JPH11332568A - エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ遺伝子 - Google Patents
エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ遺伝子Info
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- JPH11332568A JPH11332568A JP10141717A JP14171798A JPH11332568A JP H11332568 A JPH11332568 A JP H11332568A JP 10141717 A JP10141717 A JP 10141717A JP 14171798 A JP14171798 A JP 14171798A JP H11332568 A JPH11332568 A JP H11332568A
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Abstract
伝子の提供。 【解決手段】 以下の(a)又は(b)のタンパク質をコード
するエンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ遺伝子。 (a) 配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるタンパ
ク質 (b) 配列番号3に示されるアミノ酸配列において少なく
とも1個のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加さ
れたアミノ酸配列からなり、かつエンド-β-N-アセチル
グルコサミニダーゼ活性を有するタンパク質
Description
セチルグルコサミニダーゼ遺伝子に関するものである。
詳しくは該遺伝子がMucor属由来の遺伝子に関するもの
である。更に本発明は、該遺伝子を含む組換えプラスミ
ド、該プラスミドにより形質転換された生物、該形質転
換体を用いた新規エンド-β-N-アセチルグルコサミニダ
ーゼの製造法に関するものである。
物の細胞膜、壁などに広く存在している。近年、糖タン
パク質の糖鎖が、細胞の分化、癌化、細胞間の認識など
の機構に重要な役割を果たしていることが明らかになり
つつあり、その機構解明のため糖鎖の構造と機能との相
関について研究が進められている。その目的達成のため
の手段として、糖タンパク質から糖鎖を切り出す際、あ
るいは糖鎖の構造の同定の際に様々なグリコシダーゼが
用いられている。その中でも、エンド-β-N-アセチルグ
ルコサミニダーゼは、糖タンパク質に存在するアスパラ
ギン結合型糖鎖(N-結合型糖鎖、N型糖鎖)に作用し
て、糖鎖中に存在するジアセチルキトビオース部分を切
断し糖鎖を遊離する作用を有する。
は、糖タンパク質の糖鎖部分をタンパク質部分より遊離
することができるため、糖タンパク質糖鎖の構造、機能
の解析に重要であると考えられる。アスパラギン結合型
糖鎖は、その構造から高マンノース型(マンナン型糖
鎖)、ハイブリッド型及びコンプレックス型に分類され
る。
ルコサミニダーゼとしては、Endo H(A. L. Tarentino
and F. Maley, 1J. Biol. Chem.0, 249, 811 (197
4))、Endo F(K. Takegawa, et al.,1Eur. j. Bioche
m.0, 202, 175 (1991))、EndoA(K. Takegawa, et a
l.,1Appl. Environ. Microbiol.0, 55, 3107 (198
9))等が挙げられるが、これらの酵素は特定の構造の糖
鎖に対してのみ作用し、また糖タンパク質に対しては変
性剤の存在下でなければ作用しない。
来のエンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼは、高マ
ンノース型(マンナン型糖鎖)、ハイブリッド型のみな
らず、コンプレックス型についても三分岐複合糖鎖まで
切断能があり、また脱シアル型であれば四分岐複合糖鎖
まで切断能があり、さらに、タンパク質を変性処理する
ことなく、糖タンパク質から糖鎖を遊離することができ
ることが知られている(S. Kadowaki, et al.,1Agric.
Biol. Chem.0, 54, 97 (1990) )。従って、ムコール
・ヒエマリス由来のエンド-β-N-アセチルグルコサミニ
ダーゼは、糖タンパク質の糖鎖及びタンパク質の機能
的、生理的役割を研究する上で有用であるといえる。
適応型糖鎖に変換することは物質生産の面では非常に意
義があることである。その変換方法としては、酵母の糖
鎖生合成系を遺伝子操作により改変するというin vivo
での変換とともに、トランスグリコシレーション反応を
利用したin vitroでの変換が考えられる。糖変換を目的
とするエンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼの特性
として、1)基質特異性としてマンナン型、複合型の両
方に対して切断能力を持つこと、2)分解反応の逆反応
であるトランスグリコシレーション反応を行う能力を持
つことが要求される。従って、Mucor hiemalis由来のエ
ンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼは上記変換を行
うためにふさわしい酵素であるといえる。
応型に変えることができるMucor hiemalis由来のエンド
-β-N-アセチルグルコサミニダーゼを用いた糖鎖変換技
術を提案している(特開平7-59587号公報)。
つ精製度の高い酵素標品が必要となる。この場合、カビ
の菌体を用いた従来の育種法により酵素生産性の向上を
目指すことも考えられる。しかし、従来の育種方法は、
主として、紫外線や変異誘発剤によって得られる変異株
から選択する方法に限られていたため、安定な変異体を
単離するのが困難であった。また、従来法による育種の
場合、好まざる形質変化を伴うことも多い。更に、一般
的にカビは様々なタンパク質分解酵素を生成するため、
糖変換を目的とした酵素を生産するには好ましいもので
はない。従って、これらの問題点を除去するには多段の
精製ステップを踏まねばならないため、作業が繁雑とな
り、かつ酵素の収量も少ない。例えば、毛カビの一種で
あるMucor属に属する微生物を培養し、その培養上清よ
り酵素の精製を行っても、プロテアーゼの混入を除くこ
とができず、かつ菌体の酵素生産性が低いため大量調製
をすることが困難であり、実用上の価値は少なかった。
ルコサミニダーゼを大量生産するためには、該酵素の遺
伝子を取得し、遺伝子工学的にそれを生産することが望
まれている。さらに、遺伝子を取得出来れば、蛋白工学
の技術を用いて、耐熱性、耐pH性の向上、反応速度が増
大された酵素を得ることも期待できる。しかしながら遺
伝子クローニングを試みられているが現在までにその報
告はない。
N-アセチルグルコサミニダーゼ、エンド-β-N-アセチル
グルコサミニダーゼ遺伝子、該遺伝子を含有する組換え
ベクター、該組換えベクターを含む形質転換体及びエン
ド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼの製造方法を提供
することを目的とする。
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、公知エンド-β-
N-アセチルグルコサミニダーゼの部分アミノ酸配列情報
をもとに、当該酵素の生産菌であるムコール・ヒエマリ
ス(Mucor hiemalis)から調製したcDNAライブラリーより
当該酵素をコードする遺伝子を取得することに成功し、
さらに酵母での発現にも成功し、本発明を完成するに至
った。
組換えタンパク質である。 (a) 配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるタンパ
ク質 (b) 配列番号3に示されるアミノ酸配列において少なく
とも1個のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加さ
れたアミノ酸配列からなり、かつエンド-β-N-アセチル
グルコサミニダーゼ活性を有するタンパク質
ンパク質をコードするエンド-β-N-アセチルグルコサミ
ニダーゼ遺伝子、及び該遺伝子とストリンジェントな条
件下でハイブリダイズし、かつエンド-β-N-アセチルグ
ルコサミニダーゼ活性を有するタンパク質をコードする
DNAを含む遺伝子である。 (a) 配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるタンパ
ク質 (b) 配列番号3に示されるアミノ酸配列において少なく
とも1個のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加さ
れたアミノ酸配列からなり、かつエンド-β-N-アセチル
グルコサミニダーゼ活性を有するタンパク質
Aを含む遺伝子である。 (c) 配列番号2に示される塩基配列からなるDNA (d) 配列番号2に示される塩基配列からなるDNAとスト
リンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつエンド
-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ活性を有するタンパ
ク質をコードするDNA 上記遺伝子としては、ムコール属に属する微生物(例え
ばムコール・ヒエマリス)由来のものが挙げられる。
組換えベクターである。さらに、本発明は、前記組換え
ベクターを含む形質転換体である。さらに、本発明は、
前記形質転換体を培養し、得られる培養物からエンド-
β-N-アセチルグルコサミニダーゼを採取することを特
徴とするエンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼの製
造方法である。以下、本発明を詳細に説明する。
グルコサミニダーゼを生産する菌を培養し、得られる培
養物からエンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼを精
製した後、該酵素の部分アミノ酸配列から縮重プローブ
を設計し、PCRを行うことにより該酵素をコードする遺
伝子をクローニングし、さらにエンド-β-N-アセチルグ
ルコサミニダーゼを生産する菌のcDNAライブラリーより
該酵素をコードする遺伝子をクローニングすることを特
徴とする。また、本発明は、クローニングされた遺伝子
をベクターに組込んで組換えベクターを得るとともに、
該組換えベクターを宿主細胞に導入して形質転換体を得
ることを特徴とする。さらに、本発明は、前記形質転換
体を培養することにより、大量にエンド-β-N-アセチル
グルコサミニダーゼを生産することを特徴とする。
ーゼを生産する菌の培養 エンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼを生産する菌
としては、ムコール属(Mucor属)に属する菌体、好まし
くはムコール・ヒエマリス(Mucor hiemalis)、より好ま
しくは工業技術院生命工学技術研究所(茨城県つくば市
東1丁目1番3号)に寄託されているMucor hiemalis(受託
番号FERM BP-4991)が挙げられる。
常の微生物の培養に用いられるものであればどのような
ものでもよい。炭素源としては、例えばグルコース、シ
ュークロース、マンノース、ガラクトース、マルトー
ス、可溶性デンプン、デキストリン等の糖質、窒素源と
しては酵母エキス、トリプトン等が挙げられる。無機塩
としては上記の窒素源に含有する無機塩の他に、各種ナ
トリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム
塩、リン酸塩等の塩類が用いられ、場合によってはビタ
ミン類などを添加してもよい。
接種後、20〜30℃、pH5〜7で2〜4日間振とう又は通
気撹拌培養を行う。本発明においては、温度が25〜3
0℃、pHが6、炭素源としてガラクトース、窒素源とし
て酵母エキス、トリプトンを用い、炭素源、窒素源の濃
度がともに2〜3%、炭素源と窒素源との比が2:3で
3〜4日間、良好な通気条件で培養することがより好ま
しい。このような培養条件で培養した場合は、酵素の生
産量が最大となり、公知の方法〔S. Kadowaki, et al.,
Agric. Biol. Chem., 54, 97 (1990) ;グルコース0.5
%、酵母エキス1%、ペプトン1%〕と 比較して約
10倍の酵素生産性を得ることができる。なお、本発明
においては、微生物を培養する際に通気条件を確保する
ため、ジャーファーメンターを用いることが好ましい。
ーゼの精製 上記菌株が生産するエンド-β-N-アセチルグルコサミニ
ダーゼは、以下の活性の保持を特徴とするものである。
すなわち、糖タンパク質に存在するアスパラギン結合型
糖鎖に作用して、糖鎖中に存在するジアセチルキトビオ
ース部分を切断し、糖鎖を遊離する活性で特徴付けられ
る。
の精製は、公知の分離、精製方法を適当に組み合わせて
行なうことができる。例えば塩沈殿、溶媒沈殿のような
溶解性の差を利用する方法、透析、限外濾過、ゲル濾過
およびSDS-ポリアクリル電気泳動のような分子量の
差を利用する方法、イオン交換クロマトグラフィーのよ
うな電荷の差を利用する方法、疎水クロマトグラフィ
ー、逆相クロマトグラフィーのような疎水性の差を利用
する方法、さらに等電点電気泳動のような等電点の差を
利用する方法等が挙げられる。
(S. Kadowaki, et al.,1Agric. Biol. Chem.0, 54, 9
7 (1990))を改良した培養法を採用し、かつ多段の精製
ステップを経ることによりエンド-β-N-アセチルグルコ
サミニダーゼを効率よく精製することができ、遺伝子を
取得するために必要なアミノ酸配列を得る十分量のタン
パク質を得ることができる。得られる酵素は、酵素精製
の結果、及び後述の遺伝子解析の結果、分子量約85,000
で単一の遺伝子産物によって構成され、遺伝子の翻訳後
の限定分解を経て少なくとも分子量約60,000及び14,000
のペプチドを含む2つ以上のサブユニットから構成され
ることを見出した。
ニダーゼ遺伝子のクローニング Mucor hiemalisより得られるエンド-β-N-アセチルグル
コサミニダーゼは少なくとも2つ以上のペプチドより構
成されていることがわかった。一般に、ある特定のタン
パク質をコードする遺伝子を単離する場合、タンパク質
の部分アミノ酸配列を決定し、その縮重コドンからなる
混合オリゴヌクレオチドをプローブとして、遺伝子ライ
ブラリーから目的の遺伝子を単離することが可能であ
る。また、本発明において実施したようなPCRによる部
分断片の取得後、その断片をプローブとして遺伝子ライ
ブラリーから目的の遺伝子を単離することも可能であ
る。
コサミニダーゼは、2種類以上のサブユニットからなる
ヘテロオリゴマー分子であるため、それぞれのサブユニ
ットがそれぞれ異なる遺伝子に独立してコードされる可
能性がある。また、エンド-β-N-アセチルグルコサミニ
ダーゼがひとつの遺伝子から由来するにしても2つのサ
ブユニットをコードする領域が構造遺伝子のなかでどの
ような位置関係となっているかなど、その構造について
は明らかではない。
部分アミノ酸配列を決定し、さらにPCRによる部分断片
の取得の後、該断片をプローブとしたcDNAのクローニン
グに成功し、遺伝子構造を解析することによって、これ
ら2つのサブユニットが同一の遺伝子にコードされるこ
とを明らかにした。すなわち、新規エンド-β-N-アセチ
ルグルコサミニダーゼは、該酵素をコードする遺伝子か
ら1つのポリペプチドとして生成され、部分分解を受け
ることにより2つ以上のサブユニットへとプロセスされ
ていることが明らかにされた。
