JP3238609B2 - 移植機の苗受渡方法及び装置 - Google Patents

移植機の苗受渡方法及び装置

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JP3238609B2
JP3238609B2 JP20100095A JP20100095A JP3238609B2 JP 3238609 B2 JP3238609 B2 JP 3238609B2 JP 20100095 A JP20100095 A JP 20100095A JP 20100095 A JP20100095 A JP 20100095A JP 3238609 B2 JP3238609 B2 JP 3238609B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移植機の苗受渡方
法及び装置に係り、キャベツ、レタス等の野菜移植に利
用される。
【0002】
【従来の技術】縦横格子状の配列でポット部を有する苗
トレイに苗を育苗させておき、前記ポット部から苗土
(土付苗)を取出して移植する野菜移植機は公知であ
り、農作業の機械化を図っている。この野菜移植機にお
いて、ポット部から苗土を取出すのに該苗土に突刺す苗
取出爪を用い、この苗取出爪にて突刺している苗土を植
付筒の上方で離脱させて受渡すことが肝要であり、この
ため、苗取出爪をコイルスプリングを利用して引戻すよ
うにしたものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】苗取出爪をコイルスプ
リングを利用して引戻すようにした従来の技術では、作
業対象物が苗土であることから、土の付着、噛込み等に
よって引戻し抵抗が大であって確実に戻すことができ難
く、苗取出爪が戻らない状態で苗取出工程に移行する
と、爪の運動軌跡が変化し、実質的に苗取出ができなく
なるとともに、運動中に苗取出爪が他の部材(苗供給装
置等)に衝突して破損に到るおそれがある等々の課題が
あった。
【0004】そこで本発明は、苗取出爪を苗受渡しする
とき確実に引戻すことにより、爪の運動軌跡を変動する
ことがないようにしたことを目的とし、この目的達成に
際して、爪の運動エネルギーを利用することにより、苗
土の離脱(受渡)位置が狂うことがないようにしたこと
を別の目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、苗トレイ41
と植付筒37との間で往復運動する保持部54に、苗取
出爪56を突出と引き戻しで移動自在に備え、前記保持
部54から突出されている苗取出爪56によって苗トレ
イ41におけるポット部40の苗土Cを取出し、この取
出した苗土Cを苗取出爪56に突刺した状態で植付筒3
7の上方まで運び込み、この運び込み位置で苗取出爪5
6を前記保持部54に引き戻すことによって苗取出爪5
から苗土Cを離脱して植付筒37に受渡しする方法で
あって、前述の目的を達成するために、次の技術的手段
を講じている。
【0006】すなわち、前記運び込み位置において、運
び込み運動エネルギーを利用して苗取出爪56を保持部
54に強制的に引き戻すための初期動作を付与し、該苗
取出爪56を保持部54に急速に引き戻して苗取出爪5
6から苗土Cを離脱することを特徴とするものである
(請求項1)。また、苗取出爪56を強制的に引き戻す
ための初期動作を付与する位置が調整自在とされている
ことが望ましい(請求項2)。
【0007】更に、本発明では、請求項1に記載の方法
に直接使用する装置であって、苗トレイ41と植付筒3
7との間で往復運動する保持部54に、苗取出爪56を
突出と引き戻しで移動自在に備え、保持部54から突出
されている苗取出爪56によって苗土Cを植付筒37の
上方まで運び込む終端領域にストッパー手段44Aを設
け、該ストッパー手段44Aに衝突することで苗取出爪
56を保持部54に強制的に引き戻すための初期動作を
付与する衝突手段66Bを設け、苗取出爪56を保持部
54に急速に引き戻しする付勢手段57を設けている
とを特徴とするものであり(請求項3)、また、ストッ
パー手段44Aと衝突手段66Bとの衝突位置が調整自
在とされていることが望ましい(請求項4)。
【0008】従って、本発明によると、苗土Cを突刺し
た状態で苗取出爪56が終端領域にくると、ストッパー
手段44Aに衝突手段66Bが衝突して押出リンク66
