JPH10137938A - アーク溶接監視装置 - Google Patents

アーク溶接監視装置

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Publication number
JPH10137938A
JPH10137938A JP29851996A JP29851996A JPH10137938A JP H10137938 A JPH10137938 A JP H10137938A JP 29851996 A JP29851996 A JP 29851996A JP 29851996 A JP29851996 A JP 29851996A JP H10137938 A JPH10137938 A JP H10137938A
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JP
Japan
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welding
wire
arc welding
feeding
feed
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Pending
Application number
JP29851996A
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English (en)
Inventor
Takuo Chimura
琢夫 千村
Ryuhei Takagi
柳平 高木
Shuichi Kuno
周一 久野
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TECHNO JAPAN KK
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
TECHNO JAPAN KK
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アーク溶接が適正に行われたか否かがより正
確に監視されるようにする。 【解決手段】 ワイヤ送給手段30によって溶接トーチ
16へ送給される溶接ワイヤ26の実際の送給状態を送
給検出手段42によって検出し、溶接部位毎の実際のワ
イヤ送給量や送給速度が予め設定された許容範囲内か否
か、一連の溶接作業における実際のワイヤ送給回数が予
め設定された溶接部位数と一致するか否かなどにより、
溶接不良を監視する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアーク溶接装置に係
り、特に、アーク溶接の適否を監視する装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】溶接ワイヤを自動送給しながらアーク溶
接を行うアーク溶接装置が広く知られている。具体的に
は、CO2 やAr+CO2 ,Ar+O2 等の混合ガスに
よるガスシールドアーク溶接法が多用されており、ロボ
ットにより溶接トーチを移動させながら複数の溶接部位
にアーク溶接を断続的に行うようになっているのが普通
である。また、溶接ワイヤとしては、ソリッドワイヤや
フラックスコアードワイヤ、メタルコアードワイヤなど
が知られており、ペイル巻やスプール巻などによりロー
ル状に巻回されているのが普通である。そして、このよ
うなアーク溶接装置においては、溶接電流や溶接電圧
(アーク電圧)をモニターして、アーク溶接の適否、す
なわちアーク溶接が適正に行われたか否かを判定してい
るのが普通である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶接電
流および溶接電圧だけではビード切れや溶込み不足など
の溶接欠陥を正確に監視することはできないなど、アー
ク溶接の適否を判断する上で必ずしも十分でなく、溶接
後に作業者が目視で品質チェックなどを行っているのが
実情である。すなわち、溶接ワイヤはワイヤ送給手段の
送りローラでワイヤロール(溶接ワイヤがロール状に巻
回されたもの)から引き出されて溶接トーチへ送られる
のが普通であるが、ワイヤロール内での引っ掛かりやフ
レキシブルコンジットの曲がりなどによる抵抗、或いは
送りローラの摩耗などにより、送りローラがスリップし
