JP3252480B2 - 金属蒸着フィルムの製造方法 - Google Patents

金属蒸着フィルムの製造方法

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JP3252480B2 JP26044592A JP26044592A JP3252480B2 JP 3252480 B2 JP3252480 B2 JP 3252480B2 JP 26044592 A JP26044592 A JP 26044592A JP 26044592 A JP26044592 A JP 26044592A JP 3252480 B2 JP3252480 B2 JP 3252480B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属酸化物の蒸着フィ
ルム及びその製造方法に関する。更に詳しくは、水蒸気
に対するより優れた蒸着膜の形成方法及びその蒸着フィ
ルム,基材フィルムのカール現象が生じない金属酸化物
の蒸着膜を有する金属酸化物の蒸着フィルム及びその製
造方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】高分子から成る基材フィルム上に金属酸
化物の蒸着膜を形成してなる蒸着フィルムは公知であ
り、透明であること,気体遮断性に優れること等の理由
から、医薬,食品をはじめとする広い分野での包装材料
として利用されつつある(U.S.P.344268
6,特公昭51−48511号,特公昭63−2485
11号,特公平2−15382号等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、真空蒸
着して得られた各種金属酸化物の蒸着膜の応力は、膜
内,基材フィルムとの界面に大きく分布し、結果とし
て、基材フィルムの変形をもたらし、後加工としての印
刷,コーティング,ラミネート等の加工時のハンドリン
グにより機械的ストレス等が蒸着フィルムに加わり、そ
の結果密着性の低下,膜のクラックによる気体遮断性の
劣化が生じ実用上問題を残していた。
【0004】そこで、本発明は、大面積の基材フィルム
を使用した場合にも、基材のカールを起こさず、かつ、
ガス遮断性がより優れ、ハンドリング等により膜劣化を
おこしにくい金属酸化物蒸着フィルムの製造方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、真空系内で基材フィルム上
の少なくとも片面に金属酸化物薄膜を連続的に形成する
金属酸化物蒸着フィルムの製造方法において、加熱気化
した金属酸化物を、少なくともフッ素を含む脂肪族炭化
水素ガスを含むガスから成るプラズマ空間を通過させ
化フッ素化反応を高め、基材フィルムに付着させること
を特徴とする金属酸化物蒸着フィルムの製造方法を提供
する。
【0006】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明を前提とし、フッ素を含む脂肪族炭化水素ガス
が、フロン類であることを特徴とする金属酸化物蒸着フ
ィルムの製造方法である。
【0007】
【0008】
【0009】
【作用】本発明によれば、成膜過程に用いているフッ素
を含む脂肪族炭化水素ガス中の炭素,フッ素原子が蒸着
膜中に取り込まれ、かつ、プラズマのエネルギーをかり
て結果として、膜の多孔質部の改質ができ、特に水蒸気
に対するきわめて高いバリアー性が得られ、かつ、フィ
ルムの変形をもたらさない金属酸化物蒸着フィルムが製
造できる。
【0010】特に、金属酸化物として、酸化マグネシウ
ム、酸化珪素を用い、F,Cが取り込まれた金属酸化物
蒸着フィルムは、カールを起こさず、かつ、ガス遮断性
がより優れ、ハンドリング等により膜劣化をおこしにく
い。
【0011】以下に本発明を詳述する。本発明にかかる
基材フィルムは、蒸着膜の支持体であって、寸法安定
性,機械的強度等に優れた高分子フィルムが好適であ
る。
【0012】例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン等のポリオレフィン;ポリスチレン;ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポリエステ
ル;ナイロン−6、ナイロン−11、芳香族ポリアミ
ド;ポリカーボネート;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン;ポリイミド等のフィルム、あるいはこれらを構
成するモノマーの共重合体または他のモノマーとの共重
合体であっても良い。
【0013】また、基材フィルムは、公知の添加剤、例
えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤
等含んであっても良い。
【0014】基材フィルムは、強度、寸法安定性、耐熱
性の点から縦横方向に延伸したフィルムが好ましい。
