JP3250500B2 - ブッシュ挿入治具 - Google Patents

ブッシュ挿入治具

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JP3250500B2 JP29416097A JP29416097A JP3250500B2 JP 3250500 B2 JP3250500 B2 JP 3250500B2 JP 29416097 A JP29416097 A JP 29416097A JP 29416097 A JP29416097 A JP 29416097A JP 3250500 B2 JP3250500 B2 JP 3250500B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のボ
ディパネルなどを検査する検査治具にブッシュを組み込
むために用いるブッシュ挿入治具に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車を製造する工場では、ボディパネ
ル,ドアパネルなどといったパネル部品が公差内で適正
に成形されているか否かを検査することが行われてい
る。この検査には、専用の検査治具が用いられ、パネル
部品毎に多くの種類を有していて、ほとんどは上面にパ
ネル部品の基準外形が形成された治具面をもつ。そし
て、この治具面の所定位置に、パネル部品の検査基準を
なす筒型のブッシュが埋め込んである。
【0003】こうした検査治具を用いて、パネル部品の
検査を行うときは、パネル部品を治具面に載せてから、
基準ピンを、パネル部品に予め形成してある基準孔(部
品を製造するとき、部品を組付けるときの基準となる地
点に形成した孔)から治具面に設置した筒型のブッシュ
へ差し込んで、パネル部品を治具面に位置決めしてか
ら、パネル部品の各部を測定して、部品の良否を検査し
ている。
【0004】具体的には、図6(a)に示されるように
例えば自動車のインナパネル1を検査する検査治具2で
は、例えばパイプ部材3を組み合わせて形成した台部4
の上部に、インナパネル1の基準となる三次元の形状の
治具面5が形成された合成樹脂製の型部6を組み付けた
構造が用いられる。そして、図6(b)に示されるよう
に治具面5の形状に沿ってインナパネル1を載せ、その
後、図4(b)中の断面図でも示されるように基準ピン
7を、インナパネル1に形成してある基準孔8から治具
面5に取り付けたブッシュ9へ差し込んで、インナパネ
ル1を治具面5に所定に位置決めてから、各種の測定具
(図示しない)でパネル各部を測定することにより、イ
ンナパネル1の良否を検査するようにしている。
【0005】ところで、インナパネルなどのパネル部品
の基準孔は、自動車に組み込んだとき外部に露出しない
よう、多くは車体の基本面から外れた地点に設けてあ
る。例えばインナパネル1だと、図6(a)中に示され
るように基準孔8は、車体の外面をなす主要板面部1a
を囲むように配置された端壁部分1bに形成してある。
【0006】このため、インナパネル1を位置決める筒
型のブッシュ9も、主要板面部1aを受ける水平方向の
治具面部分5aではなく、その周囲の縦壁で形成されて
いる治具面部分5bに取り付けられることになる。
【0007】このブッシュ9の取り付けには、加工機を
用いてブッシュ9の外径と同径の孔部を端壁部分1bの
内面に形成し、この孔部内にブッシュ9を嵌挿して、高
い取付精度(タイト)を得ることが考えられる。
【0008】これを実現するためには、三次元の場所に
おいて正確な孔開け、正確なブッシュ9の嵌挿が施せる
三次元の加工機を用いることになる。しかし、三次元の
加工機は高価である上、加工にはかなりの時間を費や
す。その上、検査治具は多量に製造することはないの
で、三次元の加工機の使用には踏み切れない。
【0009】そこで、従来より、ブッシュ9は、治具を
用いて、手作業で、治具面5の所定位置に組み付けてい