てクローニングされる。 (1) エンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ遺伝子の
クローニング 本発明において、新規エンド-β-N-アセチルグルコサミ
ニダーゼをコードしている遺伝子を含むDNA断片の具
体例としては、図2に示される制限酵素地図で表される
DNA断片が挙げられる。この断片は、Mucor属に属す
る菌体、好ましくはMucor hiemalis株、より好ましくは
工業技術院生命工学技術研究所に受託番号FERM B
P-4991の番号のもとに寄託されているMucor hiema
lis株より調製されるmRNAを鋳型としたcDNAライブラリ
ーから遺伝子工学的な手法を用いて単離することができ
る(Molecular Cloning: A Laboratory Manual (Sambroo
k、Maniatisら、 Cold Spring Harbour Laboratory Pres
s(1989))などに記載の方法を参照)。
ができる。例えば、mRNAの供給源であるMucor hiemalis
を培養した後、市販のキット(ISOGEN(ニッポンジーン
社))で処理して全RNAを得、市販の精製キット(mRNA
Purification Kit (Pharmacia Biotech))を用いて精
製することができる。なお、mRNAの調製にはmRNAの分解
を抑制する意味で培養時間を短くすることが好ましい。
て、オリゴdTプライマー及び逆転写酵素を用いて一本鎖
cDNAを合成した後、該一本鎖cDNAから二本鎖cDNAを合成
する。得られた二本鎖cDNAを適当なクローニングベクタ
ーに組み込んで組換えベクターを作製する。得られる組
換えベクターを用いて大腸菌等を形質転換し、テトラサ
イクリン耐性、アンピシリン耐性を指標として形質転換
体を選択することにより、cDNAのライブラリーを得るこ
とができる。
方法[Hanahan,D.: J. Mol. Biol. 166:557-580(198
3)]などに従って行うことができる。なお、ベクターと
してプラスミドを用いる場合はテトラサイクリン、アン
ピシリン等の薬剤耐性遺伝子を含有することが必要であ
る。また、プラスミド以外のクローニングベクター、例
えばλファージ等を用いることもできる。
目的のDNAを有する株を選択(スクリーニング)する。ス
クリーニング方法としては、例えば、エンド-β-N-アセ
チルグルコサミニダーゼのアミノ酸配列に対応するセン
スプライマー及びアンチセンスプライマーを合成し、こ
れを用いてポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行う方法が挙
げられる。例えば、鋳型DNAとしては、ゲノムDNA、又は
前記mRNAから逆転写反応により合成されたcDNAが挙げら
れ、プライマーとしては、例えばセンス鎖についてはア
ミノ酸配列:PSLQLQPDDK (配列番号4)に基づいて合成
した5'- CARTTRCARCCNGAYGAYAA-3'(配列番号5)及びア
ミノ酸配列:SYRNPEIYPTDQNIK (配列番号6)に基づい
て合成した5'-CCHACNGAYCARAAYATYAA-3' (配列番号7)
を用いることができる。また、アンチセンス鎖について
はアミノ酸配列:SYRNPEIYPTDQNIK (配列番号6)に基づ
いて合成した3'-GGDTGNCTRG TYTTRTARTT-5'(配列番号
8)及びアミノ酸配列:GQRFNHRESHDVETEI (配列番号9)
に基づいて合成した3'-TTYCCDGTYGCDAARTTRGT -5'(配列
番号10)を用いることができる。但し、本発明において
はこれらのプライマーに限定されるものではない。この
ようにして得られたDNA増幅断片を、32P、35S又はビオ
チン等で標識してプローブとし、これを形質転換体のcD
NAライブラリーを変性固定したニトロセルロースフィル
ターとハイブリダイズさせ、得られたポジティブ株を検
索することによりスクリーニングすることができる。
配列の決定はマキサム-ギルバートの化学修飾法、又は
ジデオキシ法等の公知手法により行うことができるが、
通常は自動塩基配列決定機(例えばPERKIN-ELMER社製37
7A DNAシークエンサー等)を用いて配列決定が行われ
る。
サミニダーゼ遺伝子の全配列を示す。このうち、本発明
の遺伝子の好ましい具体例としては、配列番号1に示さ
れる塩基配列の71番目から2305番目までの塩基配列(配
列番号2)が挙げられる。また、本発明の遺伝子は、配
列番号3に示されるアミノ酸配列又は後述する等価配列
を有するアミノ酸配列をコードする塩基配列をもつもの
のほか、縮重コドンにおいてのみ異なる同一のポリペプ
チドをコードする縮重異性体をも包含するものである。
ードする塩基配列は、部位特異的突然変異誘発法などを
利用して調製することができる。すなわち、Kunkel法若
しくは Gapped duplex法等の公知手法又はこれに準ずる
方法により、例えば部位特異的突然変異誘発法を利用し
た変異導入用キット(例えばMutant-K(TAKARA社製)、M
utant-G(TAKARA社製))などを用いて、あるいは、TAKAR
A社のLA PCR in vitro Mutagenesis シリーズキットを
用いて変異が導入される。
ダーゼ遺伝子には、配列番号1又は2に示される塩基配
列からなるDNAのほか、該DNAとストリンジェントな条件
下でハイブリダイズし、かつエンド-β-N-アセチルグル
コサミニダーゼ活性を有するタンパク質をコードするDN
Aも含まれる。ストリンジェントな条件とは、例えば、
ナトリウム濃度が50〜300mM、好ましくは150mMであり、
温度が50〜68℃、好ましくは65℃での条件をいう。
ーゼ遺伝子の塩基配列(配列番号1)が確定すると、該
塩基配列の71番から2305番までの配列を有するDNA断
片(オープンリーディングフレーム)の塩基配列が定ま
っていることから(配列番号2)、その後は化学合成に
よって、又は当該オープンリーディングフレーム(配列
番号2)の5'および3'末端の塩基配列(例えば5'-ATGCC
TTCACTTCAATTGCA ACC-3'(配列番号11)及び5'-CTAGTTTA
ATGACAAATCTATGC-3'(配列番号12))をプライマーとし、
ゲノムDNAを鋳型としたPCRによって、あるいはエンド-
β-N-アセチルグルコサミニダーゼ遺伝子の塩基配列を
有するDNA断片をプローブとしてハイブリダイズさせる
ことによって、エンド-β-N-アセチルグルコサミニダー
ゼ遺伝子を得ることができる。
ドpZL-Endo(後述する実施例3参照)は、大腸菌E.coli
DH10Bに導入され(名称:DH10BpZL-Endo)、工業技術院
生命工学工業技術研究所(茨城県つくば市東1丁目1番3
号)に、平成10年4月28日付でFERM BP-6335として寄託
されている。
アセチルグルコサミニダーゼの好ましい具体例として
は、配列番号3に示されるアミノ酸配列、またはその等
価配列を含んでなるポリペプチドが挙げられる。ここ
で、「等価配列」とは、配列番号3に示されるアミノ酸
配列において、少なくとも1個のアミノ酸の挿入、置換
若しくは欠失又は両末端への付加がなされたものであっ
て、且つ上記した新規エンド-β-N-アセチルグルコサミ
ニダーゼ活性を依然として保持する配列をいう。その等
価配列における新規エンド-β-N-アセチルグルコサミニ
ダーゼ活性の保持とは、その活性を利用した実際の使用
態様において、配列番号3に示される配列を全て有する
ポリペプチドと同一の条件でほぼ同様の利用が可能な程
度の活性が維持されていることをいうものとする。この
ような等価配列は、配列番号3に示されている配列を参
照すれば、当業者であれば格別の困難なしに選択し、製
造可能であることは明らかである。例えば、配列番号3
に示されるアミノ酸配列の少なくとも1個、好ましくは
1〜10個、さらに好ましくは1〜5個のアミノ酸が欠失
してもよく、配列番号3に示されるアミノ酸配列に少な
