JP3235915B2 - ワイヤ結線状態表示装置 - Google Patents

ワイヤ結線状態表示装置

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JP3235915B2 JP19524393A JP19524393A JP3235915B2 JP 3235915 B2 JP3235915 B2 JP 3235915B2 JP 19524393 A JP19524393 A JP 19524393A JP 19524393 A JP19524393 A JP 19524393A JP 3235915 B2 JP3235915 B2 JP 3235915B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H7/00Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
    • B23H7/02Wire-cutting
    • B23H7/08Wire electrodes
    • B23H7/10Supporting, winding or electrical connection of wire-electrode
    • B23H7/102Automatic wire threading

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、ワイヤ放電加工機の
ワイヤ結線時に、ワイヤの結線状態を表示するワイヤ結
線状態表示装置に関し、詳しくは、ワイヤ先端がワイヤ
経路中のどの位置乃至区間に到達しているかを表示する
表記装置に関する。また、特にワイヤの結線障害(つか
え)検出手段を利用してワイヤ結線障害発生位置情報を
併せて表示することの出来るワイヤ結線状態表示装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤ放電加工機においては、放電加工
実行中に断線が発生した場合あるいは別の加工線に沿っ
た放電加工を実行する場合に、ワイヤ電極(以下、単に
ワイヤと言う。)の結線を行なわなければならない。こ
のワイヤ結線は、ワイヤ送り込み機構を作動させてワイ
ヤをワイヤ経路に沿って送り出し、ワイヤ放電加工機の
各部を挿通させてワイヤ先端をワイヤ経路の終点に相当
するワイヤ巻き取り部まで到達させる、いわゆる自動結
線によって実行されることが多い。
【0003】従来、このような自動結線に際してワイヤ
の結線進行状況をリアルタイムに把握する技術が知られ
ていなかった為に、例えば、ワイヤ先端がワイヤ経路中
のどの区間を通過中であるのかを視覚的に判り易くオペ
レータに知らせるというようなことことが出来なかっ
た。従って、ワイヤ経路中のどの部分でワイヤが通過し
にくくなっているかを簡単に知ることも困難であった。
【0004】特に、ワイヤ経路中のいずれかの箇所にお
いて結線障害(ワイヤ先端のつかえによる場合が殆どで
ある。)を起こした場合、ワイヤ経路中のどの部分で結
線障害が発生したのかを即座に知ることは不可能であっ
た。また、ワイヤ放電加工機の結線障害履歴(結線障害
発生位置の分布)を表示画面で知ることも出来なかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本願発明の目
的は、ワイヤ自動結線時にワイヤ結線状態を明確且つリ
アルタイムに表示することの出来るワイヤ結線状態表示
装置を提供することによって、上記従来技術の問題点を
解決することにある。また、ワイヤの結線障害(つか
え)発生時には、障害発生位置に関する情報を併せて表
示し、また、結線障害発生位置の履歴を適宜表示出来る
ワイヤ結線状態表示装置を提供することによって、ワイ
ヤ結線障害に対してより的確な対応をとることを可能に
することをも企図するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明は、ワイヤ放電
加工機のワイヤ自動結線時にワイヤ送り出し手段による
ワイヤ送り出し量を検出するワイヤ送り出し量検出手段
と、ワイヤが予め定められた基準状態にあることを検出
するワイヤ基準状態検出手段と、前記ワイヤ送り出し量
検出手段の検出出力及び前記ワイヤ基準状態検出手段の
検出出力に基づいてワイヤ結線状態を表示する表示手段
を備えたワイヤ結線状態表示装置によって、上記技術課
題を解決する為の基本的構成を提案したものである(請
求項1の構成)。
【0007】また、上記装置におけるワイヤ基準状態検
出手段をワイヤ経路に臨んで配置されたワイヤ検出電極
を備えたものとし、ワイヤ基準状態検出手段の検出出力
が前記ワイヤ検出電極位置にワイヤ先端が位置する状態
を表わす信号を含ませ、ワイヤ結線状態表示内容にワイ
ヤ先端位置情報を含ませることによって、ワイヤ結線状
態をワイヤ先端位置情報として表示する出来るようにし
たものである(請求項2の構成)。
【0008】そして、上記ワイヤ先端位置表示に際し
て、前記表示手段にワイヤ経路を表現する情報と共に表
示する手段を備えさせることによって、ワイヤ先端位置
の視覚的把握をより容易にしたものである(請求項3の
構成)。
【0009】更に、上記各構成にワイヤ経路に臨んで配
置されたワイヤ撓み検出手段を加えると共に、前記表示
手段を、前記ワイヤ送り出し量検出手段の検出出力、前
記ワイヤ基準状態検出手段の検出出力及び前記ワイヤ撓
