JP3251976B2 - ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼを生産する実質上純粋な微生物 - Google Patents

ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼを生産する実質上純粋な微生物

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JP3251976B2 JP16454892A JP16454892A JP3251976B2 JP 3251976 B2 JP3251976 B2 JP 3251976B2 JP 16454892 A JP16454892 A JP 16454892A JP 16454892 A JP16454892 A JP 16454892A JP 3251976 B2 JP3251976 B2 JP 3251976B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はミオ・イノシトールデヒ
ドロゲナーゼを生産する実質上純粋な微生物、ミオ・イ
ノシトールデヒドロゲナーゼを発現する実質上純粋なD
NA及びミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼの製造法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ミオ・イノシトールデヒドロゲナ
ーゼは、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NA
D)の存在下、反応式
【0003】
【化1】
【0004】(式中のNAD+及びNADHは、それぞ
れNADの酸化型及び還元型である)で示されるよう
に、ミオ・イノシトールをミオ・イノソースに変換する
触媒作用を有し、酵素番号E.C.1.1.1.18と
して知られている(酵素ハンドブック、第6頁、198
2年、朝倉書店発行)。ミオ・イノシトールはイノシト
ールの9つの異性体のうちの1つで、極めて安定した環
状アルコールである。人の場合、ミオ・イノシトールは
食事によって1日約1g、腎臓における生合成によって
1日約2g、計約3gが供給され、細胞への取り込みと
腎臓における排せつ・再吸収及び酸化によって血しょう
レベルがほぼ一定になるように調節されている。そのた
め腎機能障害において血しょうミオ・イノシトールレベ
ルの著名な増加が見られる(臨床化学24巻、11号,
1448−1455頁、嘉門信雄)。このようにミオ・
イノシトールを測定することによって腎機能のモニタリ
ングができることから、ミオ・イノシトールの定量に、
前記のミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼの触媒作用
を利用して、この酵素を用いることが示されている(特
願平2−249776号公報)。
【0005】このミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼ
は牛の脳〔Biochem.Biophys.Res.
Commun.,68,1133−1138(197
6)〕や、バチルス(Bacillus)属〔特開平4
−126075号公報、J.Biol.Chem.,2
54,7684−7690(1979)〕、アエロバク
ター(Aerobacter)属〔Methods i
n Enzymology,36,326(1962)
[V]〕、クレブジエラ(Klebsiella)属
〔酵素ハンドブック、第6頁、1982年、朝倉書店発
行〕、セラチア(Serratia)属〔酵素ハンドブ
ック、第6頁、1982年、朝倉書店発行〕やクリプト
コッカス(Cryptococcus)属〔Bioch
em.Biophys.Acta,293,295−3
03(1973)〕などに属する微生物に存在すること
が知られている。種々のミオ・イノシトールデヒドロゲ
ナーゼの中でも、特にバチルス・エスピーNo.3の生
産する酵素は反応性、安定性が共に高く、ミオ・イノシ
トールの測定に有効であることが知られている(特開平
4−126075号公報)。
【0006】この中で、バチルス・ズブチリス(Bac
illus subtilis)由来のミオ・イノシト
ールデヒドロゲナーゼについては遺伝子が既に単離さ
れ、遺伝子の塩基配列が決定され、アミノ酸配列が推定
されている〔Gene,108,121−125(19
91)〕。我々はこの塩基配列及びアミノ酸配列を参考
に種々のプローブを作製し、バチルス・エスピーNo.
3のミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼ遺伝子を取得
しようと試みたが、取得できなかった。即ち、後記する
ように本発明のミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼの
アミノ酸配列及び該酵素のアミノ酸配列をコードするD
NAの塩基配列は、バチルス・ズブチルス由来のものと
は相同性が低く、各生産菌によってミオ・イノシトール
デヒドロゲナーゼがどのようなアミノ酸配列であるか全
く推定できないものであった。
【0007】また、バチルス・ズブチリス由来のミオ・
イノシトールデヒドロゲナーゼはミオ・イノシトールに
対するKm値が18mMであるのに対し、バチルス・エ
スピーNo.3のミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼ
はミオ・イノシトールに対するKm値が0.64mMと
反応性が非常に高く、かつ65℃、15分の熱処理で9
5%以上の残存活性を有する安定性にも優れた酵素であ
る。
【0008】このような状況下、反応性、安定性が共に
高く、ミオ・イノシトールの測定に有効であるバチルス
・エスピーNo.3のミオ・イノシトールデヒドロゲナ
ーゼにおいては生産性が低いことから、効率よくこの酵
素を生産する微生物の開発が望まれていた。また、ミオ
・イノシトールデヒドロゲナーゼを構成するポリペプチ
ドの一次構造及び該酵素のアミノ酸配列をコードするD
NAの塩基配列については未だ発表されていない。
【0009】従って、ミオ・イノシトールデヒドロゲナ
ーゼを構成するポリペプチドの一次構造の決定、該酵素
のアミノ酸配列をコードするDNAの塩基配列の決定及
び遺伝子工学による該酵素の生産が望まれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
実情のもとで、ミオ・イノシトールの定量に有用なミオ
・イノシトールデヒドロゲナーゼを効率よく生産する微
生物を開発し、この微生物を用いて該酵素を量産する方
法を提供することを目的としてなされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、ミオ・イノシト
ールデヒドロゲナーゼを生産する微生物由来の染色体D
NAライブラリーの中から、該酵素を発現する遺伝子D
NAをスクリーニングし、次いでこのDNAを用いて発
現ベクターを構築したのち、例えばエッシェリヒア・コ
リー(Escherichia coli;以下E.c
oliと略称する)に属する微生物に導入して形質転換
微生物を作出し、これを培地中で培養することによっ
て、該ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼを効率よく
量産することを見い出し、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は、ミオ・イノシトール
デヒドロゲナーゼを発現するDNAを有する組換えプラ
スミドによって形質転換されたE.coliに属する微
生物であることを特徴とするミオ・イノシトールデヒド
ロゲナーゼを生産する実質上純粋な微生物、図1で表さ
れるアミノ酸配列をコードする塩基配列を有することを
特徴とするミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼを発現
する実質上純粋なDNA、及び前記の形質転換された微
生物であるミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼを生産
する実質上純粋な微生物を培地に培養し、次いでその培
養物からミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼを採取す
ることを特徴とするミオ・イノシトールデヒドロゲナー
ゼの製造法を提供するものである。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼを生産す
る形質転換された微生物を作出するのに用いられるミオ
・イノシトールデヒドロゲナーゼを発現する遺伝子DN
Aは、例えば該酵素を生産する微生物由来の染色体DN
Aライブラリーの中から、スクリーニングすることによ
って得ることができる。
【0014】本発明においては、前記のミオ・イノシト
ールデヒドロゲナーゼを生産する微生物として、バチル
ス・エスピーNo.3が好ましく用いられる。本菌株を
利用する場合には、該菌株の菌学的性状、培養手段およ
び精製手段については特開平4−126075号公報の
記載を参考とすればよい。このバチルス・エスピーN
o.3の染色体DNAライブラリーから該酵素を発現す
る遺伝子DNAをスクリーニングする方法の具体例につ
いて説明すると、まず、該微生物の染色体DNA100
〜2000μg程度を通常用いられている方法によって
抽出したのち、その1〜10μg程度を制限酵素Hin
dIIIで切断して、例えばクローニング用ベクターの
プラスミドpUC119HindIII部位に連結し、
次いでこの組換えDNAを宿主微生物に導入して該染色
体DNAのクローニングを行い、104 〜105 クロー
ンからなる染色体DNAライブラリーを作製する。この
際用いられる宿主微生物としては、組換えDNAが安定
でかつ自律的に増殖可能であるものであれば特に制限さ
れず、通常の遺伝子組換えに用いられているもの、例え
ばエッシェリヒア属、バチルス属に属する微生物などが
好ましく使用される。
【0015】宿主微生物に組換えDNAを導入する方法
としては、例えば宿主微生物がエシェリヒア属に属する
微生物の場合には、カルシウムイオンの存在下に組換え
DNAの導入を行ってもよいし、コンピテントセル法を
用いてもよく、またバチルス属に属する微生物の場合に
は、コンピテントセル法またはプロトプラスト法などを
用いることができるし、エレクトロポレーション法ある
いはマイクロインジェクション法を用いてもよい。宿主
微生物への所望組換えDNA導入の有無の選択について
は、組換えDNAを構成するベクターの薬剤耐性マーカ
ーに基づく選択培地で、該宿主微生物を培養し、生育す
る宿主微生物を選択すればよい。
【0016】一方、ミオ・イノシトールデヒドロゲナー
ゼ精製標品のN末端側アミノ酸配列、リシルエンドペプ
チダーゼ処理断片アミノ酸配列、及びアスパラギニルエ
