JP3248289B2 - 交絡フアンシーヤーンおよびその製造方法 - Google Patents
交絡フアンシーヤーンおよびその製造方法Info
- Publication number
- JP3248289B2 JP3248289B2 JP05897293A JP5897293A JP3248289B2 JP 3248289 B2 JP3248289 B2 JP 3248289B2 JP 05897293 A JP05897293 A JP 05897293A JP 5897293 A JP5897293 A JP 5897293A JP 3248289 B2 JP3248289 B2 JP 3248289B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- entangled
- sheath
- bulky
- multifilament
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、糸条の長手方向に開繊
と集束を有した嵩高い交絡部分帯と開繊がほとんど無い
集束性の高い交絡部分帯がそれぞれランダムな長さで交
互に存在する交絡フアンシーヤーンの製造方法に関し、
さらに詳しくは該嵩高い交絡部分帯の糸形態は紡錘形状
を有した芯/鞘型の複合フイラメント糸条からなる交絡
フアンシーヤーンの製造方法に関するものである。
と集束を有した嵩高い交絡部分帯と開繊がほとんど無い
集束性の高い交絡部分帯がそれぞれランダムな長さで交
互に存在する交絡フアンシーヤーンの製造方法に関し、
さらに詳しくは該嵩高い交絡部分帯の糸形態は紡錘形状
を有した芯/鞘型の複合フイラメント糸条からなる交絡
フアンシーヤーンの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、マルチフイラメント糸条を用いた編
織物製品は伸縮性、嵩高性、防しわ性など機能的に優れ
た特徴を持ちあわせていることから、衣料用製品に占め
る位置を確立してきた。
織物製品は伸縮性、嵩高性、防しわ性など機能的に優れ
た特徴を持ちあわせていることから、衣料用製品に占め
る位置を確立してきた。
【0003】しかしながら近年、前記従来のマルチフイ
ラメント糸条による編織物製品は、その単調な外観や風
合の点で消費者に敬遠される傾向が強まり、自然の太さ
斑や嵩高斑からくる変化に富んだ表面効果と新鮮な風合
が強く望まれている。
ラメント糸条による編織物製品は、その単調な外観や風
合の点で消費者に敬遠される傾向が強まり、自然の太さ
斑や嵩高斑からくる変化に富んだ表面効果と新鮮な風合
が強く望まれている。
【0004】これらを改善する技術として、消費者のニ
ーズに即対応でき製品をより高級化したり特品化したり
する事ができるような、例えばコンピュータなどを用い
て糸製造条件を瞬時に制御し、かつ高速製造できる技術
が要求されている。
ーズに即対応でき製品をより高級化したり特品化したり
する事ができるような、例えばコンピュータなどを用い
て糸製造条件を瞬時に制御し、かつ高速製造できる技術
が要求されている。
【0005】例えば、特開昭61−186544号公報
に示されている可変速糸条供給方法がある。しかしこの
提案では、マルチフイラメント糸条を流体噴射加工する
に際し、供給量の変速としてインバータ装置を用いた糸
加工方法であるため、糸供給の可変信号に対する時間遅
れ(立ち上がり、立ち下がり)が大きく、糸加工速度が
高速では糸供給量が緩慢になり、糸加工速度が高くなれ
ばなるほどこの傾向は拡大する傾向がある。
に示されている可変速糸条供給方法がある。しかしこの
提案では、マルチフイラメント糸条を流体噴射加工する
に際し、供給量の変速としてインバータ装置を用いた糸
加工方法であるため、糸供給の可変信号に対する時間遅
れ(立ち上がり、立ち下がり)が大きく、糸加工速度が
高速では糸供給量が緩慢になり、糸加工速度が高くなれ
ばなるほどこの傾向は拡大する傾向がある。
【0006】その結果、従来技術では斑の太さや長さに
限界があり、製品をさらに高級化したり特品化したりあ
るいは消費者のニーズに対応するにはムラ設計に問題を
有し、また合理的な生産を実現するには致命的な欠陥に
なる。
限界があり、製品をさらに高級化したり特品化したりあ
るいは消費者のニーズに対応するにはムラ設計に問題を
有し、また合理的な生産を実現するには致命的な欠陥に
なる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
したような点に鑑みて糸加工速度が速くなっても、流体
交絡処理における糸条の供給量を、瞬時に容易に極めて
精度良く制御し、太さ斑、長さ斑の変化に富んだ表面効
果と新鮮なスパンライク風合を有する芯/鞘型の複合フ
イラメント糸条からなる交絡フアンシーヤーンおよびそ
の製造方法を提供するものである。
したような点に鑑みて糸加工速度が速くなっても、流体
交絡処理における糸条の供給量を、瞬時に容易に極めて
精度良く制御し、太さ斑、長さ斑の変化に富んだ表面効
果と新鮮なスパンライク風合を有する芯/鞘型の複合フ
イラメント糸条からなる交絡フアンシーヤーンおよびそ
の製造方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
本発明の交絡フアンシーヤーンの製造方法は、以下の構
成からなる。
本発明の交絡フアンシーヤーンの製造方法は、以下の構
