JP3229435B2 - 射出成形法によるR−Fe−B系焼結磁石の製造方法 - Google Patents
射出成形法によるR−Fe−B系焼結磁石の製造方法Info
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Description
Fe−B系焼結異方性永久磁石を製造する方法に係り、
微細結晶化したR−Fe−B系合金微粉末と所定温度に
よりゾル・ゲル反応を起こすバインダーとしてメチルセ
ルロースおよび/または寒天と水との混練物を射出成形
し、得られた成形体を冷凍真空乾燥により脱水処理した
後、脱バインダー処理し、焼結することにより、焼結体
中の炭素量と酸素量の残留を抑制し、磁気特性の劣化防
止とともに、射出成形時の成形性を向上させ、三次元的
に複雑な形状の焼結磁石が得られる射出成形による焼結
異方性磁石の製造方法に関する。
辺機器や自動車等用途に用いられる小型モーターやアク
チュエータなどには、小型化、軽量化とともに高性能化
が求められており、その磁石材料も小型化、軽量化、薄
肉化からさらに三次元的に複雑な形状製品が要求されて
いる。
して、Sm−Co系磁性材またはR−Fe−B系磁性材
を用いて樹脂バインダー等を混練して機械的に成形する
希土類系ボンド磁石の製造方法、あるいはR−Fe−B
系合金鋳塊を粉砕して得られた合金粉末と樹脂バインダ
ーを混練して射出成形し、脱バインダー後に焼結するR
−Fe−B系焼結永久磁石の製造方法(特開昭61−2
20315号公報、特開昭64−28302号公報、特
開昭64−28303号公報)が提案されている。
(R)を含有する金属間化合物はO、H、C、N等の元
素と反応し易く、当該系磁性粉と有機物バインダー等の
混練時、あるいは脱バインダー時に磁性粉中のR成分と
バインダーが反応し、磁気特性が劣化したり、特に射出
成形時の成形性が非常に悪くなり、複雑な形状が得難い
問題があった。
る熱可塑性のバインダー(アクリル系、ワックス系、ポ
リエチレン、ポリスチレン等のポリマー)をR−Fe−
B合金粉末に添加混合した場合、一般的に炭素と酸素の
含有量がRとの反応により増加するために、射出成形、
脱脂した後、焼結後でもかなりの炭素と酸素が残留し、
特に永久磁石の場合磁気特性の劣化を招き、射出成形法
による複雑形状品の磁石部品への応用の妨げになってい
る。
ックスや熱可塑性樹脂からなるバインダーに代えて、メ
チルセルロースと水あるいはメチルセルロースと寒天と
水を主成分とするバインダーを用い、該バインダーのゾ
ル・ゲル反応を利用して射出成形することにより、バイ
ンダーとR成分との反応を抑制し、残留酸素、炭素量を
低減したR−Fe−B系焼結磁石の製造方法(特願平4
−191727号、特願平4−191728号)を提案
した。
低減することはできたが、該方法に用いるバインダーは
その大部分が水であるために、R−Fe−B合金粉末の
R成分と水との反応により、合金粉末中の酸素量が増加
し、得られる焼結体の磁気特性を劣化させる問題があっ
た。
大部分が水であるために、例えば成形体を大気中あるい
は真空中で約100℃まで加熱するなどの脱水処理が必
要となり、該脱水処理において水の急激な気化蒸発の際
に水分子中の酸素と成形体中のR−Fe−B合金粉末の
R成分とが反応し、上記の問題点と同様に成形体の含有
酸素量を増加させ、得られる焼結体の磁気特性を劣化さ
せる問題があった。
空中で加熱しながら行う脱バインダー処理においても、
バインダー成分を完全に除去することができず、焼結後
の焼結体に若干量の炭素が残留して磁気特性を劣化させ
る問題があった。
焼結するR−Fe−B系焼結永久磁石の製造方法におい
て、R成分とバインダーとの反応や、炭素および酸素の
残留による磁気特性の劣化を防止し、射出成形性を向上
させて複雑な形状、特に小型製品のR−Fe−B系焼結
磁石が得られる製造方法の提供を目的としている。
B系合金粉末中のR成分とバインダーとの反応を抑制で
き、残留する炭素及び酸素量を低減できる方法を目的に
種々検討した結果、従来の射出成形法で一般的に使用さ
れている熱可塑性のバインダーの代わりに、バインダー
として所定温度によりゾル・ゲル変態を起こすメチルセ
ルロースまたは寒天あるいはそれらを複合したものに水
を添加したものを用い、あるいはさらにR−Fe−B系
合金粉末表面を樹脂被覆した合金粉末を使用して、水と
Rとの反応を抑制し、混練後の合金粉末の酸素量を安定
化させるとともに射出成形時の成形性を向上させ、さら
に射出成形時に金型内でゲル化させて硬化させて所定の
形状に成形した後、成形体を冷凍真空乾燥により脱水処