を介して苗取出爪56を強制的に引戻すことになり、該
爪56を引戻し方向に付勢しているコイルバネで例示す
る付勢手段57に土が付着したり、噛込んでいても初期
の引戻し力を付与して苗取出爪56を確実に旧位に戻す
ことになる。
【0009】また、ストッパー手段44Aを衝突手段6
6Bの衝突位置を調整自在にしておくことにより、植付
筒37への苗土Cの受渡し位置も適正位置にすることに
なる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。図18及び図19は、本発明の
第1実施の形態に係る苗取出・供給装置10が装着され
た野菜移植機11を示している。この移植機11は、走
行車体12の後部に操縦ハンドル13を有する歩行型で
あって、畝14を跨いでその長手方向に走行しつつ、土
付苗Cを畝14に所定間隔で植え付けるようになってい
る。
【0011】走行車体12は、主フレーム15、主フレ
ーム15の前端部に設けられた架台16等により構成さ
れている。架台16上にはエンジン17が搭載され、こ
のエンジン17はボンネット18で覆われており、架台
16の後部にはミッションケース19が固定され、その
入力部とエンジン17の出力部とは巻掛伝動体20で連
動されている。
【0012】ミッションケース19内からの動力は、車
輪伝動軸21と、PTO軸22との2系統で取り出すよ
うになっており、車輪伝動軸21の左右端には軸心回り
に上下揺動する伝動ケース23を介して左右の駆動輪2
4を支持して、伝動ケース23内の巻掛伝動体により駆
動輪24を駆動可能にしている。この駆動輪24は畝1
4間の溝内を転動する。また、走行車体12の前部に
は、左右一対の前輪25、畝肩倣いローラ26が備えら
れている。
【0013】走行車体12の主フレーム15は角パイプ
等で形成され、その前部が下向きに曲がっていて架台1
6の側部に固定されており、後部が上向きに曲がってい
て操縦ハンドル13の取付部とされている。走行車体1
2の後部には、移植作業部30が設けられている。この
移植作業部30は、苗取出・供給装置10と、該苗取出
・供給装置10から供給される土付苗(苗土)Cを畝1
4に植え付ける植付装置31等を有し、ミッションケー
ス19等の固定側に支持されている動力受入軸32の軸
心回りに上下方向に揺動する可動フレーム33に備えら
れている。なお、可動フレーム33の後部には鎮圧ロー
ラ(又は覆土ローラ)34が設けられている。
【0014】植付装置31は、可動フレーム33に吊持
リンク35を介して平行リンク36により上下方向に揺
動自在に支持されており、平行リンク36の先端にくち
ばし筒形の植付筒37が備えられ、該植付筒37は、平
行リンク36の中途部に連係するクランク体38による
クランク運動で上下動自在とされている。また、移植部
となる植付筒37は、上方開放状とされ、該植付筒37
の上方に配置された苗取出・供給装置10から土付苗C
が落とし込まれるようになっており、平行リンク36に
よって下動されて畝14に突き刺されたときに下側先端
部が開口して土付苗Cを畝14の長手方向で所定間隔ご
とに植え付けるようになっている。
【0015】苗取出・供給装置10は、土付苗Cが育苗
されたポット部40が縦横に多数配設された苗トレイ4
1から、土付苗Cを一つずつ取り出して植付筒37内に
落とし込むようになされている。この苗トレイ41は樹
脂製で可撓性を有し、縦横に多数配列したポット部40
が背面に突出して備えられており、このポット部40の
有底部には水抜き孔(図示せず)が形成されている。各
ポット部40には土付苗Cが育苗されており、ポット部
40間には縦横に間隙が形成されている。
【0016】本発明の第1実施の形態に係る苗取出・供
給装置10は、図1〜図17に示すように、植付装置3
1に対して所定の苗取出位置で苗トレイ41のポット部
40から苗取出爪56により土付苗Cを一つずつ取り出
す爪動作機構42(苗取出手段)と、該爪動作機構42
の後方に設けられて、縦横に配設された多数のポット部
40を爪動作機構42による取出位置に順次位置させる
べく苗トレイ41を横方向及び縦方向に搬送する搬送装
置43(搬送手段)とを備えている。
【0017】爪動作機構42は、苗トレイ41に対して
苗取出爪56を往復動作するものであり、可動フレーム
33上に固定された装置枠44を備え、該装置枠44に
は、PTO軸22からの回転動力によって、図7〜図1