み検出手段の検出出力に基づいてワイヤ結線状態を表示
するものとすることによって、ワイヤ結線障害位置情報
を併せて明確に表示することを可能とし(請求項4の構
成)、また、ワイヤ結線障害発生回数情報を予め設定さ
れたワイヤ経路区間別に記憶するワイヤ結線障害発生回
数情報記憶手段を装備させ、前記表示手段が該記憶内容
に基づいてワイヤ結線障害発生回数情報を表示し得るも
もとして(請求項5の構成)、ワイヤ結線障害の発生履
歴を区間別データで提供出来るようにしたものである。
【0010】
【作用】本願発明に係るワイヤ結線状態表示装置によれ
ば、ワイヤ自動結線時にワイヤ送り出し量が継続的乃至
逐次的に検出され、検出結果に応じてワイヤ結線の進行
状況がリアルタイムに表示される。各時点におけるワイ
ヤ位置(典型的には先端位置)は、基準状態におけるワ
イヤ位置から測ったワイヤ送り出し量として計算され
る。ワイヤ結線障害発生位置情報を併せて表示する場合
には、ワイヤ経路に臨んで配置されたワイヤ撓み電極に
よって、ワイヤのつかえをワイヤの撓みとして検出し、
該検出時点におけるワイヤ送り出し量に基づいて結線障
害発生位置が決定され、表示手段の画面上に表示され
る。
【0011】ワイヤ先端位置情報あるいは障害発生位置
情報の表示形式には多様な形態が可能であるが、ワイヤ
経路を区間に区切ってグラフィック表示し、これにワイ
ヤ先端位置あるいは結線障害発生位置を局所表示(輝
点、暗点、カーソル等)や区間全体を識別表示(区間)
するやり方が、好ましい表示形態と考えられる。また、
通過中の位置・区間あるいは結線障害発生位置・区間を
点滅等の手段によって強調表示することも有効である。
【0012】ワイヤ結線状態を知る為のワイヤ送り出し
量の検出はワイヤ送りロール駆動モータあるいはこれと
連動回転する軸等の回転移動量として把握可能であり、
これに基づいてワイヤ断線位置が決定される。これら回
転移動量は、公知のエンコーダ及びエンコーダの位置パ
ルスを計数するカウンタ手段によって、簡単に計測出来
る。
【0013】ワイヤ位置を決定する為には、ワイヤ位置
計測の原点(基準状態)を定めることが必要であるが、
例えば、エンコーダ出力パルスを計数するカウンタ手段
をワイヤが基準状態(典型的には、ワイヤ先端がワイヤ
経路中の定点にある状態)にある時にカウンタ計数値を
クリヤ(計数値N=0)する構成とすれば(実施例参
照)、以後のワイヤ送り出し量はカウンタ計数値に比例
することになる。従って、キャリブレーションあるいは
設計データ等に基づいた計算によって、カウンタ計数値
をワイヤ送り出し量(単位は距離)に換算する比例係数
Cを予め求めておけば、ワイヤ経路中の定点位置から測
ったワイヤ(先端)位置あるいは結線障害発生位置迄の
距離を知ることが出来る。
【0014】ワイヤ経路中の各部分(各電極、ワーク、
ガイド、ロール等)の位置関係を距離データとして準備
し、適当な区分方式に従ってワイヤ経路をいくつかの区
間に分けて区間設定を行えば、ワイヤ位置乃至結線障害
発生位置を表わす距離情報(位置パルス計数値データま
たはこれを距離に換算したデータ)に基づいて、ワイヤ
位置乃至結線障害発生位置を区間単位で表示することが
可能となる。
【0015】また、ワイヤ結線障害が発生する毎にこれ
を設定区間別に記憶しておき、必要に応じてこれを読み
出して適宜の形態で表示すれば、区間別の結線障害発生
頻度を視覚的に知ることが出来る。このような結線障害
発生履歴情報は、ワイヤ放電加工機の保守・管理あるい
は設計の改良の為の参考データとして大きな利用価値が
ある。
【0016】
【実施例】図1は、本願発明に従ったワイヤ結線状態表
示装置によるワイヤ結線状態表示が行なわれるワイヤ放
電加工機本体部分の概略構成を例示したものである。図
を参照すると、ワイヤ放電加工機の本体部の全体は対向
配置された上方機枠部1と下方機枠部2に大きく2分さ
れる一方、各部1、2は図示しないコラムにより一体的
に結合されている。上方機枠部1には、ワイヤ巻上げユ
ニット3、ワイヤ送りローラ4、ワイヤ切断機構5、ワ
イヤ引き込みユニット6、上ガイド7が配置され、ワイ
ヤ送りローラ4とワイヤ切断機構5との間には、ワイヤ
撓み検出電極40が設けられている。
【0017】ワイヤ巻上げユニット3は巻上げモータ8
に連結された供給リール9を備え、ワイヤ送りローラ4
は正逆回転可能なワイヤ送りモータ10で駆動される。
符号11はワイヤ送りを制御するために配置され、ワイ
ヤ送りモータ10の回転量を検出するエンコーダであ
り、後述するようにワイヤ結線障害及び断線障害の位置
検出の為のワイヤ移動量計測に利用されるものである。
【0018】ワイヤ切断機構5は、上ノズル7の上方に
配置されたワイヤ送りパイプ構造12と、このパイプ構
造12の入口側と出口側に配置された第1、第2のワイ
ヤ切断用電極13,14及び圧接用ローラ15で構成さ
れている。
【0019】第2のワイヤ切断用電極14は、後述する
ように、ワイヤ結線時あるいは断線位置検出時のワイヤ
先端検出電極としても兼用される。この電極14と圧接
ローラ15はワイヤ経路に対し遠近移動可能とされてい
る。即ち、電極14と圧接ローラ15は、図示しないソ
レノイドへの通電制御を介し、ワイヤ切断作動時及びワ
イヤ結線時・断線位置検出時の先端検出電極として使用
される時には図のように長孔内をワイヤ20経路に入り
込むように移動され、ワイヤ切断作動の終了時にはワイ
ヤ20から遠ざけられる。