成からなる。
【0009】すなわち、2糸条以上のマルチフイラメン
ト糸を用いて流体交絡処理を施し交絡部分を付与する芯
/鞘複合加工に際し、鞘糸のマルチフイラメント糸条の
糸供給量をフィードローラの回転の変速により瞬時に規
則的あるいは不規則的に制御し、紡錘形状の嵩高い交絡
部分帯とストレートな形状の集束性の高い交絡部分帯と
を交互に存在せしめる交絡フアンシーヤーンの製造方法
である。
ト糸を用いて流体交絡処理を施し交絡部分を付与する芯
/鞘複合加工に際し、鞘糸のマルチフイラメント糸条の
糸供給量をフィードローラの回転の変速により瞬時に規
則的あるいは不規則的に制御し、紡錘形状の嵩高い交絡
部分帯とストレートな形状の集束性の高い交絡部分帯と
を交互に存在せしめる交絡フアンシーヤーンの製造方法
である。
【0010】以下、さらに詳しく本発明について説明を
する。
する。
【0011】図1は本発明に係る交絡フアンシーヤーン
の一例を示す外観図である。Aは嵩高い交絡部分帯を、
Bは集束性の高い交絡部分帯をそれぞれ示した。また、
ハは鞘糸を、ニは芯糸を示す。
の一例を示す外観図である。Aは嵩高い交絡部分帯を、
Bは集束性の高い交絡部分帯をそれぞれ示した。また、
ハは鞘糸を、ニは芯糸を示す。
【0012】本発明の交絡フアンシーヤーンにおいて嵩
高い交絡部分帯の糸形態は、開繊と集束を有し、かつ、
全体として紡錘型に構成された交絡部分帯である。すな
わち、図1に示したように、嵩高い交絡部分帯は、ロ、
ホ、ヘ、ト、チとからなる。図1において、ロとヘとチ
は開繊部分を示し、ホとトは集束部分を示す。開繊部分
の見掛直径(最大部分)は、ロよりヘの方が大きく、ヘ
よりチが小さくなっており、糸の長さ方向にロ、ヘ、チ
として紡錘形状を形成するものである。なお、本発明で
いう紡錘型とは紡績工程に用いられる管糸あるいはコッ
プの形状、もしくは実質的にこれらの形状に近似した形
状をいう。すなわち、図2において、点線で示すように
嵩高い交絡部分帯をみると紡錘形状となっているのであ
る。
高い交絡部分帯の糸形態は、開繊と集束を有し、かつ、
全体として紡錘型に構成された交絡部分帯である。すな
わち、図1に示したように、嵩高い交絡部分帯は、ロ、
ホ、ヘ、ト、チとからなる。図1において、ロとヘとチ
は開繊部分を示し、ホとトは集束部分を示す。開繊部分
の見掛直径(最大部分)は、ロよりヘの方が大きく、ヘ
よりチが小さくなっており、糸の長さ方向にロ、ヘ、チ
として紡錘形状を形成するものである。なお、本発明で
いう紡錘型とは紡績工程に用いられる管糸あるいはコッ
プの形状、もしくは実質的にこれらの形状に近似した形
状をいう。すなわち、図2において、点線で示すように
嵩高い交絡部分帯をみると紡錘形状となっているのであ
る。
【0013】一方、集束性の高い交絡部分帯の糸形態
は、全体が概ね集束し、開繊部がほとんど無く、嵩高性
がほとんど無い交絡部分帯であって、僅かに開繊と集束
を繰り返したストレートな生糸に近い形状である。図1
では、リまたはイの部分である。
は、全体が概ね集束し、開繊部がほとんど無く、嵩高性
がほとんど無い交絡部分帯であって、僅かに開繊と集束
を繰り返したストレートな生糸に近い形状である。図1
では、リまたはイの部分である。
【0014】嵩高い交絡部分帯と集束性の高い交絡部分
帯とは、嵩高い交絡部分帯の開繊が集束性の高い交絡部
分帯の見掛直径より大きく、さらに嵩高い交絡部分は紡
錘形状を成しているので区別することができる。また、
それぞれの見掛直径の関係は、嵩高い交絡部分帯の開繊
部分の見掛直径が集束性の高い交絡部分帯の見掛直径の
2〜50倍の違いがあることが好ましい。嵩高い交絡部
分帯の開繊直径は、あまり大き過ぎると工程通過性を下
げる傾向があるため、3〜20倍の範囲がより好ましい
範囲である。また、嵩高い交絡部分帯は一定の太さでは
なく、いわゆるランダム性のあるものであるが、糸斑の
U%でいえば本発明の交絡フアンシーヤーンはU%が2
〜8%にあり好ましくは3〜6%の範囲である。
帯とは、嵩高い交絡部分帯の開繊が集束性の高い交絡部
分帯の見掛直径より大きく、さらに嵩高い交絡部分は紡
錘形状を成しているので区別することができる。また、
それぞれの見掛直径の関係は、嵩高い交絡部分帯の開繊
部分の見掛直径が集束性の高い交絡部分帯の見掛直径の
2〜50倍の違いがあることが好ましい。嵩高い交絡部
分帯の開繊直径は、あまり大き過ぎると工程通過性を下
げる傾向があるため、3〜20倍の範囲がより好ましい
範囲である。また、嵩高い交絡部分帯は一定の太さでは
なく、いわゆるランダム性のあるものであるが、糸斑の
U%でいえば本発明の交絡フアンシーヤーンはU%が2
〜8%にあり好ましくは3〜6%の範囲である。
【0015】それぞれの交絡部分帯の糸長さは、鞘糸供
給量の供給時間や供給速度あるいは芯糸との供給量との
組み合わせによって決まるが、短い長さで1.0cm、
長い長さでは数千m以上の範囲も自由に選択できる。
給量の供給時間や供給速度あるいは芯糸との供給量との
組み合わせによって決まるが、短い長さで1.0cm、
長い長さでは数千m以上の範囲も自由に選択できる。
【0016】具体的に嵩高い交絡部分帯の長さとして、
実用的にはネップ狙いで1〜3cm、スラブ狙いで10
〜15cm、玉糸狙いで15〜20mが好ましい範囲で
ある。
実用的にはネップ狙いで1〜3cm、スラブ狙いで10
〜15cm、玉糸狙いで15〜20mが好ましい範囲で