ンドペプチダーゼ処理断片アミノ酸配列を決定し、これ
に基づいて種々のオリゴヌクレオチドを合成した後、例
えばアイソトープで標識して放射性オリゴヌクレオチド
プローブを作製する。
【0017】次いで、これらの放射性オリゴヌクレオチ
ドプローブを用い、従来慣用されている方法に従って、
前記の染色体DNAの中から、ミオ・イノシトールデヒ
ドロゲナーゼを発現する遺伝子をスクリーニングするわ
けであるが、この段階が本発明において非常に困難な部
分であり、ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼの部分
的なアミノ酸配列から種々のプローブを作製したが、ミ
オ・イノシトールデヒドロゲナーゼ遺伝子を保持するク
ローンをなかなか見い出せなかった。具体的に述べると
プローブを設計する場合、一般に推定されるDNA配列
の組合せがなるべく少ない配列を選択してプローブを合
成するが、本発明のミオ・イノシトールデヒドロゲナー
ゼの場合、組合せの少ない配列が余り存在せず、バチル
ス・エスピーNo.3と近縁であると考えられるバチル
ス・ズブチリス(Bacillus subtili
)やバチルス・ステアロサーモフィルス(Bacil
lus stearothermophillus)の
遺伝子のコドン使用頻度を参考にして数多い組合せの中
から組合せを絞ったプローブを作製したり、複数に推定
される部分の塩基をイノシンにしたプローブを作製した
り、またプローブの長さについても種々検討し、さらに
ハイブリダイゼーション、及びその後の洗浄の条件(溶
液の組成、温度、時間)を種々検討した結果、後の実施
例で述べるが、本発明においてはアスパラギニルエンド
ペプチダーゼ処理断片アミノ酸配列に基づく放射性オリ
ゴヌクレオチドプローブを用い、特定の条件でハイブリ
ダイゼーション、洗浄を行って釣り上げられたものが、
目的の遺伝子DNAであることが判明した。
【0018】次に、この目的の遺伝子DNAを含む形質
転換された宿主微生物から、例えばマニアティス(Ma
niatis)らの方法[「モレキュラル・クローニン
グ:コールドスプリングハーバー(Molecular
Cloning:ColdSpring Harbo
r)」(1982年)]などに従って、ミオ・イノシト
ールデヒドロゲナーゼを発現するDNAを含む組換えプ
ラスミド(pMIDH1と命名)を調製することができ
る。このプラスミドの構成を示す模式図を図4に示す。
また、該プラスミド中のバチルス・エスピーNo.3染
色体DNA由来の部位の制限酵素地図は図3に示すとお
りである。
【0019】次に、前記のようにして染色体DNAライ
ブラリーの中から、ミオ・イノシトールデヒドロゲナー
ゼを発現する遺伝子DNAを組み込んだ発現ベクターを
構築する。この発現用ベクターとしては、宿主微生物で
自律的に増殖し得るファージまたはプラスミドから遺伝
子組換え用として構築されたものが適している。前者の
ファージとしては、例えばE.coliを宿主微生物と
する場合には、λgt・λC、λgt・λBなどが用い
られる。また、プラスミドとしては、E.coliを宿
主微生物とするに、例えばpBR322、pBR32
5、pACYC184、pUC12、pUC13、pU
C18、pUC19、pUC118、pUC119など
が用いられる。さらに、バチルス属を宿主微生物とする
場合は、例えばpHY300PLKなどを用いればよ
く、サッカロミセス属を宿主微生物とする場合は、例え
ばpYAC5などを用いればよい。
【0020】これらのベクターに、該ミオ・イノシトー
ルデヒドロゲナーゼ遺伝子DNAを組み込む方法につい
ては特に制限はなく、従来慣用されている方法を用いる
ことができる。例えば適当な制限酵素を用いて、前記の
ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼ遺伝子DNAを含
む組換えプラスミド及び該発現用ベクターを処理し、そ
れぞれミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼ遺伝子を含
むDNA断片及びベクター断片を得たのち、それぞれの
接着末端をアニーリング後、適当なDNAリガーゼを用
いて結合させることによって、発現ベクターが得られ
る。
【0021】後述の実施例における発現ベクターは、前
記の組換えプラスミドpMIDH1とベクタープラスミ
ドpUC119から得られ、pMIDH3と命名された
ものであり、その構成の模式図は図5に示すとおりであ
る。このようにして、構築された発現ベクターをE.c
oliに属する微生物に導入し、該宿主微生物を形質転
換させればミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼを生産
する実質上純粋な微生物が得られる。発現ベクターの導
入及び選択方法については前述した方法を用いて行う。
【0022】本発明においては、前記組換えプラスミド
pMIDH3によって形質転換されたE.coliに属
する微生物は、エシェリヒア・コリーDH1−pMID
H3(FERM P−13014)と命名される。この
ようにして得られた形質転換微生物の培養は、該微生物
の生育に必要な炭素源や窒素源などの栄養源や無機成分
などを含む培地中において行うことができる。
【0023】該炭素源としては、例えばグルコース、デ
ンプン、ショ糖、モラッセス、デキストリンなどが、窒
素源としては、例えばペプトン、肉エキス、カゼイン加
水分解物、コーンスチープリカー、硝酸塩、アンモニウ
ム塩などが、無機成分としては、例えばナトリウム、カ
