JP2000294815A - 可撓性太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

可撓性太陽電池モジュールの製造方法

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JP2000294815A
JP2000294815A JP11102080A JP10208099A JP2000294815A JP 2000294815 A JP2000294815 A JP 2000294815A JP 11102080 A JP11102080 A JP 11102080A JP 10208099 A JP10208099 A JP 10208099A JP 2000294815 A JP2000294815 A JP 2000294815A
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film
tile
solar cell
base film
sealing
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JP11102080A
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Shinji Kato
進二 加藤
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】形不良の発生を抑制し、ロールツーロールプロ
セスがもつ優れた量産化を損なわない可撓性太陽電池モ
ジュール製造方法を提供する。 【解決手段】可撓性基板とその上に形成された複数の光
電変換素子が直列接続されてなる素子群が絶縁性の封止
フィルムにより封止されてなる太陽電池タイルTおよ
び、これらタイル間を接続する主配線4および従配線5
を、封止フィルムおよび封止フィルム6fを支持する支
持フィルムSfからなる長尺のベースフィルムの封止フ
ィルム面上に接着し、さらに他の同様の構成のベースフ
ィルムを被せた後、これら2枚のベースフィルムを熱圧
着して封止フィルムに架橋反応を起こさせて封止する可
撓性太陽電池モジュールの製造方法において、少なくと
も前記タイルを前記ベースフィルムの封止フィルム面上
に接着の後に、前記主配線を接着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可撓性基板上に形
成された薄膜光電変換素子を絶縁性封止フィルムや表面
保護フィルムを用いて封止する可撓性太陽電池モジュー
ルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池タイル(以下タイルと略記す
る)を用いた従来の可撓性太陽電池モジュール(以下モ
ジュールと略記する)の製造方法について説明する。図
8は太陽電池タイルを製造工程順に示す平面図(図番1
桁目が1)および平面図におけるXX断面図(図番1桁
目が2)であり、(a1)、(a2)は長尺の可撓性基
板とその上の太陽電池素子群、(b1)、(b2)は封
止フィルムによる封止状態、および(c1)、(c2)
はタイル化である。
【0003】先ず、長尺の可撓性基板1上に形成された
複数の直列接続された光電変換素子すなわち太陽電池素
子群2(以下素子群と略記する)を保護するため、素子
群2側を絶縁性の内部封止フィルム3により被覆封止す
る。そして、素子群2の周縁の光電変換素子未形成部分
の裁断線A1、A2、B1およびB2で裁断し、太陽電
池タイルTを切り離す。タイルTの両端部には、素子群
2の両極性の出力電極がそれぞれ配置される。
【0004】一方別工程により、太陽電池タイルを被覆
封止する長尺のベースフィルム(ベースフィルム) を
作製し、ロールに巻き取っておく。図9はベースフィル
ムを示し(a)は平面図、(b)はXX断面図である。
ベースフィルムBは封止フィルム6と支持フィルムSが
重ねられたものである。支持フィルムSはモジュール製
