JPH04331843A - 歯付ベルト - Google Patents
歯付ベルトInfo
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- JPH04331843A JPH04331843A JP1779091A JP1779091A JPH04331843A JP H04331843 A JPH04331843 A JP H04331843A JP 1779091 A JP1779091 A JP 1779091A JP 1779091 A JP1779091 A JP 1779091A JP H04331843 A JPH04331843 A JP H04331843A
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Landscapes
- Woven Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、歯付ベルトに関し、
特に、150°C以上の高温環境下で長期間使用したり
、背面にて高粘着性の物質を搬送し、又は高粘着性の溶
融物等に接触して用いられたりするのに好適なものに関
する。
特に、150°C以上の高温環境下で長期間使用したり
、背面にて高粘着性の物質を搬送し、又は高粘着性の溶
融物等に接触して用いられたりするのに好適なものに関
する。
【0002】
【従来の技術】一般産業用のベルトとして、例えば繊維
機械等に使用されるベルトのように、150°C以上の
高温環境下でも長期間に亘り安定して使用可能なベルト
の要求がある。
機械等に使用されるベルトのように、150°C以上の
高温環境下でも長期間に亘り安定して使用可能なベルト
の要求がある。
【0003】また、背面にて高粘着性の物質を搬送する
歯付ベルトや、或いは高い粘着性の溶融物等に接触して
用いられる歯付ベルトにおいては、非付着性が要求され
る。
歯付ベルトや、或いは高い粘着性の溶融物等に接触して
用いられる歯付ベルトにおいては、非付着性が要求され
る。
【0004】従来、ポリクロロプレンゴムや水素添加ア
クリロニトリルブタジエンゴム等からなるベルト本体に
RTVシリコーンゴムをコーティング(又は積層)した
ベルトは知られているが、このシリコーンゴムコーティ
ングタイプのベルトは、母体となるゴム材料が基本的に
耐熱性に劣るので、高温では使用できない。また、コー
ティング層の摩耗に伴い早期に寿命消失に至ることがあ
り、上記要求を満足させることはできない。
クリロニトリルブタジエンゴム等からなるベルト本体に
RTVシリコーンゴムをコーティング(又は積層)した
ベルトは知られているが、このシリコーンゴムコーティ
ングタイプのベルトは、母体となるゴム材料が基本的に
耐熱性に劣るので、高温では使用できない。また、コー
ティング層の摩耗に伴い早期に寿命消失に至ることがあ
り、上記要求を満足させることはできない。
【0005】そこで、ベルトにミラブルタイプのシリコ
ーンゴム或いは弗素ゴムを単体で使用する考えがある。 これらのゴムを使用するベルトは、上記要求を満たし得
るベルトとして理想的であるが、実際には、■ゴムのグ
リーン強度が低く、ベルトの成形加工が困難である。し
かも、■架橋ゴムの力学破壊特性が劣るので、寿命が低
下するという問題があり、未だ実用化に至っていない。
ーンゴム或いは弗素ゴムを単体で使用する考えがある。 これらのゴムを使用するベルトは、上記要求を満たし得
るベルトとして理想的であるが、実際には、■ゴムのグ
リーン強度が低く、ベルトの成形加工が困難である。し
かも、■架橋ゴムの力学破壊特性が劣るので、寿命が低
下するという問題があり、未だ実用化に至っていない。
【0006】歯付ベルトにおける歯部の剪断破壊寿命を
改良する方法として、従来、例えば特開昭58―919
47号、実開昭61―69542号、実開昭62―12
8251号の各公報に示されるように、ベルト歯部のエ
ラストマーに短繊維を添加して補強する方法が知られて
いる。そこで、この方法を適用することで上記問題■を