7において反時計回りに回転駆動されるクランク体45
が設けられている。このクランク体45にはアームを介
してクランクピン46が側方に突設されているととも
に、クランク体45と同軸心として駆動カム45Aが備
えられている。
【0018】また、装置枠44には、クランク体45の
下方で揺動アーム47の基端部が横軸47Aにより枢結
されていて、この揺動アーム47には上下方向(アーム
長手方向)に延びる長孔48が形成され、該長孔48に
クランク体45のクランクピン46が挿通係合されてお
り、而して、爪動作機構42は揺動アーム47が搬送装
置43に接近する方向に揺動する(進出行程)時間が早
く、一方離反する方向に揺動する退出行程(供給行程)
時間の方が長くなる早戻り機構が構成されている。
【0019】すなわち、苗取出爪56によってポット部
40から苗土Cを取出すための往行工程Yのときはその
移動を早くし、ポット部40から苗土Cを取出して移植
部37に受渡す復行工程Xのときは遅速移動(運び込み
運動エネルギーに相当する)するようにして、苗取出・
供給の効率化を図っている。揺動アーム47の先端部に
はガイドリンク49がピン47Bを介して枢結されてい
る。このガイドリンク49には筒状の保持部54が設け
られており、該保持部54には、軸方向移動自在に直棒
状のロッド55が挿通案内されて、該ロッド55は搬送
装置43の苗トレイ41に向かって出退可能とされてい
る。このロッド55の先端部に、ポット部40内の土付
苗Cに斜め方向から突き刺される略U字状の苗取出爪5
6が取付けられている。
【0020】また、ガイドリンク49にはブラケット5
0を介して遊転自在にローラ51が取付けられ、該ロー
ラ51は、装置枠44の上部にピン52Aを介して揺動
自在に取付けられたガイド板52に形成されたカム溝5
3に係合されているとともに、ガイド板52にアームを
介して備えた転動ローラ52Bが駆動カム45A上に当
接されていて、駆動カム45Aの反時計方向の回転によ
り爪案内手段であるガイド板52をピン52Aを中心と
して揺動させることにより、苗取出爪56がポット部4
0に向って進出するときは、突入開始点(図17参照)
の手前(図16参照)から葉C1をすくい込むように苗
取出爪56の先端をピン47Bの廻りで首振りするよう
にしているとともに、揺動アーム47の揺動角度に応じ
たガイドリンク49の姿勢(特に、揺動アーム47に対
するガイドリンク49の相対角度)を規制している。
【0021】即ち、土付苗Cをポット部40から引き出
すとき(図7に示す状態から図8に示す状態まで)に
は、揺動アーム47に対するガイドリンク49の相対角
度があまり変化しないように、カム溝53の後部側(図
7右側)は、ローラ51を揺動アーム47の揺動軸47
Aを中心として移行させる形状とされている。これによ
り苗取出爪56の先端が揺動アーム47の揺動軸47A
を中心とする軌跡を描きながら土付苗Cがポット部40
から引き出され、この苗取出爪56により土付苗Cはポ
ット部40からゆっくりと掬い上げるように取り出され
る。
【0022】また、ポット部40から取り出された土付
苗Cを植付筒37の上方に移送させるとき(図8に示す
状態から図12に示す状態まで)には、苗取出爪56を
大きく前方へ移動させるとともに土付苗Cを略鉛直姿勢
とするべく、カム溝53の前部側(図8左側)は、ロー
ラ51を揺動アーム47の揺動軸47Aから離れる方向
に移送させる形状とされている。
【0023】ロッド55の基端部に設けたフランジ部5
5aと保持部54との間には図5で示すように圧縮コイ
ルスプリング57が介装されて、ロッド55を退入方向
へ常時付勢する付勢手段とされている。また、ロッド5
5には案内棒58が苗取出爪56のホルダブラケット5
8Aを介して一体的に取付けられており、該案内棒58
はガイドリンク49に設けた規制部59に係合されて、
ガイドリンク49に対するロッド55の軸回転を阻止し
ている。
【0024】ロッド55の軸方向中途部には図4に示す
ように切欠凹部60が形成されており、ガイドリンク4
9にはロック片61が軸62を介して枢結されており、
該ロック片61の先端部は、保持部54から搬送装置5
1に向かって突出した姿勢のロッド55を保持すべく切
欠凹部60に係脱自在に係合する係合部63とされてい
る。
【0025】このロック片61は、軸62に外嵌された
コイルスプリング64により係合部63が切欠凹部60