造工程途中、封止フィルム6の形状を支持するために用
いられる。支持フィルムSはそのまま残されモジュール
の保護フィルムとされることが多いが、剥離され保護フ
ィルムを用いないモジュールもある。モジュールの表面
側(受光側)と裏面側で材料または/および構造をかえ
る場合は、表ベースフィルムと裏ベースフィルムをそれ
ぞれ作製しておく。表裏を区別する場合は各フィルムの
符号にf(表)およびb(裏)を加えることにする。
【0005】図10は従来の可撓性太陽電池モジュール
のロールツーロール製造工程の主要部を示し、(a)は
側面図、(b)は平面図である。図11は主配線の接着
工程後であり図10におけるX1X1断面図である。図
12はタイルの接着工程後であり図10におけるX2X
2断面図である。図13は従配線の接着工程後であり図
10におけるX3X3断面図である。図14は裏ベース
フィルムの載置工程後であり図10におけるX4X4断
面図である。図15は裏ベースフィルムの接着工程後で
あり図10におけるX5X5断面図である。
【0006】ロールR1から巻き出された表ベースフィ
ルムBfの封止フィルム6fには、始めに可撓性太陽電
池モジュールの出力取出配線となる主配線4を加圧ロー
ルRbにより加圧して接着する(図11)。主配線4は
タイルのプラス用とマイナス用の2本が必要である。次
に、前記2本の主配線4間の封止フィルム6f面上にタ
イルTを供給し加圧ロールRaにより加圧して接着させ
る(図12)。そして、タイルTの出力電極と主配線4
にわたって、従配線5を加圧ロールRcにより加圧して
接着し、複数のタイルの並列接続を行う(図13)。な
お、予め太陽電池モジュールに必要タイル数が明らかに
なっている場合は、モジュールの裁断位置にあたるタイ
ル間に光電変換素子の形成されていない可撓性基板のみ
のダミータイルを配置しておく場合もある。
【0007】最後に、表ベースフィルムBf上に封止フ
ィルム面が重なり合うように裏ベースフィルムBb(裏
封止フィルム6bおよび裏支持フィルムSbの積層フィ
ルム)を供給し(図14)、ラミネート装置M中で、減
圧空間中で150℃程度の加熱と加圧より、表ベースフ
ィルムBfと裏ベースフィルムBbの封止フィルム6
f、6bおよび内部封止フィルム3の架橋反応を起こさ
せ、主配線4、従配線5、タイルT、ダミータイルを一
定配列で封止フィルム間に封止固定し、モジュールとす
る(図15)。支持フィルムSf、Sbは保護フィルム
7f、7bとなる。そしてモジュールをロールR2に巻
き取る。このようにロールから巻きだし、ロールに巻き
取るプロセスをロールツーロールプロセスという。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来技術で述べたよう
な工程にて太陽電池モジュールを製造した場合、タイル
T の接着工程で表ベースフィルムにシワが発生し易く、
タイルの接着不良を引き起こすほど顕著に発生する場合
もみられた。タイル接着工程で発生したシワは、封止フ
ィルムの架橋反応工程で減少する傾向を示したが、顕著
なシワはなくならず、モジュールの成型不良として製造
歩留まりの低下を招いていた。また、タイル接着工程で
は、上述のような成型不良の他に、表ベースフィルムに
対するタイルと主配線の位置関係が一定でなくなるとい
うレイアウト不良も発生し易かった。レイアウト不良
は、従配線と主配線、タイルそれぞれとの電気的接続面
積のバラツキを生み、顕著な場合には接続不良により太
陽電池出力が取出せなくなっていた。
【0009】また、上述の問題とは別に、モジュールの
背面側にシワが発生するという成型不良が発生し易かっ
た。成型不良はモジュール封止材料の架橋工程で裏ベー
スフィルムの支持フィルムに発生しており、シワの部分
の封止材の実効的な厚みの減少に伴い、折れ曲がりによ
る素子特性の低下や機械的強度の低下を招いていた。本
発明は、上述の成型不良の発生を抑制し、ロールツーロ
ールプロセスがもつ優れた量産化を損なわない可撓性太
