JP3233158B2 - 巻回型プラスチックフィルムコンデンサの製造方法 - Google Patents

巻回型プラスチックフィルムコンデンサの製造方法

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JP3233158B2
JP3233158B2 JP2000590185A JP2000590185A JP3233158B2 JP 3233158 B2 JP3233158 B2 JP 3233158B2 JP 2000590185 A JP2000590185 A JP 2000590185A JP 2000590185 A JP2000590185 A JP 2000590185A JP 3233158 B2 JP3233158 B2 JP 3233158B2
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純一郎 平塚
美行 長岡
英清 福島
浩二 竹本
康輝 高田
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Panasonic Holdings Corp
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    • HELECTRICITY
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は巻回型プラスチック
フィルムコンデンサの製造方法に関し、より詳細には、
巻回済みの複数枚のプラスチックフィルムをエポキシ樹
脂等に浸潤させる必要がない巻回型プラスチックフィル
ムコンデンサの製造方法に関する。このような巻回型プ
ラスチックフィルムコンデンサは、主としてブラウン管
の高圧発生電源に用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来より、巻回型プラスチックフィルム
コンデンサ(以下単に「コンデンサ」と言う場合があ
る)については、その耐電圧性を向上するため、コンデ
ンサの内部において複数の静電容量を直列に接続するこ
とが多い。図7はその一例を示しており、プラスチック
フィルム1の裏面に真空蒸着により形成した複数の電極
層3が所定の間隔を保持しながらフィルムの長手方向
に、それぞれ絶縁された状態で配置されている。これら
の電極層3は、他のプラスチックフィルム1′上に同様
に形成された互いに隣り合う2つの電極層4と対向する
ように配置され、プラスチックフィルム1または1′の
両端の電極層からリード線8が引き出されている。この
ようなプラスチックフィルム1aおよび1bを同時に巻
回することにより、巻回型プラスチックフィルムコンデ
ンサが作成される。
【0003】図8は、図7に示したコンデンサの等価回
路を示しており、リード線8の間には、コンデンサ素子
C1、C2、……C7、C8が直列に接続され、各コン
デンサ素子C1、C2、……C7、C8には、リード線
8の間に印加される電圧Vsが分割されたV1、V2、
……V7、V8がかかることになる。1つのコンデンサ
素子に電圧Vsを印加した場合には、コンデンサ素子が
その高い電圧に耐えきれず、爆発、損傷等が発生する場
合があるが、このように電圧Vsを複数個のコンデンサ
素子に分割することにより、コンデンサの耐電圧性を高
めることができる。
【0004】ところで、この種のコンデンサに使用され
るプラスチックフィルム(以下単に「フィルム」と言う
場合がある)は、高い耐電圧性を確保するために、フィ
ルム内部に存在するピンホールなどの絶縁欠陥部が存在
しないことが望ましいが、フィルムを作製する際に、絶
縁欠陥部を完全になくすことは困難である。
【0005】そこで、電極層が形成されていない複数枚
の無地プラスチックフィルムを、電極層が形成されてい
るプラスチックフィルムの間に挟むようにして、これら
のフィルムを重ね合わせることにより、フィルム内部に
存在するピンホールなどの絶縁欠陥部による耐電圧の低
下を補償している。図9はその一例を示しており、電極
層が形成されているプラスチックフィルム1と1′との
間に、2枚の無地プラスチックフィルム5および5′が
挟まれている。
【0006】この場合、電極層の間に挟まれる無地プラ
スチックフィルム5の枚数が多ければ、絶縁欠陥部によ
る耐電圧の低下をより多く補償することができる一方、
フィルム1a等を巻回する作業の能率が低下するため、
電極層が形成されているプラスチックフィルム1aと1
bとの間に挟まれる無地プラスチックフィルム5の枚数
は3枚が適切であると考えられている。
【0007】巻回された(すなわち、巻き取られた)フ
ィルムは、液状のエポキシ樹脂に浸漬される。この浸漬
工程は真空浸漬とも呼ばれ、フィルム間に存在する空気
を追い出して耐電圧性に優れたエポキシ樹脂により置換
することにより、フィルム間に介在する微小な隙間のう
ち、電極層上の電界が強い部分(強電界部)に存在する
微小な隙間(以下、このような隙間を「エアボイド」と
言う場合がある)において発生するボイド放電を抑制す
ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の巻回型
フィルムコンデンサ、特にその中でも高電圧が印加され
る高電圧用巻回型フィルムコンデンサにおいては、巻回
済みの複数枚のプラスチックフィルムのすべてのフィル
ム間にエポキシ樹脂を完全に浸潤させるためには、エポ
キシ樹脂の粘度が低い状態で、巻回済みフィルムを高真
空状態でかつ長時間エポキシ樹脂に浸漬させる必要があ
る。そのため、エポキシ樹脂に巻回済みフィルムを浸漬
させる工程は、コンデンサの生産性を向上させることに
ついて大きな問題となっている。また、巻回済みフィル
ムに対するエポキシ樹脂の浸潤性を高めるため、加熱さ
れたコンデンサをエポキシ樹脂に浸漬することが一般的
であるが、この熱によりエポキシの開環重合が加速され
てエポキシ樹脂が増粘してしまうため、エポキシ樹脂を
使用できる時間が短く、結果的に材料コストが高いとい
う問題もある。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、その目的は、巻回済みの複数枚のプラスチックフ
ィルムにエポキシ樹脂等を浸潤させずともフィルム間に
おいて発生し得るボイド放電を抑制することができ、こ
れにより生産性を向上させて材料コストを低く抑えるこ
とができると共に、耐電圧性、耐湿性等を向上させた巻
回型プラスチックフィルムコンデンサの製造方法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、プラスチック
フィルム1の表面に熱接着性樹脂層6が積層され、裏面
に互いに絶縁された複数の電極層3が長手方向に形成さ
れた第1金属化フィルム1aと、プラスチックフィルム
5の表面にのみ熱接着性樹脂層6が積層された第1誘電
体フィルム2aと、プラスチックフィルム2の表面に熱
接着性樹脂層6が積層され、裏面に互いに絶縁された複
数の電極層4が長手方向に形成された第2金属化フィル
ム1bと、プラスチックフィルム5の表面にのみ熱接着
性樹脂層6が積層された第2誘電体フィルム2bとを、
第1金属化フィルム1aと第2金属化フィルム1bとの
間に第1誘電体フィルム2aを挟み、第1誘電体フィル
ム2aと第2誘電体フィルム2bとの間に第2金属化フ
ィルム1bとを挟み、かつ第1金属化フィルム1aの各
電極層3が、第2金属化フィルム1b上に形成された長
さ方向に互いに隣り合う2つの電極層4に重なり合うよ
うな状態で巻回して巻回済みフィルムを作成する巻回工
程、巻回済みフィルムを加熱して、第1金属化フィルム
1aと、第1誘電体フィルム2aと、第2金属化フィル
ム1bと、第2誘電体フィルム2bとの間のすべてのフ
ィルム間を、熱接着性樹脂層6により相互に接着する熱
接着工程、を包含する。
【0011】本発明においては、熱接着性樹脂層6がす
べてのプラスチックフィルムの表面側にのみ形成されて
いるため、加熱後の冷却によって熱接着性樹脂が収縮し
た際における各プラスチックフィルムの収縮量は小さい
ため、巻回済みの複数枚のプラスチックフィルムをエポ
キシ樹脂に浸潤させずともボイド放電を効果的に抑制す
ることができる。なお、表面と裏面とを入れ替えても、
同様の効果が得られることは言うまでもない。収縮量を
できる限り小さくするために、金属化フィルム1a、1
bと誘電体フィルム2a、2bとの厚みの差の絶対値は
3μm以下であることが好ましい。
【0012】特に、金属化フィルムの表面に積層された
熱接着性樹脂層の熱接着性が発現する温度と、誘電体フ
ィルムの表面に積層された熱接着性樹脂層の熱接着性が
発現する温度とを異ならせると、各フィルムの接着が不
完全になることをより効果的に防止することができる。
この温度差は10℃以上であることが好ましい。
【0013】各フィルムの最大表面あらさRmaxが、
0.5μm以上4.0μm以下であれば、高温時におけ
る負荷に十分耐え、そして繰り返し充放電した後にも静
