JP3245987B2 - 非水電解液二次電池および非水電解液電池用正極活物質 - Google Patents
非水電解液二次電池および非水電解液電池用正極活物質Info
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Description
酸化物を正極活物質とする非水電解液二次電池および非
水電解液電池用正極活物質に関するものであり、特にそ
の電池特性改善に関するものである。
コードレス化が急激に進んでいる。現在これら電子機器
の駆動用電源としての役割を、ニッケル−カドミウム電
池あるいは密閉型小型鉛蓄電池が担っているが、ポータ
ブル化、コードレス化が進展し、定着するにしたがい、
駆動用電源となる二次電池の高エネルギー密度化、小型
軽量化の要望が強くなっている。また近年は小型のカム
コーダの急速な市場の拡大に代表されるように、高率充
放電が可能な電池が要望されている。
すリチウム複合コバルト酸化物例えばLiCoO2 を正
極活物質に用い、リチウムイオンの挿入、離脱を利用し
た、非水電解液二次電池が提案されている(例えば特開
昭63−59507号公報参照)。
にするため、例えば正極版と負極版をセパレータを介し
て巻回したスパイラル構造にすることにより、電極面積
をできるだけ大きくする工夫がなされている。
と、特開平3−244508公報に示されている方法で
は、まず正極活物質であるLiCoO2 の粉末100重
量部に、アセチレンブラック3重量部、グラファイト粉
末4重量部、フッ素樹脂系結着剤7重量部を混合し、カ
ルボキシメチルセルロース、水溶液に懸濁させてペース
ト状にする。このペーストをアルミ箔の両面に塗着し、
乾燥後圧延して正極板としている。
池容量を大きくするためには正極活物質層中の単位体積
あたりのリチウム複合コバルト酸化物の重量(以後、活
物質密度と称する)を大きくする必要があるが、大電流
で放電する高率放電のためには、活物質密度は小さいほ
うが好ましいことが知られている。
箔の両面に、活物質密度を2.0、2.5、3.0、
4.0、4.5、5.0g/cm3 として幅35mm、
長さ240mm、厚さ0.07mmの正極活物質層を構
成した正極板と、コークスを加熱処理した炭素剤を活物
質とした負極板とを、セパレータを介して組み合わせて
電池を構成し、直径13.8mm、高さ50mmの電池
ケース内に収納し、充電終止電圧4.1V、放電終止電
圧3.0Vで定電流充放電を行ったところ、図1のよう
な各放電容量を示した。
密度が2.0g/cm3 以下では高率放電特性は良いも
のの、電池そのものの容量がAAサイズの電池で300
mAh以下と小さくなるので実用的ではない。また、活
物質密度が5.0g/cm3以上になると、低率放電で
は高容量を示すものの、活物質密度が大きくなることに
よって極板の多孔度が小さくなるとともに、正極板の電
解液に対する濡れ性が悪くなるために、高率放電率が著
しく劣化する。
板の活物質密度は2.5〜4.5g/cm3 に設定され
る。
板の活物質密度を2.5〜4.5g/cm3 の範囲で構
成された極板を用いて構成した電池においても、大電流
を流す高率の充放電を行うと、活物質密度が3.5g/
cm3 以上の極板を用いた電池では、容量低下の問題が
依然として残される。
充放電サイクルの繰り返しに伴う容量劣化が大きいこと
も明らかになった。
のような特性劣化は以下のことが原因であることが解っ
た。
おいては、高率での充放電を可能にするため、極板面積
をできる限り大きくした構造が望ましい。しかし、逆に
極板面積を増すほど電池単位体積内にセパレータの占め
る割合が大きくなるため、活物質量が減少し、電池の高
容量を維持することが困難となる。このため、容量を確
保するためには極板の単位体積あたりにおける活物質充
填量を大きくする必要がある。
ば特開平3−244508号公報に示された電池では、
前述したように、活物質ペーストをアルミ箔等の集電体
に塗着し、乾燥した後ローラープレス機等によって圧延
する方法が適応されている。このような方法で極板を作
成する場合、単位面積あたりの活物質充填量を増すに
は、アルミ箔等の集電体に塗着するペーストの厚みを増
し、ローラープレス機等によるプレス機で所定の極板厚
さまで圧延する必要がある。
を用いて電池を構成し、大電流での充放電を行うと、正
極板の電位が分極し、容量の低下をもたらすことが明ら
かとなった。このように正極の電位が著しく分極するの
