JPH07117164A - 耐衝撃性に優れた無機質化粧板 - Google Patents

耐衝撃性に優れた無機質化粧板

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JPH07117164A
JPH07117164A JP5285826A JP28582693A JPH07117164A JP H07117164 A JPH07117164 A JP H07117164A JP 5285826 A JP5285826 A JP 5285826A JP 28582693 A JP28582693 A JP 28582693A JP H07117164 A JPH07117164 A JP H07117164A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無機質化粧板は、水酸化アルミニウムと熱硬
化性樹脂とから成る板状の無機質基材層の表面に、着色
用の紙に透明熱硬化性樹脂を含浸した表面化粧層を熱圧
着したものであり、耐熱性・不燃性を備えた壁面材に利
用される。本発明は、この無機質化粧板の耐熱性・不燃
性向上と、衝撃強度が大きく、亀裂が生じても、破片の
飛散しない程度の耐衝撃性の付与を目的とする。 【構成】 無機質化粧板は、表面化粧層の該着色用の紙
を不燃紙とし、表面化粧層同じ構成のバッカー層を該無
機質基材の裏面に積層し、さらにバッカー層の裏面にア
ラミド系の強靱繊維層を積層して、熱圧着一体とする。
トンネルの内装用の不燃性・耐衝撃性化粧板として優れ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土木建築の分野におい
て、建物や構築物の壁面に使用する不燃性で且つ耐衝撃
性に優れた無機質化粧板に関する。
【0002】
【従来の技術と解決課題】水酸化アルミニウムと熱硬化
性樹脂とを混合してなる無機質基材と、パターン用のプ
リント紙・布に熱硬化性樹脂を含浸してなる表面層と、
を基本構成とし、両者を熱圧着して積層体とした無機質
化粧板は公知であり広く使用されている。
【0003】この化粧板は、表面層はその樹脂を透明と
して、プリント紙・布の色調図形模様などのパターンを
表現して、無機質基材中の水酸化アルミニウム粉末骨材
が耐熱性・不燃性であり、全体として不燃性を具備した
ものである。そして、無機質基材中に他の無機質粉末や
粘土類を配合して機械的性質の向上と成形性を付与し、
無機質基材と表面層との間に遮蔽紙を介在させて、熱圧
加工時に一体にエンボス成型をしてタイル板にしたもの
もある(例えば、特公昭56−31260号公報)。
【0004】上記従来の無機質化粧板は、合成樹脂製化
粧板と同様の成型性と意匠性を具備しながら、安価で施
工性も良く、不燃性を有する点で優れている。しかしな
がら、無機質化粧板を建物内の壁部材として使用する場
合は勿論、建物外の道路周辺部材として使用する様な場
合にも、物の衝撃により破損することがあり、その破片
が飛散するなど、大きな衝撃荷重にはなお脆弱であると
いう難点があった。
【0005】また、この無機質化粧板をトンネル内壁の
化粧板として利用する場合には、トンネル火災に備えて
不燃性ないしは自然消化性を具備するとともに、自動車
の万一の衝突にそなえて耐衝撃性ないし飛散防護機能を
付与する必要がある。
【0006】本発明は、上記問題に鑑み、不燃性・耐熱
性の向上と飛散防護機能の付与を目的として、建物内の
壁部材としてだけでなく、道路周辺部材としても利用さ
れ得る無機質化粧板を提供使用とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の無機質化粧板
は、主たる骨材としての水酸化アルミニウム粉末等の結
晶水を有する無機物と結合剤としての熱硬化性樹脂とを
混和して成る無機質基材層と、該無機質基材層の表面側
に配置して、着色された紙若しくは布に熱硬化性樹脂を
含浸して成る表面化粧層と、該無機質基材層の表面側及
び裏面側のいずれか一方又は双方に配置した炭素系、ポ
リイミド系、若しくはアラミド系の強靱繊維層と、を熱
圧着により一体に積層して成ることを特徴とするもので
ある。
【0008】そして、無機質化粧板は、好ましくは、上
記無機質基材層の裏面側に紙若しくは布に熱硬化性樹脂
を含浸して成る裏打層が配置され、上記強靱繊維層が該
裏打層に熱圧着されているものが採用される。
【0009】
【作用】本発明の無機質化粧板の基本構成は、無機質基
材層と表面化粧層と強靱繊維層であるが、無機質基材層