てワイヤ送給量が変化することがあるのである。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、アーク溶接の適否が
より正確に判断されるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、溶接ワイヤを自動送給しながらアー
ク溶接が行われる際に、そのアーク溶接の適否を監視す
る監視装置であって、(a) 前記溶接ワイヤの実際の送給
状態を検出する送給検出手段と、(b) その送給検出手段
によって検出される前記溶接ワイヤの実際の送給状態に
基づいてアーク溶接の適否を判断する判断手段とを有す
ることを特徴とする。
【0006】第2発明は、第1発明において、前記判断
手段は、前記溶接ワイヤの実際の送給量および送給速度
の少なくとも一方を用いて、予め定められた判断基準に
従ってアーク溶接の適否を判断するものであることを特
徴とする。
【0007】第3発明は、第1発明において、(a) 前記
アーク溶接は、予め定められた複数の溶接部位に断続的
に行われるようになっており、(b) 前記判断手段は、断
続して行われる前記溶接ワイヤの送給回数が予め設定さ
れた前記溶接部位の数と一致するか否かによってアーク
溶接の適否を判断するものであることを特徴とする。
【0008】
【発明の効果】このようなアーク溶接監視装置によれ
ば、アーク溶接の適否の判断材料として実際にアーク溶
接に使用される溶接ワイヤの送給状態が用いられるた
め、溶接不良などのアーク溶接の適否がより正確に判断
されるようになり、溶接後の作業者の品質チェック等が
不要若しくは軽減される。
【0009】第2発明では、溶接ワイヤの実際の送給量
および送給速度の少なくとも一方を用いて、予め定めら
れた判断基準に従ってアーク溶接の適否が判断されるた
め、ビードの形状不良などが良好に監視される。例え
ば、送給量が少ない場合や送給速度が遅い場合は、実際
の溶接ワイヤの使用量が少ないことを意味するため、ビ
ード切れや溶込み不足、チップ溶着などの異常が考えら
れる。
【0010】第3発明では、断続して行われる溶接ワイ
ヤの送給回数が溶接部位の数と一致するか否かによって
アーク溶接の適否が判断されるため、総ての溶接部位に
おいて実際に溶接ワイヤが送給されて溶接が行われたか
否か、言い換えれば何らかの理由で溶接ワイヤが送られ
なくて溶接が行われなかった溶接忘れの有無が正確に監
視される。
【0011】
【発明の実施の形態】ここで、本発明は、溶接ワイヤを
自動送給するワイヤ送給手段を備えているアーク溶接装
置に適用される。ワイヤ送給手段としては、送給ローラ
が溶接トーチに組み込まれたプル式や、送給ローラがワ
イヤロールの近傍に設けられるプッシュ式などがある。
【0012】本発明は、例えば溶接部位毎に予め定めら
れた一定の送給速度で溶接ワイヤを送給する定電圧電源
のアーク溶接装置に好適に適用されるが、溶接電圧の変
動などに応じて送給速度が制御される定電流電源のアー
ク溶接装置に対して適用することも可能で、その場合
は、例えばワイヤ送給手段によるワイヤ送給速度(目標
値)を逐次読み込み、それを判断基準として実際のワイ
ヤ送給量や送給速度と比較するようにすれば良い。第2
発明の判断基準は、例えば一定の設定範囲内或いは範囲
外であるか否か等によってアーク溶接の適否を判断する
ように定められるが、上記ワイヤ送給速度(目標値)の
ように逐次変化するものでも良い。
【0013】本発明のアーク溶接監視装置は、例えばア
ーク溶接装置に送給検出手段および判断手段の機能を付
加することにより、アーク溶接装置に組み込んで構成さ
れるが、既存のアーク溶接装置とは別にアーク溶接監視
装置として独立に構成することも可能である。その場合
は、既存のアーク溶接装置に対して改造などを行うこと
なく、本発明のアーク溶接監視装置を配置するだけでア
ーク溶接の適否を良好に監視できるようになる。アーク
溶接装置は、複数の部材を溶接固定する場合だけでな
く、表面硬化処理などのために肉盛溶接する場合であっ
ても良い。
【0014】第1発明の送給検出手段は、例えばロール
状に巻回されている溶接ワイヤの巻回量の変化を光電ス
イッチなどで検出するようにしても良いが、送給量や送
給速度を高い精度で検出するには、(a) 溶接ワイヤに接
触させられ、該溶接ワイヤの送給に伴って回転させられ
る回転体と、(b) 該回転体の回転状態を検出する回転検
出手段とを有して構成することが望ましい。回転検出手
段は、例えば回転体或いは回転体と一体回転する回転板
