JP2003210011A - 苗移植機 - Google Patents

苗移植機

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JP2003210011A
JP2003210011A JP2002014537A JP2002014537A JP2003210011A JP 2003210011 A JP2003210011 A JP 2003210011A JP 2002014537 A JP2002014537 A JP 2002014537A JP 2002014537 A JP2002014537 A JP 2002014537A JP 2003210011 A JP2003210011 A JP 2003210011A
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seedling
seedlings
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planting
placing table
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JP2002014537A
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Isao Ishida
石田  伊佐男
Yusuke Kadoie
祐介 門家
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 苗載置台上の苗を苗取出装置により取り出し
て苗植付装置へ供給し、該苗植付装置により圃場に苗を
移植する苗移植機において、苗植付装置による苗の植付
姿勢や植付深さを適正に維持しながら苗取出装置による
苗の取出を適確に行える苗移植機を構築する。 【解決手段】 上記構成の苗移植機において、エンジン
2からの動力を分岐して苗取出装置36及び苗植付装置
6へ伝動する構成とすると共に、苗取出装置36へ伝動
すべく分岐された伝動経路に不等速伝動機構160,1
60を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、苗取出装置によ
り苗を取り出して苗植付装置へ供給し、該苗植付装置に
より圃場に苗を移植する構成の苗移植機の技術分野に属
する。
【0002】
【従来の技術】特開平8−205627号公報に示され
るように、苗載置台移動装置により苗載置台を移動させ
て該苗載置台上の苗を所定の苗取出位置へ供給し、該苗
取出位置にある苗を苗取出装置により取り出して苗植付
装置へ供給し、該苗植付装置により圃場に苗を移植する
野菜苗移植機において、原動機からの動力を前記苗取出
装置及び苗植付装置へ伝動する構成とすると共に、不等
速伝動機構を介して伝動して苗取出装置及び苗植付装置
を駆動し、苗取出装置の苗を取り出してから苗植付装置
へ供給するまでの復行程の作動速度が、苗植付装置へ苗
を供給してから次の苗を取り出すべく苗取出位置へ向か
う往行程の作動速度より遅くなるように構成されたもの
が知られている。これにより、苗取出装置において、苗
を取り出してから苗植付装置へ供給するまでの復行程で
の作動速度が遅くなるので、苗取出装置から苗が不測に
落下することなく確実に苗を苗植付装置へ供給すること
ができる。
【0003】尚、この苗移植機において前記不等速伝動
機構を介して苗載置台移動装置へ伝動する構成も開示さ
れており、これにより苗載置台の横移動速度が不等速に
なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の苗移植機に
おいては、同一の不等速伝動機構を介して伝動して苗取
出装置及び苗植付装置を駆動するので、苗取出装置及び
苗植付装置が共に同期して不等速作動する。従って、苗
取出装置が確実に苗を苗植付装置へ供給するべく不等速
作動するのに連動して苗植付装置が不等速作動するの
で、苗植付装置を所望の作動速度で作動させられなくな
り、例えば機体の走行を加味した苗植付装置の植付作動
の動軌跡が不適正になったりして、適正な植付姿勢や植
付深さで苗を植え付けることが困難になるおそれがあ
る。
【0005】また、上記構成の苗移植機においては、苗
を取り出してから苗植付装置へ供給するまでの復行程で
の作動速度が遅くなるように苗取出装置を不等速作動さ
せるものであり、苗を取り出すときの苗取出装置の作動
速度は不等速作動における平均的な作動速度になるの
で、苗取出装置の作動速度が速いために苗取出時に苗の
床部が崩れたり確実に苗を取り出せなかったりするおそ
れがある。
【0006】更に、上記構成の苗移植機においては、苗
を取り出してから苗植付装置へ供給するまでの復行程で
の作動速度が遅くなるように苗取出装置を不等速作動さ
せるのに同期して苗載置台移動装置を不等速作動させる
ものであるので、苗取出装置が苗を取り出すときの苗載
置台移動装置の作動速度は不等速作動における平均的な
作動速度になるので、苗載置台移動装置の移動速度が速
いために苗取出装置との相対的な位置関係の変化速度が
大きくなりやすく、苗載置台上からの苗取出時に苗の床
部が崩れたり確実に苗を取り出せなかったりするおそれ
がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
顧みて、苗植付装置による苗の植付姿勢や植付深さを適
正に維持しながら苗取出装置による苗の取出を適確に行
える苗移植機を構築すべく、次の技術的手段を講じた。
【0008】すなわち、請求項1に係る発明は、苗載置
台35上の苗を苗取出装置36により取り出して苗植付
装置6へ供給し、該苗植付装置6により圃場に苗を移植
する苗移植機において、原動機2からの動力を分岐して
前記苗取出装置36及び苗植付装置6へ伝動する構成と
すると共に、苗取出装置36へ伝動すべく分岐された伝
動経路に不等速伝動機構160,160を設けたことを
特徴とする苗移植機とした。
【0009】従って、請求項1に記載の苗移植機は、不
等速伝動機構160,160により不等速作動する苗取
出装置36により、苗載置台35上の苗を取り出して苗
植付装置6へ供給する。そして、前記不等速伝動機構1
60,160を介さずに伝動される苗植付装置6を作動
して、圃場に苗を移植していく。
【0010】また、請求項2に係る発明は、苗載置台3
5上の苗を苗取出装置36により取り出して苗植付装置
6へ供給し、該苗植付装置6により圃場に苗を移植する
苗移植機において、苗取出装置36の苗取出時の作動速
度が遅くなるように苗取出装置36への伝動経路に不等
速伝動機構160,160を設けたことを特徴とする苗
移植機とした。
【0011】従って、請求項2に記載の苗移植機は、苗
取出装置36により苗載置台35上の苗を取り出して苗
植付装置6へ供給する。尚、不等速伝動機構160,1
60により、苗取出装置36は、苗取出時の作動速度が
遅くなるように不等速作動する。そして、苗植付装置6
を作動して、圃場に苗を移植していく。
【0012】また、請求項3に係る発明は、苗載置台移
動装置41により苗載置台35を移動させて該苗載置台
35上の苗を所定の苗取出位置へ供給し、該苗取出位置
にある苗を苗取出装置36により取り出して苗植付装置
6へ供給し、該苗植付装置6により圃場に苗を移植する
苗移植機において、苗取出装置36の苗取出作動時に苗
載置台移動装置41の作動速度が遅くなるように苗載置
台移動装置41への伝動経路に不等速伝動機構160,
160を設けたことを特徴とする苗移植機とした。
【0013】従って、請求項3に記載の苗移植機は、苗
載置台移動装置41により苗載置台35を移動させて該
苗載置台35上の苗を所定の苗取出位置へ供給し、該苗
取出位置にある苗を苗取出装置36により取り出して苗
植付装置6へ供給する。尚、不等速伝動機構160,1
60により、苗載置台移動装置41は、苗取出装置36
の苗取出作動時に苗載置台移動装置41の作動速度すな
わち苗載置台35の移動速度が遅くなるように不等速作
動する。そして、苗植付装置6を作動して、圃場に苗を
移植していく。
【0014】