解決しようとすることが考えられる。
改良する方法として、従来、例えば特開昭58―919
47号、実開昭61―69542号、実開昭62―12
8251号の各公報に示されるように、ベルト歯部のエ
ラストマーに短繊維を添加して補強する方法が知られて
いる。そこで、この方法を適用することで上記問題■を
解決しようとすることが考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の方
法で挙げられている短繊維は、一般的なベルトに使用さ
れているポリクロロプレンゴム等に対しては有効である
が、上記シリコーンゴムや弗素ゴム等に対しては逆に異
物として作用し、却って寿命低下に繋がる。また、上記
問題■は依然として残存しており、本質的な解決策とは
なり得ない。
法で挙げられている短繊維は、一般的なベルトに使用さ
れているポリクロロプレンゴム等に対しては有効である
が、上記シリコーンゴムや弗素ゴム等に対しては逆に異
物として作用し、却って寿命低下に繋がる。また、上記
問題■は依然として残存しており、本質的な解決策とは
なり得ない。
【0008】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、基本的に耐熱性や非付着性等に優
れているシリコーンゴムや弗素ゴムに対し添加する短繊
維を改良することにより、特異的に、歯付ベルトの少な
くとも歯部の剪断破壊寿命を高めると同時に、成形加工
性を向上させることにある。
であり、その目的は、基本的に耐熱性や非付着性等に優
れているシリコーンゴムや弗素ゴムに対し添加する短繊
維を改良することにより、特異的に、歯付ベルトの少な
くとも歯部の剪断破壊寿命を高めると同時に、成形加工
性を向上させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的の達成のため
、請求項1の発明では、シリコーンゴムや弗素ゴムに添
加するのに好適な短繊維としてフロロカーボン短繊維を
見出だし、これを分散させたゴム組成物で歯付ベルトの
少なくとも歯部を構成することとした。
、請求項1の発明では、シリコーンゴムや弗素ゴムに添
加するのに好適な短繊維としてフロロカーボン短繊維を
見出だし、これを分散させたゴム組成物で歯付ベルトの
少なくとも歯部を構成することとした。
【0010】具体的には、この発明の歯付ベルトは、シ
リコーンゴム又は弗素ゴムを主体とするゴム配合物中に
、繊維長6mm以下のフロロカーボン短繊維を20容量
%以下分散させたゴム組成物を少なくとも歯部に有する
ものである。
リコーンゴム又は弗素ゴムを主体とするゴム配合物中に
、繊維長6mm以下のフロロカーボン短繊維を20容量
%以下分散させたゴム組成物を少なくとも歯部に有する
ものである。
【0011】請求項2の発明では、上記ベルト歯部の表
面に、ベルト長さ方向にアラミド伸縮性糸を織り込んだ
織布からなる歯布を接合する。
面に、ベルト長さ方向にアラミド伸縮性糸を織り込んだ
織布からなる歯布を接合する。
【0012】
【作用】通常一般の短繊維がシリコーンゴムや弗素ゴム
との親和性に乏しく、そのために単なる異物として作用
して欠陥部を与えるのに対し、フロロカーボン短繊維は
、シリコーンゴムや弗素ゴムとの界面親和性が高く、補
強体として作用するとともに、ゴムの流動性に優れる。 従って、請求項1の発明では、このフロロカーボン短繊
維が添加されたシリコーンゴム又は弗素ゴムの組成物に
より、少なくともベルト歯部が構成されているので、そ
のベルト歯部の剪断破壊寿命を高めることができ、成形
加工も容易になる。
との親和性に乏しく、そのために単なる異物として作用
して欠陥部を与えるのに対し、フロロカーボン短繊維は
、シリコーンゴムや弗素ゴムとの界面親和性が高く、補
強体として作用するとともに、ゴムの流動性に優れる。 従って、請求項1の発明では、このフロロカーボン短繊
維が添加されたシリコーンゴム又は弗素ゴムの組成物に
より、少なくともベルト歯部が構成されているので、そ
のベルト歯部の剪断破壊寿命を高めることができ、成形
加工も容易になる。
