JP4168200B2 - 苗移植機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、苗取出装置により苗を一株づつ苗植付装置へ供給し、該苗植付装置により圃場に苗を移植する構成の苗移植機の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、野菜苗移植機等において、走行部と後部に操縦ハンドルとを備え、苗載置台上の苗を苗取出装置により一株づつ苗植付装置へ供給し、該苗植付装置により圃場に苗を移植する歩行型のプラグ苗移植機がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の苗移植機において、苗取出装置による苗載置台から苗植付装置への一株づつの苗取出及び苗供給の作動が不適正であると、苗植付装置による苗の植付姿勢や植付深さ等が不適性になったり、該苗植付装置に苗が供給されずに苗の植付において欠株を生じたりすることがある。そのため、前記苗取出装置や前記苗植付装置が正常に作動していることを作業者が視認しながら苗植付作業を行うことが望ましいが、フレ−ムや走行部や苗載置台等の機体の構成部材が邪魔になり、苗取出装置の作動状態や苗植付状態の視認が容易に行えないことがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を顧みて、作業者が苗取出装置の作動状態の視認を容易に行える苗移植機を構築すべく、次の技術的手段を講じた。
【0005】
すなわち、請求項1に係る発明は、走行部と後部に操縦ハンドル(8)とを備え、苗載置台(35)上の苗を苗取出装置(36)により一株づつ苗植付装置(6)へ供給し、該苗植付装置(6)が昇降して圃場に苗を移植する歩行型の苗移植機において、前記走行部と前記操縦ハンドル(8)とを繋ぐフレ−ム(16)を前記苗植付装置(6)の苗植付位置(B)の左右一方側に設け、前記苗取出装置(36)の駆動部(88)を前記苗植付位置(B)に対して前記フレ−ム(16)と左右方向において同側に設け、前記苗植付装置(6)の苗植付具(32)を昇降させる昇降作動機構(33)を前記苗植付位置(B)に対して前記フレ−ム(16)とは左右方向において反対側に設けると共に、前記苗植付具(32)を上側に付勢する引張スプリング(124)を前記苗植付位置(B)に対して前記昇降作動機構(33)と左右方向において同側に設けたことを特徴とする歩行型の苗移植機とした。
【0006】
従って、本発明の歩行型の苗移植機1は、走行部により機体を走行させながら、苗載置台35上の苗を苗取出装置36により一株づつ苗植付装置6へ供給し、該苗植付装置6を作動して、圃場に苗を移植していく。そして、畝の終端等での機体の旋回時及び路上走行時には、機体の後部に設けられた操縦ハンドル8をオペレ−タが把持して機体の操向操作等が行えるようになっている。そして作業者が、前記苗植付装置6の苗植付位置Bに対して前記走行部と前記操縦ハンドル8とを繋ぐフレ−ム16とは左右方向において反対側から苗取出装置36の作動状態を視認することができる
【0007】
【発明の効果】
よって、請求項1に係る歩行型の苗移植機においては、走行部と操縦ハンドル8とを繋ぐフレ−ム16を前記苗植付装置6の苗植付位置Bの左右一方側に設けているので、作業者が前記苗植付位置Bに対して前記フレ−ム16とは左右方向において反対側から苗取出装置36の作動状態を視認するとき、前記フレ−ム16が邪魔にならずに容易に行えると共に、苗取出装置36の駆動部88を前記苗植付位置Bに対して前記フレ−ム16と左右方向において同側に設けているので、前記苗取出装置36の駆動部88が邪魔にならずに容易に行え、苗植付装置6による苗の植付姿勢や植付深さ等が不適正になったり、該苗植付装置6に苗が供給されずに苗の植付において欠株を生じたりすることを防止することができる。
【0008】
また、前記苗植付具32を上側に付勢する引張スプリング124を前記苗植付位置Bに対して前記昇降作動機構33と左右方向において同側すなわち前記苗植付位置Bに対して苗取出装置36の駆動部88とは左右方向において反対側に設けているので、苗取出装置36及び該苗取出装置36の駆動部88と前記引張スプリング124とが干渉しないようにすることができると共に、前記引張スプリング124を適正な付勢力を維持することができる位置及び方向に配置することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1は、苗移植機の一例として歩行型の野菜苗移植機1(プラグ苗移植機)を示すものであり、この歩行型の野菜苗移植機1は、主として前部にエンジン2及び主伝動ケ−ス3と走行車輪としての左右一対の前輪4,4及び後輪5,5と後部に苗植付装置6、苗供給部7及び操縦ハンドル8とを備えて構成される。この歩行型の野菜苗移植機1は、機体が圃場内の畝をまたぐように前記前輪4,4及び後輪5,5が畝の谷部を走行し、畝の上面の左右中央に前記苗植付装置6により野菜苗を植付けていくようになっている。
【0010】
前記主伝動ケ−ス3の前部にエンジン載置台9を固着し、このエンジン載置台9に前記エンジン2を載置して取り付けた構成となっている。左右方向に設けた前記エンジン2の出力軸が前記主伝動ケ−ス3内に突入して、エンジン2の動力が主伝動ケ−ス3内に入力されるようになっている。主伝動ケ−ス3の左右端には該主伝動ケ−ス3に対して回動可能な走行エクステンションケ−ス10,10を左右それぞれ設け、前記左右の走行エクステンションケ−ス10,10のそれぞれの端部に走行チェ−ンケ−ス11,11を固着して設けている。従って、主伝動ケ−ス3内の動力を走行チェ−ンケ−ス11,11内に伝動する構成となっている。前記走行チェ−ンケ−ス11,11の回動先端部の左右内側には走行車輪である左右一対の後輪5,5をそれぞれ取り付け、この左右一対の後輪5,5の駆動により機体が走行するようになっている。従って、主伝動ケ−ス3は、走行車輪としての後輪5,5に伝動する伝動装置となっている。一方、エンジン載置台9の下部には左右方向に延びる前輪支持フレ−ム12を前後方向のロ−リング軸13回りに回動可能に設け、この前輪支持フレ−ム12の左右両端部に下方に延びる前輪取付部14,14を設け、前記前輪取付部14,14の下端部に前輪4,4を取り付け、左右一対の前記後輪5,5のそれぞれの前方に左右一対の前輪4,4が設けられた構成となっている。尚、前記前輪4,4は、遊転輪である。従って、エンジン2、主伝動ケ−ス3、前輪4,4及び後輪5,5等により走行部を構成している。