理することによりR−Fe−B合金粉末のR成分と水と
の反応を抑制して、成形体の含有酸素量をより一層低減
でき、その後、真空中加熱による脱バインダー処理、あ
るいは水素流気中での脱バインダー処理および脱水素処
理の後、焼結することにより、残留酸素量及び炭素量を
大幅に低減させた、優れた磁気特性を有する3次元的に
複雑な形状の焼結磁石が得られることを知見し、この発
明を完成した。
金粉末(RはYを含む希土類元素の少なくとも1種)
に、バインダーとして所定温度によりゾル・ゲル反応を
起こすメチルセルロースおよび/または寒天と水とを加
えて混練した後、射出成形により成形体となし、該成形
体を冷凍真空乾燥により脱水処理した後、さらに脱バイ
ンダー処理し、焼結することを特徴とする射出成形法に
よるR−Fe−B系焼結磁石の製造方法である。
原料微粉末の表面に樹脂を被覆した後、射出成形するこ
とを特徴とする射出成形法によるR−Fe−B系焼結磁
石の製造方法を提案する。また、この発明は、上記の構
成において、水素流気中で脱バインダー処理し、さらに
脱水素処理後に焼結することを特徴とする射出成形法に
よるR−Fe−B系焼結磁石の製造方法を提案する。ま
た、この発明は、上記の構成において、バインダーに潤
滑剤としてグリセリン、ステアリン酸、エマルジョンワ
ックス、水溶性アクリル樹脂の少なくとも1種を0.1
〜1.0wt%、水6〜18wt%を添加することを特
徴とする射出成形法によるR−Fe−B系焼結磁石の製
造方法を提案する。さらに、この発明は、上記のいずれ
の構成においても、焼結体が含有する炭素量を900p
pm以下、酸素量9000ppm以下にすることが可能
な射出成形によるR−Fe−B系焼結磁石の製造方法で
ある。
R(但しRはYを含む希土類元素のうち少なくとも1
種)8原子%〜30原子%、Fe42原子%〜90原子
%、B2原子%〜28原子%を主成分とする平均粒度1
〜10μmが望ましく、さらに1〜6μmの微粉末が好
ましい。
素のうち少なくとも1種)は、Nd、Pr、Ho、Tb
のうち少なくとも1種、あるいはさらにLa、Sm、C
e、Er、Eu、Pm、Tm、Yb、Yのうち少なくと
も1種を含むものが好ましく、8原子%未満では結晶構
造がαー鉄と同一構造の立方晶組織となるため、高磁気
特性、特に高保磁力が得られず、30原子%を越えると
Rリッチな非磁性相が多くなり、残留磁束密度(Br)
が低下して、すぐれた特性の永久磁石が得られない。よ
って、Rは8原子%〜30原子%が好ましい範囲であ
る。
り、高い保磁力(iHc)は得られず、28原子%を越
えるとBリッチな非磁性相が多くなり、残留磁束密度
(Br)が低下するため、すぐれた永久磁石が得られな
い。よって、Bは2原子%〜28原子%が好ましい範囲
である。
(Br)が低下し、90原子%を越えると高い保磁力が
得られないので、Feは42原子%〜90原子%が好ま
しい。また、この発明において、Feの一部をCoで置
換することは、得られる磁石の磁気特性を損うことなく
温度特性を改善することができるが、Co置換量がFe
の50%を越えると、逆に磁気特性が劣化するため好ま
しくない。
を添加することは、Fe−B−R系永久磁石に対してそ
の保磁力等を改善あるいは製造性の改善、低価格化に効
果がある。 Ti、Ni、V、Nb、Ta、Cr、M
o、W、Mn、Al、Sb、Ge、Sn、Zr、Bi、
Hf、Cu、Si、S、C、Ca、Mg、P、H、L
i、Na、K、Be、Sr、Br、Ag、Zn、N、
F、Se、Te、Pb。
末の平均粒度は1〜10μmが好ましく、合金粉末の平
均粒径が1μm未満では合金粉末の表面積が増大するた
め、混練物とするためのバインダー添加量を合金粉末と
の容積比で、1:1.2に増加させる必要があり、射出
成形後の焼結品の焼結密度が95%程度と低下するため
好ましくなく、また、10μmを超える平均粒径では粒
径が大きすぎて焼結密度が95%程度で飽和し、該密度
の向上が望めないため好ましくない。
(但しRはYを含む希土類元素のうち少なくとも1種)
12原子%〜25原子%、B4原子%〜10原子%、C
o0.1原子%〜10原子%、Fe68原子%〜80原
子%を主成分とし、R2Fe14B相を主相とする平均粒
径1〜5μmの主成分系合金粉末と、R3Co相を含む
Co又はFeとRとの金属間化合物相に一部R2(Fe
Co)14B相等を含み、R(但しRはYを含む希土類元
素の内少なくとも1種)20原子%〜45原子%、Co
3原子%〜20原子%、B12原子%以下、残部Feと
する平均粒径8〜40μmの液相系化合物粉末を所定の
割合で配合混合した原料を用いることができる。これら