電容量を低下させずに安定したコンデンサ特性を得るこ
とができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】(巻回工程) 図1に示されるように、本発明においては、まず、第1
金属化フィルム1a、第1誘電体フィルム2a、第2金
属化フィルム1b、および第2誘電体フィルム2bを順
に重ねた状態で巻回する。第1金属化フィルム1aは、
表面に熱接着性樹脂層6が積層されている一方、裏面に
互いに絶縁された複数の電極層3が長手方向に形成され
たプラスチックフィルム1からなる。同様に、第2金属
化フィルム1bも、表面に熱接着性樹脂層6が積層され
ている一方、裏面に互いに絶縁された複数の電極層4が
長手方向に形成されたプラスチックフィルム1からな
る。
【0016】フィルム1a〜2bの巻回において、第2
金属化フィルム1bの長手方向の末端の電極層4aから
は、それぞれこれらの電極層4aと電気的に接続する2
本のリード線8を引き出しておくことが好ましい。図1
においては、第2金属化フィルム1bの末端の電極層4
aから2本のリード線8が引き出されているが、2本の
リード線8を第1金属化フィルム1aの長手方向の末端
の電極層3aから引き出してもよく、1本のリード線8
を第1金属化フィルム1aの長手方向の末端の電極層3
aから、他方のリード線8を第2金属化フィルム1bの
長手方向の末端の電極層4aから引き出しても良い。巻
回工程の後にフィルム間にリード線8を割り込ませるこ
とによりリード線8を設ける方法、または熱接着工程の
後に、巻回済みフィルムの側面にリード線8を設ける方
法も考えられなくはないが、これらの方法によっては、
フィルムの長手方向の末端の電極層とリード線とを電気
的に接続することが困難である。従って、電極層とリー
ド線とを電気的に接続することが容易であるという観点
から、巻回前に予め金属化フィルム1aまたは1bの長
手方向の末端の電極層からリード線8を引き出しておく
ことが好ましい。なお、この場合、電極層3a・4aと
リード線8とは、例えば、溶接等により電気的に接続さ
れる。
【0017】第1金属化フィルム1aと第2金属化フィ
ルム1bとの間の関係について説明すると、図1に示さ
れるように、第1金属化フィルム1aの各電極層3が、
第2金属化フィルム1b上に形成された長さ方向に互い
に隣り合う2つの電極層4に重なり合うように第1誘電
体フィルム2aを挟んでいる。第1金属化フィルム1a
と第2金属化フィルム1bとの間に挟まれる誘電体フィ
ルムは1枚とは限らず、図2のように、2枚の誘電体フ
ィルム2a・2cが挟まれる場合もあるが、この場合に
おいても、2枚の誘電体フィルム2a・2cはいずれ
も、それぞれその表面に熱接着性樹脂6を有している。
【0018】第1金属化フィルム1aと第2金属化フィ
ルム1bとに挟まれる第1誘電体フィルム2aは、熱接
着性樹脂層7aが表面にのみ積層されたプラスチックフ
ィルム5からなる。同様に、第2誘電体フィルム2b
も、熱接着性樹脂層7bが表面のみ積層されたプラスチ
ックフィルム5からなる。
【0019】各プラスチックフィルム1・5を構成する
プラスチックとしては、熱可塑性プラスチックが好まし
く、この中でも安価に入手可能であり、化学的、機械的
にも安定であるという理由から、ポリエチレンテレフタ
ラート、ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレートが
好ましく、ポリエチレンテレフタラートが最も好まし
い。
【0020】熱接着性樹脂層6を構成する熱接着性樹脂
としては、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂のいずれで
あってもよく、熱硬化性樹脂が用いられる場合には、巻
回済みの複数枚のプラスチックフィルムにエポキシ樹脂
等を浸潤させずとも各フィルム1a〜2bの間の空気を
効率よく追い出すことができ、これによりボイド放電を
抑制することができるという理由から、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、お
よびシリコーン樹脂を用いることが好ましく、この中で
も、各フィルム1a〜2bの間の空気を最も効率よく追
い出すことができ、これによりボイド放電を最も抑制す
ることができ、化学的、機械的にも安定であるという理
由から、エポキシ樹脂を用いることが好ましい。一方、
熱可塑性樹脂が用いられる場合には、上記と同様の理由
により、ポリエステル系樹脂またはEVAを主成分とす
るオレフィン系樹脂を用いることが好ましい。
【0021】これらのフィルム1a〜2bを順に重ね合
わせながら巻き取りローラ(図示せず)に巻回して巻回
済みフィルムを作製する。巻回速度は約10m/分から
約50m/分程度である。
【0022】なお、金属化フィルム1a・1bの作製方
法としては特に限定されず、プラスチックフィルム1の
裏面にマスキングオイル等を塗布した後に金属を蒸着さ
せ、次いでマスキングオイルを除去するマスキングオイ
ル法、マスキングオイルに代えて所定の孔を有するテー
プとプラスチックフィルム1とを同時走行させながら金
属を蒸着させるテープ蒸着法などが挙げられる。また、
各プラスチックフィルム1・5の表面に熱接着性樹脂層
6を形成する手段としては特に限定されず、熱接着性樹
脂を所定の溶媒に溶解し、この溶液をプラスチックフィ
ルム1・5の表面に塗布した後に乾燥させる方法、金属
化フィルムと同様に、熱接着性樹脂を直接的にプラスチ
ックフィルム1・5の表面に蒸着させる方法などが挙げ
られる。
【0023】(熱接着工程) 次に、巻回済みフィルムを熱処理して、熱接着性樹脂層
6を軟化/溶融することにより各フィルム1a〜2bを
接着する。熱接着性樹脂層6が熱硬化性樹脂である場合
には、樹脂の材質、性質にもよるが、熱接着性樹脂層6
は、熱接着前の常温下では指で押圧しても形状が変形し
ない指触硬化の状態(Bステージ、樹脂の各分子が二次
元結合した状態)であり、約80℃から約100℃程度
(好ましくは約100℃)の温度下で、1時間加熱する
ことにより溶融する。熱接着性樹脂層6が熱可塑性樹脂
である場合には、樹脂の材質、性質にもよるが、約80
℃から約130℃程度(好ましくは約100℃)の温度
下で加熱することにより軟化または溶融することによ
り、各フィルム1a〜2bが接着される。
【0024】このような加熱によって各フィルム1a〜
2bを接着した後、常温下に接着済みプラスチックフィ
ルムを放置して熱硬化性樹脂を再度硬化させて巻回型プ
ラスチックフィルムコンデンサを得ることができる。
【0025】本発明においては、このように単に巻回済
みフィルムを熱処理して、熱接着性樹脂層6を軟化/溶
融することにより各フィルム1a〜2bを接着するだけ
で、すべてのプラスチックフィルム1a〜2b間が熱接
着性樹脂層6により接着された状態になり、各フィルム
1a〜2b間に存在する空気が熱接着により排除される
ことになる。これにより、巻回済みの複数枚のプラスチ
ックフィルムにエポキシ樹脂等を浸潤させずとも、電極
層上の電界が強い部分(強電界部)に存在する微小な隙
間(エアボイド)において発生するボイド放電を抑制す
ることができる。
【0026】これについてより詳細に説明すると、図3
に示すように、熱接着性樹脂層6が積層されたプラスチ
ックフィルムを加熱して重なり合う2枚のプラスチック
フィルム1a〜2bを接着した後、冷却すると、熱接着
性樹脂が収縮し、これと共にプラスチックフィルム1a
〜2bも収縮する。一方、熱接着性樹脂が積層されてい
ないプラスチックフィルムは、加熱後に冷却しても、熱
接着性樹脂が積層されたプラスチックフィルムと比較し
てさほど収縮しない。また、片面に熱接着性樹脂が積層
されているプラスチックフィルムであっても、その反対
側の面に金属層が積層されていない場合(すなわち、片
面のみに熱接着性樹脂が積層されているプラスチックフ
ィルムの場合)には、その反対側の面に金属層が積層さ
れているプラスチックフィルムと比較して、収縮量が大
きい。
【0027】図4(a)に示すような、熱接着性樹脂9
1aが片面にのみ積層された2枚のプラスチックフィル
ム91をこれらの熱接着性樹脂91aが向かい合わせに
なるように対向させ、このように対向した2枚のプラス
チックフィルム91の熱接着性樹脂91aの間に、1枚
のプラスチックフィルムの片面にのみ電極層92aを形
成した金属化フィルム92を間に挟むようにして加熱し
た場合には、加熱後の冷却によって熱接着性樹脂91a
が収縮して金属化フィルム92を挟む2枚のプラスチッ
クフィルム91が収縮する一方、1枚のプラスチックフ
ィルムの片面にのみ電極層92aを形成した金属化フィ
ルム92には熱接着性樹脂が積層されていないので、金
属化フィルム92はさほど収縮しないという現象が生じ
る。このように各フィルム91・92間の収縮量が大き
く異なるため、これらのフィルムの間が剥離してしまう
傾向がある。
【0028】1枚のプラスチックフィルム93の両面に
