JP3252239B2 - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法及び処理液 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法及び処理液

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料の処理方法及び処理液に関し、詳しくは臭気の低減さ
れた定着能を有する処理液およびそれを使用した処理方
法に関する。さらに、本発明はキット状態での重量、容
量を低減し、さらに使用液状態での臭気を低減した定着
能を有する処理液およびそれを使用した処理方法に関す
る。
【0002】
【発明の背景】昨今、職場環境の改善が求められてお
り、写真現像処理の現場では、ハロゲン化銀写真感光材
料の処理液、自動現像機から発する臭気の低減が求めら
れている。
【0003】一般にハロゲン化銀写真感光材料は現像処
理後、残存したハロゲン化銀を除去し、感光性を除去す
る定着処理を施す(カラー感光材料では漂白定着処理の
場合もある)。昨今の自動現像機を用いた写真処理にお
いては、処理の迅速化、自動現像機の小型化等の理由か
ら各処理槽の間には水洗処理や停止処理をせず、前槽で
処理された感光材料は、その槽の処理液をつけたまま次
の槽へと搬入される。一般に現像能を有する処理液はp
H10以上のアルカリ性を有し、現像処理を施された感光
材料は、アルカリ性の処理液をつけたまま定着能を有す
る処理槽に搬入される。定着能を有する処理液は、この
持ち込まれてきた現像能を有する処理液によって感光材
料が現像されているのを停止するために、一般に現像能
を有する処理液のpHよりも3〜5以上低いpHを有して
いる。
【0004】また、持ち込まれた現像能を有する処理液
によってpHが上昇するのを防ぐため、バッファー剤と
よばれるpH緩衝剤を含んでいる。定着能を有する処理
液に使用されているpH緩衝剤はpH緩衝作用、値段等の
理由から、一般に酢酸が使用されており、これが処理液
の臭気の原因となっていた。酢酸以外のpH緩衝剤とし
て一部くえん酸、蓚酸、琥珀酸等が使用されているが、
pH緩衝作用が酢酸よりかなり劣り、さらに値段も高い
もので、あまり実用的とは言えない。このため酢酸は定
着能を有する処理液で臭気の原因となっている。
【0005】また、定着能を有する処理液では定着主薬
としてチオ硫酸塩が使用されており、このチオ硫酸塩が
空気酸化によって分解されるのを防ぐために亜硫酸塩が
含まれている。現在のところ亜硫酸塩以外にチオ硫酸塩
の分解防止に有効に使用できる物質は見つかっていな
い。該亜硫酸塩も定着能を有する処理液での臭気の原因
となっている。現在のところ、これら酢酸と亜硫酸が定
着能を有する処理液の臭気の現在となっており、これら
の代替物もみつかっていない状態である。また、定着能
を有する処理液では、良好な定着性能を得るためにチオ
硫酸のアンモニウム塩を使用している。これは、pHが
酸性から弱酸性の場合には臭気を発生することはない
が、処理液がアルカリ性を呈した場合には著しいアンモ
ニア臭を発生するもととなっている。
【0006】また、一般にハロゲン化銀写真感光材料の
処理剤は、濃厚液状態で販売されているキットを、指定
の倍率で水に希釈して使用されている。これらキットは
通常5〜10l程度の容量であり、かねてから持ち運びし
にくい、取り扱いしにくい等の問題点があった。このた
め、昨今溶液状態のキットを水可溶性の固体状にし、そ
の容量や重量を低減する技術が各社から開示されてい
る。これら固体状処理剤は、指定の容量に水に溶解して
使用するものである。かつて処理剤が粉剤であったこと
もあるが、これは水に対する溶解性が悪く安定な性能を
得ることができなかったため、前述のような溶液状のキ
ットが開発されたものである。ところが、固形状に変更
するのは、常温で液体である酢酸のような成分を含有さ
せることができず、キットの重要及び容量の低減化の障
害になっている。
【0007】
【発明の目的】本発明の目的は、臭気の低減された定着
能を有するハロゲン化銀写真感光材料の処理方法および
処理液を提供することである。さらに、本発明の目的
は、固形処理剤から調製された、臭気の低減された、キ
ット状態で重量及び/又は容量の低減された定着能を有
する処理液によるハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
および処理液を提供することである。
【0008】