【発明の効果】よって、請求項1に記載の苗移植機は、
不等速伝動機構160,160により苗取出装置36が
不等速作動する構成としたので、苗取出装置36による
苗の取出の適正化を図ることができる。更に、前記不等
速伝動機構160,160を介さずに伝動して苗植付装
置6を作動する構成としたので、苗取出装置36の不等
速作動に関係なく苗植付装置6を作動させることがで
き、苗植付装置6による苗の植付姿勢や植付深さの適正
化を図ることができる。
【0015】また、請求項2に記載の苗移植機は、不等
速伝動機構160,160により苗取出装置36が苗取
出時の作動速度が遅くなるように不等速作動する構成と
したので、苗取出時に苗取出装置36がゆっくりと苗載
置台35上の苗を取り出すことができ、苗の床部を崩さ
ずに苗を取り出すことができると共に、確実に苗を取り
出すことができる。
【0016】また、請求項3に記載の苗移植機は、不等
速伝動機構160,160により苗載置台35が苗取出
装置36の苗取出作動時の作動速度が遅くなるように不
等速に移動する構成としたので、苗取出装置36の苗取
出作動時に、苗載置台35により該苗載置台35上の苗
を所定の苗取出位置へゆっくりと移動させて供給するこ
とができ、苗取出装置36と苗載置台35上の苗との相
対的な位置関係の変化を抑えることができる。従って、
苗取出装置36により、苗の床部を崩さずに苗を取り出
すことができると共に、確実に苗を取り出すことができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明の実施の一形態を図面に
基づき説明する。図1は、苗移植機の一例として歩行型
の野菜苗移植機1を示すものであり、この歩行型の野菜
苗移植機1は、主として前部に原動機としてのエンジン
2及び主伝動ケ−ス3と走行車輪としての左右一対の前
輪4,4及び後輪5,5と後部に苗植付装置6、苗供給
部7及び操縦ハンドル8とを備えて構成される。この歩
行型の野菜苗移植機1は、機体が圃場内の畝をまたぐよ
うに前記前輪4,4及び後輪5,5が畝の谷部を走行
し、畝の上面に前記苗植付装置6により野菜苗を植付け
ていくようになっている。
【0018】前記主伝動ケ−ス3の前部にエンジン載置
台9を固着し、このエンジン載置台9に前記エンジン2
を載置して取り付けた構成となっている。左右方向に設
けた前記エンジン2の出力軸が前記主伝動ケ−ス3内に
突入して、エンジン2の動力が主伝動ケ−ス3内に入力
されるようになっている。主伝動ケ−ス3の左右端には
該主伝動ケ−ス3に対して回動可能な走行エクステンシ
ョンケ−ス10,10を左右それぞれ設け、前記左右の
走行エクステンションケ−ス10,10のそれぞれの端
部に走行チェ−ンケ−ス11,11を固着して設けてい
る。従って、主伝動ケ−ス3内の動力を走行チェ−ンケ
−ス11,11内に伝動する構成となっている。前記走
行チェ−ンケ−ス11,11の回動先端部の左右内側に
は走行車輪である左右一対の後輪5,5をそれぞれ取り
付け、この左右一対の後輪5,5の駆動により機体が走
行するようになっている。従って、主伝動ケ−ス3は、
走行車輪としての後輪5,5に伝動する伝動装置となっ
ている。一方、エンジン載置台9の下部には左右方向に
延びる前輪支持フレ−ム12を前後方向のロ−リング軸
13回りに回動可能に設け、この前輪支持フレ−ム12
の左右両端部に下方に延びる前輪取付部14,14を設
け、前記前輪取付部14,14の下端部に前輪4,4を
取り付け、左右一対の前記後輪5,5のそれぞれの前方
に左右一対の前輪4,4が設けられた構成となってい
る。尚、前記前輪4,4は、遊転輪である。従って、エ
ンジン2、主伝動ケ−ス3、前輪4,4及び後輪5,5
等により走行部を構成している。
【0019】尚、左側の走行エクステンションケ−ス1
0は右側の走行エクステンションケ−ス10よりも左右
に長く設けられており、左側の後輪5を機体の主要部か
ら左側に離れた位置に設けている。これにより、左右の
後輪5,5のトレッドが広くなり、1mを超えるような
例えば2m程度の広幅の畝をまたいで機体を走行させる
ことができる。尚、前輪支持フレ−ム12もロ−リング
軸13に対して左側に長く設けられており、左側の後輪
5の前方に左側の前輪4を配置して後輪5,5と同様に
左右の前輪4,4のトレッドを広くしている。
【0020】前記主伝動ケ−ス3の後端部に固着された
左右フレ−ム15の後部には、右寄りの位置に延びる主
フレ−ム16を設けている。該主フレ−ム16の後端部
には操縦ハンドル8を設け、この操縦ハンドル8が主フ
レ−ム16を介して前記主伝動ケ−ス3に支持された構
成となっている。尚、前記操縦ハンドル8には左右それ
ぞれの把持部8a,8aを備えており、主フレ−ム16
を挟んで左右方向において等間隔に前記左右の把持部8
a,8aを設けている。従って、前記操縦ハンドル8は
右側に偏位して設けられ、通常の植付作業時には、右側
の前輪4,4及び右側の後輪5,5が走行する畝の谷部
を作業者が前記操縦ハンドル8を把持して歩行しながら
苗植付作業を行うようになっている。
【0021】また、主伝動ケ−ス3の後部で左右方向の
中央には、油圧昇降シリンダ17を設けている。この油
圧昇降シリンダ17は、主伝動ケース3に固着された油
圧切替バルブ部18に固着して設けられ、主伝動ケ−ス
3に固着された油圧ポンプ19からの油圧を切り替える
前記油圧切替バルブ部18に備えられた昇降操作バルブ
を操作することにより作動するようになっている。前記
油圧昇降シリンダ17のシリンダロッド端には左右に延
びる横杆20を設け、この横杆20の左右端部にそれぞ
れ後輪昇降ロッド21,22を枢着し該ロッド21,2
2の他端をそれぞれの走行エクステンションケ−ス1
0,10に固着された上側ア−ム10c,10cに枢着
して、前記横杆20と走行エクステンションケ−ス1
0,10とが連結された構成となっている。従って、前
記油圧昇降シリンダ17の伸縮により前記横杆20、前
記後輪昇降ロッド21,22を介して主伝動ケ−ス3の
左右の出力軸3a,3a回りに走行チェ−ンケ−ス1
1,11が回動し、該走行チェ−ンケ−ス11,11の
回動により後輪5,5が上下して機体が昇降する構成と
なっている。
【0022】また、左側の前記後輪昇降ロッド22が伸
縮するように該ロッド22の中途部に油圧ポンプ19か
らの油圧により作動する左右傾斜用油圧シリンダ23を
設けており、該左右傾斜用油圧シリンダ23の伸縮によ
り右側の後輪5の上下位置に対して左側の後輪5を上下
させて、畝の谷部の凹凸に関係なく機体の左右傾斜姿勢
を適正に維持できるようになっている。尚、主伝動ケ−
ス3の右側には振り子式の左右傾斜センサ24が設けら
れて、この左右傾斜センサ24の検出により油圧切替バ
ルブ部18に備えられた左右傾斜操作バルブを介して前
記左右傾斜用油圧シリンダ23を作動させ機体を所定の
左右傾斜姿勢に維持する構成となっている。
【0023】前記苗植付装置6は、一株の苗を圃場に植
付けるべく主伝動ケ−ス3内からの動力が前記主伝動ケ
−ス3の後側の左右フレ−ム15に固着した植付伝動ケ
−ス30及び該植付伝動ケ−ス30に固着した苗植付装
置駆動ケ−ス31を介して伝達され作動するようになっ
ている。前記苗植付装置6は、苗植付具となる植付カッ
プ32と該植付カップ32を所定の軌跡Tを描くように
昇降させるべく作動する苗植付具作動機構33とで構成
される。尚、前記苗植付装置駆動ケ−ス31は、前記植
付伝動ケ−ス30の後端部から前記植付カップ32の左
方に位置するように後側に延設された構成となってい
る。
【0024】尚、前記植付伝動ケ−ス30の上端部と主
フレ−ム16の中途部とを繋ぐ中間フレ−ム34を設け
ており、該中間フレ−ム34により前記植付伝動ケ−ス
30の支持強度を高めている。また、前記苗供給部7
は、主フレーム16の後端部の上側で前記苗植付装置6
の上側に設けられ、縦横に多数の苗を収容した苗トレイ
Tを載置する苗載置台35と該苗載置台35上の苗トレ
イTから一株づつ苗を取り出して植付カップ32へ供給
することができる苗取出装置36とを備えて構成され
る。
【0025】尚、前記苗トレイTは、図3に示すよう
に、可撓性を有する樹脂製であり、縦横に配列された多