た。具体的には、図7に示されるように治具面部分5b
の所定位置に、ブッシュ9より大きな通孔10(精度を
要しないため)を形成し、この通孔10の開口縁に例え
ば十字状のけがき線11をけがいて(刻印)、同通孔1
0の中心位置を規定しておく。
【0010】そして、十字形のセルロイド板12を用い
て、つぎのような手順で通孔10内に金属製の筒型ブッ
シュ9を位置決めてから、接着剤13で治具面部分5b
に固定していた。
【0011】すなわち、まず、金属製の筒型のブッシュ
9の一方の軸端に、同様に十字状のけがき線14をけが
いて、ブッシュ9の中心位置を規定し、ついで、同けが
き線14に縁部を合わせてセルロイド板12を仮止め剤
(ボンドなど:図示せず)15でブッシュ端に貼り付け
る。
【0012】セルロイド板12の張り付けを終えたら、
セルロイド板12の縁部と、通孔10の開口縁のけがき
線11の各部とを合わせるようにして、ブッシュ9を通
孔10内に挿入していく。
【0013】そして、図8(a)に示されるようにセル
ロイド板12が通孔10の開口縁に接し、ブッシュ9が
通孔10の中心位置に位置決めされる。と共にセルロイ
ド板12の隣辺部12a間から、接着剤13が注入可能
な体勢になる。
【0014】ついで、ブッシュ9の外面と通孔10の内
面との間(隙間A)へ、型部6と同じ材質の合成樹脂材
で形成された接着剤13を注入し、接着剤13が硬化し
た後、図8(b)に示されるようにセルロイド板12を
ブッシュ端から取り去ることにより、ブッシュ9が治具
面部分5bの所定位置に固定される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、検査治具2
のブッシュ9は、検査しようとするインナパネル1など
のパネル部品を基準位置に規定する重要な部品であるた
めに、厳しい公差内に入るような高い取付(芯出し)精
度が求められる。
【0016】ところが、ブッシュ9の位置決めは、セル
ロイド板12との位置合わせ、通孔10のけがき線11
との位置合わせという、手作業による2つの不安定な位
置決め作業によって進められている。
【0017】このため、作業の仕方によっては、位置決
めの誤差が大きくなって、ブッシュ9の位置精度が公差
内で収まらない、すなわち所定のブッシュ9の位置出し
が行われないことがあり、この点を改善した簡便な挿入
治具が要望されている。
【0018】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、通孔内におけるブッシュ
の位置出し精度を格段に高めることができるブッシュ挿
入治具を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載したブッシュ挿入治具は、治具本体
を、ブッシュに嵌合可能な嵌合軸と、嵌合軸と直交する
向きにプレート状に張り出し通孔の開口縁と当接可能な
異形の座面が形成された座体と、座体の外周部に形成さ
れ嵌合軸の中心位置が規定された基準辺とを備えて構成
し、誤差をもたらしやすい位置決め作業を通孔の基準線
に位置合わせるだけの作業にして、高精度のブッシュの
位置合わせが行われるようにした。
【0020】すなわち、例えば検査治具にブッシュを取
り付けるときは、ブッシュの端面が座面に接するまで、
治具本体の嵌合軸にブッシュを嵌合させる。この嵌合に
より、ブッシュのセットの仕方に関わらず、常に一定の
高い精度で、ブッシュが治具本体に組み付けられる。
【0021】これにより、治具本体の基準辺がそのまま
ブッシュの中心位置を定める役割を果たす。ついで、治
具本体のブッシュを通孔へ、座面が通孔の開口縁と当接
するまで挿入し、座体に在る基準辺と開口縁に在る基準
線とを位置合わせる。
【0022】これにより、ブッシュは、通孔の基準線に
対する位置合わせという、位置決め作業が1つだけで、
通孔内の所定位置に位置決められる。と同時に座体のう
ちの通孔より小な外形部分から、位置決めたブッシュの
外面と通孔の内面との間の隙間が外部に臨み、接着剤の
