JP3224665U - 耳装着具 - Google Patents
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Abstract
【課題】耳朶への装着痛を緩和しつつ、脱落しにくい耳装着具を提供する。【解決手段】耳装着具10は、耳朶62の付け根62bに当接力を付与するための耳装着具であって、耳60の後面で翳風64の窪みに当接する翳風当接部16と、耳朶62の顔側の付け根62bに係合する耳朶係合部20と、耳60の前面に当接する前面当接部24と、耳60の後面で、翳風当接部16と耳朶係合部20とを繋ぐ第1接続部18と、耳60の前面で、耳朶係合部20と前面当接部24とを繋ぐ第2接続部22とを備える。【選択図】図1
Description
本考案は、人の耳に装着するための耳装着具に関する。
特許文献1には、リング状の振動体を耳介道の入口付近の耳甲介腔部に挿入し振動させることにより耳介の内側にあるツボを刺激する健康器具が記載されている。特許文献1の健康器具では、リング状の振動体が圧電または電磁方式で励振され、音響振動を発生し、振動体の外周部に設けた突起によってツボを集中的に刺激するように構成されている。
特許文献2には、耳介を挟持する一対のイヤリング部材を備えたイヤリングが記載されている。このイヤリングでは、一対のイヤリング部材の一端同士をハトメ部材で回動自在に軸着し、その一対の部材の対向摺接面の位置に、両イヤリング部材の回動抵抗を確保するためのOリングを介装させている。耳介を挟持する対向挟持面が、ハトメ部材を設けた位置の反対側の端部付近に形成されており、イヤリング部材の一方又は双方に装飾体取り付け部を備えている。
考案者は、人の耳に装着される装着具について研究し、耳朶の付け根に当接力を付与することにより、頬や目尻が持ち上げられ、多くの場合に顔つきが改善されるとの知見を得た。しかしながら、特許文献1に記載の健康器具および特許文献2に記載の耳朶装着具は、耳朶に作用を与える構成を有していない。
また、特許文献2に記載の耳朶装着具は、2箇所の皮膚への接触点により耳朶を挟持して係止される。このため、この装着具では、比較的強い圧接力又は付勢力が必要となり、耳朶装着具の装着後においてもこれらの圧接力又は付勢力により耳朶に痛みが生じ易い。また、この耳朶装着具は、いずれも点状に耳朶に接触して耳朶を挟持しているため、耳朶装着具装着後に脱落しやすい等の問題も生じていた。
本考案の目的は、このような課題に鑑みてなされたもので、耳朶への装着痛を緩和しつつ、脱落しにくい耳装着具を提供することにある。
上記課題を解決するために、本考案のある態様の耳装着具は、耳朶の付け根に当接力を付与するための耳装着具であって、耳の後面で翳風の窪みに当接する翳風当接部と、耳朶の顔側の付け根に係合する耳朶係合部と、耳の前面に当接する前面当接部と、耳の前面で、翳風当接部と耳朶係合部とを繋ぐ第1接続部と、耳の後面で、耳朶係合部と前面当接部とを繋ぐ第2接続部と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本考案の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本考案の態様として有効である。
本考案によれば、耳朶への装着痛を緩和しつつ、脱落しにくい耳装着具を提供することができる。
はじめに実施形態に係る耳装着具の概要について説明する。イヤーアクセサリーは、多くの女性のみならず、最近では男性においてもファッションアイテムとして、重要なポストを占めるものになってきた。ピアスはファッション性として優れているが、耳に穴をあけるという肉体的な損傷と苦痛を伴い、さらに外していると穴が閉じてしまうという欠点があり、この使用を避ける人も多い。
それでも、多くの人が、イヤリングというアイテムを使いファッションを楽しんでいるが、今までイヤリングが、留め金を耳朶を挟み込むのに、耳朶の全面裏側の一箇所づつに圧力がかかる。このため、イヤリングを外れにくくするには圧力を高くしており、長時間の装着において痛みが起こりやすい。また、痛みが起こりにくくするために圧力を低くすると外れやすいという欠点があった。