リウム、カルシウム、マグネシウム、コバルト、亜鉛、
マンガン、鉄などの陽イオンや塩素、硫酸、リン酸など
の陰イオンを含む塩が挙げられる。
【0024】培養方法については特に制限はなく公知の
方法、例えば通気攪拌培養、振盪培養、回転培養、静置
培養などの方法によって、通常20〜50℃、好ましく
は25〜42℃、より好ましくは37℃近辺で、12〜
48時間程度培養する方法が用いられる。このようにし
て培養を行ったのち、遠心分離処理などの手段によって
菌体を集め、次いで酵素処理、自己消化、フレンチプレ
ス、超音波処理などによって細胞を破壊して目的とする
酵素を含有する抽出液を得る。この抽出液から、該酵素
を分離、精製するには、例えば、塩析、脱塩、イオン交
換樹脂による吸脱着処理などを行ったのち、さらに吸着
クロマトグラフィー、ゲル濾過、電気泳動法などによっ
て精製すればよい。
【0025】この精製標品について、ミオ・イノシトー
ルデヒドロゲナーゼの酵素活性及び物理化学的性質を調
べることによって、該形質転換微生物がミオ・イノシト
ールデヒドロゲナーゼの産生能を有することが確認され
た。したがって、本発明において用いたミオ・イノシト
ールデヒドロゲナーゼを発現する遺伝子DNAは、図1
で表されるアミノ酸配列をコードする塩基配列を有し、
かつその塩基配列が図2に示す配列であることが明らか
である。
【0026】このようにして得られたミオ・イノシトー
ルデヒドロゲナーゼは、NADの存在下、ミオ・イノシ
トールをミオ・イノソースに効果的に変換する触媒作用
を有することから、例えば血清中のミオ・イノシトール
定量などの臨床用酵素として有用である。なお、本発明
明細書に記載の塩基配列の記号及びアミノ酸配列の記号
は、当該分野における慣用略号に基づくもので、それら
の例を以下に列記する。また、すべてのアミノ酸はL体
を示すものとする。
【0027】DNA:デオキシリボ核酸 A:アデニン T:チミン G:グアニン C:シトシン N:アデニン、チミン、グアニンまたはシトシン R:アデニンまたはグアニン Y:チミンまたはシトシン Ala:アラニン Arg:アルギニン Asn:アスパラギン Asp:アスパラギン酸 Cys:システイン Gln:グルタミン Glu:グルタミン酸 His:ヒスチジン Ile:イソロイシン Leu:ロイシン Lys:リジン Met:メチオニン Phe:フェニルアラニン Pro:プロリン Ser:セリン Thr:スレオニン Trp:トリプトファン Tyr:チロシン Val:バリン
【0028】
【実施例】次に、参考例及び実施例によって本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってな
んら限定されるものではない。
【0029】
【参考例1】 染色体DNAの分離 バチルス・エスピーNo.3(FERM BP−301
3)菌株を普通ブイヨン培地〔18g/リットル、普通
ブイヨン「栄研」(栄研化学社製)〕200mlにて3
7℃で一昼夜振盪培養した後、この培養液を高速冷却遠
心機(トミーCX−250型)を用い、6500rpm
(7660G)で10分間遠心分離処理して、菌体を集
菌した。
【0030】次いで、この菌体を50mMトリス−塩酸
(pH8.0)、50mM EDTA(pH8.0)及
び15%シュクロースからなる溶液20ml中に懸濁
し、最終濃度が2mg/mlとなるようにリゾチーム
(生化学工業社製)を加え、37℃で30分間処理して
菌株の細胞壁を破壊した。次に、これに10%ラウリル
硫酸ナトリウム(シグマ社製)水溶液1mlを加えて、
37℃で20分間処理した後、10000rpm(12
080G)で10分間遠心分離処理して水相を回収し
た。この水相に2倍量のエタノールを静かに重層し、ガ
ラス棒でゆっくり攪拌しながら、DNAをガラス棒にま
きつかせて分離した後、10mMトリス−塩酸(pH
8.0)及び1mM EDTAからなる溶液20mlで
溶解し、次いでこれに等量のフェノール/クロロホルム
(1/1)混合液を加え、前記と同様に処理して水相を
分取した。
【0031】次に、この水相に2倍量のエタノールを加
えて前記の方法でもう一度DNAを分離した後、10m
Mトリス−塩酸(pH8.0)及び1mM EDTAか
らなる溶液2mlに溶解した。
【0032】
【参考例2】 バチルス・エスピーNo.3遺伝子ライ
ブラリーの作製 参考例1で得られたバチルス・エスピーNo.3染色体
5μg及びクローニングベクターpUC119(宝酒造
社製)5μgのそれぞれを別の容器中で、制限酵素Hi
dIII(宝酒造社製)30単位を用い、50mMト
リス−酢酸(pH7.5)、100mM NaCl、1
0mM MgCl2 及び1mM DTTからなる混合物
10μg/mlの存在下、37℃で2時間切断処理し
た。
【0033】pUC119の切断溶液は、5’末端を脱
リン酸化するために、さらに反応液にアルカリ性ホスフ
ァターゼ(宝酒造社製)1単位を加えて65℃で2時間
処理した。次に、前記のようにして得られた2種のDN
A溶液を混合し、この混合液に等量のフェノール/クロ
ロホルム(1/1)混合液を加えて処理した後、遠心分
離処理によって水相を分取した。次いで、この水相に1
/10量の3M酢酸ナトリウム溶液を加え、さらに2倍
量のエタノールを加えて遠心分離処理することによって
DNAを沈澱させた後、減圧乾燥した。
【0034】このDNAを10mMトリス−塩酸(pH
8.0)及び1mM EDTA溶液からなる溶液にて溶
解した後、66mMトリス−塩酸(pH7.6)、6.