【0020】上ガイド7内にはワイヤ通路に面して加工
用上電極30aが配置され、放電加工時に加工用下電極
30bとの間に加工用の通電が行なわれる。
【0021】下方機枠部2には、ワイヤ巻取りローラ1
6とこれに対向したピンチローラ17および下ガイド1
8が配置されている。また、その後方にはワイヤ結線時
にワイヤの到達を検出する結線完了検出器80が配置さ
れている。この検出器80はワイヤの到来を検出出来る
ものであれば、任意の型のものを使用することが出来
る。符号19はワークテーブルの上面を示している。加
工用下電極30bは下ガイド内のワイヤ通路に面して配
置される。
【0022】ワイヤ20は、供給リール9から引き出さ
れ、転向ローラ21,22に掛け回されてワイヤ送りロ
ーラ4に案内され、ワイヤ撓み電極40及び第1のワイ
ヤ切断用電極位置を通り、ワイヤ送りパイプ構造12を
貫通して上ガイド7に至り、更に、下ガイド18をへて
転向ローラ23で向きを変えてワイヤ巻取ローラ16に
至るワイヤ経路を形成する。ワイヤ20は、この経路を
ワイヤ送りモータ10の駆動によって回動するワイヤ送
りローラ4による送り出しとワイヤ巻取りローラ16の
牽引作動で走行する。下ガイド18内に配置された加工
用下電極30bは加工用上電極30aと共に走行中のワ
イヤに接触して加工用の電力をワイヤに供給する。
【0023】ワイヤ20の通常走行時(放電加工時)に
は、供給リール9の巻上げモータ8は逆方向(破線の矢
印)に空転されている。しかし、ワイヤ切断作動(自動
ワイヤ結線や断線修復時)に際しては、巻上げモータ8
は正方向に駆動され、巻取りローラ16(自動結線時)
あるいはワイヤ引き込み装置6(断線修復時)との間で
ワイヤ20に緊張を与える。即ち、これら巻上げモータ
8、巻取りローラ16およびワイヤ引き込み装置6は、
ワイヤ緊張手段を構成している。
【0024】符号24はピンチローラで、ワイヤ送りロ
ーラ4の周面に接しワイヤ20の送りを確実にする。符
号25は誘導パイプで、下方機枠部2において転向ロー
ラ23とワイヤ巻取ローラ16間に配置され、パイプ内
にワイヤ20が貫通される。
【0025】ワイヤ引き込みユニット6は、先端にクラ
ンプ部26を設けたアーム27とこれを引き込むエアシ
リンダ28で構成され、先端のクランプ部26は圧接用
ローラ15の下流側に位置し、ワイヤ20が貫通してい
る。
【0026】ワイヤ送りパイプ構造12は、矢印A,B
で各々示した位置に図示しない導水部及び排水部を有し
ており、ワイヤ切断時にはAB間でアニールが行なわれ
ると共に位置Bと第2の切断電極との間の加熱領域では
ワイヤ切断の為の加熱が行なわれる。ワイヤ送りパイプ
構造12は、全体がワイヤ20と電気的に絶縁された構
造とされる。
【0027】更に、このワイヤ送りパイプ機構12は、
クランプ機能を有する第1の切断用電極13と共にスラ
イド部材102に支持されており、スライド部材102
は支柱ガイド103に沿って図示しない駆動手段によっ
て、図示した最上位置と上ガイド7に形成された位置決
め部71の間(距離L)で昇降駆動される。この機構は
結線時に利用されるものである。
【0028】次に、第1のワイヤ切断用電極13及びワ
イヤ撓み検出電極40の概略構造について説明する。先
ず、図2は電極13の上面図を示しており、図中13
a、13bは離接近制御可能に支持された電極板であ
り、実線で描かれた開放位置と破線で示された閉塞位置
をとることが出来る。両電極板13a、13bが開放位
置にある時はワイヤ20を全く拘束することはなく、電
気的にも非接触である。これに対して閉塞位置にある時
には、ワイヤ20を拘束するクランプとして機能すると
共に、リード線13dを介してワイヤ切断用の電力を拘
束されたワイヤ20に供給することが出来る。13cは
電極板支持駆動部で、電極板の開閉を行なうソレノイド
(図示省略)が内蔵されている。13eは、このソレノ
イドの開閉通電を行なう為のケーブルで、後述するワイ
ヤ放電加工機の制御装置へ接続されている。
【0029】この第1のワイヤ切断用電極13が閉塞さ
れるのは、ワイヤ20の切断を行なう時及びワイヤ結線
時にワイヤ送りパイプ機構12と共に下方に距離Lに亙
って引き下ろされる時である。それ以外の時は電極板1
3a、13bは離隔開放されて、ワイヤ20は自由に両
電極板間をすり抜けて移動出来る状態にある。
【0030】図3は、ワイヤ撓み検出電極40の外観を
簡略化して描いた見取図であり、電極の周辺回路の要部
が併せて示されている。ワイヤ撓み検出電極40は、全
体円環状乃至短管状の形状を有しており、ワイヤ撓み検
出用電源E40及び電圧検出部V40に接続されている。R
40は、適当な抵抗値を有する抵抗器である。このワイヤ
撓み検出電極40は、ワイヤの結線時にワイヤを送り出
す過程において、ワイヤがワイヤ経路中のいずれかの部
分でつえて結線障害を起こした場合にこれを検出する為
に使用される。
【0031】即ち、ワイヤが順調に送り出されている間
はワイヤ20は図示された如く電極内中心部を貫通し、
電極壁に接触することは無いが、ワイヤが経路中途でつ
かえると、ワイヤ送りローラ4からワイヤが強制的に送
り出されてことによってワイヤ20に撓みが発生し、番
号20’で示したようにワイヤ撓み検出電極40の内壁
部あるいは縁部に接触することになる。ワイヤ結線時に
ワイヤ20をほぼアース電位に保てば、この接触によっ
てワイヤ撓み検出電源E40からワイヤ20へ電流が流