注入が行える体勢となる。
【0023】したがって、ブッシュ挿入治具によって、
ブッシュは、高い位置出し精度で通孔内に位置決められ
る。請求項2に記載のブッシュ挿入治具は、上記目的に
加え、さらに簡単な構造で、不用意にブッシュが嵌合軸
から外れないようにするために、磁石によって座体がブ
ッシュに着脱可能に固定されるようにしたことにある、
請求項3に記載のブッシュ挿入治具は、上記目的に加
え、さらに座体の基準辺を通孔周りの基準線に位置合わ
せしやすくするために、基準辺をなす座体の外周部分
を、座面側だけを残して、座面と反対側の部分を厚み方
向に斜めに切欠して、基準辺を目視で捕らえやすくした
ことにある。
【0024】請求項4に記載のブッシュ挿入治具は、上
記目的に加え、さらに1つのブッシュ挿入治具で、異な
る内径をもつ各種ブッシュの位置決めが行えるようにす
るために、治具本体に嵌合されるスペーサを有し、異な
る内径のブッシュのときは、治具本体にスペーサを嵌め
てからブッシュを嵌合させるようにして、1つのブッシ
ュ挿入治具で、多くの種類のブッシュが用いられるよう
にしたことにある。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1ないし図5に
示す一実施形態にもとづいて説明する。但し、図面にお
いて、先の「従来の技術」の項で説明した部分と同じ部
分には同一符号を付してその説明を省略し、この項では
異なる部分(発明の要部)について説明することにす
る。
【0026】本実施形態は、高い取付精度が確保できる
ブッシュ挿入治具を採用した点で異なる。図1は、この
ブッシュ挿入治具20の全体の外観を、同治具20の使
用の手順と共に示してある。
【0027】ブッシュ挿入治具20の構造について説明
すれば、ブッシュ挿入治具20の治具本体20aは、図
3(a)にも示されるようにプレート状の異形な座体2
1とこの座体21の中心部から突き出る嵌合軸22とを
有して構成してある。
【0028】このうち座体21は、例えば長手側が検査
治具2に在る通孔10の内径より大きく、短手側がある
大小範囲内に在る各種のブッシュ9a,9b(本実施形
態では2つだけを図示)のうちの最小外径のブッシュ9
aの外径と同等に設定された帯形の金属プレートから形
成してある。
【0029】また嵌合軸22は、例えば各種のブッシュ
9a〜9bのうちの最小の外径のブッシュ9aの中空部
9xに対応した断面形状を有して形成されていて、同ブ
ッシュ9aの中空部9xと嵌合自在にしてある。
【0030】残るブッシュ9bの異なる大きさの中空部
9yにも、嵌合軸22が嵌合できるよう、嵌合軸22と
中空部9yとの間を隙間を埋める金属製の円筒型のスペ
ーサ23が複数種(本実施形態では1つ)、用意されて
いて、異なる内径のブッシュ9bでも使用可能にしてあ
る。
【0031】座板21と嵌合軸22とは直角(ほぼ直角
を含む)の関係に定めてあり、嵌合軸22の軸端から直
交する向きに張り出す座板21うち、嵌合軸側に向いて
いる平坦な側面を用いて、検査治具2に在る通孔10の
開口縁と密接する座面24を形成してある。
【0032】座板21には、図3(a)にも示されるよ
うに例えば嵌合軸22を挟む両側の地点に一対の磁石2
5が埋め込まれている。そして、この磁石25の磁力に
よって、嵌合軸22に嵌合したブッシュ9aの端部を座
面24(座板21)に着脱自在に固定したり、同じくブ
ッシュ9bの端部をスペーサ23の端部と一緒に座面2
4(座板21)に着脱自在に固定して、図3(c)に示
す如く各種ブッシュ9a,9bを一定の姿勢に保持でき
るようにしてある。
【0033】また座板21の外周部をなす端部両側に
は、嵌合軸22の中心位置を規制する基準辺26が形成
されている。基準辺26には、例えば座板21の端部両
側に、嵌合軸22の中心軸と交差して径方向に延びる十
字形の延長線p上にならう二対の短い辺部26a,26
bを形成した構造が用いられていて、これら辺部26