【0013】上記フロロカーボン短繊維の繊維長は、6
mmを越えるとゴム中での短繊維の分散が困難になり、
剪断破壊寿命のばらつきが大きくて実用上の問題がある
ので、6mm以下とする。また、フロロカーボン短繊維
の添加量は、20容積%を越えるとゴムの流動性が低下
し、成形加工が困難になるので、20容量%以下とする
。
mmを越えるとゴム中での短繊維の分散が困難になり、
剪断破壊寿命のばらつきが大きくて実用上の問題がある
ので、6mm以下とする。また、フロロカーボン短繊維
の添加量は、20容積%を越えるとゴムの流動性が低下
し、成形加工が困難になるので、20容量%以下とする
。
【0014】請求項2の発明では、ベルト歯部の表面に
接合されている歯布は、ベルト長さ方向にアラミド伸縮
性糸を織り込んだ織布からなるものであり、この織布は
高温域での力学的特性の低下が小さいので、特に、高温
環境下での使用の際のベルト歯部の剪断破壊寿命を増大
させることができる。
接合されている歯布は、ベルト長さ方向にアラミド伸縮
性糸を織り込んだ織布からなるものであり、この織布は
高温域での力学的特性の低下が小さいので、特に、高温
環境下での使用の際のベルト歯部の剪断破壊寿命を増大
させることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0016】図1は本発明の実施例1に係る歯付ベルト
Bの一部を示す。図において、1はベルト本体としての
ゴム構造体で、その底部には多数の歯部2,2,…が長
さ方向に並んで形成されており、この歯部2,2,…を
歯付プーリ(図示せず)の外周歯部に噛合させることで
、プーリとの間で回転を同期して動力を伝達するように
している。
Bの一部を示す。図において、1はベルト本体としての
ゴム構造体で、その底部には多数の歯部2,2,…が長
さ方向に並んで形成されており、この歯部2,2,…を
歯付プーリ(図示せず)の外周歯部に噛合させることで
、プーリとの間で回転を同期して動力を伝達するように
している。
【0017】上記ゴム構造体1は、シリコーンゴム又は
弗素ゴムを主体とするゴム配合物中に、6mm以下の繊
維長を有するフロロカーボン短繊維3,3,…を20容
量%以下分散させたゴム組成物からなる。
弗素ゴムを主体とするゴム配合物中に、6mm以下の繊
維長を有するフロロカーボン短繊維3,3,…を20容
量%以下分散させたゴム組成物からなる。
【0018】上記シリコーンゴムとしては、ジメチル系
、メチルビニル系、メチルフェニルビニル系、メチルフ
ロロアルキル系等のシリコーンゴム、又はこれらとエチ
レンプロピレン系ゴムやアクリルゴム等との複合ゴムが
挙げられる。
、メチルビニル系、メチルフェニルビニル系、メチルフ
ロロアルキル系等のシリコーンゴム、又はこれらとエチ
レンプロピレン系ゴムやアクリルゴム等との複合ゴムが
挙げられる。
【0019】一方、弗素ゴムとしては、VdF−HPF
系、VdF−HPF−TFE系、TFE−Pr系、含弗
素ビニルエーテル系、含弗素フォスファゼン系の弗素ゴ
ム、又はそれらとアクリルゴム、アクリロニトリル−ブ
ダジエンゴム等との複合ゴムを使用する。
系、VdF−HPF−TFE系、TFE−Pr系、含弗
素ビニルエーテル系、含弗素フォスファゼン系の弗素ゴ
ム、又はそれらとアクリルゴム、アクリロニトリル−ブ
ダジエンゴム等との複合ゴムを使用する。
【0020】また、フロロカーボン短繊維3としては、
テトラフロロエチレン重合体、又はこれとエチレンヘキ
サフロロプロピレンやパーフロロアルキルビニルエーテ
ルとの共重合体等からなる繊維が使用される。
テトラフロロエチレン重合体、又はこれとエチレンヘキ
サフロロプロピレンやパーフロロアルキルビニルエーテ
ルとの共重合体等からなる繊維が使用される。
【0021】上記フロロカーボン短繊維3の繊維長を6
mm以下にし、添加量を20容量%以下とした理由は先
に説明したとおりである。
mm以下にし、添加量を20容量%以下とした理由は先
に説明したとおりである。
【0022】上記ゴム構造体1の歯部2,2,…の表面