に設けられたスリットなどを検出するもので、渦電流を
利用した近接スイッチや透過形、反射形の光電スイッチ
などが好適に用いられる。この送給検出手段は、例えば
ワイヤロールからの溶接ワイヤの引出し部位など、ワイ
ヤ送給手段よりも上流側(一次側送給系)に取り付ける
ことが望ましいが、溶接トーチの近傍など下流側(二次
側送給系)に設けることもできる。ワイヤ送給手段や溶
接トーチなどに送給検出手段を組み込むことも可能であ
る。
【0015】アーク溶接が、予め定められた複数の溶接
部位に断続的に行われるようになっている場合、第2発
明の判断手段は、例えば溶接部位毎に前記溶接ワイヤの
実際の送給量および送給速度の少なくとも一方を求め、
該溶接部位毎に予め定められた判断基準に従って(例え
ば設定値と比較して)アーク溶接の適否を判断するよう
に構成される。なお、送給量および送給速度の他に、実
際にワイヤが送給される送給時間などを判断材料として
用いることもできる。
【0016】本発明のアーク溶接監視装置は、アーク溶
接の適否の判断材料として溶接ワイヤの実際の送給状態
を用いるものであるが、溶接電流や溶接電圧(アーク電
圧)など他の情報も用いて、例えば溶接電流の変化と溶
接ワイヤの送給速度の変化とを対応させてアーク溶接の
適否を総合的に判断するなど、より高い精度でアーク溶
接の適否を判断することもできる。
【0017】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ
詳細に説明する。図1は、既存のアーク溶接装置10に
本発明の一実施例であるアーク溶接監視装置12が配置
された場合を説明する構成図で、アーク溶接装置10
は、多関節型ロボット等のロボット駆動部14により溶
接トーチ16を予め定められた移動経路に従って移動さ
せながら、被溶接部材(母材)18の複数の溶接部位に
アーク溶接を断続的に行う。ロボット駆動部14は、ロ
ボット制御装置20によりNC制御などで作動させられ
るようになっており、ロボット制御装置20には、ティ
ーチングボックスや磁気ディスクなどの読取装置、キー
ボードなどの入力手段22により、溶接トーチ16の移
動経路や移動速度(溶接速度)等に関するデータが予め
記憶されている。
【0018】ロボット制御装置20にはまた、溶接部位
や溶接条件等に関するデータも予め入力手段22によっ
て設定されるようになっており、制御装置内蔵のアーク
溶接電源24に溶接指令を出力することにより、複数の
溶接部位毎に予め定められた溶接条件でアーク溶接を行
わせる。溶接条件は、例えば溶接電流、溶接電圧(アー
ク電圧)、ワイヤ送給速度(目標値)、送給時間(溶接
時間)などで、ワイヤ送給速度(目標値)は溶接電流に
応じて定められるとともに、本実施例では定電圧特性の
アーク溶接電源24が用いられることにより、溶接部位
毎に一定のワイヤ送給速度(目標値)が設定されるよう
になっている。
【0019】溶接ワイヤ26は、ペイル巻されたワイヤ
ロール28の状態で容器29内に収容されており、ワイ
ヤ送給手段30によってワイヤロール28から引き出さ
れ、溶接トーチ16へ送られるようになっている。容器
29とワイヤ送給手段30との間、ワイヤ送給手段30
と溶接トーチ16との間は、それぞれフレキシブルコン
ジット32,34により案内される。ワイヤ送給手段3
0は、送りローラ36と加圧ローラ38との間で溶接ワ
イヤ26を挟圧した状態で、送りローラ36がアーク溶
接電源24により回転制御される図示しない駆動モータ
によって回転駆動されることにより、溶接ワイヤ26を
所定の送給速度で送給する。加圧ローラ38は、ばね力
などで溶接ワイヤ26を送給ローラ36との間で挟圧す
るようになっている。また、図示は省略するが、ワイヤ
送給手段30には複数のワイヤ矯正ローラが配設され、
溶接ワイヤ26の曲がり癖などを矯正するようになって
いる場合が多い。
【0020】アーク溶接装置10はまた、CO2 やAr
+CO2 ,Ar+O2 等の混合ガスにより溶接部をシー
ルドするようになっており、図示は省略するがそれ等の
ガスボンベやガス供給設備を備えている。
【0021】このようなアーク溶接装置10において
は、ワイヤロール28内での引っ掛かりやフレキシブル
コンジット32,34の曲がりなどによる溶接ワイヤ2
6の送給抵抗、或いは送りローラ36の摩耗などによ
り、送りローラ36がスリップして溶接ワイヤ26の送
給量が変化し、溶接不良を生じることがある。前記アー