ある。
【0017】また、集束性の高い交絡部分帯の長さは、
嵩高い交絡部分帯の長さとの関係により決めることがで
きるが、実用的には嵩高い交絡部分帯の長さに比べて3
〜100倍が好ましい。長さの組み合せはランダムであ
ることがさらに好ましい。
嵩高い交絡部分帯の長さとの関係により決めることがで
きるが、実用的には嵩高い交絡部分帯の長さに比べて3
〜100倍が好ましい。長さの組み合せはランダムであ
ることがさらに好ましい。
【0018】交絡の度合は所望の風合により設定すれば
よいが、工程通過性、ハリ、コシ等の観点から、集束性
の高い部分において交絡度数(CF値)で70以上が好
ましい。より好ましくは90以上であり、さらに好まし
くは100以上である。
よいが、工程通過性、ハリ、コシ等の観点から、集束性
の高い部分において交絡度数(CF値)で70以上が好
ましい。より好ましくは90以上であり、さらに好まし
くは100以上である。
【0019】ここでいう交絡度数とは、糸条の一点に針
を突き刺し、一定の測定荷重で糸条の中を走査させ、針
が糸条の中を交絡の存在によって通過できなくなるまで
の距離(開繊長)を測定し、1mあたりのその開繊長を
度数で現したものである(測定N数=10)。度数と
は、開繊長がLcmとすると、(100/L)で求めら
れる数値である。具体的測定手段としては、東レエンジ
ニアリング株式会社製の交絡度数測定機(MODEL ET-50
0)を用いて測定することができる。
を突き刺し、一定の測定荷重で糸条の中を走査させ、針
が糸条の中を交絡の存在によって通過できなくなるまで
の距離(開繊長)を測定し、1mあたりのその開繊長を
度数で現したものである(測定N数=10)。度数と
は、開繊長がLcmとすると、(100/L)で求めら
れる数値である。具体的測定手段としては、東レエンジ
ニアリング株式会社製の交絡度数測定機(MODEL ET-50
0)を用いて測定することができる。
【0020】また、嵩高い部分の交絡度数(CF値)
は、集束性の高い交絡部分帯より高めの値となる。それ
は、後述するように、本発明の交絡フアンシーヤーンの
製造において嵩高い交絡部分帯が、集束性の高い交絡部
分帯よりもオーバーフィードの状態で糸条が流体交絡処
理されてなるため、交絡状態がきつく絡み合ってなり、
同じ測定荷重下にて交絡度数を測定すると測定針が走行
する距離(開繊長)が短くなる。そのため、交絡ピッチ
は同等であっても交絡度数は高い値となるのである。
は、集束性の高い交絡部分帯より高めの値となる。それ
は、後述するように、本発明の交絡フアンシーヤーンの
製造において嵩高い交絡部分帯が、集束性の高い交絡部
分帯よりもオーバーフィードの状態で糸条が流体交絡処
理されてなるため、交絡状態がきつく絡み合ってなり、
同じ測定荷重下にて交絡度数を測定すると測定針が走行
する距離(開繊長)が短くなる。そのため、交絡ピッチ
は同等であっても交絡度数は高い値となるのである。
【0021】なお、本発明の交絡フアンシーヤーンは複
合糸条からなるが、芯糸と鞘糸との糸長差が大きくなる
条件が適しており、芯糸の長さに対して鞘糸の長さの比
は3%以上が好ましく、3%未満では嵩高い交絡部分帯
の効果は小さくなる傾向がある。
合糸条からなるが、芯糸と鞘糸との糸長差が大きくなる
条件が適しており、芯糸の長さに対して鞘糸の長さの比
は3%以上が好ましく、3%未満では嵩高い交絡部分帯
の効果は小さくなる傾向がある。
【0022】嵩高い交絡部分帯は一定の太さではなく、
いわゆるランダム性のあるものであるが、糸斑のU%で
いえば2〜8%にあり好ましくは3〜6%の範囲であ
る。
いわゆるランダム性のあるものであるが、糸斑のU%で
いえば2〜8%にあり好ましくは3〜6%の範囲であ
る。
【0023】本発明の交絡フアンシーヤーンは、嵩高い
交絡部分帯の形状が紡錘形状から構成されているので、
編織物に供した時、見栄えの良い自然感のある太さ斑の
外観が目立つ。また長さの組み合わせでは嵩高い交絡部
分帯より集束性の高い交絡部分帯の糸長さが長くなるよ
うな組み合わせにすると、嵩高い交絡部分帯が目立つパ
ターンに現れ、全体としては自然的に見える。平均長さ
比率では1:1〜1:1000の範囲がとれるが、実用
的には1:3〜1:100の範囲が優れており、上品で
自然なムラ感がある。なおこの比率は、後述する図3に
示した鞘糸側の糸供給量を瞬時に変速する装置つまりコ
ンピュータ制御によって容易に変更できるものである。
特殊な用い方として、この比率を逆転させることつまり
1000:1〜1:1の範囲も可能である。
交絡部分帯の形状が紡錘形状から構成されているので、
編織物に供した時、見栄えの良い自然感のある太さ斑の
外観が目立つ。また長さの組み合わせでは嵩高い交絡部
分帯より集束性の高い交絡部分帯の糸長さが長くなるよ
うな組み合わせにすると、嵩高い交絡部分帯が目立つパ
ターンに現れ、全体としては自然的に見える。平均長さ
比率では1:1〜1:1000の範囲がとれるが、実用
的には1:3〜1:100の範囲が優れており、上品で
自然なムラ感がある。なおこの比率は、後述する図3に
示した鞘糸側の糸供給量を瞬時に変速する装置つまりコ
ンピュータ制御によって容易に変更できるものである。
特殊な用い方として、この比率を逆転させることつまり
1000:1〜1:1の範囲も可能である。
【0024】嵩高い交絡部分帯と、集束性の高い交絡部
分帯は、それぞれが任意の長さで糸長手方向に交互に存