くとも1個、好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1
〜5個のアミノ酸が付加又は挿入してもよく、あるい
は、配列番号3に示されるアミノ酸配列の少なくとも1
個、好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個の
アミノ酸が他のアミノ酸に置換してもよい。従って、配
列表の配列番号3に示されるアミノ酸配列において2番
から744番までに示されるアミノ酸配列を有するポリ
ペプチド(配列番号3に示されるアミノ酸配列の第1番
目のメチオニンが欠失したもの)も本発明のタンパク質
に含まれる。
析、および遺伝子構造解析によって前駆体ポリペプチド
が少なくとも配列番号3に示されるアミノ酸配列の51
0番目のヒスチジン、及び627番目アスパラギン酸の
アミノ酸のC末端側で切断されることにより、天然体の
2つ以上のサブユニットが生じたものであることが明ら
かにされた。
子、特に発現ベクターが提供される。このDNA分子
は、ベクター分子に本発明による新規エンド-β-N-アセ
チルグルコサミニダーゼをコードするDNA断片を組み
込むことによって得ることができる。従って、本発明の
新規エンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼをコード
する遺伝子断片を、宿主細胞内で複製可能でかつ同遺伝
子が発現可能な状態で含むDNA分子、特に発現ベクタ
ーの形態として宿主細胞の形質転換を行なえば、宿主細
胞において本発明の新規エンド-β-N-アセチルグルコサ
ミニダーゼを産生させることができる。この発明による
DNA分子の作成は前掲のMolecular Cloning:A Labora
tory Manualに記載の方法に準じて行なうことができ
る。
胞の種類を勘案しながら、ウイルス、プラスミド、コス
ミドベクターなどから適宜選択できる。例えば、宿主細
胞が大腸菌の場合はλファージ系のバクテリオファー
ジ、pBR系(pBR322, pBR325等)、pUC系(pUC118,
pUC119等)のプラスミド、枯草菌の場合はpUB系のプ
ラスミド(pUB110等)、酵母の場合はYEp、YCp系
のベクター(例えばYEp13, YEp24, YCp50等)、あるいは
後記する実施例で使用されるpG-3-Notが挙げられる。さ
らに、レトロウイルス又はワクシニアウイルスなどの動
物ウイルス、バキュロウイルスなどの昆虫ウイルスベク
ターを用いることもできる。
は、まず、精製されたDNAを適当な制限酵素で切断し、
適当なベクター DNAの制限酵素部位又はマルチクローニ
ングサイトに挿入してベクターに連結する方法などが採
用される。本発明の遺伝子は、その遺伝子の機能が発揮
されるようにベクターに組み込まれることが必要であ
る。そこで、本発明のベクターには、形質転換体の選択
マーカーを含むのが好ましく、選択マーカーとしては薬
剤耐性マーカー、栄養要求マーカー遺伝子を使用するこ
とができる。さらに、本発明の発現ベクターとしてのD
NA分子は、新規エンド-β-N-アセチルグルコサミニダ
ーゼ遺伝子の発現に必要なDNA配列、例えばプロモー
ター、転写開始信号、リボゾーム結合部位、翻訳停止シ
グナル、転写終結シグナルなどの転写調節信号、翻訳調
節信号などを有しているものが好ましい。
的遺伝子が発現し得るように宿主中に導入することによ
り得ることができる。ここで、宿主としては、本発明の
遺伝子を発現できるものであれば特に限定されるもので
はない。例えば、エッシェリヒア・コリ(Escherichia c
oli)等のエッシェリヒア属、バチルス・ズブチリス(Ba
cillus subtilis)等のバチルス属、シュードモナス・プ
チダ(Pseudomonas putida)等のシュードモナス属に属す
る細菌が挙げられ、サッカロミセス・セレビシエ(Sacch
aromyces cerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポンベ(S
chizosaccharomyces pombe)、キャンディダ・ボイジニ
イ(Candida boidinii)、ピキア・パストリス(Pichia pa
storis)等の酵母が挙げられる。
以外に、COS細胞、CHO細胞等の動物細胞が挙げられ、あ
るいはSf9、Sf21等の昆虫細胞が挙げられる。大腸菌等
の細菌を宿主とする場合は、本発明の組換えベクターが
該細菌中で自律複製可能であると同時に、プロモータ
ー、リボゾーム結合配列、本発明の遺伝子、転写終結配
列により構成されていることが好ましい。また、プロモ
ーターを制御する遺伝子が含まれていてもよい。大腸菌
としては、例えばエッシェリヒア・コリ(Escherichia c
oli)K12、DH1、DH5α、JM109などが挙げられ、枯草菌と
しては、例えばバチルス・ズブチリス(Bacillus subtil
is)MI 114、207-21などが挙げられる。枯草菌にはタン
パク質を菌体外へ分泌する株が存在することが知られて
いる。またプロテアーゼを殆ど分泌しない株も知られて
おり、このような株を宿主として用いることも好まし
い。
る宿主中でも機能することができるプロモーターはもち
ろんのこと、大腸菌においてはラクトースオペロン(la
c)、トリプトファンオペロン(trp)等のプロモーター
が挙げられる。細菌への組換えベクターの導入方法とし
ては、細菌にDNAを導入する方法であれば特に限定され
るものではない。例えばカルシウムイオンを用いる方法
[Cohen, S.N. et al.:Proc. Natl. Acad. Sci., USA,
69:2110-2114 (1972)]、エレクトロポレーション法等
が挙げられる。
ミセス・セレビシエ(Saccharomycescerevisiae)、シゾ
サッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pomb
e)、カンジダ・ウティリス(Candida utilis)などが用い
られる。この場合、プロモーターとしては酵母中で発現
できるものであれば特に限定されず、例えばアルコール
デヒドロゲナーゼ(ADH)、酸性フォスファターゼ(PH
O)、ガラクトース遺伝子(GAL)、グリセルアルデビド
3リン酸脱水素酵素遺伝子(GAPDH)等のプロモータ
ー、ヒートショックタンパク質プロモーター、MFα1プ
ロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、AOX1
プロモーター等を好ましく用いることができる。
は、酵母にDNAを導入する方法であれば特に限定され
ず、例えばエレクトロポレーション法[Becker, D.M. et
al.:Methods. Enzymol., 194: 182-187 (1990)]、ス
フェロプラスト法[Hinnen, A.et al.:Proc. Natl. Aca
d. Sci., USA, 75: 1929-1933 (1978)]、酢酸リチウム
法[Itoh, H.:J. Bacteriol., 153:163-168 (1983)]等
が挙げられる。動物細胞を宿主とする場合は、サル細胞
COS-7、Vero、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細
胞)、マウスL細胞、ラットGH3、ヒトFL細胞などが用い
られる。プロモーターとしてSRαプロモーター、SV40プ
ロモーター、LTRプロモーター、CMVプロモーター等が用
いられ、また、ヒトサイトメガロウイルスの初期遺伝子
プロモーター等を用いてもよい。
しては、例えばエレクトロポレーション法、リン酸カル
シウム法、リポフェクション法等が挙げられる。昆虫細
胞を宿主とする場合は、Sf9細胞、Sf21細胞などが用い
られる。昆虫細胞への組換えベクターの導入方法として
は、例えばリン酸カルシウム法、リポフェクション法、
エレクトロポレーション法などが用いられる。
れるアミノ酸配列を有するもの、または該アミノ酸配列