数のポット部pを独立して備え、かつ、ポット部pの開
口縁部が相互に平面状に連結されて構成されている。こ
のように、多数のポット部pは苗トレイTの裏面側に突
出し、互いに独立して縦横に列設されているため、苗ト
レイTの裏面側には、各ポット部p間で形成される縦方
向の縦溝部aと横方向の横溝部bとが形成されている。
なお、この苗トレイTに苗nを育成するには、各ポット
部pすべてに床土を充填したあと、そこへ播種して育苗
することにより行われる。
【0026】そして、苗供給部7には、前記苗載置台3
5を左右方向に移動させる苗載置台左右移動装置41と
苗載置台35上の苗トレイTを該苗載置台35に沿って
下側に間欠的に送る苗トレイ縦送り装置42とを備えて
いる。前記苗載置台35は、苗トレイTの底部を横一列
のポット部pに亘って支持する底板43を有し、この底
板43の左右両端に側板44,44が固定されている。
【0027】苗載置台左右移動装置41について説明す
ると、図5に示すように、ガイドフレーム45,45の
左右両側方に配置された左右一対の苗載置台支持フレ−
ム46,46と、この苗載置台支持フレ−ム46,46
間に回動自在に架設された螺旋溝を有する横送り軸47
とを備えている。この横送り軸47は、左右の側板4
4,44に形成された横孔48,48に挿通されてい
て、伝動チェ−ン49を内装する苗載置台用伝動ケース
50内から右側の苗載置台支持フレ−ム46内を介して
回転駆動される。尚、前記苗載置台用伝動ケ−ス50
は、苗載置台35の右側に設けられている。前記横送り
軸47にはその螺旋溝に噛み合う係合部材を有するスラ
イダ51を外嵌し、このスライダ51はガイドフレーム
45,45に連結されている。従って、横送り軸47を
回転駆動すると、スライダ51が左右移動してガイドフ
レーム45,45が左右に往復移動することになる。
尚、左右の苗載置台支持フレ−ム46,46間には、前
後にそれぞれ左右移動ガイドレ−ル52,53を設けて
いる。従って、左右の苗載置台支持フレ−ム46,46
と前後の左右移動ガイドレ−ル52,53とにより枠体
のフレ−ムが構成されている。前記左右移動ガイドレ−
ル52,53は、側面視でコの字型のレ−ル部52a,
53aを備えて構成され、該レ−ル部52a,53aに
苗載置台35の前後左右に設けたガイドロ−ラ54…が
係合して苗載置台35の左右移動を案内する。尚、前側
の左右移動ガイドレ−ル52は中間フレ−ム34に固着
され、後側の左右移動ガイドレ−ル53は操縦ハンドル
8に固着されて支持された構成となっている。
【0028】これにより、苗トレイTのポット部pの横
一列分の苗nを一株づつ順次苗取出装置36による苗取
出位置に供給するようになっている。次に、前記苗トレ
イ縦送り装置42について説明すると、図4に示すよう
に、左右の側板44,44の下部には縦送り駆動軸56
が左右方向に架設されており、左右の側板44,44の
上部には縦送り従動軸57が左右方向に架設されてい
る。また、前記縦送り駆動軸56の両端部にはそれぞれ
駆動スプロケット58,58が固定され、前記縦送り従
動軸57の両端部にはそれぞれ従動スプロケット59,
59が固定されている。この駆動スプロケット58,5
8と従動スプロケット59,59との間には、これらに
亘って搬送チェーン60,60が巻き掛けられ、このチ
ェーン60,60の対向内側に、縦方向に並ぶポット部
p間で形成された横溝部bに嵌合すべく、ガイドフレー
ム45内側へ片持ち状に突設された係合ピン61…を所
定の間隔おきに取り付けている。
【0029】相対向する左右の側板44,44の外周部
には搬送チェーン60,60を外側から覆うフランジ部
62,62を対向内側に向かって突設しており、このフ
ランジ部62,62に苗トレイTの縁部を上から押さえ
付けるための押さえ枠63,63を突設している。他
方、底板43の中央部には、苗トレイTの中央の縦溝部
aに嵌合して縦送り方向に案内するガイドプレート64
が上下方向に沿って延設されている。このガイドプレー
ト64は、底板43の背骨として同底板43を補強する
機能も有する。しかして、押さえ枠63,63と底板4
3との間に苗トレイTを挟み込むようにして、該苗トレ
イTをガイドフレーム45の上方から差し込むと、搬送
チェーン60,60の係合ピン61…が苗トレイTの横
溝部bに嵌合してポット部pを掛止し、この状態で縦送
り駆動軸57を回動することにより苗トレイTが縦送り
されることになる。尚、図4に示すように、側板44,
44の中央部には搬送チェーン60,60を側板44,
44の外周側へ変位させるチェーンタイトナ65,65
を設けており、このチェーンタイトナ65,65により
従動スプロケット59,59を通過した係合ピン61が
苗トレイTの横溝部bの奥へいち早く深く入り込むよう
にして、苗トレイTの縦送りがより確実に行われるよう
にしてある。
【0030】また、底板43の下部には縦送り駆動軸5
7から見て同一半径となるように内側に向かって湾曲し
た湾曲部43aを形成していて、左右の側板44,44
の下部には苗トレイTの上面を上から押さえて前記湾曲
部43aに沿って湾曲させるための押さえ部材66…を
設けている。尚、この押さえ部材66…は、その先端部
が底板43側へ付勢した状態で側板44,44の下部間
に架設した取付シャフト67に固定されている。このた
め、順次縦送りされる苗トレイTは、底板43の湾曲部
43aに沿って下方へ湾曲し、最終的には作業者の手元
である操縦ハンドル8の下方に戻ってくるようになって
いる。
【0031】苗トレイ縦送り装置42は、横送り軸47
の左右両端部に固定された縦送りカム67,67と、ガ
イドフレーム45,45の側板44,44間に架設され
た縦送り作動軸68と、苗トレイTを間欠縦送りする搬
送チェーン60,60を備える前記ガイドフレーム4
5,45とを備えている。縦送り作動軸68の両端部に
は、ガイドフレーム45,45が左端又は右端まで移動
したときに縦送りカム67,67に係合するフォロワ6
9,69が設けられ、この縦送り作動軸68は縦送り駆
動軸57とともに左端部が左側の側板44,44から突
出している。また、縦送り作動軸68の左端突出部分に
は揺動リンク70を設け、駆動軸57の突出部分には、
揺動リンク70が係合する係合歯を有する左右一対の駆
動ギア71,72と縦送り作動軸68を苗トレイTの縦
送り方向のみに回転させるためのワンウェイクラッチ7
3が固定されている。そして、ガイドフレーム45,4
5が左右移動終端に達すると、フォロワ69,69が縦
送りカム67,67に係合して縦送り作動軸68を若干
回動させ、揺動リンク70を揺動させる。すると、この
揺動リンク70の揺動でいずれか一方の駆動ギア71,
72がその係合歯一つ分だけ回転して縦送り駆動軸57
を一定角度だけ回転駆動し、これによって、ガイドフレ
ーム45,45内の搬送チェーン60,60がポット部
p一個分だけ下方へ縦送りされる。
【0032】このようにして、苗トレイTの横一列のす
べてのポット部pから苗nの取り出しを終えた時点で、
苗トレイ縦送り装置42により苗トレイTを縦方向に1
ピッチだけ送り、苗載置台左右移動装置41により次列
の横一列分のポット部pの苗を一株づつ順次苗取出装置
36による苗取出位置に供給する構成となっている。
【0033】苗取出装置36は、互いに離れて位置する
複数の棒状体よりなる苗取出爪81と、この苗取出爪8
1を先端に設けた爪支持体82と、苗取出爪81を長手
方向に進退案内する爪ガイド83と、前記爪支持体82
及び爪ガイド83をそれぞれ苗トレイTのポット部pに
対して往復動自在に支持する保持体84と、爪支持体8
2及び爪ガイド83を適正に往復動作させる爪動作機構
85とを有している。前記爪動作機構85は、苗トレイ
Tと苗案内筒86との間で苗取出爪81を姿勢変更しな
がら往復動作させるものであり、植付伝動ケ−ス30の
上部右側から一対の偏心ギヤ160,160及び苗取出
伝動用チェ−ン87を介して苗取出駆動ケ−ス88の右
側から入力軸88aにより該ケ−ス88内に伝動され、
該苗取出駆動ケ−ス88からの回転動力によって、図
6、図10及び図11において反時計回りに回転駆動す