に係合する方向に常時付勢されている。また、装置枠4
4には、揺動アーム47が搬送装置43から最も離れた
位置(図12又は図13参照)で、ロック片61に衝当
して係合部63と切欠凹部60との係合を解除する方向
にロック片61を揺動させるボルトとロックナット等よ
りなる可調整形の衝当体65が取付けられている。
【0026】ガイドリンク49の下端部には、押出リン
ク66がピン66Aを介して回動自在に枢結されてい
る。この押出リンク66の先端部には長孔67が形成さ
れ、ロッド55の先端部近傍に突設されたピン68が長
孔67に挿通係合されて、ロッド55と押出リンク66
とが枢結されている。この押出リンク66には、揺動ア
ーム47が搬送装置43側の揺動端に位置するときに
(図7又は図17参照)、押出リンク66を強制的にガ
イドリンク49に対して搬送装置43側へ向けて押動さ
せるべくクランクピン46に摺接するカム69が設けら
れているとともに、戻り手段となるレバー66Bが下方
に突出され、ここに、押出リンク66はレバー66Bを
含んで略L字形とされている。
【0027】装置枠44には、苗取出爪56が苗土Cを
突刺した状態で植付筒37の上方位置に運び込まれた終
端領域において、前記レバー66Bがその運動エネルギ
ーで衝突するストッパー手段44Aが設けられ、該スト
ッパー手段44Aにレバー66Bが衝突すると押出リン
ク66を介して苗取出爪56を強制的に引戻す初期動作
を付与し、コイルスプリング57、保持部54等に土が
付着したり噛込んで戻り抵抗が大であっても確実に戻し
得るようになっている。
【0028】ストッパー手段44Aは、図13(B)で
示すように装置枠44に固定したブラケット44Bにボ
ルトを螺進退が自在に螺合することによって、レバー6
6Bとの衝突位置を調整自在としており、また、レバー
66Bにボルトを螺進退自在に螺合してストッパー手段
44Aに衝突する位置を調整自在としてもよい。更に、
前記揺動アーム47に設けた長孔48の中途部は、クラ
ンクピン46がカム69に当接して押出リンク66が揺
動されるときに、揺動アーム47及びガイドリンク49
を制止させるべく、クランクピン46の回転軌跡に沿っ
て屈曲されている。
【0029】また、苗取出爪56が保持部54から突出
する姿勢から、付勢手段57の付勢力およびストッパー
手段44Aと戻り手段66Bとの協働によって退入した
ときに、苗取出爪56に保持された土付苗Cを落下させ
るべく土付苗Cを押し出す押出部材70が、ガイドリン
ク49に取付けられている。この押出部材70は、鋼線
を屈曲形成してなり、先端部に形成された環状部70a
に苗取出爪56が挿通されている。
【0030】したがって、苗取出爪56によって土付苗
Cを植付筒37の上方まで移送してくると(図12参
照)、ロック片61が衝当体65に衝当して、図12に
二点鎖線で示すように揺動され、係合部63と切欠凹部
60との係合が解除されるとともに、ストッパー手段4
4Aに衝突手段66Bがその運動エネルギーを利用して
衝突すると、押出リンク66はピン66Aを支点に揺動
され、苗取出爪56を保持部54に強制的に引き戻す
期動作を付与し、付勢手段57の付勢力によってロッド
55及び苗取出爪56を保持部54に急速に引き戻しさ
れる(図13参照)。このとき、土付苗Cは押出部材7
0の環状部70aによって上方移動が規制されるため、
苗取出爪56から離脱され、植付筒37内に落とし込ま
れる。
【0031】そして、次の土付苗Cを植付装置31に供
給すべく、クランク体45によって揺動アーム47が揺
動されて苗取出爪56が図14〜図17に示す軌跡Yに
て示すように運動し、該爪56の先端がポット部40の
近傍にくる手前において駆動カム45Aの突部からガイ
ド板52のローラ52Bが図16におよび図17に示す
ように落し込まれることによって、葉C1をすくい込む
ように突入開始位置に進入し、該爪56の先端がポット
部40の縁部近傍に位置すると(図17参照)、押出リ
ンク66のカム69がクランクピン46に当接して、付
勢手段57の付勢力に抗して押出リンク66が強制的に
苗トレイ41に向けて押し出され、苗取出爪56が斜め
方向から土付苗Cに突き刺される。このとき、支持部材
74によって苗取出位置のポット部40の底部が支持さ
れて、苗トレイ41の変形が阻止され、苗取出爪56に
よる安定した土付苗Cの取出しができる。以下、上記と
同様の動作が繰り返される。