【0011】
前記主伝動ケ−ス3の後端部に固着された左右フレ−ム15の後部には、右寄りの位置に延びる主フレ−ム16を設けている。該主フレ−ム16の後端部には操縦ハンドル8を設け、この操縦ハンドル8が主フレ−ム16を介して前記主伝動ケ−ス3に支持された構成となっている。尚、前記操縦ハンドル8には左右それぞれの把持部8a,8aを備えており、主フレ−ム16を挟んで左右方向において等間隔に前記左右の把持部8a,8aを設けている。従って、前記操縦ハンドル8は右側に偏位して設けられ、通常の植付作業時には、右側の前輪4,4及び右側の後輪5,5が走行する畝の谷部を作業者が前記操縦ハンドル8を把持して歩行しながら苗植付作業を行うようになっている。
【0012】
また、主伝動ケ−ス3の後部で左右方向の中央には、油圧昇降シリンダ17を設けている。この油圧昇降シリンダ17は、主伝動ケース3に固着された油圧切替バルブ部18に固着して設けられ、主伝動ケ−ス3に固着された油圧ポンプ19からの油圧を切り替える前記油圧切替バルブ部18に備えられた昇降操作バルブを操作することにより作動するようになっている。前記油圧昇降シリンダ17のシリンダロッド端には左右に延びる横杆20を設け、この横杆20の左右端部にそれぞれ後輪昇降ロッド21,22を枢着し該ロッド21,22の他端をそれぞれの走行エクステンションケ−ス10,10に固着された上側ア−ム10c,10cに枢着して、前記横杆20と走行エクステンションケ−ス10,10とが連結された構成となっている。従って、前記油圧昇降シリンダ17の伸縮により前記横杆20、前記後輪昇降ロッド21,22を介して主伝動ケ−ス3の左右の出力軸3a,3a回りに走行チェ−ンケ−ス11,11が回動し、該走行チェ−ンケ−ス11,11の回動により後輪5,5が上下して機体が昇降する構成となっている。
【0013】
また、左側の前記後輪昇降ロッド22が伸縮するように該ロッド22の中途部に油圧ポンプ19からの油圧により作動する左右傾斜用油圧シリンダ23を設けており、該左右傾斜用油圧シリンダ23の伸縮により右側の後輪5の上下位置に対して左側の後輪5を上下させて、畝の谷部の凹凸に関係なく機体の左右傾斜姿勢を適正に維持できるようになっている。尚、主伝動ケ−ス3の右側には振り子式の左右傾斜センサ24が設けられて、この左右傾斜センサ24の検出により油圧切替バルブ部18に備えられた左右傾斜操作バルブを介して前記左右傾斜用油圧シリンダ23を作動させ機体を所定の左右傾斜姿勢に維持する構成となっている。
【0014】
前記苗植付装置6は、一株の苗を圃場に植付けるべく主伝動ケ−ス3内からの動力が前記主伝動ケ−ス3の後側の左右フレ−ム15に固着した植付伝動ケ−ス30及び前記植付伝動ケ−ス30に固着した苗植付装置駆動ケ−ス31を介して伝達され作動するようになっている。前記苗植付装置6は、苗植付具となる植付カップ32と該植付カップ32を所定の軌跡Tを描くように昇降させるべく作動する苗植付具作動機構33とで構成される。尚、前記苗植付装置駆動ケ−ス31は、前記植付伝動ケ−ス30の後端部から前記植付カップ32の左方に位置するように後側に延設された構成となっている。
【0015】
尚、前記植付伝動ケ−ス30の上端部と主フレ−ム16の中途部とを繋ぐ中間フレ−ム34を設けており、該中間フレ−ム34により前記植付伝動ケ−ス30の支持強度を高めている。
【0016】
また、前記苗供給部7は、主フレーム16の後端部の上側で前記苗植付装置6の上側に設けられ、縦横に多数の苗を収容した苗トレイTを載置する苗載置台35と該苗載置台35上の苗トレイTから一株づつ苗を取り出して植付カップ32へ供給することができる苗取出装置36とを備えて構成される。
【0017】
尚、前記苗トレイTは、図3に示すように、可撓性を有する樹脂製であり、縦横に配列された多数のポット部pを独立して備え、かつ、ポット部pの開口縁部が相互に平面状に連結されて構成されている。このように、多数のポット部pは苗トレイTの裏面側に突出し、互いに独立して縦横に列設されているため、苗トレイTの裏面側には、各ポット部p間で形成される縦方向の縦溝部aと横方向の横溝部bとが形成されている。なお、この苗トレイTに苗nを育成するには、各ポット部pすべてに床土を充填したあと、そこへ播種して育苗することにより行われる。
【0018】
そして、苗供給部7には、前記苗載置台35を左右方向に移動させる苗載置台左右移動装置41と苗載置台35上の苗トレイTを該苗載置台35に沿って下側に間欠的に送る苗トレイ縦送り装置42とを備えている。前記苗載置台35は、苗トレイTの底部を横一列のポット部pに亘って支持する底板43を有し、この底板43の左右両端に側板44,44が固定されている。
【0019】
苗載置台左右移動装置41について説明すると、図5に示すように、ガイドフレーム45,45の左右両側方に配置された左右一対の苗載置台支持フレ−ム46,46と、この苗載置台支持フレ−ム46,46間に回動自在に架設された螺旋溝を有する横送り軸47とを備えている。この横送り軸47は、左右の側板44,44に形成された横孔48,48に挿通されていて、伝動チェ−ン49を内装する苗載置台用伝動ケース50内から右側の苗載置台支持フレ−ム46内を介して回転駆動される。尚、前記苗載置台用伝動ケ−ス50は、苗載置台35の右側に設けられている。前記横送り軸47にはその螺旋溝に噛み合う係合部材を有するスライダ51を外嵌し、このスライダ51はガイドフレーム45,45に連結されている。従って、横送り軸47を回転駆動すると、スライダ51が左右移動してガイドフレーム45,45が左右に往復移動することになる。尚、左右の苗載置台支持フレ−ム46,46間には、前後にそれぞれ左右移動ガイドレ−ル52,53を設けている。従って、左右の苗載置台支持フレ−ム46,46と前後の左右移動ガイドレ−ル52,53とにより枠体のフレ−ムが構成されている。前記左右移動ガイドレ−ル52,53は、側面視でコの字型のレ−ル部52a,53aを備えて構成され、該レ−ル部52a,53aに苗載置台35の前後左右に設けたガイドロ−ラ54…が係合して苗載置台35の左右移動を案内する。尚、前側の左右移動ガイドレ−ル52は中間フレ−ム34に固着され、後側の左右移動ガイドレ−ル53は操縦ハンドル8に固着されて支持された構成となっている。
