JP3233759B2 - 消臭剤 - Google Patents
消臭剤Info
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Description
成分として含有する消臭剤に係り、さらに詳細には、特
定の種族に属する植物から抽出され、種々の悪臭物質、
特にメチルメルカプタンなどの硫黄化合物を悪臭源とす
るものに対して効果の高い消臭剤に関するものである。
て、芳香性物質によるマスキングや、酸化剤、中和剤、
固定剤等による化学的消臭、あるいは活性炭による吸着
によって、悪臭を除去する方法等が用いられてきたが、
これらの方法はいずれも使用目的により著しい制約を受
ける場合が多い。
イクロデキストリンやクロロフィル類、幾つかの植物抽
出物を有効成分とする消臭剤について、報告されあるい
は特許出願がなされているが、色、味、香り等の面で実
用範囲が狭いものが多く、またその効果についても十分
とは言えず、特に硫化水素、メチルメルカプタンのよう
な硫黄化合物については、より効果の高い消臭剤の開発
が望まれている。
ら用いられている天然物の中で、シソ科植物を、極性溶
媒および/または非極性溶媒で抽出することにより得ら
れたシソ科植物の抽出エキスおよびその抽出残渣から選
ばれる原料に対し、溶媒抽出処理を行ってその抽出物を
採取することにより、前記原料から消臭物質を得る方法
が提案されている(特公昭64−1145号公報)。
おいては、シソ科植物から採取される消臭物質は、この
原料植物に由来する特有の香気を完全に除去することは
困難であり、用途が大幅に制限される難点があった。
は、前記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、副
作用の心配のない天然物である延命草(ヒキオコシ、ク
ロバナヒキオコシ)の抽出物が、消臭効果を有すること
を見出だした。そして、この延命草の抽出物をさらに精
査し、消臭物質を得る目的で研究を重ねた結果、強力な
消臭効果を有する成分としてジテルペン誘導体を単離す
ることに成功し、本発明を完成させたものである。
る化合物群には、抗変異原性、抗腫瘍活性、抗菌性を有
することは明らかにされている。
あるメチルメルカプタンのような硫黄系悪臭に対して高
い消臭効果を有し、しかも使用上における安全性の高い
消臭剤を提供することにある。
ば、一般式(I)、(II)、(III )、
原子またはヒドロキシル基、R3、R4は独立して水素
原子、ヒドロキシル基またはアセトキシル基を表す。)
で表されるジテルペン誘導体を有効成分として含有する
ことを特徴とする消臭剤が提供される。
れたジテルペン誘導体を有効成分とし、悪臭原因成分で
あるメチルメルカプタンのような硫黄系悪臭に対して高
い消臭効果を有し、呈味性も低く、使用上の安全性も高
い消臭剤である。
くより民間薬として用いられているものであるが、延命
草から単離されたジテルペン誘導体類について、消臭効
果は知られておらず、本発明によって初めて明らかにさ
れたものである。
は、概説すれば次のようにして延命草から抽出製造する
ことができる。すなわち、延命草を、n−ヘキサン、エ
ーテル、ベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、酢
酸エチル、エタノール、メタノール、水等の少なくとも
一つの溶媒により抽出し、これを減圧濃縮して抽出物を
得る。この抽出物を1回または数回に亘ってカラムクロ
マトグラフィーに付し、分離精製を行い、ジテルペン誘
導体1〜14を単離することができる。カラムクロマト
グラフィーとしては、吸着クロマトグラフィー、分配ク
ロマトグラフィー等を用いてもよく、高速液体クロマト
グラフィー、薄層クロマトグラフィー等の技法を用いて
もよい。
悪臭等の悪臭源に対応できるため、工場における悪臭か
ら家庭内の悪臭、さらにはトイレの悪臭にまで有効に対
応することができるばかりでなく、安全性も高いことか
ら、チューインガム、キャンディー、練り歯磨き等の口
腔用組成物への配合も可能である。従って、本発明の消
臭剤を口腔用組成物に添加する場合、0.0001〜1
0重量%、より望ましくは0.01〜1重量%程度が好
ましい。
るが、これらの実施例は本発明の範囲を制限するもので
はない。
の単離) 延命草1.9kgにエタノール20リットルを加え、室
温で約10日間抽出した後濾過し、濾液と残渣とに分離
した。濾液を減圧下で濃縮し、抽出物60gを得た。こ
の抽出物に水を加え分散させた後、n−ヘキサンおよび
エーテルにより順次分配を行い、n−ヘキサン可溶画分
(20g)およびエーテル可溶画分(25g)を得た。
このエーテル可溶画分をシリカゲル(ワコーゲルC−2
00、和光純薬)1kgを充填したカラムに吸着させ
た。
(50:1〜5:1)混液にて溶出させ、分画を行っ
た。TLCプレート(60F254、メルク)を用いて
ジクロロメタン−メタノール(10:1)混合溶媒で展
開した時、Rf値0.3〜0.6付近にUV吸収があ
り、10%硫酸により茶色のスポットを呈する画分を画
分1(10.5g)とし、Rf値0.15〜0.3付近
にUV吸収があり、10%硫酸により茶色のスポットを
呈する画分を画分2(6.2g)とした。画分1を高速
液体クロマトグラフィー(HPLC)用のオクタデシル
シラン型(ODS)分取カラム(センシュー科学)を用
いて、メタノール−水(50:50〜100:0)で溶
出させ、240nmのUV吸収をモニターしながら各ピ
ークを分取した。それぞれのピークを、さらにHPLC
用のODS分取カラムを用いてアセトニトリル−水(3
0:70〜50:50)で精製することにより、本発明
の有効成分である化合物1(32mg)、2(51m
g)、3(74mg)、4(210mg)、5(40m
g)、6(153mg)、8(144mg)、9(13
mg)、10(15mg)、11(306mg)、12
(71mg)、13(26mg)、14(99mg)を
得ることができた。画分2をHPLC用のシリカゲル分
取カラム(センシュー科学)を用いて、ジクロロメタン
−メタノール(93:7)で精製することにより、本発
明の有効成分である化合物7(3000mg)を得るこ
とができた。
換基を表1に示す。それら化合物名を表2に示す。
物であるtrichoranin(命名予定)の性状
は、次の通り測定され確認されている。また、測定デー
タは表3に示す通りである。
0,EtOH) (4)赤外吸収スペクトル νmax(KBr):3430,2929,1745,
1722,1691,1406,1276,1023,
801cm-1 (5)紫外吸収スペクトル λmax EtOHnm(logε):238.6(3.
97) (6)MSスペクトル m/Z(%):406[M+](16),346(10
0),245(30),199(24),105(4
4) (7)NMRスペクトル13 C−NMR, 1H−NMR(Pyridine−
d6 )
剤の有効成分について、消臭効果に関する試験を行っ
た。
g,0.3mgを0.2Mリン酸緩衝液(pH7.5)
1mlと、エタノール0.5mlとで溶解または分散さ
せた(コントロールは試料無添加)。これに、25pp
mメチルメルカプタンナトリウム溶液を0.5ml添加
し、直ちにバイアルビンに対しゴム栓をして混合した。
これを、37℃で5分間振盪した後、ヘッドスペースガ
ス300μlをガスクロマトグラフィーに注入し、メチ
ルメルカプタンのピーク高さを測定した。
ら検量線により、メチルメルカプタン量を求め、消臭効
果を消臭率で表し、その結果を表4に示した。この結
果、各試料としての化合物群1〜14は、食品に汎用さ
れている銅クロロフィリンナトリウムよりも、悪臭物質
に対して遥かに優れた高い消臭効果を有することが確認
された。
を使用して、次の処方によりチューインガム、キャンデ
ィー、練り歯磨きの口腔用組成物および消臭スプレーを
製造した。
テルペン誘導体を有効成分として含有しているので、悪
臭原因成分であるメチルメルカプタンのような硫黄系悪
臭に対して高い消臭効果を有し、呈味性も低く、使用上
の安全性も高いものが得られる。
は、安全性が高いことから、これを添加含有する消臭剤
は、チューインガム、キャンディーおよび練り歯磨き等
の口腔用組成物に添加して使用することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(I)、(II)、(III )、 【化1】 【化2】 【化3】 (式中、R1、R2、R5は独立して水素原子またはヒ
ドロキシル基、R3、R4は独立して水素原子、ヒドロ
キシル基またはアセトキシル基を表す。)で表されるジ
テルペン誘導体を有効成分として含有することを特徴と
する消臭剤。 - 【請求項2】 請求項1記載の消臭剤を含有する口腔用
組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31070293A JP3233759B2 (ja) | 1993-12-10 | 1993-12-10 | 消臭剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31070293A JP3233759B2 (ja) | 1993-12-10 | 1993-12-10 | 消臭剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07163645A JPH07163645A (ja) | 1995-06-27 |
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ID=18008446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP31070293A Expired - Fee Related JP3233759B2 (ja) | 1993-12-10 | 1993-12-10 | 消臭剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3233759B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2748210A1 (fr) * | 1996-05-03 | 1997-11-07 | Haitai Confectionery Co Ltd | Agent desodorisant contenant des extraits de plantes en tant qu'ingredient actif |
-
1993
- 1993-12-10 JP JP31070293A patent/JP3233759B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07163645A (ja) | 1995-06-27 |
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