在しているが、交互の周期は規則的あるいは不規則的の
いずれであってもよい。しかし、前者の方は人工的な感
覚の表面効果となるので、一般的には後者の方が自然感
のある表面が得られるので好ましいことは言うまでもな
い。
分帯は、それぞれが任意の長さで糸長手方向に交互に存
在しているが、交互の周期は規則的あるいは不規則的の
いずれであってもよい。しかし、前者の方は人工的な感
覚の表面効果となるので、一般的には後者の方が自然感
のある表面が得られるので好ましいことは言うまでもな
い。
【0025】布帛の風合は、フイラメント糸の生糸を基
本にするが、嵩高い交絡部分帯ではタルミ、開繊、ヨリ
などの存在により、スパンライクな風合を有することが
できる。鞘糸として用いるフイラメント糸のデニールが
細くなれば柔らかいタッチに、またデニールミックス、
シックアンドシン、異染糸、多段収縮糸、異収縮混繊糸
などを用いるとさらにふくらみ感や、ハリ・コシ、ある
いはドレープ性さらに異染効果が得られ、収縮率の異な
るフイラメント糸を混繊すると優れたふくらみ感が得ら
れ、糸断面形状を変形すると光沢、ハリ・コシあるいは
ドレープ性、サラサラ感のあるバラエテイに富んだ製品
を得ることができる。
本にするが、嵩高い交絡部分帯ではタルミ、開繊、ヨリ
などの存在により、スパンライクな風合を有することが
できる。鞘糸として用いるフイラメント糸のデニールが
細くなれば柔らかいタッチに、またデニールミックス、
シックアンドシン、異染糸、多段収縮糸、異収縮混繊糸
などを用いるとさらにふくらみ感や、ハリ・コシ、ある
いはドレープ性さらに異染効果が得られ、収縮率の異な
るフイラメント糸を混繊すると優れたふくらみ感が得ら
れ、糸断面形状を変形すると光沢、ハリ・コシあるいは
ドレープ性、サラサラ感のあるバラエテイに富んだ製品
を得ることができる。
【0026】また、本発明の交絡フアンシーヤーンは、
所望の風合に応じて合糸、合撚、撚糸などして用いるこ
とができる。
所望の風合に応じて合糸、合撚、撚糸などして用いるこ
とができる。
【0027】次に、製造方法について説明する。
【0028】図3は、本発明に係るマルチフイラメント
糸条に流体交絡処理を施すことにより、開繊と集束を繰
り返した交絡部を付与する糸加工法の一例を示す工程概
略図である。芯糸となるマルチフイラメント糸条1はフ
イードローラ3から、鞘糸となるマルチフイラメント糸
条2はフイードローラ4から供給され、フイードローラ
4の回転数はコンピュター装置5によって瞬時に変速制
御されているので、鞘糸供給量は瞬時に規則的あるいは
不規則的に制御されて流体交絡処理ノズル6へ供給され
る。流体交絡処理を受けたマルチフイラメント糸条はデ
リベリローラ7から引き取られ巻取ローラ8によってチ
ーズに巻き取られる。
糸条に流体交絡処理を施すことにより、開繊と集束を繰
り返した交絡部を付与する糸加工法の一例を示す工程概
略図である。芯糸となるマルチフイラメント糸条1はフ
イードローラ3から、鞘糸となるマルチフイラメント糸
条2はフイードローラ4から供給され、フイードローラ
4の回転数はコンピュター装置5によって瞬時に変速制
御されているので、鞘糸供給量は瞬時に規則的あるいは
不規則的に制御されて流体交絡処理ノズル6へ供給され
る。流体交絡処理を受けたマルチフイラメント糸条はデ
リベリローラ7から引き取られ巻取ローラ8によってチ
ーズに巻き取られる。
【0029】フイードローラ4の回転数はコンピュータ
装置5によって制御されているので、要求される斑のパ
ターンを容易に設計することができる。単位時間当たり
の糸供給量が多くなると嵩高い交絡部分帯を、糸供給量
が少なくなると集束性の高い交絡部分帯を製造すること
ができ、また糸供給時間が長いと嵩高い交絡部分帯は大
きく長く、糸供給時間が短いと集束性の高い交絡部分帯
は小さく短くなる。
装置5によって制御されているので、要求される斑のパ
ターンを容易に設計することができる。単位時間当たり
の糸供給量が多くなると嵩高い交絡部分帯を、糸供給量
が少なくなると集束性の高い交絡部分帯を製造すること
ができ、また糸供給時間が長いと嵩高い交絡部分帯は大
きく長く、糸供給時間が短いと集束性の高い交絡部分帯
は小さく短くなる。
【0030】マルチフイラメント糸条1、2は、ポリア
ミド、ポリエステル等の合成繊維やアセテート、レーヨ
ン等の半合成繊維からなり、中でもポリアミドやポリエ
ステルのマルチフイラメント糸条が交絡形成に適してい
る。構成フイラメント数では例えば、75デニールのマ
ルチフイラメント糸では24〜200本が好ましく、多
いほうが効果は大きい。また丸型よりY型、三角などの
異形断面の方が太さ斑部を形成しやすく、前記の如くデ
ニールミックス、収縮差混繊、シックアンドシン、半延
伸糸(プリオリエンティッドヤーン;POY)、超高速
製糸ヤーンなどを組み合わせることにより、さらに高品
質の製品を得ることができる。
ミド、ポリエステル等の合成繊維やアセテート、レーヨ
ン等の半合成繊維からなり、中でもポリアミドやポリエ
ステルのマルチフイラメント糸条が交絡形成に適してい
る。構成フイラメント数では例えば、75デニールのマ
ルチフイラメント糸では24〜200本が好ましく、多
いほうが効果は大きい。また丸型よりY型、三角などの
異形断面の方が太さ斑部を形成しやすく、前記の如くデ
ニールミックス、収縮差混繊、シックアンドシン、半延
伸糸(プリオリエンティッドヤーン;POY)、超高速