(歯面)には歯帆布4(歯布)が接合されている。この
歯帆布4は、図2に示すように、ベルト長さ方向の糸5
,5,…としてアラミド伸縮性糸を織り込んだ織布から
なる。アラミド伸縮性糸として、具体的にはウレタン系
や低延伸ナイロン等の50%以上の伸度を有する糸、或
いはベルト加硫温度で軟化又は溶融するポリエチレン等
のフィラメントにm系アラミド又はp系アラミド糸を1
重又は2重に巻き付けたカバーリング糸が用いられる。
(歯面)には歯帆布4(歯布)が接合されている。この
歯帆布4は、図2に示すように、ベルト長さ方向の糸5
,5,…としてアラミド伸縮性糸を織り込んだ織布から
なる。アラミド伸縮性糸として、具体的にはウレタン系
や低延伸ナイロン等の50%以上の伸度を有する糸、或
いはベルト加硫温度で軟化又は溶融するポリエチレン等
のフィラメントにm系アラミド又はp系アラミド糸を1
重又は2重に巻き付けたカバーリング糸が用いられる。
【0023】このアラミド伸縮性糸からなるベルト長さ
方向の糸5,5,…に交差するベルト幅方向の糸6,6
,…としては、アラミド糸でもよく、又はそれ以外のナ
イロン等から任意に選択してもよい。
方向の糸5,5,…に交差するベルト幅方向の糸6,6
,…としては、アラミド糸でもよく、又はそれ以外のナ
イロン等から任意に選択してもよい。
【0024】また、上記ゴム構造体1の内部にはエンド
レスの複数本の心体7,7,…(心線)がベルト幅方向
に一定ピッチをあけて並列にかつ各々ベルト長さ方向に
対し傾斜して螺旋状に埋設されている。
レスの複数本の心体7,7,…(心線)がベルト幅方向
に一定ピッチをあけて並列にかつ各々ベルト長さ方向に
対し傾斜して螺旋状に埋設されている。
【0025】したがって、この実施例では、歯付ベルト
Bのゴム構造体1はシリコーンゴムや弗素ゴムにフロロ
カーボン短繊維3,3,…を配合したものであり、この
フロロカーボン短繊維3,3,…のシリコーンゴムや弗
素ゴムとの界面親和性が高いので、フロロカーボン短繊
維3,3,…がシリコーンゴム等内で補強体として作用
し、ベルトBの歯部2,2,…の剪断破壊寿命を高める
ことができる。また、フロロカーボン短繊維3,3,…
によりゴムの流動性が良好であり、ベルトBの成形加工
を容易に行うことができる。そして、こうして歯付ベル
トBがシリコーンゴムや弗素ゴムからなるので、150
°C以上(〜220°C)の高温環境下でも長期間に亘
り安定して使用可能であり、或いは背面にて高粘着性の
物質を搬送したり、高い粘着性の溶融物等に接触して用
いられたりしても、非付着性の要求を良好に満たすこと
ができる。
Bのゴム構造体1はシリコーンゴムや弗素ゴムにフロロ
カーボン短繊維3,3,…を配合したものであり、この
フロロカーボン短繊維3,3,…のシリコーンゴムや弗
素ゴムとの界面親和性が高いので、フロロカーボン短繊
維3,3,…がシリコーンゴム等内で補強体として作用
し、ベルトBの歯部2,2,…の剪断破壊寿命を高める
ことができる。また、フロロカーボン短繊維3,3,…
によりゴムの流動性が良好であり、ベルトBの成形加工
を容易に行うことができる。そして、こうして歯付ベル
トBがシリコーンゴムや弗素ゴムからなるので、150
°C以上(〜220°C)の高温環境下でも長期間に亘
り安定して使用可能であり、或いは背面にて高粘着性の
物質を搬送したり、高い粘着性の溶融物等に接触して用
いられたりしても、非付着性の要求を良好に満たすこと
ができる。
【0026】また、ベルトBの歯部2,2,…表面に、
ベルト長さ方向の糸5,5,…にアラミド伸縮性糸を織
り込んだ織布からなって高温域での力学的特性の低下が
小さい歯帆布4が貼付されているので、この歯帆布4に
より、特に高温環境下での使用の際のベルト歯部2,2
,…の剪断破壊寿命を増大させることができる。
ベルト長さ方向の糸5,5,…にアラミド伸縮性糸を織
り込んだ織布からなって高温域での力学的特性の低下が
小さい歯帆布4が貼付されているので、この歯帆布4に
より、特に高温環境下での使用の際のベルト歯部2,2
,…の剪断破壊寿命を増大させることができる。