は、化粧板全体の形状を成型維持し、且つ不燃性を決定
するもので、結合剤としての熱硬化性樹脂は水酸化アル
ミニウム粒子等の無機物を固結して強固な基板を形成す
る。さらに主たる骨材としての水酸化アルミニウム等の
結晶水を有する無機物は、300〜550℃で結晶水を
放出して燃焼を抑制し、分解後はアルミナとなって耐熱
材として作用し、高温に暴露されても不燃性であるの
で、無機質基材層全体を不燃性にする。
【0010】表面化粧層は、化粧板の表面の美観を定め
るもので、所望の色彩模様に着色された紙若しくは布に
熱硬化性樹脂を含浸して成り、この表面化粧層は無機質
基材層の表面側に熱圧着一体に積層されるから、化粧板
の表面は色彩模様が表現される。
【0011】強靱繊維層は、炭素系繊維、ポリイミド系
繊維またはアラミド系繊維であって、高強力で熱的に安
定であり、各層に混和された熱硬化性樹脂により無機質
基材層の表面側又は裏面側に一体に積層されるので、無
機質基材層に機械的衝撃により又は熱的衝撃(急加熱に
よる膨張など)によって層厚み方向に亀裂が生じても、
亀裂片を飛散や剥離をせずに貼着固定し、さらに、当該
基材層の亀裂の面域方向への伝播を阻止して、亀裂の拡
大を防止し、無機質化粧板の衝撃性を著しく向上する。
【0012】この強靱繊維層は、表面化粧層の表面に積
層されることはないが、この点を除けば、無機質基材の
表面側又は裏面側のいずれにでも或は両側に積層しても
上記機能を発現でき、また接着層その他の層(例えば裏
打層)を介して無機質基材に対して間接的に積層しても
良く、この亀裂拡大防止機能を発現する。
【0013】裏打層は、表面化粧層と同じく紙若しくは
布に熱硬化性樹脂を含浸して成るもので、当該表面化粧
層とは反対側の無機質基材層裏面側に熱圧着一体に積層
されているから、裏打層と表面化粧層とが、熱圧着成型
後の冷却過程やその後の保持使用中に化粧板が反り変形
するのを防止する。
【0014】
【実施例】本発明の無機質化粧板の実施例を以下に説明
する。
【0015】図1(A)、(B)及び(C)は、本発明
の化粧板の基本構成を示す模式的断面図を示すが、同図
(A)は、無機質基材層1の表面側に表面化粧層2を、
他の裏面側に強靱繊維層3を、積層一体にした化粧板を
示している。同図(B)は、無機質基材層1とその表面
側の表面化粧層2との間に強靱繊維層3を挟接して、積
層一体にしたものである。同図(C)は、無機質材1の
表面側に表面化粧層2と強靱繊維層3とを、他の裏面側
に強靱繊維層3を、積層一体にしたものである。
【0016】この化粧板の無機質基材層1を形成する材
料と配合は以下に示す。 (主たる骨材)無機質基材層1に用いられる主たる骨材
としては水酸化アルミニウム(Al23 ・3H2 O、
或いはAl(OH)3 )や水酸化マグネシウムや硅酸カ
ルシウム等の結晶水を有する無機物が用いられる。これ
らの無機物は無機質基材1に50〜97%含有される。
50%未満では不燃性が不十分で、97%を越えると樹
脂の成型能を以てしても成型不良となり化粧板としての
強度が低下する。好ましくは、70〜90%とする。
【0017】(結合剤)結合剤としての熱硬化性樹脂
は、無機質基材層1に対し、メラミン樹脂、ユリヤ樹
脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂等の縮合型樹脂又
は、ホルマリン樹脂を3〜12%の配合量とする。難燃
性の点からメラミン樹脂が最も優れる。配合量が3%未
満では、結合力不足となり、12%を越えると、水酸化
アルミニウムを多量に使用しても不燃性とはならない。
最適の配合量は、4〜10%の範囲である。
【0018】(補助骨材)無機質基材層1には、上記の
主たる骨材以外に、補助骨材を添加することができる。
補助骨材としては、成型した無機質基材層1の機械的強
度の向上のために、硅砂、方解石や炭酸カルシウム、硅
酸カルシウム等の微粉を一種又は二種以上配合する。ま
た、熱圧成型時の流動性を付与するために、ゼオライ
ト、カオリン、ベントナイトなど粘土質微粉を一種又は
二種以上配合する。これらの補助骨材の総量は、添加す
る場合は、無機質基材層1中に40%以下添加するが、
好ましくは5〜30%の範囲である。補助骨材が40%
を越えると水酸化アルミニウムによる不燃性が損なわれ
る。
【0019】(補強繊維)成型した無機質基材の機械的
強度を改善するため、ガラス繊維、セラミック繊維やス
テンレス鋼細線等の無機繊維の短繊維、或は炭素繊維、
アラミド繊維、イミド繊維等の有機繊維の短繊維を0.
