JPH0667347A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0667347A
JPH0667347A JP22274692A JP22274692A JPH0667347A JP H0667347 A JPH0667347 A JP H0667347A JP 22274692 A JP22274692 A JP 22274692A JP 22274692 A JP22274692 A JP 22274692A JP H0667347 A JPH0667347 A JP H0667347A
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Iku Meji
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は保存性の向上をさせ、残色の
改良をしたハロゲン化銀写真感光材料を提供することに
ある。 【構成】 本発明の上記目的は支持体の少なくとも一方
の側に、少なくとも一層のハロゲン化銀写真乳剤を含む
親水性コロイドを有するハロゲン化銀写真感光材料であ
って、該ハロゲン化銀写真感光材料が少なくとも1種の
染料と該染料を包接しうる化合物を少なくとも1種含有
するハロゲン化銀写真感光材料により達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関する。
【0002】
【従来の技術】感光性ハロゲン化銀写真材料では、鮮鋭
性の向上、SL性の向上など、ハレーション、イラジエ
ーション光の低減を目的とし、種々の染料を添加するこ
とが知られている。
【0003】染料等はハロゲン化銀写真感光材料中にあ
っても、褪色することが知られている。この傾向は高
温、高湿下で顕著である。そのため、保存期間が長くな
るにつれ、性能が変化することがしばしばあった。対策
として、酸素透過性の小さい包材に入れることがある
が、これはアルミ蒸着の素材を使用するため、コスト面
での不利や、環境の面から廃棄時に問題がある。
【0004】さらに、染料は水溶液に対し可溶のものが
多いがその溶解度は低いため、しばしば、現像処理中に
脱色しない(感材から処理中に溶出しきらない)ため、
残色という問題が生じる。この残色は、処理温度が低い
場合、又は処理時間が短い場合は顕著となる。
【0005】そこで、本発明では、染料を該染料と包接
しうる化合物とともにハロゲン化銀写真感光材料中に含
有させることで保存性を改良し、さらには、残色を改良
することができた。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は保存性の向上をさせ、残
色の改良をしたハロゲン化銀写真感光材料を提供するこ
とにある。
【0007】
【発明の構成】本発明の上記目的は支持体の少なくとも
一方の側に、少なくとも一層の感光性ハロゲン化銀写真
乳剤を含む親水性コロイドを有するハロゲン化銀写真感
光材料であって、該ハロゲン化銀写真感光材料が少なく
とも1種の染料と該染料を包接しうる化合物を少なくと
も1種含有するハロゲン化銀写真感光材料により達成さ
れる。
【0008】好ましい態様としては少なくとも1種の染
料を包接した化合物を少なくとも1種含有する溶液を添
加することで得られる前記記載のハロゲン化銀写真感光
材料である。
【0009】本発明に係る包接しうる化合物は、写真用
添加剤と包接作用を行い包接化合物を形成するが、本発
明においては該包接化合物を使用することも可能であ
る。
【0010】該包接化合物とは、例えばエフ・クラマー
著(F.Cramer)、「アインシュルス・フエルビンドゥン
ゲン」(Einschlus verbindungen)Springer(1954)あ
るいはエム・ハーゲン著(M.Hagan)「クラスレートイ
ンクルージョンコンパウンド」(Clathrate Inclusion
Conpounde)Reinheld(1962)に記載の如く「原子また
は分子が結合してできた3次元構造の内部に適当な大き
さの空穴があって、その中にほかの原子または分子が一
定の組成比で入りこんで特定の結晶構造をつくっている
物質」のことをいう。
【0011】次に本発明で包接化合物として用いられる
シクロデキストリン化合物について説明する。
【0012】シクロデキストリン化合物とは、通常のシ
クロデキストリン,シクロデキストリン誘導体,分岐シ
クロデキストリン,シクロデキストリンポリマー等を表
している。
【0013】本発明に用いられるシクロデキストリン
は、下記一般式〔I〕で表される。
【0014】
【化1】
【0015】このうち本発明に特に有用なものはn1
4のα-シクロデキストリン、n1=5のβ-シクロデキ
ストリン、n1=6のγ-シクロデキストリンである。
【0016】次に本発明で用いられるシクロデキストリ