a,26bを通孔10の開口縁に形成してある十字形の
けがき線11(基準線に相当)の各部に位置合わせさえ
すれば、嵌合軸22の中心、すなわちブッシュ9a,9
bの中心が、通孔10の中心に位置決められるようにし
てある。
【0034】また辺部26a,26bをなす座板21の
外周部分は、座面24側を残し、座面24と反対側の部
分を厚み方向に沿って斜めに切欠して、けがき線11と
の位置合わせに必要な座面24に最も近い部分だけを残
してあり、辺部26a,26bを目視で捕らえやすくし
て、けがき線11との位置合わせを行いやすくしてい
る。なお、27は切欠した外周部分に残る傾斜部分を示
している。
【0035】こうしたブッシュ挿入治具20によって、
ブッシュ9a,9bが、高い位置出し精度で、検査治具
2に取り付けられるようにしている。すなわち、今、既
に検査治具2の治具面部分5bに形成されている通孔1
0に、ブッシュ挿入治具20を用い、手作業でブッシュ
9bを取り付けるとする。なお、通孔10の開口縁に
は、中心位置を定める十字状のけがき線11が形成して
ある。
【0036】ここで、使用するブッシュ挿入治具20の
嵌合軸22は、ブッシュ9bの中空部9yとは径寸法が
異なるから、作業者は、始めの作業として、同嵌合軸2
2にスペーサ23を用いて、ブッシュ挿入治具20の嵌
合軸22にブッシュ9bをセットする作業を行う。
【0037】これには、まず、嵌合軸22に端面が座面
24の中央部分に触れるまでスペーサ23を嵌合させる
と、スペーサ23は、座面24に吸着(磁石25の磁力
による)され、嵌合軸22に固定される。
【0038】スペーサ23のセットを終えたら、このス
ペーサ23の外周にブッシュ9bを嵌合させる。このブ
ッシュ9bの嵌合も、端面が座面24の中央部分に触れ
るまで行い、ブッシュ9bを座面24に吸着(磁石25
の磁力による)させる。
【0039】これにより、図3(c)に示されるように
嵌合軸22には、片側の端面が座面24に対して密接し
た一定の姿勢で、ブッシュ9bならびにスペーサ23が
保持される。
【0040】こうした嵌合軸22に対するスペーサ23
の嵌合、スペーサ23に対するブッシュ9bの嵌合は、
セットの仕方に関わらず、高い精度での組み付けが約束
されるから、常に一定の高い精度で、ブッシュ9bは嵌
合軸22に組み付けられていく。
【0041】こうしてブッシュ9bがセットされた嵌合
軸22は、基準辺26が形成されている座体21とつな
がっているから、基準辺26を形成している各辺部25
a,25bがそのままブッシュ9bの中心位置を定める
役割を果たす。
【0042】ブッシュ9bのセットを終えると、作業者
は、例えば座体21の中央部を把持して、図1に示され
るように嵌合軸22の先端側から検査治具2の縦方向の
治具面部分5bに開けられている通孔10内へ挿入す
る。
【0043】そして、座面24が通孔10の開口縁と当
接するまで挿入しながら、目視によって、図2および図
4(a)に示されるように座体21に在る各辺部25
a,25bを通孔10の開口縁に在るけがき線11の各
部に位置合わせる。
【0044】この位置合わせにより、ブッシュ9bは、
通路10内の所定位置、すなわち中心部に位置決められ
る。と同時に座体21の中央の通孔10より小な外形部
分21aから、位置決めたブッシュ9のbの外面と通孔
10の内面との間の隙間Aが外部に臨む。
【0045】つまり、ブッシュ9bは、通孔10の開口
縁に在るけがき線11に対する位置合わせという、位置
決め作業だけで、通孔10内の所定位置に位置決められ
る。したがって、ブッシュ挿入治具20によって、ブッ
シュ9bは、ブッシュ9bと通孔10との間へ接着剤1
3が注入可能な体勢を保ちながら、高い位置出し精度で
通孔10内に位置決めることができる。
【0046】それ故、ブッシュ9bの位置出し後、ブッ
シュ9bの外面と通孔10の内面との間の隙間pに、治
具面5と同じ材質の合成樹脂で形成された接着剤13を