【0027】尚、歯付ベルトBが150°C以上の高温
環境下で使用されない場合には、歯帆布4は必ずしも上
記実施例の構成にせずともよく、例えば140°C以下
の場合には、通常一般の伸縮性ナイロン帆布で十分であ
り、非付着性を要求されるベルトに用途を限定して使用
することができる。すなわち、ナイロン帆布ではナイロ
ンの軟化温度域であり、歯帆布4による歯部2,2,…
の補強効果が低下して剪断疲労寿命が阻害される虞れの
ある150°C以上の高温用途に限り、アラミド伸縮性
糸を織り込んだ織布からなる帆布を使用すればよい。
環境下で使用されない場合には、歯帆布4は必ずしも上
記実施例の構成にせずともよく、例えば140°C以下
の場合には、通常一般の伸縮性ナイロン帆布で十分であ
り、非付着性を要求されるベルトに用途を限定して使用
することができる。すなわち、ナイロン帆布ではナイロ
ンの軟化温度域であり、歯帆布4による歯部2,2,…
の補強効果が低下して剪断疲労寿命が阻害される虞れの
ある150°C以上の高温用途に限り、アラミド伸縮性
糸を織り込んだ織布からなる帆布を使用すればよい。
【0028】また、フロロカーボン短繊維を添加したゴ
ム組成物をベルトの歯部に限定して設けてもよく、その
場合でも上記実施例と同様の効果が得られる。
ム組成物をベルトの歯部に限定して設けてもよく、その
場合でも上記実施例と同様の効果が得られる。
【0029】本発明者は上記実施例の構成を含む種々の
歯付ベルトを製作し、その評価を行った。製作方法は、
接着処理した伸縮性帆布を歯付円筒モールドに巻き付け
、その上から接着処理したガラスコード心線をスピニン
グし、次いで、その上に未加硫ゴムシートを巻き付け、
外部より加圧加熱することにより、歯付ベルトを作る方
法である。また、試験の評価では、1対のプーリ間に歯
付ベルトを掛け、室温又は180°C(高温環境条件)
の雰囲気中で、3馬力又は6馬力の負荷をかけて駆動側
プーリを2000rpm で回転させることにより、ベ
ルトを走行させたときのベルト歯部の剪断破壊に至るま
での時間を測定した。
歯付ベルトを製作し、その評価を行った。製作方法は、
接着処理した伸縮性帆布を歯付円筒モールドに巻き付け
、その上から接着処理したガラスコード心線をスピニン
グし、次いで、その上に未加硫ゴムシートを巻き付け、
外部より加圧加熱することにより、歯付ベルトを作る方
法である。また、試験の評価では、1対のプーリ間に歯
付ベルトを掛け、室温又は180°C(高温環境条件)
の雰囲気中で、3馬力又は6馬力の負荷をかけて駆動側
プーリを2000rpm で回転させることにより、ベ
ルトを走行させたときのベルト歯部の剪断破壊に至るま
での時間を測定した。
【0030】ゴム構造体をシリコーンゴムで構成したと
きの組成を下記の表1に、また弗素ゴムで構成したとき
の組成を表2にそれぞれ示す。尚、表1におけるシリコ
ーンゴムは、東レダウコーニングシリコン(株)の製品
「SH75UN」であり、架橋剤マスターバッチは、同
「RC−4」である。また、表2における弗素ゴムコン
パウンドは、日本合成ゴム(株)の製品「アフラスSF
700」である。
きの組成を下記の表1に、また弗素ゴムで構成したとき
の組成を表2にそれぞれ示す。尚、表1におけるシリコ
ーンゴムは、東レダウコーニングシリコン(株)の製品
「SH75UN」であり、架橋剤マスターバッチは、同
「RC−4」である。また、表2における弗素ゴムコン
パウンドは、日本合成ゴム(株)の製品「アフラスSF
700」である。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表1,2の構成の配合において、短繊維を
添加しないとき、又は繊維長を1mmとして短繊維の種
類を種々に変えたときのベルトの評価を行い、その結果
を表3に示す。尚、PTFE繊維はフロロカーボン繊維
を構成する四弗化エチレン繊維である。また、このとき
、短繊維の添加量は5容量%であり、歯帆布は6.6ナ
イロン織布とし、室温で6馬力の負荷をかけた。
添加しないとき、又は繊維長を1mmとして短繊維の種