【0020】
これにより、苗トレイTのポット部pの横一列分の苗nを一株づつ順次苗取出装置36による苗取出位置に供給するようになっている。
【0021】
次に、前記苗トレイ縦送り装置42について説明すると、図4に示すように、左右の側板44,44の下部には縦送り駆動軸56が左右方向に架設されており、左右の側板44,44の上部には縦送り従動軸57が左右方向に架設されている。また、前記縦送り駆動軸56の両端部にはそれぞれ駆動スプロケット58,58が固定され、前記縦送り従動軸57の両端部にはそれぞれ従動スプロケット59,59が固定されている。この駆動スプロケット58,58と従動スプロケット59,59との間には、これらに亘って搬送チェーン60,60が巻き掛けられ、このチェーン60,60の対向内側に、縦方向に並ぶポット部p間で形成された横溝部bに嵌合すべく、ガイドフレーム45内側へ片持ち状に突設された係合ピン61…を所定の間隔おきに取り付けている。
【0022】
相対向する左右の側板44,44の外周部には搬送チェーン60,60を外側から覆うフランジ部62,62を対向内側に向かって突設しており、このフランジ部62,62に苗トレイTの縁部を上から押さえ付けるための押さえ枠63,63を突設している。他方、底板43の中央部には、苗トレイTの中央の縦溝部aに嵌合して縦送り方向に案内するガイドプレート64が上下方向に沿って延設されている。このガイドプレート64は、底板43の背骨として同底板43を補強する機能も有する。しかして、押さえ枠63,63と底板43との間に苗トレイTを挟み込むようにして、該苗トレイTをガイドフレーム45の上方から差し込むと、搬送チェーン60,60の係合ピン61…が苗トレイTの横溝部bに嵌合してポット部pを掛止し、この状態で縦送り駆動軸57を回動することにより苗トレイTが縦送りされることになる。尚、図4に示すように、側板44,44の中央部には搬送チェーン60,60を側板44,44の外周側へ変位させるチェーンタイトナ65,65を設けており、このチェーンタイトナ65,65により従動スプロケット59,59を通過した係合ピン61が苗トレイTの横溝部bの奥へいち早く深く入り込むようにして、苗トレイTの縦送りがより確実に行われるようにしてある。
【0023】
また、底板43の下部には縦送り駆動軸57から見て同一半径となるように内側に向かって湾曲した湾曲部43aを形成していて、左右の側板44,44の下部には苗トレイTの上面を上から押さえて前記湾曲部43aに沿って湾曲させるための押さえ部材66…を設けている。尚、この押さえ部材66…は、その先端部が底板43側へ付勢した状態で側板44,44の下部間に架設した取付シャフト67に固定されている。このため、順次縦送りされる苗トレイTは、底板43の湾曲部43aに沿って下方へ湾曲し、最終的には作業者の手元である操縦ハンドル8の下方に戻ってくるようになっている。
【0024】
苗トレイ縦送り装置42は、横送り軸47の左右両端部に固定された縦送りカム67,67と、ガイドフレーム45,45の側板44,44間に架設された縦送り作動軸68と、苗トレイTを間欠縦送りする搬送チェーン60,60を備える前記ガイドフレーム45,45とを備えている。縦送り作動軸68の両端部には、ガイドフレーム45,45が左端又は右端まで移動したときに縦送りカム67,67に係合するフォロワ69,69が設けられ、この縦送り作動軸68は縦送り駆動軸57とともに左端部が左側の側板44,44から突出している。また、縦送り作動軸68の左端突出部分には揺動リンク70を設け、駆動軸57の突出部分には、揺動リンク70が係合する係合歯を有する左右一対の駆動ギア71,72と縦送り作動軸68を苗トレイTの縦送り方向のみに回転させるためのワンウェイクラッチ73が固定されている。そして、ガイドフレーム45,45が左右移動終端に達すると、フォロワ69,69が縦送りカム67,67に係合して縦送り作動軸68を若干回動させ、揺動リンク70を揺動させる。すると、この揺動リンク70の揺動でいずれか一方の駆動ギア71,72がその係合歯一つ分だけ回転して縦送り駆動軸57を一定角度だけ回転駆動し、これによって、ガイドフレーム45,45内の搬送チェーン60,60がポット部p一個分だけ下方へ縦送りされる。
【0025】
このようにして、苗トレイTの横一列のすべてのポット部pから苗nの取り出しを終えた時点で、苗トレイ縦送り装置42により苗トレイTを縦方向に1ピッチだけ送り、苗載置台左右移動装置41により次列の横一列分のポット部pの苗を一株づつ順次苗取出装置36による苗取出位置に供給する構成となっている。
【0026】