熱接着性樹脂層93aを形成することにより得られる誘
電体フィルム(図4(b))を用いた場合も同様であ
り、金属化フィルムには熱接着性樹脂が積層されていな
いので、金属化フィルムはさほど収縮しないが、熱接着
性樹脂層が両面に積層されたプラスチックフィルムは大
きく収縮してしまう。
【0029】上述のように、重なり合う2枚のプラスチ
ックフィルムが剥離した場合には、ボイド放電が生じて
しまい、結果的にコンデンサの耐電圧性が低下してしま
うが、本発明においては、いずれの各プラスチックフィ
ルム1a〜2bの表面(または裏面)に熱接着性樹脂層
6が積層されている一方、いずれの各プラスチックフィ
ルム1a〜2bの裏面(または表面)には熱接着性樹脂
層6が積層されていないため、加熱後の冷却によって熱
接着性樹脂が収縮した際における各プラスチックフィル
ム1a〜2bの収縮量は、上記図4のようなコンデンサ
と比較してさほど大きく異ならない。そのため、これら
のフィルムの間が剥離しにくくなっていると考えられて
いる。このようにして、従来のコンデンサと比較して、
フィルム同士に高い剥離力が生じず、結果としてボイド
放電を抑制できると考えられる。
【0030】このように、すべてのプラスチックフィル
ム1a〜2bに熱接着性樹脂層6を積層すると共に、こ
の熱接着性樹脂層6が積層される面(すなわち、表面ま
たは裏面)をすべてのプラスチックフィルム1a〜2b
について同一の面にすることにより、巻回済みフィルム
をエポキシ樹脂に浸漬させずとも、フィルム同士の剥離
を防止でき、剥離により生じるボイド放電を抑制するこ
とができる。エポキシ樹脂が不要になるため、生産性を
向上させることができると共に、材料コストを低く抑え
ることができる。また、得られた巻回型プラスチックフ
ィルムコンデンサは、従来のエポキシ樹脂に浸漬させた
ものとほぼ同等の耐電性を有する。
【0031】本発明においては、巻回済みフィルムを加
熱するが、加熱時の温度は、熱接着性樹脂層6を構成す
る樹脂にもよるが、一般的には熱硬化性であろうと、熱
可塑性であろうと、約80℃以上約10℃以下が好まし
く、約100℃程度であることがより好ましい。加熱時
間も同様に熱接着性樹脂層6を構成する樹脂にもよる
が、約30分以上約2時間以下であり、約1時間程度で
あることが好ましい。加熱時に巻回済みフィルムに加え
る圧力は1kg/cm2以上3kg/cm2以下が好まし
く、約2kg/cm2程度がより好ましい。
【0032】加熱・加圧方法としは、 2枚の板の間に巻回済みフィルムを挟んだ状態で温
風を巻回済みフィルムに吹き付ける方法、 2枚の板の間に巻回済みフィルムを挟んだ状態でフ
ィルムにヒーターにより加熱されたチャンバー内に巻回
済みフィルムを放置する方法、 加熱したガラス板等からなる筒に巻回済みフィルム
を挿入した後に放置する方法、 予め加熱した金属板の間に巻回済みフィルムを挟み
込み、金属板から圧力および熱を同時に加える方法が挙
げられるが、この中でも特に、加熱・加圧設備のコス
ト、経済性を考慮すれば、の方法が好ましい。
【0033】好ましい熱接着性樹脂について 熱接着性樹脂6が常温下では非粘着性であり、かつ50
℃以上で熱接着性が発現される樹脂である場合には、熱
接着性樹脂が熱硬化性樹脂であるか熱可塑性樹脂である
かを問わず、後の実施の形態から明らかなように、得ら
れるコンデンサの歩留まりを向上させることができる。
このような熱接着性樹脂6としては、例えば、東洋紡績
株式会社からバイロン20SSおよび30SSとして入
手できる。
【0034】第1金属化フィルム1aの表面に積層され
た熱接着性樹脂層6(以下、この熱接着性樹脂層6の参
照符号を61とする)の熱接着性が発現する温度と、第
1誘電体フィルム2aの表面にのみ積層された熱接着性
樹脂層6(以下、この熱接着性樹脂層6の参照符号を6
2とする)の熱接着性が発現する温度とを異なせること
が以下の理由により好ましい。ここでは、理解を容易に
するため、熱接着性樹脂層61の熱接着性が発現する温
度が、熱接着性樹脂層62の熱接着性が発現する温度よ
り低いと仮定する。
【0035】熱接着工程において、熱接着性樹脂層6に
伝達した熱は、徐々に熱接着性樹脂層6を軟化および/
または溶融させていくが、まず熱接着性樹脂層61が先
に軟化および/または溶融して熱接着性樹脂層61を挟
む第1金属化フィルム1aと巻回によりこの第1金属化
フィルム1aに重なる第2誘電体フィルム2bとが接着
する。一方、この間、熱接着性樹脂層62はまだ軟化お
よび/または溶融していないため、熱接着性樹脂層62
を挟む第1金属化フィルム1aと第1誘電体フィルム2
aとは接着していない。この後、さらに加熱を続けて熱
が熱接着性樹脂層6に伝達すると、ようやく熱接着性樹
脂層62が軟化および/または溶融して熱接着性樹脂層
62を挟む第1金属化フィルム1aと第1誘電体フィル
ム2aとが接着する。
【0036】このように、フィルム同士を段階的に接着
することにより、複数のプラスチックフィルム1a〜2
bの熱収縮率の差によって、プラスチックフィルム1a
〜2b間の接着が不完全となることが防止される。これ
により、プラスチックフィルム1a〜2bのすべてのフ
ィルム間において、熱処理後に残留するエアボイドが少
ない均一な接着状態を確保できる。
【0037】より好ましくは、第1金属化フィルム1a
の表面に積層された熱接着性樹脂層61の熱接着性が発
現する温度と、第2金属化フィルム1bの表面に積層さ
れた熱接着性樹脂層6の熱接着性が発現する温度とが略
同じであり、かつ第1誘電体フィルム2aの表面に積層
された熱接着性樹脂層62の熱接着性が発現する温度
と、第2誘電体フィルム2bの表面に積層された熱接着
性樹脂層6の熱接着性が発現する温度とが略同じであ
る。この場合、まず金属化フィルム1a上の熱接着性樹
脂層6が先に軟化および/または溶融し、第1誘電体フ
ィルム2aと第2金属化フィルム1bとが接着する。こ
の後、さらに加熱を続けると、誘電体フィルム上の熱接
着性樹脂層6が軟化および/または溶融して、第2金属
化フィルム1bと第2誘電体フィルム2bとが接着され
る。
【0038】このように、熱接着性樹脂層61と熱接着
性樹脂層62との間でそれらの熱接着性が発現する温度
とを異なせ、フィルム同士を2段に分けて接着すること
により、複数のプラスチックフィルム1a〜2bの熱収
縮率の差によって、プラスチックフィルム1a〜2b間
の接着が不完全となることをより効果的に防止すること
ができる。これにより、プラスチックフィルム1a〜2
bのすべてのフィルム間において、熱処理後に残留する
エアボイドが少ない均一な接着状態をより確実に確保で
きる。
【0039】上記のような熱接着性樹脂層6の熱接着性
が発現する温度の差は、約10℃以上であることが好ま
しい。10℃未満である場合には、熱接着性樹脂層6に
対する熱の伝達によっては、段階的にフィルム同士が接
着されず、温度差による段階的なフィルム同士の接着に
よる特異な効果が十分に発揮されない場合がある。
【0040】フィルムの厚みについて 好適な金属化フィルム1a・1bの厚みと誘電体フィル
ム2a・2bの厚みとの差(絶対値)は3μm以下であ
る。この差が3μmを超える場合には、各フィルム1a
〜2bの接着が悪化したり、高温時における負荷または
衝撃に耐えきれなかったり、または繰り返し充放電した
後には静電容量が低下してしまう場合がある。これは、
熱処理工程における加熱によるプラスチックフィルム1
a〜2bの長手方向の伸び量と、熱処理工程後に発生す
ると収縮量との差が大きいため、各フィルム1a〜2b
の接着性が低下することに起因すると考えられる。
【0041】プラスチックフィルム1a〜2bについて プラスチックフィルム1a〜2bの最大表面あらさRm
axは、0.5μm以上4.0μm以下であることが好
ましく、1.0μm以上3.2μm以下であることがよ
り好ましい。ここで、最大表面あらさRmaxは、表面
が微小な凹凸状(山と谷)になっているフィルムにおい
て、最も陥没した部分(凹、谷)と最も隆起した部分
(凸、山)との間の高さ(フィルム厚み)の差として定
義される。Rmaxは、東京精密株式会社から、商品名
「サーフコム」として得られる表面粗さ計測装置により
測定され得る。
【0042】最大表面あらさRmaxが0.5μm未満
である場合には、高温時における負荷に耐えきれなかっ
たり、または繰り返し充放電した後には静電容量が低下
してしまう場合がある。これは、あまりにもフィルム面
がなめらかすぎるため、フィルム面のところどころに存
在する微小な凹部と凸部とがかみ合わず、熱接着後もフ
ィルム間になおエアボイドが存在するからであると考え
られる。一方、Rmaxが4.0μmを超える場合に
も、高温時における負荷に耐えきれなかったり、または
繰り返し充放電した後には静電容量が低下してしまう場
合がある。これは、フィルム面に数多くの微小な突起が
存在してフィルム面が粗すぎるため、プラスチックフィ
ルム上の微小な突起の内部に存在するエアボイドを確実
に排除することができず、熱接着後もフィルム間になお
