JP3240557B2 - 搬送用ベルトおよび同ベルトの製造方法 - Google Patents

搬送用ベルトおよび同ベルトの製造方法

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JP3240557B2 JP10008298A JP10008298A JP3240557B2 JP 3240557 B2 JP3240557 B2 JP 3240557B2 JP 10008298 A JP10008298 A JP 10008298A JP 10008298 A JP10008298 A JP 10008298A JP 3240557 B2 JP3240557 B2 JP 3240557B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は搬送用ベルトおよ
び同ベルトの製造方法に関し、特にベルトの搬送面に搬
送物の付着あるいは搬送物中よりの滲出、漏出物のベル
ト表面への付着防止、さらに長期に亘りベルトの表皮帆
布の剥離を抑止しうる搬送用ベルトおよびそのベルトの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種形式、構造からなる搬送用ベルトに
おいて、搬送面への搬送物の付着防止、さらに容易な搬
送物のベルト面よりの分離、さらに搬送物中よりの滲
出、漏出物の拭去などを目的として、ベルト搬送面に位
置する表皮帆布中に、フッソ樹脂が保有する高温および
低温における安定性が高く、化学的には不活性で、表面
摩擦係数が小さく、物品との剥離性に優れているという
物品の運搬面にて好ましい物性を積極的に利用して、多
量のフッソ樹脂をコーティングした技術構成が採用され
ている。
【0003】この耐熱性、離型性に優れ、かつ摩擦係数
の小さいという好ましい特性を有するフッソ樹脂は搬送
用ベルトの表面に、その一構成部材として配された表皮
帆布にコーティングされて多用されている。また物品の
搬送と共に、直接ベルト上で各種作業が遂行される分野
にて、稼動するベルトとして、例えば特開平7−608
77号公報に見られるように、その搬送、作業面の大き
い幅広ベルトにおいては、多量のフッソ樹脂を表皮帆布
内にコーティングせしめることにより、これによって奏
せられる効果も一段と顕著なものとなる。
【0004】特開平7−60877号公報に開示された
幅広ベルトは、特にその一使用分野として、段ボール紙
製造装置の一構成部材として用いられた折に、特に顕著
な効果を奏しうるものである。
【0005】 この幅広ベルトを組込んでなる段ボール
紙製造装置41は、図7にその一例を示すように、噛合
する一対の歯型ロール42A42B間には中芯紙43
が送り込まれ、両ロール42A42Bの噛合の過程に
て、中芯紙43にはコルゲート型付けが実行され、型付
けされた中芯紙43段頂部には糊塗布装置44にて
澱粉糊付けが実施される。前記、糊塗布装置44を付設
せしめた側の歯型ロール42B面には、段ボール紙内に
含浸された水分の蒸発気化と正確な型付けを実施するた
めの加熱装置(図示省略)を装備した加圧用無端ベルト
機構45、即ち一対のドラム状プーリ4646間に懸
架されたこの幅広ベルトWBの一部分が円弧状の当接領
域を保って圧接可能に配されている。この幅広ベルトW
Bと歯型ロール42B間に送り込まれるライナー紙47
は、歯型ロール42B面の一部に巻き付き移動中、糊付
き中芯紙43Aと重ね合されて、幅広ベルトWBと歯型
ロール42B間にて圧接着されて、段ボール紙48が完
成する。
【0006】 この折の幅広ベルトWBはライナー紙
および完成せる段ボール紙48の搬送作業と共に、幅
広ベルト上にて、歯型ロール42Bによる糊付きの型付
き中芯紙43Aとライナ紙47との貼付け作業が実行さ
れるため、幅広ベルトは搬送面よりの製品たる段ボール
紙との容易な分離、さらに搬送面に付着した漏出糊の簡
易な拭去の実現のため、ベルトの表皮帆布にはパウダー
状のフッソ樹脂と耐熱性エラストマーの配合物が多量に
コーティングされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】搬送用ベルトの表面部
を構成する表皮帆布にフッソ樹脂をコーティングせしめ
ることにより、フッソ樹脂の離型性、表面摩擦抵抗が小
さい特性は、特殊な技術分野における物品の搬送に望ま
しい効果を確かに発揮するも、その反面、フッソ樹脂を
コーティングせしめた表皮帆布は、ベルトの他の構成部
材との接着性が極めて悪く、これが原因で起る表皮帆布
に発生する剥離現象は、ベルト自体の耐久性そのものを
低下せしめる一因ともなっていた。
【0008】この発明はそれぞれに物性の相異るフッソ
樹脂材を組合せて、あるいはさらにこれに耐摩耗性に優
れた金属酸化物などを配合せしめて、フッソ樹脂材がそ