陽電池モジュール製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、可撓性基板とその上に形成された複数の光電変換素
子が直列接続されてなる素子群が絶縁性の封止フィルム
により封止されてなる太陽電池タイル(以下タイルと略
記する)および、これらタイル間を接続する主配線およ
び従配線を、封止フィルムおよび封止フィルムを支持す
る支持フィルムからなる長尺のベースフィルムの封止フ
ィルム面上に接着し、さらに他の封止フィルムおよび封
止フィルムを支持する支持フィルムからなる長尺のベー
スフィルムを封止フィルム側をタイル側として被せた
後、これら2枚のベースフィルムを熱圧着して封止フィ
ルムに架橋反応を起こさせて封止する可撓性太陽電池モ
ジュールの製造方法において、少なくとも前記タイルを
前記ベースフィルムの封止フィルム面上に接着の後に、
前記主配線を接着することとする。そして、前記2枚の
ベースフィルムを熱圧着する工程の前に、架橋温度より
低温の熱圧着ロールにより仮接着を行うと良い。
【0011】本発明によれば、封止フィルムや支持フィ
ルムよりヤング率が大きく、かつ面積占有率が高いタイ
ルおよびダミータイルをベースフィルム上に最初に全面
接着させるようにしたため、ベースフィルムをタイルに
より変形しにくい状態に束縛した状態で、すなわちベー
スフィルムとタイル全体の不均一性が小さい状態で、主
配線の接着を行うことになり、主配線を成形不良なく接
着できるだけでなく加熱圧着による封止フィルム架橋時
の成形不良の低減が期待できる。
【0012】この様にモジュール製造工程の上流で成形
不良の発生が抑えられるため、モジュール製造工程歩留
りの向上が期待できる。また、封止フィルム架橋前に、
架橋温度より低温で仮接着するようにしたため、封止フ
ィルムがタイルに固定されてから架橋されるので、封止
フィルムの架橋による変形がおさえらる。従って、モジ
ュール製造工程歩留りの向上が期待できる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は次の実験に基づいてい
る。ベースフィルムへのタイル接着実験を行った結果、
タイル接着工程におけるシワの発生位置はタイル接着条
件に依存せずタイルと主配線間に発生すること、シワの
発生状況は表ベースフィルムの搬送(供給)張力に依存
して変化し、搬送張力が高いほどシワの発生が減少する
ことが判った。また、工程中のベースフィルム状態の変
化を、搬送用のガイドロールを結ぶ直線に対するベース
フィルム位置のオフセット量(自重に伴う位置変化)を
計測することで確認した結果、主配線が部分的に接着さ
れた表ベースフィルムの場合は、ベースフィルム巾方向
中央部分(2つの主配線の中間部分)のオフセット量は
主配線接着部分のオフセット量よりも大きくなる傾向を
示した。これらの結果は、主配線が存在する部分とそう
でない部分で自重によるベースフィルムのたるみ状態
(ベースフィルム状態)が異なることを意味している。
この巾方向のベースフィルム状態の変化は、主配線材料
のヤング率が表ベースフィルム構成材料のヤング率に対
して著しく大きいことに起因して発生していると考えら
れる。従って、ベースフィルム厚み方向断面において、
巾方向の材料構成を可能な限り均一にすることにより、
これらの問題を解決することが可能となる。
【0014】また、モジュールの架橋実験の結果、モジ
ュール架橋工程におけるモジュール背面のシワは搬送方
向に向かって発生すること、裏ベースフィルムの巾方向
に引張力をかけた状態で架橋した場合にシワの発生が激
減することが明らかになった。一方、モジュール架橋工
程では表ベースフィルム側へのシワの発生が全く見られ
ないことから、ヤング率の小さい熱的寸法変化の大きい
ベースフィルムを、支持材料がない状態で、ラミネート
装置(図1符号M)中で部分的に加熱しているためにシ
ワが発生しているものと考えられる。すなわち、ベース
フィルムを搬送方向に張力印加した状態で固定して加熱