るクランク体89を回動軸90に設けている。従って、
前記一対の偏心ギヤ160,160、苗取出伝動用チェ
−ン87及び苗取出駆動ケ−ス88等が苗取出装置36
の駆動部となっており、一対の偏心ギヤ160,160
により苗取出装置36へ不等速伝動する構成となってい
る。尚、前記偏心ギヤ160,160はピッチ円が真円
形のギヤで回転中心をピッチ円に対して偏心した構成と
なっており、一対の偏心ギヤ160,160の1回転に
つき前記入力軸88a及び回動軸90並びにクランク体
89が1回転する回転比に設定されている。また、偏心
ギヤ160,160及び苗取出伝動用チェ−ン87に
は、該ギヤ及びチェ−ン87の上方、下方及び右方を覆
う断面がコの字型プレ−トで構成されるカバ−体87a
を設けている。
【0034】前記クランク体89にはクランクピン91
が側方に突設されていると共に、クランク体89と同軸
心として駆動カム92が備えられている。尚、前記苗取
出駆動ケ−ス88は、苗取出装置支持フレ−ム93に固
着して取り付けられている。また、前記苗取出装置支持
フレ−ム93は、中間フレ−ム34に固着されている。
前記支持フレーム93には前記クランク体89の下方で
揺動アーム94の下部が揺動軸94aにより枢結されて
いて、この揺動アーム94の中途部には上下方向(アー
ム長手方向)に延びる溝カム95が形成され、この溝カ
ム95にクランク体89のクランクピン91が挿通係合
されている。前記溝カム95は中央の円弧部の両端に、
逆円弧部と直線部とを連続形成した形状であり、前記円
弧部と逆円弧部とは角ばった境目がない円滑な曲線で接
続されており、クランクピン91は図9に示すように、
溝カム95の内周面にA→B→C→D→E→Fの順に当
接していく。
【0035】前記A〜Fの各部に対応して苗取出爪4の
先端の移動行程が決定されており、F行程とA行程の境
目をポイントP1、A行程とB行程の境目をポイントP
2、C行程とD行程の境目をポイントP3、D行程とE
行程の境目をポイントP4と符号を付けている。溝カム
95は苗載置台35上の苗トレイTから苗を取り出すた
めに揺動アーム94を揺動するE〜F行程の距離が短
く、一方、苗植付装置6へ土付苗nを供給するために揺
動アーム94を揺動するC〜D行程の距離が長く設定さ
れており、早戻り機構が構成されている。すなわち、往
復速度を比較すると、苗取出爪81によってポット部p
から苗nを取り出すための復行程Yのときはその移動を
早くし、ポット部pから苗nを取り出して苗案内筒86
に受け渡す往行程Xのときは遅く移動するようにして、
苗nの移送途中の落下を防止しながら早戻りさせて、苗
取出・供給の効率化を図っている。
【0036】揺動アーム94の上部には保持体84がピ
ン94bを介して枢結されている。この保持体84はピ
ン94bを設けた部位が筒形状に形成されており、この
筒状部には、軸方向移動自在にパイプ製の爪支持体82
が挿通案内されて、この爪支持体82は苗載置台35の
苗トレイTに向かって出退可能となっている。この爪支
持体82の先端部に、ポット部p内の苗nの床土部に斜
め方向から突き刺される苗取出爪81が取付けられてい
る。この苗取出爪81は、図7で示すように、金属棒材
(望ましくは表面にフッ素樹脂をコーティングしたも
の)、硬質樹脂棒材等の棒状体よりなっていて、左右両
側に配置された一対(2本)の爪体81a,81aにて
構成されており、この一対の爪体81a,81aは同一
面上に間隔をおいて並設されている。また、前記爪体8
1a,81aは、その先端が側面視で上向テーパとされ
ると共に平面視において先細りテーパとされることで先
細状とされて苗nの床土部分への突入抵抗を少なくして
いる。
【0037】また、保持体84にはブラケット96を介
して遊転自在にローラ97が取付けられ、このローラ9
7は支持フレーム93の上部にピン98aを介して揺動
自在に取付けられたガイド板98に形成されたカム溝9
9に係合している。前記ガイド板98は突出腕の先端に
転動ローラ100を有し、この転動ローラ100は駆動
カム92上に当接されていて、図6、図10及び図11
における駆動カム92の反時計方向の回転によりガイド
板98をピン98aを中心として揺動可能にしている。
ピン98aを中心とするガイド板98の揺動は、苗取出
爪81がポット部pに向って進出するときは、突入開始
点の手前から、苗nの葉を下側からすくい込むように、
苗取出爪81の先端を揺動アーム94上部のピン94b
回りに首振りするようにしていると共に、揺動アーム9
4の揺動角度に応じた保持体84の姿勢(特に、揺動ア
ーム94に対する保持体84の相対角度)を規制してい
る。また、ポット部pから取り出された苗nを苗案内筒
86の上方に移送させるときには、苗取出爪81を大き
く前下方へ移動させると共に若干後側に向いた下向き姿
勢に変更し、苗nを略鉛直姿勢にする。そのために、カ
ム溝99の前部側(図6、図9及び図10視で左側)
は、ローラ97を揺動アーム94の揺動軸94aから離
れる方向に移動させる形状となっている。
【0038】爪支持体82の外周には、図7に示すよう
に、その基端部に設けた基体101と保持体84の筒状
部との間に、爪支持体82を苗載置台35から退く方向
に付勢するコイルスプリング102が介装されており、
爪支持体82の前端部には爪取り付け具103が嵌合固
定されている。この爪取り付け具103に苗取出爪81
を構成する爪体81a,81aの基端側を直角に折り曲
げたそれぞれ軸81b,81bを枢支しており、一対の
爪体81a,81aは爪取り付け具103に対して先端
が遠近移動するように揺動可能になっている。前記保持
体84の下端部には、押出リンク104をピン104a
を介して回動自在に枢結している。この押出リンク10
4の先端部には長溝104bを形成し、爪取り付け具1
03の突出腕に設けたピン103aと係合している。こ
の押出リンク104には略円弧状のカム板105を設
け、このカム板105はクランク体89のクランクピン
91と当接可能に設けられている。クランクピン91が
F行程の後期の位置にくるのに対応して揺動アーム94
が苗載置台35側の揺動端に達するときに、回動してく
るクランクピン91によってカム板105を介して押出
リンク104を揺動させ、保持体84に対して爪取り付
け具103及び爪支持体82を苗載置台35側へ向けて
押動し、コイルスプリング102を圧縮する。これによ
り、苗取出爪81は突出する。尚、図6の状態で、保持
体84は苗トレイTに略最接近した位置すなわちガイド
部106の先端が苗nの葉を下側からすくい上げながら
苗トレイTに近づいて最接近した位置(ポイントP1)
であり、この状態になるまで苗取出爪81を上昇させる
揺動アーム94の揺動は減速してきて、F行程の後期
(ポイントP1の若干手前)からクランクピン91がカ
ム板105と当接を開始している。
【0039】83は爪支持体82、基体101及び爪取
り付け具103に長手方向摺動自在に挿入された爪ガイ
ドであり、丸棒等で形成されていて、その前端にガイド
部106を形成する部材が左右の爪体81a,81aに
跨がって装着され、後端に側面視L字板状の作動部材1
07が装着され、中途部に止め具108が固着され、こ
の止め具108と基体101との間にスプリング109
が嵌装されている。図7に示すように、前記爪ガイド8
3は苗取出爪81の左右の爪体81a,81aとで三角
形状に配置されており、ガイド部106には2つの爪挿
通孔106a,106aを形成し、この爪挿通孔106
a,106aの間隔は、左右の爪体81a,81aの枢
支部間隔K(枢支部である軸81b,81bの間隔)よ
り狭く設定されて一対の爪体81a,81aが挿通され
ている。従って、爪体81a,81aと爪ガイド83と
が相対移動すると爪体81a,81aの爪先端間距離L
が変化する。すなわち、ガイド部106が爪体81a,
81aの先端側に位置するとき爪先端間距離Lが最も広
く、この状態からガイド部106を不動にしておいて爪
体81a,81aを突出していくと、爪体81a,81
aの基端部側はガイド部106に近づき、爪先端間距離
Lは次第に狭くなる。そのため、苗nを苗トレイTのポ
ット部pから取り出すべく苗取出爪81を前進させてい