れぞれに保有する特性を十分利用しつつ、併せてこの表
皮帆布をベルト表面にその使用に耐え得る十分の接着力
を確保せしめて、上記課題を解決した搬送用ベルト全
般、さらには幅広の特殊な搬送ベルト、具体的に段ボー
ル紙製造装置の一構成部材として用いる、離型性に優
れ、かつ広範な搬送面、作業面を有し、フッソ樹脂材を
含浸せしめた表皮帆布を用いた幅広搬送用ベルトおよび
同ベルトの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】さらに、前記特開平7−60877号公報
にて開示した段ボール紙製造装置の一部材として組込ま
れる幅広ベルトにおいて、表皮帆布にコーティングせし
めたパウダー状のフッソ樹脂材が耐熱性エラストマーと
の配合物にて構成される結果、この耐熱性エラストマー
の存在により幅広搬送用ベルトの搬送面における表面摩
擦抵抗の増大、離型性の劣化の不都合をも併せ排除せし
めることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】これら目的を達成するた
めに、この発明に係る搬送用ベルトおよび同ベルトの製
造方法はつぎのような構成を採用している。
【0011】まず、ごく一般的な搬送ベルトにあって
は、芯体を含み、他のベルト構成部材を積層状に配した
ベルトには、高密度織の表皮帆布がベルトの表面側搬送
面に貼着されており、この表皮帆布は、その厚みの表面
側略半分部分にだけそれぞれに物性の相異るフッソ樹脂
材をブレンドしてなる複数材が、あるいはこのブレンド
材に耐摩耗性に優れた金属酸化物などの配合部材の混合
物が含浸され、残りの帆布裏面側部分には全くフッソ樹
脂を欠く状態に、即ち帆布の構成素材のまま残されてい
ることを特徴としている。
【0012】つぎに特殊な搬送用ベルトとしての、段ボ
ール紙製造装置用(コルゲートマシン用)幅広搬送用ベ
ルトは、具体例として横幅約1200〜3000mm,
その肉厚は3.5mm内の極薄のベルトで、ベルトの一
部を構成する幅広の帆布芯体は、ベルト長手および幅方
向共にシームレスの段差のない無端状で、この帆布芯体
の表面側搬送面には、耐熱性エラストマーを介してベル
ト長手方向に伸縮性を有し、かつ高密度織の表皮帆布が
貼着されており、この表皮帆布は帆布厚みの表面側の略
半分部分にそれぞれに物性の相異るフッソ樹脂材の複数
のブレンド材が、あるいはこのブレンド材に耐摩耗性に
優れた金属酸化物などの配合部材の混合物が含浸され、
表皮帆布の残余裏面側部分は、全くフッソ樹脂を欠く未
処理状態に残されていることを特徴とする。
【0013】また、この発明に係る一般的な搬送ベルト
の製造方法は、芯体を含み、他のベルト構成部材を積層
し、ベルトの搬送面に高密度織の表皮帆布を貼着するに
先立って、表皮帆布の表面側に、それぞれに物性の相異
るフッソ樹脂材の複数からなるブレンド材の、あるいは
このブレンド材に耐摩耗性に優れた金属酸化物などの配
合部材の混合物の含浸処理工法を実施し、帆布厚みのう
ち表面側略半分部分にだけフッソ樹脂ブレンド材、ある
いはこのブレンド材と配合部材を含浸せしめ、帆布の裏
面側残余部分は帆布の素材のまま残し、この残余部分を
用いてベルトの表面部分に表皮帆布を貼着する。
【0014】そして前記含浸処理工程は、物性の相異る
複数のフッソ樹脂材からなるブレンド材、あるいはこの
ブレンド材と配合部材の混合物のディスパージョン手段
を帆布表面に実施し、この表皮帆布の焼成または/さら
に熱プレスを行う工法を採用したことを特徴とする。
【0015】つぎに、幅広搬送用ベルト、特に段ボール
紙製造装置用(コルゲートマシン用)として、特異な分
野にて効果が発揮される特殊な幅広搬送用ベルトの製造
方法は、極薄板状のベルトの一部を構成する幅広の帆布
芯体は、ベルト長手および幅方向ともシームレスの段差
のない無端状で、該帆布芯体の表面側には、耐熱性エラ
ストーマを介して、ベルト長手方向に伸縮性を有する高
密度織の表皮帆布が貼着されるが、その貼着に先立って
表皮帆布の表面側に、それぞれに物性の相異るフッソ樹
脂材の複数からなるブレンド材の、あるいはこのブレン
ド材と耐摩耗性に優れた金属酸化物などの配合部材との
混合物の含浸処理工法を実施し、表皮帆布の厚みのう
ち、表面側略半分部分にだけフッソ樹脂ブレンド材、あ
るいはこのブレンド材と配合部材を含浸せしめ、帆布の
裏面側残余部は帆布の素材のまま残し、この残余部分を
用いてベルトの芯体帆布表面に表皮帆布を貼着する。
【0016】そして前記含浸処理工程は、物性の相異る
複数のフッソ樹脂材からなるブレンド材、あるいはこの
ブレンド材と配合部材の混合物のディスパージョン手段
を表皮帆布表面に実施し、この表皮帆布の焼成または/
さらに熱プレスを行う工法を採用したことを特徴とす
る。
【0017】前記物性の相異るフッソ樹脂材としては、