は、ローラープレス機等による数回の圧延によって正極
板の活物質密度を増大させる際に、正極板が平滑に圧延
され、そのために極板表面付近の多孔度が著しく減少
し、極板の実質表面積が減少しているためである。
用した電池においては、充放電によって正極板が膨張収
縮するため、このように強く圧延した極板を用いた場
合、充放電サイクルを繰り返すことによって極板から活
物質が脱落してしまい、著しい容量劣化を示すことが明
らかとなった。
チウム複合コバルト酸化物を主たる活物質とする正極と
をセパレータを介して構成した極板群からなる非水電解
液二次電池において、前記正極活物質であるリチウム複
合コバルト酸化物粉末の静置法による見かけ密度(Appa
rent Bulk Density:以後ABDと示す)を、0.35
〜1.5g/cm3 としたものを用いるものである。前
記リチウム複合コバルト酸化物のABDが、0.5〜
1.5g/cm3 とすれば、更に好ましい。
ト酸化物粉末のタップ法による見かけ密度(Apparent T
ap Density:以後ATDと示す)を、1.0〜3.3g
/cm3 とするものである。前記リチウム複合コバルト
酸化物粉末のタップ法による見かけ密度が、1.4〜
3.3g/cm3 とすればさらに好ましい。
リチウムとコバルト塩、例えば四酸化三コバルト、炭酸
コバルト、一酸化コバルト、水酸化コバルト、硝酸コバ
ルトもしくはこれらの混合物から合成されたものを用い
ることができる。なお、コバルト源としては上記例の中
でも、四酸化三コバルト粉末は見かけ密度が大きく、大
きな見かけ密度を有するリチウム複合コバルト酸化物を
合成することが容易である。
もしくはATDは、例えば、前記コバルト塩の見かけ密
度、リチウム源とコバルト源の混合比、リチウム源とコ
バルト源を混合した混合剤の加圧処理や合成における熱
処理温度、熱処理時間等の合成条件を変えることによっ
て設定され、これらの方法で前記所定のABDもしくは
ATDに設定されたリチウム複合コバルト酸化物を得る
ことができる。
い、カルボキシメチルセルロース水溶液に懸濁させたペ
ーストは乾燥後の比重が大きいため、ペーストを集電体
金属状に厚く塗着しなくとも、所定の単位面積あたりの
活物質充填量を得ることができる。
に、プレス機等による圧延の圧力および回数を著しく減
少することが可能となる。
ことなく、単位面積あたりの活物質重量を大きくするこ
とができる。
を流す高率の充放電の場合においても高容量を維持でき
た。
電サイクルを繰り返しても極板から活物質が脱落せず、
電池のサイクル寿命が著しく向上した。
め、ペーストの乾燥が容易になり、極板作成効率が大幅
に向上した。
尚、本実施例1では原料となる四酸化三コバルトの見か
け密度を変えることにより、リチウム複合コバルト酸化
物の見かけ密度の異なったものを作成した。
断面図を示す。図2において1は耐有機電解液性のステ
ンレス鋼板を加工した電池ケース、2は安全弁を設けた
封口板、3は絶縁パッキングを示す。4は極板群であ
り、正極板5および負極板6がセパレータ7を介して複
数回渦巻状に巻回されてケース内に収納されている。そ
して上記正極板5からは正極リード5aが引き出されて
封口板2に接続され、負極板6からは負極リード6aが
引き出されて電池ケース1の底部に接続されている。8
は絶縁リングで極板群4の上下部にそれぞれ設けられて
いる。
いて詳しく説明する。負極板6は、コークスを加熱処理
した炭素粉100重量部に、フッ素樹脂系結着剤10重
量部を混合し、カルボキシメチルセルロース水溶液に懸
濁させてペースト状にした。そしてこのペーストを厚さ
0.015mmの銅箔の表面に塗着し、乾燥後0.2m
mに圧延し、幅37mm、長さ280mmの大きさに切
り出して負極板とした。
細後術)の粉末100重量部に、アセチレンブラック3
重量部、フッ素樹脂系結着剤7重量部を混合し、カルボ
キシメチルセルロース水溶液に懸濁させてペースト状に
した。このペーストをアルミ箔の両面にそれぞれ単位面
積あたりに存在する活物質量が一定になるように種々の
厚みで塗着し、乾燥後ロールプレス機によって0.17
mmに圧延し、幅35mm、長さ250mmに切り出し
て正極板5とした。そして正、負極板それぞれにリード
5a、6aを取り付け、セパレータを介して渦巻状に巻
回し、直径13.8mm、高さ50mmの電池ケース内
に収納した。
等容積混合溶媒に、六フッ化リン酸リチウム1モル/l
の割合で溶解したものを用いて極板群4に注入した後、
電池を密封口し、試験電池とした。
成について詳しく説明する。本発明において、ABDお
よびATDの測定は、JIS K 5101の20.1
および20.2とうに明示されている顔料の見かけ密度
測定法と同様の方法で行った。
5mmのふるい9、漏斗10、容量30cm3 の容器1
1、容器受け12、および漏斗台13を備えたものを用
い、試料をふるいの上に乗せ、はけでふるいの全面を均
等に軽く拭き、ふるいを通った試料を受け器に山盛りと
なるまで受ける。次に、へらを用いて山の部分を削り取
り、受け器の内容物の質量を計り、計算により見かけ密
度を算出した。
00cm3 のメスシリンダー、メスシリンダー用ゴム
栓、メスシリンダーを50mmの高さから落下させるた
めの器具、厚さ3〜5mmでJIS K 6301の
5.2(スプリング式硬さ試験)に規定するスプリング
式A型で、硬さが60〜80のゴム板を備えたものを用
い、一定質量(例えば50グラム)の試料をメスシリン
ダーに入れ、メスシリンダーにゴム栓をし、50mmの
高さからゴム板上で200回落下タップさせる。タップ
終了後、メスシリンダー内の試料容積を読み取り、見か
け密度を算出する。
DおよびATDの値が変動するので、650℃で10時
間熱処理することによって十分に乾燥させた後、見かけ
密度の測定を行った。
成した。ABDが0.31g/cm3 、ATDが0.8
g/cm3 である四酸化三コバルトと、炭酸リチウムを
CoとLiの比を1:1の割合で混合し、空気雰囲気に
おいて900℃で5時間焼成して、リチウム複合コバル
ト酸化物を得た。このリチウム複合コバルト酸化物をサ
ンプルAとする。このようにして合成したリチウム複合
コバルト酸化物のABDおよびATDを測定すると、そ
れぞれ0.37g/cm3 と1.02g/cm3 であっ
た。
0.64、0.88、1.21g/cm3 である四酸化
三コバルトをコバルト源として用いる他は、上記サンプ
ルAと同様にしてリチウム複合コバルト酸化物を合成し
た。(サンプルB〜E)このようにして合成したリチウ
ム複合コバルト酸化物(サンプルA〜E)の原料である
四酸化三コバルトおよびリチウム複合コバルト酸化物の
ABDおよびATDの値を表1に示した。
BDが1.21g/cm3 、ATDが2.53g/cm
3 の四酸化三コバルトと炭酸リチウムを混合し、100
kgf/cm2 でペレット状に加圧した後、同様の条件
で焼成して得られたリチウム複合コバルト酸化物をサン
プルFとした。サンプルFのABDおよびATDは表1
に併記した。
BDが0.22g/cm3 、ATDが0.40g/cm
3 の四酸化三コバルトと炭酸リチウムを混合し、同様の
条件で焼成して得られたリチウム複合コバルト酸化物を
サンプルGとした。得られたリチウム複合酸化物のAB
DおよびATDはそれぞれ0.26g/cm3 、0.5
3g/cm 3 であった。
BDが1.21g/cm3 、ATGが2.53g/cm
3 の四酸化三コバルトと炭酸リチウムを混合し、500
kgf/cm2 でペレット状に加圧した後、同様の条件
で焼成して得られたリチウム複合コバルト酸化物をサン
プルHとした。サンプルHのABDおよびATDは1.
63、3.72g/cm3 であった。
末100重量部に、アセチレンブラック3重量部、フッ
素樹脂系結着剤7重量部を混合し、カルボキシメチルセ
ルロース水溶液に懸濁させてペースト状にする。このペ
ーストを厚さ30μmのアルミ箔の両面に1cm2 あた
り0.05gの活物質が存在するように塗着厚を変えて
両面に塗着し、乾燥させた。
0.17mmの厚みになるまで圧延し、幅35mm、長
さ250mmに切り出して正極板を作成した。
た正極板の活物質密度は全て3.57g/cm3 であ
る。
を介して渦巻状に巻回し、電池ケース内に収納し、電解
液を注入後、電池を密封口することにより試験電池を作
成した。これらを電池A〜Hとする。
験として充放電電流100mA、充電終止電圧4.1
V、放電終止電圧3.0Vの条件下で定電流充放電を行
った。また、放電電流1Aで高率放電試験を行った。
この試験結果から、本発明によるリチウム複合コバルト
酸化物を正極活物質に使用した電池(電池A〜F、H)
は、ABDおよびATDが小さいLiCoO2から作成
した電池Gに比べて、サイクル特性が向上していること
が認められ、さらにABDが0.5以上、ATDが1.
45以上のLiCoO2 を用いた電池B〜F、Hでは更
に著しくサイクル特性が向上していることがわかる。
充放電に伴うリチウムイオンの挿入、脱離によってもた
らされる活物質の膨張収縮が起こっても、極板を強固に
圧延していないため極板中の空間体積が大きく、活物質
自体の膨張収縮を極板中の空間が吸収することができ
る。このため、充放電サイクルを繰り返しても極板自身
の形状はほとんど変化しないために、極板から活物質が
脱落することがなく、良好なサイクル特性を示したもの
である。
いては、アセチレンブラック、フッ素樹脂系結着剤を混
合し、カルボキシメチルセルロース水溶液に懸濁して
も、見かけ密度が大きいために活物質が沈降し、ペース
ト中における分散性が悪くなる。このため、ペーストを
アルミ箔表面に塗着すると塗りむらが発生しやすく、乾
燥後圧延すると蛇行してしまうなど極板構成が困難であ
るという問題が生じた。またその結果、活物質密度のバ
ラツキを生じ、この正極極板を用いたサンプルHの電池
の放電容量は他の電池に比べ小さくなった。
酸化物のABDおよびATDはそれぞれ1.5g/cm
3 、3.5g/cm3 以下の方が望ましい。
い、高率充放電率(1Aでの放電容量/100mAでの
放電容量×100(%))を求めた。
から明らかなように、本発明によるリチウム複合コバル
ト酸化物を正極活物質に使用した電池(電池A〜F、
H)は、ABDおよびATDが小さいLiCoO2 から
作成した電池Gにおける結果(76%)に比べて、高率
放電率と区政が向上していることが認められ、さらにA
BDが0.5g/cm3 以上、ATDが1.45g/c
m3 以上のLiCoO2を用いた電池B〜F、Hでは高
率放電率が90%以上と明らかに特製が向上しているこ
とが認められる。このように高率放電率が向上したの
は、極板作成工程において、ペーストで塗着したときの
単位面積あたりの活物質充填量が大きいため、乾燥後の
圧延工程において、圧延圧力もしくは圧延回数を著しく
減少できたため、正極板の多孔度が大きくなり、高率で
放電を行ったときにおいても分極が大きくならないため
である。
35〜1.5g/cm3 、ATDが1.0〜3.3g/
cm3 のリチウム複合コバルト酸化物を用いると電池の
充放電サイクル特性および高率放電特性が著しく向上す
る。
m3 、ATDが1.4〜3.3g/cm 3 であるリチウ
ム複合コバルト酸化物は、電池の充放電サイクル特性お
よび高率放電特性が良好で、さらに好ましい。
3〜1.2g/cm3 、0.8〜2.5g/cm3 の四
酸化三コバルトを炭酸リチウムと混合し、焼成すること
によりサイクル特性、高率放電特性の良好な活物質が得
られることが明らかとなった。
て、四酸化三コバルトを使用したが、炭酸コバルト、一
酸化コバルト、硝酸コバルト、水酸化コバルトなどのコ
バルト塩もしくはこれらコバルト塩の混合物を使用した
場合でも、合成されたリチウム複合コバルト酸化物のA
BDおよびATDが本発明の範囲にあれば同様の効果が
得られた。
もに説明する。尚、本実施例3では原料となる炭酸コバ
ルトと炭酸リチウムの混合比を変えることにより、リチ
ウム複合コバルト酸化物の見かけ密度の異なったものを
作成した。
る炭酸コバルトと、炭酸リチウムをCoとLiの比をC
o/Li=1.05の割合で混合し、空気雰囲気におい
て900℃で5時間焼成した。(サンプルI) このようにして合成したリチウム複合コバルト酸化物
(サンプルI)のABDおよびATDを測定したところ
それぞれ0.52、1.41g/cm3 であった。同様
にして、CoとLiの比をCo/Li=1.00、0.
95の割合で混合し、空気雰囲気において900℃で5
時間焼成した。
ト酸化物(サンプルI〜K)のABDおよびATDを表
2に示した。
TDが1.20g/cm3 である炭酸コバルトと、炭酸
リチウムをCoとLiの比をCo/Li=1.10の割
合で混合し、空気雰囲気において900℃5時間焼成し
た。
BDおよびATDはそれぞれ0.33g/cm3 、0.
96g/cm3 であった。(サンプルL) (比較例4)比較例4として、乾燥時のATDが1.2
0g/cm3 である炭酸コバルトと、炭酸リチウムをC
oとLiの比をCo/Li=0.9の割合で混合し、空
気雰囲気において900℃で5時間焼成した。
BDおよびATDはそれぞれ1.86g/cm3 、3.
58g/cm3 であった。(サンプルM) 上記サンプルI〜Mを用いているほかは、実施例1と同
様にして、電池を作成した。(電池I〜M) このようにして作成した電池をサイクル試験として充放
電電流100mA、充電終止電圧4.1V、放電終止電
圧3.0Vの条件下で定電流充放電を行った。また、放
電電流500mAで高率充放電試験を行った。
この試験結果から、ABDが0.33g/cm3 、AT
Dが0.96g/cm 3 のリチウム複合コバルト酸化物
を用いた電池Lは、酸化コバルトが過剰に混入している
ため、初期容量も小さく、極板を強固に圧延しているた
め、サイクルに伴う電池容量の減少も大きい。
バルト酸化物を正極活物質に使用した電池(電池I〜
K)では、著しくサイクル特性が向上していることがわ
かる。
るサンプルMは、リチウム複合コバルト酸化物の焼結が
起こりやすく、一次粒子が非常に大きく、ABDおよび
ATDの大きいリチウム複合コバルト酸化物が得られ
る。
ルセルロース水溶液に懸濁すると、比較例2におけるサ
ンプルHと同様に見かけ密度が大きいために活物質が沈
降し、ペースト中における分散性が悪くなる。このた
め、ペーストをアルミ箔表面に塗着すると塗りむらが発
生しやすく、活物質密度のバラツキを生じたり、乾燥後
圧延すると蛇行してしまうなど、極板構成が困難である
という問題が生じ、極板中の活物質密度がばらつくこと
から、放電容量も小さくなった。
いリチウム複合コバルト酸化物は、充放電サイクルを繰
り返すと、リチウムイオンの挿入、脱離に伴う粒子の膨
張、収縮によって、粒子の微細化が起こり、極板中から
活物質が脱落し、容量劣化を起こす。
よって合成したリチウム複合コバルト酸化物について
も、実施例1と同様にABDが0.35〜1.5g/c
m3 、ATDが1.0〜3.3g/cm3 の活物質を用
いることによりサイクル特性が向上することがわかる。
m3 、ATDが1.4〜3.3g/cm 3 のリチウム複
合コバルト酸化物は、さらに好ましい。
(I〜M)を、放電電流1Aで高率放電試験を行い、高
率充放電率(1Aでの放電容量/100mAでの放電容
量×100(%))を求めた。
から明らかなように、本発明によるABDが0.5〜
1.5g/cm3 、ATDが1.4〜3.3g/cm3
のリチウム複合コバルト酸化物を正極活物質に使用した
電池(I〜K)は、ABDおよびATDが小さいリチウ
ム複合コバルト酸化物から作成した電池L(68%)、
およびABDが1.5g/cm3 、ATDが3.3g/
cm3 を越えるリチウム複合コバルト酸化物から作成し
た電池M(85%)における結果に比べて、高率放電率
特性が90%以上となり、明らかに向上していることが
認められる。
板作成工程において、ペーストで塗着したときの単位面
積あたりの活物質充填量が大きいため、乾燥後の圧延工
程において、圧延圧力もしくは圧延圧力を著しく減少で
きたため、正極極板の多孔度が大きくなり、高率で放電
を行ったときにおいても分極が大きくならないためであ
る。
いのは、一次粒子が大きいため活物質の単位重量あたり
の電解液に接する表面積(比表面積)が小さいためであ
る。
って合成したリチウム複合コバルト酸化物についても、
本発明で規定した範囲内のリチウム複合コバルト酸化物
を用いることにより高率放電率が向上する。
コバルトを用いたが、炭酸コバルトの代わりに四酸化三
コバルト、一酸化コバルト、水酸化コバルト、硝酸コバ
ルトなどのコバルト塩、もしくはこれらの混合物であっ
ても同様の効果が得られた。
5g/cm3 に設定したが、4.5g/cm3 以下であ
れば同様の効果が得られた。ただし、活物質密度を4.
4g/cm3 以上にすると極板を強く圧延することが不
可欠となるため、同様の効果は得られなかった。
つである粒度分布を規制することによって電池設計を行
う方法があるが、このような活物質を極板に構成する際
の充填性は、粒子粒径よりも粒子形状に大きく影響され
るため、むしろ静置法やタップ法による見かけ密度に影
響される。このため、見かけ密度を規制することによ
り、より厳密な電池設計が可能となる。
いて評価を行ったが、角型など電池形状が異なっても同
様の効果が得られる。
材料を用いたが、リチウム金属や、リチウム合金を負極
として用いても同様の効果が得られる。
フッ化リン酸リチウムを使用したが、他のリチウム含有
塩、例えば過塩素酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウ
ム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、六フッ化
ヒ酸リチウムなどでも同様の効果が得られた。
酸ジエチルの混合溶媒を用いたが、他の非水溶媒例え
ば、プロピレンカーボネートなどの環状エステル、テト
ラヒドロフランなどの環状エーテル、ジメトキシエタン
などの鎖状エーテル、プロピオン酸メチルなどの鎖状エ
ステルなどの非水溶媒や、これらの多元系混合溶媒を用
いても同様の効果が得られた。
/cm3 、ATD1.0〜3.3g/cm3 以上のリチ
ウム複合コバルト酸化物を正極活物質として用いること
によってサイクル特性が良好で、高率放電特性の優れた
非水電解液二次電池を提供することができる。
m3 、ATD1.4〜3.3g/cm3のリチウム複合
コバルト酸化物を用いることにより、生産性に優れ、容
量バラツキが小さく、サイクル特性、高率放電特性のさ
らに優れた非水電解液二次電池を提供することができ
る。
ATD0.8〜2.5g/cm3 の四酸化三コバルト粉
末と炭酸リチウム粉末を混合し、焼成することによっ
て、サイクル特性、高率放電特性の優れた正極活物質を
提供することができる。
装置図
定装置図
ル特性を示す図
電特性を示す図
性を示す図
性を示す図
Claims (7)
- 【請求項1】 金属集電体の表面に炭素質材料の層を形
成してなる負極板、もしくはリチウムまたはリチウム合
金からなる負極板と、金属集電体の両面にリチウム複合
コバルト酸化物の粉末を主たる正極活物質とした正極活
物質層を形成した正極板と、負極板と正極板との間にセ
パレータを介してなる非水電解液二次電池において、前
記正極板は、前記正極活物質層中の単位体積あたりのリ
チウム複合コバルト酸化物の重量である活物質密度が
2.5〜4.5g/cm3の範囲にあり、且つ、前記リ
チウム複合コバルト酸化物の粉末として静置法による見
かけ密度が、0.35〜1.5g/cm3のものを用い
たことを特徴とする非水電解液二次電池。 - 【請求項2】前記リチウム複合コバルト酸化物粉末とし
ての静置法による見かけ密度が、0.5〜1.5g/c
m3 のものを用いたことを特徴とする前記請求項1記載
の非水電解液二次電池。 - 【請求項3】前記リチウム複合コバルト酸化物粉末とし
てのタップ法による見かけ密度が、1.0〜3.3g/
cm3 のものを用いたことを特徴とする前記請求項1記
載の非水電解液二次電池。 - 【請求項4】前記リチウム複合コバルト酸化物粉末とし
てのタップ法による見かけ密度が、1.4〜3.3g/
cm3 のものを用いたことを特徴とする前記請求項1記
載の非水電解液二次電池。 - 【請求項5】前記リチウム複合コバルト酸化物粉末とし
て、その合成時のCoとLiの組成比率をCo/Liと
表わすとき、Co/Li=1.05〜0.95のものを
用いたことを特徴とする前記請求項1〜4記載の非水電
解液二次電池。 - 【請求項6】四酸化三コバルト粉末(Co3 O4 )と炭
酸リチウム粉末を混合し、熱処理することによって合成
されたリチウム複合コバルト酸化物であって、前記四酸
化三コバルト粉末の静置法による見かけ密度が、0.3
〜1.2g/cm3 であるものを用いたことを特徴とす
る非水電解液電池用正極活物質。 - 【請求項7】前記四酸化コバルト粉末のタップ法による
見かけ密度が、0.8〜2.5g/cm3 であることを
特徴とする前記請求項6記載の非水電解液電池用正極活
物質。
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JP22814892A JP3245987B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 非水電解液二次電池および非水電解液電池用正極活物質 |
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JP22814892A JP3245987B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 非水電解液二次電池および非水電解液電池用正極活物質 |
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