ン誘導体について説明する。
【0017】上記一般式〔I〕のシクロデキストリンの
水酸基をエーテル、エステル、アミノ基などにした誘導
体も知られている。これらシクロデキストリンに関して
は、M.I.ベンダー、M.コミヤマ著、シクロデキストリン
・ケミストリー(Cyclodextrin Chemistry)スプリンゲ
ルーフェルラーグ社、1978年刊に詳しく記載されてい
る。
【0018】本発明に用いられるシクロデキストリン誘
導体とは、一般式〔II〕又は〔III〕で表される。
【0019】
【化2】
【0020】R1〜R3は、それぞれ同じであっても独立
に異なっていても良く水素、アルキル基、置換アルキル
基を示す。特にR1,R3がアルキル化されたものが好ま
しい。
【0021】この例としてヘプタキス-2,6-ジメチル-β
-シクロデキストリン,ヘキサキス-2,6-ジメチル-α-シ
クロデキストリン,オクタキス-2,6-ジメチル-γ-シク
ロデキストリンなどがあげられる。
【0022】一般式〔III〕 CD−(O−R)1 で示されるシクロデキストリンでRは水素,R2CO2H,R2
SO3H,R2NH2または(R2)2N−(R2は炭素数1〜5の直鎖
または分岐鎖のアルキレンを表す)およびlは1〜5の
整数を表す。
【0023】この具体例を下記に示すが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0024】一般式〔III〕の具体的化合物例: 次に、本発明に用いられる分岐シクロデキストリンにつ
いて説明する。
【0025】本発明に用いられる分岐シクロデキストリ
ンとは公知のシクロデキストリンにグルコース、マルト
ース、セロビオーズ、ラクトース、ショ糖、ガラクトー
ス、グルコサミン等の単糖類や2糖類等の水溶性物質を
分岐付加ないし結合させたものであり、好ましくは、シ
クロデキストリンにマルトースを結合させたマルトシル
クロデキストリン(マルトースの結合分子数は1分子、
2分子、3分子等いずれでもよい)やシクロデキストリ
ンにグルコースを結合させたグルコシルシクロデキスト
リン(グルコースの結合分子数は1分子、2分子、3分
子等いずれでもよい)が挙げられる。
【0026】これら分岐シクロデキストリンの具体的な
合成方法は、例えば澱粉化学、第33巻、第2号、P.119
〜126(1986)、同P.127〜132(1986)、澱粉化学、第3
0巻、第2号、P.231〜239(1983)等に記載された公知
の合成方法で合成可能であり、例えばマルトシルシクロ
デキストリンはシクロデキストリンとマルトースを原料
とし、イソアミラーゼやプルラナーゼ糖の酵素を利用し
て、シクロデキストリンにマルトースを結合させる方法
で製造できる。グルコシルシクロデキストリンも同様の
方法で製造できる。
【0027】本発明において、好ましく用いられる分岐
シクロデキストリンとしては、以下に示す具体的例示化
合物を挙げることができる。
【0028】〔例示化合物〕 D−1 マルトースが1分子結合したα-シクロデキス
トリン、D−2 マルトースが1分子結合したβ-シク
ロデキストリン、D−3 マルトースが1分子結合した
γ-シクロデキストリン、D−4 マルトースが2分子
結合したα-シクロデキストリン、D−5 マルトース
が2分子結合したβ-シクロデキストリン、D−6 マ
ルトースが2分子結合したγ-シクロデキストリン、D
−7 マルトースが3分子結合したα-シクロデキスト
リン、D−8 マルトースが3分子結合したβ-シクロ
デキストリン、D−9 マルトースが3分子結合したγ
-シクロデキストリン、D−10 グルコースが1分子結
合したα-シクロデキストリン、D−11 グルコースが
1分子結合したβ-シクロデキストリン、D−12 グル
コースが1分子結合したγ-シクロデキストリン、D−1
3 グルコースが2分子結合したα-シクロデキストリ
ン、D−14 グルコースが2分子結合したβ-シクロデ
キストリン、D−15 グルコースが2分子結合したγ-
シクロデキストリン、D−16 グルコースが3分子結合
したα-シクロデキストリン、D−17 グルコースが3
分子結合したβ-シクロデキストリン、D−18 グルコ
ースが3分子結合したγ-シクロデキストリン、 これら分岐シクロデキストリンの構造については、HPL
C,NMR,TLC(薄層クロマトグラフィー),INEPT法(In
scnsitive nuclei enhanced by polarization transfe
r)等の測定法で種々検討されてきているが、現在の科
学技術をもってしてもいまだ確定されておらず推定構造
の段階にある。しかしながら、各単糖類又は2糖類等が
シクロデキストリンに結合していることは上記測定法で
誤りのないことである。この故に、本発明においては、
単糖類や2糖類の多分子がシクロデキトスリンに結合し