6mM MgCl2、10mM DTT及び660μM
ATP(ベーリンガーマンハイム社製)の存在下、T
4DNAライゲース[宝酒造社製]100単位を用い、
16℃で16時間ライゲーションを行った。
【0035】次に、これをケー・シゲサダ(K.Shi
gesada)の方法[「細胞工学」第2巻、616〜
626ページ(1983年)]によってコンピテント細
胞としたE.coliDH1(ATCC33849)
[F-、recA1、endA1、gyrA96、th
i−1、hsdR17(rk -、mk +)、SupE44、
relA1、λ-][「モレキュラル・クローニング:
コールドスプリングハーバー(Molecular C
loning:Cold Spring Harbo
r)」504〜506ページ(1982年)]にトラン
スフォーメーションし、これをアンピシリン50μg/
ml含有BHI寒天培地にて、37℃で一昼夜培養し、
約8000株の形質転換微生物を得て、バチルス・エス
ピーNo.3遺伝子ライブラリーとした。
【0036】
【参考例3】 放射性オリゴヌクレオチドプローブの作
ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼ精製標品のN末端
側アミノ酸配列、リシルエンドペプチダーゼ処理断片、
及びアスパラギニルエンドペプチダーゼ処理断片のアミ
ノ酸配列を調べたところ、図−6に示す配列が決定され
た。この情報をもとに遺伝子の5’末端側から塩基配列
を予想した。この予想された塩基配列には種々の組合せ
が考えられるので、組合せの数が少ない部分のオリゴヌ
クレオチドを設計して実験を行った。このオリゴヌクレ
オチドはアール・エル・レッシンジャーらの方法[「ジ
ャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ
(J.Am.Chem.Soc.)」第98巻、365
5ページ]に基づき、DNAシンセサイザー[サイクロ
ン(バイオサーチ社製)]を用いて作製した。
【0037】すなわち、図6の下線の部分のアミノ酸配
列GluからAlaに対応するDNAの組合せは20マ
ーのものを考えた場合64通り存在する。したがって、
アミノ酸配列から推定されるmRNAに相補的な20マ
ーのオリゴヌクレオチドを作製した。このようにして得
られたオリゴヌクレオチド50ngをT4ポリヌクレオ
チドキナーゼバッファー[50mMトリス−塩酸(pH
8.0)、10mM MgCl2、10mM 2−メル
カプトエタノール]及び370キロベクレルの[γ-32
P]ATP(アマシャムジャパン社製)の存在下、T4
ポリヌクレオチドキナーゼ(東洋紡績社製)8.5単位
を用い、37℃で30分間反応させて、アイソトープ32
Pを取り込ませ、放射性オリゴヌクレオチドプローブを
作製した。
【0038】
【実施例1】 ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼ遺
伝子含有DNAのスクリーニング 参考例2で得たバチルス・エスピーNo.3遺伝子ライ
ブラリー、すなわち平板寒天培地上のアンピシリン耐性
コロニーの上に、ナイロンメンブレンフィルター[ハイ
ボンド−N+(アマシャムジャパン社製)]を重ね、フ
ィルター上に該コロニー菌体の一部を移行させた後、こ
のフィルターをアルカリ変性溶液(1.5M NaCl
含有0.5N−NaOH溶液)中に5分間浸し、さらに
中和溶液[0.5Mトリス−塩酸(pH7.0)及び3
M NaCl混合液]に5分間浸漬後、乾燥させた。
【0039】次に、このフィルターを80℃で2時間加
熱し、菌体中にあったプラスミドDNAをフィルターに
固定した。さらに、このフィルターを、1.8M Na
Cl、0.18Mクエン酸ナトリウム、0.05%二リ
ン酸ナトリウム、0.1%ラウリル硫酸ナトリウム、
0.1%フィコール、0.1%ポリビニルピロリドン、
0.1%BSA及び0.01%サケ精子DNAを含有す
るプレハイブリダイゼーション溶液に浸し、37℃で一
昼夜プレハイブリダイゼーションを行った。その後、フ
ィルターを、1.8M NaCl、0.18Mクエン酸
ナトリウム、0.05%二リン酸ナトリウム、0.1%
ラウリル硫酸ナトリウム、0.1%フィコール、0.1
%ポリビニルピロリドン、0.1%BSA及び0.00
2%大腸菌由来のトランスファーRNAを含有するハイ
ブリダイゼーション溶液に浸した後、参考例3で得られ