注入(充填)して両者を固定してから、ブッシュ挿入治
具20を治具面部分5bから離して、嵌合軸22をブッ
シュ9bから抜き取れば、図4(a),(b)に示され
るように高い精度でブッシュ9bが治具面部分5aに取
り付けられる。
【0047】このことにより、図5に示されるように基
準ピン7をブッシュ9bに差し込んで、インナパネル1
を検査治具2の治具面5に位置決め固定すれば、高い組
み付け精度が確保されるので、良好にインナパネル1の
検査ができる。
【0048】しかも、ブッシュ挿入治具20でブッシュ
9bを組み付けると、従来のようなブッシュの端面に軸
中心を規定するけがき線を形成する作業は不要となるの
で、ブッシュ9bを検査治具2に組み込む作業が簡便に
なる。
【0049】また、ブッシュ挿入治具20は、座体21
に磁石25を取り付けて、ブッシュ9bを座体21に固
定させたので、たとえブッシュ挿入治具20を上下方向
から検査治具に挿入することがあっても、また本実施形
態のような横方向からの挿入作業中であっても、作業の
途中で、不用意にブッシュ9bが嵌合軸22から外れる
ようなことはなくなり、円滑に作業が進められる。特に
座体21に磁石25を設けるだけなので、簡単な構造で
ある。
【0050】そのうえ、ブッシュ挿入治具20は、座面
24側だけを残した辺部26a,26bを採用して、位
置合わせのために邪魔になる座体部分がなくしたので、
座体の辺部25a,25bがけがき線11に位置合わせ
しやすくなり、位置合わせ違いによる誤差の発生を回避
でき、これによっても高いブッシュ9bの位置精度を確
保できる。特に辺部26a,26bおよびけがき線11
の見にくい体勢が強いられるブッシュ9b(9a)を横
方向から通孔10へ差し込むときには、有効である。
【0051】さらに、ブッシュ挿入治具20は、スペー
サ23を用いて、異なる内径をもつ各種ブッシュ9b
も、組み付けられるようにしたので、1つのブッシュ挿
入治具20で、多くの種類のブッシュ9bの位置決めを
行うことができる。
【0052】但し、ブッシュ9aを取り付けるときは、
ブッシュ挿入治具20の嵌合軸23に、スペーサ23を
用いずに、ブッシュ9aを直接、嵌合して、先の述べた
ように通孔10に位置決めればよい。このときには、ス
ペーサ23を用いない分、より高い取付精度が期待でき
る。
【0053】なお、一実施形態は、本発明をインナパネ
ルを検査する検査治具に組み込まれるブッシュに適用し
たが、これに限らず、他の自動車のパネル部品の検査を
行う検査治具のブッシュの組み付けにも適用してもよ
い。むろん、自動車に限らず、他の機械装置のパネル部
品の検査を行う検査治具のブッシュに本発明を適用して
もよい。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、ブッシュ挿入治具を用いることによって、
通孔の基準線に対する位置合わせという、位置決め作業
だけで、ブッシュを通孔内の所定位置に位置決めること
ができる。
【0055】したがって、高い位置出し精度でブッシュ
を通孔内に位置決めることができ、通孔内におけるブッ
シュの位置出し精度を格段に高めることができる。請求
項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、簡
単な構造で、位置決めの作業中、ブッシュが嵌合軸から
外れないようにすることができ、円滑に位置決め作業を
進めることができる。
【0056】請求項3に記載の発明によれば、請求項
1、請求項2の効果に加え、位置合わせのために邪魔に
なる座体部分がなくなるので、座体の基準辺を通孔周り
の基準線に位置合わせしやすくすることができる。
【0057】この結果、位置合わせ違いによる誤差の発
生が回避され、一層、高いブッシュの位置精度を確保す
ることができる。請求項4に記載の発明によれば、請求
項1、請求項2、請求項3の効果に加え、たとえ異なる
内径のブッシュでも、1つのブッシュ挿入治具を共用し