【0032】すなわち、爪動作機構42は、苗取出爪5
6を苗トレイ41に対して往復動作させてポット部40
の苗土Cを取出し、移植部37に供給するものであり、
カム溝53等で示す案内手段53によって、爪56の先
端を下記の如く案内する。図16および図17に示すよ
うに、爪56の先端がポット部40の苗土Cに進入する
ときは葉C1をすくい込むように進入し、突入するとき
の突入開始位置はポット部40の開口縁近傍一側(下
方)であり、この位置からポット部40の深さ方向奥部
に進入するとき、苗土Cの中心に対してクサビ状に進入
し、進入後にはポット部40の開口縁近傍他側(上方)
を退出終了位置としており、この退出時に苗土Cを掬い
上げながら、根毛等を切断し、ここに、根張りの弱い苗
土Cに対しては掬い上げにて、根張りの強い苗土Cに対
しては根毛等の切断によって確実に取出し得るようにさ
れていて、爪56の先端運動軌跡は図12で示すように
略V字状とされているのである。
【0033】なお、図7〜図17には、土付苗Cに苗取
出爪56を突き刺したときから植付筒37の上方で土付
苗Cを落下させるときまでの苗取出過程(復行過程)の
苗取出爪56の先端部の軌跡Xを一点鎖線で、往行過程
の苗取出爪56の先端部の軌跡Yを点線で示している。
搬送装置43は、図1〜図3に示すように、苗トレイ4
1を縦方向送り自在に案内支持する搬送枠71と、該搬
送枠71を横方向(左右方向)に往復動可能に支持する
基枠72とを備えている。
【0034】搬送枠71には、苗トレイ41の底部を支
持する支持板73が、前下方傾斜状に取付けられてい
る。この支持板73の左右方向中央には、図3に示すよ
うに、ポット部40間の間隙に係合して苗トレイ41の
左右方向の移動を規制する案内壁部73aが屈曲形成さ
れている。この支持板73は、苗取出装置42の苗取出
爪56によって土付苗Cが取出される位置のポット部4
0にまで延設されており、この支持板73の先端部が、
苗取出爪56を土付苗Cに突き刺したときの苗トレイ4
1の撓みを阻止すべく苗取出位置のポット部40の底部
を支持する支持部材74とされている。
【0035】この支持部材74は、苗取出位置の横一列
のすべてのポット部40の底部を支持するものとするの
が好ましい。また、支持板73に一体的に設ける必要は
なく、支持板73は、苗取出位置のポット部40の手前
まで延設させて、支持部材74を個別に搬送枠71に取
り付けることもできる。また支持部材74は板状部材に
限られず、棒状部材、球状部材等とすることができる。
【0036】また、搬送枠71には、横軸75が軸受け
76を介して回動自在に取付けられており、該横軸75
に左右一対の縦送りホイール77が一体的に設けられて
いる。このホイール77の内面側には、周方向に適宜の
箇所に、苗トレイ41のポット部40間の間隙に係合す
る搬送ピン78が着脱自在に取付けられている。この搬
送ピン78は、縦送りホイール77に設けられた複数の
取付孔(図示せず)に選択的に取付けられており、数種
の苗トレイ41のポット部40間のピッチに合わせて取
付位置が変更可能とされている。
【0037】横軸75の端部には、ワンウェイクラッチ
79(又はラチェット機構)を介して駆動アーム80が
設けられており、駆動アーム80を所定の揺動角度の範
囲内で往復動することによりホイール77が一方向(苗
トレイを下方に送る方向)にのみ回転するようになって
いる。この駆動アーム80の揺動角度は、搬送枠71に
揺動可能に取付固定された規制部材81により規制され
ている。即ち、規制部材81には駆動アーム80の揺動
範囲に対応して周方向に延びる切欠部82が形成され、
該切欠部82内に駆動アーム80の先端部に突設された
ピン83が係入されており、ピン83が切欠部82内を
1回往復動することによりポット部40の1ピッチ分だ
け苗トレイ41を縦方向に搬送し得るようになってい
る。この規制部材81は、横軸75に外嵌されたコイル
スプリング84により復帰方向(図1に矢印ロで示す)
に付勢されている。
【0038】また、ホイール77には、ポット部40の
1ピッチに対応した中心角で第1位置決め凹部85が周
方向に並設されており、該第1位置決め凹部85に係脱
自在に係合するデテント機構86が規制部材81に設け
られて、ホイール77の位置決めがなされている。な
お、規制部材81には2つの固定孔87が形成されてお
り、いずれかの固定孔87を選択してボルト88により