た放射性オリゴヌクレオチドプローブを加え、37℃で
24時間ハイブリダイゼーションを行った。
【0040】ハイブリダイゼーション後、1.8M N
aCl、0.18Mクエン酸ナトリウム、0.05%二
リン酸ナトリウムを含む洗浄液でフィルターを3回洗浄
した後、42℃の洗浄液に10分間浸し、余分なプロー
ブを洗い落とした。ついで、フィルターを風乾後、X線
フィルム(富士写真フィルム社製、NewRXO−H)
に重ね、遮光下−80℃で24時間オートラジオグラフ
ィーを行った。
【0041】その後、フィルムを現像したところ、ポジ
ティブシグナルを示すコロニーを確認した。該コロニー
をミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼをコードするD
NAを含む形質転換体E.coli DH1−pMID
H1と命名した。
【0042】
【実施例2】 組み換えプラスミドの抽出 上記実施例1で取得したE.coli DH1−pMI
DH1を、BHI培地にて37℃で一昼夜培養した後、
ティー・マニアティスらの方法[「モレキュラル・クロ
ーニング:コールド・スプリング・ハーバー(Mole
cular Cloning:Cold Spring
Harbor)」第86〜94ページ(1982
年)]によって、ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼ
をコードするDNAを含む組み換えプラスミドpMID
H1を抽出した。このプラスミドの構成を示す模式図を
図4に示す。該プラスミド中のバチルス・エスピーN
o.3染色体由来の部位をジデオキシ法[「サイエンス
(Science)」第214巻、第1205〜121
0ページ(1981年)]により、塩基配列を決定し、
ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼをコードする全D
NAが含まれていることを確認すると共に、その全塩基
配列を決定し、少なくとも図2にて示される配列を含む
ものであることを確認した。
【0043】今回解析したミオ・イノシトールデヒドロ
ゲナーゼのN末端側アミノ酸配列、リシルエンドペプチ
ダーゼ処理断片アミノ酸配列、及びアスパラギニルエン
ドペプチダーゼ処理断片アミノ酸配列とも同一フレーム
において完全に一致した。
【0044】
【実施例3】 大腸菌内でのミオ・イノシトールデヒド
ロゲナーゼの活性発現 実施例2で得られたプラスミドpMIDH1 5μgを
制限酵素BamHI(宝酒造社製)で切断し、ミオ・
イノシトールデヒドロゲナーゼ遺伝子を含む約2.1k
bのDNAフラグメントを1.0%アガロースゲル電気
泳動で分離回収した。
【0045】一方、E.coliのベクタープラスミド
pUC119(宝酒造社製)5μgを前記と同様に切断
し、50mMトリス−塩酸(pH8.0)存在下に、ア
ルカリ性フォスファターゼ(宝酒造社製)1単位を加
え、65℃で2時間処理した。次いで、前記のDNA溶
液を混合し、参考例3と同様にライゲーション、トラン
スフォーメーションを行い、アンピシリン50μg/m
l含有BHI寒天培地にまき、37℃で一昼夜培養し
た。このようにして、ベクタープラスミドpUC119
BamHI部位にミオ・イノシトールデヒドロゲナー
ゼ遺伝子を含む約2.1kbのDNAフラグメントが挿
入されたプラスミドpMIDH2を保持する形質転換微
生物を取得し、実施例2の方法で組換えプラスミドpM
IDH2を得た。
【0046】次に、このプラスミドpMIDH2 5μ
gを制限酵素XbaI及びPstI(宝酒造社製)で切
断し、キロ−シークエンスディレーションキット(宝酒
造社製)を用いてディレーション反応を行い、前記と同
様にトランスフォーメーションした。得られた形質転換
体数種から実施例2と同様に処理してプラスミドを抽出
し、1.0%アガロースゲル電気泳動にて挿入断片が約
1.7kbまでディレーションされているプラスミドを
確認し、これをプラスミドpMIDH3と命名した。こ
のプラスミドの構成を示す模式図を図5に示す。このプ
ラスミドpMIDH3は、さらに前記と同様の方法によ
E.coliDH1に形質転換した。
【0047】プラスミドpMIDH3を保持する形質転
換微生物をアンピシリン50μg/ml含有BHI培地
にて37℃一昼夜培養した後、培養液を15000rp
mで1分間遠心分離処理して沈澱を回収した。この沈澱
に、該培養液と同量の10mMトリス−塩酸(pH8.