製糸ヤーンなどを組み合わせることにより、さらに高品
質の製品を得ることができる。
【0031】フイードローラ4の回転数はコンピュータ
5を利用し瞬時変速制御するが、具体的にはロボット機
械などに用いられているサーボモータやパルスモータな
どの位置決め型や、速度制御型などの精密制御ができる
小型モータを利用することができる。
5を利用し瞬時変速制御するが、具体的にはロボット機
械などに用いられているサーボモータやパルスモータな
どの位置決め型や、速度制御型などの精密制御ができる
小型モータを利用することができる。
【0032】高速度回転におけるモータの回転数を瞬時
に変速制御できる機能を有するためには、その応答速度
は極めて高い条件が要求される。増速変更あるい減速変
更した時、信号に対する実際の増減速変更の遅れ時間
(立ち上がりあるいは立ち下がり)は実用的な糸製造速
度の300m/minを想定すれば30ms(30×1
0-3秒)以下が好ましい。
に変速制御できる機能を有するためには、その応答速度
は極めて高い条件が要求される。増速変更あるい減速変
更した時、信号に対する実際の増減速変更の遅れ時間
(立ち上がりあるいは立ち下がり)は実用的な糸製造速
度の300m/minを想定すれば30ms(30×1
0-3秒)以下が好ましい。
【0033】例えば、300m/minで糸を走行させ
るとき、少なくとも30ms以下の遅れ時間で増速変更
あるいは減速変更させると、30cm以下の嵩高い交絡
部分帯を精度よく設計することができる。30msを越
えると、増速変更あるいは減速変更の時間遅れが長くな
り、その結果緩慢な動きになり短い長さを設計すること
が困難となる。
るとき、少なくとも30ms以下の遅れ時間で増速変更
あるいは減速変更させると、30cm以下の嵩高い交絡
部分帯を精度よく設計することができる。30msを越
えると、増速変更あるいは減速変更の時間遅れが長くな
り、その結果緩慢な動きになり短い長さを設計すること
が困難となる。
【0034】図4は、本発明に係る瞬時可変制御の矩形
波によるプログラムパターン図の一例を示したものであ
る。図4において(I) はローラの実速度を示すものであ
り、t1 は立ち上がりの遅れ時間、t2 は立ち下がりの
遅れ時間を示している。(II)はプログラム信号パターン
である。
波によるプログラムパターン図の一例を示したものであ
る。図4において(I) はローラの実速度を示すものであ
り、t1 は立ち上がりの遅れ時間、t2 は立ち下がりの
遅れ時間を示している。(II)はプログラム信号パターン
である。
【0035】図4の(I) からわかるように、プログラム
信号パターン(II)に比べると応答が遅れる分、ローラの
実速度はわずか台形状になる。本発明においてこの遅れ
時間(t1 、t2 )が30ms以下であることが好まし
い。
信号パターン(II)に比べると応答が遅れる分、ローラの
実速度はわずか台形状になる。本発明においてこの遅れ
時間(t1 、t2 )が30ms以下であることが好まし
い。
【0036】図5は、本発明に係る瞬時可変制御のSI
N波によるプログラムパターン図の一例を示したもので
ある。SIN波の場合、ローラの回転が滑らかになるの
で応答の遅れ時間は極めて小さく、入力信号に近い変速
制御を行なうことができ、かつ滑らかな変速のためロー
ラの耐久性も長くなるので好ましい。
N波によるプログラムパターン図の一例を示したもので
ある。SIN波の場合、ローラの回転が滑らかになるの
で応答の遅れ時間は極めて小さく、入力信号に近い変速
制御を行なうことができ、かつ滑らかな変速のためロー
ラの耐久性も長くなるので好ましい。
【0037】なお、本発明でいう規則的な制御とは、フ
ィードローラの回転数がある一定の形(パターン)の繰
返しからなる入力信号で制御することをいい、不規則的
な制御とはフィードローラの回転数が不定の(パターン
の単純な繰返しでない)入力信号で制御することをい
う。不規則的な制御は、例えば乱数発生装置により任意
に選び出された信号、周波数を時々刻々変更させた信
号、あるいはパターンの繰返し単位が長時間の信号等の
信号入力波形でフィードローラを制御することにより達
成される。
ィードローラの回転数がある一定の形(パターン)の繰
返しからなる入力信号で制御することをいい、不規則的
な制御とはフィードローラの回転数が不定の(パターン
の単純な繰返しでない)入力信号で制御することをい
う。不規則的な制御は、例えば乱数発生装置により任意
に選び出された信号、周波数を時々刻々変更させた信
号、あるいはパターンの繰返し単位が長時間の信号等の
信号入力波形でフィードローラを制御することにより達
成される。
【0038】本発明の方法によれば、糸供給速度が、図
4,5に示すように、瞬時にしかも徐々に速くなったり
遅くなったりするので、得られる糸の嵩高い交絡部分帯
が紡錘型となる。
4,5に示すように、瞬時にしかも徐々に速くなったり
遅くなったりするので、得られる糸の嵩高い交絡部分帯
が紡錘型となる。
【0039】本発明の糸製造の応用例として、チーズに
巻き上げる前、図3のデリベリローラ7〜巻取ローラ8
間で熱セットを施したり、同種あるいは前記したデニー
ル、断面形状、収縮率、あるいは光沢、素材など異品種
の糸条を複数本同時に、あるいは別々に引き揃え交絡処
理を施すこともできる。
巻き上げる前、図3のデリベリローラ7〜巻取ローラ8