2〜10%添加することができる。
【0020】次に、表面化粧層2は、着色したセルロー
ズパルプ紙または無機質不燃紙などの紙又は布21(不
織布を含む)に、メラミン樹脂、ユリヤ樹脂、ジアリル
フタレート樹脂、又はグアナミン樹脂などの樹脂22を
含浸させたものである。紙又は布21は、70g/m2
以上、特に100〜300g/m2 のものを使用し、樹
脂含浸量は、その紙布の単位面積当たりの重量比で、紙
布10部に対して樹脂5〜20部とする。含浸樹脂22
としては、難燃性の点と透明で深みのある模様が得られ
る点から、メラミン樹脂が最適である。
【0021】上記パルプ紙又は不燃紙への着色は、これ
らの紙に所望の色彩や模様図形を印刷したあと、樹脂含
浸を行うが、樹脂含浸後にその樹脂表面に印刷してもよ
い。
【0022】無機質不燃紙は、硅酸マグネシウムや水酸
化アルミニウムや水酸化マグネシームや硅酸アルミニウ
ム等の水を含む無機物を主要成分とし、これを70〜9
5wt%含んで抄紙したもので、耐熱性・不燃性に優
れ、曲げ強度が大きく、加工性もよい。他の成分として
は補強の為のガラス繊維を5〜20wt%、結合剤とし
ての有機成分を0〜10wt%含んでいる。この不燃紙
は、メラミン樹脂との組合せが最もすぐれている。
【0023】強靱繊維層3は、アラミド系樹脂繊維、ポ
リイミド系樹脂繊維又は炭素繊維の長繊維の織布又は不
織布から成るものである。アラミド系樹脂繊維には、メ
タ型(ポリメタフェニレンイソフタラミドなど)とパラ
型(ポリパラフェニレンテレフタラミドなど)が利用さ
れる。特にパラ型アラシド樹脂繊維は高強力、耐熱性、
寸法安定性、耐疲労性が優れており、破断強度はガラス
繊維の3倍もあり、無機質化粧板の耐衝撃性を著しく向
上させる。これら織布又は不織布は20〜60g/m2
のものでよい。これらアラミド系樹脂繊維やポリイミド
系樹脂繊維にポリエチレンテレフタレート繊維や、ポリ
エステル繊維、ポリ酢酸ビニル繊維を30%以下を混合
して得た不織布を利用することもできる。
【0024】化粧板の成型は、加熱可能な上下一対のプ
レス型の間隙に、強靱繊維層3の上記繊維不織布と、無
機質基材層1となる水酸化アルミニウム粉末骨材と結合
剤樹脂とを混合した混合物と、表面化粧層2となる上記
樹脂含浸した紙と、を配置重積し、両プレス型を加圧し
且つ樹脂の溶融温度以上にプレス型を加熱して保持す
る。冷却後には、圧着した強靱繊維層3、無機質基材層
1及び表面化粧層2からなる三層構造の化粧板(図1
(A))が得られる。表面化粧層2と無機質基材層1と
強靱繊維層3の配置順を変えて同様にプレスすることで
図1(B),(C)の構造の化粧板が得られる。無機質
基材層1となる水酸化アルミニウム粉末骨材と結合剤樹
脂とを混合した混合物は、あらかじめ単独で板状に予備
成形したものを使用するのが成形性や作業性の点で好ま
しい。
【0025】強靱繊維層3自体には熱硬化性樹脂を含有
していなくても、無機質基材1の熱硬化性樹脂が溶融し
て滲み出し、強靱繊維層3と無機質基材1は強固に固着
される。上記三層間の固着を容易にするため、 表面化
粧層2と無機質基材層1との間に、及び、無機質基材層
1と強靱繊維層3との間に、接着層4を介在させること
もできる(図2(A)参照)。接着層4は、セルローズ
パルプ紙の10〜100g/m2 の薄葉紙に、フェノー
ル樹脂、メラミン樹脂又はユリア樹脂等の熱硬化性樹脂
を、薄葉紙重量10部に対して10〜30部を含浸させ
たものである。フェノール樹脂が接着性良好のために好
んで使用される。
【0026】図2(A) には、無機質基材層1の裏面
側に、裏打層5を設けた例を示している。この裏打層5
は、着色しない点を除いて、上記の表面化粧層2と同じ
構成のもので、表面化粧層2の反対側の無機質基材層1
に接着層4を介して熱圧着により表面化粧層等と同時に
固着される。この裏打層5は、表面化粧層2に使用した
同じパルプ紙又は不燃紙と含浸樹脂とが使用されるか
ら、熱圧着成型後の冷却過程で、無機質基材層1と表面
化粧層2との収縮量の差による反り変形を生じる場合
に、裏打層5が反り変形を相殺して防止するのである。
この裏打層5を用いたときには、強靱繊維層3は裏打層
5からの熱硬化性樹脂の滲み出しにより固着される。
【0027】次に、本発明の化粧板の試験結果を以下に
示す。実施例として、図2(A) に示した構成の化粧
板を次の配合により成型した。
【0028】(1)無機質基材層 ;水酸化アルミニウ
ム 80%、メラミン樹脂液 7.5%、 炭酸カルシ
ウム 10%、 ガラス繊維 2.0%、 硬化剤
0.5%の混合物をあらかじめ厚み4mmのシートにロ
ール成型したもの。
【0029】(2)化粧層 ;不燃紙(硅酸マグネ
シウム85%,ガラス繊維10%,有機繊維5%)10
重量部にメラミン樹脂10重量部を含浸したもの。
【0030】(3)裏打層 化粧層に同じ。 (4)繊維層 ;アラミド繊維の不織布(日本バイリ
ーン(株)製;40g/m2 )。 (5)接着層 ;フェノール樹脂含浸の薄葉紙(薄葉紙
10重量部に樹脂25部含浸)。
【0031】これらの材料を図3(A)に示すように配
置して、プレス型により100kg/cm2 の圧力下で
150℃×5minの加熱をして熱圧成型した後型内で
冷却し厚み42mm、長さ220mm、幅220mmの
化粧板を得た。
【0032】比較例として、同様の構成の化粧板を次の
配合により成型した。熱圧着成型法は、実施例と同じで
厚み42mmの化粧板である。 (1)無機質基材層 ;水酸化アルミニウム70%、フ
ェノール樹脂液7.5%、 炭酸カルシウム15%、
ガラス繊維 2.5%の混練物ををあらかじめ厚み4m
mのシートにロール成型したもの。
【0033】(2)化粧層 ;セルローズパルプ製
の薄葉紙にメラミン樹脂を含浸したもの(薄葉紙10重
量部に樹脂12重量部含浸)。 (3)裏打層 ; 化粧層に同じ。 (4)接着層 ; フェノール樹脂含浸の薄葉紙
(薄葉紙10重量部に樹脂25部含浸)。
【0034】試験結果を表1にまとめた。実施例の化粧
板は、特に、耐衝撃性にすぐれ、鋼球落下試験におい
て、比較例の化粧板は落下と同時に破片が飛び散った
が、実施例のものは、亀裂は発生してもアラミド繊維不
織布層でとまって保形され破片の飛散がなかった。
【0035】
【表1】
【0036】本発明の無機質化粧板の他の構成の例を図
2(B)と(C)に示すが、図2(B)は、強靱繊維層
3aを裏打層5の裏面と共に、化粧層2と無機質基材層
1との間にも他の強靱繊維層3bを介在させたもので2
重に強化されている。このため、同図に示す化粧層2と
してセルローズパルプ製の薄葉紙にメラミン樹脂等の熱
硬化性樹脂を含浸させたものを使用しても衝撃性に十分
耐える化粧板となる。そして、強靱繊維層3a,3bが
無機質基材層1の両側にあるので、該基材層1にヒビや
亀裂が発生せず、化粧板として優れた耐衝撃性を有す
る。さらに、この化粧層2には無機物が混入していない
ので、無機質基材層1との固着力は一層強固となる。同
図(C)は、裏打層5と無機質基材層1との間に強靱繊
維層3を介在させた例である。
【0037】以上示したような無機質化粧板は、耐衝撃
性と不燃性に優れているから、トンネル用の内装材とし
ての用途に好ましく用いられる。図4は、トンネル内面
にこの無機質化粧板を添設する工法を示すが、トンネル
9の内壁91に適当間隔で支柱8を添設し、この支柱間
を上下2列のCチャンネル鋼材81を相対向する如く横
設し、これらCチャンネル鋼材81の間に無機質化粧板
10の上縁と下縁とを挟接して交換可能に固定するもの
である。尤も、支柱に無機質化粧板を直接にビス止め又
はボルト止めしてもよい。