これに対して、実施形態では、ワイヤと球体および球体と球体との二箇所で耳を挟み込みすることができる。さらに、実施形態は、ワイヤおよび球体と皮膚の接触面積を多くするとともに、二箇所を挟み込むことによって、耳朶が屈曲して摩擦抵抗が大きくなるため、強い圧力を必要とせずにイヤリングの長時間の装着を可能にし、また外れにくい特徴がある。
それだけではなく、実施形態は、翳風(えいふう)とうツボに刺激をあてている。世の中には、耳ひっぱり健康法とか、耳朶回し健康法とか、耳つぼジュエリーなど、耳朶に関する健康法が数多くあり、あらゆる効果が期待できる。本考案者の研究によると、翳風とうツボは顔のむくみやくすみの解消、まためまいや耳鳴り、首の筋肉痛を和らげる効果が示唆されている。実施形態は、このツボを圧迫して、むくみや首の筋肉痛を和らげ美顔小顔といった美容面も持ち合わせており、その形状は独自のものであります。
また、本考案者は、装着具を装着することによって顔つきを改善する観点から、多くの実証実験を重ね、耳朶の顔側の付け根に頭頂側に向かう当接力を付与することにより顔つきを改善し得ることを見出した。具体的には、耳朶の付け根に上向の力を付与し続けることにより、例えば10分から20分程度で、頬の位置や目尻の位置が徐々に上昇し、顔の輪郭がシャープに見えるようになることを見出した。このような変化は多くの人にとって顔つきの改善につながる。
この効果は、耳朶の付け根に当接力が付与されたことにより耳朶の周辺の皮膚や神経が刺激され、外側翼突筋など一部の筋肉が収縮することによって生じているものと考えられる。また、耳朶周辺には、いわゆるツボと称される経穴が散在しており、その経穴が刺激されることにより効果を生じている可能性も考えられる。以下の説明において、本考案の例示的な構成を実施形態を例に示す。
以下、本考案を好適な実施形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施形態および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
なお、以下の説明において、「平行」、「垂直」は、完全な平行、垂直だけではなく、誤差の範囲で平行、垂直からずれている場合も含むものとする。また、「略」は、おおよその範囲で同一であるという意味である。また、装着時の頭の前後を「前」、「後」、「前後方向」といい、頭の左右を「左」、「右」、「左右方向」という。
[実施の形態]
以下、図1〜図4を参照して、本考案に係る実施の形態の構成について説明する。図1は、実施の形態に係る耳装着具10を耳60に装着した状態を示す正面視の装着図である。図2は、耳装着具10を耳60に装着した状態を示す背面視の装着図である。図3は、耳装着具10を耳60に装着した状態を示す側面視の装着図である。この図では、耳朶62の翳風当接部16と前面当接部24とで挟まれる部分の外形を一点鎖線で示している。図4は、耳装着具10の側面図である。
以下、図1〜図4を参照して、本考案に係る実施の形態の構成について説明する。図1は、実施の形態に係る耳装着具10を耳60に装着した状態を示す正面視の装着図である。図2は、耳装着具10を耳60に装着した状態を示す背面視の装着図である。図3は、耳装着具10を耳60に装着した状態を示す側面視の装着図である。この図では、耳朶62の翳風当接部16と前面当接部24とで挟まれる部分の外形を一点鎖線で示している。図4は、耳装着具10の側面図である。
本実施形態の耳装着具10は、耳朶62の付け根62bに当接力を付与するための耳装着具である。耳装着具10は、顔つきを改善するために顔から張出す耳60に装着される。耳装着具10は、翳風当接部16と、耳朶係合部20と、前面当接部24と、第1接続部18と、第2接続部22とを主に含む。
翳風当接部16は、耳60の後面で翳風64の窪みに当接する。耳朶係合部20は、耳朶62の顔側の付け根62bに係合する。前面当接部24は、耳60の前面に当接する。第1接続部18は、耳60の後面で、翳風当接部16と耳朶係合部20とを繋ぐ。第2接続部22は、耳60の前面で、耳朶係合部20と前面当接部24とを繋ぐ。
耳装着具10は、耳朶62を前面と後面の双方から圧接力を加えて挟持する非ピアス式耳朶装着具として機能する。耳装着具10は、耳60の主に耳朶62に装着される。本明細書において、耳朶62に対して「〇〇する」というときは、耳朶62およびその周辺にわたる領域に対して「〇〇する」ことを含む。
(翳風当接部)