類を種々に変えたときのベルトの評価を行い、その結果
を表3に示す。尚、PTFE繊維はフロロカーボン繊維
を構成する四弗化エチレン繊維である。また、このとき
、短繊維の添加量は5容量%であり、歯帆布は6.6ナ
イロン織布とし、室温で6馬力の負荷をかけた。
【0034】
【表3】
【0035】また、表1の配合で、繊維長0.6mmの
PTFE繊維の添加量(容量%)を変えたときのベルト
歯部の剪断破壊に至るまでの時間の変化を図3に示す。 このときも、歯帆布は6.6ナイロン織布とし、室温で
6馬力の負荷をかけた。
PTFE繊維の添加量(容量%)を変えたときのベルト
歯部の剪断破壊に至るまでの時間の変化を図3に示す。 このときも、歯帆布は6.6ナイロン織布とし、室温で
6馬力の負荷をかけた。
【0036】さらに、表2に示す配合において、繊維長
0.6mmのPTFE繊維を10容量%混合分散したベ
ルトを成形し、このベルトの歯部に接合する歯帆布を下
記表4に示すように2種類とした。このベルトを180
°Cの雰囲気中で3馬力の負荷をかけて走行させ、その
ときの評価を表5に示す。
0.6mmのPTFE繊維を10容量%混合分散したベ
ルトを成形し、このベルトの歯部に接合する歯帆布を下
記表4に示すように2種類とした。このベルトを180
°Cの雰囲気中で3馬力の負荷をかけて走行させ、その
ときの評価を表5に示す。
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】これらの結果から、シリコーンゴム又は弗
素ゴムからなる歯付ベルトにおいて、フロロカーボン短
繊維の添加が特異的にベルト歯部の剪断破壊寿命を向上
させていることが裏付けられた(表3及び図3参照)。
素ゴムからなる歯付ベルトにおいて、フロロカーボン短
繊維の添加が特異的にベルト歯部の剪断破壊寿命を向上
させていることが裏付けられた(表3及び図3参照)。
【0040】また、表5により、特に、これらゴムの耐
熱性を活かした高温域での使用の際、歯布として、ベル
ト長さ方向にアラミド繊維を使用した織布を使用するこ
とで、歯部剪断破壊寿命が向上できることが判る。
熱性を活かした高温域での使用の際、歯布として、ベル
ト長さ方向にアラミド繊維を使用した織布を使用するこ
とで、歯部剪断破壊寿命が向上できることが判る。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、歯付ベルトの少なくとも歯部を、フロロカーボ
ン短繊維を添加したシリコーンゴム又は弗素ゴムからな
るゴム組成物で構成したので、そのベルト歯部の剪断破
壊寿命を増大させることができる。このため、シリコー
ンゴムや弗素ゴムからなる歯付ベルトを実用化でき、1
50°C以上の高温環境下でも長期間に亘り安定して使
用可能で、しかも背面にて高粘着性の物質を搬送したり
、高い粘着性の溶融物等に接触して用いられたりして非
付着性が要求されるベルトの要求を良好に満たすことが
できる。
よると、歯付ベルトの少なくとも歯部を、フロロカーボ
ン短繊維を添加したシリコーンゴム又は弗素ゴムからな
るゴム組成物で構成したので、そのベルト歯部の剪断破
壊寿命を増大させることができる。このため、シリコー
ンゴムや弗素ゴムからなる歯付ベルトを実用化でき、1
50°C以上の高温環境下でも長期間に亘り安定して使
用可能で、しかも背面にて高粘着性の物質を搬送したり
、高い粘着性の溶融物等に接触して用いられたりして非
付着性が要求されるベルトの要求を良好に満たすことが
できる。
【0042】請求項2の発明によれば、ベルト歯部の表
面に、ベルト長さ方向にアラミド伸縮性糸を織り込んだ
織布からなり、高温域での力学的特性の低下が小さい歯
布を接合したので、特に、高温環境下での使用の際のベ
ルト歯部の剪断破壊寿命をさらに増大させることができ
る。
面に、ベルト長さ方向にアラミド伸縮性糸を織り込んだ
織布からなり、高温域での力学的特性の低下が小さい歯
布を接合したので、特に、高温環境下での使用の際のベ
ルト歯部の剪断破壊寿命をさらに増大させることができ
る。
