JP3233724B2 - ポータルカルバートの敷設方法 - Google Patents

ポータルカルバートの敷設方法

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JP3233724B2
JP3233724B2 JP07835493A JP7835493A JP3233724B2 JP 3233724 B2 JP3233724 B2 JP 3233724B2 JP 07835493 A JP07835493 A JP 07835493A JP 7835493 A JP7835493 A JP 7835493A JP 3233724 B2 JP3233724 B2 JP 3233724B2
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portal culvert
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洋久 水谷
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水谷建設工業株式会社
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に狭い坑内で好適に
使用できるポータルカルバートの敷設方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プレキャスト製ポータルカルバートの最
も一般的な敷設方法は、オープンカットした空間内にク
レーン等を用いて上部より吊り込む方法である。しかし
ながら、狭隘な場所での施工においては、大型クレーン
の使用ができず、掘削空間内をコロ等を用いて設置位置
まで移動させることが必要となる。
【0003】本願出願人は、このような場合に使用する
ポータルカルバートの搬送装置を種々開発し、例えば、
実開昭59−18830号、実開昭62−31186号
公報等にて提案した。
【0004】この搬送装置を使用することによって、従
来の人力主体の施工に代え、狭隘な場所においても機械
力を利用することが可能となり、大型のポータルカルバ
ートでも、さほど労力を要することなく迅速かつ安全に
設置することができる。
【0005】一方、近年の家屋の密集化、また地下埋設
物の輻輳、さらには工事費の軽減等の各種要因によっ
て、ポータルカルバートを敷設するための掘削空間はま
すます狭いものと成らざるを得ない。著しい場合、ポー
タルカルバートの外壁面から土留め矢板までの間隔が1
0〜20cm程度の場合も生じている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、搬送装
置を用いた従来の敷設方法によると、ポータルカルバー
ト側面と矢板との間に、搬送装置の設置場所あるいは作
業空間として一定の間隔が必要となり、上記した狭隘な
場所での使用が困難となる。
【0007】本考案が解決すべき課題は、実開昭59−
18830号、実開昭62−31186号公報等におい
て提案した搬送装置を有効利用することによって、さら
に狭い掘削空間内におけるポータルカルバートの敷設を
可能にすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のポータルカルバ
ートの敷設方法は、基礎コンクリート上に配置され下方
を解放したポータルカルバートの両側壁面内側に、ポー
タルカルバート搬送装置用の支持部を設け、同支持部の
下方に配設した搬送装置の昇降装置を上昇させて前記ポ
ータルカルバートを浮上させ、次いで、前記搬送装置を
移動させて前記ポータルカルバートを設置場所まで搬送
し、同設置場所において前記搬送装置の昇降装置を下降
させることにより、前記基礎コンクリート上に前記ポー
タルカルバートを順次敷設し、さらに前記ポータルカル
バートを敷設した後、所定勾配の底盤を打設することを
特徴とする
【0009】また、基礎コンクリートの上面に所定勾配
を有するポータルカルバート用の底盤部を予め突設形成
し、前記基礎コンクリート上に配置され下方を解放した
ポータルカルバートの両側壁面内側に、ポータルカルバ
ート搬送装置用の支持部を設け、同支持部の下方に配設
した搬送装置の昇降装置を上昇させて前記ポータルカル
バートを浮上させ、次いで、前記搬送装置を移動させて
前記ポータルカルバートを設置場所まで搬送し、同設置
場所において前記搬送装置の昇降装置を下降させること
により、前記基礎コンクリート上に前記ポータルカルバ
ートを順次敷設し、さらに前記ポータルカルバートを敷
設した後、同ポータルカルバートの側壁下端部を根固め
する敷設方法とすることもできる
【0010】
【作用】本発明においては、下方を解放したポータルカ
ルバートを使用し、ポータルカルバート搬送装置をポー
タルカルバートの内面側に配置することができる。これ
によって、ポータルカルバート側壁と土留め矢板との間
に何等空間を設けることなく、ポータルカルバートの敷
設作業が可能となる。
【0011】
【実施例】図1は本発明の実施状況を示す正面図、図2
は図1の要部の拡大図である。
【0012】1はコンクリート基礎で、現場打ち作業で
平坦に形成され、このコンクリート基礎1の上にレール
2が敷設されている。さらにレール2上には、走行可能
な搬送装置Aが配設されている。
【0013】3は下方を解放したポータルカルバート
で、両側壁3aにはインサートナット3bを設け、この
インサートナット3bに係合部材4を高力ボルトにより
装着している。係合部材4は断面L状のアングル材から
なり適数の補強材5を溶着している。そして、係合部材
の底面6を搬送装置Aで支承するようになっている。
【0014】搬送装置Aは、図2及び図3に示すよう
に、7は矩形断面であって内部に中空部8を形成すると
共に、ホイール9を回転自在に装着した走行台車、10
は同走行台車7の一端に減速機11とともに固定された
駆動モータであり、減速機11からチェーン12を介し
て一側のホイール9を回転駆動する駆動系を構成してい
る。この走行台車7の駆動は、駆動モータ10に接続し
たリモートコントロールスイッチ13を用いて遠隔操作
によって行う。
【0015】14は中空部8内に固定されたアクチュエ
ータ15が走行台車7に設けた開口16から上下方向に
出没するシリンダで、リモートコントロールスイッチ1
3を用いて操作する。
【0016】また17は走行台車7に載置した昇降台
で、走行台車の上面と両側面を被覆する下に向けて凹と
なる断面形状をなしている。この昇降台17はシリンダ
14の動作により、アクチュエータ15を進出及び縮退
させ上下方向に昇降する。
【0017】18は横送り装置で、昇降台17に固定し
た支持台19とこの支持台19面上を走行台車7の走行
方向と直交した方向に摺動するスライドベース20とか
ら構成されている。
【0018】次いで、図1及び図4を参照して、上記搬
送装置Aを用いたポータルカルバートの敷設方法につい
て説明する。
【0019】先ずコンクリート基礎2の上にレール2を
敷設し、このレール2の上に搬送装置Aを一対配置す
る。
【0020】次いで、ポータルカルバート3の側壁3a
に設けたインサートナット3bに係合部材4を高力ボル
ト結合にて装着する。この状態からシリンダ14を作動
してアクチュエータ15を伸出させて昇降台17を上昇
させ、ポータルカルバート3をコンクリート基礎1面か
ら浮上させ、さらに駆動モータ10を駆動させて走行台
車7を移動させポータルカルバート3を所定の設置位置
まで搬送する。
【0021】次に、図4に示すように、すでに配置した
ポータルカルバート3−1部近傍の据え付け位置で、シ
リンダ14のアクチュエータ1を縮退させることによっ
て、昇降台17を下降させ、ポータルカルバート3をコ
ンクリート基礎1面に載置する。この場合、前列のポー
タルカルバート3−1と整列させるために、横送り装置
18によって、横方向の位置決めを行う。
【0022】最後にポータルカルバート3の側壁3aの
間に所定勾配の底盤Bをコンクリートを打設して形成す
る。
【0023】以上のように、本実施例の敷設方法によれ
ば、下方を解放したポータルカルバート3を使用し、ポ
ータルカルバート搬送装置Aをポータルカルバート3の
内面側に配置することができる。これによって、ポータ
ルカルバート側壁3aと土留め矢板との間に何等空間を
設けることなく、ポータルカルバート3の敷設作業が可
能となり、掘削断面が制約される狭隘な場所での搬送装
置Aを使用した設置が可能となる。
【0024】図6はさらに他の実施例を示す断面図で、
本実施例においては、基礎コンクリート1の上部に、予
め所定勾配に打設されたポータルカルバートの内法の幅
を有する凸部1aを一体成形し、この凸部1aの上に搬
送装置Aを配置している。
【0025】本実施例における敷設方法は先の実施例に
準じるが、ポータルカルバート3の敷設後、底盤Bを打
設することなく、ポータルカルバート3の両側壁3aの
下端部を、コンクリートあるいはモルタル25によって
根固めする。
【0026】これによって、先の実施例と比べ、特に底
板コンクリート打設の作業が不要になり、ポータルカル
バート両側壁3aの下端部3のコンクリート打設のみで
よく、敷設後の作業手間が省ける。
【0027】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。
【0028】(1)敷設するポータルカルバートの側壁
より外側に何等突出するものがないため、従来の搬送装
置が使用できなかったような、狭隘な掘削断面内での施
工が可能となる。
【0029】(2)従来の敷設方法では、搬送装置の空
間を確保する必要があり、余分なコンクリートの打設を
強いられていたが、本発明の方法によると、その必要が
なく、経済的で、かつ狭隘な空間での施工が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施状況を示す正面図である。
【図2】図1の要部の拡大図である。
【図3】図1に示す搬送装置の正面図である。
【図4】ポータルカルバートの搬送要領を示す説明図で
ある。
【図5】ポータルカルバートの搬送要領を示す説明図で
ある。
【図6】第2に実施例におけるポータルカルバートの搬
送要領を示す説明図である。
【図7】第2に実施例におけるポータルカルバートの搬
送要領を示す説明図である。
【符号の説明】
1 コンクリート基礎、1a 凸部、2 レール、3
ポータルカルバート、3a 側壁、3b インサートナ
ット、4 係合部材、5 補強材、6 係合部材の底
面、7 走行台車、8 中空部、9 ホイール、10
駆動モータ、11減速機、12 チェーン、13 リモ
ートコントロールスイッチ、14 シリンダ、15 ア
クチュエータ、16 開口、17 昇降台、18 横送
り装置、19 支持台、20 スライドベース、A 搬
送装置、B 底盤