搬送枠71に固定されている。また、切欠部82は、規
制部材81を図1に二点鎖線で示すように揺動した姿勢
でピン83の移動範囲が大きくなるように段状に形成さ
れており、よって2種類の苗トレイ41のポット部40
間ピッチに対応して駆動アーム80の揺動角度の調節を
行い得るようになっている。また、第1位置決め凹部8
5の内周側に、その中心角とは異なる中心角で第2位置
決め凹部89が周方向に並設されており、駆動アーム8
0の揺動角度の調整を行うべく規制部材81を姿勢変更
すると、自動的に、デテント機構86が、それぞれのポ
ット部40間ピッチに応じた中心角で周設された位置決
め凹部(85又は89)に係合することとなる。
【0039】また、搬送枠71には、ホイール83に沿
って苗トレイ41を縦方向に湾曲させるべく、苗トレイ
41の側縁部を案内支持するガイド部材90が設けられ
ている。一方、基枠72は可動フレーム33に取付けら
れており、この基枠72には、トラバース溝91を有す
る横送り軸92が軸回転自在に取付けられている。該軸
92には、苗供給装置42のクランク体45の回転動力
が、巻掛伝動体93、駆動ギヤ94、従動ギヤ95等を
介して伝達されている。なお、駆動ギヤ94及び従動ギ
ヤ95は、基枠72に対して脱着交換自在に取付けられ
たギヤボックス96内に設けられており、ギヤボックス
96を交換することでクランク体45と横送り軸92と
の回転速度比を調節して、ポット部40間ピッチに応じ
て苗トレイ41の横送り量を苗取出装置42の動作に同
期させ得るようになっている。
【0040】横送り軸92には、トラバース溝91に係
合する係合ピン97を有するスライダ98が外嵌されて
おり、該スライダ98は搬送枠71にアーム99を介し
て連結一体化されており、横送り軸92を回転駆動する
とスライダ98を介して搬送枠71を左右方向に往復動
する横送り機構が構成されている。なお、スライダ98
と基枠72との間には軸方向伸縮自在な蛇腹状カバー1
00が設けられて、トラバース溝91内に砂等が入りこ
むことを防止している。
【0041】横送り軸92の左右両端部にはクランクア
ーム101が設けられ、搬送枠71には横軸102回り
回転自在に伝動リンク102が設けられている。この伝
動リンク102は、搬送枠71が最左端又は最右端にま
で移動したときにクランクアーム101に係合する係合
部103を備えているとともに、伝動リンク102と駆
動アーム80とは連結リンク104により連結されてお
り、クランクアーム101によって伝動リンク102が
揺動されたときに駆動アーム80が1回往復動される。
而して、横一列のポット部40からの土付苗Cの取出を
終えた時点で苗トレイ41が縦方向に1ピッチだけ搬送
される縦搬送機構が構成されている。クランクアーム1
01によって揺動された伝動リンク102は、規制部材
81を復帰させるコイルスプリング84によって規制部
材81とともに復帰される。
【0042】なお、上記した移植機11には、走行車体
12の略中央部(前輪25及び駆動輪24の間)に、畝
14に供給するための水又は薬を貯留するためのタンク
110が一体的に設けられ、該タンク110の上に予備
苗乗せ台111が取付けられており、車体バランスを良
くし、かつ重心が高くならないようにして、特に傾斜地
における牽引力の増加を図っている。このタンク110
には、植付装置31の植付運動に連動するコック112
を介して吐出管113が取付けられており、畝14に植
付けられた土付苗C近傍にのみ水又は薬を供給するよう
にして、水又は薬の使用量の効率化を図っている。
【0043】本発明の実施の形態は以上の通りである
が、下記のように設計変更するのは自由である。爪動作
機構42と搬送装置43を前後に向きを変えて配置した
り、左右に配置すること、苗移植部37は、これをロー
タリ形にすること、更に、本発明は、乗用移植機にも適
用でき、また、ガイド板52のローラ53Bを駆動カム
45Aに当接するように、図7で示すようなコイルバネ
52Cを掛張すること等々である。
【0044】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、苗取
出爪が苗受渡し位置にくるとその運動エネルギーを利用
して該爪を強制的に引戻し得るので、爪の軌跡は変動せ
ず、他物との接触による破損も防止できて植付筒に確実