耐摩耗性に優れたPTFE(ポリテトラフルオロエチレ
ン)と溶融粘度が低く、加熱処理後フィルム状となりや
すいPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロア
ルキルビニルエーテル共重合体),FEP(テトラフル
オロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体),
PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)のうち
の一つがブレンドされる。
【0018】またブレンドされたフッソ樹脂材中に、よ
り一段の耐摩耗性の向上を希求して配合される配合部材
としては、金属酸化物としての酸化チタン、酸化亜鉛、
酸化マグネシウム、酸化鉄、その他マイカ、ガラス短繊
維、ガラスビーズの中より適宜選択される。
【0019】
【発明の実施の形態】まず、この発明に係る形状、構造
的にはごく一般的な搬送用ベルトおよび段ボール紙製造
装置の一構成部材として組込まれる極薄板状の特殊な幅
広搬送用ベルトにつき、図面を用いて説明する。
【0020】一般的な搬送用ベルト1は、図1のベルト
一部の斜視図、図2のベルトの一部の拡大端面図をもっ
て示すように、ベルト裏面部には帆布芯体2が配され、
帆布芯体2の表面にはエラストーマよりなる接着層3
が、さらにこの接着層3を介して、ベルト表面側にベル
ト搬送面を形成する平織などを主体とする高密度織から
なる表皮帆布5が積層一体化されている。
【0021】以上の搬送用ベルトの構成は、従来より多
用されていたものと大きな相違はないが、この発明は高
密度に織製された表皮帆布5の、帆布厚みのうち表面側
略半分部分に、図2中、縞模様にて示すように溶融手段
などにて接合処理された、それぞれ物性の相異る複数の
フッソ樹脂材のブレンド材7が含浸され、表皮帆布5の
少なくとも裏面側略半分部分にはフッソ樹脂の滲出のな
い、帆布素材がそのままの状態に残されている。
【0022】なお、表皮帆布5中にブレンドされ、含浸
されるフッソ樹脂材としては、耐摩耗性に優れたPTF
E(ポリテトラフルオロエチレン)、溶融粘度が低く、
加熱処理後フィルム状となりやすいPFA(テトラフル
オロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体),FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体),PCTFE(ポリクロロ
トリフルオロエチレン)などが用いられる。
【0023】該表皮帆布を、特に高密度に織製すること
により、該帆布内に含浸されるフッソ樹脂材の表皮帆布
5の下面への滲出を抑制している。また帆布中に含浸さ
れるフッソ樹脂材の領域を表皮帆布のうち、表面側略半
分部分に限定し、表皮帆布の裏面側部分には特にフッソ
樹脂材の滲出を意図的に抑止することにより、フッソ樹
脂材の接着性の悪さに起因する表皮帆布5と接着層3と
の接合劣化の発生を阻止している。
【0024】つぎに段ボール紙製造装置(コルゲートマ
シン)中に組込まれる一構成部材としての極薄板状の特
殊な幅広搬送用ベルトにつき、その詳細を説明する。図
3はこの発明を実施した幅広ベルトの一部の斜視図、図
4は同ベルトの一部の拡大端面図である。この発明に係
る幅広搬送用ベルトは、幅広であると共に極薄のベルト
である。具体的に横幅約1200〜3000mm、その
肉厚は約3.5mm以下と、その熱伝導性を良好なもの
とし、かつ成形ローラとの広域に亘る円滑なる接触を保
持するための、極端なまでの薄板状のベルト形状にもこ
のベルトの特異性が表れている。
【0025】幅広搬送用ベルト11の裏面側に配される
幅広の帆布芯体12は、低伸度高強力な織製帆布、具体
的に芳香族ポリアミド繊維糸(別名アラミド繊維)ある
いはポリエーテルエーテルケトン製繊維糸にて、筒状
に、即ち無端状に織製され、エンドレスに織製された帆
布芯体12は、ベルトの円滑な走行を助けるため長手周
方向および幅方向共に全く段差のないシームレス状を呈
している。
【0026】帆布芯体12は前記繊維からなるフィラメ
ントの長繊維を引き揃え、または撚り合せて1本当りの
繊度が1000〜2000デニールのヤーンを、さらに
2本乃至10本撚り合せてなるコードをもって平織,マ
ット織,綾織又は朱子織にて織製する。なお、帆布芯体
の構成コード1本当りの繊度が1000〜2000デニ
ールのヤーンの撚り回数は50回数/m〜100回数/
mである。そして、帆布芯体12を構成し、ベルト長手
周方向に一致する縦コード18およびベルト幅方向に一
致する横コード19の本数、すなわちコード密度は5c
m当り10〜50本で、かつ、この折のコード本数のバ
ラツキは帆布芯体全幅及び全長にわたり±0.5本以内
に構成されており、これによりベルト自体の局部的な過
大な伸び現象は抑制され、またベルトの応力集中による
早期切断という最悪の事態を未然に阻止している。
【0027】また、幅広ベルトの走行時に発生する蛇行
現象は、帆布芯体を構成する縦方向のコード撚り方向に
ついて、縦コード18は1本毎にS方向撚りとZ方向撚
りを交互に組合せ、これによりベルトの蛇行走行を抑止
している。
【0028】ベルト長手およびベルト幅方向ともにシー
ムレスの無端状に織製されている芯体帆布12は、その
上面に耐熱性エラストマー層、例えばスチレン・ブタジ
エンゴム,エチレン・プロピレンゴム,ブチルゴム,フ
ッソゴム,水添化ニトリルゴムあるいはポリテトラフル
オロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロ
トリフルオロエチレンなどからなるゴムまたは合成樹脂
などの耐熱性エラストマー層13が積層され、この耐熱
性エラストマー層13中には、必要に応じ、耐久性に優
れた長さ2〜20mmの短繊維20、例えば芳香族ポリ
アミド短繊維(アラミド短繊維),綿短繊維,ポリエス
テル短繊維などがゴムまたは合成樹脂材100重量部に
対し5〜30重量部の割合をもって、ベルト幅方向への
配向性を保って埋設されている。
【0029】さらに、この耐熱性エラストマー層13の
表面には、ベルト長手周方向に伸縮性を有する表皮帆布
15が、前記耐熱性エラストマー層13を接着層として
積層貼着されている。
【0030】この表皮帆布15は、ベルト長手方向に一
致する縦コード22に芳香族ポリアミド繊維(別名パラ
系アラミド繊維又はメタ系アラミド繊維)とウレタン弾
性繊維との混撚糸を、またベルト幅方向に一致とする横
コード23に芳香族ポリアミド繊維糸,ナイロン繊維
糸,ポリエステル繊維糸のうち、一つの繊維糸を用いた
平織、綾織又は朱子織帆布を用い、あるいは芳香族ポリ
アミド繊維糸を用いたメリヤス織帆布をもって構成され
ている。
【0031】なお、前記縦コード22についての具体的
数値は、パラ系アラミド繊維糸の場合、太さ100〜3
00デニール(D),撚り本数1〜3本,メタ系アラミ
ド繊維糸の場合、紡績糸20〜40番手,撚り本数1〜
4本であり、ウレタン弾性繊維糸140D/lとの混撚
糸で、その打込本数は5cm当たり、100〜140本
である。
【0032】一方、前記横コード23についての具体的
数値は、パラ系アラミド繊維糸の場合、太さ100〜3
00デニール(D),撚り本数1〜3本、メタ系アラミ
ド繊維糸の場合、紡績糸20〜40番手,撚り本数1〜
4本であり、またナイロン繊維糸またはポリエステル繊
維糸の場合、太さ100〜300デニール(D),撚り
本数1〜3本,またその打込本数は5cm当たり、70
〜100本である。
【0033】なお、ベルト長手方向に一致する縦コード
22の一部に弾性繊維糸を用いることにより、その伸び
は切伸で100%以上を有している。
【0034】前記、帆布芯体12および表皮帆布15の
少なくとも、その一部を構成する芳香族ポリアミド繊維
にはパラ系とメタ系の二つがあり、そのうちパラ系アラ
ミド繊維(正式名:ポリパラフェニレンイソフタルアミ
ド)としては、トアロン(エンカ社の商品名),ケブラ
ー(デュポン社の商品名),テクノーラ(帝人の商品
名)が、またメタ系アラミド繊維(正式名:ポリメタル
フェニレンイソフタルアミド)としては、コーネックス
(帝人の商品名),ノーメックス(デュポン社の商品
名)などがある。
【0035】なお、この表皮帆布15として2/2綾織
帆布を用いた場合、帆布織製後、水中にてこの帆布に振
動を与え、製織時の1/2から2/3幅まで収縮せしめ
ておくことにより、ベルトの一構成部材として貼合せた
後の帆布には伸びが戻り、ベルト走行、屈曲時のベルト
変形にも、よく追随し、表皮帆布の剥離抑止効果が発揮
される。
【0036】また前記高密度に織り上げた表皮帆布15
の帆布厚みのうち、表面側略半分部分に、図4中、縞模
様にて示すように溶融手段などにて接合処理されたそれ
ぞれ物性の相異る複数のフッソ樹脂材のブレンド材17
が含浸され、表皮帆布15の、少なくとも接着層を兼ね
たエラストマー層13と接する裏面側略半分部分には、
フッソ樹脂材の滲出を抑制した帆布素材がそのままの状
態にて残されている。
【0037】なお表皮帆布15の表面側部分に含浸され
るそれぞれ物性の相異るフッソ樹脂材の詳細は、前述の
とおりPFA,FEP,PTFEあるいはPCTFEな
どが用いられ、このフッソ樹脂材の含浸域の限定は、フ
ッソ樹脂材の他の材料との接着性の悪さ、延いては表皮
帆布15が直接接触する接着層との間に派生する剥離現
象の回避のためである。
【0038】前記2種類の搬送用ベルトの表皮帆布の表
面側略半分部分に含浸されるブレンドされたフッソ樹脂
材中心の構成に代えて、図5および図6の他の実施例に
係るベルトの一部端面図をもって示すように、両搬送用
ベルト21,31の表皮帆布5a,15aの表面側略半
分部分に含浸される、ブレンドされたそれぞれ物性の相
異るフッソ樹脂材7a,17aに、さらに耐摩耗性に優
れた配合部材26,36、具体的に金属酸化物たる酸化
チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化鉄、あるい
はマイカ、ガラス短繊維、ガラスビーズを混入せしめる
ことにより、一段の耐摩耗性の向上を達成することがで
きる。なお図5および図6上に表示される他の構成符号
は図1,図2および図3,図4上にて、すでに説明した
構成相当部材を示す。
【0039】さらに、ブレンドされたフッソ樹脂材にか
えて、前掲のフッソ樹脂材中の単体と耐摩耗性に優れた
前掲配合物の一つ、好ましくは、加熱処理後フィルム状
となりやすいフッソ樹脂材、即ちPFA,FEP,PC
TFEのうちの一つを用いて混合してなるブレンド材の
ディスパージョン手段をもって、表皮帆布の表面側略半
分部分に、これら混合物を含浸せしめる手段を採用する
ことも可能である。
【0040】つぎに、搬送用ベルトの製造方法の説明に
移るも、図1、図2、図3、図4および図5、図6を用
いてそれぞれ説明した一般の搬送用ベルトおよび特殊な
分野にて使用されるコルゲートマシン用の幅広搬送用ベ
ルトにおいて、この製造方法の特徴ある構成部は、フッ
ソ樹脂材を含浸せしめた表皮帆布の芯体との接着性、表
皮帆布の摩擦係数の減少化および離型性の改善に向けら
れている。
【0041】即ち、一般の搬送用ベルトおよび特殊な幅
広搬送用ベルト共に、積層化されたベルトの搬送面に貼
着される表皮帆布に対し、特に高密度に織り上げた表皮
帆布のうち、帆布厚みの表面側略半分部分にのみ、フッ
ソ樹脂材またはフッソ樹脂材に耐摩耗性に優れた配合部
材を配した混合物を含浸せしめ、表皮帆布の離型性の確
保と共に、この表皮帆布とベルトの他の積層構成部との
長期かつ強固な貼着力の確保を意図した搬送用ベルトの
製造方法にある。
【0042】以下、一般の搬送用ベルトおよび幅広搬送
用ベルト共に、ごく一般的である部分の詳細な説明は割
愛して、表皮帆布の、ベルトを構成する積層体への貼着
に先立つ、処理工法を一括して説明する。
【0043】表皮帆布の表面側略半分部分に対するフッ
ソ樹脂材の含浸処理方法にあって、まず、物性の異るフ
ッソ樹脂材のブレンドのディスパージョンに関しては、
この折採用されるフッソ樹脂材として、耐摩耗性に優れ
てはいるが、反面溶融粘度が高く、加熱処理後、フィル
ム状となりにくい傾向のあるPTFEが、また、溶融粘
度が反対に低いため、加熱処理後、フィルム状になり易
い傾向のあるPFA,FEP,PCTFEが採用され、
耐摩耗性に優れたフッソ樹脂材PTFEに対し、フィル
ム状溶融可能なフッソ樹脂材PFA,FEP,PCTF
Eのうちの一つをもって両フッソ樹脂材はブレンドされ
る。
【0044】この場合、フッソ樹脂材の配合比の具体例
としては、PTFEとPFA,FEP又はPCTFEは
5:95〜50:50に設定され、好ましくは10:9
0〜40:60の範囲に設定される。また、この折のフ
ッソ樹脂材のディスパージョンの粘度は1000〜10
000cpsで、粉状固形のブレンドされたフッソ樹脂
材に混入される増粘剤、例えばメチルセルローズの配合
割合は、樹脂材100重量部に対し、1〜10重量部で
ある。
【0045】粉状固形のフッソ樹脂材と増粘剤、水を混
合し、これを表皮帆布の表面に平均して散布し、フッソ
樹脂の厚み10〜300ミクロンとなし、焼成処理を行
う。この折の焼成条件は、温度:フッソ樹脂材の融点+
30℃、時間:3〜30分、これにより溶解したフッソ
樹脂材を表皮帆布の表面側部分中心に含浸せしめる。
【0046】以上の焼成処理後の表皮帆布の表面部分に
付着したフッソ樹脂材層をフィルム化する場合には、さ
らにこれに対し、加熱プレス処理を実行する。この折の
プレス処理条件は、 温度:フッソ樹脂の融点+約30℃、 時間:30秒〜
3分、 圧力:2〜10kgf/cm2 である。
【0047】フッソ樹脂材を表皮帆布表面にディスパー
ジョン(散布処理)し、前記焼成処理を実施することな
く未焼成の処理帆布に対し、加熱プレス処理にて、フッ
ソ樹脂の溶解と表面側樹脂のフィルム化を同時に実行せ
んとする折の加熱プレス処理条件は、 温度:フッソ樹脂の融点+約30℃、 時間:30秒〜
15分、 圧力:2〜10kgf/cm2 である。
【0048】以上、各処理工法によって、表皮帆布への
フッソ樹脂の含浸は、帆布のうち、帆布厚みの略半分部
分に集中的に実行され、帆布の裏面側残余部分にはフッ
ソ樹脂の含浸はなく、帆布材料は未処理の状態におかれ
ている。以上の処理作業は、表皮帆布の厚み、織糸の織
密度、織糸の太さ、さらに粉状固形フッソ樹脂の散布量
などの相対的変化に対応して実行され、フッソ樹脂材の
目付量は、乾燥後フッソ樹脂材層の厚みは10〜500
μである。
【0049】つぎに物性の異るフッソ樹脂材のブレンド
材に対し、耐摩耗性に優れた部材、具体的に金属酸化
物、即ち酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸
化鉄の粉末材、あるいはマイカ、ガラス短繊維、ガラス
ビーズの一つを、フッソ樹脂材100部に対し、前記耐
摩耗性に優れた配合部材の一つを1〜20部(重量比)
配合し、これに前述同様の増粘剤および水を混合し、こ
れを表皮帆布の表面側に平均して散布し、前述同様、焼
成処理し、あるいは焼成後加熱プレス処理し、フッソ樹
脂材層をフィルム層化し、あるいは未焼成、半焼成品を
加熱プレスして、表皮帆布表面のフッソ樹脂層をフィル
ム層化しつつ、フッソ樹脂材の帆布への含浸は、帆布の
うち、帆布厚みの略半分部分に集中的に実行され、帆布
の裏面側残余部分にはフッソ樹脂材および混入配合部材
の含浸のない、未処理の状態におかれている。
【0050】
【実施例】以下(実施例:1)として、幅広搬送用ベル
トの製造方法につき、前記表皮帆布へのフッソ樹脂材の
含浸処理方法を採用した折の、より具体的詳細なる実施
例を記述すると、 芯体帆布:前記製品ベルトの説明にて記述した芳香族ポ
リアミド製(アラミド製)シームレス帆布、 芯体帆布と表皮帆布との接着層を兼ねた耐熱性エラスト
マー:水添化ニトリルゴム、 表皮帆布に対するフッソ樹脂材の含浸処理:固形分50
%のPTFEとPFAの比率20:80のブレンド材、
残りは増粘剤と水にて帆布表面にディスパージョン(散
布)を行い、樹脂の目付量:500g/m2 dryの下
に、下記の焼成および加熱プレス条件にて処理した。 焼成温度:350℃、 時間:3分、 プレス温度:350℃、 時間:2分、 圧力:5kg
f/cm2 、 以上の処理にて表皮帆布表面のフッソ樹脂材はその厚み
250μにてフィルム化した。
【0051】つぎに(実施例:2)として、幅広搬送用
ベルトの製造方法につき、前記表皮帆布へのフッソ樹脂
材と配合部材の含浸処理方法を採用した折の、より具体
的詳細なる実施例を記述すると、 芯体帆布:前記(実施例:1) に同じ、 芯体帆布と表皮帆布との接着層を兼ねた耐熱性エラスト
マー:前記(実施例:1) に同じ、 表皮帆布に対するフッソ樹脂材と配合部材の含浸処理:
固形分50%のPTFEとPFAのフッソ樹脂材に酸化
チタンを20:80:10の比率よりなるブレンド材に
増粘剤と水にて帆布表面にディスパージョン(散布)を
行い、樹脂の目付量:500g/m2 dryの下に、下
記の焼成および加熱プレス条件にて処理した。 焼成温度:350℃、 時間:3分、 プレス温度:350℃、 時間:2分、 圧力:5kg
f/cm2 、 以上の処理にて表皮帆布表面のフッソ樹脂は、その厚み
250μにてフィルム化した。
【0052】前記(実施例:1)および(実施例:2)
と対比するために掲示した(比較例:1)は、フッソ樹
脂材の一つであるPFA(テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)単体を前
記(実施例:1)および(実施例:2)にて記述したと
全く同一の手段にて、表皮帆布の表面側略半分部分に含
浸せしめた表皮帆布を採用した幅広搬送用ベルトであ
る。
【0053】以下、前記実施例:1,実施例:2,比較
例:1の三種類の幅広搬送用ベルトに関し実施した、下
記(I) ベルト表面摩擦係数、(II) ベルト表面に
対する澱粉糊の離型性、(III) 表皮帆布のテーパー摩
耗(mg)の各実験結果は下記
【表1】に示すとおりである。
【0054】
【表1】
【0055】以上、実験の結果、この発明を実施したベ
ルトは、摩擦係数および離型性の諸点で良好な結果を得
ることができた。
【0056】
【発明の効果】この発明に係る搬送用ベルトは、表皮帆
布の表面側略半分部分に物性の異るフッソ樹脂材、ある
いはこれに耐摩耗性に優れた配合部材を含浸せしめ、裏
面側残余部分をフッソ樹脂材を全く含浸せしめない状態
とすることにより、フッソ樹脂同士の接着以外には、そ
の他の材料との接着性の極めて悪いフッソ樹脂材の表皮
帆布裏面側への滲出の抑制で、表皮帆布のベルト表面搬
送側への強固な貼着、さらにその後の長期間に亘る表皮
帆布のベルト本体部よりの剥離現象の発生を抑止するこ
とができる。
【0057】また意図的にフッソ樹脂材の表皮帆布への
含浸域を規制することにより、高価なフッソ樹脂材の有
効利用を実現することができる。そして、特にフッソ樹
脂材の含浸域の大きい幅広搬送用ベルトにあっては、こ
の含浸域の限定はフッソ樹脂材を経済的、効果的利用に
直接結びつける結果となる。
【0058】さらに、表皮帆布の表面側に集中的に配さ
れたそれぞれに物性の異るフッソ樹脂材は適宜組合さ
れ、フッソ樹脂材をつなぐ役割を果たすエラストマーな
どが全く存在しないので、フッソ樹脂材自体が保有する
特性を、より効果的にベルト面に直接的に利用でき、ベ
ルト搬送面の摩擦係数の低減、さらに離型性を実現で
き、ベルト表面上で実行される各種作業、物品の運搬に
おいて、物品の不要な付着、また物品よりの滲出、漏出
物の付着をも回避でき、さらにはこれら付着物の拭去も
きわめて容易にでき、結果的には搬送用ベルトの保守、
耐久性の維持に大きい貢献を期待することができる。
【0059】またベルト搬送面の摩擦係数の低減、さら
に搬送物の離型性のフッソ樹脂材による達成に加えて、
これに耐摩耗性に優れた金属酸化物などに代表される配
合部材を加えることにより、これらの実効性を、さらに
一段と増進せしめることができた。
【0060】またフッソ樹脂材のディスパージョン方式
の採用による粉状固形のフッソ樹脂を表皮帆布の織目部
分にまで細部に亘り効果的に含浸せしめることができ、
帆布内への平均的かつ的確な含浸作業が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施した搬送用ベルトの一部の斜視
図である。
【図2】同ベルトの一部の拡大端面図である。
【図3】この発明の他の実施例を示す幅広搬送用ベルト
の一部の斜視図である。
【図4】幅広搬送用ベルトの一部の拡大端面図である。
【図5】他の実施例を示す図2に相当する図である。
【図6】他の実施例を示す図4に相当する図である。
【図7】幅広搬送用ベルトを組込んでなる段ボール紙製
造装置の概略正面図である。
【符号の説明】
1,11 搬送用ベルト 2,12 芯体 3,13 接着層(エラストマー層) 5,15 表皮帆布 7a,17a 表皮帆布の表面側半分部分に含浸された
フッソ樹脂材 26,36 耐摩耗性に優れた配合部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野口 徹 神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三 ツ星ベルト株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−60877(JP,A) 特開 平3−259810(JP,A) 特開 昭58−109746(JP,A) 実公 昭46−8991(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65G 15/30 B65G 15/34

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯体を含み、他のベルト構成部材を積層
    状に貼着構成したベルトの搬送面に配した高密度織の表
    皮帆布のうち、帆布厚みの表面側略半分部分に、それぞ
    れに物性の相異るフッソ樹脂材をブレンドしてなる複数
    材を含浸せしめ、残りの表皮帆布の裏面側部分は無フッ
    ソ樹脂状態とした搬送用ベルト。
  2. 【請求項2】 薄板状のベルトの一部を構成する幅広の
    帆布芯体は、ベルト長手および幅方向ともにシームレス
    の無端状で、該帆布芯体の表面側に、耐熱性エラストマ
    ーを介して貼着された高密度織の表皮帆布は、帆布厚み
    の表面側の略半分部分に、それぞれに物性の相異るフッ
    ソ樹脂材の複数からなるブレンド材を含浸せしめ、表皮
    帆布の裏側残余部分はフッソ樹脂を含浸しない未処理の
    ままとされている幅広搬送用ベルト。
  3. 【請求項3】 芯体を含み、他のベルト構成部材を積層
    状に貼着構成したベルトの搬送面に配した高密度織の表
    皮帆布のうち、帆布厚みの表面側略半分部分に、それぞ
    れに物性の相異る複数のフッソ樹脂材のブレンド材と耐
    摩耗性に優れた配合部材との混合物を含浸せしめ、残り
    の表皮帆布の裏面側部分は無フッソ樹脂状態とした搬送
    用ベルト。
  4. 【請求項4】 薄板状のベルトの一部を構成する幅広の
    帆布芯体は、ベルト長手および幅方向ともにシームレス
    の無端状で、該帆布芯体の表面側に、耐熱性エラストマ
    ーを介して貼着される高密度織の表皮帆布は、帆布厚み
    の表面側の略半分部分に、それぞれに物性の相異るフッ
    ソ樹脂材の複数材と耐摩耗性に優れた配合部材との混合
    物を含浸せしめ、表皮帆布の裏側残余部分はフッソ樹脂
    を含浸しないままとされている幅広搬送用ベルト。
  5. 【請求項5】 物性の相異るフッソ樹脂材は、耐摩耗性
    に優れたPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)と溶
    融粘度が低く、加熱処理後フィルム状になりやすいPF
    A(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
    ニルエーテル共重合体),FEP(テトラフルオロエチ
    レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体),PCTF
    E(ポリクロロトリフルオロエチレン)のうちの一つが
    組合される請求項1乃至4のうち1項記載の搬送用ベル
    ト。
  6. 【請求項6】 ブレンドされたフッソ樹脂材中に、より
    一段の耐摩耗性の向上を意図して配合される配合部材と
    しては、金属酸化物としての酸化チタン、酸化亜鉛、酸
    化マグネシウム、酸化鉄、その他マイカ、ガラス短繊
    維、ガラスビーズの中から選択される請求項3又は4記
    載の搬送用ベルト。
  7. 【請求項7】 芯体を含み、他のベルト構成部材を積層
    し、ベルトの搬送面に高密度織の表皮帆布を貼着するに
    先立って、それぞれに物性の相異るフッソ樹脂材をブレ
    ンドしてなる複数材を帆布表面にディスパージョンして
    後、帆布の焼成または/さらに熱プレスして表皮帆布の
    厚みのうち、表面側略半分部分にのみフッソ樹脂材を含
    浸せしめて後、この表皮帆布をベルト表面に貼着してな
    る搬送用ベルトの製造方法。
  8. 【請求項8】 薄板状のベルトの一部を構成する幅広の
    帆布芯体は、ベルト長手および幅方向ともシームレスの
    無端状で、該帆布芯体の表面側に、耐熱性エラストマー
    を介して貼着される高密度織の表皮帆布は、貼着に先立
    って、それぞれに物性の相異るフッソ樹脂材の複数材を
    ブレンドし、これを帆布表面にディスパージョンして
    後、帆布の焼成または/さらに熱プレス処理し、表皮帆
    布厚みの表面側略半分部分にだけ、フッソ樹脂材を含浸
    せしめて後、この表皮帆布をベルト表面に貼着してなる
    幅広搬送用ベルトの製造方法。
  9. 【請求項9】 芯体を含み、他のベルト構成部材を積層
    し、ベルトの搬送面に高密度織の表皮帆布を貼着するに
    先立って、それぞれに物性の相異るフッソ樹脂材をブレ
    ンドしてなる複数材と耐摩耗性に優れた配合材との混合
    材を帆布表面にディスパージョンして後、帆布の焼成ま
    たは/さらに熱プレスにて、表皮帆布の厚みのうち、表
    面側略半分部分にのみ、フッソ樹脂材と配合部材を含浸
    せしめ、この表皮帆布をベルト表面に貼着してなる搬送
    用ベルトの製造方法。
  10. 【請求項10】 薄板状のベルトの一部を構成する幅広
    の帆布芯体は、ベルト長手および幅方向ともシームレス
    の無端状で、該帆布芯体の表面側に、耐熱性エラストマ
    ーを介して貼着される高密度織の表皮帆布は貼着に先立
    って、それぞれに物性の相異るフッソ樹脂材の複数材の
    ブレンドに加えて、耐摩耗性に優れた配合部材の混合物
    を帆布表面にディスパージョンして後、帆布を焼成また
    は/さらに熱プレス処理し、表皮帆布の厚みの表面側略
    半分部分にだけフッソ樹脂と配合物を含浸せしめて後、
    この表皮帆布をベルト表面に貼着してなる幅広搬送用ベ
    ルトの製造方法。
  11. 【請求項11】 物性の相異るフッソ樹脂材は、耐摩耗
    性に優れたPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)と
    溶融粘度が低く、加熱処理後フィルム状になりやすいP
    FA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
    ビニルエーテル共重合体),FEP(テトラフルオロエ
    チレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体),PCT
    FE(ポリクロロトリフルオロエチレン)のうちの一つ
    が組合される請求項7乃至10のうち1項記載の搬送用
    ベルトの製造方法。
  12. 【請求項12】 ブレンドされたフッソ樹脂材中に、よ
    り一段の耐摩耗性の向上を意図して配合される配合部材
    としては、金属酸化物としての酸化チタン、酸化亜鉛、
    酸化マグネシウム、酸化鉄、その他マイカ、ガラス短繊
    維、ガラスビーズの中から選択される請求項9又は10
    記載の搬送用ベルトの製造方法。
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