くと、該苗取出爪81の爪体81a,81aの先端は突
き進みながら互いに近づき、苗nの左右の中心に対して
爪体81a,81aは傾斜した略直線状の軌道上を移動
するようになっている。また、前記苗取出爪81で苗n
を取り出した状態で爪ガイド83のガイド部106を苗
取出爪81の基部側に位置する状態から先端側へ移動す
ると、爪先端間距離Lは狭い状態から広くなり、これと
平行にガイド部106が苗nと当接して苗取出爪81か
ら押し出す構成となっている。このとき、苗nに対して
苗取出爪81の爪体81a,81aの先端は、突入した
軌道と略同一軌道で抜けることになり、突入時も離脱時
も苗nの床土部の損傷を最小限に抑える。図9に示すよ
うに、前記苗取出爪81は、ポット部p内の苗nの横方
向の中心に対して、表面側(ポット部pの開口縁側)で
遠くかつ底面側で近づくように突入すべく傾斜配置され
ており、苗nは略截頭四角錐形状であるので、その表面
の下側の2隅から底面中央へ2本の爪体81a,81a
を突き刺すようになり、苗nの葉、茎及び根を突き刺す
ことがなく、またそれに加えて左右の爪体81a,81
aの先端が狭くなるので、苗取出爪81がポット部3の
底近傍に衝突しないようになっている。
【0040】前記保持体84には作動片110を軸11
1を介して枢支し、スプリング112によって図6視で
時計方向に付勢されており、この作動片110は1本の
足と左右両腕とを有する略T字形状であり、左腕にはロ
ック部110aを、右腕には解除部110bを、足には
押動部110cを形成している。前記爪ガイド83に固
着の作動部材107は爪ガイド83と平行な部分107
aを有し、この部分107aは保持体84によって回り
止め状態で摺動案内しており、その摺動面に突出した前
記作動片110のロック部110aと係合して、爪ガイ
ド83の突出方向への移動を規制している。前記爪支持
体82の後端の基体101にはロックアーム113を枢
支しており、このロックアーム113はスプリング11
2によって時計方向に付勢されており、前部側に保持体
84の係合部84aと係合可能な被係合部113aと、
傾斜面113bと、前方に突出した突起113cとを形
成している。爪支持体82は突出した状態でロックアー
ム113の被係合部113aが保持体84の係合部84
aと係合することによりその状態が保持され、作動片1
10が回動することによりロック部110aによる作動
部材107の部分107aに対するロックが解除され、
爪ガイド83が突出して部分107aが傾斜面113b
と当接することにより、被係合部113aが係合部84
aから離脱され、この離脱が不完全であっても、作動片
110が更に回動することにより解除部110bが突起
113cを突き上げて、被係合部113aを係合部84
aから強制離脱させる。前記作動片110の押動部11
0cは、ガイド板98に位置調整自在に設けたロック解
除部材114と当接することにより回動するようになっ
ており、保持体84が苗取出爪81を略下向き姿勢の状
態に移動してきたときにロック解除部材114と当接し
て、爪ガイド83を突出させ、その後に爪ガイド83を
伴って爪支持体82を後退させる。なお、ロック解除部
材114はボルト又はピン等で形成されている。
【0041】また、ロック部110aを有する作動片1
10、作動部材107及びロックアーム113等で、爪
ガイド83を爪先端側へ移動したときに爪支持体82と
爪ガイド83とを同時に後退させる戻し連動手段115
が構成され、解除部110bを有する作動片110及び
ロックアーム113等で、戻し連動手段115作動後に
爪支持体82の戻り動作を保障する戻し保障手段116
が構成されている。
【0042】これにより、苗取出装置36は、図10に
示すように、苗トレイTにおけるポット部p内の苗nに
対して、苗取出爪81(一対の爪体81a,81a)を
葉の下側からすくい上げながら苗nの中心に対して傾斜
状態で床土部分(根鉢)に突入するA行程と、突き刺し
た土付苗nを苗載置台35から退く方向への移動でポッ
ト部p深さの中途まで取出すB行程と、苗取出爪81を
ポット部p内から姿勢変更しかつ移動して苗トレイTに
対向する姿勢から略下向き姿勢に移行するC行程と、こ
のC行程に続いて苗取出爪81を移動して苗案内筒86
に対向する略下向き姿勢に移行し且つその最終位置で苗
取出爪81とそれを案内している爪ガイド83との相対
移動で苗取出爪81から苗nを離脱して苗案内筒86へ
落下供給すると共に苗取出爪81を後退させるD行程
と、苗n離脱後の苗取出爪81を復動させるE行程と、
このE行程に続いてA行程まで苗取出爪81を略下向き
姿勢から苗トレイTに向く姿勢へ変更しながら復動させ
るF行程とを有する。従って、前記保持体84、クラン
ク体89、駆動カム92、揺動アーム94、ガイド板9
8及び押出リンク104等から爪ガイド83及び爪支持
体82等を支持し、苗トレイTのポット部pに向く苗取
出し姿勢から苗案内筒86に向く後側下向きの苗離脱姿
勢まで姿勢変更しながら移動し、苗取出し姿勢で苗nを
取出し、爪動作機構85により苗離脱姿勢で苗nを落下
する動作を行わせる構成となっている。
【0043】尚、クランク体89の1回転で、A→B→
C→D→E→Fの行程が行われて苗取出装置36の作動
の1周期となる。従って、一対の偏心ギヤ160,16
0の1回転につき苗取出装置36が1周期作動する構成
となっており、前記一対の偏心ギヤ160,160によ
り、クランク体89がA及びB行程において低速でD及
びE行程において高速になるように不等速回転する。よ
って、偏心ギヤ160,160により、苗取出装置36
は、苗取出爪81がポット部pから苗を取り出すときに
遅く作動し、苗取出爪81から苗nを離脱して苗案内筒
86へ落下供給すると共に苗取出爪81を後退及び復動
させるときに速く作動し、不等速作動する。
【0044】また、苗取出装置36の苗取出駆動ケ−ス
88から右方へ延びる伝動軸88bが苗載置台用伝動ケ
ース50内に突入しており、該伝動軸88bの伝動によ
り前記苗載置台用ケ−ス50内を介して苗載置台左右移
動装置41及び苗トレイ縦送り装置42を作動する構成
となっている。従って、苗載置台左右移動装置41及び
苗トレイ縦送り装置42は、一対の偏心ギヤ160,1
60を介して伝動されて不等速作動する。尚、苗載置台
左右移動装置41により順次苗取出位置へ供給される苗
を苗取出装置36が一株づつ取り出すべく、苗取出装置
36の作動の1周期に伴って苗載置台左右移動装置41
が苗載置台35を苗トレイTの横方向のポット部pのピ
ッチ分横移動させるようになっている。従って、苗載置
台左右移動装置41は、苗取出装置36の不等速作動に
同期して、苗取出爪81がポット部pから苗を取り出す
ときに遅く作動して苗載置台35をゆっくりと横移動さ
せ、苗取出爪81から苗nを離脱して苗案内筒86へ落
下供給すると共に苗取出爪81を後退及び復動させると
きに速く作動して苗載置台35をすばやく横移動させ、
不等速作動する。
【0045】尚、主フレ−ム16は、前記苗載置台35
及び苗取出装置36の下方を通過するように配置され
て、主伝動ケ−ス3と操縦ハンドル8とを繋いだ構成と
なっている。また、苗取出用伝動チェ−ン87が植付伝
動ケ−ス30の上部から後上側に配設されているのに対
して苗植付装置駆動ケ−ス31が前記植付伝動ケ−ス3
0の上部から左側に延びた後後下側に配設されており、
苗取出装置36ならびに苗取出伝動用チェ−ン87なら
びに苗取出駆動ケ−ス88と苗植付装置6ならびに苗植
付装置駆動ケース31ならびに苗植付具作動機構33と
が側面視で重複しないように配置されている。
【0046】苗供給部7の前側には、育苗された野菜苗
を収容する苗トレイTを載置する予備苗載置台120を
設けている。この予備苗載置台120は、植付伝動ケ−
ス30から上方に延びる左右の苗載置台支持フレ−ム1
21,121に取り付けられている。従って、作業者
が、前記予備苗載置台120上の苗トレイTを苗供給部
7の苗載置台35へ供給するようになっている。また、
苗供給部7の左方及び右方は、予備苗載置台120が設
けられず、作業者が前記苗載置台35へ苗トレイTを供