において少なくとも1個のアミノ酸に前記変異が導入さ
れたアミノ酸配列を有し、かつエンド-β-N-アセチルグ
ルコサミニダーゼ活性を有するものである。本発明のタ
ンパク質は、前記形質転換体を培養し、その培養物から
採取することにより得ることができる。「培養物」と
は、培養上清、あるいは培養細胞若しくは培養菌体又は
細胞若しくは菌体の破砕物のいずれをも意味するもので
ある。本発明の形質転換体を培養する方法は、宿主の培
養に用いられる通常の方法に従って行われる。
られた形質転換体を培養する培地としては、微生物が資
化し得る炭素源、窒素源、無機塩類等を含有し、形質転
換体の培養を効率的に行うことができる培地であれば、
天然培地、合成培地のいずれを用いてもよい。炭素源と
しては、グルコース、フラクトース、スクロース、デン
プン等の炭水化物、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、エ
タノール、プロパノール等のアルコール類が用いられ
る。
ニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸
アンモニウム等の無機酸若しくは有機酸のアンモニウム
塩又はその他の含窒素化合物のほか、ペプトン、肉エキ
ス、コーンスティープリカー等が用いられる。無機物と
しては、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リ
ン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウ
ム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシウ
ム等が用いられる。培養は、通常、振盪培養又は通気攪
拌培養などの好気的条件下、37℃で12〜72時間行う。培
養期間中、pHは4〜7.5に保持する。pHの調整は、無機又
は有機酸、アルカリ溶液等を用いて行う。培養中は必要
に応じてアンピシリンやテトラサイクリン等の抗生物質
を培地に添加してもよい。
を用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養する
場合は、必要に応じてインデューサーを培地に添加して
もよい。例えば、Lacプロモーターを用いた発現ベクタ
ーで形質転換した微生物を培養するときにはイソプロピ
ル-β-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)等を、trpプロ
モーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を
培養するときにはインドールアクリル酸(IAA)等を培地
に添加してもよい。
を培養する培地としては、一般に使用されているRPMI16
40培地、DMEM培地又はこれらの培地に牛胎児血清等を添
加した培地等が用いられる。培養は、通常、5%CO2存
在下、37℃で2〜10日行う。培養中は必要に応じてカナ
マイシン、ペニシリン等の抗生物質を培地に添加しても
よい。培養後、本発明のタンパク質が菌体内又は細胞内
に生産される場合には、菌体又は細胞を破砕することに
より本発明のタンパク質を抽出する。また、本発明のタ
ンパク質が菌体外又は細胞外に生産される場合には、培
養液をそのまま使用するか、遠心分離等により菌体又は
細胞を除去する。
ミニダーゼの精製は、公知の分離、精製方法を適当に組
み合わせて行なうことができる。例えば塩沈殿、溶媒沈
殿のような溶解性の差を利用する方法、透析、限外濾
過、ゲル濾過およびSDS-ポリアクリル電気泳動のよ
うな分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマトグ
ラフィーのような電荷の差を利用する方法、疎水クロマ
トグラフィー、逆相クロマトグラフィーのような疎水性
の差を利用する方法、さらに等電点電気泳動のような等
電点の差を利用する方法等が挙げられる。
ように、サッカロミセス・セレビシエを宿主としてGAPD
Hプロモーターの支配下にこの遺伝子を発現させたとこ
ろ、細胞抽出液中に高い酵素活性が認められた。このこ
とにより、組換え体において本発明の遺伝子を発現する
ことによって活性型の新規エンド-β-N-アセチルグルコ
サミニダーゼを大量に生産可能であることが示された。
説明する。但し、本発明は、これら実施例にその技術的
範囲が限定されるものではない。なお、操作手順は特に
記載しない限りMolecular Cloning: A Laboratory Manu
al (Sambrook、 Maniatisら、 Cold Spring Harbour Lab
oratory Press(1989))に記載の方法に従った。
に、S. Kadowaki, etal.,1Agric. Biol. Chem.0, 54,
97 (1990) に示された方法に従った。すなわち、ダン
シル化されたヒトアシアロトランスフェリングリコペプ
チド(DNS-GP)を基質として用い、pH6.0のリン酸カリ
ウム緩衝液中37℃で反応を行い、以下に示す条件で薄層
クロマトグラフィー(TLC)、またはHPLCにより測定し
た。
アセトニトリル カラム温度:50℃ 流速:0.5ml/分 検出器:蛍光検出器 活性の定義は上記HPLCによる測定で条件下で、1分間に
1μmolのダンシル化アセチルグルコサミンを生成する
酵素量を1ユニットと定義した。
2%、酵母エキス3%)を仕込み、スラント3〜5分の
1本分のMucor hiemalis胞子を接種し、28℃で2日間
培養を行った。mRNAの調製にはこの培養液を吸引ろ過し
て分離した菌体を用いた。また酵素の調製については、
上記培養液を培養後3リットル容ジャーファーメンター
に2リットルの培地を仕込んだものに移し替え、28
℃、回転数300〜400rpm、通気量2リットル/分の
条件で4日間培養を行った。
ルコサミニダーゼの精製 実施例2で得られた培養液4リットル分(3リットル容
ジャーファーメンター培養2回分)を吸引ろ過して菌体
を分離し、限外ろ過(分子量13000カット)にて2
00mlまで濃縮したものを粗酵素液とした。これを5mM
EDTAを含む10mMリン酸カリウム緩衝液(pH
7.0)にて平衡化したイオン交換クロマトグラフィー
(ファルマシア社Q Sepharose FF、500ml)に通し
た。カラムを同緩衝液にて洗浄し、引き続き900ml
の0M〜0.3M食塩の線状勾配でエンド-β-N-アセチ
ルグルコサミニダーゼを溶離した。活性画分に最終濃度
が1M硫酸アンモニウム、5mMEDTAを含む50mM
リン酸カリウム(pH7.0)となるように試薬を加
え、同緩衝液にて平衡化した疎水クロマトグラフィー
(東ソー社 Phenyl-TOYOPEARL 650S200ml)に通し
た。カラムを同緩衝液にて洗浄し、次に1mMのEDT
Aを含む硫酸アンモニウム600mlを用いて、1M〜
0Mの線状勾配でエンド-β-N-アセチルグルコサミニダ
ーゼを溶離した。
ト13000)にて5mlまで濃縮し、引き続き0.15
Mの食塩、1mMのEDTAを含む10mMリン酸カリ
ウム緩衝液(pH7.0)にて洗浄、脱塩した。次に同
緩衝液にて平衡化したゲル濾過クロマトグラフィー(フ
ァルマシア社Sephacryl S300)に載せ、同緩衝液にてエ
ンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼを溶出した。
000)にて濃縮し、引き続き1mMのEDTAを含む
10mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)にて洗
浄、脱塩した。次に同緩衝液にて平衡化したヒドロキシ
アパタイトクロマトグラフィー(東ソー社TSK-gel HA10
00)に通した。カラムを同緩衝液にて洗浄し、次いで1
mMのEDTAを含むリン酸カリウム(pH7.0)3
0mlを用いて、0M〜0.3Mの線状勾配でエンド-
β-N-アセチルグルコサミニダーゼを溶離した。
000)にて濃縮し、引き続きイミノジ酢酸にてpH7.