の合金粉末を用い2種類の原料の平均粒度を変えると同
時に、希土類元素の酸化物の発生を見込んで予め過剰の
R成分を添加することにより、過剰の液相系化合物粉末
の添加により焼結時の液相の発現を充分にすることが可
能で、R成分とバインダーとの反応による磁気特性の劣
化を防止することができる。
金粉末を得るには、Rは、12原子%未満では合金溶製
時に晶出するα−Fe相が増加し好ましくなく、Rが2
5原子%を超えると残留磁束密度(Br)が低下するた
め、Rは12原子%〜25原子%が好ましい。また、B
は、4原子%未満では高い保磁力(iHc)が得られ
ず、10原子%を超えると残留磁束密度(Br)が低下
するため、Bは4原子%〜10原子%が好ましい。主成
分系合金粉末中のCoは、0.1原子%以上含有する
と、原料中の酸素量を低減させる効果がある。またCo
が10原子%を超えると、R2Fe14B相中のFeと置
換されて保磁力を失うために、Coを含有させる場合は
0.1原子%〜10原子%が好ましい。さらに、残部は
Feおよび不可避的不純物からなり、Feは68原子%
未満では相対的に希土類元素がリッチとなり、Rリッチ
相が増加し、80原子%を超えると残留Fe部が増加し
すぎて、相対的に希土類元素が少なくなり、バインダー
との酸化反応により、液相焼結に必要な希土類元素が消
耗しすぎるため、68原子%〜80原子%の範囲が好ま
しい。主成分系合金粉末には、主相となるR2Fe14B
相とともに、焼結性の向上及び焼結後の残留磁束密度の
向上のため、4wt%〜20wt%のRリッチ相を含有
させることができる。
属間化合物相(但しCoの1部あるいは大部分をFeに
て置換できる)からなる液相系化合物粉末は、R3Co
相あるいはR3Co相のCoの一部Feで置換された相
とからなり、中心相が、RCo5、R2Co7、RCo3、
RCo2、R2Co3、R2Fe17、RFe2、Nd2C
o17、Nd5Co19、Dy6Fe2、DyFe等、及び前
記金属間化合物相とR2(FeCo)14B、R1.11(F
eCo)4B4等のいずれかからなる合金粉末である。
目的組成の希土類元素の種類とその量に応じて、金属間
化合物の含有希土類元素比率を変化させる。しかし、R
が20%原子未満では主成分系原料と配合して磁石を製
造する際に、主成分系のRの一部酸化によるRの消耗分
の補充が充分でなく、焼結時の液相の発現が十分でなく
なる。また45原子%を超えると含有酸素量の増加を招
き好ましくない。また、Coは前記の化合物を形成させ
るためには3原子%以上必要であり、20原子%を超え
ると保磁力が低下するため、3〜20原子%とし、残部
はFeで置換することができる。さらに、Bは12原子
%を超えるとR2(FeCo)14B相以外にB−ric
h相やFe−B化合物等が余剰に存在することとなるの
で好ましくない。さらに、主成分系合金粉末および/ま
たはR3Co相を含むCo又はFeとRとの金属間化合
物相及びR2(FeCo)14B相等からなる液相系化合
物粉末に、Cu、S、Ni、Ti、Si、V、Nb、T
a、Cr、Mo、W、Mn、Al、Sb、Ge、Sn、
Zr、Hf、Ca、Mg、Sr、Ba、Be、のうち少
なくとも1種を添加含有させることにより、得られる永
久磁石の高保磁力化、高耐食性化、温度特性の改善が可
能になる。
金粉末の平均粒径が1μm未満では合金粉末の表面積が
増大するため、混練物とするためのバインダー添加量を
合金粉末との容積比で、1:1.2に増加させる必要が
あり、射出成形後の焼結品の焼結密度が95%程度と低
下するため好ましくなく、また、5μmを超える平均粒
径では粒径が大きすぎて焼結密度が95%程度で飽和
し、該密度の向上が望めないため、平均粒径は1〜5μ
mの範囲が好ましい。
μm未満ではバインダーとの反応が単一組成の合金粉末
(1〜5μmの平均粒径)と同程度であり、主成分系粉
末の添加の効果がほとんど見られない。また合金粉末の
平均粒径が、40μmを超えるとバインダーとの反応は
かなり抑制されるが、逆に焼結時の焼結性が悪化し、焼
結密度が低下すると同時に保磁力が低下するので、液相
系の合金粉末の平均粒径は8〜40μmが好ましい。ま
た、主成分系合金粉末と液相系化合物粉末は、70〜9
9:30〜1の比率で配合することができ、さらに70
〜97:30〜3が好ましく、磁石特性に応じた複数種
組成の合金粉末を得ることができる。
としては、溶解・粉化法、超急冷法、直接還元拡散法、
水素含有崩壊法、アトマイズ法などの公知の方法を適宜
選定し、所要平均粒度の合金粉末を得ることができる。
いずれのR−Fe−B系合金粉末を用いても、平均粒度
をそれぞれ好ましい範囲とすることにより、一般的な射