【問題を解決する手段】上述の目的を達成する本発明の
処理方法は、像様露光したハロゲン化銀写真感光材料を
現像能を有する処理液で処理した後、揮発性成分および
シクロデキストリン系化合物を含有する固形処理剤から
調製された定着能を有する処理液で処理することを特徴
とし、また、本発明の処理液は、揮発性成分およびシク
ロデキストリン系化合物を含有する固形処理剤から調製
されることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料用の
定着能を有する処理液である。
【0009】
【0010】以下本発明を具体的に説明する。
【0011】本発明でいう揮発性成分とは、定着能を有
する処理液のpHにおいて、処理するときの温度(25〜4
0℃)及び濃度で、容器中にその容器の半分の量の処理
液を密封して平衡状態に達したときに、その気体部分に
含まれる成分濃度が5ppmを越えるものをさす。具体的
には、酢酸、亜硫酸等が含まれる。さらに、処理剤を廃
棄する際に、現像能を有する処理剤と混合した場合を考
慮するとアンモニアも含めることができる。
【0012】本発明に用いられるシクロデキストリン系
化合物とは、シクロデキストリン、シクロデキストリン
誘導体、分岐シクロデキストリン、シクロデキストリン
ポリマー等を意味する。
【0013】上記シクロデキストリンは、下記一般式
〔I〕で表される化合物である。
【0014】
【化1】
【0015】このうち、本発明に特に有用なものはn1
=4のα-シクロデキストリン、n1=5のβ-シクロデ
キストリン、n1=6のγ-シクロデキストリンである。
【0016】シクロデキストリン部分は包接作用を行い
包接化合物を形成するが、本発明においては該包接化合
物を使用することも可能である。該シクロデキストリン
の包接化合物とは、例えばエフ・クラマー(F.Cramer)
著「アインシュルス・フェルビンドゥンゲン」(Einsch
lus Verbindungen)Springer(1954)あるいはエム・ハ
ーゲン(M.Hagan)著「クラスレート・インクルージョ
ン・コンパウンド」(Clathrate Inclusion Compound
s)Reinheld(1962)に記載の如く「原子または分子が
結合してできた3次元構造の内部に適当な大きさの空孔
があって、その中にほかの原子または分子が一定の組成
比で入りこんで特定の結晶構造をつくっている物質」の
ことをいう。
【0017】シクロデキストリンの包接化合物の製造例
の引用文献を以下に記載するが、これは単にその数例で
あって勿論これらに限定されるものではない。
【0018】◎ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサエテイ(Journal of theAmerican Chemica
l Society)第71巻第354頁1949年。
【0019】◎ケミッシェ・ベリッヒテ(Chemishe Ber
ichte)第90巻第2572頁1957年。
【0020】◎同第90巻第2561頁1957年。
【0021】次にシクロデキストリン誘導体について説
明する。
【0022】本発明に用いられるシクロデキストリン誘
導体として、上記一般式〔I〕で表されるシクロデキス
トリンの水酸基をエーテル、エステル、アミノ基などに
した公知の誘導体が挙げられる。これらシクロデキスト
リンに関しては、M.L.ベンダー、M.コミヤマ著,シクロ
デキストリン・ケミストリー(Cyclodextrin Chemistr
y)スプリンゲル-フェルラーグ社,1978年刊に詳しく記
載されている。
【0023】また、本発明に用いられるシクロデキスト
リン誘導体には下記一般式〔II〕又は〔III〕で表され
る化合物が包含される。
【0024】
【化2】
【0025】一般式〔II〕において、R1〜R3は、それ
ぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、アルキル
基又は置換アルキル基を表す。特にR1及びR3がアルキ
ル化されたものが好ましい。
【0026】この例としてヘプタキス-2,6-ジメチル-β
-シクロデキストリン、ヘキサキス-2,6-ジメチル-α-シ
クロデキストリン、オクタキス-2,6-ジメチル-γ-シク
ロデキストリンなどが挙げられる。
【0027】一般式〔III〕 CD-(O-R)l 一般式〔III〕において、Rは水素原子、−R2COOH、−R
2SO3H、−R2NH2又は-N(R3)2(R2は炭素数1〜5の直鎖又