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎コンクリート上に配置され下方を解
    放したポータルカルバートの両側壁面内側に、ポータル
    カルバート搬送装置用の支持部を設け、 同支持部の下方に配設した搬送装置の昇降装置を上昇さ
    せて前記ポータルカルバートを浮上させ、 次いで、前記搬送装置を移動させて前記ポータルカルバ
    ートを設置場所まで搬送し、 同設置場所において前記搬送装置の昇降装置を下降させ
    ることにより、 前記基礎コンクリート上に前記ポータルカルバートを順
    敷設しさらに前記ポータルカルバートを敷設した後、所定勾配
    の底盤を打設 することを特徴とするポータルカルバート
    の敷設方法。
  2. 【請求項2】 基礎コンクリートの上面に所定勾配を有
    するポータルカルバート用の底盤部を予め突設形成し、 前記基礎コンクリート上に配置され下方を解放したポー
    タルカルバートの両側壁面内側に、ポータルカルバート
    搬送装置用の支持部を設け、 同支持部の下方に配設した搬送装置の昇降装置を上昇さ
    せて前記ポータルカルバートを浮上させ、 次いで、前記搬送装置を移動させて前記ポータルカルバ
    ートを設置場所まで搬送し、 同設置場所において前記搬送装置の昇降装置を下降させ
    ることにより、 前記基礎コンクリート上に前記ポータルカルバートを順
    次敷設し、 さらに前記ポータルカルバートを敷設した後、同ポータ
    ルカルバートの側壁下端部を根固めすることを特徴とす
    ポータルカルバートの敷設方法。
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JP6276440B1 (ja) * 2017-03-03 2018-02-07 植村技研工業株式会社 オープンシールド工法におけるコンクリート函体の吊り降ろし方法および装置
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