出成形用の遷移金属粉末、例えばFe基合金粉末やCo
基合金粉末等の場合よりも、平均粒径が数分の1から1
0分の1程度となり、該遷移金属粉末を射出成形する際
に用いるバインダーの添加量よりも、大幅にバインダー
の添加量を低減することができる。
練後の水とのR元素の反応、成形時のゲル化段階及び射
出成形後の脱水処理時の水とのR元素の反応を抑え、残
留酸素量の安定化及び低減化を図るために有効である。
合金粉末に被覆する樹脂としては、ポリメチルメタクリ
レート(PMMA)、ポリメチルアクリレート(PM
A)などのメタクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ン、ポリアクリロニトリルなどの熱可塑性樹脂の単独ま
たは複合したものを用いることが好ましい。
0wt%以下が好ましい、これは樹脂の被覆膜厚が50
Å〜200Åに相当し、0.30wt%を超えると被覆
樹脂からの残留酸素量が増加するために好ましくない。
しかし被覆樹脂の炭素は、後述する水素流気中での脱バ
インダー処理によりほぼ完全に除去できるので、被覆樹
脂の添加量を増やしても残留炭素量は増加しない。被覆
の方法は、通称メカノフュージョンシステムあるいはハ
イブリダイゼーションシステムと呼ばれる方法やボール
ミルを用いる方法であり、被覆用樹脂粉末の粒径として
は1000Å〜5000Å位が好ましい。このように樹
脂被覆した合金粉末は、残留酸素量の点で比較的安定で
あるために、射出成形時のリサイクルが可能であるとい
う利点がある。また樹脂被覆した合金粉末では、混練時
に滑剤を添加しなくても射出成形できる利点もある。
と、R3Co相を含むCo又はFeとRとの金属間化合
物相及びR2(FeCo)14B相等からなる液相系化合
物粉末の場合は、主成分系合金粉末および/または液相
系化合物粉末に上記の樹脂被覆を行うことができ、さら
には主成分系合金粉末に液相系化合物粉末をメカノフュ
ージョンシステムで被覆した後、上記の樹脂被覆を行う
こともでき、上述と同様の作用効果が得られる。
温度によりゾル・ゲル変態を起こすメチルセルロースま
たは寒天あるいはそれらを複合したものに水を添加した
ものを用いる。バインダーとして、メチルセルロースを
単独で用いる場合の含有量は、0.05wt%未満では
成形時の強度が著しく低下し、また0.50wt%を越
えると、残留炭素量と酸素量が増加して保磁力が下がり
磁気特性が劣化するので、0.05wt%〜0.50w
t%の含有量がこれらの点で好ましい。寒天を単独で用
いる場合の含有量は、0.2wt%未満では成形時の強
度が著しく低下し、また4.0wt%を越えると、残留
炭素量と酸素量が増加して保磁力が下がり、磁気特性が
劣化するので、0.2wt%〜4.0wt%の含有量が
これらの点で好ましい。またメチルセルロースと寒天を
複合して用いる場合は、0.2wt%未満になると成形
時の強度が著しく低下するとともに成形金型と成形体と
の離型性が悪化するため好ましくなく、また、4.0w
t%を超えると焼結後の焼結密度が低下するとともに残
留炭素量と酸素量が増加して得られる磁石の特性が劣化
し好ましくないため、0.2wt%〜4.0wt%が好
ましい。
ルセルロースおよび/または寒天とともに水を使用する
ことを特徴とするが、Rとの反応を抑制するために、脱
酸素処理した純水を使用することが望ましい。メチルセ
ルロースを単独で用いる場合の水の含有量は6wt%未
満では成形時の流動性が悪くなり、ショート・ショット
が発生しやすくなり、16wt%を越えると実質総バイ
ンダー量が増加するために、焼結後の焼結密度が低下す
ると同時に残留酸素量が増加し、磁気特性が劣化するの
で、6〜16wt%が最も好ましい。寒天を単独で用い
る場合の水の含有量は8wt%未満では成形時の流動性
が悪くなり、ショート・ショットが発生しやすくなり、
18wt%を越えると実質総バインダー量が増加するた
めに、焼結後の焼結密度が低下すると同時に残留酸素量
が増加し、磁気特性が劣化するので、8〜18wt%が
最も好ましい。またメチルセルロースと寒天を複合して
用いる場合は、メチルセルロースと寒天の割合を考慮し
て6〜18wt%の範囲から適宜選定される。
水の中で95℃前後に加熱すると溶解して粘性のあるゾ
ル状物質となり、約40℃以下に冷却すると弾性のある
ゲル状物質となって固化する。一方、メチルセルロース
は、水に溶解した後約50℃前後に加熱すると溶解して
弾性のあるゲル 状物質となって固化し、約35℃以下
に冷却すると粘性のあるゾル状物質となり、寒天バイン
ダーとは温度に対して正反対にゾル・ゲル反応を起こ