1に調製された25mMビス-トリス緩衝液で洗浄、脱塩
した。次に同緩衝液にて平衡化した等電点クロマトグラ
フィー(ファルマシア社MonoP)に通した。カラムを同
緩衝液で洗浄し、次いで50mlのイミノジ酢酸にてpH
3.9に調製された10%ポリバッファー74(ファル
マシア社)でエンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ
を溶離した。
000)にて濃縮し、引き続き1mMのEDTAを含む
10mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)で洗浄、
脱塩した。次に同緩衝液にて平衡化したイオン交換クロ
マトグラフィー(ファルマシア社MonoQ)に通した。カ
ラムを同緩衝液にて洗浄し、次いで30mlの0M〜
0.3M食塩の線状勾配でエンド-β-N-アセチルグルコ
サミニダーゼを溶離した。
000)にて濃縮し、引き続き1mMのEDTAを含む
50mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)で洗浄、
脱塩したものを酵素サンプルとした。なお、各カラムク
ロマトグラフィーはファルマシア社FPLCを用いて行っ
た。タンパク質量はバイオラッド社プロテインアッセイ
キットを用いて、または吸光度(280nm)により測定
した。タンパク質の分子量、等電点はSDS-PAGE(15-25%
グラジエント)、ゲル濾過クロマトグラフィー、IEF-PA
GE等により測定した。Native-SDSPAGE、IEF-SDSPAGEに
よる2次元電気泳動、及び上記クロマトグラフィーにお
ける各画分の活性とSDS-PAGE分析の結果から、SDS-PAGE
上で少なくとも60kDa (p60と称する)、及び14kDa(p
14)のバンドが検出された(図1)。
ルコサミニダーゼの部分アミノ酸配列の決定 部分アミノ酸配列分析は岩松(生化学 63、139〜143(19
91))の方法により行なった。精製酵素を泳動用緩衝液
(10%グリセロール、2.5%SDS、2% 2-メル
カプトエタノール、62mMトリス塩酸緩衝液(pH
6.8))に懸濁させて、SDSポリアクリルアミド電
気泳動に供した。泳動後、エレクトロブロッティングに
より当該酵素をゲルより10cm x 7cmのPVDF膜((ProB
lot)アプライドバイオシステムズ)へ転写した。エレク
トロブロッティング装置としてはザルトブロットIIs
型(ザルトリウス社)を用い、エレクトロブロッティン
グを160mAで1時間行なった。
切り取り、その一部を直接気相プロテインシークエンサ
ーで分析し、N末端アミノ酸配列を決定した。また残り
の膜は約300μlの還元用緩衝液(8M グアニジン
塩酸、0.5M トリス塩酸緩衝液(pH8.5)、0.
3%EDTA、2%アセトニトリル)に浸し、1mgの
ジチオスレイトール(DTT)を加え、アルゴン下で2
5℃、約1時間の還元を行なった。これに3.0mgのモ
ノヨード酢酸を0.5N水酸化ナトリウム液10μlに
溶かしたものを加え、遮光下で20分攪拌した。PVD
F膜をとりだし、2%アセトニトリルで充分洗浄した
後、0.5%ポリビニルピロリドン-40を含む100m
M酢酸に浸し、30分間静置した。こののち、PVDF
膜を水で充分洗浄し、1mm四方に切断した膜を消化用
緩衝液(8%アセトニトリル、90mMトリス塩酸緩衝
液(pH9.0))に浸し、アクロモバクタープロテア
ーゼI(和光純薬)を1pmol加え、室温で15時間消化
した。その消化物をC18カラム(和光純薬 Wakosil
AR II C18 300Å 2.0X150mm)を用いた逆相高速液体ク
ロマトグラフィー(日立 L6200)により分離し、各サブ
ユニットについて7種類のペプチド断片を得た。
05%トリフルオロ酢酸)、B溶媒(0.02%トリフ
ルオロ酢酸を含む2-プロパノール/アセトニトリル
7:3)を用い、溶出は、B溶媒に関し2〜50%の直
線濃度勾配で、0.25mL/minの流速のもと40
分間溶出させることにより行なった。新規エンド−β-N
-アセチルグルコサミニダーゼ候補タンパク質から得ら
れた断片化ペプチドについてアミノ酸配列分析を行なっ
た。p60由来の断片をp60-AP、p14由来の断片を
p14-APと命名した。得られた断片化ペプチドについ
てのアミノ酸配列決定試験を、気相プロテインシークエ
ンサーPPSO-10型(島津製作所)を用いマニュア
ルに従って自動エドマン分解法により行なった。得られ
た部分アミノ酸配列を表1に記す。
ゼ候補タンパクの部分アミノ酸配列
ファベットの小文字で表されたアミノ酸は、アミノ酸配
列上、不確定なアミノ酸を意味する。部分アミノ酸配列
に用いたアクロモバクタープロテアーゼIはリジン残基
のカルボキシル基側を特異的に切断する為、以下の配列
にN末端側に括弧書きでK(リジン)を記す。p60-AP-5
はN末端アミノ酸配列であることが判明したため、括弧
書きのK(リジン)を除いた。p60及びp14のアクロ
モバクタープロテアーゼI消化物については、C18カ
ラム(ジーエルサイエンス Inertsil ODS-3 0.5x40mm)
を用いた逆相高速液体クロマトグラフィー(日立L620
0)をオンライン化した質量分析機(PE Sciex API-I
II)で質量分析も合わせて行なった。分析結果を表2に
示す。
が701.50を有する断片はp60-AP-7、実測値が1541.50を
有する断片はp14-AP-3の分子量にほぼ一致し、そのC末
端のアミノ酸がK(リジン)でないことが分かった。ア
クロモバクタープロテアーゼIで消化した断片は、その
酵素の基質特異性により、サブユニット自身のC末端断
片以外の断片はK(リジン)がC末端アミノ酸残基とな
ることから、この断片化ペプチドがp60及びp14のサ
ブユニットのC末端断片であると推定した。決定されたp
60及びp14の部分アミノ酸配列をタンパク質データ
ベースBLASTPを用いてホモロジー検索を行ったところ、
得られた配列は新規であることが示された。以上の結果
からp60及びp14をエンド-β-N-アセチルグルコサミ
ニダーゼ候補とし、遺伝子クローニングを行った。
ラリーの作製 まず実施例2で得られた菌体5gよりISOGEN(ニッポン
ジーン社)を用いてトータルRNAを抽出した。抽出した
トータルRNAからmRNA Purification Kit (Pharmacia B
iotech)を用いてmRNAを精製した。mRNAよりSuperScrip
tTM Lambda System for cDNA Synthesis and λ Cloni
ngキット(GIBCO BRL)を用いてcDNAを合成し、Sal Iア
ダプターを接続した後、λZipLoxTMSal I-Not I Arms
(GIBCO BRL)に接続(ライゲーション)した。Gigapac
k III Gold Packaging Extract(Stratagene)を用いて
パッケージングを行い、E. coli Y1090株に感染させcDN
Aライブラリーを完成させた。
ルコサミニダーゼcDNAのクローニング 部分アミノ酸配列p60-AP-5、p60-AP-6、p60-AP-11をも
とにPCRプライマーを設計した。以下にその配列を示