エアボイドが存在するからであると考えられる。従っ
て、フィルム間のエアボイドを排除することにより、高
温時における負荷に十分耐え、そして繰り返し充放電し
た後にも静電容量を低下させずに安定したコンデンサ特
性を得るためには、プラスチックフィルム1a〜2bの
最大表面あらさRmaxが0.5μm以上4.0μm以
下であることが好ましい。
【0043】この範囲において、最大表面あらさRma
xが1.0μm未満である場合には、巻回工程におい
て、フィルム1a〜2bと、これらを巻回する巻き取り
ローラー(図示せず)との滑りが悪くなり、フィルム1
a〜2bが巻き取りローラーに絡まってしまう場合があ
る。一方、最大表面あらさRmaxが3.2μmを超え
る場合には、フィルム1a〜2bが巻き取りローラー上
を滑りすぎて、巻き取りローラー上をフィルム1a〜2
bが蛇行してしまう場合がある。そのため、このような
生産性を考慮すると、最大表面あらさRmaxが1.0
μm以上3.2μm以下であることがより好ましい。
【0044】最大表面あらさRmaxとは別に、図3の
ように、第1金属化フィルム1aと第1誘電体フィルム
2aとの間に、プラスチックフィルム5cの表面にのみ
熱接着性樹脂層7cが積層された第3誘電体フィルム2
cを挟み、さらに第2金属化フィルム1bと第2誘電体
フィルム2bとの間に、プラスチックフィルム5dの表
面にのみ熱接着性樹脂層7dが積層された第4誘電体フ
ィルム2dを挟む場合における好適な実施態様を説明す
る。
【0045】すなわち、第1金属化フィルム1aと第2
金属化フィルム1bとの間に2枚の誘電体フィルム2a
・2c(または2b・2d)が挟まれる場合には、各フ
ィルム1a〜2dを構成するプラスチックフィルム1・
5の最大熱収縮率が3.0%以内であって、かつ重なり
合う2枚の誘電体フィルム2a・2c(または2b・2
d)の最大熱収縮率の差が1.0%以内であることが好
ましい。ここで、最大熱収縮率は、加熱前のフィルム長
さ方向のフィルム長をL1とし、150℃の条件下で3
0分間、このフィルムを均一に加熱した後のフィルム長
L2とした場合に(L1−L2)/L1×100(%)
として定義される。
【0046】プラスチックフィルム1・5の最大熱収縮
率の差が1.0%を超える場合または重なり合う2枚の
誘電体フィルム2a・2c(または2b・2d)の最大
熱収縮率の差が1.0%を超える場合には、得られたコ
ンデンサが高温時における負荷に耐えられない場合や、
または得られたコンデンサを低温および高温の間を行き
来させた場合には、重なり合う2枚のフィルムの長さ方
向に寸法差が生じ、これが当該2枚のフィルムを剥離さ
せてしまう傾向がある。
【0047】封口について 本発明に係る製造方法によって得られた得られたコンデ
ンサは、そのままでもコンデンサとしてその機能を発揮
し得るが、熱接着工程の後に、巻回済みフィルム(すな
わち、得られたコンデンサ)の側面を、紫外線硬化性樹
脂または所定の熱硬化性樹脂により封口することが好ま
しい。
【0048】従来の巻回型フィルムコンデンサは、巻回
工程および熱接着工程の後に得られた巻回済みフィルム
をエポキシ樹脂に浸漬させていた。そのため、浸漬後に
巻回済みフィルムをエポキシ樹脂から引き上げた際に
は、図6のように、巻回済みフィルムの下方側にエポキ
シ樹脂が垂れてしまう。この樹脂の垂れにより、最終的
に得られるコンデンサの寸法(特に幅)に誤差が生じて
しまうことがあった。この誤差のため、コンデンサをケ
ースに入れるために、ケース内部に樹脂垂れを考慮した
余分なスペースを必要とする場合がある。
【0049】本発明においては、巻回済みフィルム(す
なわち、得られたコンデンサ)をエポキシ樹脂に浸漬さ
せないため、このような樹脂垂れが発生することはない
が、本発明において得られたコンデンサの側面を封口す
る必要がある場合、ガラス転移温度が80℃以上であ
り、かつ線膨張係数が1×10-4mm/mm℃以下であ
る熱硬化性樹脂により封口することが好ましい。このよ
うな熱硬化性樹脂に代えて、紫外線硬化性樹脂を用いて
も良い。
【0050】コンデンサの側面を封口する場合、図5の
ように、2つの側面を封口する必要がある。その場合、
まず一方の側面を上に、他方の側面を下にした状態で、
上側に位置する一方の側面上に熱硬化性樹脂をポッティ
ングした後に加熱して硬化させる。次に、コンデンサを
180゜回転させて他方の側面を上に、一方の側面を下
にした状態で、同様に上側に位置する他方の側面上に熱
硬化性樹脂をポッティングした後に加熱して硬化させ
る。また、紫外線硬化樹脂を用いた場合、短時間で硬化
するゆえに180゜回転させることにより下側に位置す
ることになった場合においても、樹脂垂れが生じないと
いう利点がある。
【0051】ガラス転移温度が80℃未満の熱硬化性樹
脂を用いた場合には、樹脂の強度不足により、コンデン
サ内部で絶縁破壊が発生した場合、コンデンサの側面に
放電が生じてしまい、高温時における負荷または衝撃に
耐えきれない場合がある。従って、熱硬化性樹脂を用い
る場合には、そのガラス転移温度は80℃以上であるこ
とが好ましい。
【0052】同様に、線膨張係数が1×10-4mm/m
m℃を超える熱硬化性樹脂を用いた場合には、樹脂がゴ
ム化してしまい、コンデンサ本体とそれを覆う埋没樹脂
との界面に寸法差を生じ、トラッキングなどの絶縁不良
を発生させる場合がある。
【0053】なお、コンデンサの側面を封口する樹脂は
1種類であってもよいが、紫外線硬化性樹脂、ガラス転
移温度が80℃以上の熱硬化性樹脂、および線膨張係数
が1×10-4mm/mm℃以下である熱硬化性樹脂から
2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0054】以上の説明では、プラスチックフィルム1
a〜2bの表面側に熱接着性樹脂層6が、プラスチック
フィルム1の裏面側に金属からなる電極層3・4が積層
されていることにして説明したが、もちろん、プラスチ
ックフィルム1a〜2bの裏面側に熱接着性樹脂層6
が、プラスチックフィルム1の表面側に金属からなる電
極層3・4が積層されていてもよい。
【0055】以下、本発明を最良の実施形態と確信され
る以下の実施の形態により、さらに詳細に説明するが、
以下の実施の形態は、請求の範囲を解釈する場合におい
ては例示の目的にのみ用いられ、限定の目的に用いられ
てはならない。
【0056】(実施の形態1) 図6に示されるように、無地のポリエチレンテレフタラ
ート1(以下、「PET」という)フィルムの裏面の長
手方向に、アルミニウムをマスキングオイル法によって
蒸着させることにより、互いに絶縁された複数個のアル
ミニウムからなる電極層3・4を形成した。電極層3・
4を作製した後、PETフィルムの表面全体にポリエス
テル系樹脂(東洋紡績株式会社より商品名「バイロン3
0SS/バイロン20SS」として入手したポリエステ
ル系樹脂の混合物)を塗布した後、に約80℃から約1
40℃で1時間かけて乾燥させることにより、PETフ
ィルム1の表面にポリエステル系樹脂からなる熱接着性
樹脂層6を積層し、金属化フィルム1a・1bを作製し
た。さらに、金属化フィルムCの長手方向の末端の2つ
の電極層4aからはリード線8を引き出しておいた。
【0057】これとは別に、無地のPETフィルム5の
表面のみに上記と同様にポリエステル系樹脂からなる熱
接着性樹脂層6を積層することにより、誘電体フィルム
2a〜2dを作製した。なお、熱接着性樹脂層6の厚み
はいずれも約0.3μmであった。
【0058】次に、図6に示されるように、各フィルム
1a〜2d上に積層した熱接着性樹脂層6が表面側(す
なわち、上側)になるように、上側から金属化フィルム
1a、誘電体フィルム2c、誘電体フィルム2a、金属
化フィルム1b、誘電体フィルム2d、および誘電体フ
ィルム2bを重ね合わせながら巻回した。なお、巻回時
に用いられた巻き取りローラの回転速度は1500rp
mであった。このようにして、各フィルム1a〜2dを
重ね合わせながら巻回することにより、巻回済みフィル
ムを得た。巻回時には、これらの第1金属化フィルム1
aの各電極層3は、第2金属化フィルム1b上において
隣接する2つの電極層4に重なり合うようにし、この電
極層の重なりの長手方向の長さは300mmであった。
【0059】得られた巻回済みフィルムを、100℃〜
120℃程度に加熱された恒温漕に放置するか、または
100℃〜120℃に加熱された2枚の金属板で挟み、
2kg/cmの圧力を加え、20分程度加圧した。こ
れにより、ポリエステル系樹脂からなる熱接着性樹脂層
6を軟化およひ融解させることにより、各フィルム1a
〜2bを接着した。接着後、すべてのフィルム1a〜2
d間に熱接着性樹脂層6により接着されていることをフ
ィルム層間の断面を拡大写真撮影することにより確認し
た。
【0060】熱接着性樹脂層6を軟化およひ融解させる
ために100℃から120℃程度で加熱して冷却した後
には、すべてのフィルム1a〜2dは若干収縮していた