は分岐鎖のアルキレン基を表し、R3は炭素数1〜5の
直鎖又は分岐鎖のアルキル基を表す。)を表し、lは1
〜5の整数を表す。
【0028】一般式〔III〕で表される化合物の具体例
を下表に示すがこれらに限定されない。
【0029】 例示化合物No. R l m-1 -CH2COOH 3 m-2 -CH2COOH 5 m-3 -(CH2)4SO3H 1 m-4 -(CH2)4SO3H 3 m-5 -N(C2H5)2 2 次に、本発明に用いられる分岐シクロデキストリンにつ
いて説明する。
【0030】本発明に用いられる分岐シクロデキストリ
ンとは公知のシクロデキストリンにグルコース、マルト
ース、セロビオーズ、ラクトース、ショ糖、ガラクトー
ス、グルコサミン等の単糖類や2糖類等の水溶性物質を
分岐付加ないし結合させたものであり、好ましくは、シ
クロデキストリンにマルトースを結合させたマルトシル
シクロデキストリン(マルトースの結合分子数は1分
子、2分子、3分子等いずれでもよい)やシクロデキス
トリンにグルコースを結合させたグルコシルシクロデキ
ストリン(グルコースの結合分子数は1分子、2分子、
3分子等いずれでもよい)が挙げられる。
【0031】これら分岐シクロデキストリンの具体的な
合成方法は、例えば澱粉化学、第33巻、第2号、P.119
〜126(1986)、同P.127〜132(1986)、澱粉化学、第3
0巻、第2号、P.231〜239(1983)等に記載された公知
の合成法で合成可能であり、例えばマルトシルシクロデ
キストリンはシクロデキストリンとマルトースを原料と
し、イソアミラーゼやプルラナーゼ等の酵素を利用し
て、シクロデキストリンにマルトースを結合させる方法
で製造できる。グルコシルシクロデキストリンも同様の
方法で製造できる。
【0032】本発明において、好ましく用いられる分岐
シクロデキストリンとしては、以下に示す具体的例示化
合物を挙げることができる。
【0033】例示化合物 D−1 マルトースが1分子結合したα-シクロデキス
トリン、 D−2 マルトースが1分子結合したβ-シクロデキス
トリン、 D−3 マルトースが1分子結合したγ-シクロデキス
トリン、 D−4 マルトースが2分子結合したα-シクロデキス
トリン、 D−5 マルトースが2分子結合したβ-シクロデキス
トリン、 D−6 マルトースが2分子結合したγ-シクロデキス
トリン、 D−7 マルトースが3分子結合したα-シクロデキス
トリン、 D−8 マルトースが3分子結合したβ-シクロデキス
トリン、 D−9 マルトースが3分子結合したγ-シクロデキス
トリン、 D−10 グルコースが1分子結合したα-シクロデキス
トリン、 D−11 グルコースが1分子結合したβ-シクロデキス
トリン、 D−12 グルコースが1分子結合したγ-シクロデキス
トリン、 D−13 グルコースが2分子結合したα-シクロデキス
トリン、 D−14 グルコースが2分子結合したβ-シクロデキス
トリン、 D−15 グルコースが2分子結合したγ-シクロデキス
トリン、 D−16 グルコースが3分子結合したα-シクロデキス
トリン、 D−17 グルコースが3分子結合したβ-シクロデキス
トリン、 D−18 グルコースが3分子結合したγ-シクロデキス
トリン、 これら分岐シクロデキストリンの構造については、HPL
C,NMR,TLC(薄層クロマトグラフィー),INEPT法(In
sensitive nuclei enhanced by polarization transfe
r)等の測定法で種々検討されてきているが、現在の科
学技術をもってしてもいまだ確定されておらず推定構造
の段階にある。しかしながら、各単糖類又は2糖類等が
シクロデキストリンに結合していることは上記測定法で
誤りのないことである。この故に、本発明においては、
単糖類や2糖類の多分子がシクロデキストリンに結合し
ている際には、例えば下図に示すようにシクロデキスト
リンの各ぶどう糖に個々に結合している場合や、1つの
ぶどう糖に直鎖状に結合しているものの両方を包含する
ものである。
【0034】
【化3】
【0035】既存のシクロデキストリンの環構造はその
まま保持されているので、既存のシクロデキストリンと
同様な包接作用を示し、かつ水溶性の高いマルトースな
いしグルコースが付加し、水への溶解性が飛躍的に向上
しているのが特徴である。
【0036】本発明に用いられる分岐シクロデキストリ
ンは市販品としての入手も可能であり、例えばマルトシ
ルシクロデキストリンは塩水港精糖社製イソエリート
(登録商標)として市販されている。