ている際には、例えば下図に示すようにシクロデキスト
リンの各ぶどう糖に個々に結合している場合や、1つの
ぶどう糖に直鎖状に結合しているものの両方を包含する
ものである。
【0029】
【化3】
【0030】既存のシクロデキストリンの環構造はその
まま保持されているので、既存のシクロデキストリンと
同様な包接作用を示し、かつ水溶性の高いマルトースな
いしグルコースが付加し、水への溶解性が飛躍的に向上
しているのが特徴である。
【0031】本発明に用いられる分岐シクロデキストリ
ンは市販品としての入手も可能であり、例えばマルトシ
ルシクロデキストリンは塩水港精糖社製イソエリート
(登録商標)として市販されている。
【0032】次に、本発明に用いられるシクロデキスト
リンポリマーについて説明する。
【0033】本発明に用いられるシクロデキストリンポ
リマーとしては、下記一般式〔IV〕で表されるものが好
ましい。
【0034】
【化4】
【0035】本発明に用いられるシクロデキストリンポ
リマーは、シクロデキストリンを例えばエピロルヒドリ
ンにより架橋高分子化して製造できる。
【0036】前記シクロデキストリンポリマーは、その
水溶性すなわち水に対する溶解度が、25℃で水100mlに
対し20g以上であることが好ましく、そのためには上記
一般式〔III〕における重合度n2を3〜4とすればよ
く、この値が小さい程シクロデキストリンポリマー自身
の水溶性および前記物質の可溶性効果が高い。
【0037】これらシクロデキストリンポリマーは、例
えば特開昭61-97025号明細書や、ドイツ特許3,544,842
号明細書等に記載された一般的な方法で合成できる。
【0038】該シクロデキストリンポリマーについて
も、前記の如くシクロデキストリンポリマーの包接化合
物として使用してもよい。
【0039】本発明に包接化合物として用いられるCF
(サイクロフラクタン)は下記一般式〔V〕で表され
る。
【0040】
【化5】
【0041】次に本発明に包接化合物として用いられる
カリックスアレーン化合物について説明する。
【0042】カリックスアレーンは、フェノールとホル
ムアルデヒトの縮合によって合成される環状オリゴマー
である。合成法としてはAcc.Chem.Res,16,161(1983)
に記載される方法が一般に知られている。
【0043】本発明で用いられるカリックスアレーン化
合物は下記の一般式〔VI〕で示される。
【0044】
【化6】
【0045】
【実施例】次に本発明の実施例を挙げるが本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0046】実施例1. 〈ハロゲン化銀写真乳剤Aの調製〉同時混合法を用いて
沃臭化銀乳剤(銀1モル当たり沃化銀2モル%)を調整
した。この混合時にK2IrCl6を銀1モル当たり8×10-7
モル添加した。得られた乳剤は平均粒径0.20μmの立方
体単分散度粒子(変動係数9%)からなる乳剤であっ
た。常法で水洗、脱塩した。脱塩後の40℃のpAgは8.0で
あった。
【0047】この乳剤を用い、以下に示す増感色素D−
1と増感色素D−2をそれぞれ15mg/AgX1モル添加し
た。
【0048】さらに以下に示す化合物[A],[B],
[C]の混合物を添加し、その後硫黄増感を施した。
【0049】
【化7】
【0050】〈ハロゲン化銀写真感光材料の調製〉この
乳剤を用い、以下の処方に基づき感光性ハロゲン化銀写
真感光材料を作成した。
【0051】 感光性ハロゲン化銀化銀乳剤層の組成 ヒドラジン誘導体 7×10-5mol/m2 ゼラチン 2.0g/m2 ハロゲン化銀写真乳剤A(銀量) 3.2g/m2 安定剤:4-メチル-6-ヒドロキン-1,3,3a,7-テトラザインデン 30mg/m2 カブリ防止剤:5-ニトロインダゾール 10mg/m2 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 5mg/m2 界面活性剤:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.1g/m2 界面活性剤S−1 8mg/m2
【0052】
【化8】
【0053】 ポリエチレングリコール(Mw=4000) 0.1g/m2 硬膜剤A 60mg/m2 以下に前述の感光性ハロゲン化銀乳剤の組成中のヒドラ
ジン誘導体、界面活性剤S−1、硬膜剤Aの構造式を示
す。
【0054】
【化9】
【0055】 乳剤保護層組成 ゼラチン 0.9g/m2 界面活性剤S−2 10mg/m2 界面活性剤S−3 10mg/m2 マット剤:平均粒径 3.5μmの単分散シリカ 3mg/m2 硬膜剤:1,3-ビニルスルホニル-2-プロパノール 40mg/m2 バッキング層組成 染料(a)表1に記載のように添加した。
【0056】染料(b)表1に記載のように添加した。