す。この両者の性質を利用すると、寒天バインダーを主
成分として考えると、メチルセルロースの少量の添加に
より80℃前後の温度ではゾル状態の粘度を向上させる
ことができる。従って、メチルセルロースの僅かの添加
により、通常の寒天バインダーの添加量(約3wt%)
の数分の1に減らすことが可能になる。
かの寒天バインダー量で粘弾性が発生するために、射出
成形用のバインダーとしては総バインダー中の炭素含有
量を大幅に減らすことができるのである。さらには脱脂
時には後述する冷凍真空乾燥による脱水処理により殆ど
の水分が除去されるので、R−Fe−B粉末が活性にな
る温度では、すでに大量の水分に起因する酸素が抜けた
状態であるために、R−Fe−B合金粉末の酸化が大幅
に抑えられる利点がある。
ックスエマルジョン、ステアリン酸、水溶性アクリル樹
脂等の滑剤のうち少なくとも1種を添加することも有効
であり、添加含有量は、メチルセルロース及び寒天とも
に0.10wt%未満では成形体の密度が不均一になり
やすく、メチルセルロースを単独で用いる場合は0.3
0wt%を越えると、寒天を単独で用いる場合は1.0
wt%を越えると、それぞれ成形体の強度が低下するの
で、0.10wt%〜1.0wt%が最も好ましい。
チルセルロースを単独で用いる場合は、金型温度は70
℃〜90℃が好ましく、70℃未満では成形後の取出時
に固化が不十分で変形する恐れがあり、また90℃を超
えると混練物の流動性が悪くなる。また、寒天を単独で
用いる場合は金型温度は10℃〜30℃が好ましく、1
0℃未満では流動性が悪くなり、30℃を超えると成形
後の取出時に固化が不十分で変形する恐れがある。ま
た、射出成形圧力は、30kg/cm2未満ではウエル
ドが発生し成形密度が不均一になり、焼結後に曲がりや
うねりが発生し、また、メチルセルロースを単独で用い
る場合は50kg/cm2を超えると、寒天を単独で用
いる場合は70kg/cm2を超えるとそれぞればりが
発生して好ましくないため、圧力は30〜70kg/c
m2が好ましい。従って、メチルセルロースと寒天を複
合して用いる場合は、メチルセルロースと寒天の割合を
考慮して、金型温度や射出成形圧力等を上記の範囲から
適宜選定するとよい。焼結異方性磁石を得るための磁場
中射出成形時の磁場が10kOe未満では配向が不十分
なため、10kOe以上の磁場中射出成形が好ましい。
体を、冷凍真空乾燥により脱水処理することある。周知
の如く、この発明の対象とするR−Fe−B系合金粉末
は希土類元素(R)を主成分として含有するために、大
気中の酸素あるいは水分中の酸素などと反応し易い。そ
こで、成形体を冷凍真空乾燥により、バインダー中の水
分子を氷の状態、すなわち固体状態から一気に気化させ
ることにより、R−Fe−B系合金粉末中のR成分と水
中の酸素との反応を抑制することができ、成形体中ある
いは最終的に得られる焼結体中の残留酸素量を大幅に低
減することができる。
て、冷却速度は特に限定しないが、冷却速度が遅いと冷
却途中に成形体が酸化が進行する恐れがあるため、冷却
速度は早い方が好ましい。また冷却温度は、−5℃以下
〜−100℃が好ましい。−5℃よりも高温では乾燥に
長時間を有するため好ましくなく、また、−100℃よ
り低温では冷凍に要する電力量が急激に増大するため好
ましくないためである。さらに、真空乾燥時の真空度は
酸化を抑制するためには、1×10-3Torrより高真
空が好ましく、また冷凍真空乾燥後は処理品をゆっくり
と室温まで戻すとよい。
般的な方法を用いてもよいが、前記の方法に代えて、水
素流気中で100〜200℃/時間で昇温し、300〜
600℃で1〜2時間程度保持する処理を施すことによ
り、ほぼメチルセルロース、寒天バインダーあるいは被
覆樹脂中の全炭素が脱炭され、通常のパラフィン系ワッ
クスや熱可塑性樹脂からなるバインダーの場合に比べて
大幅に処理時間を短縮することができる。R元素を含む
合金粉末は、水素を吸蔵しやすいために、水素流気中で
の脱バインダー処理後には脱水素処理工程が必要であ
る。この脱水素処理は、真空中で昇温速度は、50〜2
00℃/時間で昇温し、500〜800℃で1〜2時間
保持することにより、吸蔵されていた水素はほぼ完全に
除去される。なお脱水素処理後は、引き続いて昇温加熱
して焼結を行うことが好ましく、500℃を超えてから
の昇温速度は任意に選定すればよく、例えば100〜3
00℃/時間など、焼結に際して取られる公知の昇温方
法を採用できる。特に、この発明においては、メチルセ
ルロースおよび/または寒天と水からなるバインダーを
用いているので、元々バインダー中の炭素量が低減され