に受渡しができて、移植後の活着性、成育を向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る苗供給装置の側面
図である。
【図2】同装置の搬送手段の横送り機構を示す展開断面
図である。
【図3】同装置の搬送枠を示す。
【図4】苗取出装置の側面図である。
【図5】同平面図である。
【図6】同背面図である。
【図7】苗取出爪を土付苗に突き刺したときの爪動作機
構の側面図である。
【図8】土付苗をポット部から抜き出したときの爪動作
機構の側面図である。
【図9】抜き出した土付苗を移植部に送り始めるときの
爪動作機構の側面図である。
【図10】土付苗の送り中途のときの爪動作機構の側面
図である。
【図11】土付苗の送り終了直前のときの爪動作機構の
側面図である。
【図12】土付苗を移植部の上方まで移送したときの爪
動作機構の側面図である。
【図13】土付苗を苗取出爪から離脱したときの爪動作
機構の側面図であって、(A)は第1実施の形態を示
し、(B)は第2の実施の形態を示している。
【図14】苗取出爪を苗トレイに往行するときの爪動作
機構の側面図である。
【図15】苗取出爪の往行中途のときの爪動作機構の側
面図である。
【図16】苗取出爪による葉のすくい込みを示す爪動作
機構の側面図である。
【図17】苗取出爪の突入開始位置を示す爪動作機構の
側面図である。
【図18】移植機の側面図である。
【図19】移植機の平面図である。
【符号の説明】 40 ポット部 41 苗トレイ 42 爪動作機構 44A ストッパー手段 53 爪案内手段 56 苗取出爪 66B 衝突手段 C 苗土 C1 葉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/00 - 11/02 303 A01C 11/02 365 A01C 11/02 370 - 387

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗トレイ(41)と植付筒(37)との
    間で往復運動する保持部(54)に、苗取出爪(56)
    を突出と引き戻しで移動自在に備え、前記保持部(5
    4)から突出されている苗取出爪(56)によって苗ト
    レイ(41)におけるポット部(40)の苗土(C)を
    取出しこの取出した苗土(C)を苗取出爪(56)
    突刺し状態で植付筒(37)の上方まで運び込み、
    運び込み位置で苗取出爪(56)を前記保持部(5
    4)に引き戻すことによって苗取出爪(56)から苗土
    (C)を離脱して植付筒(37)に受渡しする方法であ
    って、前記運び込み位置において、運び込み運動エネルギーを
    利用して苗取出爪(56)を保持部(54)に強制的に
    引き戻すための初期動作を付与し、該苗取出爪(56)
    を保持部(54)に急速に引き戻して苗取出爪(56)
    から 苗土(C)を離脱することを特徴とする移植機の苗
    受渡方法。
  2. 【請求項2】 苗取出爪(56)を強制的に引き戻すた
    めの初期動作を付与する位置が調整自在とされているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の移植機の苗受渡方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の方法に直接使用する装
    置であって、苗トレイ(41)と植付筒(37)との間で往復運動す
    る保持部(54)に、苗取出爪(56)を突出と引き戻
    しで移動自在に備え、保持部(54)から突出されてい
    る苗取出爪(56)によって 苗土(C)を植付筒(3
    7)の上方まで運び込む終端領域にストッパー手段(4
    4A)を設け、該ストッパー手段(44A)に衝突する
    ことで苗取出爪(56)を保持部(54)に強制的に引
    き戻すための初期動作を付与する衝突手段(66B)を
    設け、苗取出爪(56)を保持部(54)に急速に引き
    戻しする付勢手段(57)を設けていることを特徴とす
    る移植機の苗受渡装置。
  4. 【請求項4】 ストッパー手段(44A)と衝突手段
    (66B)との衝突位置が調整自在とされていることを
    特徴とする請求項3に記載の移植機の苗受渡装置。
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