て、多くの種類のブッシュを通孔に位置決めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のブッシュ挿入治具を、同
治具を用いてブッシュを通孔内へ挿入するまでの作業工
程と共に示す斜視図。
【図2】同挿入に続いて行われる、ブッシュの位置合わ
せ工程を説明する斜視図。
【図3】(a)は、図1中のX〜X線に沿うブッシュ挿
入治具の断面図。(b)は、スペーサを組み付けたブッ
シュ挿入治具の断面図。(c)は、図1中のZ〜Z線に
沿うスペーサおよびブッシュが組み付けられたブッシュ
挿入治具の断面図。
【図4】ブッシュ挿入治具で通孔内にブッシュを取り付
けたときの状態を示す断面図。
【図5】同取り付けを終えたブッシュに基準ピンを差し
込んでボディパネルを位置決め固定した状態を示す断面
図。
【図6】自動車のボディパネルの良否を検査する検査治
具を、検査する状況ならびにボディパネルを所定位置で
固定させるブッシュと共に示す図。
【図7】従来、検査治具の通孔にブッシュを位置決める
ための治具を、位置決める手順と共に示す斜視図。
【図8】同ブッシュが通孔に位置決められて固定される
までを説明するための斜視図。
【符号の説明】
1…インナパネル(パネル部品) 2…検査治具 5…治具面 7…基準ピン 9a,9b…ブッシュ 10…通孔 11…けがき線(基準線) 13…接着剤 20…ブッシュ挿入治具 20a…治具本体 21…座体 22…嵌合軸 23…スペーサ 24…座面 25…磁石 26…基準辺。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−103973(JP,U) 実開 昭62−168419(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 5/00 G01B 21/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒型のブッシュを所定位置に挿入する通
    孔が設けられ、該ブッシュの中心位置を定める基準線が
    該通孔の開口縁に形成されているとともに、前記ブッシ
    ュと組み合わされ、前記基準線に該ブッシュを位置決め
    するための治具本体とを備えたブッシュ挿入治具であっ
    て、 前記治具本体は、 前記ブッシュに嵌合可能な嵌合軸と、 前記嵌合軸と直交する向きにプレート状に張り出し、前
    記通孔の開口縁と当接可能な異形の座面が形成された座
    体と、 前記座体の外周部に形成され、前記嵌合軸の中心位置が
    規定された基準辺とを備え、 前記治具本体に嵌合されたブッシュが、前記基準辺と前
    記基準線との位置合わせにより前記通孔内の所定位置に
    位置決められることを特徴とするブッシュ挿入治具。
  2. 【請求項2】 前記座体に取り付け可能な磁石を有し、
    前記座体が前記ブッシュに着脱可能に固定されることを
    特徴とする請求項1に記載のブッシュ挿入治具。
  3. 【請求項3】 前記基準辺をなす座体の外周部分は、座
    面側だけを残して、座面と反対側の部分を厚み方向に斜
    めに切欠してあることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載のブッシュ挿入治具。
  4. 【請求項4】 異なる内径のブッシュのときは、前記治
    具本体に前記スペースを嵌めてから前記ブッシュを嵌合
    させることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項
    3に記載のブッシュ挿入治具。
JP29416097A 1997-10-27 1997-10-27 ブッシュ挿入治具 Expired - Fee Related JP3250500B2 (ja)

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