【0037】次に、本発明に用いられるシクロデキスト
リンポリマーについて説明する。
【0038】本発明に用いられるシクロデキストリンポ
リマーとしては、下記一般式〔IV〕で表されるものが好
ましい。
【0039】
【化4】
【0040】本発明に用いられるシクロデキストリンポ
リマーは、シクロデキストリンを例えばエピクロルヒド
リンにより架橋高分子化して製造できる。
【0041】
【0042】本発明の好ましい実施態様は、現像処理し
たハロゲン化銀写真感光材料を、揮発性成分および少な
くとも1つのシクロデキストリン系化合物を含んだ固形
処理剤から調製した定着能を有する処理液で処理するこ
とである。
【0043】本発明でいう固形処理剤とは、一般的な固
形状のものを指し、粉体、顆粒、錠剤、ペースト状等を
含んでおり、それらの混合物であっても良い。
【0044】次に本発明の固形処理剤の溶解方法として
は、通常の液剤の調製方法と同じく、手動でも機械的に
行っても良い、また調液槽および調液後の処理剤をスト
ックする補充タンクは自動現像機の内部にあっても外部
にあっても良い。本発明の固形処理剤は、水への溶解性
を考えると固形の形態としては、顆粒又は錠剤が好まし
い。固形処理剤のキットでの保存性を増すために、キッ
ト中で2種以上に分かれた形態で処理剤が封入されてい
ても良い。
【0045】本発明における”現像能を有する処理液で
処理”とは、像様露光したハロゲン化銀写真感光材料の
現像も目的とするための現像浴の使用による工程を指
し、カラーフィルム、カラーペーパー等の発色現像、印
刷製版用白黒フィルム、ペーパー等のモノクロ現像、医
用X線フィルム等のモノクロ現像等を指す。
【0046】本発明で用いられる定着能を有する処理液
とは、各種定着液、漂白定着液である。定着液について
は特開平2-44347号、ページ(4)に記載の定着剤、定
着促進剤、保恒剤、キレート剤等の通常の添加物が用い
られてもよい。
【0047】漂白定着液としては特開平2-43546号、ペ
ージ(37)〜(38)に記載されてあるものが用いられて
もよい。
【0048】本発明の処理においては、定着能を有する
処理液や水洗水、安定化液等の可溶性銀錯塩を含む処理
液から公知の方法で銀回収してもよい。例えば電気分解
法(仏国特許2,299,677号明細書記載)、沈殿法(特開
昭52-73037号公報記載、独国特許2,331,220号明細書記
載)、イオン交換法(特開昭51-17114号公報記載、独国
特許2,548,237号明細書記載)および金属置換法(英国
特許1,353,805号明細書記載)などが有効に利用でき
る。
【0049】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明の実施の態様がこれらに限定される
ものではない。
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】実施例4 以下の方法にしたがって固形定着剤を調製した。
【0066】以下に示す定着組成物AおよびBにそれぞ
れ表6に示したシクロデキストリン系化合物を添加し、
それぞれ壊砕機にかけ、粒径1〜10μm程度の微粒子に
し混合したものを水をバインダー(バインダー量:3wt
%)にして押し出し造粒機で粒径2〜2.5mmの顆粒状に
して乾燥し、定着剤4−1〜4−11を作成した。
【0067】
【表6】
【0068】 定着組成物A チオ硫酸アンモニウム 135.0g/使用液1l 亜硫酸ナトリウム 5.0g/使用液1l 定着組成物B クエン酸ナトリウム 2.0g/使用液1l ほう酸 5.0g/使用液1l 蓚酸ナトリウム 5.0g/使用液1l 酢酸ナトリウム 20.0g/使用液1l 硫酸アルミニウム・18水塩 30.0g/使用液1l 得られた定着剤は、使用液を1l調製するのに必要な重
量/容量がNo.4−1〜No.4−10が約215g/237cm3、N
o.4−11が約205g/237cm3であった。コニカ(株)製
コニカフィクサー・タイプ851(黒白感光材料用濃厚液
タイプの定着液)の、使用液を1l調製するのに必要な
重量/容量が約350g/290cm3であり、約40%程度の重
量軽減および約19%程度の容量軽減がなされている。
【0069】実施例5 実施例4で調製した固形定着剤を常温の水道水で希釈
し、使用液状態にした。これらを使用し、未露光のコニ
カ(株)製のコニカRSTクリアライトコンタクトフィ
ルムCRH−Aを、現像液を下記処方のもの、自動現像
機をコニカ(株)製のコニカオートマチックプロセッサ