す。使用している記号は全てIUPAC-IUBに基づく。 p60-AP-5 p60-AP-5F 5' CARTTRCARCCNGAYGAYAA 3'(センス
プライマー)(配列番号5) p60-AP-6 p60-AP-6F 5' CCHACNGAYCARAAYATYAA 3'(センス
プライマー)(配列番号7) p60-AP-6R 3' GGDTGNCTRGTYTTRTARTT 5'(アンチ
センスプライマー)(配列番号8)p60-AP-11 p60-AP-11R 3' TTYCCDGTYGCDAARTTRGT 5'(アンチ
センスプライマー)(配列番号10)
によりゲノムDNAを調製し、ゲノムPCR(94℃30秒、
55℃1分、72℃1分、30サイクル)を行ったとこ
ろ、特異的に増幅するバンドが確認された。p60につ
いてはp60-AP-5Fとp60-AP-11Rとのプライマーの組み合
わせで1.7kb、p60-AP-5Fとp60-AP-6Rとのプライマー
の組み合わせで1.5kb、p60-AP-6Fとp60-AP-11Rとのプ
ライマーの組み合わせで0.2kbのPCR断片が得られた。
この断片についてpCR-Scriptクローニングキット(Stra
tegene)を用いてpCR-Script Ampにサブクローニングを
行なった。制限酵素消化による解析でp60-AP-5Fとp60-A
P-11Rとの増幅断片がp60-AP-5Fとp60-AP-6R、及びp60-A
P-6Fとp60-AP-11Rとの増幅断片を含んでいることが推定
されたので、p60-AP-5Fとp60-AP-11Rとの増幅断片の塩
基配列をアプライドバイオシステムズ社PRISM Ready Re
actionキット、及び同社PRISM377DNAシークエンサー
を用いて行った。遺伝子解析は日立ソフトウェアエンジ
ニアリングDNASIS等を用いて行った。
幅断片は、決定された他の部分アミノ酸配列を含んでい
た。よってこのDNA断片はp60遺伝子の一部であること
が判明したので、更にPCR増幅断片の内側の配列を元に
新たにDNAプライマーを作成し、実施例5で得たmRNAを
鋳型とし、Access RT-PCR System(Promega)を用いてR
T-PCR(条件はゲノムPCRに同じ)を行った。新たに作成
したDNAプライマーの配列は以下のとおりである。 p60-AP-5NF 5' CACTTAAGTCTATGAATGAG 3'(センス
プライマー)(配列番号13) p60-AP-6NR 3' CGATAGCTTTAGGTCTCTAA 5'(アンチ
センスプライマー)(配列番号14)
た。増幅された断片の塩基配列を決定したところイント
ロンを含まない断片が得られたので、この断片をプロー
ブとしてcDNAのクローニングを行った。プローブはMega
prime DNA labelling systems (Amersham)を用いα-32
P dCTP(110TBq/mmol)でラベルを行った。実施例5で得
られたcDNAライブラリーからの遺伝子全長の取得はプラ
ークハイブリダイゼーションにより行った。その結果、
20万個プラークから5個のポジティブクローンが得ら
れた。そのうち4個のクローンについて2次スクリーニ
ングを実施してシングルプラークを得た。更にプラーク
から得られたファージ液をE. coli DH10B株に感染さ
せ、ファージからpZL1由来のプラスミドを回収した。こ
れらのクローンについて制限酵素解析を行い、上流領域
を最も長く含むクローンについて塩基配列の解析を行な
った。なお、このプラスミドをpZL-Endoと命名する(図
2)。
断片について塩基配列の決定を行なった。すなわち、pB
luescript II KS+ (Strategene)、またはpUC118(宝酒
造)に細分化した断片をサブクローニングし、さらにエ
キソヌクレアーゼIIIおよびマングビーンヌクレアーゼ
を用いた連続した欠失変異体を作製することにより、種
々の変異欠失をもつプラスミドを作製し、DNAシークエ
ンサーを用いて2370bpからなるSal I-Not I 断片の配列
を決定した(図3〜4、配列番号1)。
ったところ、744個から構成されるアミノ酸配列(推定
分子量85kDa)をコードするオープンリーディングフ
レームが存在し(図5〜7、配列番号2)。このアミノ
酸配列は決定したp60、及びp14の部分アミノ酸配列
の全てを含んでいることがわかった。p60-AP-5のN末端
側のとなりのアミノ酸がリジンではなくメチオニンであ
ったことから、このメチオニンをコードするATGが翻訳
のスタートコドンであることを確認した。よって、本発
明の酵素のN末端はプロリンであることが明らかにされ
た。
が本発明の遺伝子によりコードされるタンパク質のC末
端であることがわかった。また質量分析の結果とも併せ
p14のN末端の少なくとも一種は、配列番号2に示して
いるアミノ酸配列の628番目のセリンであると推定し
た。以上のことから、本発明の遺伝子は5'領域にp6
0、3'領域にp14をコードすることがわかった。アミ
ノ酸配列からN末端シグナル配列は見い出されなかった
ため、本発明の酵素は細胞内タンパク質であると考えら
れるが、図1において複数のバンドが存在することか
ら、本発明の酵素は、菌体の溶菌が原因と思われるタン
パク質分解酵素の作用を受けていると考えられた。
サミニダーゼ遺伝子の発現ベクターの構築 本実施例では、エンド-β-N-アセチルグルコサミニダー
ゼ遺伝子、及びGAPDH遺伝子プロモーター-PGKターミネ
ーターを含む、TRP1遺伝子を相補するサッカロミセス・
セレビシエ組み込み用発現ベクターの構築を行った。実
施例3で確認した744アミノ酸をコードしているオープ
ンリーディングフレームを得るために、両端にNot Iサ
イトを付加したN末端、C末端のアミノ酸配列に相当する
DNA配列に基づくDNAプライマーを合成し、pZL-Endoを鋳
型としてPCRを行ない増幅断片を得た。以下にセン
ス、アンチセンスのプライマー配列を記す。
(配列番号15) Endo-Not-R (アンチセンスプライマー) 5' CCCGCGGCCGCCTAGTTTAATGACAAATCTATGCTACC 3'(配列
番号16) 増幅された断片をアガロースゲル電気泳動にて分離後、
Prep-A-Gene DNA Purification System(Bio-Rad)を用
いて回収、精製した。更にこの断片をNot Iで消化後、
精製し、pBluescript II KS+のNot Iに挿入し、pBlue-E
ndo-Notを作製した。
ーゼ遺伝子はカビ由来の遺伝子であることから酵母での
発現が適していると考え、サッカロミセス・セレビシエ
のグリセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPD
H)遺伝子のプロモーター、3-ホスホグリセリン酸キナ
ーゼ(PGK)遺伝子ターミネーター、及びトリプトファ
ン合成遺伝子TRP1遺伝子を含む、trp1遺伝子を選択マー
カーとするサッカロミセス・セレビシエ用の発現プラス
ミドを、発現ベクターpG-3(Methods in Enzymology Vo
l. 194 p.389)をベースに作製した。pG-3をBamH Iで消
化し、クレノウ処理により平滑末端とし、Not Iリンカ
ーを付加してpG-3-Notを作製した。前述のpBlue-Endo-N