上述したように、翳風当接部16は、耳の後面で翳風64の窪みに当接するための部分である。なお、翳風64は、耳朶62の後面で乳様突起と下顎枝(かがくし)の間の窪み(陥凹部)である。翳風当接部16の形状は、翳風64の窪みに当接可能なものであれば特に限定されない。翳風当接部16は、様々な形状であってもよい。本実施形態の翳風当接部16は、翳風当接部16につながる部分より膨らんだ膨らみ部16gを有する。膨らみ部16gは翳風64に当接する部分が凸曲面を有していればよく、図2の膨らみ部16gは球形状を有する。
上述したように、翳風当接部16は、耳の後面で翳風64の窪みに当接するための部分である。なお、翳風64は、耳朶62の後面で乳様突起と下顎枝(かがくし)の間の窪み(陥凹部)である。翳風当接部16の形状は、翳風64の窪みに当接可能なものであれば特に限定されない。翳風当接部16は、様々な形状であってもよい。本実施形態の翳風当接部16は、翳風当接部16につながる部分より膨らんだ膨らみ部16gを有する。膨らみ部16gは翳風64に当接する部分が凸曲面を有していればよく、図2の膨らみ部16gは球形状を有する。
上述したように、耳装着具が自重で簡単に外れると、日常活動中に簡単に外れるので、ユーザは、外れないように注意していなければならず煩わしい。外れにくくするために、上下から耳介を強く押さえることが考えられるが、この場合、耳に圧迫感を与えるおそれがある。そこで、本実施形態の翳風当接部16は、翳風64に掛着する形状を有する。つまり、翳風当接部16は、翳風64の窪みに入り込んで、引っ掛かるように取り付けできる。この構成により、耳装着具10は、日常活動中に外れる可能性を低くできる。
膨らみ部16gが小さすぎると翳風64に当接する面積が減り外れやすくなる。膨らみ部16gが大きすぎると翳風64への進入深さが浅くなって外れやすくなる。これらの観点から、膨らみ部16gの直径は、翳風64の大きさの60%以上で120%以下の範囲であれば、簡単に外れる可能性を実用的なレベルまで下げられる。
本実施形態の翳風当接部16は、樹脂材料で形成されている。翳風当接部16は、樹脂材料に代えて、金属材料や自然由来の材料(石、木、動物の歯や骨など)などで形成できる。
(耳朶係合部)
上述したように、耳朶係合部20は、耳朶62の付け根62bに係合するための部分である。耳朶係合部20の形状は、付け根62bに係合可能なものであれば特に限定されない。耳朶係合部20は、様々な形状であってもよく、例えば、付け根62bに掛かるカギ型の形状を有してもよい。本実施形態の耳朶係合部20は、曲折された線状の部材で金属材料で形成されている。図1の例では、耳朶係合部20は、上向きに開いたU字形状またはV字形状の底であって、付け根62bに当接する底部20fを有する。耳朶係合部20は、金属材料の他に樹脂材料や自然由来の材料で形成されてもよい。
上述したように、耳朶係合部20は、耳朶62の付け根62bに係合するための部分である。耳朶係合部20の形状は、付け根62bに係合可能なものであれば特に限定されない。耳朶係合部20は、様々な形状であってもよく、例えば、付け根62bに掛かるカギ型の形状を有してもよい。本実施形態の耳朶係合部20は、曲折された線状の部材で金属材料で形成されている。図1の例では、耳朶係合部20は、上向きに開いたU字形状またはV字形状の底であって、付け根62bに当接する底部20fを有する。耳朶係合部20は、金属材料の他に樹脂材料や自然由来の材料で形成されてもよい。
耳朶係合部20の一端は、第1接続部18の下端に接続され、他端は第2接続部22の下端に接続される。耳朶係合部20は、汎用エンジニアリングプラスチックなどの樹脂で形成できる。この場合、表面に金属光沢など所望の光沢が与えられてもよい。
(前面当接部)
上述したように、前面当接部24は、耳60の前面に当接するための部分である。本実施形態の前面当接部24は、耳朶62の前面に当接する。前面当接部24の形状は、耳60の前面に当接可能なものであれば特に限定されない。前面当接部24は、様々な形状であってもよい。
上述したように、前面当接部24は、耳60の前面に当接するための部分である。本実施形態の前面当接部24は、耳朶62の前面に当接する。前面当接部24の形状は、耳60の前面に当接可能なものであれば特に限定されない。前面当接部24は、様々な形状であってもよい。