れ、電圧検出部V40で電圧降下が検出される。この検出
信号は信号線40aを介して、後述するワイヤ放電加工
機制御装置へ送られる。(別に設けた通電子からワイヤ
結線中にワイヤ撓み検出用電圧を供給し、ワイヤがワイ
ヤ撓み検出電極40へ接触した時に生じるワイヤ撓み検
出電極40の電圧変化を検出することも考えられ
る。)。
【0032】両電極13、40はこのような構造と機能
を有しており、また、ワイヤ放電加工装置が稼働され通
常の放電加工が行なわれている間は第2のワイヤ切断用
電極14と圧接用ローラ15もワイヤ20から離れた位
置にあるから、通常のワイヤ放電加工時にワイヤ20に
接触する電極は上下加工用電極30a、30bのみとな
る。この状態で、ワイヤ20とワークテーブル19上の
ワーク(図示省略)の間に放電加工電流が流されて放電
加工が実行されることになる。なお、上ガイド7、下ガ
イド18には加工液が供給され、それぞれのノズルから
放電加工個所に向けて吐出され、加工個所に発生するス
ラッジの除去および冷却が行われる。ワイヤ送りパイプ
構造12内にも加工液がA位置から緩やかに供給されて
B位置から排出される。
【0033】次に、図5を参照してワイヤ結線状態表示
装置を含むワイヤ放電加工システムの概略構成例を説明
する。図5には、ワークテーブル19の位置制御を行な
う為のNC装置を兼ねたワイヤ放電加工機制御装置が符
号50で示されている。ワイヤ放電加工機制御装置50
は、マイクロプロセッサからなる中央演算処理装置(以
下、単にCPU)51を備えており、CPU51にはプ
ログラムメモリ52、データメモリ53、液晶ディスプ
レイLCDを備えた操作盤54及び入出力装置55が各
々バス56を介して接続されている。
【0034】プログラムメモリ52には、ワイヤ結線状
態を表示するプログラムや、ワイヤ放電加工機の各部及
びワイヤ放電加工機制御装置自身を制御する為の種々の
プログラムが格納されている。また、データメモリには
加工プログラムに付随した位置データ、その他の加工条
件を定める各種設定データに加えて、ワイヤ結線状態表
示に関連した各種データ(ワイヤ位置データと表示画面
上座標データの換算テーブルデータ等、詳細は後述。)
が格納されると共に、CPU51が行なう各種計算の為
のデータ一時記憶用のメモリとしても利用される。ま
た、後述する態様でエンコーダ11の出力パルスを計数
するレジスタ領域及び障害発生位置データを記憶するレ
ジスタ領域を有している。
【0035】入出力装置55には、ワークテーブル駆動
部60、加工電源部61、ワイヤ切断電源部62、ワイ
ヤ巻上げ/巻取り制御部63、ワイヤ送り制御部64、
エンコーダ11、ワイヤ断線検出部65、電極機能切換
部66、ワイヤ撓み検出部67、ワイヤ先端検出部6
8、表示装置(CRT)69及びその他のワイヤ放電加
工機各部を制御する各部制御部70に各々接続されてい
る。
【0036】ワークテーブル駆動部60及び加工電源部
61は周知の構成を有するものであり、加工実行時には
通常の方式に従って各々制御される。ワイヤ切断電源部
62は、結線時にワイヤ20をパイプ構造12内の加熱
領域で切断する為に、第1及び第2の電極13、14に
必要な電力を供給するものである。加工ワイヤ巻上げ/
巻取り制御部63はワイヤ巻取りロール16を駆動する
モータ(図示省略)及び巻上げモータ8を駆動するもの
である。
【0037】また、ワイヤ送り制御部64はワイヤ送り
ロール4を駆動するモータ10の駆動制御を行なう部分
であり、該モータの回転量がエンコーダ11によって検
出されることは、既に述べた通りである。断線検出部6
5は、加工実行中に断線が発生した際にこれを検知する
もので、従来方式(例えば、ワイヤに流れる電流を検知
する方式や巻き取りロールのテンションを検出する方式
等)の機構が利用される。
【0038】電極機能切換部66は、電極14の機能を
ワイヤ切断電極とワイヤ通過検出電極のいずれかに切換
選択する為のもので、ワイヤ切断電源部62に接続され
た接点T1 とワイヤ通過検出用電源E14に接続された接
点T2 を有するスイッチ装置SWを制御する。ワイヤ通
過検出部68は、電極14が接点T2 (ワイヤ通過検出
用電源E14)に接続された際に、電極14の電位を検出
すると共に、結線時には結線完了検出器80の検出出力
を検出するもので、図示した位置に配置された電圧計V
14及び結線完了検出器80に接続されている。R14は適
当な抵抗値を有する抵抗素子で、電極14とワイヤとの
接触/非接触を電極14の電位の変化で判別する為に設
けられている。電源E14は電極14とワイヤとの接触/
非接触を検知する為のものであり、例えば数ボルト程度
のものが使用可能である。
【0039】一方、ワイヤ撓み検出部67は、前述した
ワイヤ撓み検出電極40に接続され、該電極40の電位
を検出するもので、図3に関連して既述した電圧計V40
に接続され、電極40とワイヤとの接触/非接触を電極
40の電位の変化で判別する。電源E40の供給電圧につ
いても、E14と同様に数ボルト程度のものが使用可能で
ある(E14とE40の兼用も考えられる)。
【0040】表示装置69は種々の形態でワイヤ障害位
置情報を表示する為の表示装置であり、プログラムメモ
リ62に格納される表示プログラムに応じて、ワイヤ結
線状態をCRT画面に表示するものである(詳細は後
述)。
【0041】そして、各部制御部70は、切断用電極1
3の開閉、電極14の進退移動、電極結線時のパイプ構