【図1】本発明の実施例に係る歯付ベルトの一部斜視図
である。
である。
【図2】歯帆布の拡大平面図である。
【図3】短繊維添加量とベルト歯部の剪断破壊に至るま
での時間との関係を示す特性図である。
での時間との関係を示す特性図である。
B…歯付ベルト
1…ゴム構造体
2…歯部
3…フロロカーボン短繊維
4…歯帆布
Claims (2)
- 【請求項1】 シリコーンゴム又は弗素ゴムを主体と
するゴム配合物中に、繊維長6mm以下のフロロカーボ
ン短繊維を20容量%以下分散させたゴム組成物を少な
くとも歯部に有することを特徴とする歯付ベルト。 - 【請求項2】 歯部の表面に、ベルト長さ方向にアラ
ミド伸縮性糸を織り込んだ織布からなる歯布が接合され
ていることを特徴とする請求項1記載の歯付ベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1779091A JPH04331843A (ja) | 1991-02-08 | 1991-02-08 | 歯付ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1779091A JPH04331843A (ja) | 1991-02-08 | 1991-02-08 | 歯付ベルト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04331843A true JPH04331843A (ja) | 1992-11-19 |
Family
ID=11953513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1779091A Pending JPH04331843A (ja) | 1991-02-08 | 1991-02-08 | 歯付ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04331843A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0957877A (ja) * | 1995-08-22 | 1997-03-04 | Uchida Seisakusho:Kk | 片面段ボール製造装置の加圧ベルト |
US6117035A (en) * | 1996-06-20 | 2000-09-12 | Unitta Company | Toothed belt including short fibers distributed therein with a predetermined orientation |
US6406397B1 (en) | 1996-06-20 | 2002-06-18 | Unitta Company | Toothed belt including short fibers distributed therein |
-
1991
- 1991-02-08 JP JP1779091A patent/JPH04331843A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0957877A (ja) * | 1995-08-22 | 1997-03-04 | Uchida Seisakusho:Kk | 片面段ボール製造装置の加圧ベルト |
US6117035A (en) * | 1996-06-20 | 2000-09-12 | Unitta Company | Toothed belt including short fibers distributed therein with a predetermined orientation |
US6406397B1 (en) | 1996-06-20 | 2002-06-18 | Unitta Company | Toothed belt including short fibers distributed therein |
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