0)を加え、超音波破砕を行った。この破砕液を適宜希
釈した後、20μlとり、これに1Mトリス−塩酸(p
H8.5)100μl、150mMミオ・イノシトール
100μl、10mM NAD100μl、0.25%
ニトロブルーテトラゾリウム100μl、100単位/
mlジアフォラーゼ50μl、及び水550μlからな
る反応液1000μlを加え、37℃で10分間反応し
た後、0.1N HClを2ml加えて反応を停止し、
550nmにおける吸光度を測定することによって、ミ
オ・イノシトールデヒドロゲナーゼ活性を定量した。な
お、比較のためにpUC119のみをトランスフォーメ
ーションしたE.coliの破砕液についても前記と同
様の処理を行い、ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼ
活性を測定した。その結果、プラスミドpMIDH3を
保持した形質転換微生物での活性は2.5U/mlであ
ったが、pUC119を持つものの活性は0U/mlで
あった。これより、ミオ・イノシトールデヒドロゲナー
ゼ活性をもつ形質転換体が得られていることが確認され
た。この形質転換体をエッシェリヒア・コリー DH1
−pMIDH3(Escherichia coli
DH1−pMIDH3)(FERM P−13014)
と命名した。さらに得られたミオ・イノシトールデヒド
ロゲナーゼを単離・精製し、分子量が130,000±
15,000(TSKゲルG3000SWによるゲル濾
過法)であることや等電点がpI4.5±0.5である
ことなど発現蛋白の物理化学的性質を確認し、バチルス
・エスピーNo.3のミオ・イノシトールデヒドロゲナ
ーゼと同一であることを確認した。
【0048】
【発明の効果】本発明によるとバチルス・エスピーN
o.3由来の染色体DNAライブラリーから、ミオ・イ
ノシトールデヒドロゲナーゼを発現する遺伝子DNAを
スクリーニングし、これを用いて構築された発現ベクタ
ーの組み換えプラスミドを例えばE.coliに属する
微生物に導入することによって、得られた形質転換微生
物は効率よくミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼを生
産することができる。
【0049】また、本発明によって、ミオ・イノシトー
ルデヒドロゲナーゼの全アミノ酸配列及びこのアミノ酸
をコードする遺伝子DNAの塩基配列が決定できたの
で、該酵素の基質及び補酵素特異性の変換や耐熱性の向
上などのプロテインエンジニアリングが可能となった。
【0050】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1092 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源 生物名:バチルス・エスピー 株名:No.3 配列の名称:ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼ遺伝
子 agcgcttact caaactaatg cttaaaagtg aagggagaag agatgg atg tcg cta 55 Met Ser Leu 1 gtg aaa gtg ggg att tta gga gca ggt gga att gca aaa gtt cac act 103 Val Lys Val Gly Ile Leu Gly Ala Gly Gly Ile Ala Lys Val His Thr 5 10 15 tcc att tta aag aag gac cag cgg gtc gaa atc gtc ggt gtc gca gat 151 Ser Ile Leu Lys Lys Asp Gln Arg Val Glu Ile Val Gly Val Ala Asp 20 25 30 35 att gcg aaa gac aga gca gtt gct tta gca aat gaa gct ggg aac gct 199 Ile Ala Lys Asp Arg Ala Val Ala Leu Ala Asn Glu Ala Gly Asn Ala 40 45 50 aaa gct gtt caa agt tta gaa gat tta ttc gaa ctg gga gtc gat gcc 247 Lys Ala Val Gln Ser Leu Glu Asp Leu Phe Glu Leu Gly Val Asp Ala 55 60 65 gta tat gta aca acc cct aat acg ttg cat gtc gaa cct gtg ttg aaa 295 Val Tyr Val Thr Thr Pro Asn Thr Leu His Val Glu Pro Val Leu Lys 70 75 80 tgt ctt gca aac aat gtt cat gta ttt tca gaa aaa ccg atg gct acg 343 Cys Leu Ala Asn Asn Val His Val Phe Ser Glu Lys Pro Met Ala Thr 85 90 95 tcg tta gaa ggg gct gag cga atc cga aaa gcg gct gaa acg tca aaa 391 Ser Leu Glu Gly Ala Glu Arg Ile Arg Lys Ala Ala Glu Thr Ser Lys 100 105 110 115 gcc gta tac aat tta ggg atg aac cgc cgc tat gcg tcc gta tac aaa 439 Ala Val Tyr Asn Leu Gly Met Asn Arg Arg Tyr Ala Ser Val Tyr Lys 120 125 130 aaa gtc aaa gaa ctc att tct tct ggt gaa gtc acc cca tat tta gcg 487 Lys Val Lys Glu Leu Ile Ser Ser Gly Glu Val Thr Pro Tyr Leu Ala 135 140 145 aat atc aaa atg aac cgc ggc gaa ctg tta aac cct gct tgg aca gct 535 Asn Ile Lys Met Asn Arg Gly Glu Leu Leu Asn Pro Ala Trp Thr Ala 150 155 160 gat cca aaa gta aca ggt gga ttc ctt tat gaa acc cct ttc cat cta 583 Asp Pro Lys Val Thr Gly Gly Phe Leu Tyr Glu Thr Pro Phe His Leu 165 170 175 atg gat atg tgc cgt tat tta ttt gga gaa gta cag acc gtt tat tgt 631 Met Asp Met Cys Arg Tyr Leu Phe Gly Glu Val Gln Thr Val Tyr Cys 180 185 190 195 gaa gga cga caa aat att tct gaa gcg gaa atc gat aca ttt gcg att 679 Glu Gly Arg Gln Asn