ており、加熱時の昇温速度を早く、例えば100〜30
0℃/時間にしても成形体にワレやヒビの発生がなく、
従来のパラフィン系ワックスや熱可塑性樹脂からなるバ
インダーの場合に比べて脱バインダー処理に要する時間
を短縮できる利点がある。
熱処理条件は、選定した合金粉末組成に応じて適宜選定
されるが、従来公知のFe−B−R系焼結永久磁石の製
造条件と同様でよい。好ましい焼結並びに焼結後の熱処
理条件としては、1000〜1180℃、1〜2時間保
持する焼結工程、450〜800℃、1〜8時間保持す
る時効処理工程が好ましい。
量と酸素量の上限を規定するが、これは炭素量が900
ppmを越え、酸素量が9000ppmを越えると磁気
特性の劣化を招来し好ましくないためである。
バインダーとして、所定温度によりゾル・ゲル変態を起
こすメチルセルロースまたは寒天あるいはそれらを複合
したものに水を添加したものを用いることにより、総バ
インダー中の炭素量を大幅に低減し、かつ射出成形時の
成形性を向上させるとともに、その後の脱脂工程におい
て、冷凍真空乾燥による脱水処理、またそれに続く真空
中あるいは水素流気中での加熱による脱バインダー処理
により、残留するほぼ全ての酸素及び炭素を除去するこ
とができ、引き続く焼結後に得られる焼結体における残
留酸素量・炭素量を大幅に減少でき、優れた磁気特性を
有する3次元的に複雑な形状の焼結磁石が得られる。さ
らに、予めR−Fe−B系合金粉末表面に樹脂を被覆し
ておくことにより、水と合金粉末中のR成分との反応を
抑制し、混練後の各工程における合金粉末の酸化を防止
でき、得られる焼結体中の残留酸素量を低減できるとと
もに、水素気流中での脱バインダー処理を併用すると被
覆した樹脂のほぼ全てが除去できるので、焼結体中の残
留炭素量を増加させることがない。
7.0原子%、残部はFeおよび不可避的不純物からな
る合金塊をArガス中で高周波加熱溶解して作成したボ
タン状溶製合金を粗粉砕した後、ジョークラッシャーな
どにより平均粒径約15μmに粗粉砕し、更にジェット
ミル粉砕により微粉砕して得た平均粒度3μmの主相原
料粉末と、Nd20.1原子%とPr0.9原子%、D
y1.1原子%、Co15.0原子%、B4.5原子
%、残部Feからなる合金塊をArガス中で高周波加熱
溶解して作成したボタン状溶製合金をジョークラッシャ
ーなどにより平均粒径約14μmに粗粉砕した液相原料
粉末を重量比90:10の割合で配合し混合した。この
混合粉の分析値は、Nd13.9原子%とPr0.45
原子%、Dy0.26原子%、Co3.6原子%、B
6.4原子%、残部はFeからなるものであった。この
混合粉と、バインダーとして市販のメチルセルロースの
粉末を0.25wt%添加して室温で混練し、水分量が
13wt%になるように水を添加すると同時に、グリセ
リンを0.10wt%添加して室温にて混練した。この
混練ペレットを射出温度を25℃に設定し、金型温度は
80℃に保温して20mm×20mm×3mmの板に磁
場中(15kOe)で成形した。この成形体を真空中で
−50℃まで急冷して、該温度で24時間保存して完全
脱水した後、ゆっくりと室温まで戻し、室温から500
℃まで昇温速度150℃/時間で昇温し、脱バインダー
処理を行ない、さらに加熱して1100℃で1時間保持
して焼結を行なった。焼結完了後にArガスを導入して
7℃/分の速度で800℃まで冷却し、その後100℃
/時間で冷却して550℃、2時間保持する時効処理を
施した。得られた焼結体にはワレ、ヒビ、変形等は全く
見られなかった。この工程によって得られたこの発明の
Nd−Fe−B焼結異方性磁石(本発明試料No.1〜
4)の磁石特性並びに残留酸素量、残留炭素量の測定結
果を表1に示す。
時間で昇温し、100℃で1時間保持して脱水処理を行
なった後、500℃まで昇温速度150℃/時間で昇温
して脱バインダー処理を行ない、さらに加熱して110
0℃で1時間保持して焼結した。焼結後の工程は実施例
1と同一条件で行なった。得られた比較例のNd−Fe
−B焼結異方性磁石(比較例試料No.5〜6)の磁石
特性並びに残留酸素量、残留炭素量の測定結果を表1に
示す。
空中での加熱による脱水処理を行なったものに比べ、実
施例に示す冷凍真空乾燥による脱水処理を行なったもの
は、得られる焼結体の残留酸素量及び残留炭素量が低減
され、すぐれた磁石特性を発揮することがわかる。
Feおよび不可避的不純物からなる合金塊をArガス中
で高周波加熱溶解して作製したボタン状溶製合金を粗粉
砕した後、ジェットミル粉砕により微粉砕して得た平均
粒度3μmの微粉末と、バインダーとして、市販のメチ