【0057】染料(c)表1に記載のように添加した。
【0058】 ゼラチン 2.4mg/m2 界面活性剤 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.1g/m2 界面活性剤 S−1 6.0mg/m2 コロイダルシリカ 100mg/m2 硬膜剤B 55mg/m2 バッキング保護層組成 ゼラチン 1g/m2 マット剤:平均粒径5μmの単分散ポリメチルメタクリレート 50mg/m2 界面活性剤S−2 10mg/m2 硬膜剤:グリオキザール 25mg/m2 硬膜剤A 35mg/m2 上記組成の液を以下のように下引加工済のポリエチレン
テレフタレート支持体上に塗布した。即ち、上記の感
光性ハロゲン化銀乳剤層をゼラチン量が2.0g/m2、銀量
が3.2g/m2になる様に、更に、その上に上記の乳剤保
護層をゼラチン量が1.0g/m2になる様に塗設した。又、
該乳剤層と反対側の支持体面(下引加工済)には、上記
のバッキング層をゼラチン2.4g/m2になる様に、更
に、その上にのバッキング保護層をゼラチン量が1g/
m2になる様に塗設した。
【0059】尚、炭酸ナトリウム及び又はクエン酸にて
各層のpHを調整した。
【0060】ここで、塗料(a),(b),(c)を一
種ずつ、表1に示すようにバッキング層に、本発明の化
合物の包接体として添加し、試料1−1〜1−22を得
た。
【0061】これらの試料を高温高湿下(40℃,80%)
で3日間保存したものは23℃,55%で3日間保存したも
のとの吸光度を測定した。(この測定では、測定前に乳
剤面をはいで、バッキング層側にだけして、吸光度を測
定した)また、残色はコニカ(株)社製GR−27にて、
下記条件、下記現像液、定着液で処理した。その試料を
目視にて残色の評価を行なった。
【0062】結果を表1に示した。
【0063】
【表1】
【0064】 現像液処方 重亜硫酸ナトリウム 40g N-メチル-p-アミノフェノール硫酸塩 350mg エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 1g 塩化ナトリウム 5g 臭化ナトリウム 1.2g リン酸三ナトリウム 75g 5-メチルベンズトリアゾール 250mg 2-メルカプトベンズチアゾール 23mg ベンズトリアゾール 83mg ハイドロキノン 29g ジイソプロピルアミノエタノール 2.3ml アミン化合物 Am−1 0.5ml (CH2−CH(CH3)−CH2−[OCH2(CH(CH3)x]−NH2 (x=2.6平均) 水酸化カリウム 使用量のpHを11.6にする量 使用時に水を加えて1 lに仕上げた 定着液処方 チオ硫酸アンモニウム(59.5% W/V水溶液) 830ml エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 515ml 亜硫酸ナトリウム 63g ホウ酸 22.5g 酢酸(90% W/V水溶液) 82g クエン酸 (50% W/V水溶液) 15.7g グルコン酸(50% W/V水溶液) 8.55g 硫酸アルミニウム(48% W/V水溶液) 13ml グルタルアルデヒト 3g 硫酸 使用量のpHを4.6にする量 使用時に水を加えて1 lに仕上げた 現像処理条件 工 程 温 度 時 間 現 像 38℃ 20秒 定 着 38℃ 20秒 水 洗 常温 15秒 乾 燥 40℃ 15秒 各工程時間は次工程までのワタリ搬送時間を含む 実施例2 〈乳剤層用塗布液EMの調製〉 溶液A 水 9.7l 塩化ナトリウム 20g ゼラチン 105g 溶液B 水 3.8l 塩化ナトリウム 380g ゼラチン 94g 臭化カリウム 420g ヘキサクロロイリジウム酸カリウム塩の0.01%水溶液 28ml ヘキサブロモロジウム酸カリウム塩の0.01%水溶液 5.0ml 溶液C 水 3.8l 硝酸銀 1,700g 38℃に保温された上記溶液A中にpH3.5,pAg8.0に保ち
ながら、上記溶液B及び溶液Cを同時に関数的に90分間
にわたって加え、更に10分間撹拌し続けた後、炭酸ナト
リウム水溶液でpHを5.8に調整し、20%硫酸マグネシュ
ウム水溶液1.7l及びポリナフタレンスルホン酸の5%水
溶液2.551を加え、乳剤を35℃にてフロキュレート化
し、デカンテーションを行い水洗して過剰の水溶液の塩
を除去する。次いで、それに3.7lの水を加えて分散さ
せ、再び20%の硫酸マグネシュウム水溶液0.9lを加えて
同様に過剰の水溶液の塩を除去する。それに3.7lの水と
141gのゼラチンを加えて、55℃で30分間分散させる。こ
れによって臭化銀35モル%、塩化銀65モル%、平均0.26
μm、単分散度9の粒子が得られる。更にクエン酸1%
の水溶液を12ml、臭化ナトリウム5%の水溶液を60ml加
えてpH5.5,pAg7に調整した後、チオ硫酸ナトリウム0.