【0015】基材フィルムの厚さには特に制限がない
が、強度の点から3〜400μmの厚さのフィルムが使
用できる。印刷,ラミネート加工適性の点から好ましく
は、6〜200μmの範囲が好ましい。
【0016】本発明にかかる金属酸化物薄膜は、マグネ
シウム,珪素,アルミニウム,チタン,錫,亜鉛等から
選ばれる酸化物であって、好ましくはマグネシウム,珪
素の酸化物である。また、上記から選ばれる2種以上の
混合物層であってもかまわない。
【0017】本発明にかかる金属酸化物薄膜を形成する
ための該酸化物材料の加熱方法としては、公知の電子線
加熱方式が利用できる。特に、数千〜万Å/秒の高速蒸
発をえるためには、大型の自己ピアス型電子銃等が利用
できる。もっとも、材料によっては、抵抗加熱、誘導加
熱によっても可能である。
【0018】本発明にかかる真空系は、10-3〜10-6
Torr程度の真空度がよく、周知の真空蒸着機に備え
られているポンプ排気システムで排気することにより、
その内部をこの真空度に維持できる。
【0019】本発明にかかるプラズマ空間とは、少なく
ともフッ素原子を含む脂肪族炭化水素ガスを含むガスか
ら成ることが必要条件である。
【0020】例えば、CCl3 F(フロン11),CC
2 2 (フロン12),CF3 Cl(フロン13),
CF4 (フロン14),CClF2 CClF2 (フロン
22),CCl2 FCClF2 (フロン113),CC
lF2 CClF2 (フロン114)等のフロン類であ
り、アルゴン、キセノン等の不活性ガスを上記フロン類
に5〜95VOL%含んでいてもかまわない。
【0021】上記ガスの励起用電極は、ステンレス、銅
等の金属でできた線状のものを例えばスパイラル状に形
成し、コイル状電極にしたもの;板状のものを用いた平
行平板電極等任意の形状のものが利用可能である。
【0022】すなわち、真空密閉系内に、高周波電源に
接続した電極と、電極近傍にプラズマ発生用ガスを導入
するガス導入管を配置し、ガス導入管からガスを連続的
に電極近傍に導入しながら電極に高周波電力を供給すれ
ば良い。
【0023】本発明にかかるプラズマは、上記商業用の
13.56MHzの周波数による高周波プラズマに限定
したものでなく、少なくともフッ素原子を含む脂肪族炭
化水素を含むガスを真空密閉系に導入して得られるプラ
ズマ空間を成膜プロセスに利用することに意味があるの
で、公知の例えば、周波数帯2450MHzのマイクロ
波,直流,交流及びこれらの組合せによる電力を任意の
電極に印加して得られるプラズマ空間であっても一向に
かまわない。当然のごとく、プラズマ密度を向上させる
ために、磁場を併用してもよい。
【0024】例えば、13.56MHzの高周波電力を
用いた場合供給電力、電極形状、基材フィルムと電極の
位置関係、成膜条件等のパラメータにより最適条件が異
なるが、本発明においては、見かけのプラズマ空間で供
給電力を除した値が、0.16〜9.4W/cm3 の範
囲であり、好ましくは0.31〜4.7W/cm3 であ
る。
【0025】供給電力が9.4W/cm3 以上になる
と、プラズマ内の電子温度は上昇し、プラズマがより活
性化する反面、基材フィルムへの熱負加が大きくなり、
絶縁体である基材フィルムの帯電性が大きくなったり、
蒸着膜自体が逆に劣化することがある。また、0.16
W/cm3 以下であると電力密度が低すぎて、膜質が十
分に安定しない。
【0026】気化した金属酸化物は、上記プラズマ空間
を通過して基材フィルムに付着する。このため、金属酸
化物の蒸着源は、例えばコイル状、平行平板型電極の下
方に位置する必要がある、基材フィルムは、電極上方に
位置する必要がある。
【0027】基材フィルムが帯状である場合には、電極
上方に常法の冷却ロールを配置し、基材フィルムをこの
冷却ロールに抱かせながら走行させればよい。
【0028】プラズマもしくは、プラズマ空間を通過し
て基材フィルムに付着する金属酸化物による基材フィル
ムの帯電を防止するため、冷却ロール表面の基材フィル
ムに接触する金属部材を設けて接地することが望まし
い。
【0029】本発明の製造方法により得た基材フィルム
上に形成された金属酸化物の薄膜は、該金属酸化物材料
の構成元素の他に既述したフッ素,炭素等のプラズマを
形成いている構成元素が蒸着膜中に取り込まれているこ
とが特徴である。
【0030】これらフッ素、炭素等の小さな原子の注入
は、基材フィルムと各種金属酸化物蒸着膜との界面、蒸
着膜内に生じる残留応力を低減する目的があり、例え
ば、酸化マグネシウムの場合は、従来の真空蒸着法によ
る蒸着膜に比べ、炭素及びフッ素原子がそれぞれ4〜1
5,3〜5Atomic%混入しており、炭化物あるい
はフッ化物のかたちで主成分である酸化マグネシウム中
に取り込まれている。
【0031】図1は本発明の一実施例を表す説明図であ
る。
【0032】巻室Aの構造を以下に説明する。巻出しロ