ルセルロースの粉末を0.20wt%添加して室温で混
練し、さらに、95℃の温水に溶かした寒天(清水食品
製 MA−2000)を実質寒天重量が0.70wt%
となるように添加し、その後、水分量が12wt%にな
るように水を添加すると同時に、グリセリンを0.10
wt%添加して室温にて混練した。この混練ペレットを
射出温度を80℃に設定し、金型温度は25℃に保温し
て20mm×20mm×3mmの板に磁場中(15kO
e)で成形した。この成形体を真空中で−50℃まで急
冷して、該温度で24時間保存する冷凍真空乾燥により
完全に脱水処理した後、該成形体を室温まで戻し、続い
て水素流気中で室温から500℃まで昇温速度150℃
/時間で昇温し、この温度で1時間保持する脱バインダ
ー処理を行なった。さらに吸蔵された水素を除去するた
めに、真空中で室温から500℃まで昇温速度150℃
/時間で昇温し、1時間保持して脱水素処理を行なった
後、さらに加熱して1100℃で1時間保持して焼結し
た。焼結完了後にArガスを導入して7℃/分の速度で
800℃まで冷却し、その後100℃/時間で冷却して
550℃、2時間保持する時効処理を施した。得られた
焼結体にはワレ、ヒビ、変形等は全く見られなかった。
この工程によって得られたこの発明のNd−Fe−B焼
結異方性磁石と、比較のため室温での真空による脱水処
理のみで冷凍真空乾燥による脱水処理を施さない以外は
実施例2と全く同一条件にて得られた磁石の磁石特性並
びに残留酸素量、残留炭素量の測定結果を表2に示す。
Feおよび不可避的不純物からなる合金塊をArガス中
で高周波加熱溶解して作成したボタン状溶製合金を粗粉
砕した後、ジェットミル粉砕により微粉砕して得た平均
粒度3μmの微粉末に疎水性の平均粒径0.15μmの
ポリメチルメタクリレート(PMMA)を0.20wt
%添加した合金粉末を300g、メカノフュージョンシ
ステムの容器内に投入し、温度を70℃に保持し、容器
の回転数を最高1800rpmで10分間保持して樹脂
被覆(膜厚約100Å)を行った。この被覆合金粉末に
バインダーとして寒天(清水食品製 MA−2000)
の粉末を2.0wt%と水を水分含有量が12wt%に
なるように添加して70℃で20分間混練し、さらに混
練途中にグリセリンを0.20wt%添加して10分間
混練した。この混練ペレットを射出温度90℃に設定
し、金型温度20℃に設定して20mm×20mm×3
mmの板に磁場中(15kOe)で成形した。この成形
体を真空中で−50℃まで急冷して、該温度で24時間
保存する冷凍真空乾燥により完全に脱水処理した後、該
成形体を室温まで戻し、続いて水素流気中で室温から5
00℃まで昇温速度150℃/時間で昇温し、この温度
で1時間保持し脱バインダー処理を行なった。さらに吸
蔵された水素を除去するために、真空中で室温から50
0℃まで昇温速度150℃/時間で昇温し、1時間保持
し完全脱水素処理を行なった後、さらに加熱して110
0℃で1時間保持して焼結した。焼結完了後にArガス
を導入して7℃/分の速度で800℃まで冷却し、その
後100℃/時間で冷却して550℃、2時間保持する
時効処理を施した。得られた焼結体にはワレ、ヒビ、変
形等は全く見られなかった。この工程によって得られた
この発明のNd−Fe−B焼結異方性磁石と、比較のた
め室温での真空による脱水処理のみで冷凍真空乾燥によ
る脱水処理を施さない以外は実施例3と全く同一条件に
て得られた磁石の磁石特性並びに残留酸素量、残留炭素
量の測定結果を表3に示す。
6.6原子%、Co3.0原子%、残部はFeおよび不
可避的不純物からなるR2Fe14B相とRリッチ相を有
する合金塊をArガス中で高周波加熱溶解して作成した
ボタン状溶製合金を粗粉砕した後、ジョークラッシャー
などにより平均粒径約15μmに粗粉砕し、更にジェッ
トミル粉砕により微粉砕して得た平均粒度3μmの主相
原料粉末と、Nd19.7原子%とPr0.8原子%、
Dy1.1原子%、Co15.0原子%、B4.5原子
%、残部Feからなる合金塊をArガス中で高周波加熱
溶解して作成したボタン状溶製合金をジョークラッシャ
ーなどにより平均粒径約14μmに粗粉砕した液相原料
粉末を重量比90:10の割合で配合し混合した。この
混合粉の分析値は、Nd11.4原子%とPr2.82
原子%、Dy0.11原子%、Co4.2原子%、B
6.4原子%、残部はFeからなるものであった。この
混合粉と、バインダーとして市販のメチルセルロースの
粉末を0.20wt%添加して室温で混練し、水分量が
10wt%になるように水を添加すると同時に、グリセ
リンを0.10wt%添加して室温にて混練した。この