ク溶接監視装置12は、このような溶接ワイヤ26の送
給異常を監視するためのもので、監視用制御装置40と
溶接ワイヤ26の実際の送給状態を検出する送給検出手
段42とを備えている。
【0022】送給検出手段42は、ワイヤロール28の
引出し部に着脱可能に取り付けられるようになってお
り、図2およびその III− III断面を示す図3に具体的
に示すように、溶接ワイヤ26の送給(移動)に伴って
回転させられる回転体としての回転ローラ44と、その
回転ローラ44の回転に同期してON,OFFするパル
ス信号SPを出力する近接スイッチや光電スイッチ等の
回転検出手段46とを備えている。回転ローラ44は、
ワイヤロール28の容器29に一体的に取り付けられる
ベース48にベアリングを介して軸心まわりの回転可能
に配設された回転シャフト50に相対回転不能に配設さ
れているとともに、回転シャフト50には、軸心まわり
に等角度間隔で4つの切欠52が設けられた回転板54
が相対回転不能に取り付けられている。回転検出手段4
6は、ベース48にねじにより一体的に固設されてお
り、上記回転板54に設けられた切欠52の有無に同期
してパルス信号SPを出力する。
【0023】図5のパルス信号SPは一例で、複数の溶
接部位でアーク溶接が行われる毎に、溶接ワイヤ26の
送給に同期してON,OFFするパルスを連続的に発生
する。図5のパルス信号SPのうち一点鎖線で省略して
ある部分がパルス発生部位で、複数の溶接部位毎に一連
のパルス群が生じる。回転ローラ44および回転板54
の径寸法や切欠52の大きさは、溶接ワイヤ26の移動
(送給)に伴って回転させられることにより、切欠52
の有無に同期して回転検出手段46から確実にパルス信
号SPが出力されるように、回転検出手段46の感度や
ワイヤ送給速度などを考慮して設定されている。
【0024】回転ローラ44の外周面には、大きさが異
なる2種類の環状溝56,58が設けられており、例え
ば図4に示すように径寸法が異なる種々の溶接ワイヤ2
6に対応できるようになっている。環状溝56,58
は、本実施例では断面が角形であるが、半円形等の円弧
形状とすることも可能である。前記ベース48には、回
転ローラ44に隣接して加圧ローラ60が略平行な軸心
まわりの回転可能に配設されており、板ばね62の付勢
力で回転ローラ44の外周面に向かって押圧されること
により、溶接ワイヤ26を回転ローラ44の環状溝56
または58に押圧し、その溶接ワイヤ26の移動に伴っ
て回転ローラ44が確実に回転させられるようにしてい
る。ベース48にはまた、一対のガイドブロック64,
66が固設されており、溶接ワイヤ26を位置決めしな
がら案内するようになっている。なお、図4は、径寸法
が異なるワイヤロール28の初期状態における重さと長
さの関係の一例を示したものである。
【0025】図1に戻って、監視用制御装置40は、C
PUやRAM、ROM等のメモリなどを有するマイクロ
コンピュータを備えて構成されており、予め設定された
プログラムに従って、例えば図7に示すように信号処理
を行うことにより、アーク溶接の適否を判断して表示器
70に異常表示を行ったり、アーク溶接装置10を自動
停止させたりする。この監視用制御装置40には、前記
送給検出手段42からパルス信号SPが供給される他、
ロボット制御装置20から制御信号SSが供給されると
ともに、電圧計72,電流計74から実際の溶接電圧や
溶接電流を表す信号が供給される。制御信号SSは、図
5に示すように複数の溶接部位にアーク溶接を行う一連
の溶接作業の開始時にONとなり、一連の溶接作業の終
了時にOFFとなる信号である。
【0026】監視用制御装置40にはまた、磁気ディス
クなどの読取装置やキーボード等の入力手段76が接続
され、前記パルス信号SPに基づいてアーク溶接の適否
を監視する監視項目の基準値が設定されるようになって
いる。監視項目は、例えば図6に示す溶接部位毎のワイ
ヤ送給量Cn * (パルス数)およびワイヤ送給速度V n
* (パルス数/sec)を含んでおり、前記溶接トーチ
16の移動速度や溶接時間、ワイヤ送給速度(目標
値)、送給検出手段42による溶接ワイヤ26の移動量
と発生パルス数との関係などに基づいて設定される。こ
の他、一連の溶接作業における溶接部位数CW * や溶接
ワイヤ26の合計使用料(送給量)CT * (パルス数)
についても監視項目として設定され、パルス信号SPに
基づいて監視するとともに、前記電圧計72、電流計7
4から供給される溶接電圧や溶接電流についても監視す
るようになっている。なお、本実施例ではパルス信号S
Pのパルス数で監視しているが、パルス数は溶接ワイヤ
26の送給量に対応するため、パルス数を送給量、例え
ば溶接部位毎の溶接ワイヤ26の長さや重量に換算して
監視することもできる。また、ワイヤ送給速度Vn *
ついては、1パルス或いは所定パルス数の所要時間(s
ecなど)で設定することもできるなど、設定方法は適
宜変更できる。
【0027】図7は、パルス信号SPに基づく監視の一
例を説明するフローチャートで、監視用制御装置40に
よる一連の信号処理のうち、図7のステップS7,S
8,S12,S13を実行する部分は判断手段に相当す
る。また、ステップS7,S8,およびS12は請求項
2に記載の判断手段として機能しており、ステップS1
3は請求項3に記載の判断手段として機能している。
【0028】図7において、ステップS1に先立ってカ
ウンタCn ,CT ,CW はそれぞれ0にリセットされ、
フラグFは「0」とされる。ステップS1では一連の溶
接作業が開始されたか否か、具体的にはロボット制御装
置20から供給される制御信号SSがONになったか否
かを判断し、制御信号SSがONになるとステップS2
以下を実行する。ステップS2では、送給検出手段42
から供給されるパルス信号SPがパルスを発生したか否
か、すなわちOFFからONとなって再びOFFに変化
したか否かを判断し、パルスを検出した場合にはステッ
プS3以下を実行するが、予め定められた所定時間経過
してもパルスが発生しない場合はステップS6以下を実
行する。所定時間は、アーク溶接で溶接ワイヤ26を送
給中であるか、或いは次の溶接部位への移動中で溶接し
ていないかを判断し、溶接中は1パルス毎にステップS
3以下を連続して実行させることができれば良く、ワイ
ヤ送給速度(目標値)や送給検出手段42による溶接ワ
イヤ26の移動量と発生パルス数との関係などを考慮
し、通常のアーク溶接時のパルス発生周期よりも十分に
大きな時間が設定される。
【0029】ステップS3では、溶接部位毎のワイヤ送
給量を監視するカウンタCn 、および一連の溶接作業に
おける溶接ワイヤ26の合計使用量を監視するカウンタ
Tの計数内容にそれぞれ「1」を加算する。ステップ
S4では、パルスの発生間隔からワイヤ送給速度V
n (パルス数/sec)を計算するとともにRAM等に
記憶し、ステップS5ではフラグFを「1」にする。ス
テップS4では、1パルス毎にワイヤ送給速度Vn を求
めることもできるが、所定パルス数毎、或いは所定時間
毎にその平均ワイヤ送給速度Vn を求めるようにしても
良い。1つの溶接部位での溶接中は、パルス信号SPの
1パルス毎にステップS3以下が繰り返し実行されるこ
とにより、カウンタCn は溶接部位毎のパルス数を計数
することになる。また、カウンタCT は一連の溶接作業
の開始時からの総パルス数を計数する。
【0030】次の溶接部位への移動中などで前記ステッ
プS2の判断がNOになると、ステップS6を実行し、
フラグFが「1」か否かを判断する。F=1の場合、す
なわち1つの溶接部位での溶接作業の終了直後の場合
は、ステップS7を実行するが、F=0の時はステップ
S11以下を実行する。ステップS7では、カウンタC
n の計数内容が予め溶接部位毎に設定されたワイヤ送給
量Cn * と略一致するか否かを判断し、NOの場合はス
テップS10で異常出力を実行する。ステップS7は、
ビード切れや溶込み不足、溶接長さ不足などの溶接不良
を生じる程度にワイヤ送給量Cn が基準値Cn * からず
れているか否かを判断するもので、基準値Cn * に基づ
いて溶接条件などに応じて予め許容範囲が入力操作で設
定されている。
【0031】ステップS10の異常出力は、異常が認め
られた溶接部位や基準値Cn * との偏差などを表示器7
0に表示するとともに、ロボット制御装置20に停止信
号を出力してアーク溶接装置10の作動を停止させる。
基準値Cn * との偏差の程度に応じて、注意表示や警告
表示など異なる異常表示を行うようにすることもできる
し、マーキング装置などにより異常が認められた溶接部
位にマーキングを施したり、ブザーなどの音で異常を知
らせたりするなど、種々の態様を採用できる。
【0032】ステップS7の判断がYES、すなわちC
n が許容範囲内の場合は、ステップS8を実行し、前記
ステップS4で算出されたワイヤ送給速度Vn が総て予