した場合、ベースフィルムは搬送方向に伸ばされた状態
で支持されていたため、搬送方向は、温度上昇に伴う熱
膨張により張力が低下するだけである。一方、巾方向
は、熱膨張にともなう寸法変化は加熱部分だけであり搬
送方向の前後のベースフィルムには巾方向の寸法変化が
発生しない、また巾方向にベースフィルムを広げるよう
な引張力が存在しないことから、熱膨張分のベースフィ
ルムの余剰部分が発生しシワとなるのである。従って、
2枚のベースフィルムを熱圧着する工程の前に、架橋温
度より低温の熱圧着ロールにより仮接着を行うことよっ
て、これらのシワの発生を抑制できると期待できる。
【0015】実施例1 以下の説明に参照するために、表1に太陽電池モジュー
ル構成部材の材料と特性を示しておく。
【表1】 先ず、図8に基づいて太陽電池タイルの製造を述べる。
長尺の(例えば200m )可撓性基板1には、ポリイミ
ドに代表されるヤング率が大きく、熱膨張係数および熱
収縮率の小さな25〜50μm 程度の厚みの可撓性耐熱
プラスチックフィルムを用いる。光電変換素子は前記可
撓性基板上に形成された金属電極、非晶質半導体および
透明電極(いずれも薄膜)からなる。所定の電圧を得る
ため、複数の光電変換素子は直列接続され素子群2を形
成している。直列接続は例えば可撓性基板に設けた貫通
孔を介して行れ、出力電極は基板の裏面に設けられる。
可撓性基板1には、このような素子群2は数百形成され
ている(図8(a1)、(a2))。
【0016】可撓性基板1の厚さからも明らかなよう
に、光電変換素子は、基板単独では、外力により容易に
破壊されてしまうことから、内部封止フィルム3を用い
て光電変換素子表面を保護することが望ましい。内部封
止フィルム3には、250〜500μm 厚のEVA(エ
チレンビニルアセテート)フィルムが一般的に用いられ
ている。太陽電池素子の表面保護用としては、光透過性
からは、できるだけ薄いことが望ましく、一方機械的強
度からは100μm 以上であれば良い。同じく長尺の封
止フィルムの光電変換素子と可撓性基板への接着は、ロ
ールツーロール方式で行うことができる。
【0017】EVAなどの封止フィルムは互いに粘着し
やすいので、粘着防止フィルム(図8には図示してな
い)と共に、ロールに巻いておく必要がある。従って封
止工程は、可撓性基板1と、封止フィルムおよび粘着防
止フィルムの3層構造でロールラミネートするのが簡便
である。粘着防止フィルム用材料としてはポリオレフィ
ン系やポリエチレン系等の低ヤング率であり、また10
0℃程度の耐熱性を有することが望ましく、例えば50
〜100μm 厚みのTPX(メチルペンテンコポリマ
ー) フィルムが挙げられる。なお、封止フィルムの粘
着に伴う搬送不良を抑制するために粘着防止フィルムの
少なくとも封止フィルム側表面には凹凸処理が施されて
いることが望ましい。また、粘着防止フィルムは、次工
程では不要であるため、封止工程直後または次工程の巻
出し時に剥離して他のロールに巻取ることが望ましい。
【0018】封止工程の後、所定素子群の周縁の光電変
換素素子未形成部で裁断され、光電変換素子未形成部で
ある余白部が除去されて、枚葉のタイルTとされる(図
8(c1)、(c2))。
【0019】少なくとも、太陽電池モジュールは、光電
変換素子と光電変換素子を外力から保護すると同時に電
気的に絶縁する表面と裏面の絶縁保護材料が必要とされ
るため、3 層以上の積層サンドイッチ構造になる。極め
て単純に考えると、このような積層構造物を曲げた場
合、少なくとも表面と裏面にはモジュールの曲率半径と
厚みによって決まる周長差が生じなければならなくな
る。従って、表裏表面材料にヤング率が大きい材料を用
いると、曲げ応力に対する材料の変形が小さいために、
モジュールはほとんど曲がらなくなり、可撓性が損なわ
れてしまう。また、モジュールの総厚みが厚くなると、
曲げた場合にモジュールの表裏の周長さの差が大きくな
る。従って、モジュールを同じ曲率半径に曲げるため
に、より大きな材料変形が必要となることになり、可撓