苗取出装置36は、互いに離れて位置する複数の棒状体よりなる苗取出爪81と、この苗取出爪81を先端に設けた爪支持体82と、苗取出爪81を長手方向に進退案内する爪ガイド83と、前記爪支持体82及び爪ガイド83をそれぞれ苗トレイTのポット部pに対して往復動自在に支持する保持体84と、爪支持体82及び爪ガイド83を適正に往復動作させる爪動作機構85とを有している。前記爪動作機構85は、苗トレイTと苗案内筒86との間で苗取出爪81を姿勢変更しながら往復動作させるものであり、植付伝動ケ−ス30の上部右側から苗取出伝動用チェ−ン87を介して苗取出駆動ケ−ス88の右側から入力軸88aにより該ケ−ス88内に伝動され、該苗取出駆動ケ−ス88からの回転動力によって、図6、図10及び図11において反時計回りに回転駆動するクランク体89を回動軸90に設けている。従って、前記苗取出駆動ケ−ス88が、苗取出装置36の駆動部となっている。尚、前記苗取出伝動用チェ−ン87には、該チェ−ン87の上方、下方及び右方を覆う断面がコの字型プレ−トで構成されるカバ−体87aを設けている。前記クランク体89にはクランクピン91が側方に突設されていると共に、クランク体89と同軸心として駆動カム92が備えられている。尚、前記苗取出駆動ケ−ス88は、苗取出装置支持フレ−ム93に固着して取り付けられている。また、前記苗取出装置支持フレ−ム93は、中間フレ−ム34に固着されている。前記支持フレーム93には前記クランク体89の下方で揺動アーム94の下部が揺動軸94aにより枢結されていて、この揺動アーム94の中途部には上下方向(アーム長手方向)に延びる溝カム95が形成され、この溝カム95にクランク体89のクランクピン91が挿通係合されている。前記溝カム95は中央の円弧部の両端に、逆円弧部と直線部とを連続形成した形状であり、前記円弧部と逆円弧部とは角ばった境目がない円滑な曲線で接続されており、クランクピン91は図9に示すように、溝カム95の内周面にA→B→C→D→E→Fの順に当接していく。
【0027】
前記A〜Fの各部に対応して苗取出爪4の先端の移動行程が決定されており、F行程とA行程の境目をポイントP1、A行程とB行程の境目をポイントP2、C行程とD行程の境目をポイントP3、D行程とE行程の境目をポイントP4と符号を付けている。溝カム95は苗載置台35上の苗トレイTから苗を取り出すために揺動アーム94を揺動するE〜F行程の距離が短く、一方、苗植付装置6へ土付苗nを供給するために揺動アーム94を揺動するC〜D行程の距離が長く設定されており、早戻り機構が構成されている。すなわち、往復速度を比較すると、苗取出爪81によってポット部pから苗nを取り出すための復行程Yのときはその移動を早くし、ポット部pから苗nを取り出して苗案内筒86に受け渡す往行程Xのときは遅く移動するようにして、苗nの移送途中の落下を防止しながら早戻りさせて、苗取出・供給の効率化を図っている。
【0028】
揺動アーム94の上部には保持体84がピン94bを介して枢結されている。この保持体84はピン94bを設けた部位が筒形状に形成されており、この筒状部には、軸方向移動自在にパイプ製の爪支持体82が挿通案内されて、この爪支持体82は苗載置台35の苗トレイTに向かって出退可能となっている。この爪支持体82の先端部に、ポット部p内の苗nの床土部に斜め方向から突き刺される苗取出爪81が取付けられている。この苗取出爪81は、図7で示すように、金属棒材(望ましくは表面にフッ素樹脂をコーティングしたもの)、硬質樹脂棒材等の棒状体よりなっていて、左右両側に配置された一対(2本)の爪体81a,81aにて構成されており、この一対の爪体81a,81aは同一面上に間隔をおいて並設されている。また、前記爪体81a,81aは、その先端が側面視で上向テーパとされると共に平面視において先細りテーパとされることで先細状とされて苗nの床土部分への突入抵抗を少なくしている。
【0029】
また、保持体84にはブラケット96を介して遊転自在にローラ97が取付けられ、このローラ97は支持フレーム93の上部にピン98aを介して揺動自在に取付けられたガイド板98に形成されたカム溝99に係合している。前記ガイド板98は突出腕の先端に転動ローラ100を有し、この転動ローラ100は駆動カム92上に当接されていて、図6、図10及び図11における駆動カム92の反時計方向の回転によりガイド板98をピン98aを中心として揺動可能にしている。ピン98aを中心とするガイド板98の揺動は、苗取出爪81がポット部pに向って進出するときは、突入開始点の手前から、苗nの葉を下側からすくい込むように、苗取出爪81の先端を揺動アーム94上部のピン94b回りに首振りするようにしていると共に、揺動アーム94の揺動角度に応じた保持体84の姿勢(特に、揺動アーム94に対する保持体84の相対角度)を規制している。また、ポット部pから取り出された苗nを苗案内筒86の上方に移送させるときには、苗取出爪81を大きく前下方へ移動させると共に若干後側に向いた下向き姿勢に変更し、苗nを略鉛直姿勢にする。そのために、カム溝99の前部側(図6、図9及び図10視で左側)は、ローラ97を揺動アーム94の揺動軸94aから離れる方向に移動させる形状となっている。
【0030】
爪支持体82の外周には、図7に示すように、その基端部に設けた基体101と保持体84の筒状部との間に、爪支持体82を苗載置台35から退く方向に付勢するコイルスプリング102が介装されており、爪支持体82の前端部には爪取り付け具103が嵌合固定されている。この爪取り付け具103に苗取出爪81を構成する爪体81a,81aの基端側を直角に折り曲げたそれぞれ軸81b,81bを枢支しており、一対の爪体81a,81aは爪取り付け具103に対して先端が遠近移動するように揺動可能になっている。前記保持体84の下端部には、押出リンク104をピン104aを介して回動自在に枢結している。この押出リンク104の先端部には長溝104bを形成し、爪取り付け具103の突出腕に設けたピン103aと係合している。この押出リンク104には略円弧状のカム板105を設け、このカム板105はクランク体89のクランクピン91と当接可能に設けられている。クランクピン91がF行程の後期の位置にくるのに対応して揺動アーム94が苗載置台35側の揺動端に達するときに、回動してくるクランクピン91によってカム板105を介して押出リンク104を揺動させ、保持体84に対して爪取り付け具103及び爪支持体82を苗載置台35側へ向けて押動し、コイルスプリング102を圧縮する。これにより、苗取出爪81は突出する。尚、図6の状態で、保持体84は苗トレイTに略最接近した位置すなわちガイド部106の先端が苗nの葉を下側からすくい上げながら苗トレイTに近づいて最接近した位置(ポイントP1)であり、この状態になるまで苗取出爪81を上昇させる揺動アーム94の揺動は減速してきて、F行程の後期(ポイントP1の若干手前)からクランクピン91がカム板105と当接を開始している。