造12の降下移動等を制御する部分を一括して表わした
ものである。
【0042】ワイヤ放電加工機は、通常加工実行時には
断線位置検出・記録処理をCPU51によって実行す
る。この処理の内容の概略については、ワイヤ結線状態
表示について説明した後に述べることにする。
【0043】さて、本実施例においては、自動結線実行
時に図6に示した画面が表示装置69のCRT画面上に
表示される。この図6に図4を参照図に加えて、先ず表
示装置69の表示内容と表示原理について説明する。図
6に示されているように、表示装置69のCRT画面に
は、図1に示されたワイヤ放電加工機のワイヤ経路とこ
れを幾つかに区分して(ここでは11区間に区分)設定
された区間Q01〜Q11が表示される。また、画面右
側には、結線障害と断線障害の発生状況が併せて表示さ
れる。各区間Q00〜Q11に分類されており、この区
間はワイヤ結線障害発生位置とワイヤ断線障害発生位置
の区分に共通して適用される。 Q00;Po[00]より上方 Q01;Po[00]〜Po[01] Q02;Po[01]〜Po[02] Q03;Po[02]〜Po[03] Q04;Po[03]〜Po[04] Q05;Po[04]〜Po[05] Q06;Po[05]〜Po[06] Q07;Po[06]〜Po[07] Q08;Po[07]〜Po[08] Q09;Po[08]〜Po[09] Q10;Po[09]〜Po[10] Q11;Po[10]〜Po[11] ここで、各位置Po[00]〜Po[11]は、次のよ
うに設定される。 Po[00];電極14位置(結線時送り出し開始位
置) Po[01];上ガイド7入口位置 Po[02];加工用上電極30a位置 Po[03];上ダイス(上ガイド出口近傍)位置 Po[04];ワーク上面位置 Po[05];下ダイス(下ガイド入口近傍)位置 Po[06];加工用下電極30b位置 Po[07];転向ローラ(下ガイドローラ)23ワイ
ヤ転向開始位置 Po[08];転向ローラ(下ガイドローラ)23ワイ
ヤ転向開始位置 Po[09];誘導パイプ25入口位置 Po[10];フィード部(巻き取りロール17手前)
位置 Po[11];結線終了検出器80位置 Po[01]〜Po[03]の位置については、図1の
みではやや判りにくいので、図4を参照して簡単に説明
しておく。図4は、上ガイド7の断面を拡大して示した
図であり、上ガイド7の上部には、結線時に降下される
パイプ構造12の停止位置を定める位置決め部71が、
すりばち状の上ガイド入口部71a(位置Po[0
1])を形成するように設けられている。入口部71a
のやや下方には、ワイヤ20の経路に臨んで加工用下電
極30b(位置Po[02])が配設されている。そし
て、上ガイド7の出口付近には、上ダイスガイド73に
続いて上ダイス72が設けられている(位置Po[0
3])。
【0044】各各区間境界点Po[01]〜Po[1
1]については、Po[00]を原点として測った距離
データがデータメモリ52に格納されている。上ガイド
及びワークに関しては、その位置が一般に可変であり、
図示しない加工条件設定画面でユーザによる入力がデー
タ行なわれることによって各位置の距離データが確定す
る。図6右上のコラムには、加工条件設定画面で入力済
みのデータがそのまま表示される(数値はあくまで例示
的なものである)。
【0045】図6の画面右側部分の内、リトライ表示部
には、区間毎のリトライ回数(結線失敗回数)が表示さ
れる。ソウカイスウの欄には、前回に数値をリセットし
てから以降(例えば1カ月)における区間別結線障害発
生回数が表示される。また、コンカイカイスウの欄に
は、現時点における結線障害の発生状況が表示される。
図示した例では、現在実行されている自動結線に関して
区間Q05で計4回のつまりが既に発生し、5回目の結
線が試みられていることを表わしている。
【0046】ワイヤの先端位置自体は、経路表示中にお
けるワイヤを表わす線の表示の変化によって表現され
る。図示した例では、区間Q00〜Q04は既に通過済
みであり(実線表示)、現在は区間Q05にワイヤ先端
があることが示されている(波線表示)。区間Q06以
降は未通過の表示(1点鎖線)がなされている。このよ
うなワイヤ先端位置の識別表示には、多様な形態が可能
であることは明白であろう。例えば、通過済み区間は青
表示、未通過区間は黄表示、通過中の区間は点滅付き赤
表示を行なえば、結線状態の視覚的把握が容易になると
思われる。
【0047】このようなワイヤ先端位置表示は、エンコ
ーダ11の出力パルスを計数するレジスタの計数値を位
置Po[00]からの経路距離に換算し、換算値をPo
[01]〜Po[11]の距離設定データと比較して区
間Qを判定し、判定された区間について当該表示部分を
識別表示(赤点滅等)するという手順で行なわれる。そ
の際には、各位置Po[00]〜Po[11]に対する
表示画面上の座標値データが必要となるが、これを示し
たのが図7である。
【0048】図中、Po[00]〜Po[07]の座標
値データはワイヤを垂直方向に画面表示させる為のもの
であり、Po[08]〜Po[11]の座標値データは
ワイヤを水平方向に画面表示させる為のものである。デ
ータメモリ52には、この図7に相当するデータが、具
体的数値を書き込んだデータテーブルの形で予め格納さ
れており、後述する表示プログラムの実行中に適宜読み
だされ、図6に示した表示が行なわれる。