間で熱セットを施したり、同種あるいは前記したデニー
ル、断面形状、収縮率、あるいは光沢、素材など異品種
の糸条を複数本同時に、あるいは別々に引き揃え交絡処
理を施すこともできる。
【0040】また糸供給量の変わりに糸引取り量つまり
図3に示したデリベリローラ7の速度やフイードローラ
3の芯糸側の速度を制御してもよい。
図3に示したデリベリローラ7の速度やフイードローラ
3の芯糸側の速度を制御してもよい。
【0041】
実施例1 図3に示す加工工程によって下記の条件で糸加工を行な
った。
った。
【0042】供給糸条 ポリエステルマルチフイラメン
ト糸 芯糸:30デニール12フイラメント(三角断面) 鞘糸:50デニール72フイラメント(丸断面) 糸加工速度 200m/min オーバーフイード率 芯糸:+1% 鞘糸:糸供給量変更の繰り返し単位 (矩形波の入力信号…図4(I) ) (a)10ms×230m/min (b)200ms×204m/min 立上がり遅れ時間 5ms 立下がり遅れ時間 5ms 流体交絡処理ノズル圧力 4.0kg/cm2 その結果、次の交絡フアンシーヤーンを得た。なお、見
掛け糸直径の測定は、デニール当たり0.1gの張力下
で糸長さを固定し、リーダプリンターにて5倍に拡大し
た投影糸形態の糸径を実測したものである。
ト糸 芯糸:30デニール12フイラメント(三角断面) 鞘糸:50デニール72フイラメント(丸断面) 糸加工速度 200m/min オーバーフイード率 芯糸:+1% 鞘糸:糸供給量変更の繰り返し単位 (矩形波の入力信号…図4(I) ) (a)10ms×230m/min (b)200ms×204m/min 立上がり遅れ時間 5ms 立下がり遅れ時間 5ms 流体交絡処理ノズル圧力 4.0kg/cm2 その結果、次の交絡フアンシーヤーンを得た。なお、見
掛け糸直径の測定は、デニール当たり0.1gの張力下
で糸長さを固定し、リーダプリンターにて5倍に拡大し
た投影糸形態の糸径を実測したものである。
【0043】平均デニール 84デニール U% 3.5% 嵩高い交絡部分帯 糸長さ 3.5 cm(aの入力信
号による部分) 集束部分見掛け糸直径 0.5mm 開繊部分見掛け糸直径 3 mm 平均見掛け繊度 88デニール 交絡度数 122 集束性の高い交絡部分帯 糸長さ 67cm(bの入力信号
による部分) 見掛け糸直径 0.2 mm 平均見掛け繊度 82デニール 交絡度数 114 当該糸にS200T/Mの追撚を施し、これを緯糸と
し、経糸にはポリエステルフイラメント糸75デニール
36フイラメント(三角断面)を用いて織物としたとこ
ろ、自然な斑感のある外観でややスパンライクな風合い
を有する製品を得た。
号による部分) 集束部分見掛け糸直径 0.5mm 開繊部分見掛け糸直径 3 mm 平均見掛け繊度 88デニール 交絡度数 122 集束性の高い交絡部分帯 糸長さ 67cm(bの入力信号
による部分) 見掛け糸直径 0.2 mm 平均見掛け繊度 82デニール 交絡度数 114 当該糸にS200T/Mの追撚を施し、これを緯糸と
し、経糸にはポリエステルフイラメント糸75デニール
36フイラメント(三角断面)を用いて織物としたとこ
ろ、自然な斑感のある外観でややスパンライクな風合い
を有する製品を得た。
【0044】実施例2 図3に示す加工工程によって下記の条件で糸加工を行な
った。
った。
【0045】 供給糸条 ポリエステルマルチフイラメント糸 芯糸:30デニール6フイラメント(沸騰水収縮率が1
8%) 鞘糸:50デニール72フイラメント(沸騰水収縮率が
10%) 糸加工速度 200m/min オーバーフイード率 芯糸:+1% 鞘糸:糸供給量変更の繰り返し単位 (SIN波上半分の入力信号…図5) (c)10ms×p230m/min (d)30s×204m/min (e)50ms×p240m/min (f)60s×204m/min (g)100ms×p230m/min (h)1s×204m/min 立上がり時間遅れ 2ms 立下がり時間遅れ 2ms p:ピークでの速度を示す 流体交絡処理ノズル圧力 4.0kg/cm2 その結果、次の交絡フアンシーヤーンを得た。
8%) 鞘糸:50デニール72フイラメント(沸騰水収縮率が
10%) 糸加工速度 200m/min オーバーフイード率 芯糸:+1% 鞘糸:糸供給量変更の繰り返し単位 (SIN波上半分の入力信号…図5) (c)10ms×p230m/min (d)30s×204m/min (e)50ms×p240m/min (f)60s×204m/min (g)100ms×p230m/min (h)1s×204m/min 立上がり時間遅れ 2ms 立下がり時間遅れ 2ms p:ピークでの速度を示す 流体交絡処理ノズル圧力 4.0kg/cm2 その結果、次の交絡フアンシーヤーンを得た。
【0046】平均デニール 79デニール 糸斑U% 3.45% 沸騰水収縮率 18.5% 嵩高い交絡部分帯 糸長さ 3.5cm(cの入力信
号による部分)、16.7cm(eの入力信号による部分)、
35.0cm(gの入力信号による部分) 集束部分見掛け糸直径 0.25mm(c)、0.27mm(e)、
0.26mm(g) 開繊部分見掛け糸直径 2.0mm (c)、3.8mm (e)、
2.8mm (g) 平均見掛け繊度 85デニール(c)、87デニール
(e)、86デニール(g) 交絡度数 110 (c)、125 (e)、118 (g) 集束性の高い交絡部分帯 糸長さ 100m(dの入力信号