前面当接部24の先端側が、耳や顔に当たると痛感を与える懸念がある。そこで、本実施形態では、前面当接部24の当接面に、耳との接触圧を緩和する接触圧緩和部24gが設けられている。接触圧緩和部24gの形状に限定はないが、本実施形態の前面当接部24は球体であり、接触圧緩和部24gは球体の凸曲面である。接触圧緩和部24gを有することにより、痛感が緩和され長時間の着用が容易になる。
本実施形態の前面当接部24は、樹脂材料で形成されており、接着などの接続手段により第2接続部22の先端に接続されている。前面当接部24は、樹脂材料に代えて、金属材料や自然由来の材料(石、木、動物の歯や骨など)などで形成できる。
本実施形態では、図1、図3に示すように、装着状態において、翳風当接部16の当接領域の中心16cが前面当接部24の当接領域の中心24cから上方にオフセットしている。この結果、翳風当接部16および前面当接部24は耳朶62を上下に捻る。耳朶62を捻るように装着することによって、耳朶62と翳風当接部16および前面当接部24の接触面積を増やし、接触荷重を分散して痛みを抑制するとともに、摩擦抵抗を大きくして脱落しにくくできる。
本実施形態では、図1に示すように、翳風当接部16の当接領域の中心16cが前面当接部24の当接領域の中心24cから顔寄りにオフセットしている。この結果、翳風当接部16および前面当接部24は耳朶62を前後に捻る。このことにより、耳朶62と翳風当接部16および前面当接部24の接触面積をさらに増やし、痛みを一層抑制するとともに、一層脱落しにくくできる。
(接続部)
第1接続部18は、図4に示すように、途中に折返し部18kと耳裏当接部18mを有し、翳風当接部16と耳朶係合部20とを繋ぐ部分である。第1接続部18は、翳風当接部16から下方に曲線状に延びて最下部に至り、最下部から上方に曲線状に延びて折返し部18k(最上部)に至り、折返し部18kから下方に曲線状に延びて耳朶係合部20につながる。つまり、第1接続部18は、折返し部18kで屈曲して折り返す形状を有する。図4の例では、折返し部18kは最上部にピーク形状部18pを有する。
第1接続部18は、図4に示すように、途中に折返し部18kと耳裏当接部18mを有し、翳風当接部16と耳朶係合部20とを繋ぐ部分である。第1接続部18は、翳風当接部16から下方に曲線状に延びて最下部に至り、最下部から上方に曲線状に延びて折返し部18k(最上部)に至り、折返し部18kから下方に曲線状に延びて耳朶係合部20につながる。つまり、第1接続部18は、折返し部18kで屈曲して折り返す形状を有する。図4の例では、折返し部18kは最上部にピーク形状部18pを有する。
本明細書において、折返し部18kは、下方から延びて最上部に至り、最上部から下方に延びる連続部分である。また、ピーク形状部18pは、折返し部18kにおいて最上部から前後に向かって下方に延びる切りたった山形を呈する部分である。ピーク形状部18pは、鋸歯状を呈してもよい。
耳裏当接部18mは、図3に示すように、耳朶係合部20から耳朶62の後面に沿って当接する部分である。図3の例では、耳裏当接部18mは、耳朶係合部20から最上部に延びる部分に設けられている。耳裏当接部18mは、前面当接部24との間に耳朶62を挟むように構成されている。このように、ワイヤで構成される耳裏当接部18mと、球体で構成される前面当接部24とで耳朶62を挟み込みすることによって、これらと耳60の皮膚との接触面積を大きくすることができる。この結果、耳朶62が屈曲して摩擦抵抗が大きくなり、強い圧力で挟まなくても外れにくく、長時間の装着を可能にできる。
第2接続部22は、耳朶係合部20と前面当接部24とを繋ぐために斜め上に延びる部分である。本実施形態の第1、第2接続部18、22は、所定形状に曲折された線状の部材(例えば、ワイヤ状の部材)で金属材料で形成されている。
耳形状の個人差に対応するために、耳装着具10はスプリング性を有することが望ましい。そこで、本実施形態では、第1接続部18と、耳朶係合部20と、第2接続部22とはスプリング性を有する線状の部材で一体に形成されている。それぞれの部分が柔軟性を備えるので、耳形状の個人差に対応できる。また、容易に装着可能な耳装着具10を提供できる。
第1、第2接続部18、22が伸縮性や可撓性を全く有しない場合、長時間使用したときに耳60が痛くなる可能性がある。このため、第1、第2接続部18、22は、伸縮性または可撓性を有する柔軟な素材で形成してもよい。一例として、第1、第2接続部18、22は、サージカルステンレスの一種であるSUS316Lで形成できる。