給するための作業空間が構成されている。
【0047】苗植付具作動機構33は、前側リンク機構
122及び後側リンク機構123を備えて構成される。
前記前側リンク機構122は、基端側が植付伝動ケ−ス
30に取り付けられた前側第一リンク122aの他端側
に前側第二リンク122bが連結して構成され、前記前
側第二リンク122bの後端部に植付カップ32の基部
が連結されている。同様に、前記後側リンク機構123
は、基端側が苗植付装置駆動ケ−ス31に取り付けられ
た後側第一リンク123aの他端側に後側第二リンク1
23bが連結して構成され、前記後側第二リンク123
bの後端部に植付カップ32の基部が連結されている。
そして、前記前側第二リンク122b、前記後側第二リ
ンク123bの中途部にそれぞれ前側駆動ア−ム122
c、後側駆動ア−ム123cを設けており、該前側駆動
ア−ム122c、該後側駆動ア−ム123cは苗植付装
置駆動ケ−ス31からの動力により回転駆動するように
なっている。従って、前記前側駆動ア−ム122c及び
前記後側駆動ア−ム123cの駆動により前側リンク機
構122と後側リンク機構123とで構成される苗植付
具作動機構33が作動し、該作動機構33の後端部に取
り付けられた植付カップ32を上下方向に長いル−プ軌
跡Cを描くように昇降させるようになっている。前記苗
植付具作動機構33の作動により、苗取出装置36の直
下の苗受け継ぎ位置Aから圃場の苗植付位置Bの間で昇
降させるようになっている。尚、前記苗受け継ぎ位置A
及び前記苗植付位置Bは、左右方向において左右の前輪
4,4間及び左右の後輪5,5間の中央となっている。
そして、前側リンク機構122は植付カップ32の前方
に、後側リンク機構123は苗植付装置駆動ケ−ス31
の右側で植付カップ32の左方に設けられ、よって、苗
植付具作動機構33は、植付カップ32に対して左寄り
に設けられている。また、この苗植付具32と予備苗載
置台120の後端との間に引張スプリング124を設け
ており、該引張スプリング124により前記苗植付具3
2を上側に付勢して苗植付具作動機構33による苗植付
具32の上昇を助長するようになっている。そして、こ
の引張スプリング124は、植付カップ32に対して左
側で苗植付具作動機構33の近くに設けられており、苗
取出装置36と干渉しないようになっている。
【0048】前記植付カップ32は、前後方向に2分割
して下部を開閉する構成となっており、苗取出装置36
から受け継いだ一株のポット苗nを収容した状態で下降
し、苗植付位置Bで下部を前後に開いて圃場に植付穴を
形成すると共に該植付穴に苗nを供給して植え付けるよ
うになっている。
【0049】次に、植付カップ32の開閉の作動構成に
ついて説明する。植付カップ32は前部32cと後部3
2dとを別体にして設けられ、前記前部32cを後側第
二リンク123bの後端部に設けた回動軸125回りに
回動する左右の前部支持プレ−ト126,126、前記
後部32dを前側第二リンク122bの後端部に設けた
回動軸127回りに回動する左右の後部支持プレ−ト1
28,128に固着している。前記前部支持プレ−ト1
26,126と前記後部支持プレ−ト128,128と
の間には、双方のプレ−ト126,126,128,1
28を連結する連結軸129,129が左右それぞれ側
面視で同位置に設けられている。左側の前部支持プレ−
ト126,126には開閉用ロッド130の一端を取り
付け、該開閉用ロッド130の他端を後側第一リンク1
23aと後側第二リンク123bとの連結軸131回り
に回動する開閉用ア−ム132の先端部に取り付けた構
成となっている。また、後側駆動ア−ム123cの先端
部には開閉用カム133を設け、該開閉用カム133が
前記開閉用ア−ム131の中途部に設けたロ−ラ134
に下側から当接して苗植付具32の昇降作動軌跡Cの下
死点で前記開閉用ア−ム132の下側への回動を規制
し、前記開閉用ロッド130により植付カップ32の前
部32cを前方に回動させるようになっている。尚、植
付カップ32の後部32dは前部32cの前方への回動
に伴って前部支持プレ−ト126,126と後部支持プ
レ−ト128,128とを連結する連結軸129,12
9を介して前側第二リンク122bの後端部に設けた回
動軸127回りに後方へ回動する構成となっており、植
付カップ32の前部32cと後部32dとが互いに反対
方向へ回動して植付カップ32の下部を開くようになっ
ている。尚、前部支持プレ−ト126,126と後部支
持プレ−ト128,128との間には閉用スプリング1
35を設け、この閉用スプリング135により植付カッ
プ32の下部が閉じる方向に植付カップ32を付勢して
いる。
【0050】また、前記植付カップ32の上側には、苗
取出装置36から落下供給される苗の落下を案内する苗
案内筒86を設けている。この苗案内筒86は、上部苗
案内筒86aと下部苗案内筒86bとで構成され、それ
ぞれ上下方向にわたって同径の筒体で構成され、前記上
部苗案内筒86aと前記下部苗案内筒86bとを順に苗
が通過するようになっている。前記上部苗案内筒86a
は、苗載置台35の前側の左右移動ガイドレ−ル52に
支持されて機体に固着された構成となっており、苗取出
装置36が苗離脱姿勢で苗nを押出すときの押出し方向
(後側下方向)と同方向に筒全体を傾斜して設けてい
る。これにより、前記苗押出し方向が鉛直下方向に対し
て傾斜しているのに拘らず、苗が苗案内筒86の中央に
安定して案内されながら落下供給される。また、前記下
部苗案内筒86bは、所定の軌跡Cを描いて昇降する苗
植付装置6の植付カップ32と一体で昇降するようにな
っており、前記植付カップ32と同様に鉛直方向に設け
られ、該筒86を介して前記植付カップ32へ苗が落下
供給されるようになっている。そして、前記植付カップ
32の昇降の上死点位置で苗取出装置36から苗案内筒
86に苗が落下供給されるようになっており、このとき
上部苗案内筒86aの下端と下部苗案内筒86bの上端
とが近接して一連の案内筒を構成する。尚、前記上部苗
案内筒86aの下端と前記下部苗案内筒86bの上端と
が近接できるように、上部苗案内筒86aの下端を下部
苗案内筒86bの上端と同様に略水平面上に構成してい
る。これらの苗案内筒86により、苗取出装置36から
落下供給される苗が植付カップ32内へ確実に且つ苗の
位置及び姿勢が安定した状態で供給され、植付カップ3
2による苗の植付姿勢を適正に安定させることができ
る。
【0051】また、前記植付カップ32の前方には圃場
面感知プレ−ト141を設けている。該圃場面感知プレ
−ト141は左右方向の回動支点軸141a回りに回動
可能に設けられ、接地することによる該プレ−ト141
の回動に伴って連結ロッド142,143等を介して油
圧切替バルブ部18の昇降操作バルブが操作され、油圧
昇降シリンダ17が作動するようになっている。従っ
て、前輪4,4及び後輪5,5が走行する畝の谷部の凹
凸により機体が畝の上面に対して上下動しても、苗植付
装置6により苗が所定の植付深さに植え付けられるよう
に後輪5,5を昇降するようになっている。
【0052】植付カップ32の後側には、圃場に植え付
けた苗の側方の土壌を鎮圧する鎮圧輪144,144を
左右それぞれに設けている。この鎮圧輪144,144
は、主フレ−ム16に取り付けられた左右方向の回動軸
145a回りに回動可能な鎮圧輪支持フレ−ム145に
回転自在に取り付けられ、該鎮圧輪144,144、前
記鎮圧輪支持フレ−ム145及び鎮圧輪ウエイト146
の自重により常に畝の上面に接地して植え付けた苗の側
方を鎮圧するようになっている。鎮圧輪144,144
は、圃場内の畝の上面に接地した状態で機体が進行する
ことにより回転するようになっている。
【0053】前記操縦ハンドル8の前側で苗供給部7の
後側には、操作パネル147を設けている。この操作パ
ネル147には、後輪5,5及び苗植付装置6並びに苗
供給部7の駆動を共に入切可能な主クラッチレバ−14
8と、油圧昇降シリンダ17による機体の昇降操作及び
苗植付装置6並びに苗供給部7の駆動の入切のみが行え
る植付・昇降レバ−149とを設けている。
【0054】また、操縦ハンドル8の左右それぞれの把
