポリプロピレンに対して0.5〜3重量部配合するのが望ましい。0.5重量部未満では人工木材の強度向上、組成物の流動性向上等の効果を得ることができない。強化剤を0.5重量部以上1重量部までは、増加するに従って相溶化剤との相乗効果で組成物の流動性が順次良くなり、押出しが円滑にできるようになる。また、人工木材たる成形品の衝撃強度、曲げ強度が向上すると共に、たわみ量も増していく。したがって、強化剤が増えるに従って、人工木材が軟化する傾向がある。更に、1重量部を越えて増していくと、同様の傾向を示すが、衝撃強度の増加は緩やかになる。そして、強化剤の配合割合が3重量部を越えると、曲げ強度が低下するようになり、たわみ量は増すので、人工木材として使用することに問題が生ずるようになる。
【0022】
組成物を構成した滑剤には、前記強化剤との相乗効果を得る点で、ステアリン酸カルシウムとステアリン酸亜鉛と脂肪酸エステルが好ましい。この滑剤と強化剤との相乗効果によって、押出機のダイス部分を通過する際のすべりが良くなり、成形品の表面の焦げや焼き付けがないようにする。配合の割合は、1〜2重量部が望ましい。1重量部未満では強化剤との相乗効果は得られず、押出しの際に焦げや焼き付が生ずるようになる。2重量部を越えて配合してもそれに見合った効果はなく、強度が落ち且つコスト的に不利である。
【0023】
以上のような組成物粉体を、先ず攪拌混合して加熱する。攪拌はヘンシェルミキサー等の乾式ミキサーを使用することができる。はじめに、木質系微粉体をミキサーに投入し、高速回転して加熱する。加熱の温度と時間は、木質系微粉体に含まれる水分を考慮して決めると良い。温度は、120〜180℃の範囲が望ましい。
【0024】
木質系微粉体を十分に攪拌混合した後、ミキサーに残りの組成物、即ち、ポリプロピレン、相溶化剤、アクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンからなる強化剤および滑剤を投入し、更に攪拌混合する。この攪拌混合は低速で行い組成物が十分に混合されるようにする。混合の時間は15〜20分の範囲が望ましい。
【0025】
このようにして攪拌混合した組成物粉体を、次に、押出機に連続的に投入し、組成物粉体を加熱混練押出しする。押出機に投入された組成物粉体は、前記攪拌混合によって十分に混合されていると共に、組成物中に相溶化剤とこの発明に特有の強化剤、即ちアクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンとが含まれているので、ポリプロピレンと木質系微粉体が十分に交じり合い、しかも流動性が向上され、比較的低い押出圧力(溶融圧力)で組成物成形体を押出すことができる。
【0026】
上記の加熱混練押し出しで得られた組成物成形体は、所定の長さで切断してペレットにする。切断は、押出機から押出された直後の組成物成形体を切断するホットカット方式が簡単である。
【0027】
次に、上記のペレット化された組成物成形体を原料として、別の押出機で所定の断面形状の成形物を連続的に押出しすることで人工木材を得ることができる。この押出工程においても、組成物の流動性が高いので、押出成形を容易に行うことができる。また、組成物中にアクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンからなる強化剤を配合したので、人工木材の強度を向上することができる。加えて、上記強化剤と滑剤の相乗効果で、押出機のダイス部分を通過する際のすべりも良く、表面に焦げや焼き付けなどの文様が生じない人工木材を押出成形することができる。
【0028】
特に、この発明では、押出機による加熱混練押出しが2回に亘って行われるので、組成物の混練が十分に行われ、この発明で特に用いた強化剤が組成物全体に拡散して、その効果を十分かつ確実に発揮させることができる。前記加熱混練押出しに使用する押出機は一軸構造のものであっても良く、又は二軸以上の構造のものであっても良い。
【0029】
【実施例】
次に、この発明の実施例について比較例と共に説明する。表1に実施例1〜4と比較例1、2の組成物の配合割合を示した。表中の単位は重量部である。実施例と比較例は、アクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンでなる強化剤の効果を確認するべく、強化剤および相溶化剤の配合割合を変化させ、その他の組成物の配合割合は一定とした。強化剤は、商品名メタブレンA−3000(三菱レイヨン(株)製、平均粒径300μm)を使用した。相溶化剤には、酸変性ポリプロピレン樹脂を使用した。
【0030】
【表1】
【0031】
表1に示された各組成物は、先ずブレンドミキサーに木粉を投入し170℃まで高速回転で攪拌加熱した後、ポリプロピレンと他の組成物を投入して低速回転で攪拌混合し、20分間これらをクーリングミキサーに投入して40℃以下に冷却した。
【0032】
次に、クーリングミキサーで冷却した組成物粉体を押出機に投入して加熱混練押出しを行い、押出された成形物をホットカット方式で切断して組成物のペレット(径約3.5mmφ、長さ約3.0mm)を製造した。このときの押出機は、シリンダー長65mm、L/D 25、シングルスクリュー構造のもので、4シリンダーを有する押出機(池貝鉄工(株)製)を使用した。押出し時のシリンダー、アダプタ、ダイス各部の温度は表2に示すとおりであった。表中の単位は℃である。
【0033】
【表2】
【0034】