第1接続部18の第1変形例を説明する。図5は、第1変形例の耳装着具10の側面図である。本変形例は、第1接続部18の形状が異なる点で実施の形態と相違する。本変形例の第1接続部18では、折返し部18kは、最上部にピーク形状部18pの代わりにループ形状部18rを有する。本明細書において、ループ形状部18rは、翳風当接部16から最上部に延びる部分と、耳朶係合部20から最上部に延びる部分とが交差し、折返し部18kにおいてループ形状を呈する部分である。ループ形状は縦長の楕円形状であってもよい。
第1変形例では、図5に示すように、耳裏当接部18mは、翳風当接部16から最上部に延びる部分に設けられている。
図6は、第2変形例の耳装着具10の側面図である。本変形例は、第1接続部18の形状が異なる点で実施の形態と相違する。図6の例では、折返し部18kは最上部にピーク形状部18pの代わりにブロード形状部18bを有する。本明細書において、ブロード形状部18bは、折返し部18kにおいて最上部から前後に向かって下方に広く延びる低山状を呈する部分である。
第2変形例では、図6に示すように、耳裏当接部18mは、耳朶係合部20から最上部に延びる部分に設けられている。
第3変形例を説明する。実施の形態では、前面当接部24が翳風当接部16と略同じ大きさである例を示したが、本考案はこれに限定されない。前面当接部24の形状は任意に変更しうる。前面当接部24は、翳風当接部16の球体の外径より小さな外径の球体形状を有してもよい。また、前面当接部24は、翳風当接部16の球体の外径より小さな長径の楕円を当該楕円の長軸周りに回転させて得られる回転楕円体形状を有してもよい。
図7は、第3変形例の耳装着具10の側面図である。本変形例は、前面当接部24の形状が異なる点で実施の形態と相違する。実施の形態の前面当接部24が翳風当接部16と略同じ大きさであるのに対して、本変形例の前面当接部24は、翳風当接部16より小さく形成されている。
第1〜第3変形例の耳装着具10は、実施の形態の耳装着具10と同様の作用および効果を奏する。
次に、このように構成された本実施形態の耳装着具10の使用結果を説明する。図8は、耳装着具10を耳朶62に装着した状態の一例を示す模式図である。この図では、比較のため左耳に耳装着具10を装着し、右耳には何も装着していない状態を示している。この図では、耳装着具10を装着してから20分経過後の時点の顔つきを示している。図8の符号D、E、Fに示すように、左耳に耳装着具10を装着したことにより、左目尻76bが右目尻76cより上方に位置し、左頬76dが右頬76eより上方に位置し、左口角76fが右口角76gより上方に位置している。両耳それぞれに耳装着具10を装着した場合には、両方の目尻、頬、口角が上昇する効果を生じた。このような効果は、耳装着具10を装着している間は連続して保持され、耳装着具10を耳から外すことにより徐々に消えて装着前の状態に戻った。
次に、本実施形態の耳装着具10の特徴を説明する。本実施形態の耳装着具10は、耳朶62の付け根62bに当接力を付与するための耳装着具であって、耳60の後面で翳風64の窪みに当接する翳風当接部16と、耳朶62の顔側の付け根62bに係合する耳朶係合部20と、耳60の前面に当接する前面当接部24と、耳60の前面で、翳風当接部16と耳朶係合部20とを繋ぐ第1接続部18と、耳60の後面で、耳朶係合部20と前面当接部24とを繋ぐ第2接続部22と、を備える。
実施の形態では、装着状態において、翳風当接部16の当接領域の中心16cが前面当接部24の当接領域の中心24cから上方にオフセットしている。この場合、翳風当接部16および前面当接部24は耳朶62を上下に捻る。耳朶62を捻るように装着することによって、耳朶62と翳風当接部16および前面当接部24の接触面積を増やし、接触荷重を分散して痛みを抑制するとともに、摩擦抵抗を大きくして脱落しにくくできる。
実施の形態では、装着状態において、翳風当接部16の当接領域の中心16cが前面当接部24の当接領域の中心24cから顔寄りにオフセットしている。この場合、耳朶62と翳風当接部16および前面当接部24の接触面積をさらに増やし、痛みを一層抑制するとともに、一層脱落しにくくできる。