ール(1)から巻き出され、制御ロール(2)、エキス
パンダーロール(3)を順次通過後、冷却ロール(4)
に抱かれながら走行し、再度巻取りロール(5)に巻き
取られる。
【0033】次に蒸着室Bの構造を以下に説明する。冷
却ロール(4)下方には、金属酸化物(6)の蒸着源
(7)が配置され、電子銃(8)により加熱可能となっ
ている。冷却ロール(4)と蒸着源(7)とは、その間
にコイル状電極(9)を挟んで配置されており、プラズ
マ発生用ガス導入口(10)が電極近傍に設けられてい
る。加熱により気化した金属酸化物(6)蒸気は、コイ
ル状電極近傍に形成されたプラズマ空間を通過して、冷
却ロール上に抱かれている基材フィルム上に到達し、薄
膜形成される。
【0034】(11)はスキャナーシステムで、電子銃
(8)より発生した電子ビーム(12)を蒸着材料表面
へX−Y状二次元に走査させ、材料を均一加熱させるも
ので、互いに直交した電磁石により発生した磁場を変化
させることで、X−Yに走査できる。
【0035】(13)は遮蔽板で、この遮蔽板の間の位
置で冷却ロール(4)は蒸着源(7)に露出しており、
金属酸化物(6)が基材フィルム(14)表面に付着す
る。
【0036】電極近傍には、プラズマ発生用ガス導入口
(10)が配置されており、フロン類,アルゴン等の不
活性ガスのガス流量をコントロールするマスフロコント
ローラー(15)を介してガス導入管に接続されてい
る。
【0037】上記フロン類,アルゴン等のガスを導入す
る量は、蒸着室に設けられた真空計(16)で系内の真
空度をモニターし、上記マスフロコントローラーにより
安定した真空度が得られるように制御することができ
る。
【0038】この装置を用いて蒸着フィルムを作成する
には、まず装置内部を排気システムにより、排気して、
10-5〜10-6Torrの真空状態にいた後、マスフロ
コントローラーにより流量を調整しながらフロン類ガス
を含むガスをガス導入口から導入し、同時にコイル状電
極に高周波電力を供給してプラズマを発生させ、基材フ
ィルムを所定の速度で走行させながら蒸着源を加熱し
て、金属酸化物を気化されている。
【0039】このようにして得られた蒸着膜は、もとの
蒸着材料を構成している元素の他に炭素,及びフッ素原
子をそれぞれ4〜15,3〜5Atomic%含んでお
り、高速蒸発で形成される金属酸化物薄膜の多孔質部を
炭化物,弗化物の形でち密化する。
【0040】
【実施例】
〔実施例1〕
【0041】(A)装置 図1の装置 (B)到達真空度 1.0×10-5 Torr (C)基材フィルム (a) 材質 二軸延伸ポリエチレンテレフタレート (b) 厚み 12μm (D)冷却ロール温度 −20℃ (E)蒸着源 (a) 冷却ロールとの距離 300mm (b) 金属酸化物 酸化マグネシウム (c) 加熱源 電子銃(加速電圧30kV エミッション
電流10A) (F) プラズマ (a) ガス CF4 100% (b) 流量 装置内A室が1.1×10-4Torrとなる
ように、マスフロコントローラーで調整 (c) 供給電力 高周波(13.56MHz 2kW)
【0042】以上の条件で、蒸着速度を5000Å/
秒、基材フィルムを1.6m/秒の速度で走行させ、蒸
着膜を連続的にコーティングした。得られた蒸着膜の厚
みを蛍光X線分析法により測定したところ549Åであ
った。
【0043】この蒸着フィルムを長さ方向に100m置
きにサンプリングし、X線光電子分光法(ESCA)に
よる組成分析を行った。その結果を表1に示す。
【0044】表1より得られた膜は、Mg,O,C,F
からなり、CとFが5.3,2.1Atomic%含ま
れていた。
【0045】また、10*10mmにサンプリングした
蒸着フィルムのカールの程度を目視により、5段階評価
したところランク1でカールは全く無かった。
【0046】更に、この蒸着フィルムを二液硬化型ポリ
ウレタン系接着剤を用いて未延伸ポリプロピレンフィル
ム60μmと積層フィルムをつくり、この積層フィルム
の酸素透過率,水蒸気水蒸気透過率を測定したところ、
それぞれ1.62cc/m2/day/atm,0.1
8cc/m2 /day/atmであり、特に、水蒸気に
対するバリアー性が優れていた。その結果を表1に示
す。
【0047】〔実施例2〜4〕実施例1と同様な条件で
ラインスピードを変化させて実施した。蒸着膜厚を同様
に測定したところ300Å,650Å,1100Åであ
った。結果を表1に示す。
【0048】実施例2〜4いずれもカールは無く、且
つ、酸素及び水蒸気透過率の膜厚依存性はほとんど無
く、いずれも良好な結果を示した。
【0049】〔比較例1〜3〕ブラズマを発生しない以
外は実施例と同様で、フィルム送り速度を変化させて3
水準の蒸着膜厚の異なるものをえた。蒸着膜厚は619
Å,850Å,1100Åであった。水蒸気透過量はそ
れぞれ0.5,0.45,0.44g/m2 /24hで
あり実施例と比べ約2倍以上あり、蒸着膜厚を増やして