め溶接部位毎に設定されたワイヤ送給速度Vn * (パル
ス数/sec)と略一致するか否かを判断する。ステッ
プS8は、ビード切れや溶込み不足などの溶接不良を生
じる程度にワイヤ送給速度Vn が基準値Vn * からずれ
ているか否かを判断するもので、基準値Vn * に基づい
て溶接条件などに応じて予め許容範囲が入力操作で設定
されている。そして、ステップS8の判断がNOの場合
は前記ステップS10を実行し、異常が認められた溶接
部位や基準値Vn * との偏差などを表示器70に表示す
るなどするが、YESであればステップS9でフラグF
を「0」にし、カウンタCn を0にリセットし、溶接部
位数を監視するカウンタCW の計数内容に「1」を加算
した後、ステップS11以下を実行する。なお、ステッ
プS9では、上記ワイヤ送給速度Vn の記憶内容もクリ
アされる。
【0033】ステップS11では、一連の溶接作業が終
了したか否か、具体的にはロボット制御装置20から供
給される制御信号SSがOFFになったか否かを判断
し、制御信号SSがOFFになるまで前記ステップS2
以下を繰り返し実行する。すなわち、予め設定された溶
接部位でアーク溶接が行われる毎に、パルス信号SPの
パルス発生に伴ってステップS3〜S5を実行し、ワイ
ヤ送給量Cn およびワイヤ送給速度Vn を検出するとと
もに、アーク溶接が終了してパルス信号SPのパルスが
停止するとステップS7以下を実行し、それ等が許容範
囲内か否かを監視するのである。また、パルス信号SP
の1パルス毎にカウンタCT の計数内容に「1」を加算
して溶接ワイヤ26の合計使用量を検出するとともに、
1箇所のアーク溶接が終了する毎にカウンタCW の計数
内容に「1」を加算して溶接部位数(溶接ワイヤ26の
送給回数)を検出する。
【0034】予め設定された総ての溶接部位に対するア
ーク溶接が終了し、制御信号SSがOFFになると、ス
テップS11に続いてステップS12を実行し、カウン
タC T の計数内容が予め設定された合計使用量CT *
略一致するか否かを判断する。このステップS12は、
ビード切れや溶込み不足、溶接長さ不足などの溶接不良
を生じる程度に合計使用量CT が基準値CT * からずれ
ていたり、何らかの理由で溶接が行われなかった溶接忘
れの部位が有るか否かを判断するもので、基準値CT *
に基づいて溶接条件などに応じて予め許容範囲が入力操
作で設定されている。また、ステップS13では、カウ
ンタCW の計数内容が予め設定された溶接部位数CW *
と一致するか否かを判断する。このステップS13は、
何らかの理由で溶接が行われなかった溶接忘れの部位が
有るか否かを判断するものである。そして、これ等のス
テップS12またはS13で異常判断が為された場合
も、ステップS10を実行し、表示器70に使用量不足
や溶接忘れ等の異常表示を行ったり、被溶接部材18に
溶接不良のマーキングなどを行う。なお、前記ステップ
S7,S8の異常判断についても、総ての溶接作業が終
了した後(ステップS11がYESとなった後)に行う
ようにしても良い。
【0035】このようなアーク溶接監視装置12によれ
ば、アーク溶接が適正に行われたか否かを判断する判断
材料として、実際にアーク溶接に使用される溶接ワイヤ
26の送給状態、具体的には送給量Cn ,CT や送給速
度Vn 、送給回数(溶接部位数CW )が用いられている
ため、溶接不良などのアーク溶接の適否がより正確に判
断されるようになり、溶接後の作業者の品質チェック等
が不要若しくは軽減される。
【0036】また、ステップS7では溶接部位毎にワイ
ヤ送給量Cn が予め設定された基準値Cn * と略一致す
るか否か監視しているため、ビード切れや溶込み不足、
溶接長さ不足などの溶接不良を高い精度で見つけること
ができる。
【0037】ステップS8では溶接部位毎にワイヤ送給
速度Vn が予め設定された基準値V n * と略一致するか
否か監視しているため、ビード切れや溶込み不足などの
溶接不良を高い精度で見つけることができる。特に、一
つの溶接部位の平均速度ではなく、所定パルス数毎、或
いは所定時間毎のワイヤ送給速度Vn を順次計算して監
視するようになっているため、一つの溶接部位の中での
ワイヤ送給量の変動に起因する溶接不良についても良好
に検出できる。
【0038】ステップS12では、複数の溶接部位の合
計使用量CT が予め設定された基準値CT * と略一致す
るか否か監視しているため、ビード切れや溶込み不足、