Ile Ser Glu Ala Glu Ile Asp Thr Phe Ala Ile 200 205 210 atg atg aca ttt gaa tca gga acg atc gcc aac ttt gtg act tat gca 727 Met Met Thr Phe Glu Ser Gly Thr Ile Ala Asn Phe Val Thr Tyr Ala 215 220 225 cat gct gga tgg agt ttc cct ttt gag agt tta gaa gtt tac gga aaa 775 His Ala Gly Trp Ser Phe Pro Phe Glu Ser Leu Glu Val Tyr Gly Lys 230 235 240 tat tgt aca gtt gcc acg caa gaa ctg gaa aaa gtg atg tat gca ccg 823 Tyr Cys Thr Val Ala Thr Gln Glu Leu Glu Lys Val Met Tyr Ala Pro 245 250 255 gga tta aag caa cca gct caa att agc gat ttt tat caa tta tct atc 871 Gly Leu Lys Gln Pro Ala Gln Ile Ser Asp Phe Tyr Gln Leu Ser Ile 260 265 270 275 gaa gaa aaa tgg gga tat gcg gag gag gat cgc ctc ttt att gac gcc 919 Glu Glu Lys Trp Gly Tyr Ala Glu Glu Asp Arg Leu Phe Ile Asp Ala 280 285 290 att att cat gga acg aaa cca cca gtc aca gcg gaa gac gga tat cga 967 Ile Ile His Gly Thr Lys Pro Pro Val Thr Ala Glu Asp Gly Tyr Arg 295 300 305 tcg att caa ttg tta gag tcc att tat gaa agc gct aaa act ggt aaa 1015 Ser Ile Gln Leu Leu Glu Ser Ile Tyr Glu Ser Ala Lys Thr Gly Lys 310 315 320 atg atc gat ttc cgc caa aca gca cca tca caa taaaacagag taggtgaca 1068 Met Ile Asp Phe Arg Gln Thr Ala Pro Ser Gln 325 330 atatgagcaa aaaacaagtt cgaa 1092
【0051】
【配列表】
配列番号:2 配列の長さ:20塩基対 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の名称:ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼ遺伝
子プローブPM−7 配列 GCRAANCCCC AYTTYACYAC 20
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼの
アミノ酸配列を示す図である。
【図2】図2は図1のアミノ酸をコードするミオ・イノ
シトールデヒドロゲナーゼ遺伝子DNAの塩基配列を示
す図である。
【図3】図3はプラスミドpMIDH1におけるバチル
ス・エスピーNo.3由来の染色体DNAの制限酵素地
図である。
【図4】図4はプラスミドpMIDH1の構造を示す模
式図である。
【図5】図5はプラスミドpMIDH3の構造を示す模
式図である。
【図6】図6はミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼ精
製標品のN末端側アミノ酸配列、リシルエンドペプチダ
ーゼ処理断片アミノ酸配列、及びアスパラギニルエンド
ペプチダーゼ処理断片アミノ酸配列を解析し、つなぎ合
わせた部分的なミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼの
アミノ酸配列を示す図である。なお、Xは不明アミノ酸
を示す。
【図7】図7はオリゴヌクレオチドプローブの作製に用
いたオリゴヌクレオチドの塩基配列を示す図である。
【図8】図8は本発明で用いたミオ・イノシトールデヒ
ドロゲナーゼ遺伝子発現ベクターの構築の流れを示す模
式図である。
【図9】図9は図8の続きである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI (C12N 9/04 C12R 1:19) C12R 1:19) C12N 15/00 ZNAA (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 1/21 C12N 9/04 C12N 15/09 ZNA BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ/G eneSeq SwissProt/PIR/GeneS eq

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1のアミノ酸配列をコードする
    塩基配列を有する組換えプラスミドによって形質転換さ
    れたエッシェリヒア・コリーに属する微生物であること
    を特徴とするミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼを生
    産する実質上純粋な微生物。
  2. 【請求項2】 形質転換されたエッシェリヒア・コリー
    に属する微生物がエッシェリヒア・コリーDH1−pM
    IDH3(FERM P−13014)である請求項1
    記載の微生物。
  3. 【請求項3】 配列番号1のアミノ酸配列をコードする
    塩基配列を有することを特徴とするミオ・イノシトール
    デヒドロゲナーゼを発現する実質上純粋なDNA。
  4. 【請求項4】 配列番号1のアミノ酸配列をコードする
    塩基配列が配列番号1の塩基配列の47から1048ま
    でである請求項3記載のDNA。
  5. 【請求項5】 配列番号1のアミノ酸配列をコードする
    塩基配列を有する組換えプラスミドによって形質転換さ
    れた微生物であるミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼ
    を生産する実質上純粋な微生物を培地に培養し、次いで
    その培養物からミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼを
    採取することを特徴とするミオ・イノシトールデヒドロ
    ゲナーゼの製造方法。
  6. 【請求項6】 形質転換された微生物がエッシェリヒア
    ・コリーDH1−pMIDH3(FERM P−130
    14)である請求項5記載のミオ・イノシトールデヒド
    ロゲナーゼの製造方法。
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