【0049】以上の前提のもとに、以下、自動結線実行
時にCPU51によって実行される処理の概要を図8〜
図11を参照して説明する。なお、自動結線開始に先だ
ち、ワイヤの先端部分の切断(上下切断電極13、14
を用いて行なう)が必要に応じて実行済みとなってお
り、ワイヤ20の先端は電極14の位置(Po[00]
位置)より適宜距離上方に位置した状態にあるものとす
る。また、電極14の機能は、電極機能切換部6を介し
てワイヤ先端検出を行なう状態(接点T2 接続)にセッ
トされており、電極13のクランプは開放されているも
のとする。初めに、図8を参照してワイヤの基準状態の
設定処理について説明する。
【0050】基準状態の設定処理では、先ず、ワイヤ送
り制御部64を介してワイヤ20を電極20に向けて降
下させるワイヤ送り出しを開始する一方(ステップJ
1)、直ちに電極14によるワイヤ先端センシング態勢
に入る(ステップJ2)。先端センシングの処理は、微
小距離δづつのワイヤ送り出しに対応して周期的に繰り
返される。
【0051】ワイヤ20の先端が電極14に届いてこれ
に接触すると、V14で電圧変化が感知されるとワイヤ先
端検出部68を介してワイヤ先端の位置Po[00]へ
の到達が検出される。ワイヤ先端が検出されたら直ちに
ワイヤ送りを停止し(ステップJ3)、次いでエンコー
ダ11の位置パルスをカウントするカウンタ(メモリ内
に設定されたレジスタ領域)の計数値NをN=0にクリ
ヤすれば(ステップJ4)、ワイヤの基準状態の設定処
理が完了する。
【0052】次に、図9〜図11のフローチャートを参
照して、ワイヤ自動結線中の処理について説明する。先
ず、図6の表示画面に初期画面を表示させる(ステップ
U1)。初期表示としては、例えば区間Q00の青色表
示とQ01の赤色点滅表示が考えられる。リトライ欄の
コンカイカイスウ欄には、すべて***・・・が表示さ
れる。リトライと断線のソウカイスウの欄には、データ
メモリ52に記憶されている結線失敗回数及び断線障害
発生回数が表示される。
【0053】次いで、ワイヤ20の送り出しを開始する
と共に(ステップU2)、適当な周期でエンコーダ11
の位置パルス計数値Nを読み取り(ステップU3)、換
算係数Cを乗じてPo[00]からの距離Pを計算する
(ステップU4)。続いて位置指標iを1にリセットし
た上で(ステップU5)、PとLi(Po[i]迄の距
離)の大小を比較する(ステップU6)。LiがPを越
える迄、指標iを1づつアップする(ステップU7)。
なお、上ガイド入口位置Po[01]迄のワイヤ送り出
しには、電極13のクランプ機能(電極板13a、13
b閉塞)とパイプ構造12の降下による引出しが利用さ
れるが詳しい説明は省略する(エンコーダ11の位置パ
ルスの出方に特に影響は無い)。
【0054】さて、Li>Pとなったら、ステップU8
に進み、第1の表示指標kをk=iに設定した上で(ス
テップU8)、ステップU9に進み、ワイヤ表示処理を
実行する。ワイヤ表示処理の内容を図10のフローチャ
ートで説明すると、先ず、第2の表示指標mをm=k−
1に設定し(ステップV1)、k≦7の成否を判断する
(ステップV2)。もし、イエスであればワイヤ先端
は、位置Po[08]を越えていないことを意味してい
るから、図6の画面上でPo[00]からPo[m]ま
でを青色表示し(ステップV3)、Po[m]〜Po
[k]を赤色点滅表示して(ステップV4)、表示処理
を終了する。
【0055】もし、ステップV2でノーの判断がなされ
た場合には、ステップV5へ進み、Po[00]〜Po
[07]を青色表示した上で、第2の表示指標mをm=
k+1に設定し(ステップ6)、更にPo[08]〜P
o[m]を青色表示する(ステップV7)。そして、最
後にPo[k]〜Po[m]を赤色点滅表示して(ステ
ップV8)、表示処理(ステップU9)を終了する。
【0056】さて、図9のフローチャートに戻って、ス
テップU10で、結線終了検出器80の検出出力をチェ
ックして、もし、ワイヤがPo[11]に到達している
ならば、結線完了であるから処理を終了する。
【0057】位置Po[11]に未到達であれば、撓み
検出器40の検出出力のェック(ステップU11)、及
びアラーム(結線断念)信号の有無チェック(ステップ
U12)を行なった上でステップU2へ戻って、上記説
明した処理を再度実行する。ワイヤ結線が順調に行なわ
れ、一度も結線障害を起こすことなく位置Po[11]
に到達すれば、それで結線処理は終了する。
【0058】しかし、ワイヤ経路中のどこかでワイヤが
つまると、ステップU11でイエスの判断が出て、結線
障害処理が開始される。これを図11のフローチャート
で説明する。結線障害発生時には、先ず、ワイヤ送りを
一旦停止し(ステップW1)、当該結線障害発生区間Q
kについて、リトライ表示欄の□マークを1個表示させ
る(ステップW2)。次いで、区間Qkの結線障害総回
数を記録するレジスタの記憶値Fk を1カウントアップ
する(ステップW3)。次いで、ステップW4で結線の
リトライを実行する。具体的には、ワイヤ20を適宜量
巻き上げて、再度ワイヤ20を適宜量送り出す。この間
のワイヤ20の撓み検出電極40への接触の有無に基づ
いてリトライの成功/失敗を判定する(ステップW
5)。
【0059】リトライが失敗した場合には、区間Qkの
□表示を1個追加してから(ステップW6)、適当な回
数値に設定されたリトライ制限回数(ここでは、最大9