混練ペレットを射出温度を25℃に設定し、金型温度は
80℃に保温して20mm×20mm×3mmの板に磁
場中(15kOe)で成形した。この成形体を真空中で
−50℃まで急冷して、該温度で24時間保存する冷凍
真空乾燥により完全に脱水処理した後、該成形体を室温
まで戻し、続いて水素流気中で室温から500℃まで昇
温速度150℃/時間で昇温し、この温度で1時間保持
し脱バインダー処理を行なった。さらに吸蔵された水素
を除去するために、真空中で室温から500℃まで昇温
速度150℃/時間で昇温し、1時間保持し完全脱水素
処理を行なった後、さらに加熱して1100℃で1時間
保持して焼結した。焼結完了後にArガスを導入して7
℃/分の速度で800℃まで冷却し、その後100℃/
時間で冷却して550℃、2時間保持する時効処理を施
した。得られた焼結体にはワレ、ヒビ、変形等は全く見
られなかった。この工程によって得られたこの発明のN
d−Fe−B焼結異方性磁石と、比較のため室温での真
空による脱水処理のみで冷凍真空乾燥による脱水処理を
施さない以外は実施例3と全く同一条件にて得られた磁
石の磁石特性並びに残留酸素量、残留炭素量の測定結果
を表4に示す。
加えるバインダーとして、所定温度によりゾル・ゲル変
態を起こすメチルセルロースまたは寒天あるいはそれら
を複合したものに水を添加したものを用いることによ
り、総バインダー中の炭素量を大幅に低減し、かつ射出
成形時の成形性を向上させるとともに、その後の脱脂工
程において、冷凍真空乾燥による脱水処理、またそれに
続く真空中あるいは水素流気中での加熱による脱バイン
ダー処理により、残留するほぼ全ての酸素及び炭素を除
去することができ、引き続く焼結後に得られる焼結体に
おける残留酸素量・炭素量を大幅に減少できる、従っ
て、この発明による射出成形法にて、優れた磁気特性を
有する3次元的に複雑な形状の焼結磁石を提供すること
ができる。さらに、バインダーとの混練前に予めR−F
e−B系合金粉末表面に樹脂を被覆しておくことによ
り、水と合金粉末中のR成分との反応を抑制し、混練後
の各工程における合金粉末の酸化を防止でき、得られる
焼結体中の残留酸素量を低減できるとともに、水素気流
中での脱バインダー処理を併用すると被覆した樹脂のほ
ぼ全てが除去できるので、焼結体中の残留炭素量を増加
させることがなく、優れた磁気特性を有する3次元的に
複雑な形状の焼結磁石を提供することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 R−Fe−B系合金粉末(RはYを含む
希土類元素の少なくとも1種)に、バインダーとして所
定温度によりゾル・ゲル反応を起こすメチルセルロース
および/または寒天と水とを加えて混練した後、射出成
形により成形体となし、該成形体を冷凍真空乾燥により
脱水処理した後、さらに脱バインダー処理し、焼結する
ことを特徴とする射出成形法によるR−Fe−B系焼結
磁石の製造方法。 - 【請求項2】 原料微粉末の表面に樹脂を被覆した後、
射出成形することを特徴とする請求項1記載の射出成形
法によるR−Fe−B系焼結磁石の製造方法。 - 【請求項3】 水素流気中で脱バインダー処理し、さら
に脱水素処理後に焼結することを特徴とする請求項1ま
たは請求項2記載の射出成形法によるR−Fe−B系焼
結磁石の製造方法。 - 【請求項4】 バインダーに潤滑剤としてグリセリン、
ステアリン酸、エマルジョンワックス、水溶性アクリル
樹脂の少なくとも1種を0.1〜1.0wt%、水6〜
18wt%を添加することを特徴とする請求項1、請求
項2または請求項3記載の射出成形法によるR−Fe−
B系焼結磁石の製造方法。 - 【請求項5】 焼結体が含有する炭素量を900ppm
以下、酸素量9000ppm以下にすることを特徴とす
る請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記載の
射出成形法によるR−Fe−B系焼結磁石の製造方法。
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Cited By (3)
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-
1993
- 1993-04-28 JP JP12489393A patent/JP3229435B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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