otをNot Iで消化し、約2.3kbの挿入断片をアガロース
ゲル電気泳動により分離精製し、これをpG-3-NotのNotI
部位に挿入し、pGEndo-SCを構築した(図8)。
ルコサミニダーゼのサッカロミセス・セレビシエでの発
現 宿主として酵母サッカロミセス・セレビシエ YPH50
0株(Strategene)のpep4遺伝子破壊株を用いた。pep4
遺伝子破壊株についてはSikorski, R. S.とHieter, Pの
方法(Genetics 122巻 19-27 (1989))により作成し
た。10μgのpGEndo-SCを用いて上記株を形質転換し
た。形質転換は酢酸リチウム法(WO/95/32289号参照)に
より行い、形質転換体はトリプトファンを含まない培地
プレート(酵母ニトロゲンベース0.67%、カザミノ
酸0.5%、グルコース1%)にて選択した。
エンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼの活性確認を
行なった。5mLのYPD培地(酵母エキス1%、ポリペ
プトン2%、グルコース2%)中、30℃で2日間培養
した菌について、1500g、5分間、4℃で遠心を行
い培養上清と菌体を分離し、菌体は蒸留水で洗浄した。
菌体に、50mMリン酸カリウムバッファー(pH 6.0)と 5mM
EDTAとの混合液を100μリットル加えよく懸濁し
た。更に50mgのグラスビーズを加え、激しく攪拌した
後遠心し、上清を細胞抽出液とした。
CまたはHPLCで行った。TLCでの結果を図9に示す。Muco
r hiemalis培養上清より精製した酵素と反応させたサン
プルと同様に、pGEndo-SC生成物であるダンシル化アセ
チルグルコサミン(DNS-GlcNAc)と一致するピークが得ら
れた。一方、ネガティブコントロールである、pG-3-Not
で形質転換した株の培養上清を用いたものからはDNS-Gl
cNAcに対応するピークは検出されなかった。そこでpGEn
do-SCの細胞抽出液を10倍濃縮し、脱塩を行ったもの
を粗酵素として、DNS-GPと反応させ、DNS-GlcNAcに対応
するピークを上記条件のHPLCを用いて分取した。分取し
たサンプルをエバポレーターで濃縮し、マススペクトル
分析を行った。その結果、分取したサンプルの分析結果
がDNS-GlcNAcの分析結果と一致することを確認した。従
って、pGEndo-SCの挿入断片にコードされている遺伝子
産物は、新規エンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ
であることが分かった。表3に培地1mLあたりの本新
規エンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼの活性(生
産量)を示す。この活性はMucor hiemalisの値の48倍で
あった。
ダーゼの活性
ルコサミニダーゼ、エンド-β-N-アセチルグルコサミニ
ダーゼ遺伝子、該遺伝子を含有する組換えベクター、該
組換えベクターを含む形質転換体及びエンド-β-N-アセ
チルグルコサミニダーゼの製造方法が提供される。本発
明の遺伝子を含有するベクターを宿主に導入し、遺伝子
を発現させることによってエンド-β-N-アセチルグルコ
サミニダーゼを効率的、大量に生産することができる。
本発明の酵素は、糖鎖の分析、解析、及び糖鎖の改変を
行う上で産業上重要な酵素であり、本発明によって得ら
れた形質転換体は本酵素を著量に生産し、これら酵素を
用いる産業界に大いに貢献することができる。
23
製結果を示す電気泳動写真である。
遺伝子の全長を含むpZL-Endoの制限酵素地図である。
遺伝子の全長を含むpZL-EndoのSal I-Not I部位に挿入
された断片の全塩基配列を示した図である。
遺伝子の全長を含むpZL-EndoのSal I-Not I部位に挿入
された断片の全塩基配列を示した図である(図3の続
き)。
遺伝子から推定されるアミノ酸配列、および該アミノ酸
をコードするDNAの塩基配列を表す図である。
遺伝子から推定されるアミノ酸配列、および該アミノ酸
をコードするDNAの塩基配列を表す図である(図5の
続き)。
遺伝子から推定されるアミノ酸配列、および該アミノ酸
をコードするDNAの塩基配列を表す図である(図6の
続き)。
遺伝子を含むサッカロミセス・セレビシエ用の発現ベク
ターpGEndo-SCの構造を表す図である。
遺伝子が導入された酵母での該酵素の発現を示すクロマ
トグラフの写真である。
Claims (9)
- 【請求項1】 以下の(a)又は(b)の組換えタンパク質。 (a) 配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるタンパ
ク質 (b) 配列番号3に示されるアミノ酸配列において少なく
とも1個のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加さ
れたアミノ酸配列からなり、かつエンド-β-N-アセチル
グルコサミニダーゼ活性を有するタンパク質 - 【請求項2】 以下の(a)又は(b)のタンパク質をコード
するエンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ遺伝子。 (a) 配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるタンパ
ク質 (b) 配列番号3に示されるアミノ酸配列において少なく
とも1個のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加さ
れたアミノ酸配列からなり、かつエンド-β-N-アセチル
グルコサミニダーゼ活性を有するタンパク質 - 【請求項3】 以下の(c)又は(d)のDNAを含む遺伝子。 (c) 配列番号2に示される塩基配列からなるDNA (d) 配列番号2に示される塩基配列からなるDNAとスト
リンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつエンド
-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ活性を有するタンパ
ク質をコードするDNA - 【請求項4】 請求項2記載の遺伝子とストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズし、かつエンド-β-N-アセ
チルグルコサミニダーゼ活性を有するタンパク質をコー
ドするDNAを含む遺伝子。 - 【請求項5】 遺伝子が、ムコール属に属する微生物由
来のものである請求項2〜4のいずれか1項に記載の遺
伝子。 - 【請求項6】 ムコール属に属する微生物がムコール・
ヒエマリスである請求項5記載の遺伝子。 - 【請求項7】 請求項2〜6のいずれか1項に記載の遺
伝子を含有する組換えベクター。 - 【請求項8】 請求項7記載の組換えベクターを含む形
質転換体。 - 【請求項9】 請求項8記載の形質転換体を培養し、得
られる培養物からエンド-β-N-アセチルグルコサミニダ
ーゼを採取することを特徴とするエンド-β-N-アセチル
グルコサミニダーゼの製造方法。
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