が、各プラスチックフィルム1a〜2dの収縮量はさほ
ど大きく異ならなかった。そのため、金属とフィルムと
の間に高い剥離力は生じず、フィルム同士が剥離してし
まうこともない。従って、ボイド放電が生じにくくなる
ため、耐電圧性が低下することもなくなった。
【0061】このように、本発明に係る巻回型フィルム
コンデンサの製造方法によれば、熱処理工程後に得られ
たコンデンサをエポキシ樹脂に浸漬させることなく、エ
ポキシ樹脂に浸漬させて得られたコンデンサと同等また
はそれ以上の優れた特性が発揮される。
【0062】さらに、本実施の形態1においては、熱接
着性樹脂の熱接着温度が30℃、40℃、50℃、およ
び60℃であるポリエスエル系樹脂を用いて、熱接着性
樹脂の熱接着温度を段階的に変化させ、巻き取り時(巻
回時)の歩留まりとの相関性を調査した。その結果を以
下の表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】巻き取り時の歩留まりは、巻回時にフィル
ムにしわが発生したコンデンサを不良品、巻回時にフィ
ルムにしわが発生しなかったコンデンサを良品として、
歩留まり=不良品/良品×100(%)として算出し
た。
【0065】上記の表1より、熱接着温度が50℃以上
である場合、すなわち、熱接着性が50℃以上で発現さ
れ、常温では非接着性である場合には、巻き取り時の歩
留まりが高く、生産性が高いだけでなく、フィルム原反
におけるフィルム間相互の接着力が弱いために、巻回作
業時が容易(すなわち、ブロッキングがない)であるこ
とが理解される。
【0066】(実施の形態2) ポリエスエル系樹脂からなる熱接着性樹脂6に代えて、
エポキシ樹脂(サンコレジン株式会社より入手、商品名
(型番):GRS)を用いたこと、熱処理の温度を10
0℃、時間を1時間としたこと以外は、実施の形態1と
同様にして巻回型フィルムコンデンサを得た。接着後、
すべてのフィルム1a〜2d間に熱接着性樹脂層6によ
り接着されていることを実施の形態1と同様に確認し
た。なお、用いたエポキシ樹脂は、100℃の温度下で
1時間ほど加熱により再溶融した。
【0067】さらに、本実施の形態2においても、熱接
着性樹脂の熱接着温度が30℃、40℃、50℃、およ
び60℃であるエポキシ樹脂を用いて、熱接着性樹脂の
熱接着温度を段階的に変化させた。その結果を以下の表
2に示す。
【0068】
【表2】
【0069】巻き取り時の歩留まりは、実施の形態1と
同様に算出した。
【0070】上記の表2より、エポキシ樹脂のような熱
硬化性樹脂においても、熱接着温度が50℃以上である
場合、すなわち、熱接着性が50℃以上で発現され、常
温では非接着性である場合には、巻き取り時の歩留まり
が高く、生産性が高いだけでなく、フィルム原反におけ
るフィルム間相互の接着力が弱いために、巻回作業時が
容易(すなわち、ブロッキングがない)であることが理
解される。
【0071】(実施の形態3) 本実施の形態においては、フィルムの厚みに着目した。
【0072】(実施の形態3−1) 図6に示されるように、加熱時間を1時間としたこと以
外は実施の形態1と同様に巻回型フィルムコンデンサを
得た。ただし、ここでは、第1金属化フィルム1aおよ
び第2金属化フィルム1bの厚みをいずれも10μm、
各誘電体フィルム2a〜2dの厚みを10μmとした。
さらに、図6に示されるように、第1金属化フィルム1
aの長手方向に4つの電極層3が、第2金属化フィルム
1bの長手方向に5つの電極層4が形成されており、こ
れらの第1金属化フィルム1aの各電極層3は、第2金
属化フィルム1b上において隣接する2つの電極層4に
重なり合うようにした。得られた巻回型フィルムコンデ
ンサの総フィルム厚みは240μmであり、静電容量は
2700Pfであり、そして定格電圧は30kVであっ
た。
【0073】(実施の形態3−2) 金属化フィルム1a、1bの厚みを9μmとし、各誘電
体フィルム2a〜2dの厚みを12μmとしたこと、お
よび第1金属化フィルム1aの長手方向に3つの電極層
3が、第2金属化フィルム1bの長手方向に4つの電極
層4を形成したこと以外は、実施の形態3−1と同様に
巻回型フィルムコンデンサを作製した。得られた巻回型
フィルムコンデンサの総フィルム厚みは198μmであ
り、静電容量は3000Pfであり、そして定格電圧は
25kVであった。
【0074】(比較例3−3) 各誘電体フィルム2a・2bの厚みを6μmとしたこと
以外は、実施の形態3−2と同様に巻回型フィルムコン
デンサを作製した。得られた巻回型フィルムコンデンサ
の総フィルム厚みは162μmであり、静電容量は30
00Pfであり、そして定格電圧は20kVであった。
【0075】実施の形態3−1、3−2および比較例3
−3において得られた巻回型フィルムコンデンサの接着
不良発生数を数えると共に、加速高温負荷試験、温度サ
イクル試験、および充放電試験に供することにより、そ
の特性を調査した。なお、接着不良発生数および各試験
においては、6つのコンデンサをそれぞれ取り出して調
査した。
【0076】加速高温負荷試験は、100℃の温度下、
定格電圧の110%の電圧を1000時間にわたって印
加することにより行った。
【0077】温度サイクル試験は、−40℃の温度下で
1時間放置した後、100℃まで加温して1時間放置す
ることを100回繰り返すことにより行った。
【0078】充放電試験は、定格電圧の100%の電圧
を1000回充放電することにより行った。
【0079】接着不良発生数、加速高温負荷試験、温度
サイクル試験、および充放電試験の調査結果を以下の表
3に示す。
【0080】
【表3】
【0081】表3から、金属化フィルム1a・1bと誘
電体フィルム2a・2bとの厚みの差の絶対値が3μm
以下であれば、フィルム同士の接着が不良となることも
なく、さらに、加速高温試験、温度サイクル試験、およ
び充放電試験においていずれも問題のないすぐれたコン
デンサが得られることが理解される。一方、比較例3−
3においては、接着不良が増加する傾向が見られる。こ
の理由は、フィルムの厚みの差が6μmと大きいので、
熱処理工程中におけるフィルム長手方向の伸び量と、熱
処理工程後におけるフィルム長手方向収縮量との差が大
きいことにより、各フィルムの接着性が低下したと考え
られる。
【0082】(実施の形態4) 本実施の形態においては、フィルム1・5のRmaxに
着目した。
【0083】(実施の形態4−1) 図3に示されるように、加熱時間を1時間としたこと以
外は実施の形態1と同様に巻回型フィルムコンデンサを
得た。ただし、ここでは、Rmaxが0.4μmである
PETフィルム(三菱ポリエステル株式会社から商品名
(型番)「C−500」として入手)から第1金属化フ
ィルム1a、第2金属化フィルム1b、誘電体フィルム
2a、および誘電体フィルム2bを、Rmaxが2.0
であるPETフィルム(東レ株式会社から商品名(型
番)「Q50」として入手)から誘電体フィルム2cお
よび誘電体フィルム2dを作製した。
【0084】さらに、実施の形態3と同様、第1金属化
フィルム1aおよび第2金属化フィルム1bの厚みをい
ずれも9μm、誘電体フィルム2c・2dの厚みを1μ
m、および誘電体フィルム2a・2bの厚みを9μmと
した。さらに、第1金属化フィルム1aの長手方向に4
つの電極層3が、第2金属化フィルム1bの長手方向に
5つの電極層4が形成されており、これらの第1金属化
フィルム1aの各電極層3は、第2金属化フィルム1b
上において隣接する2つの電極層4に重なり合うように
した。得られた巻回型フィルムコンデンサの総フィルム
厚みは240μmであり、静電容量は2700Pfであ
り、そして定格電圧は30kVであった。
【0085】巻回時には、実施の形態2と同様に、フィ
ルムのRmaxと巻き取り時の歩留まりとの相関性を調
査した。
【0086】得られた巻回型フィルムコンデンサは、実
施の形態3と同様に、加速高温負荷試験および充放電試
験に供されることにより、その特性を調査した。さら
に、本実施の形態においては、熱接着工程後に各フィル
ム1・5間にエアボイドが存在するかしないかを実施の
形態1と同様に調査した。
【0087】(実施の形態4−2) Rmaxが0.5μmであるPETフィルムから第1金
属化フィルム1aおよび第2金属化フィルム1bを、R
maxが0.4μmであるPETフィルムから誘電体フ
ィルム2cおよび誘電体フィルム2dを、Rmaxが
2.0であるPETフィルム(SKC社から商品名(型
番)「TC−33」として入手)から誘電体フィルム2
aおよび誘電体フィルム2bを作製したこと以外は、実
施の形態4−1と同様にコンデンサを作製し、試験に供
した。
【0088】以下、実施の形態4−3から実施の形態4
−8まで、異なるRmaxを有するPETフィルムから
作製された各フィルム1a〜2dを用いて実施の形態4
−1と同様にコンデンサを作製し、試験に供した。Rm
axおよび試験結果を以下の表4に示す。
【0089】
【表4】
【0090】表4から、最大表面あらさRmaxが0.