による部分)、200m(fの入力信号による部分)、3.4m
(hの入力信号による部分) 見掛け糸直径 0.2mm (d,f,h) 平均見掛け繊度 81デニール(d,f,h) 交絡度数 98 (d)、101 (f)、100 (h) 当該糸にS200T/Mの追撚を施し、これを緯糸と
し、経糸にはポリエステルフイラメント糸75デニール
36フイラメント(三角断面)を用いて織物としたとこ
ろ、微少な斑感の外観でふくらみ感およびスパンライク
な風合いに優れた織物を得た。
号による部分)、16.7cm(eの入力信号による部分)、
35.0cm(gの入力信号による部分) 集束部分見掛け糸直径 0.25mm(c)、0.27mm(e)、
0.26mm(g) 開繊部分見掛け糸直径 2.0mm (c)、3.8mm (e)、
2.8mm (g) 平均見掛け繊度 85デニール(c)、87デニール
(e)、86デニール(g) 交絡度数 110 (c)、125 (e)、118 (g) 集束性の高い交絡部分帯 糸長さ 100m(dの入力信号
による部分)、200m(fの入力信号による部分)、3.4m
(hの入力信号による部分) 見掛け糸直径 0.2mm (d,f,h) 平均見掛け繊度 81デニール(d,f,h) 交絡度数 98 (d)、101 (f)、100 (h) 当該糸にS200T/Mの追撚を施し、これを緯糸と
し、経糸にはポリエステルフイラメント糸75デニール
36フイラメント(三角断面)を用いて織物としたとこ
ろ、微少な斑感の外観でふくらみ感およびスパンライク
な風合いに優れた織物を得た。
【0047】
【発明の効果】以上述べた通りの本発明の交絡フアンシ
ーヤーンによれば、まず集束性の高い交絡部分帯はスト
レートな生糸の状態に近く、集束性は高く分繊すること
は少ないので、解舒性や製編織性などの工程通過性は良
好である。また編織物製品とした場合、表面や組織の綾
目が美しく見える。嵩高い交絡部分帯は嵩高交絡部と集
束部を有し、全体の糸形状は紡錘型の太糸感を有し見栄
えがよい。糸形態の長さは糸長手方向にランダムに存在
するので、斑の長さパターンに自然感のある表面効果を
得ることができる。鞘糸になる側の糸供給量を滑らかな
SIN波の信号入力により制御しながら供給して交絡フ
アンシーヤーンを製造した場合には、特に極めて滑らか
な凹凸感のある手触りの編織物製品を得ることができ
る。沸騰水収縮率の異なるマルチフイラメント糸条を用
いた交絡フアンシーヤーンは、芯糸と鞘糸との間に糸長
差を有するので上記の表面効果に適度なふくらみ感とス
パンライクな風合いや、さらに異繊度ミックスを加える
ことにより「ハリ・腰」を強調した製品を得ることがで
きる。嵩高い交絡部分帯および集束性の高い交絡部分帯
の周期はコンピュータの入力信号により自由に変更する
ことができるので、交絡部分帯の斑周期が重なり合って
イラツいたり縞状の斑が生じることはない。また、嵩高
い交絡部分帯の長さ比率を集束性の高い交絡部分帯より
多く設計することにより、よりスパンライクな風合効果
を得ることができる。
ーヤーンによれば、まず集束性の高い交絡部分帯はスト
レートな生糸の状態に近く、集束性は高く分繊すること
は少ないので、解舒性や製編織性などの工程通過性は良
好である。また編織物製品とした場合、表面や組織の綾
目が美しく見える。嵩高い交絡部分帯は嵩高交絡部と集
束部を有し、全体の糸形状は紡錘型の太糸感を有し見栄
えがよい。糸形態の長さは糸長手方向にランダムに存在
するので、斑の長さパターンに自然感のある表面効果を
得ることができる。鞘糸になる側の糸供給量を滑らかな
SIN波の信号入力により制御しながら供給して交絡フ
アンシーヤーンを製造した場合には、特に極めて滑らか
な凹凸感のある手触りの編織物製品を得ることができ
る。沸騰水収縮率の異なるマルチフイラメント糸条を用
いた交絡フアンシーヤーンは、芯糸と鞘糸との間に糸長
差を有するので上記の表面効果に適度なふくらみ感とス
パンライクな風合いや、さらに異繊度ミックスを加える
ことにより「ハリ・腰」を強調した製品を得ることがで
きる。嵩高い交絡部分帯および集束性の高い交絡部分帯
の周期はコンピュータの入力信号により自由に変更する
ことができるので、交絡部分帯の斑周期が重なり合って
イラツいたり縞状の斑が生じることはない。また、嵩高
い交絡部分帯の長さ比率を集束性の高い交絡部分帯より
多く設計することにより、よりスパンライクな風合効果
を得ることができる。
【図1】本発明に係る交絡フアンシーヤーンの一例を示
す外観図である。
す外観図である。
【図2】本発明に係る交絡フアンシーヤーンの嵩高い交
絡部分帯の紡錘型を説明する説明図である。
絡部分帯の紡錘型を説明する説明図である。
【図3】本発明に係る交絡フアンシーヤーンの製造方法
の一例を示す工程図である。
の一例を示す工程図である。
【図4】本発明に係る瞬時変速制御の矩形波によるプロ
グラムパターン図の一例を示したものである。
グラムパターン図の一例を示したものである。
【図5】本発明に係る瞬時変速制御のSIN波によるプ
ログラムパターン図の一例を示したものである。
ログラムパターン図の一例を示したものである。