持部8a,8aの下方には主サイドクラッチレバ−15
0,150を設け、この主サイドクラッチレバ−15
0,150の握り操作により、左右の後輪5,5のうち
主サイドクラッチレバ−150,150を操作した側の
後輪5への伝動を断ち、左右一対の後輪5,5の左右一
方の駆動を断つようになっている。そして、オペレ−タ
が操縦ハンドル8を押し下げ前輪4,4を宙に浮かせた
状態で左右一方の主サイドクラッチレバ−150を操作
して左右一方の後輪5の駆動を断ち、該後輪5を中心に
機体を旋回させるようになっている。従って、機体の旋
回時及び路上走行時、オペレ−タが苗供給部7より後側
に設けられた操縦ハンドル8を把持して操作することに
より機体の操向操作等が行われる。
【0055】尚、操縦ハンドル8の左右それぞれの把持
部8a,8aの外側には、副サイドクラッチレバ−16
1,161を設けている。この副サイドクラッチレバ−
161,161を操作することにより、例えば右側の副
サイドクラッチレバ−161を握り操作すると左側の後
輪5の駆動が断たれ、左右の後輪5,5のうち副サイド
クラッチレバ−161を操作した側と反対側の後輪5の
駆動を断つようになっている。尚、前述の主サイドクラ
ッチレバ−150,150及び副サイドクラッチレバ−
161,161の何れかを操作することにより、後輪
5,5の駆動を断つことができる構成となっている。
【0056】この歩行型の野菜苗移植機1において苗の
植付作業を行うにあたり、エンジン2を始動し主クラッ
チレバ−148又は必要に応じて植付・昇降レバ−14
9を操作して、走行部により機体を走行させると共に苗
植付装置6及び苗供給部7を作動させ、苗載置台左右移
動装置41により苗取出位置へ供給される苗を苗取出装
置36により取り出して苗植付装置6へ一株づつ供給
し、左右の前輪4,4及び後輪5,5により畝をまたい
で走行させながら苗植付装置6により畝の上面に一株づ
つ苗を植え付けていく。このとき、左右の前輪4,4及
び後輪5,5に対して苗植付装置6が右側に偏位して設
けられているので、畝の右側寄りに苗を植え付けていく
こととなる。その後、機体を同一の畝の反対側から走行
させて植付作業を行うことにより、先に植え付けた苗と
畝に対して左右対称の位置に苗を植え付けていき、畝に
対して2条分の苗を植え付ける。尚、走行エクステンシ
ョンケ−ス10,10及び前輪支持フレ−ム12を伸縮
可能に構成して、機体の主要部に対する左右の前輪4,
4及び後輪5,5の左右位置を変更することにより、畝
に対する苗植付装置6の苗植付位置を左右に変更して畝
に対して3,4条植え等の複数条に苗を植え付けること
ができる。
【0057】以上により、この歩行型の野菜苗移植機1
は、苗載置台35上の苗を苗取出装置36により取り出
して苗植付装置6へ供給し、該苗植付装置6により圃場
に苗を移植し、エンジン2からの動力を植付伝動ケ−ス
30から分岐して前記苗取出装置36及び苗植付装置6
へ伝動する構成とすると共に、苗取出装置36へ伝動す
べく分岐された伝動経路に不等速伝動機構である一対の
偏心ギヤ160,160を設けている。
【0058】よって、一対の偏心ギヤ160,160に
より苗取出装置36が不等速作動する構成としたので、
苗トレイTのポット部pから苗を取り出すときに苗取出
装置36をゆっくりと作動させて苗取出装置36による
苗の取出の適正化を図ることができる。更に、前記一対
の偏心ギヤ160,160を介さずに苗植付装置駆動ケ
−ス31内を介して伝動して苗植付装置6を作動する構
成としたので、苗取出装置36の不等速作動に関係なく
苗植付装置6を所望の速度で作動させることができて機
体の走行を加味した苗植付装置6の植付作動の動軌跡を
所望に維持でき、苗植付装置6が作る圃場の植付穴が例
えば前後に長くなって大きくなり過ぎたりするのを抑え
ることができ、苗植付装置6による苗の植付姿勢や植付
深さの適正化を図ることができる。
【0059】また、この歩行型の野菜苗移植機1は、苗
取出装置36のA及びB行程である苗取出時の作動速度
が遅くなるように苗取出装置36への伝動経路に前記一
対の偏心ギヤ160,160を設けている。よって、一
対の偏心ギヤ160,160により苗取出装置36がA
及びB行程である苗取出時の作動速度が遅くなるように
不等速作動する構成としたので、苗取出時に苗取出装置
36をゆっくりと作動させて苗載置台35上の苗を取り
出すことができ、苗取出爪81により苗の床部を崩さず
に苗を取り出すことができると共に、苗取出爪81の一
対の爪体81a,81aにより確実に苗の床部を挾持し
て確実にポット部pから苗を取り出すことができる。
【0060】また、この歩行型の野菜苗移植機1は、苗
載置台左右移動装置41により苗載置台35を左右移動
させて該苗載置台35上の苗トレイTのポット部pの苗
を所定の苗取出位置へ供給し、該苗取出位置にある苗を
苗取出装置36により取り出して苗植付装置6へ供給す
る構成となっており、苗取出装置36のA及びB行程で
ある苗取出作動時に苗載置台左右移動装置41の作動速
度が遅くなるように苗載置台左右移動装置41への伝動
経路に前記一対の偏心ギヤ160,160を設けてい
る。
【0061】よって、一対の偏心ギヤ160,160に
より苗載置台35が苗取出装置36のA及びB行程であ
る苗取出作動時の作動速度が遅くなるように不等速に左
右移動する構成としたので、苗取出装置36の苗取出作
動時に、苗載置台35により該苗載置台35上のポット
部pを所定の苗取出位置へゆっくりと移動させて供給す
ることができ、比較的前後に大きく移動する苗取出装置
36の苗取出爪81と左右に移動する苗載置台35上の
ポット部pの苗との相対的な位置関係の変化を抑えるこ
とができる。従って、苗取出装置36により、苗の床部
を崩さずに苗を取り出すことができると共に、苗取出爪
81の一対の爪体81a,81aにより確実に苗の床部
を挾持して確実にポット部pから苗を取り出すことがで
きる。
【0062】また、この歩行型の野菜苗移植機1である
農作業機は、左右に接地して駆動することにより機体を
走行させる駆動走行体となる駆動車輪である後輪5,5
を備え、機体の後部に設けた操縦ハンドル8に左右の後
輪5,5のうち操作した側の後輪5への駆動を断つ左右
一対の主サイドクラッチレバ−150,150を左右の
把持部8a,8aに設けると共に、左右の後輪5,5の
うち操作した側と反対側の後輪5の駆動を断つ左右一対
の副サイドクラッチレバ−161,161をそれぞれ前
記左右の主サイドクラッチレバ−150,150の近く
に配置するべく操縦ハンドル8の左右の把持部8a,8
aに設けている。
【0063】従って、この歩行型の野菜苗移植機1は、
左右の後輪5,5により畝をまたいで走行することがで
き、オペレ−タが畝の谷部を歩行しながら必要に応じて
操縦ハンドル8の把持部8a,8aを把持して機体の進
行方向を修正することができる。そして、畝の終端等で
機体を旋回させるときは、旋回内側となる後輪5の駆動
を断つべく、例えば左側に旋回するときには左側の主サ
イドクラッチレバ−150を握り操作し、旋回内側とな
る後輪5を中心に機体を旋回させることができる。尚、
この機体の旋回時、オペレ−タが操縦ハンドル8を押し
下げ前輪4,4を宙に浮かせ、前輪4,4が畝に干渉し
ないようにして機体を旋回させる。また、例えば、オペ
レ−タが畝の右側の谷部にいるとき、オペレ−タから左
側の主サイドクラッチレバ−150が遠くなり、該レバ
−150を操作するのが困難である。このように、旋回
内側となる主サイドクラッチレバ−150がオペレ−タ
がいる畝の谷部から遠くて該レバ−150を操作するの
が困難なときには、旋回外側となる主サイドクラッチレ
バ−150の近くに配置される副サイドクラッチレバ−
161を操作することにより旋回内側となる後輪5の駆
動を断つことができ、この後輪5の駆動を断つ操作を容
易に行え、機体の旋回操作を容易に行える。尚、このよ
うに操縦ハンドル8の左右一方の把持部8aがオペレ−
タがいる畝の谷部から遠いときには、オペレ−タは左右
の把持部8a,8aのうち近い側の把持部8aのみを把
持して機体の旋回操作を行えばよい。