5μm未満である場合には、高温時における負荷に耐え
きれなかったり、または繰り返し充放電した後には静電
容量が低下してしまう場合があることが理解される。一
方、Rmaxが4.0μmを超える場合にも、高温時に
おける負荷に耐えきれなかったり、または繰り返し充放
電した後には静電容量が低下してしまう場合がある。従
って、フィルム間のエアボイドを排除することにより、
高温時における負荷に十分耐え、そして繰り返し充放電
した後にも静電容量を低下させずに安定したコンデンサ
特性を得るためには、プラスチックフィルム1a〜2b
の最大表面あらさRmaxが0.5μm以上4.0μm
以下であることが好ましい。
【0091】巻き取り時歩留まりを100%にして生産
性を最大限に高めるためには、Rmaxを1.0μm以
上3.2μm以下にすればよいことも表4から理解され
る。
【0092】(実施の形態5) 本実施の形態においては、フィルム1a〜2dの熱収縮
率に着目した。
【0093】(実施の形態5−1) 図3に示されるように、実施の形態1と同様に巻回型フ
ィルムコンデンサを得た。ただし、ここでは、最大熱収
縮率が0.8%である厚み10μmのPETフィルム
(東レ株式会社から商品名(型番)「Q50」として入
手)から第1金属化フィルム1aおよび第2金属化フィ
ルム1bを、最大熱収縮率が0.6%である厚み9μm
のPETフィルム(三菱ポリエステル株式会社から商品
名(型番)「C−500」として入手)から誘電体フィ
ルム2a〜2dを作製した。
【0094】さらに、本実施の形態においては、第1金
属化フィルム1aの長手方向に4つの電極層3が、第2
金属化フィルム1bの長手方向に5つの電極層4が形成
されており、これらの第1金属化フィルム1aの各電極
層3は、第2金属化フィルム1b上において隣接する2
つの電極層4に重なり合うようにした。得られた巻回型
フィルムコンデンサの総フィルム厚みは240μmであ
り、静電容量は2700Pfであり、そして定格電圧は
30kVであった。
【0095】最大熱収縮率は、加熱前のフィルム長さ方
向のフィルム長をL1とし、150℃の条件下で30分
間、このフィルムを均一に加熱した後のフィルム長L2
とした場合に、(L1−L2)/L1×100(%)と
して算出した。
【0096】得られたコンデンサを、温度サイクル試験
および高温負荷試験に供した。なお、1個のコンデンサ
を温度サイクル試験および高温負荷試験に供した。
【0097】(実施の形態5−2) 最大熱収縮率が2.5%である厚み9μmのPETフィ
ルム(東レ株式会社から商品名(型番)「Q50」とし
て入手)から第1金属化フィルム1aおよび第2金属化
フィルム1bを、最大熱収縮率が1.9%である厚み1
0μmのPETフィルム(東レ株式会社から商品名(型
番)「Q50」として入手)から誘電体フィルム2c・
2dを、最大熱収縮率が2.9%である厚み10μmの
PETフィルム(東レ株式会社から商品名(型番)「Q
50」として入手)から誘電体フィルム2a・2bを作
製したこと以外は、実施の形態5−1と同様にして巻回
型コンデンサを作製した。得られた巻回型コンデンサを
実施の形態5−1と同様に各試験に供した。
【0098】(比較例5−3) 最大熱収縮率が2.0%である厚み10μmのPETフ
ィルム(東レ株式会社から商品名(型番)「Q50」と
して入手)から第1金属化フィルム1aおよび第2金属
化フィルム1bを、最大熱収縮率が0.7%である厚み
9μmのPETフィルム(東レ株式会社から商品名(型
番)「Q50」として入手)から誘電体フィルム2a〜
2dを作製したこと以外は、実施の形態5−1と同様に
して巻回型コンデンサを作製した。得られた巻回型コン
デンサを実施の形態5−1と同様に各試験に供した。
【0099】(比較例5−4) 最大熱収縮率が3.5%である厚み10μmのPETフ
ィルム(東レ株式会社から商品名(型番)「Q50」と
して入手)から第1金属化フィルム1aおよび第2金属
化フィルム1bを、最大熱収縮率が3.2%である厚み
9μmのPETフィルム(東レ株式会社から商品名(型
番)「Q50」として入手)から誘電体フィルム2a〜
2dを作製したこと以外は、実施の形態5−1と同様に
して巻回型コンデンサを作製した。得られた巻回型コン
デンサを実施の形態5−1と同様に各試験に供した。実
施の形態5−1および5−2ならびに比較例5−3およ
び5−4の各試験結果を以下の表5に示す。
【0100】
【表5】
【0101】表5から理解されるように、金属化フィル
ム1の最大熱収縮率または誘電体フィルム2の最大熱収
縮率が3%を超えるか、金属化フィルム1の最大熱収縮
率と誘電体フィルム2の最大熱収縮率との差が1.0%
を超えるか、あるいは重なり合う2枚の誘電体フィルム
2a・2c(または2b・2d)の最大熱収縮率の差が
1.0%を超える場合には、得られたコンデンサが高温
時における負荷に耐えられない場合がある。
【0102】(実施の形態6) 実施の形態1により得られた巻回型フィルムコンデンサ
の側面(図5における81・82)を熱硬化性樹脂(サ
ンコレジン株式会社から商品名(型番)「SE145
9」として入手)により封口した。まず、一方の側面8
1を上に、他方の側面82を下にした状態で、上側に位
置する一方の側面81に熱硬化性樹脂をポッティングし
た後に100℃まで加熱して硬化させた。次に、コンデ
ンサを180゜回転させて他方の側面82を上に、一方
の側面81を下にした状態で、同様に上側に位置する他
方の側面82に熱硬化性樹脂をポッティングした後に1
20℃まで加熱して硬化させた。このようにして、側面
を封口された100個の巻回型フィルムコンデンサの最
大幅(側面間の最大距離、図5における距離T)を測定
した。測定結果を以下の表6に示す。
【0103】
【表6】
【0104】表6から理解されるように、本発明におい
ては、エポキシ樹脂に浸漬させた従来品と比較して、エ
ポキシ樹脂に浸漬させた後に引き上げた際に生じる樹脂
垂れが生じないので、巻回型フィルムコンデンサの最大
幅のばらつきは40.5mmから42.5mmまでに収
まっており、幅方向の寸法密度が高精度であることが理
解される。
【0105】(実施の形態7) 実施の形態1により得られた巻回型フィルムコンデンサ
の側面(図5における81・82)を、ガラス転移点が
95℃である紫外線硬化性樹脂(サンコレジン株式会社
から商品名(型番)「SUV」として入手)により、実
施の形態6とほぼ同様に封口した。ただし紫外線硬化性
樹脂を硬化させる際には、加熱することに代えて、80
Wの紫外線を照射させることにより硬化させた。側面を
封口された100個の巻回型フィルムコンデンサの最大
幅(側面間の最大距離、図5における距離T)の測定結
果は、上記表6とほぼ同様であった。
【0106】側面を封口された巻回型フィルムコンデン
サを、加速高温負荷試験、高温負荷試験、ヒートショッ
ク試験、ヒートショック&高温負荷試験に供した。さら
に、ガラス転移温度が120℃である熱硬化性樹脂(サ
ンコレジン株式会社から商品名(型番)「SE145
9」として入手)を用いて、上記と同様に巻回型フィル
ムコンデンサの側面を封口した。これと同様に、ガラス
転移温度が73℃である熱硬化性樹脂(サンコレジン株
式会社から商品名(型番)「SR」として入手)を用い
て、上記と同様に巻回型フィルムコンデンサの側面を封
口した。試験結果を以下の表7に示す。なお、各試験に
おいては、6つのコンデンサを試験に供した。
【0107】
【表7】
【0108】表7から、ガラス転移温度が80℃以上の
熱硬化性樹脂を用いた場合には、コンデンサ内部で絶縁
破壊が発生しても、コンデンサの側面に放電が生じず、
高温時における負荷または衝撃に耐えることができるこ
とが理解される。
【0109】
【発明の効果】本発明により、巻回済みの複数枚のプラ
スチックフィルムにエポキシ樹脂等を浸潤させずともフ
ィルム間において発生し得るボイド放電を抑制すること
ができ、これにより生産性を向上させて材料コストを低
く抑えることができると共に、耐電圧性、耐湿性等を向
上させた巻回型プラスチックフィルムコンデンサの製造
方法が提供される。 [図面の簡単な説明]
【図1】本発明に係るフィルムコンデンサの製造方法に
おいて、4枚のフィルム1a〜2bの積層状態を示す断
面図(図面の上方向は表面側、図面の下方向が裏面側と
する)
【図2】本発明に係るフィルムコンデンサの製造方法に
おいて、6枚のフィルム1a〜2dの積層状態を示す断
面図(図面の上方向は表面側、図面の下方向が裏面側と
する)
【図3】加熱温度とフィルムの収縮量との関係を示すグ
ラフ(図面の上方向は表面側、図面の下方向が裏面側と
する)
【図4】いずれも従来のフィルムコンデンサの製造方法
におけるフィルムの積層状態を示す断面図(図面の上方
向は表面側、図面の下方向が裏面側とする)
【図5】側面を樹脂により封口されたフィルムコンデン
サを示す図(図面の上方向は表面側、図面の下方向が裏
面側とする)
【図6】実施の形態1におけるフィルムコンデンサの製