【0031】
83は爪支持体82、基体101及び爪取り付け具103に長手方向摺動自在に挿入された爪ガイドであり、丸棒等で形成されていて、その前端にガイド部106を形成する部材が左右の爪体81a,81aに跨がって装着され、後端に側面視L字板状の作動部材107が装着され、中途部に止め具108が固着され、この止め具108と基体101との間にスプリング109が嵌装されている。図7に示すように、前記爪ガイド83は苗取出爪81の左右の爪体81a,81aとで三角形状に配置されており、ガイド部106には2つの爪挿通孔106a,106aを形成し、この爪挿通孔106a,106aの間隔は、左右の爪体81a,81aの枢支部間隔K(枢支部である軸81b,81bの間隔)より狭く設定されて一対の爪体81a,81aが挿通されている。従って、爪体81a,81aと爪ガイド83とが相対移動すると爪体81a,81aの爪先端間距離Lが変化する。すなわち、ガイド部106が爪体81a,81aの先端側に位置するとき爪先端間距離Lが最も広く、この状態からガイド部106を不動にしておいて爪体81a,81aを突出していくと、爪体81a,81aの基端部側はガイド部106に近づき、爪先端間距離Lは次第に狭くなる。そのため、苗nを苗トレイTのポット部pから取り出すべく苗取出爪81を前進させていくと、該苗取出爪81の爪体81a,81aの先端は突き進みながら互いに近づき、苗nの左右の中心に対して爪体81a,81aは傾斜した略直線状の軌道上を移動するようになっている。また、前記苗取出爪81で苗nを取り出した状態で爪ガイド83のガイド部106を苗取出爪81の基部側に位置する状態から先端側へ移動すると、爪先端間距離Lは狭い状態から広くなり、これと平行にガイド部106が苗nと当接して苗取出爪81から押し出す構成となっている。このとき、苗nに対して苗取出爪81の爪体81a,81aの先端は、突入した軌道と略同一軌道で抜けることになり、突入時も離脱時も苗nの床土部の損傷を最小限に抑える。図9に示すように、前記苗取出爪81は、ポット部p内の苗nの横方向の中心に対して、表面側(ポット部pの開口縁側)で遠くかつ底面側で近づくように突入すべく傾斜配置されており、苗nは略截頭四角錐形状であるので、その表面の下側の2隅から底面中央へ2本の爪体81a,81aを突き刺すようになり、苗nの葉、茎及び根を突き刺すことがなく、またそれに加えて左右の爪体81a,81aの先端が狭くなるので、苗取出爪81がポット部3の底近傍に衝突しないようになっている。
【0032】
前記保持体84には作動片110を軸111を介して枢支し、スプリング112によって図6視で時計方向に付勢されており、この作動片110は1本の足と左右両腕とを有する略T字形状であり、左腕にはロック部110aを、右腕には解除部110bを、足には押動部110cを形成している。前記爪ガイド83に固着の作動部材107は爪ガイド83と平行な部分107aを有し、この部分107aは保持体84によって回り止め状態で摺動案内しており、その摺動面に突出した前記作動片110のロック部110aと係合して、爪ガイド83の突出方向への移動を規制している。前記爪支持体82の後端の基体101にはロックアーム113を枢支しており、このロックアーム113はスプリング112によって時計方向に付勢されており、前部側に保持体84の係合部84aと係合可能な被係合部113aと、傾斜面113bと、前方に突出した突起113cとを形成している。爪支持体82は突出した状態でロックアーム113の被係合部113aが保持体84の係合部84aと係合することによりその状態が保持され、作動片110が回動することによりロック部110aによる作動部材107の部分107aに対するロックが解除され、爪ガイド83が突出して部分107aが傾斜面113bと当接することにより、被係合部113aが係合部84aから離脱され、この離脱が不完全であっても、作動片110が更に回動することにより解除部110bが突起113cを突き上げて、被係合部113aを係合部84aから強制離脱させる。前記作動片110の押動部110cは、ガイド板98に位置調整自在に設けたロック解除部材114と当接することにより回動するようになっており、保持体84が苗取出爪81を略下向き姿勢の状態に移動してきたときにロック解除部材114と当接して、爪ガイド83を突出させ、その後に爪ガイド83を伴って爪支持体82を後退させる。なお、ロック解除部材114はボルト又はピン等で形成されている。
【0033】
また、ロック部110aを有する作動片110、作動部材107及びロックアーム113等で、爪ガイド83を爪先端側へ移動したときに爪支持体82と爪ガイド83とを同時に後退させる戻し連動手段115が構成され、解除部110bを有する作動片110及びロックアーム113等で、戻し連動手段115作動後に爪支持体82の戻り動作を保障する戻し保障手段116が構成されている。
【0034】
これにより、苗取出装置36は、図10に示すように、苗トレイTにおけるポット部p内の苗nに対して、苗取出爪81(一対の爪体81a,81a)を葉の下側からすくい上げながら苗nの中心に対して傾斜状態で床土部分(根鉢)に突入するA行程と、突き刺した土付苗nを苗載置台35から退く方向への移動でポット部p深さの中途まで取出すB行程と、苗取出爪81をポット部p内から姿勢変更しかつ移動して苗トレイTに対向する姿勢から略下向き姿勢に移行するC行程と、このC行程に続いて苗取出爪81を移動して苗案内筒86に対向する略下向き姿勢に移行し且つその最終位置で苗取出爪81とそれを案内している爪ガイド83との相対移動で苗取出爪81から苗nを離脱して苗案内筒86へ落下供給するすると共に苗取出爪81を後退させるD行程と、苗n離脱後の苗取出爪81を復動させるE行程と、このE行程に続いてA行程まで苗取出爪81を略下向き姿勢から苗トレイTに向く姿勢へ変更しながら復動させるF行程とを有する。従って、前記保持体84、クランク体89、駆動カム92、揺動アーム94、ガイド板98及び押出リンク104等から爪ガイド83及び爪支持体82等を支持し、苗トレイTのポット部pに向く苗取出し姿勢から苗案内筒86に向く後側下向きの苗離脱姿勢まで姿勢変更しながら移動し、苗取出し姿勢で苗nを取出し、爪動作機構85により苗離脱姿勢で苗nを落下する動作を行わせる構成となっている。
【0035】
また、苗取出装置36の苗取出駆動ケ−ス88から右方へ延びる伝動軸88bが苗載置台用伝動ケース50内に突入しており、該伝動軸88bの伝動により前記苗載置台用ケ−ス50内を介して苗載置台左右移動装置41及び苗トレイ縦送り装置42を作動する構成となっている。
【0036】
尚、主フレ−ム16は、前記苗載置台35及び苗取出装置36の下方を通過するように配置されて、主伝動ケ−ス3と操縦ハンドル8とを繋いだ構成となっている。また、苗取出用伝動チェ−ン87が植付伝動ケ−ス30の上部から後上側に配設されているのに対して苗植付装置駆動ケ−ス31が前記植付伝動ケ−ス30の上部から左側に延びた後後下側に配設されており、苗取出装置36ならびに苗取出伝動用チェ−ン87ならびに苗取出駆動ケ−ス88と苗植付装置6ならびに苗植付装置駆動ケース31ならびに苗植付具作動機構33とが側面視で重複しないように配置されている。
【0037】
苗供給部7の前側には、育苗された野菜苗を収容する苗トレイTを載置する予備苗載置台120を設けている。この予備苗載置台120は、植付伝動ケ−ス30から上方に延びる左右の苗載置台支持フレ−ム121,121に取り付けられている。従って、作業者が、前記予備苗載置台120上の苗トレイTを苗供給部7の苗載置台35へ供給するようになっている。また、苗供給部7の左方及び右方は、予備苗載置台120が設けられず、作業者が前記苗載置台35へ苗トレイTを供給するための作業空間が構成されている。
【0038】
苗植付具作動機構33は、前側リンク機構122及び後側リンク機構123を備えて構成される。前記前側リンク機構122は、基端側が植付伝動ケ−ス30に取り付けられた前側第一リンク122aの他端側に前側第二リンク122bが連結して構成され、前記前側第二リンク122bの後端部に植付カップ32の基部が連結されている。同様に、前記後側リンク機構123は、基端側が苗植付装置駆動ケ−ス31に取り付けられた後側第一リンク123aの他端側に後側第二リンク123bが連結して構成され、前記後側第二リンク123bの後端部に植付カップ32の基部が連結されている。そして、前記前側第二リンク122b、前記後側第二リンク123bの中途部にそれぞれ前側駆動ア−ム122c、後側駆動ア−ム123cを設けており、該前側駆動ア−ム122c、該後側駆動ア−ム123cは苗植付装置駆動ケ−ス31からの動力により回転駆動するようになっている。従って、前記前側駆動ア−ム122c及び前記後側駆動ア−ム123cの駆動により前側リンク機構122と後側リンク機構123とで構成される苗植付具作動機構33が作動し、該作動機構33の後端部に取り付けられた植付カップ32を上下方向に長いル−プ軌跡Cを描くように昇降させるようになっている。前記苗植付具作動機構33の作動により、苗取出装置36の直下の苗受け継ぎ位置Aから圃場の苗植付位置Bの間で昇降させるようになっている。尚、前記苗受け継ぎ位置A及び前記苗植付位置Bは、左右方向において左右の前輪4,4間及び左右の後輪5,5間の中央となっている。そして、前側リンク機構122は植付カップ32の前方に、後側リンク機構123は苗植付装置駆動ケ−ス31の右側で植付カップ32の左方に設けられ、よって、苗植付具作動機構33は、植付カップ32に対して左寄りに設けられている。また、この苗植付具32と予備苗載置台120の後端との間に引張スプリング124を設けており、該引張スプリング124により前記苗植付具32を上側に付勢して苗植付具作動機構33による苗植付具32の上昇を助長するようになっている。そして、この引張スプリング124は、植付カップ32に対して左側で苗植付具作動機構33の近くに設けられており、苗取出装置36と干渉しないようになっている。
【0039】
前記植付カップ32は、前後方向に2分割して下部を開閉する構成となっており、苗取出装置36から受け継いだ一株のポット苗nを収容した状態で下降し、苗植付位置Bで下部を前後に開いて圃場に植付穴を形成すると共に該植付穴に苗nを供給して植え付けるようになっている。
【0040】
次に、植付カップ32の開閉の作動構成について説明する。植付カップ32は前部32cと後部32dとを別体にして設けられ、前記前部32cを後側第二リンク123bの後端部に設けた回動軸125回りに回動する左右の前部支持プレ−ト126,126、前記後部32dを前側第二リンク122bの後端部に設けた回動軸127回りに回動する左右の後部支持プレ−ト128,128に固着している。前記前部支持プレ−ト126,126と前記後部支持プレ−ト128,128との間には、双方のプレ−ト126,126,128,128を連結する連結軸129,129が左右それぞれ側面視で同位置に設けられている。左側の前部支持プレ−ト126,126には開閉用ロッド130の一端を取り付け、該開閉用ロッド130の他端を後側第一リンク123aと後側第二リンク123bとの連結軸131回りに回動する開閉用ア−ム132の先端部に取り付けた構成となっている。また、後側駆動ア−ム123cの先端部には開閉用カム133を設け、該開閉用カム133が前記開閉用ア−ム131の中途部に設けたロ−ラ134に下側から当接して苗植付具32の昇降作動軌跡Cの下死点で前記開閉用ア−ム132の下側への回動を規制し、前記開閉用ロッド130により植付カップ32の前部32cを前方に回動させるようになっている。尚、植付カップ32の後部32dは前部32cの前方への回動に伴って前部支持プレ−ト126,126と後部支持プレ−ト128,128とを連結する連結軸129,129を介して前側第二リンク122bの後端部に設けた回動軸127回りに後方へ回動する構成となっており、植付カップ32の前部32cと後部32dとが互いに反対方向へ回動して植付カップ32の下部を開くようになっている。尚、前部支持プレ−ト126,126と後部支持プレ−ト128,128との間には閉用スプリング135を設け、この閉用スプリング135により植付カップ32の下部が閉じる方向に植付カップ32を付勢している。
【0041】
また、前記植付カップ32の上側には、苗取出装置36から落下供給される苗の落下を案内する苗案内筒86を設けている。この苗案内筒86は、上部苗案内筒86aと下部苗案内筒86bとで構成され、それぞれ上下方向にわたって同径の筒体で構成され、前記上部苗案内筒86aと前記下部苗案内筒86bとを順に苗が通過するようになっている。前記上部苗案内筒86aは、苗載置台35の前側の左右移動ガイドレ−ル52に支持されて機体に固着された構成となっており、苗取出装置36が苗離脱姿勢で苗nを押出すときの押出し方向(後側下方向)と同方向に筒全体を傾斜して設けている。これにより、前記苗押出し方向が鉛直下方向に対して傾斜しているのに拘らず、苗が苗案内筒86の中央に安定して案内されながら落下供給される。また、前記下部苗案内筒86bは、所定の軌跡Cを描いて昇降する苗植付装置6の植付カップ32と一体で昇降するようになっており、前記植付カップ32と同様に鉛直方向に設けられ、該筒86を介して前記植付カップ32へ苗が落下供給されるようになっている。そして、前記植付カップ32の昇降の上死点位置で苗取出装置36から苗案内筒86に苗が落下供給されるようになっており、このとき上部苗案内筒86aの下端と下部苗案内筒86bの上端とが近接して一連の案内筒を構成する。尚、前記上部苗案内筒86aの下端と前記下部苗案内筒86bの上端とが近接できるように、上部苗案内筒86aの下端を下部苗案内筒86bの上端と同様に略水平面上に構成している。これらの苗案内筒86により、苗取出装置36から落下供給される苗が植付カップ32内へ確実に且つ苗の位置及び姿勢が安定した状態で供給され、植付カップ32による苗の植付姿勢を適正に安定させることができる。
【0042】
また、前記植付カップ32の前方には圃場面感知プレ−ト141を設けている。該圃場面感知プレ−ト141は左右方向の回動支点軸141a回りに回動可能に設けられ、接地することによる該プレ−ト141の回動に伴って連結ロッド142,143等を介して油圧切替バルブ部18の昇降操作バルブが操作され、油圧昇降シリンダ17が作動するようになっている。従って、前輪4,4及び後輪5,5が走行する畝の谷部の凹凸により機体が畝の上面に対して上下動しても、苗植付装置6により苗が所定の植付深さに植え付けられるように後輪5,5を昇降するようになっている。
【0043】
植付カップ32の後側には、圃場に植え付けた苗の側方の土壌を鎮圧する鎮圧輪144,144を左右それぞれに設けている。この鎮圧輪144,144は、主フレ−ム16に取り付けられた左右方向の回動軸145a回りに回動可能な鎮圧輪支持フレ−ム145に回転自在に取り付けられ、該鎮圧輪144,144、前記鎮圧輪支持フレ−ム145及び鎮圧輪ウエイト146の自重により常に畝の上面に接地して植え付けた苗の側方を鎮圧するようになっている。鎮圧輪144,144は、圃場内の畝の上面に接地した状態で機体が進行することにより回転するようになっている。
【0044】
前記操縦ハンドル8の前側で苗供給部7の後側には、操作パネル147を設けている。この操作パネル147には、後輪5,5及び苗植付装置6並びに苗供給部7の駆動を共に入切可能な主クラッチレバ−148と、油圧昇降シリンダ17による機体の昇降操作及び苗植付装置6並びに苗供給部7の駆動の入切のみが行える植付・昇降レバ−149とを設けている。
【0045】
また、操縦ハンドル8の左右それぞれの把持部8a,8aの下方にはサイドクラッチレバ−150,150を設け、このサイドクラッチレバ−150,150の操作により左右一対の後輪5,5の左右一方の駆動を断つようになっている。そして、オペレ−タが操縦ハンドル8を押し下げ前輪4,4を宙に浮かせた状態で左右一方のサイドクラッチレバ−150を操作して左右一方の後輪5の駆動を断ち、該後輪5を中心に機体を旋回させるようになっている。従って、機体の旋回時及び路上走行時、オペレ−タが苗供給部7より後側に設けられた操縦ハンドル8を把持して操作することにより機体の操向操作等が行われる。
【0046】
以上により、この歩行型の野菜苗移植機1は、走行部と後部に操縦ハンドル8とを備え、苗載置台35上の苗を苗取出装置36により一株づつ苗植付装置6へ供給し、該苗植付装置6により圃場に苗を移植する構成とし、前記走行部の主伝動ケ−ス3と前記操縦ハンドル8とを繋ぐ主フレ−ム16を前記苗植付装置6の苗植付位置の右側に設けると共に、苗取出駆動ケ−ス88で構成される苗取出装置36の駆動部を前記苗植付位置に対して前記主フレ−ム16と左右方向において同側の右側に設けている。
【0047】
従って、この歩行型の野菜苗移植機1は、走行部により機体を走行させながら、苗載置台35上の苗を苗取出装置36により一株づつ苗植付装置6へ供給し、該苗植付装置6を作動して、圃場に苗を移植していく。そして、畝の終端等での機体の旋回時及び路上走行時には、機体の後部に設けられた操縦ハンドル8をオペレ−タが把持して機体の操向操作等が行えるようになっている。そして、作業者が、前記苗植付装置6の苗植付位置Bに対して主フレ−ム16とは左右方向において反対側すなわち左側から苗取出装置36の作動状態を視認することができる。
【0048】
よって、主フレ−ム16を前記苗植付装置6の苗植付位置Bの右側に設けているので、作業者が前記苗植付位置Bに対して左側から苗取出装置36の作動状態を視認するとき、前記主フレ−ム16が邪魔にならずに容易に行えると共に、苗取出駆動ケ−ス88で構成される苗取出装置36の駆動部を前記苗植付位置Bに対して前記主フレ−ム16と左右方向において同側の右側に設けているので、前記苗取出装置36の駆動部が邪魔にならずに容易に行え、苗植付装置6による苗の植付姿勢や植付深さ等が不適正になったり、該苗植付装置6に苗が供給されずに苗の植付において欠株を生じたりすることを防止することができる。