性は低下する。
【0020】本実施例の可撓性太陽電池モジュールの構
成は、表保護フィルム/封止フィルム/タイル/封止フ
ィルム/裏保護フィルムの5層構造になる。より詳しく
述べれば、封止フィルム間にはタイル以外にモジュール
の取出電極となる主配線、タイルと主配線を電気的に接
続する従配線が存在する。太陽電池モジュールを製造す
るためには、上述のタイル、主配線、従配線を所定のレ
イアウトで電気的に接続した状態で封止することが望ま
しい。このため、タイルおよび配線の封止を行う前に、
別途、可撓性太陽電池モジュールの表面側および裏面側
に用いるEVAからなる封止フィルム6および支持フィ
ルムSとの長尺のベースフィルムBを作製しておく(図
9)。このようなベースフィルム状態にしておくこと
で、ヤング率が小さく、60℃以上で軟化するEVAを
安定して供給することが可能になる。また、タイル、主
配線、従配線をベースフィルム上に搭載することが可能
になり、所定のレイアウトで位置決めされたモジュール
の作製も可能になる。
【0021】本実施例の場合には、ベースフィルムは、
表支持フィルムと封止フィルムの積層された表ベースフ
ィルムと、裏支持フィルムと封止フィルムの積層された
裏ベースフィルムを用いる。用いた支持フィルムはモジ
ュールの保護フィルムとなる。支持フィルムは23〜1
50μm 厚みのETFE(エチレンテトラフルオロエチ
レン) フィルムに代表されるフッ素系フィルムであ
り、少なくとも片面に接着処理が施されているフィルム
が望ましい。裏支持フィルムは表支持フィルムと同様の
材料で、両面接着処理が施されているフィルムが望まし
い。また、封止フィルムには、記100μm 以上の厚み
のEVAを用いる。なお、ベースフィルムの作製はロー
ルラミネートにより行うのがよい。
【0022】図1は本発明に係る太陽電池モジュールの
ロールツーロール製造工程の主要部を示し、(a)は側
面図であり、(b)は平面図である。図2はタイルの接
着工程後であり図1におけるX1X1断面図である。準
備した表ベースフィルムBfを封止フィルム面が上面に
なるようにロールR1より巻出し、タイルTを表ベース
フィルムの封止フィルム面にロールRaにより70〜1
10℃の熱圧着して接着させる。なお、タイルの代わり
に、光電変換素子の形成されていないフィルム(ダミー
フィルム)を接着する場合もあるが、ダミーフィルム材
料としては可撓性基板と同様のヤング率、厚み、熱収縮
率、熱膨張係数を有することが望ましい。
【0023】このように、先ず始めにタイルを表ベース
フィルム上に接着させることにより、表ベースフィルム
はほとんどタイルで占められた状態となり、主配線を接
着する表ベースフィルムは、ベースフィルム寸法変化の
小さなフィルムとなり、接着時の成形不良ばかりでな
く、接着後の工程での成形不良の発生をも低減させるこ
とになる。
【0024】図3は主配線の接着工程後であり図1にお
けるX2X2断面図である。主配線4はタイルの仮接着
されたベースフィルムの封止フィルム上にタイルのプラ
ス端電極側とマイナス端電極側に加熱ロールを用いて仮
接着させる。主配線としては35〜100μm 厚のAl、
Cu、Ni等の金属材料を用いることが望ましいが、Cuを用
いる場合はEVAとの反応が生じ易いことから、Snや半
田等で表面を被覆してCuとEVAが直接接触しないよう
にしなければならない。
【0025】図4は従配線の接着工程後であり図1にお
けるX3X3断面図である。表ベースフィルムBf上に
タイルTおよび主配線4が接着された後は、主配線4と
タイルTの出力電極間の電気的な接続を行う従配線5を
用いる必要がある。従配線5は、タイルTのプラス端電
極とマイナス端電極と対応する極性の主配線とが電気的
に接続される配置に供給される。従配線5は、可撓性の
点からAl、Cu、Niに代表される金属箔とNi、Cu、Ag、C
などのフィラーとアクリル系樹脂バインダーからなる導
電性粘着材から構成されているものが望ましく、金属箔
面側にPET やPEN 等のポリエチレン系樹脂フィルムを接