造方法において、6枚のフィルム1a〜2dの積層状態
を示す断面図(図面の上方向は表面側、図面の下方向が
裏面側とする)
【図7】従来のフィルムコンデンサの製造方法における
フィルムの積層状態を示す断面図(図面の上方向は表面
側、図面の下方向が裏面側とする)
【図8】図7に示されたフィルムコンデンサの等価回路
図(図面の上方向は表面側、図面の下方向が裏面側とす
る)
【符号の説明】
1 プラスチックフィルム 2 プラスチックフィルム 1a 第1金属化フィルム 1b 第1金属化フィルム 2a 第1誘電体フィルム 2b 第2誘電体フィルム 2c 第3誘電体フィルム 2d 第4誘電体フィルム 3 電極層 3a 長手方向の末端の金属層 4 電極層 4a 長手方向の末端の金属層 5 プラスチックフィルム 6 熱接着性樹脂層 8 リード線 61 熱接着性樹脂層 62 熱接着性樹脂層 81・82 巻回型フィルムコンデンサの側面 91 プラスチックフィルム 91a 熱接着性樹脂層 92 金属化フィルム 92a 電極層 93 プラスチックフィルム 93a 熱接着性樹脂層
フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平11−8767 (32)優先日 平成11年1月18日(1999.1.18) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平11−8766 (32)優先日 平成11年1月18日(1999.1.18) (33)優先権主張国 日本(JP) 早期審査対象出願 (72)発明者 高田 康輝 日本国島根県簸川郡斐川町大字美南1216 (56)参考文献 特開 昭61−154120(JP,A) 特開 昭61−194815(JP,A) 特開 昭61−194816(JP,A) 特開 昭63−28022(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 4/40 H01G 13/00 - 13/06

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルム(1)の表面に熱
    接着性樹脂層(6)が積層され、裏面に互いに絶縁され
    た複数の電極層(3)が長手方向に形成された第1金属
    化フィルム(1a)と、 プラスチックフィルム(5)の表面にのみ熱接着性樹脂
    層(6)が積層された第1誘電体フィルム(2a)と、 プラスチックフィルム(2)の表面に熱接着性樹脂層
    (6)が積層され、裏面に互いに絶縁された複数の電極
    層(4)が長手方向に形成された第2金属化フィルム
    (1b)と、 プラスチックフィルム(5)の表面にのみ熱接着性樹脂
    層(6)が積層された第2誘電体フィルム(2b)と
    を、 前記第1金属化フィルム(1a)と前記第2金属化フィ
    ルム(1b)との間に前記第1誘電体フィルム(2a)
    を挟み、前記第1誘電体フィルム(2a)と前記第2誘
    電体フィルム(2b)との間に前記第2金属化フィルム
    (1b)とを挟み、かつ前記第1金属化フィルム(1
    a)の各電極層(3)が、前記第2金属化フィルム(1
    b)上に形成された長さ方向に互いに隣り合う2つの電
    極層(4)に重なり合うような状態で巻回して巻回済み
    フィルムを作成する巻回工程、 前記巻回済みフィルムを加熱して、前記第1金属化フィ
    ルム(1a)と、前記第1誘電体フィルム(2a)と、
    前記第2金属化フィルム(1b)と、前記第2誘電体フ
    ィルム(2b)との間のすべてのフィルム間を、前記熱
    接着性樹脂層(6)により相互に接着する熱接着工程、 を包含する、巻回済みフィルムをエポキシ樹脂に浸漬さ
    せない巻回型プラスチックフィルムコンデンサの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 第1金属化フィルム(1a)または第2
    金属化フィルム(1b)の長手方向の末端の金属層(3
    a、4a)から2本のリード線(8)が引き出されてい
    る、請求項1記載の巻回型プラスチックフィルムコンデ
    ンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記熱接着性樹脂(6)が、常温下では
    非粘着性であり、かつ50℃以上で熱接着性が発現され
    る樹脂である、請求項2記載の巻回型プラスチックフィ
    ルムコンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 第1金属化フィルム(1a)の表面に積
    層された熱接着性樹脂層(6;61)の熱接着性が発現
    する温度と、第1誘電体フィルム(2a)の表面にのみ
    積層された熱接着性樹脂層(6;62)の熱接着性が発
    現する温度とが異なり、 前記熱接着工程において、第1金属化フィルム(1a)
    の表面に積層された熱接着性樹脂層(61)と、第1誘
    電体フィルム(2a)の表面にのみ積層された熱接着性
    樹脂層(62)とのうち、より低い温度で熱接着性が発
    現するいずれか一方の熱接着性樹脂層(6)を挟むフィ
    ルムが接着された後、より高い温度で熱接着性が発現す
    る他方の熱接着性樹脂層(6)を挟むフィルムが接着さ
    れる、請求項2記載の巻回型プラスチックフィルムコン
    デンサの製造方法。
  5. 【請求項5】 第1金属化フィルム(1a)の表面に積
    層された熱接着性樹脂層(6;61)の熱接着性が発現
    する温度と、第2金属化フィルム(1b)の表面に積層
    された熱接着性樹脂層(6;61)の熱接着性が発現す
    る温度とが略同じであり、かつ第1誘電体フィルム(2
    a)の表面に積層された熱接着性樹脂層(6;62)の
    熱接着性が発現する温度と、第2誘電体フィルム(2
    b)の表面に積層された熱接着性樹脂層(6;62)の
    熱接着性が発現する温度とが略同じであり、 前記熱接着工程において、第2金属化フィルム(1b)
    の表面に積層された熱接着性樹脂層(6;61)と、第
    2誘電体フィルム(2b)の表面にのみ積層された熱接
    着性樹脂層(6;62)とのうち、より低い温度で熱接
    着性が発現するいずれか一方の熱接着性樹脂層(6)を
    挟むフィルムが接着された後、より高い温度で熱接着性
    が発現する他方の熱接着性樹脂層(6)を挟むフィルム
    が接着される、請求項4記載の巻回型プラスチックフィ
    ルムコンデンサの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1金属化フィルム(1a)の表面
    に積層された熱接着性樹脂層(6;61)の熱接着性が
    発現する温度と、前記第1誘電体フィルム(2a)の表
    面にのみ積層された熱接着性樹脂層(6;62)の熱接
    着性が発現する温度との差が10℃以上である、請求項
    4または5記載の巻回型プラスチックフィルムコンデン
    サの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記熱接着性樹脂層(6)の少なくとも
    いずれかがエポキシ樹脂からなる、請求項2記載の巻回
    型プラスチックフィルムコンデンサの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記金属化フィルム(1a、1b)と前
    記誘電体フィルム(2a、2b)との厚みの差の絶対値
    が3μm以下である、請求項2記載の巻回型プラスチッ
    クフィルムコンデンサの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1金属化フィルム(1a)のプラ
    スチックフィルム(1)、前記第1誘電体フィルム(2
    a)のプラスチックフィルム(5)、前記第2金属化フ
    ィルム(1b)のプラスチックフィルム(2)、および
    前記第2誘電体フィルム(2b)のプラスチックフィル
    ム(5)の最大表面あらさRmaxがいずれも0.5μ
    m以上4.0μm以下である、請求項2記載の巻回型プ
    ラスチックフィルムコンデンサの製造方法。
  10. 【請求項10】 第1金属化フィルム(1a)と第1誘
    電体フィルム(2a)との間に、表面にのみ熱接着性樹
    脂層(6)が積層されたプラスチックフィルム(5)か
    らなる第3誘電体フィルム(2c)が挟まれ、かつ第2
    金属化フィルム(1b)と第2誘電体フィルム(2b)
    との間に、表面にのみ熱接着性樹脂層(6)が積層され
    たプラスチックフィルム(5d)からなる第4誘電体フ
    ィルム(2d)が挟まれ、そしてすべてのフィルム(1
    a〜2d)の長さ方向の最大熱収縮率が3.0%以内で