【0038】トンネル内壁の無機質化粧板10は、走行
する自動車が接触衝突して破損しても破片は飛散させな
い。また、トンネル内火災に際しても、この化粧板は、
燃焼し難いので、火災を延焼拡大させる危険がない。さ
らに、化粧板表面は熱硬化性樹脂を含浸した化粧層であ
り、優れた硬度と汚染性を具備していて、トンネル内で
の廃ガスによる壁面汚れに対する優れた洗浄回復力を有
する。これはトンネル内明度の低下を防ぎ、壁面洗浄の
手間を軽減するなど、維持管理を大巾に向上させる。特
に化粧層に含浸する樹脂としてメラミン樹脂を用いると
上記効果が顕著となる。
【0039】トンネル内壁に類する化粧板の用途として
は、地下歩行道や地下鉄道の随道とその駅舎の壁面材が
ある。
【0040】さらに、この無機質化粧板は、耐熱性と耐
衝撃性と共に、耐水性も優れるので、建物内の風呂場、
台所、便所その他湿気の多い室内に、壁面や天井等の内
装材としても利用される。
【0041】
【発明の効果】本発明の無機質化粧板は、無機質基材層
が水酸化アルミニウム等の結晶水を有する無機物を主骨
材として化粧板に不燃性と耐熱性を付与し、強靱繊維層
がアラミド繊維、ポリイミド繊維または炭素繊維である
ために、化粧板自体に耐衝撃性を付与し破片飛散を防止
するので、不燃性と耐衝撃性とを兼ね備えた壁面部材と
して利用でき、特にトンネル用の内装材として優れた用
途がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る無機質化粧板の模式的断
面図(A,B,C)と部分切欠き斜視図(D)。
【図2】他の実施例に係る無機質化粧板の模式的断面図
(A,B,C)
【図3】無機質化粧板のプレス成型時の各部材の配置を
示す断面図。
【図4】トンネル内壁に添着した無機質化粧板の配置を
示すトンネル断面の概要図(A)と、無機質化粧板の取
り付け要領を示すトンネルの部分断面(B)。
【符号の説明】
1 無機質基材層 10 無機質化粧板 2 表面化粧層 21 不燃紙 3 強靱繊維層 4 接着層 5 裏打層 7 プレス型 8 支柱 9 トンネル
【数1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福井 敏文 大阪市中央区安土町2丁目3番13号 タキ ロン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主たる骨材としての水酸化アルミニウム
    粉末等の結晶水を有する無機物と結合剤としての熱硬化
    性樹脂とを混和して成る無機質基材層と、該無機質基材
    層の表面側に配置して着色された紙若しくは布に熱硬化
    性樹脂を含浸して成る表面化粧層と、該無機質基材層の
    表面側及び裏面側のいずれか一方若しくは双方に配置し
    た炭素系、ポリイミド系、若しくはアラミド系の強靱繊
    維層と、を熱圧着により一体に積層して成る無機質化粧
    板。
  2. 【請求項2】 上記無機質基材層の裏面側には紙若しく
    は布に熱硬化性樹脂を含浸して成る裏打層が配置され、
    上記強靱繊維層が該裏打層に熱圧着されている請求項1
    記載の無機質化粧板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007039924A (ja) * 2005-08-02 2007-02-15 Kajima Corp 耐火パネル
JP2007039923A (ja) * 2005-08-02 2007-02-15 Kajima Corp 耐火パネル
CN107429453A (zh) * 2015-03-24 2017-12-01 雷亚莱私人有限责任公司 用过的织造或者针织织物的再利用

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