GR−27を使用して下記処理条件で処理した。
【0070】 現像液組成 ハイドロキノン 15g フェニドン 0.5g 亜硫酸カリウム(55%W/V) 90ml 炭酸カリウム 70g 炭酸水素カリウム 5g ジエチレングリコール 50.0g 臭化カリウム 5.0g 5-メチルベンゾトリアゾール 0.15g 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 20.0mg 酢酸(90%溶液) 0.3ml 5-ニトロインダゾール 100mg 得られた試料について、定着ヌケ性を、処理済みのフィ
ルム中の残存ハロゲン化銀の有無にて評価した。結果を
表7に示す。
【0071】
【表7】
【0072】表7から明らかなように、本発明のシクロ
デキストリン系化合物を含有する定着液は、各処理条件
でも良好な定着ヌケ性を有している。ここで試料No.6
−11は、溶解が遅いため加温(約30℃、15分)して溶解
した。シクロデキストリン系化合物は、固形処理剤の溶
解性を良くする効果が有るようである。
【0073】実施例6 実施例5で使用した使用液状態の定着液について、実施
例1と同様な方法で酢酸ガス濃度を、実施例2と同様な
方法で亜硫酸ガス濃度を、それぞれ前記条件aについて
測定した。結果を表8に示す。
【0074】
【表8】
【0075】表8から、本発明の固形処理剤から調製し
て得られた使用液は、臭気が非常に低減されていること
がわかる。
【0076】実施例7 下記表9に示す酢酸及び酢酸の塩と下記のシクロデキス
トリン系化合物を純水300mlに溶解し、充分混合するこ
とによってシクロデキストリン系化合物に酢酸及び酢酸
の塩を包接した。
【0077】
【表9】
【0078】これらを、下記定着組成物Aと混合して、
充分撹拌した後、市販のスプレードライ装置にて噴霧乾
燥して粉体状の定着剤A(7−1〜7−10)を得た。
【0079】 定着組成物A チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 250ml 亜硫酸ナトリウム 10g ほう酸 5g 酢酸ナトリウム・3水和物 15g クエン酸ナトリウム 2g 98%硫酸を9.5gと下記表10のシクロデキストリン系化
合物を純水300mlに溶解し充分混合することによって、
シクロデキストリン系化合物に硫酸を包接した。
【0080】
【表10】
【0081】これらを下記定着組成物Bと混合して、充
分撹拌した後、市販のスプレードライ装置にて噴霧乾燥
して粉体状の定着剤B(8−1〜8−10)を得た。ここ
で、No,8−11は粉体状にすることができなかった。
【0082】 定着組成物B 硫酸アルミニウム 26g 定着剤A、Bをそれぞれ30組づつ作り、これを30リッタ
ーの水に溶解し、30lの定着使用液を得た。この定着使
用液を使用し、実施例5と同様に定着ヌケ性の評価を行
った。結果を表11に示す。
【0083】
【表11】
【0084】表11から、本発明のシクロデキストリン系
化合物を含有した場合は、定着液を固体状にすることが
でき、また、良好な定着ヌケ性を有していることがわか
る。比較例では、固体化することができず、定着ヌケ性
を評価することができなかった。
【0085】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、定着能をも
つ処理液の臭気がその処理性能に変動を与えること無く
非常に低減され、固形化した場合良好な処理性能と臭
気の低減、キット状態での重量/容量の低減を両立する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 5/26 G03C 7/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像様露光したハロゲン化銀写真感光材料
    を現像能を有する処理液で処理した後、揮発性成分及び
    シクロデキストリン系化合物を含有する固形処理剤から
    調製された定着能を有する処理液で処理することを特徴
    とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  2. 【請求項2】 揮発性成分及びシクロデキストリン系化
    合物を含有する固形処理剤から調製されることを特徴と
    するハロゲン化銀写真感光材料の定着能を有する処理
    液。
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