    あり、かつ第1誘電体フィルム(2a)と第3誘電体フ
    ィルム(2c)との最大熱収縮率の差が1.0%以内で
    あり、第2誘電体フィルム(2b)と第4誘電体フィル
    ム(2d)との最大熱収縮率の差も1.0%以内であ
    る、請求項2記載の巻回型プラスチックフィルムコンデ
    ンサの製造方法。
  11. 【請求項11】 熱接着工程の後に、巻回済みフィルム
    の側面を、ガラス転移点が80℃以上である熱硬化性樹
    脂により封口する、請求項2記載の巻回型プラスチック
    フィルムコンデンサの製造方法。
  12. 【請求項12】 熱接着工程の後に、巻回済みフィルム
    の側面を、線膨張係数が1×10-4mm/mm℃以下で
    ある熱硬化性樹脂により封口する、請求項2記載の巻回
    型プラスチックフィルムコンデンサの製造方法。
  13. 【請求項13】 熱接着工程の後に、巻回済みフィルム
    の側面を、紫外線硬化性樹脂により封口する、請求項2
    記載の巻回型プラスチックフィルムコンデンサの製造方
    法。
  14. 【請求項14】 プラスチックフィルム(1)の裏面に
    熱接着性樹脂層(6)が積層され、表面に互いに絶縁さ
    れた複数の電極層(3)が長手方向に形成された第1金
    属化フィルム(1a)と、 プラスチックフィルム(5)の裏面にのみ熱接着性樹脂
    層(6)が積層された第1誘電体フィルム(2a)と、 プラスチックフィルム(2)の裏面に熱接着性樹脂層
    (6)が積層され、表面に互いに絶縁された複数の電極
    層(4)が長手方向に形成された第2金属化フィルム
    (1b)と、 プラスチックフィルム(5)の裏面にのみ熱接着性樹脂
    層(6)が積層された第2誘電体フィルム(2b)と
    を、 前記第1金属化フィルム(1a)と前記第2金属化フィ
    ルム(1b)との間に前記第1誘電体フィルム(2a)
    を挟み、前記第1誘電体フィルム(2a)の前記第2誘
    電体フィルム(2b)との間に前記第2金属化フィルム
    (1b)とを挟み、かつ前記第1金属化フィルム(1
    a)の各電極層(3)が、前記第2金属化フィルム(1
    b)上に形成された長さ方向に互いに隣り合う2つの電
    極層(4)に重なり合うような状態で巻回して巻回済み
    フィルムを作成する巻回工程、 前記巻回済みフィルムを加熱して、前記第1金属化フィ
    ルム(1a)と、前記第1誘電体フィルム(2a)と、
    前記第2金属化フィルム(1b)と、前記第2誘電体フ
    ィルム(2b)との間のすべてのフィルム間を、前記熱
    接着性樹脂層(6)により相互に接着する熱接着工程、 を包含する、巻回済みフィルムをエポキシ樹脂に浸漬さ
    せない巻回型プラスチックフィルムコンデンサの製造方
    法。
  15. 【請求項15】 第1金属化フィルム(1a)または第
    2金属化フィルム(1b)の長手方向の末端の金属層
    (3a、4a)から2本のリード線(8)が引き出され
    ている、請求項14記載の巻回型プラスチックフィルム
    コンデンサの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記熱接着性樹脂(6)が、常温下で
    は非粘着性であり、かつ50℃以上で熱接着性が発現さ
    れる樹脂である、請求項15記載の巻回型プラスチック
    フィルムコンデンサの製造方法。
  17. 【請求項17】 第1金属化フィルム(1a)の裏面に
    積層された熱接着性樹脂層(6;61)の熱接着性が発
    現する温度と、第1誘電体フィルム(2a)の裏面にの
    み積層された熱接着性樹脂層(6;62)の熱接着性が
    発現する温度とが異なり、 前記熱接着工程において、第1金属化フィルム(1a)
    の裏面に積層された熱接着性樹脂層(6;61)と、第
    1誘電体フィルム(2a)の裏面にのみ積層された熱接
    着性樹脂層(6:62)とのうち、より低い温度で熱接
    着性が発現するいずれか一方の熱接着性樹脂層(6)を
    挟むフィルムが接着された後、より高い温度で熱接着性
    が発現する他方の熱接着性樹脂層(6)を挟むフィルム
    が接着される、請求項15記載の巻回型プラスチックフ
    ィルムコンデンサの製造方法。
  18. 【請求項18】 第1金属化フィルム(1a)の裏面に
    積層された熱接着性樹脂層(6;61)の熱接着性が発
    現する温度と、第2金属化フィルム(1b)の裏面に積
    層された熱接着性樹脂層(6;61)の熱接着性が発現
    する温度とが略同じであり、かつ第1誘電体フィルム
    (2a)の裏面に積層された熱接着性樹脂層(6;6
    2)の熱接着性が発現する温度と、第2誘電体フィルム
    (2b)の裏面に積層された熱接着性樹脂層(6;6
    2)の熱接着性が発現する温度とが略同じであり、 前記熱接着工程において、第2金属化フィルム(1b)
    の裏面に積層された熱接着性樹脂層(6;61)と、第
    2誘電体フィルム(2b)の裏面にのみ積層された熱接
    着性樹脂層(6;62)とのうち、より低い温度で熱接
    着性が発現するいずれか一方の熱接着性樹脂層(6)を
    挟むフィルムが接着された後、より高い温度で熱接着性
    が発現する他方の熱接着性樹脂層(6)を挟むフィルム
    が接着される、請求項17記載の巻回型プラスチックフ
    ィルムコンデンサの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記第1金属化フィルム(1a)の裏
    面に積層された熱接着性樹脂層(6;61)の熱接着性
    が発現する温度と、前記第1誘電体フィルム(2a)の
    裏面にのみ積層された熱接着性樹脂層(6;62)の熱
    接着性が発現する温度との差が10℃以上である、請求
    項17または18記載の巻回型プラスチックフィルムコ
    ンデンサの製造方法。
  20. 【請求項20】 前記熱接着性樹脂層(6)の少なくと
    もいずれかがエポキシ樹脂からなる、請求項15記載の
    巻回型プラスチックフィルムコンデンサの製造方法。
  21. 【請求項21】 前記金属化フィルム(1a、1b)と
    前記誘電体フィルム(2a、2b)との厚みの差の絶対
    値が3μm以下である、請求項15記載の巻回型プラス
    チックフィルムコンデンサの製造方法。
  22. 【請求項22】 前記第1金属化フィルム(1a)のプ
    ラスチックフィルム(1)、前記第1誘電体フィルム
    (2a)のプラスチックフィルム(5)、前記第2金属
    化フィルム(1b)のプラスチックフィルム(2)、お
    よび前記第2誘電体フィルム(2b)のプラスチックフ
    ィルム(5)の最大裏面あらさRmaxがいずれも0.
    5μm以上4.0μm以下である、請求項15記載の巻
    回型プラスチックフィルムコンデンサの製造方法。
  23. 【請求項23】 第1金属化フィルム(1a)と第1誘
    電体フィルム(2a)との間に、裏面にのみ熱接着性樹
    脂層(6)が積層されたプラスチックフィルム(5)か
    らなる第3誘電体フィルム(2c)が挟まれ、かつ第2
    金属化フィルム(1b)と第2誘電体フィルム(2b)
    との間に、裏面にのみ熱接着性樹脂層(6)が積層され
    たプラスチックフィルム(5d)からなる第4誘電体フ
    ィルム(2d)が挟まれ、そしてすべてのフィルム(1
    a〜2d)の最大熱収縮率が3.0%以内であり、かつ
    第1誘電体フィルム(2a)と第3誘電体フィルム(2
    c)との最大熱収縮率の差が0.5%以内であり、第2
    誘電体フィルム(2b)と第4誘電体フィルム(2d)
    との最大熱収縮率の差も1.0%以内である、請求項1
    5記載の巻回型プラスチックフィルムコンデンサの製造
    方法。
  24. 【請求項24】 熱接着工程の後に、巻回済みフィルム
    の側面を、ガラス転移点が80℃以上である熱硬化性樹
    脂により封口する、請求項15記載の巻回型プラスチッ
    クフィルムコンデンサの製造方法。
  25. 【請求項25】 熱接着工程の後に、巻回済みフィルム
    の側面を、線膨張係数が1×10-4mm/mm℃以下で
    ある熱硬化性樹脂により封口する、請求項15記載の巻
    回型プラスチックフィルムコンデンサの製造方法。
  26. 【請求項26】 熱接着工程の後に、巻回済みフィルム
    の側面を、紫外線硬化性樹脂により封口する、請求項1
    5記載の巻回型プラスチックフィルムコンデンサの製造
    方法。
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