溶接長さ不足などの溶接不良や、溶接ワイヤ26が全く
送られずに溶接が行われなかった溶接忘れなどを高い精
度で見つけることができる。
【0039】ステップS13では、1群のパルスが供給
されて1箇所のアーク溶接が終了する毎に「1」が加算
されるカウンタCW の計数内容(溶接ワイヤ26の送給
回数)が予め設定された溶接部位数CW * と一致するか
否か監視しているため、溶接ワイヤ26が全く送られず
に溶接が行われなかった溶接忘れを確実に見つけること
ができる。
【0040】また、本実施例のアーク溶接監視装置12
はアーク溶接装置10と別体に構成されているため、既
存のアーク溶接装置10に対して改造などを行うことな
く、アーク溶接監視装置10を配置するだけでアーク溶
接の適否を良好に監視できる。
【0041】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、
本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加
えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるアーク溶接監視装置が
既存のアーク溶接装置に配置された状態を説明する構成
図である。
【図2】図1のアーク溶接監視装置の送給検出手段を示
す正面図である。
【図3】図2における III− III断面を示す図である。
【図4】図1のアーク溶接装置で使用される溶接ワイヤ
の幾つかの例を説明する図である。
【図5】図1における制御信号SSおよびパルス信号S
Pの一例を説明するタイムチャートである。
【図6】図1のアーク溶接監視装置の監視項目の一例を
説明する図である。
【図7】図1のアーク溶接監視装置の作動の一例を説明
するフローチャートである。
【符号の説明】
12:アーク溶接監視装置 26:溶接ワイヤ 40:監視用制御装置 42:送給検出手段 ステップS7,S8,S12,S13:判断手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接ワイヤを自動送給しながらアーク溶
    接が行われる際に、該アーク溶接の適否を監視する監視
    装置であって、 前記溶接ワイヤの実際の送給状態を検出する送給検出手
    段と、 該送給検出手段によって検出される前記溶接ワイヤの実
    際の送給状態に基づいてアーク溶接の適否を判断する判
    断手段とを有することを特徴とするアーク溶接監視装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記判断手段は、前記溶接ワイヤの実際の送給量および
    送給速度の少なくとも一方を用いて、予め定められた判
    断基準に従ってアーク溶接の適否を判断するものである
    ことを特徴とするアーク溶接監視装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記アーク溶接は、予め定められた複数の溶接部位に断
    続的に行われるようになっており、 前記判断手段は、断続して行われる前記溶接ワイヤの送
    給回数が予め設定された前記溶接部位の数と一致するか
    否かによってアーク溶接の適否を判断するものであるこ
    とを特徴とするアーク溶接監視装置。
JP29851996A 1996-11-11 1996-11-11 アーク溶接監視装置 Pending JPH10137938A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6703585B2 (en) * 2001-09-20 2004-03-09 Central Motor Wheel Co., Ltd. Arc welding quality evaluation apparatus
JP2015058439A (ja) * 2013-09-17 2015-03-30 株式会社ダイヘン ワイヤ送給システム、及びワイヤ速度制御装置
JP2019063840A (ja) * 2017-10-04 2019-04-25 株式会社ダイヘン 溶接ロボットシステム及び溶接異常位置の特定方法
WO2023119470A1 (ja) * 2021-12-22 2023-06-29 川崎重工業株式会社 ロボットシステムおよびロボット

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