【0049】
また、この歩行型の野菜苗移植機1は、前記苗取出装置36の駆動部となる苗取出駆動ケ−ス88の左右方向において前記苗植付位置Bとは反対側すなわち右側から苗取出伝動用チェ−ン87を介して前記苗取出駆動ケ−ス88内へ動力が伝達されるようにしているので、作業者が右側から苗取出装置36の作動状態を視認するとき、前記苗取出伝動用チェ−ン87が邪魔にならずに容易に行え、苗取出装置36により苗植付装置6へ苗が不適正に供給されて苗植付装置6による苗の植付姿勢や植付深さ等が不適正になったり、該苗植付装置6に苗が供給されずに苗の植付において欠株を生じたりすることを防止することができる。
【0050】
また、苗植付装置6の苗植付具32を昇降させる苗植付具作動機構33及び苗植付装置駆動ケース31を前記苗植付位置Bに対して主フレ−ム16とは反対側すなわち左側に設けているので、前記苗植付位置Bに対して苗取出伝動用チェ−ン87、苗取出駆動ケ−ス88ならびに主フレ−ム16と前記苗植付具作動機構33ならびに苗植付装置駆動ケ−ス31とが左右に振り分けて配置されるので、左右バランスのよい機体構造を得ることができる。また、前記苗植付具作動機構33を前記苗植付位置Bに対して前記苗取出伝動用チェ−ン87、前記苗取出駆動ケ−ス31ならびに前記主フレ−ム16とは左右方向において反対側すなわち左側に設けているので、作業者が前記主フレ−ム16側すなわち右側から苗植付状態の視認を前記苗植付具作動機構33が邪魔にならずに容易に行え、苗植付装置6による苗の植付姿勢や植付深さ等が不適正になったり、該苗植付装置6に苗が供給されずに苗の植付において欠株を生じたりすることを防止することができる。
【0051】
また、主フレ−ム16の後端部に設けた操縦ハンドル8を苗植付装置6の苗植付位置Bに対して右側に設け、苗植付具作動機構33を前記苗植付位置Bに対して前記操縦ハンドル8とは反対側すなわち左側に設けているので、作業者が前記操縦ハンドル8側すなわち右側から苗植付状態の視認を苗植付装置6の前記苗植付具作動機構33が邪魔にならずに容易に行える。尚、苗植付装置6と苗取出装置36との双方の作動状態に影響されるために苗取出装置36の作動状態より視認する必要性の高い苗植付状態を操縦ハンドル8側から容易に視認できるので、通常植付作業時に前記操縦ハンドル8付近にいる作業者が左側の前後輪4,5が走行する畝の谷部に移動しなくても少し前方に移動するだけで苗植付状態を視認することができる。
【0052】
また、苗取出用伝動チェ−ン87が植付伝動ケ−ス30の上部から後上側に配設されているのに対して苗植付装置駆動ケ−ス31が前記植付伝動ケ−ス30の上部から左側に延びた後後下側に配設され、苗取出伝動用チェ−ン87ならびに苗取出駆動ケ−ス88と前記苗植付具作動機構33ならびに苗植付装置駆動ケ−ス31とを側面視で重複しないように互いに上下方向の位置を相違させているので、苗取出から苗植付までの苗の移送スペ−スを広くとることができて苗取出装置36による苗植付装置6への苗供給及び苗植付装置6による苗植付を向上を図ることができると共に、左側方から苗取出装置36の作動状態を視認するとき苗植付具作動機構33ならびに苗植付装置駆動ケ−ス31が邪魔にならずに容易に行え、同様に右側方から苗植付状態を視認するとき苗取出伝動用チェ−ン87ならびに苗取出駆動ケ−ス88が邪魔にならずに容易に行える。
【0053】
また、苗植付具32を上側に付勢する引張スプリング124を前記苗植付位置Bに対して前記苗植付具作動機構33と同側すなわち左側に設けているので、苗取出装置B、苗取出伝動用チェ−ン87ならびに苗取出駆動ケ−ス88と前記引張スプリング124とが干渉しないようにすることができると共に、前記引張スプリング124を適正な付勢力を維持することができる位置及び方向に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】歩行型の野菜苗移植機の側面図
【図2】歩行型の野菜苗移植機の平面図
【図3】苗載置台を示す斜視図
【図4】苗載置台の側面断面図
【図5】苗載置台の平面断面図
【図6】苗取出装置を示す側面図
【図7】苗取出装置を示す平面断面図
【図8】苗取出装置を示す正面図
【図9】揺動ア−ムを示す側面図
【図10】苗取出装置の苗トレイからの苗取出時を示す側面断面図
【図11】苗取出装置の苗植付装置への苗供給時を示す側面断面図
【図12】苗植付装置を示す側面図
【図13】苗植付装置を示す平面図
【符号の説明】
1…歩行型の野菜苗移植機、6…苗植付装置、8…操縦ハンドル、16…主フレ−ム、32…植付カップ(苗植付具)、33…苗植付具作動機構、35…苗載置台、36…苗取出装置、87…苗取出伝動用チェ−ン、88…苗取出駆動ケ−ス、124…引張スプリング、B…苗植付位置

Claims (1)

  1. 走行部と後部に操縦ハンドル(8)とを備え、苗載置台(35)上の苗を苗取出装置(36)により一株づつ苗植付装置(6)へ供給し、該苗植付装置(6)が昇降して圃場に苗を移植する歩行型の苗移植機において、前記走行部と前記操縦ハンドル(8)とを繋ぐフレ−ム(16)を前記苗植付装置(6)の苗植付位置(B)の左右一方側に設け、前記苗取出装置(36)の駆動部(88)を前記苗植付位置(B)に対して前記フレ−ム(16)と左右方向において同側に設け、前記苗植付装置(6)の苗植付具(32)を昇降させる昇降作動機構(33)を前記苗植付位置(B)に対して前記フレ−ム(16)とは左右方向において反対側に設けると共に、前記苗植付具(32)を上側に付勢する引張スプリング(124)を前記苗植付位置(B)に対して前記昇降作動機構(33)と左右方向において同側に設けたことを特徴とする歩行型の苗移植機。
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