実施の形態では、第1接続部18と、耳朶係合部20と、第2接続部22と、はスプリング性を有する線状の部材で一体に形成されており、第2接続部22は、最上部にピーク形状部18pを含む折返し部18kを有し、ピーク形状部18pの耳朶係合部20に延びる部分に耳裏当接部18mが設けられる。この場合、それぞれの部分が柔軟性を備えるので、耳形状の個人差に対応でき、容易に装着できる。また、耳裏当接部18mを有するので、耳裏当接部18mと前面当接部24とで耳朶62を挟み込み、これらの接触面積を大きくできる。ピーク形状部18pの一方の辺に耳裏当接部18mを設けるので、耳裏との接触面積を容易に増やせる。前面当接部24と耳朶係合部20および前面当接部24と耳裏当接部18mの二箇所で耳朶62を挟み込むことによって、耳朶62が屈曲して摩擦抵抗が大きくなる。このため、圧力を下げても外れにくく、装着痛も緩和できる。
上述の第2接続部22において、最上部にループ形状部18rを含む折返し部18kを有し、ループ形状部18rの翳風当接部16に延びる部分に耳裏当接部18mが設けられてもよい。この場合、ループ形状部18rの一方の辺に耳裏当接部18mを設けるので、耳裏当接部18mが耳裏に向かって凸曲面となり、その部分で摩擦抵抗を大きくできる。
上述の第2接続部22において、最上部にブロード形状部18bを含む折返し部18kを有し、ブロード形状部18bの翳風当接部16に延びる部分に耳裏当接部18mが設けられてもよい。この場合、ブロード形状部18bの一方の辺に耳裏当接部18mを設けるので、耳朶62が耳裏当接部18mに沿って捻れ、その部分で摩擦抵抗を大きくできる。
上述の翳風当接部16は、第1外径の球体形状を有し、前面当接部24は、第1外径より小さな外径の球体形状、または第1外径より小さな長径の楕円を当該楕円の長軸周りに回転させて得られる回転楕円体形状を有してもよい。この場合、前側からみて前面当接部24が目立たなくなり、デザイン上の自由度を高めることができる。
以上、本考案の実施形態をもとに説明した。これらの実施形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本考案の実用新案登録請求の範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本考案の実用新案登録請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
以下、変形例について説明する。変形例の図面および説明では、実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施形態と重複する説明を適宜省略し、実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
[変形例]
実施の形態の説明では、翳風当接部16が球状である例を示したが、本考案はこれに限定されない。例えば、翳風当接部16は、半球であってもよい。
実施の形態の説明では、翳風当接部16が球状である例を示したが、本考案はこれに限定されない。例えば、翳風当接部16は、半球であってもよい。
実施の形態の説明では、第1接続部18と、耳朶係合部20と、第2接続部22とが一体に形成される例を示したが、本考案はこれに限定されない。例えば、これらは別々に形成されて連結されてもよい。
実施の形態の説明では、第1、第2接続部18、22がサージカルステンレスで形成される例を示したが、本考案はこれに限定されない。例えば、第1、第2接続部18、22は、表面に樹脂層を有してもよいし、表面に樹脂製のチューブを被せてもよい。
実施の形態の説明では、翳風当接部16が膨らみ部16gを有する例を示したが、本考案はこれに限定されない。例えば、翳風当接部16は、曲折された線状の部材で金属材料で形成され、翳風64の窪みに当接する曲折部を有してもよい。この曲折部は、一例として、斜め下向きに開いたΩ字形状を有し、Ω字形状の頭部が翳風64に当接するように構成できる。この場合、翳風64における金属アレルギーを抑制するため、翳風当接部16の表面は金属アレルギーを生じ難い材料で形成されてもよい。このような金属として、チタン、サージカルステンレス、金、銀およびプラチナ等が挙げられる。翳風当接部16の表面は、これらの中から選択される1以上の金属で形成されてもよい。