A:嵩高い交絡部分帯 B:集束性の高い交絡部分帯 ハ:鞘糸 ニ:芯糸 1:マルチフイラメント糸(芯糸) 2:マルチフイラメント糸(鞘糸) 3:芯糸側フイードローラ 4:鞘糸側フイードローラ 5:コンピュータ 6:流体交絡処理ノズル 7:デリベリローラ 8:巻取ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D02G 3/00 - 3/48 D01D 5/34 D02J 1/00 - 1/22
Claims (2)
- 【請求項1】2糸条以上のマルチフイラメント糸を用い
て流体交絡処理を施し交絡部分を付与する芯/鞘複合加
工に際し、鞘糸のマルチフイラメント糸条の糸供給量を
フィードローラの回転の変速により瞬時に規則的あるい
は不規則的に制御し、紡錘形状の嵩高い交絡部分帯とス
トレートな形状の集束性の高い交絡部分帯とを交互に存
在せしめる交絡フアンシーヤーンの製造方法。 - 【請求項2】鞘糸のマルチフイラメント糸条の糸供給量
を瞬時に規則的あるいは不規則的に制御するに際し、コ
ンピュータから指令する増速あるいは減速の信号入力点
に対し、実際の増速あるいは減速の糸供給立ち上がり時
間あるいは立ち下がり時間のそれぞれの遅れ時間が、3
0ms以下であることを特徴とする請求項1記載の交絡
フアンシーヤーンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05897293A JP3248289B2 (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | 交絡フアンシーヤーンおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05897293A JP3248289B2 (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | 交絡フアンシーヤーンおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06272127A JPH06272127A (ja) | 1994-09-27 |
JP3248289B2 true JP3248289B2 (ja) | 2002-01-21 |
Family
ID=13099769
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05897293A Expired - Fee Related JP3248289B2 (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | 交絡フアンシーヤーンおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3248289B2 (ja) |
-
1993
- 1993-03-18 JP JP05897293A patent/JP3248289B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06272127A (ja) | 1994-09-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS6131216B2 (ja) | ||
US3946548A (en) | Bulky multifilament yarn and process for manufacturing the same | |
JP3248289B2 (ja) | 交絡フアンシーヤーンおよびその製造方法 | |
JP2795652B2 (ja) | 多層構造加工糸 | |
JP2530596B2 (ja) | フアンシ−ヤ−ンの製造方法 | |
JP4190929B2 (ja) | 仮撚加工糸及びその製造方法並びにその仮撚加工糸の合撚糸及び織編物 | |
JPH06272126A (ja) | 交絡フアンシーヤーンおよびその製造方法 | |
JPH09105041A (ja) | フアンシーヤーン | |
JP3240699B2 (ja) | シルキー様光沢を有するファンシーヤーンの製造方法 | |
JPS6142011B2 (ja) | ||
JP2892187B2 (ja) | フアンシーヤーンおよびその製造方法 | |
JP3232662B2 (ja) | スパン調太さムラを有する複合仮撚糸の製造方法 | |
JP2878751B2 (ja) | フアンシーヤーンの製造方法 | |
JPH04316624A (ja) | 特殊嵩高加工糸 | |
JPS6111335B2 (ja) | ||
JP3248300B2 (ja) | 複合毛羽糸およびその製造方法 | |
JP3250313B2 (ja) | スパン調太さムラを有する複合仮撚糸の製造方法 | |
JP3261891B2 (ja) | スパン糸調複合仮撚糸およびその製造方法 | |
JP3070367B2 (ja) | スパン糸調の太・細変化を有する斑糸およびその製造方法 | |
JP3091387B2 (ja) | 嵩高構造糸及びその製造方法 | |
JP2971078B2 (ja) | 部分嵩高糸の製造方法 | |
JP3464729B2 (ja) | 強撚糸調仮撚加工糸及びその製造方法 | |
JPH0244929B2 (ja) | Reiyonfuiramentokaranarukasadakakakoito | |
JPS6119728B2 (ja) | ||
JPS6331566B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |