JP3248465B2 - 空気清浄機 - Google Patents

空気清浄機

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JP3248465B2 JP28086397A JP28086397A JP3248465B2 JP 3248465 B2 JP3248465 B2 JP 3248465B2 JP 28086397 A JP28086397 A JP 28086397A JP 28086397 A JP28086397 A JP 28086397A JP 3248465 B2 JP3248465 B2 JP 3248465B2
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    • B01D53/74General processes for purification of waste gases; Apparatus or devices specially adapted therefor
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】空気中の塵埃等を除去する空
気清浄機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電気集塵方式の空気清浄機が
ある。この種の空気清浄機では、通気流中の塵埃にイオ
ン化部でイオンシャワーを浴びせてイオン化させ、イオ
ン化した塵埃を、イオン化部の通気流方向下流に配置さ
れる集塵部に吸着するようにしている。
【0003】上記のイオン化部は、複数の長尺のイオン
化線と、これらのイオン化線をそれぞれ挟んで対向する
各一対の対向極板とを有している。一方、イオン化部の
下流側に配置される集塵部としては、陰極板と陽極板と
を交互に積層したものや、シート状の静電フィルタがあ
る。しかしながら、従来の集塵部では、塵埃を除去する
ことはできても、臭い成分を除去することができない。
【0004】そこで、近年、担持体に光触媒を担持し、
該光触媒に紫外線を含む光を照射することにより、臭い
成分の除去等を図る装置が提供されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】光触媒を担持する担持
体としては、通気流と接触することのできる面積ができ
るだけ広いことが必要であることから、例えば、通気流
方向に沿う多数の通気孔を有するハニカム状構造体を用
いることが考えられる。この場合、ハニカム構造体に担
持された光触媒に対して、紫外線を含む光を照射するた
めの光源ランプは、各通気孔の内面を照らさなければな
らない関係上、通気流方向に直交する状態で配置される
ことになる。
【0006】しかしながら、光源ランプからの光の一部
は通気孔を貫通することになり、光の有効利用が図られ
ていなかった。その結果、より高い浄化能力の要請には
対応できなかった。そこで、本発明の目的は、光源から
の光を有効利用でき高い浄化能力を達成することのでき
る空気清浄機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明の空気清浄機は、通気流方向と
直交するシートに、紫外線の照射を受けて汚染物質を浄
化する光触媒を担持させて形成されたシート状光触媒部
と、通気流方向に沿う多数の通気孔を並べて区画したハ
ニカム構造体に、紫外線の照射を受けて汚染物質を浄化
する光触媒を担持させて形成されたハニカム状光触媒部
と、紫外線を含む光をハニカム状光触媒部に向けて照射
する光源ランプとを、この順で配置し、上記光源ランプ
からの光の一部がハニカム状光触媒部の通気孔を貫通し
てシート状光触媒部に照射されるようにしてあることを
特徴とするものである。
【0008】この構成では、光源ランプからの光はハニ
カム状光触媒部に照射されると共に、照射された光の一
部はハニカム状光触媒部の通気孔を貫通してシート状光
触媒部に照射される。光源からの光を光触媒による浄化
に有効に利用することができる。請求項2記載の発明の
空気清浄機は、請求項1において、上記シート状光触媒
部をシート状静電フィルタの通気流方向下流側面に積層
して積層フィルタを構成してあることを特徴とするもの
である。
【0009】この構成では、集塵のための静電フィルタ
と脱臭等のための光触媒フィルタを積層して一体化して
あるので、取り扱い易い。請求項3記載の発明は、請求
項2において、上記積層フィルタは通気流中に引き出さ
れた使用領域部分を更新することのできるロールフィル
タからなることを特徴とするものである。
【0010】この構成では、ロールフィルタの使用領域
部分の静電フィルタおよび光触媒フィルタが汚れると、
これらを一括して更新でき、メンテナンスし易い。請求
項4記載の発明の空気清浄機は、請求項1又は2におい
て、上記シート状光触媒部はハニカム状光触媒部の通気
流方向上流側の面に接合されていることを特徴とするも
のである。
【0011】この構成では、シート状光触媒部とハニカ
ム状光触媒部を一括して取り扱うことができ、取り扱い
易い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施形態について説明する。図1は本発明の一実施
形態に係るイオン化部を含む空気清浄機の分解斜視図で
あり、同図を参照して、本空気清浄機では、空気清浄機
本体1の最前方を、吸込グリル2を設けた前面パネル3
により覆うようにしており、上記吸込グリル2を通して
空気清浄機本体1内へ空気を吸い込むようにしている。
【0013】空気清浄機本体1の前面1aには、凹部1
bが形成されており、この凹部1b内に、比較的大きな
ごみや塵を除去するためのプレフィルタ4と、汚れの粒
子を帯電させるために放電を行うイオン化部5を前面に
取り付け且つ集塵部としての静電フィルタ40を含むロ
ールフィルタ6を裏面に取り付けたフィルタケース7
と、紫外線の照射を受けて汚染物質を浄化する光触媒が
表面又は内部に担持されたハニカム状光触媒部としての
光触媒エレメント8とが着脱自在に収容されるようにな
っている。
【0014】空気清浄機本体1の前面1aは前ケーシン
グ9により構成されており、この前ケーシング9に上記
凹部1bが形成されている。空気清浄機本体1は、上記
前ケーシング9の後部に、ベースケーシングとしての後
ケーシング10を箱状に組み合わせて構成されている。
上記凹部1bの略中央部には、開口1cが形成されてお
り、この開口1cから、後ケーシング10側に取り付け
られ且つ室内空気をロールフィルタ6に循環させる送風
ファン12が露出している。また、凹部1bには、上記
の光触媒エレメント8に向けて紫外線を含む光を照射す
る1又は複数の光源ランプ13が取り付けられている。
光源ランプ13としては、例えば波長320〜420ナ
ノメータの光を発する直管型の冷陰極管を示すことがで
きる。
【0015】吸込グリル2から吸い込まれた室内空気
は、プレフィルタ4、イオン化部5、ロールフィルタ
6、光触媒エレメント8および送風ファン12を通って
浄化された後、空気清浄機本体1の上部に設けられた吹
き出しルーバ14から吹き出される。一方、前面パネル
3の下部は、各種操作スイッチや各種表示部を備えた操
作表示パネル11として構成されている。この操作表示
パネル11の一端部には、給気口15が開口されてお
り、この給気口15を通して室内空気が汚れ検知センサ
としての粉塵検知センサ(図示せず)に供給されるよう
になっている。給気口15から吸い込まれた空気は、粉
塵検知センサおよびP板収容室(図示せず)を順次に介
して、後ケーシング10の上部に設けられた排気口(図
示せず)から機外へ放出されるようになっている。
【0016】後に詳述するが、上記のロールフィルタ6
は、上記の静電フィルタ40の裏面(通気流方向下流側
面)にシート状光触媒部としての光触媒フィルタ41を
積層した積層フィルタとして構成されている。このロー
ルフィルタ6は、巻芯部6aに巻き取られたロール6b
と、このロール6bから通気流K中に引き出された状態
でフィルタケース7に保持される使用領域部分6cとを
含んでいる。上記の巻芯部6aは、フィルタケース7の
溝形状の巻芯保持部7cに着脱自在に保持されるように
なっている。
【0017】また、上記の光触媒エレメント8は、複数
のハニカム構造体43,…を樹脂製の補強部材44を介
して互いに連結している。イオン化部の要部分解斜視図
である図2を参照して、上記フィルタケース7は全体が
一体成形された樹脂枠からなり、フィルタケース7の前
面7aには凹部7bが形成され、この凹部7b内には、
断面T字形形状の縦枠20が複数平行に配置されてい
る。また、隣接する縦枠20,20の端部同士は、横枠
21によって互いに連結されている。図2において、2
2はイオン化線の端部を支持するための支持溝である。
【0018】図2および空気清浄機能を果たす部材の概
略横断面を示す図3を参照して、イオン化部5は、集塵
部としてのロールフィルタ6の通気流方向上流側に配置
されて、通気流中の塵埃をイオン化するものである。こ
のイオン化部5は、複数のイオン化線23と、各イオン
化線23を挟んで対向配置された一対の対向極板24,
24を複数組連結して構成される対向極板形成体25と
を備えている。
【0019】この対向極板形成体25は、各組の一対の
対向極板24,24の通気流方向下流側の端縁26,2
6同士の間に導電性格子状部27を一体に形成してい
る。また、隣接する組間で、隣接する対向極板24,2
4同士は、ウェブ32により連結されて断面コ字形状を
なしている。対向極板形成体25は、例えばSGCC等
の鋼板を板金成形してその全体形状を得ている。
【0020】導電性格子状部27は、隣接する対向極板
24,24同士を互いに連結するように横方向に延び且
つ互いに所定間隔を隔てて配置された多数の横枠28
と、これらの横枠28の中央部を連結する1又は複数の
縦枠29(本実施の形態では1本の縦枠29を有してい
る。)とを備えている。これら横枠28と縦枠29によ
って、導電性格子状部27には通気流を通すための多数
の開口部30が併設されている。
【0021】また、各対向極板24,24の通気流方向
下流側の端部にも開口部31が形成されており、これら
対向極板24の開口部31は導電性格子状部27の開口
部30に連続して延びている。開口部30,31により
通気路の一部が構成されている。33はフィルタケース
7側の位置決め突起34を嵌め入れるための孔である。
【0022】図3を参照して、ロールフィルタ6は、通
気流方向上流側である前面に配置された集塵のための静
電フィルタ40と、この静電フィルタ40の通気流方向
下流側面(後面)に配置され且つ光触媒を担持したシー
ト状の光触媒フィルタ41とを、例えば熱融着パウダを
用いた熱融着により或いはニードルパンチによって互い
に接合した多機能積層フィルタからなる。
【0023】静電フィルタ40としては例えばポリオレ
フィン系その他の帯電性不織布を用いることができる。
静電フィルタ40は導電性格子状部27に当接すること
により、集塵により蓄積されるおそれのある不要な電荷
を導電性格子状部27を介して逃がすようにしている。
光触媒エレメント8は、通気流K方向に沿う多数の通気
孔42を並べて区画した光触媒担持体としての複数のハ
ニカム構造体43に、光触媒を担持させて形成されてい
る。上記のハニカム構造体43としては、平板と波形板
とを交互に積層して形成されたものを例示することがで
きる。平板としては、後述する酸化チタンを含浸させた
塩化ビニル樹脂を例示することができる。
【0024】光触媒とは紫外線等の光を吸収し、そのエ
ネルギを反応物質に与えて化学反応を起こさせる物質を
意味する。この光触媒が有する主な機能としては、臭
い成分の除去による脱臭機能や、臭い成分でない汚染
物質を分解する機能や、微生物の殺菌やウィルスの不
活化を行う機能(いわゆる殺菌・抗菌機能)等も含まれ
るが、これらの機能は何れも光触媒の有する酸化分解機
能によって達成されるものである。
【0025】酸化分解機能を有する光触媒としては、例
えばアナタース型の結晶構造を有する酸化チタン(Ti
2 ) を例示することができる。アナタース型の結晶構
造を持つ酸化チタンであれば、弱い紫外線でも高い浄化
能力を発揮できる点で好ましい。その他、酸化亜鉛(Z
nO)や酸化タングステン(WO3 ) 等を用いることが
できる。
【0026】上記の補強部材44は例えば樹脂成形品か
らなる。補強部材44は上下に長く逆向きに開く一対の
溝形部46を有しており、各溝形部46には、対応する
光触媒エレメント8の端縁が嵌め入れられ接着剤により
固定されている。また補強部材44は、ロールフィルタ
6側に突出する突起45を上下方向を長手として形成し
ており、この突起45はロールフィルタ6の静電フィル
タ40が導電性格子状部27側に確実に接触させるよう
に働く。また、補強部材44は、メンテナンス時等に光
触媒エレメント8が不要に後方へ撓んで光源ランプ13
に負荷がかかることを防止する。
【0027】本実施の形態によれば、光源ランプ13か
らの光はハニカム状の光触媒エレメント8に照射される
と共に、光触媒エレメント8の通気孔42を貫通してし
まった光は、図3において破線の矢符で示すように、前
方にあるシート状の光触媒フィルタ41に照射される。
したがって、光源ランプ13からの光を光触媒による浄
化に有効に利用でき、高い浄化能力を達成することがで
きる。
【0028】また、集塵のための静電フィルタ40と脱
臭等のためのシート状光触媒フィルタ41を積層して一
体化してあるので、取り扱い易い。しかも、一体化した
ものをロールフィルタ6としてあるので、使用領域部分
6cの静電フィルタ40および光触媒フィルタ41が汚
れると、これらを一括して更新できることになり、メン
テナンス性が良い。
【0029】次いで、図4は本発明の他の実施の形態に
係る空気清浄機の光触媒エレメントを示している。同図
を参照して、本実施の形態が図1の実施の形態と異なる
のは、図1の実施の形態では、シート状光触媒部として
の光触媒フィルタ41をロールフィルタ6に含ませた
が、本実施の形態では、光触媒フィルタ41を光触媒エ
レメント8の通気流方向上流側面に接合するようにし
た。
【0030】本実施の形態では、図1の実施の形態と同
様にして、光の有効利用により浄化能力を向上できる。
加えて、シート状光触媒部としての光触媒フィルタ41
と、ハニカム状光触媒部としての光触媒エレメント8を
一括して取り扱うことができるので、取り扱い易いとい
う利点がある。なお、本発明は上記各実施の形態に限定
されるものではなく、例えば、上記各実施の形態では、
シート状光触媒部としての光触媒フィルタ41を、ロー
ルフィルタ6や、ハニカム状光触媒部としての光触媒エ
レメント8に保持させたが、シート状の光触媒フィルタ
を独立して保持することもできる。その他、本発明の範
囲で種々の変更を施すことができる。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、光源ランプか
らの光はハニカム状光触媒部に照射されると共に、ハニ
カム状光触媒部の通気孔を貫通してシート状光触媒部に
も照射される。光源からの光を光触媒による浄化に有効
に利用でき、高い浄化能力を達成することができる。
【0032】請求項2記載の発明では、集塵のための静
電フィルタと脱臭等のためのシート状光触媒フィルタを
積層して一体化してあるので、取り扱い易い。請求項3
記載の発明では、使用領域部分の静電フィルタおよび光
触媒フィルタが汚れると、これらを一括して更新でき、
メンテナンスし易い。請求項4記載の発明では、シート
状光触媒部とハニカム状光触媒部を一括して取り扱うこ
とができるので、取り扱い易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態としての空気清浄機の分
解斜視図である。
【図2】図1の空気清浄機のイオン化部の要部の分解斜
視図である。
【図3】図1の空気清浄機の要部の横断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態としての空気清浄機の
光触媒エレメントの横断面図である。
【符号の説明】
1 空気清浄機本体 K 通気流 6 ロールフィルタ 6b ロール 6c 使用領域部分 7 フィルタケース 8 光触媒エレメント(ハニカム状光触媒部) 40 静電フィルタ 41 光触媒フィルタ(シート状光触媒部) 42 通気孔 43 ハニカム構造体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 敏之 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 小田 泰弘 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社堺製作所金岡工場内 (56)参考文献 特開 平1−159579(JP,A) 特開 平9−192497(JP,A) 特開 平9−66096(JP,A) 特開 平10−296042(JP,A) 特開 平10−180044(JP,A) 特開 平10−281484(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 9/00 - 9/22 B01D 53/86 B01J 35/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通気流(K) 方向と直交するシートに、紫外
    線の照射を受けて汚染物質を浄化する光触媒を担持させ
    て形成されたシート状光触媒部(41)と、 通気流(K) 方向に沿う多数の通気孔(42)を並べて区画し
    たハニカム構造体(43)に、紫外線の照射を受けて汚染物
    質を浄化する光触媒を担持させて形成されたハニカム状
    光触媒部(8) と、 紫外線を含む光をハニカム状光触媒部(8) に向けて照射
    する光源ランプ(13)とを、この順で配置し、 上記光源ランプ(13)からの光の一部がハニカム状光触媒
    部(8) の通気孔(42)を貫通してシート状光触媒部(41)に
    照射されるようにしてあることを特徴とする空気清浄
    機。
  2. 【請求項2】上記シート状光触媒部(41)をシート状静電
    フィルタ(40)の通気流方向下流側面に積層して積層フィ
    ルタ(6) を構成してあることを特徴とする請求項1記載
    の空気清浄機。
  3. 【請求項3】上記積層フィルタ(6) は通気流(K) 中に引
    き出された使用領域部分(6c)を更新することのできるロ
    ールフィルタ(6) からなることを特徴とする請求項2記
    載の空気清浄機。
  4. 【請求項4】上記シート状光触媒部(41)はハニカム状光
    触媒部(8) の通気面に接合されていることを特徴とする
    請求項1又は2記載の空気清浄機。
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