上記によって得られた組成物のペレットを再び別の押出機に投入して加熱混練押出しを行い、板状(幅147mm、厚み13mm)の人工木材を最終的に成形した。この2回目の押出しの際のシリンダー、アダプタ、ダイス各部の温度は表3に示すとおりであった。この表中の単位も℃である。
【0035】
【表3】
【0036】
実施例および比較例の配合割合のものについて、2回目の押出し時の組成物の流動性と、成形された人工木材の強度に関して衝撃強度、曲げ強度および破壊時のたわみ量について測定し、それぞれを図1〜図4に示した。各図は強化剤の添加量を横軸として示してある。この強化剤の添加量は、ポリプロピレンに対するパーセントで示されている。
【0037】
図1は、組成物の流動性に係るもので、押出機内の溶融圧力を縦軸にしてグラフ化したものである。溶融圧力は、ダイスの入口手前で測定した。
【0038】
図2は、人工木材の衝撃強さを縦軸にしてグラフ化したものである。衝撃強さの測定は、JISK−7111(ノッチなし)に準じるシャルビー衝撃試験の方法によった。
【0039】
図3は、曲げ強度を縦軸にしてグラフ化したものである。この曲げ強度は、幅147mm、厚み13mmで押出された人工木材を350mm(スパン長)そして荷重を10mm/minの速度で加えて測定した。
【0040】
図4は、曲げ強度を測定した試料の破壊時のたわみ量をもとめ、それを縦軸にしてグラフ化したものである。
【0041】
図1〜図4の結果から次のことが確かめられた。
▲1▼ 相溶化剤および強化剤を配合しない比較例1は、流動性が悪く(溶融圧力が高い)成形が困難であった。
▲2▼ 強化剤は配合しないが相溶化剤を1.2重量部配合した比較例2も、流動性の向上は認められず、比較例1と同様に成形が困難であった。
▲3▼ 相溶化剤の配合を比較例2と同様として強化剤を0.5重量部配合した実施例1は、流動性が向上し(溶融圧力が低下)、成形が容易になった。また、衝撃強さが約2.5J/m2、曲げ強さが約150Kgf、破壊時のたわみ量約1mmで人工木材として十分な強度が得られた。
▲4▼ 強化剤を1重量部に増加した実施例2は、流動性が更に向上すると共に、衝撃強さ、曲げ強度、破壊時のたわみ量も増加した。
▲5▼ 強化剤を3重量部に増加した実施例3は、曲げ強度および破壊時のたわみ量が強化剤の増加に比例して増加したが、流動性と衝撃強さは好ましい方向ではあるが僅かの改善しか認められなかった。
▲6▼ 強化剤を5重量部に増加した実施例4は、流動性、衝撃強さに大きな変化は認められなかった。また、曲げ強さが低下方向に転じて軟化傾向を示し、破壊時のたわみ量は増大することから、人工木材としての使用に問題となった。
▲7▼ 実施例1〜4で得られた人工木材の表面は、好ましい木質感を示し、焦げや焼き付けによる文様は認められなかった。
▲8▼ 結局、実施例1〜3のものが製造を容易にしかつ人工木材としても好ましいものであった。したがって、強化剤の配合は0.5〜3重量部の範囲とするのが良いことが分かった。
【0042】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば、特に強化剤としてアクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンを組成物中に所定量配合したので、組成物の流動性を向上させて、人工木材の押出成形による製造を容易にすると共に、得られる人工木材の強度を向上し、しかも木質感の高い人工木材とすることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例と比較例の組成物の流動性を示すグラフである。
【図2】この発明の実施例の人工木材の衝撃強度を示すグラフである。
【図3】この発明の実施例の人工木材の曲げ強度を示すグラフである。
【図4】この発明の実施例の人工木材の破壊時のたわみ量を示すグラフである。
Claims (8)
- ポリプロピレンを100重量部、平均粒径が50〜170μmの木質系微粉体を120〜150重量部、相溶化剤を1〜2重量部、アクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンからなる強化剤を0.5〜3重量部、滑剤を1〜2重量部で構成される組成物粉体を攪拌混合して加熱し、この加熱した組成物粉体を連続的に押出機に投入して加熱混練して押し出してペレット化する工程と、このペレットを原料として押出成形により所定の形状の成形物とする工程とからなる人工木材の製造方法。
- 前記相溶化剤は、酸変性ポリプロピレン系樹脂とする請求項1に記載の人工木材の製造方法。
- 前記滑剤は、ステアリン酸カルシウムとステアリン酸亜鉛と脂肪酸エステルとする請求項1に記載の人工木材の製造方法。
- 前記ペレット化は、ホットカット方式で行う請求項1に記載の人工木材の製造方法。
- ポリプロピレンを100重量部、平均粒径が50〜170μmの木質系微粉体を120〜150重量部、相溶化剤を1〜2重量部、アクリル系高分子化合物を分散配合したポリテトラフルオロエチレンからなる強化剤を0.5〜3重量部、滑剤を1〜2重量部で構成される人工木材用組成物粉体。
- 前記相溶化剤は、酸変性ポリプロピレン系樹脂とする請求項5に記載の人工木材用組成物粉体。
- 前記滑剤は、ステアリン酸カルシウムとステアリン酸亜鉛と脂肪酸エステルとする請求項5に記載の人工木材用組成物粉体。
- 請求項5に記載の人工木材用組成物粉体を、攪拌混合して加熱し、この加熱した組成物粉体を連続的に押出機に投入して加熱混練して押し出してペレット化して得た人工木材用組成物ペレット。
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