回とする。)を越えていないかどうかチェックする(ス
テップW7)。もし、越えている場合(10回)、結線
の続行は不可能と判断して区間Qkの□表示をリセット
すると共にアラーム信号を生成した上で(ステップW
8)、結線障害処理を終了する。
【0060】ステップW7でリトライ回数が制限値以下
である場合には、ステップW4に戻って、再度結線が試
みられる。以下、リトライが制限回数内で成功すれば、
アラーム信号を生成することなく結線障害処理を終了す
る。
【0061】結線障害処理が終了したら、再び図9のフ
ローチャートへ戻り、ステップU12でアラーム信号の
有無をチェックする。リトライが制限回数を越えていれ
ば、アラーム信号が感知され、結線を断念する形で結線
処理を終了する。制限回数内のリトライで結線に成功し
ていれば、アラーム信号は感知されず、再度ステップU
2に入って、結線処理が続行される。以後の処理は既に
説明した通りであり、最終的には、ワイヤがPo[1
1]に到達(結線成功)するか、結線を断念するかいず
れかの理由によって、結線処理が終了される。
【0062】最後に、図12のフローチャートを参照し
て、断線障害位置検出/記録処理について簡単に説明す
る。
【0063】ワイヤ放電加工機が通常加工を開始すると
同時に断線障害位置検出/記録処理が開始され、CPU
51は直ちにワイヤ断線センシング態勢に入り、断線検
出部65を介して所定周期で断線の有無をセンシングす
る(ステップS1)。
【0064】ワイヤ経路中のいずれかの箇所で断線が発
生したことが検知されると、直ちにワイヤ送り停止等必
要な措置を行なうよう各制御部へ指令信号を発する(ス
テップS2)。これに前後して、各部制御部70を介し
て電極14をワイヤ20から離れた後退位置からワイヤ
20に接触し得る前進位置へ移動させると共に、機能切
換部66を作動させてスイッチ装置SWの接点をT2 へ
接続し(ステップS3)、エンコーダ11の位置パルス
を計数するレジスタの計数値をクリヤ(N=0)する
(ステップS4)。
【0065】次いで、巻き取りロール16を回転させて
断線によって切り離されたワイヤを回収する(ステップ
S5)。この時点で、ワイヤ通過検出部67を介し、ワ
イヤ20がワイヤ通過検出電極14に接触しているか否
かをチェックする(ステップS6)。即ち、ワイヤ20
がワイヤ先端検出電極電極14に接触していれば、ワイ
ヤ先端検出用電源E14から、抵抗素子R14を通ってほぼ
アース電位にあるワイヤ20へ小電流が流れるから、電
極14の電位もアース電位に近い状態に保たれるが、も
し非接触であれば、ワイヤ先端検出用電源E14の電圧が
電極14にほぼそのまま示現され、電圧計V14によって
これが検知される。
【0066】ステップS6で、ワイヤ非接触が検知され
た場合には、ワイヤ先端検出電極14よりも上方(パイ
プ構造12側)で断線障害が発生したものと判断し、ス
テップS13に進む。ステップS13では、データメモ
リ53内に区間別にアドレス指定されたレジスタの区間
Q00に対応した計数値B00を1カウントアップする
(区間分けの方式は図6に示したものを適用する)。
【0067】断線障害発生箇所がワイヤ先端検出電極1
4よりも下側で発生している場合には、ステップS6で
イエスの判断が出されるから、断線位置をより詳しく検
出する為にワイヤ20の巻き上げを開始する。本実施例
では、ワイヤの巻き上げは少量δづつ行なうこととし、
δ巻き上げ完了毎にワイヤ20が電極14を先端したか
否か(接触/非接触)をセンシングするプロセスを繰り
返す方式を採用する(ステップS7、ステップS8)。
【0068】ワイヤ20の先端(非接触)が検出された
時点で、ワイヤ巻き上げを中止し、エンコーダ11の出
力パルスを計数するレジスタの計数値N=Nbrを読み取
る(ステップS9)。そして、予め求めておいたエンコ
ーダ位置パルスとの経路距離との換算計数CをNbrに乗
じて断線障害発生時点からのワイヤ巻き上げ量(長さ乃
至距離)Lbrを計算し(ステップS10)、これに基づ
いて断線障害が発生した区間を判別する(ステップS1
1)。判別結果に従って、ステップS13と同様、デー
タメモリ53内に区間別にアドレス指定されたレジスタ
の計数値Bbrを1カウントアップする(ステップS1
2)。
【0069】以上の処理を断線障害が発生する毎に行な
っておくことによって、図6の表示画面におけるダンセ
ン表示欄に断線発生の総回数を区間別に表示させること
が可能になる。
【0070】
【発明の効果】本願発明のワイヤ結線状態表示装置によ
れば、ワイヤ自動結線時にワイヤ送り出し量が継続的乃
至逐次的に検出され、検出結果に応じてワイヤ結線の進
行状況がリアルタイムに表示される。従って、ワイヤ結
線が順調に進行しているか否かを経時的に確認すること
が出来る。
【0071】また、ワイヤ撓み検出手段を利用してワイ
ヤ結線障害発生位置を併せて表示出来るようにしたか
ら、結線障害に対する対応を迅速に行なうことが出来る
ようになった。更に、ワイヤ結線障害発生履歴を表示し
てワイヤ放電加工機の保守等に対する便宜を図ることも
可能になった。
【0072】結線状態あるいは結線障害発生位置の表示
形態として、ワイヤ経路を区間に区切ってグラフィック
表示し、これに併せてワイヤ先端位置あるいは結線障害
発生位置を局所表示(輝点、暗点、カーソル等)や区間
全体を識別表示(区間)するやり方を採用すれば、より
分かりやすい表示画面を構成することが出来る。更に
は、先端中の位置・区間あるいは結線障害発生位置・区
間を点滅等の手段によって強調表示することによってよ
り至便性の高い表示装置を構成することも困難でなくな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に従ったワイヤ結線状態表示装置によ
るワイヤ結線状態表示が行なわれるワイヤ放電加工機本
体部分の概略構成を例示した断面図である。
【図2】図1中にお示された電極13の外観を表わした
上面図である。
【図3】図1中にお示されたワイヤ撓み検出電極40の
外観を簡略化して描いた見取図である。
【図4】実施例の装置において、上ガイドに関連して設
定される区間の位置関係を説明する為の上ガイドの断面
図である。
【図5】本願発明に従ったワイヤ結線状態表示装置を含
むワイヤ放電加工システムの概略構成を例示した要部ブ
ロック図である。
【図6】実施例における表示画面の内容を説明する図で
ある。
【図7】各位置Po[00]〜Po[11]に対する表
示画面上の座標値データを表わしたデータテーブルであ
る。
【図8】実施例におけるワイヤの基準状態の設定処理の
概要について説明するフローチャートである。
【図9】実施例におけるワイヤ結線処理の概要について
説明するフローチャートである。
【図10】実施例におけるワイヤ結線状態表示処理の概
要について説明するフローチャートである。
【図11】実施例におけるワイヤ結線障害処理の概要に
ついて説明するフローチャートである。
【図12】実施例におけるワイヤ断線障害検出/記録処
理の概要について説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 上方機枠部 2 下方機枠部 3 ワイヤ巻上げユニット 4 ワイヤ送りローラ 5 ワイヤ切断機構 6 ワイヤ引き込みユニット 7 上ガイド 8 巻上げモータ 9 供給リール 10 ワイヤ送りモータ 11 エンコーダ 12 ワイヤ送りパイプ構造 13 第1のワイヤ切断用電極 14 第2のワイヤ切断用電極(ワイヤ先端検出電極兼
用) 15 圧接用ローラ 16 ワイヤ巻取りローラ 17 ピンチローラ 18 下ガイド 19 ワークテーブル 20 ワイヤ 21,22,23 転向ローラ 24 ピンチローラ 25 誘導パイプ 26 クランプ部 27 アーム 28 エアシリンダ 30a 加工用上電極 30b 加工用下電極 40 撓み検出電極 50 ワイヤ放電加工機制御装置 51 中央演算処理装置(CPU) 52 プログラムメモリ 53 データメモリ 54 操作盤(LCD) 55 入出力装置 60 ワークテーブル駆動部 61 加工電源部 62 ワイヤ切断電源部 63 ワイヤ巻上げ/巻取り制御部 64 ワイヤ送り制御部 65 ワイヤ断線検出部 66 電極機能切換部 67 ワイヤ撓み検出部 68 ワイヤ先端検出部 69 表示装置(CRT) 70 各部移動制御部 71 位置決め部 72 上ダイス 73 ダイスガイド 80 結線完了検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23H 7/10 B23H 7/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ放電加工機のワイヤ自動結線時に
    ワイヤ送り出し手段によるワイヤ送り出し量を検出する
    ワイヤ送り出し量検出手段と、ワイヤが予め定められた
    基準状態にあることを検出するワイヤ基準状態検出手段
    と、前記ワイヤ送り出し量検出手段の検出出力及び前記
    ワイヤ基準状態検出手段の検出出力に基づいてワイヤ結
    線状態を表示する表示手段を備えたことを特徴とするワ
    イヤ結線状態表示装置。
  2. 【請求項2】 前記ワイヤ基準状態検出手段がワイヤ経
    路に臨んで配置されたワイヤ検出電極を備え、前記ワイ
    ヤ基準状態検出手段の検出出力が前記ワイヤ検出電極位
    置にワイヤ先端が位置する状態を表わす信号を含み、前
    記ワイヤ結線状態表示内容にワイヤ先端位置情報が含ま
    れていることを特徴とする請求項1に記載されたワイヤ
    結線状態表示装置。
  3. 【請求項3】 前記表示手段が、前記ワイヤ先端位置情
    報をワイヤ経路を表現する情報と共に表示する手段を備
    えていることを特徴とする請求項2に記載されたワイヤ
    結線状態表示装置。
  4. 【請求項4】 ワイヤ経路に臨んで配置されたワイヤ撓
    み検出手段を備え、前記表示手段が、前記ワイヤ送り出
    し量検出手段の検出出力、前記ワイヤ基準状態検出手段
    の検出出力及び前記ワイヤ撓み検出手段の検出出力に基
    づいてワイヤ結線状態を表示するものであることを特徴
    とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載された
    ワイヤ結線状態表示装置。
  5. 【請求項5】 ワイヤ結線障害発生回数情報を予め設定
    されたワイヤ経路区間別に記憶するワイヤ結線障害発生
    回数情報記憶手段を備え、前記表示手段が該記憶内容に
    基づいてワイヤ結線障害発生回数情報を表示し得るもの
    であることを特徴とする請求項4に記載されたワイヤ結
    線状態表示装置。
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