【0064】よって、旋回外側となる主サイドクラッチ
レバ−150の近くに配置される副サイドクラッチレバ
−161を操作することにより旋回内側となる後輪5の
駆動を断つことができるので、畝幅が広く畝の左右一方
の谷部をオペレ−タが歩行しなければならないときで
も、旋回内側となる後輪5の駆動を断つ操作を容易に行
え、機体の旋回操作を容易に行える。
【0065】また、この歩行型の野菜苗移植機1は、機
体の後部に設けた操縦ハンドル8に左右一方の後輪5へ
の駆動を断つ主サイドクラッチレバ−150を該後輪5
側となる機体の左右一方に配置するべく操縦ハンドル8
の左右一方の把持部8aに設けると共に、前記主サイド
クラッチレバ−150の近くに配置するべく該レバ−1
50を設けた操縦ハンドル8の左右一方の把持部8aに
該レバ−150により駆動が断たれる後輪5とは左右反
対側の後輪5の駆動を断つ副サイドクラッチレバ−16
1を設けている。簡単にいうと、右側の主サイドクラッ
チレバ−150の近くに配置するべく操縦ハンドル8の
右側の把持部8aに、左側の後輪5の駆動を断つ副サイ
ドクラッチレバ−161を設けている。あるいは、左側
の主サイドクラッチレバ−150の近くに配置するべく
操縦ハンドル8の左側の把持部8aに、右側の後輪5の
駆動を断つ副サイドクラッチレバ−161を設けてい
る。
【0066】すなわち、オペレ−タが主サイドクラッチ
レバ−150及び副サイドクラッチレバ−161が配置
される側の畝の谷部を歩行することにより、機体を左右
何れの方向へ旋回させる場合であっても、オペレ−タ側
に配置される主サイドクラッチレバ−150、副サイド
クラッチレバ−161あるいは操縦ハンドル8の把持部
8aにより機体の旋回操作を容易に行えるのである。従
って、主サイドクラッチレバ−150及び副サイドクラ
ッチレバ−161が配置される機体の左右反対側すなわ
ち主サイドクラッチレバ−150及び副サイドクラッチ
レバ−161が配置される把持部8aとは左右反対側の
操縦ハンドル8の左側の把持部8aにこれらのサイドク
ラッチレバ−150,161を設けなくてもよく、ある
いは左右一対の主サイドクラッチレバ−150,150
の少なくとも一方の近くに副サイドクラッチレバ−16
1を設けた構成としてもよい。
【0067】従来は、前述のような副サイドクラッチレ
バ−が設けられておらず、左右一対の主サイドクラッチ
レバ−のみを操縦ハンドルの左右の把持部に設けた構成
であるので、畝幅が広く畝の左右一方の谷部をオペレ−
タが歩行しなければならないとき、旋回内側となる駆動
走行体となる駆動車輪の駆動を断つべくオペレ−タの左
右反対側の主サイドクラッチレバ−を操作するのが困難
なことがあり、機体の旋回操作が困難になるおそれがあ
る。
【0068】尚、前述のサイドクラッチレバ−150,
161に代えて後輪5に制動力を与えるサイドブレ−キ
レバ−を設けた構成としてもよく、このサイドブレ−キ
レバ−を操作することにより、旋回内側となる後輪5を
制動する操作を容易に行え、該後輪5を中心にして機体
を旋回させることができ、機体の旋回操作を容易に行え
る。尚、前述のサイドクラッチレバ−150,161に
代えて、後輪5の駆動を断つと共に後輪5に制動力を与
えるサイドクラッチブレ−キレバ−を設けた構成として
もよい。
【0069】尚、この歩行型の野菜苗移植機1は一対の
偏心ギヤ160,160からなる不等速伝動機構を介し
て苗取出装置36及び苗載置台左右移動装置41を含む
苗供給部7へ伝動する構成としたが、苗取出駆動ケ−ス
88内に一対の偏心ギヤを設ける等して、不等速伝動機
構を介して苗取出装置36のみ伝動し苗載置台左右移動
装置41は不等速伝動機構を介さずに伝動される構成と
しても、苗取出装置36がA及びB行程である苗取出時
の作動速度が遅くなるように不等速作動させることがで
きる。また、苗載置台用伝動ケ−ス50内に一対の偏心
ギヤを設ける等して、不等速伝動機構を介して苗載置台
左右移動装置41へ伝動する構成としても、苗載置台3
5が苗取出装置36のA及びB行程である苗取出作動時
の作動速度が遅くなるように不等速に左右移動させるこ
とができる。また、植付伝動ケ−ス30内に一対の偏心
ギヤを設ける等して、不等速伝動機構を介して苗植付装
置6及び苗供給部7へ伝動する構成としても、苗取出装
置36がA及びB行程である苗取出時の作動速度が遅く
なるように不等速作動させると共に苗載置台35が苗取
出装置36のA及びB行程である苗取出作動時の作動速
度が遅くなるように不等速に左右移動させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】歩行型の野菜苗移植機の側面図
【図2】歩行型の野菜苗移植機の平面図
【図3】苗載置台を示す斜視図
【図4】苗載置台の側面断面図
【図5】苗載置台の平面断面図
【図6】苗取出装置を示す側面図
【図7】苗取出装置を示す平面断面図
【図8】苗取出装置を示す正面図
【図9】揺動ア−ムを示す側面図
【図10】苗取出装置の苗トレイからの苗取出時を示す
側面断面図
【図11】苗取出装置の苗植付装置への苗供給時を示す
側面断面図
【図12】苗植付装置を示す側面図
【図13】苗植付装置を示す平面図
【図14】一対の偏心ギヤを示す側面図
【符号の説明】
1…歩行型の野菜苗移植機、2…エンジン、6…苗植付
装置、35…苗載置台、36…苗取出装置、41…苗載
置台左右移動装置、160,160…一対の偏心ギヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B060 AA07 AA08 AA09 AA10 AC01 AD07 AE01 BA03 BB04 BB05 CA05 CA06 CA07 CA12 CA13 CB02 CB06 CB09 CB17 CB25 CB28 CB29 CC08 CC13 DA04 DA07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗載置台35上の苗を苗取出装置36に
    より取り出して苗植付装置6へ供給し、該苗植付装置6
    により圃場に苗を移植する苗移植機において、原動機2
    からの動力を分岐して前記苗取出装置36及び苗植付装
    置6へ伝動する構成とすると共に、苗取出装置36へ伝
    動すべく分岐された伝動経路に不等速伝動機構160,
    160を設けたことを特徴とする苗移植機。
  2. 【請求項2】 苗載置台35上の苗を苗取出装置36に
    より取り出して苗植付装置6へ供給し、該苗植付装置6
    により圃場に苗を移植する苗移植機において、苗取出装
    置36の苗取出時の作動速度が遅くなるように苗取出装
    置36への伝動経路に不等速伝動機構160,160を
    設けたことを特徴とする苗移植機。
  3. 【請求項3】 苗載置台移動装置41により苗載置台3
    5を移動させて該苗載置台35上の苗を所定の苗取出位
    置へ供給し、該苗取出位置にある苗を苗取出装置36に
    より取り出して苗植付装置6へ供給し、該苗植付装置6
    により圃場に苗を移植する苗移植機において、苗取出装
    置36の苗取出作動時に苗載置台移動装置41の作動速
    度が遅くなるように苗載置台移動装置41への伝動経路
    に不等速伝動機構160,160を設けたことを特徴と
    する苗移植機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101653065B (zh) * 2009-09-18 2012-05-30 浙江小精农机制造有限公司 插秧机
CN102640603A (zh) * 2012-04-27 2012-08-22 浙江理工大学 步行式插秧机偏心-非圆锥锥齿轮宽窄行分插机构
JP2014158426A (ja) * 2013-02-19 2014-09-04 Iseki & Co Ltd 苗移植機
CN105027772A (zh) * 2015-06-16 2015-11-11 四川农业大学 一种半自动玉米肥团移栽机

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