1%の水溶液を120ml、更に塩化金酸0.2%の水溶性を80m
lを加えて60℃で熟成して最高感度にした。
【0065】上記乳剤層用塗布液(EM)を用いて下記
の様に実施した。
【0066】(乳剤層の調製)尚、実施例1と同様に、
以下に示すD−3、D−4を夫々、15mg/AgX1モル添
加した。更に上記ハロゲン化銀1モル当たり以下の量を
添加した。
【0067】 メルク社製サポニン 3.4g 化合物(B) 1.3g ハイドロキノン 4.0g KBr 2.83g アクリル酸エチルの高分子ポリマーラテックス 14.16g クエン酸 0.113g 化合物(C) 57mg 化合物(A) 283mg スチレン−マレイン酸重合体4%溶液 70.8ml 水を加えて1400mlとする。
【0068】 (乳剤保護層の調製) ゼラチン 60g 平均粒径2.8μmの不定形シリカ 1.4g ビス(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸エステル 0.8g KBr 1g 水を加えて1000mlとする。
【0069】 ゼラチン 60g 化合物(f) 10g メクル社製サポニン 2.5g ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 200mg ブチルアクリレート塩化ビニリデン共重合体 3g クエン酸 0.4g スチレン−マレイン酸重合体4%溶液 10ml 水を加えて1000mlとする。
【0070】 (バッキング保護層の調製) ゼラチン 60g マット剤 PMMA(平均粒径13μ) 7.8g ビス(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸エステル 0.6g NaCl 0.2g ポリシロキサン 60g 水を加えて1000mlとする。
【0071】両面下引塗布したポリエチレンテレフタレ
ート支持体にバッキング層のゼラチン3.2g/m2、バッキ
ング保護層のゼラチン1g/m2となるように、又硬膜剤と
してグリオキザールをゼラチン1g当たり11mgとなるよ
うに加え同時塗布した。
【0072】バッキング塗布済みの支持体に銀3.6g/
m2、乳剤保護層のゼラチン1g/m2となるように、又硬膜
剤としてゼラチン1g当たりトリアジン14mg、ホルマリ
ン14mgとなるように加え同時塗布した。
【0073】ここで染料(f),(g),(h),
(i)を表2に示すように本発明の化合物の包接体とし
て添加した。
【0074】このようにして得られた試料を実施例1と
同様にして、保存性の確認をした。又、残色はコニカ
(株)社製GR−26SRを用い、コニカ(株)社製CD
M−711現像液CFL−851定着液を用い処理し、処理後
の残色を目視にて判定したその結果を、表2に示した。
尚実施例2に使用した、化合物の構造式も以下に示す。
【0075】染料(f),(g),(h),(i)の添
加量は40mg/m2とし、本発明の化合物は、染料1molに対
し50molを添加した。
【0076】
【表2】
【0077】
【化10】
【0078】
【化11】
【0079】
【化12】
【0080】
【化13】
【0081】
【化14】
【0082】
【化15】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも一方の側に、少なく
    とも一層の感光性ハロゲン化銀写真乳剤を含む親水性コ
    ロイドを有するハロゲン化銀写真感光材料であって、該
    ハロゲン化銀写真感光材料が少なくとも1種の染料と該
    染料を包接しうる化合物を少なくとも1種含有すること
    を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 少なくとも1種の染料を包接した化合物
    を少なくとも1種含有する溶液を添加することで得られ
    た請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料。
JP22274692A 1992-08-21 1992-08-21 ハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH0667347A (ja)

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JP (1) JPH0667347A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0675403A1 (en) * 1994-03-22 1995-10-04 Agfa-Gevaert N.V. Photograhic material with effeciently used non-sensitizing dyes

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