着させて機械的強度を高めたものであれば更に良い。な
お、Cuを用いる場合は、主配線の場合と同様にCuとEV
Aが接触しないように配慮しなければならない。
【0026】図5は裏ベースフィルムの載置工程後であ
り図1におけるX4X4断面図である。タイルT、主配
線4、従配線5が配置され電気的に接続された状態の表
ベースフィルムBfは、裏ベースフィルムBbと重ね合
せられ、ラミネターMを用いて、減圧雰囲気中で、13
0〜150℃、10〜15分間の熱圧着を行い、表裏ベ
ースフィルムの接着および封止フィルムの架橋を行う。
架橋の程度としては、ゲル分率が85%以上であること
が望ましい。図6は完成した太陽電池モジュールであり
図1におけるX5X5断面図である。最後に太陽電池モ
ジュールをロールR2に巻き取る。 実施例2 本実施例は実施例1と大部分同じであるので、異なる部
分のみ説明する。
【0027】図7は本発明に係る他の太陽電池モジュー
ル製造工程における裏ベースフィルム載置工程および熱
圧着工程の側面図である。本実施例では、表ベースフィ
ルムBf上にタイルT、主配線4、従配線5が接着され
た後で、表ベースフィルムBfと裏ベースフィルムBb
を、少なくとも1対の熱圧着可能なロールRt間に連続
して供給して、架橋温度より低い温度で仮接着(一体
化)してから、架橋を行うことを特徴とする。架橋はラ
ミネーターM1を用い、実施例1と同様に減圧雰囲気中
にて温度130℃〜150℃で10〜15分間加圧を行
えば良い。
【0028】このように、可撓性太陽電池モジュールを
封止フィルムの架橋前に仮接着(一体化)させることに
より、搬送方向に垂直に方向に対称的な構造を形成する
ことができ、表ベースフィルムの搬送時の成形不良や、
絶縁性封止材溶融時、架橋時のタイル、主配線および従
配線の位置ズレやそれに伴う成形不良等をさらに低減す
ることができる。
【0029】
【発明の効果】封止フィルムや支持フィルムよりヤング
率が大きく、かつ面積占有率が高いタイルおよびダミー
タイルをベースフィルム上に最初に全面接着させるよう
にしたため、ベースフィルムをタイルにより変形しにく
い状態に束縛した状態で、すなわちベースフィルムとタ
イル全体の不均一性が小さい状態で、主配線の接着を行
うことになり、主配線を成形不良なく接着できるだけで
なく加熱圧着による封止フィルム架橋時の成形不良の低
減する。
【0030】この様にモジュール製造工程の上流で成形
不良の発生が抑えられるため、モジュール製造工程歩留
りは向上する。また、封止フィルム架橋前に、架橋温度
より低温で仮接着するようにしたため、封止フィルムが
タイルに固定されてから架橋されるので、封止フィルム
の架橋による変形がおさえらる。従って、モジュール製
造工程歩留りは向上する。
【0031】本発明によれば、可撓性基板とその上に形
成された複数の光電変換素子が絶縁性の封止フィルムに
より封止されてなるタイルおよび、これらタイル間を接
続する主配線および従配線を、封止フィルムおよび支持
フィルムからなる長尺のベースフィルムの封止フィルム
面上に接着し、さらに他の封止フィルムおよび支持フィ
ルムからなる長尺のベースフィルムを被せた後、これら
2枚のベースフィルムを熱圧着して封止フィルムに架橋
反応を起こさせて封止する可撓性太陽電池モジュールの
製造方法において、少なくとも前記タイルを前記ベース
フィルムの封止フィルム面上に接着の後に、前記主配線
を接着するようにしたため、封止フィルムや支持フィル
ムよりヤング率が大きく、面積占有率が高いタイルは、
ベースフィルムを変形しにくい状態に束縛し、すなわち
ベースフィルムとタイル全体の不均一性が小さい状態
で、主配線の接着を行うことになり、主配線を成形不良
なく接着できるだけでなく加熱圧着による封止フィルム
架橋時の成形不良は低減する。
【0032】また、上記2枚のベースフィルムを熱圧着
する工程の前に、架橋温度より低温の熱圧着ロールによ
り仮接着を行うようにしたため、断面方向に対称的な構
造となり、表ベースフィルムと裏ベースフィルがゆるい
粘着状態で架橋工程を行う場合と比較してさらに成形不
良を低減することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る太陽電池モジュールのロールツー
ロール製造工程の主要部を示し、(a)は側面図であ
り、(b)は平面図である。
【図2】タイルの接着工程後であり図1におけるX1X
1断面図である。
【図3】主配線の接着工程後であり図1におけるX2X
2断面図である。
【図4】従配線の接着工程後であり図1におけるX3X
3断面図である。
【図5】裏ベースフィルムの載置工程後であり図1にお
けるX4X4断面図である。
【図6】完成した太陽電池モジュールであり図1におけ
るX5X5断面図である。
【図7】本発明に係る他の太陽電池モジュール製造工程
における裏ベースフィルム載置工程および熱圧着工程の
側面図である。
【図8】太陽電池タイルを製造工程順に示す平面図(図
番1桁目が1)および平面図におけるXX断面図(図番
1桁目が2)であり、(a1)、(a2)は長尺の可撓
性基板とその上の太陽電池素子群、(b1)、(b2)
は封止フィルムによる封止状態、および(c1)、(c
2)はタイル化である。
【図9】ベースフィルムを示し(a)は平面図、(b)
はXX断面図である。
【図10】従来の可撓性太陽電池モジュールのロールツ
ーロール製造工程の主要部を示し、(a)は側面図、
(b)は平面図である。
【図11】主配線の接着工程後であり図10におけるX
1X1断面図である。図12はタイルの接着工程後であ
り図10におけるX2X2断面図である。
【図12】タイルの接着工程後であり図10におけるX
2X2断面図である。
【図13】従配線の接着工程後であり図10におけるX
3X3断面図である。
【図14】図14は裏ベースフィルムの載置工程後であ
り図10におけるX4X4断面図である。
【図15】裏ベースフィルムの接着工程後であり図10
におけるX5X5断面図である。
【符号の説明】
1 可撓性基板 2 太陽電池素子群 3 内部封止フィルム T 太陽電池タイル 4 主配線 5 従配線 6f 表封止フィルム 7f 表保護フィルム 6b 裏封止フィルム 7b 裏保護フィルム B ベースフィルム Bf 表ベースフィルム Bb 裏ベースフィルム S 支持フィルム Sf 表支持フィルム Sb 裏支持フィルム R1 巻き出しロール R2 巻き取りロール Ra ロール Rb ロール Rc ロール Rp ロール Rt 熱圧着ロール M ラミネーター

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可撓性基板とその上に形成された複数の光
    電変換素子が直列接続されてなる素子群が絶縁性の封止
    フィルムにより封止されてなる太陽電池タイル(以下タ
    イルと略記する)および、これらタイル間を接続する主
    配線および従配線を、封止フィルムおよび封止フィルム
    を支持する支持フィルムからなる長尺のベースフィルム
    の封止フィルム面上に接着し、さらに他の封止フィルム
    および封止フィルムを支持する支持フィルムからなる長
    尺のベースフィルムを封止フィルム側をタイル側として
    被せた後、これら2枚のベースフィルムを熱圧着して封
    止フィルムに架橋反応を起こさせて封止する可撓性太陽
    電池モジュールの製造方法において、少なくとも前記タ
    イルを前記ベースフィルムの封止フィルム面上に接着の
    後に、前記主配線を接着することを特徴とする可撓性太
    陽電池モジュールの製造方法。
  2. 【請求項2】前記2枚のベースフィルムを熱圧着する工
    程の前に、架橋温度より低温の熱圧着ロールにより仮接
    着を行うことを特徴とする請求項1に記載の可撓性太陽
    電池モジュールの製造方法。
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