実施の形態の説明では、耳朶係合部20がU字形状またはV字形状の底の部分である例を示したが、本考案はこれに限定されない。例えば、耳朶係合部20は、フック形状などU字またはV字形状とは別の形状を有してもよい。
上述の各変形例は、実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
上述した実施形態同士および実施形態と変形例の任意の組み合わせもまた本考案の実施形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
10 耳装着具、 16 翳風当接部、 16c 当接領域の中心、 16g 膨らみ部、 18 第1接続部、 18b ブロード形状部、 18k 折返し部、 18m 耳裏当接部、 18p ピーク形状部、 18r ループ形状部、 20 耳朶係合部、 20f 底部、 22 第2接続部、 24 前面当接部、 24c 当接領域の中心、 24g 接触圧緩和部、 60 耳、 62 耳朶、 62b 付け根、 64 翳風。
Claims (7)
- 耳朶の付け根に当接力を付与するための耳装着具であって、
耳の後面で翳風の窪みに当接する翳風当接部と、
前記耳朶の顔側の付け根に係合する耳朶係合部と、
前記耳の前面に当接する前面当接部と、
前記耳の後面で、前記翳風当接部と前記耳朶係合部とを繋ぐ第1接続部と、
前記耳の前面で、前記耳朶係合部と前記前面当接部とを繋ぐ第2接続部と、
を備えることを特徴とする耳装着具。 - 装着状態において、前記翳風当接部の当接領域の中心が前記前面当接部の当接領域の中心から上方にオフセットしていることを特徴とする請求項1に記載の耳装着具。
- 装着状態において、前記翳風当接部の当接領域の中心が前記前面当接部の当接領域の中心から顔寄りにオフセットしていることを特徴とする請求項1または2に記載の耳装着具。
- 前記第1接続部と、前記耳朶係合部と、前記第2接続部と、はスプリング性を有する線状の部材で一体に形成されており、
前記第2接続部は、最上部にピーク形状部を含む折返し部を有し、前記ピーク形状部の前記耳朶係合部に延びる部分に耳裏当接部が設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の耳装着具。 - 前記第1接続部と、前記耳朶係合部と、前記第2接続部と、はスプリング性を有する線状の部材で一体に形成されており、
前記第2接続部は、最上部にループ形状部を含む折返し部を有し、前記ループ形状部の前記翳風当接部に延びる部分に耳裏当接部が設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の耳装着具。 - 前記第1接続部と、前記耳朶係合部と、前記第2接続部と、はスプリング性を有する線状の部材で一体に形成されており、
前記第2接続部は、最上部にブロード形状部を含む折返し部を有し、前記ブロード形状部の前記翳風当接部に延びる部分に耳裏当接部が設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の耳装着具。 - 前記翳風当接部は、第1外径の球体形状を有し、
前記前面当接部は、前記第1外径より小さな外径の球体形状、または前記第1外径より小さな長径の楕円を当該楕円の長軸周りに回転させて得られる回転楕円体形状を有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の耳装着具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019004063U JP3224665U (ja) | 2019-10-25 | 2019-10-25 | 耳装着具 |
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JP (1) | JP3224665U (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021065694A (ja) * | 2020-10-01 | 2021-04-30 | ララアップ株式会社 | 耳装着具 |
-
2019
- 2019-10-25 JP JP2019004063U patent/JP3224665U/ja active Active
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