もあまりよい値でなかった。結果を表1に示す。また、
カールについては、ランク4〜5で、ひどくカールして
いた。
【0050】〔比較例4〜5〕プラズマガスにアルゴ
ン,酸素を用いて実施例1と同様に試験した。結果を表
1に示す。
【0051】これより、アルゴン,酸素ガスにより得た
プラズマを用いた場合は、水蒸気透過率がそれぞれ、
0.40,0.39g/m2 /dayであり、実施例1
に比べて約2倍で不十分であった。
【0052】〔実施例5〕金属酸化物材料に酸化珪素を
用い、下記のプラズマ条件で実施例1と同様に試験し
た。
【0053】プラズマ (a) ガス CF4 −Ar(80−20VOL%) (b) 流量 装置内A室が1.0×10-3Torrとな
るように、マスフロコントローラーで調整 (c) 供給電力 高周波(13.56MHz,3kW)
【0054】以上の条件で、蒸着速度を7000Å/
秒,基材フィルムを2.0m/秒の速度走行させ、実施
例1と同様の評価を行った。表1に結果を示す。
【0055】表1より、得られた膜はSi,O,C,F
からなり、CとFが4.2,2.3Atomic%含ま
れていた。酸素及び水蒸気透過量は1.3cc/m2
day/atom, 0.30g/m2 /dayであっ
た。
【0056】〔比較例6〜11〕実施例5と同様に酸化
珪素を蒸発材料に用い、プラズマを成膜過程に用いない
場合と、プラズマガスにアルゴン,酸素を用いた場合に
ついてそれぞれ蒸着膜厚を3水準変えて試験した。結果
を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】カール評価:カール無 ランク1←→カー
ル大 ランク5 酸素透過率(cc/m2 /day/atm) 25℃−
75%RH 水蒸気透過率(g/m2 /day)
【0059】以上のように、本発明による特定の方法で
得た蒸着フィルムは、従来の方法で得られる蒸着膜(図
2(a) 参照)と異なり、成膜過程に用いているフッ素を
含む脂肪族炭化水素ガス中の炭素,フッ素原子が蒸着膜
中に取り込まれ(図2(b) 参照)、かつ、プラズマのエ
ネルギーをかりて結果として、膜の多孔質部の改質がで
き、特に水蒸気に対するきわめて高いバリアー性が得ら
れ、かつ、フィルムの変形をもたらさない蒸着フィルム
が得られた。
【0060】
【発明の効果】上記のように本発明によれば、高速蒸発
による多孔質性の金属酸化物薄膜であっても、成膜時に
特定のフッ素原子を少なくても含む脂肪族炭化水素ガス
からなる活性なフッ素,炭素ラジカル,イオンを含むプ
ラズマ空間を形成、利用することで蒸着粒子との炭化,
フッ素化反応を高め、薄膜構成として炭化物,フッ化物
の存在させることで、きわめて優れた水蒸気に対するバ
リアー性を達成できた。これは、膜構造が単にプラズマ
により緻密化されたばかりでなく、多孔質部を炭化物,
フッ化物で被覆され、結果として高いバリアー性の蒸着
フィルムが得られると考えられる。
【0061】更に、このような蒸着膜は、印刷,ラミネ
ート等をすることで包装材料をはじめ幅広い分野への実
用化が可能となる。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる装置の主要部の一説明図であ
る。
【図2】従来の蒸着膜構造と本発明の蒸着膜膜構造を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 巻出しロール 2 制御ロール 3 エキスパンダーロール 4 冷却ロール 5 巻取りロール 6 金属酸化物 7 蒸着源 8 電子銃 9 コイル状電極 10 プラズマ発生用ガス導入口 11 スキャナーシステム 12 電子ビーム 13 遮蔽板 14 基材フィルム 15 マスフロコントローラー 16 真空計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 14/58 B32B 1/00 - 35/00 C08J 7/00 - 7/02 C08J 7/12 - 7/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空系内で基材フィルム上の少なくとも片
    面に金属酸化物薄膜を連続的に形成する金属酸化物蒸着
    フィルムの製造方法において、加熱気化した金属酸化物
    を、少なくともフッ素を含む脂肪族炭化水素ガスを含む
    ガスから成るプラズマ空間を通過させ炭化フッ素化反応
    を高め、基材フィルムに付着させることを特徴とする金
    属酸化物蒸着フィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】フッ素を含む脂肪族炭化水素ガスが、フロ
    ン類であることを特徴とする請求項1記載の金属酸化物
    蒸着フィルムの製造方法。
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