JP3222861U - 縦型介護用ポール装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一般家庭や介護施設等において、身障者、高齢者等の要介護者が歩行時等に捕まって安定した姿勢を確保するために用いる縦型介護用ポール装置を提供する。【解決手段】床面Fに固定された床面固定具20と天井面Cに固定された天井面固定具30と床面と天井面の間に設けられたポール1とそのポール1を床面固定具と天井面固定具との間に突っ張らせて床面と天井面の間に固定する突張力付与機構とを有する縦型介護用ポール装置Aである。天井面固定具は、天井面に宛がわれる長方形の基板31と、その基板の長さ方向に移動・固定される同移動板32とからなる。移動板に長孔が形成され、基板には長孔に対応するねじ孔が所要間隔で形成され、長孔からボルトを通して基板のねじ孔にねじ込んで基板に移動板を締結して基板の長さ方向の任意の位置で移動板を固定する。この基板と移動板の任意位置での取付板42を介した移動・固定によって天井面との固定位置及び固定広さを適宜に決定できる。【選択図】図1

Description

この考案は、一般家庭や介護施設等において、身障者、高齢者等の要介護者が歩行時等に捕まって安定した姿勢を確保するために用いる縦型介護用ポール装置に関するものである。
従来、足の弱った人が椅子、ベッドや便器等から立ち上がるのを補助する介護装置として、天井面と床面の間に立設する縦型介護用ポール装置が知られている。
この縦型介護用ポール装置として、出願人は、種々の提案をしている。例えば、床面に固定される床面用台座と、天井面に固定される天井面用台座と、前記両台座の間に設けられるポールと、前記ポールの下端を床面用台座に固定する床面固定具と、前記ポールの上端を天井面用台座に固定する天井面固定具と、を備え、前記床面固定具は突張力調整機構を有し、前記天井面固定具は弾性支持機構を有し、前記突張力調整機構及び弾性支持機構による床面と天井面への突っ張りによってポールを床面と天井面の間に固定し、前記床面用台座と床面との間、及び前記天井面用台座と天井面との間に、前記床面用台座又は天井面用台座に固定の床面用補強板又は天井面用補強板をそれぞれ設けた構成の縦型介護用ポール装置等である(特許文献1、2参照)。
この縦型介護用ポール装置は、突張力調整機構によってポールを床面と天井面の間に突っ張らせて固定すると共に、弾性支持機構によってその突っ張り力の補助及び緩和を図って、ポールを床面と天井面の間に固定する。
実用新案登録第3218179号公報 実用新案登録第3219469号公報
上記各縦型介護用ポール装置は、それなりに有効であるが、天井面には和天井のようにその強度が弱かったり、竿等の突条を有したりするものがある。このような天井面であると、ポールを床面と天井面の間に固定するための十分な突っ張り力を付与できす、ポールの取付けが不安定な場合が生じる。
さらに、今日、さらなるコストダウンの要望を受けている。
この考案は、以上の実情の下、天井面への固定強度を高めるとともに、コストダウンを図ることを課題とする。
この考案は、上記課題を達成するため、天井面への固定具の設置面積を大きく取り得るとともに、天井面の形状にできるだけ対応し得るようにしたのである。
天井面への固定具の設置面積が広くなれば、固定強度も増してポールの安定化につながる。また、天井面の形状に対応すれば、固定強度が増した状態で縦型介護用ポール装置の設置態様も多様化し得る。
この考案の具体的な構成としては、床面に固定された床面固定具と、天井面に固定された天井面固定具と、前記床面と天井面との間に設けられたポールと、そのポールを前記床面固定具と天井面固定具との間に突っ張らせて床面と天井面の間に固定する突張力付与機構と、を有する縦型介護用ポール装置において、前記天井面固定具が、天井面に宛がわれる長方形の基板と、その基板の長さ方向に移動・固定される移動板と、その移動板に固定される取付板とからなり、その取付板は断面上向きコ字状部材からなり、そのコ字状部材の側片が移動板の溝に嵌められてその長さ方向に移動・固定可能に設けられ、そのコ字状部材の背片にポールの上端が固定されている構成を採用する。
この構成において、床面と天井面との間でポールを突っ張らせて固定する突張力付与機構は、ジャッキ機構、ばね機構等の周知のものを採用でき、その取付位置は、ポールに介設する、あるいはポール上端又は下端と天井面又は床面との間に介設する等が考えられる。
この構成においては、突張力付与機構によって天井面と床面との間にポールが突っ張られて両面間に固定される際、天井面との間は、長方形の基板とその基板に移動・固定される移動板とからなる天井面固定具によって固定されることから、移動板のどの位置でも天井面固定具の天井面との接触面は一様(面一)であって、天井面固定具が天井面でガタツクことが極めて少ない。
このように、この天井面固定具は基板と移動板の任意位置での移動・固定によって天井面との固定位置及び固定広さ(長さ)を適宜に決定できて、天井面への固定補強となるため、例えば、和天井のようにその強度が弱かったり、竿等の突条を有したりした天井面であって、基板と移動板の任意位置での移動・固定をもってそれらの面形状に容易に対応できて、例えば、隣り合う竿等の突条間に渡らせることができたり、接触面積を多くしたりできて強度面も確保できる。このように、取付強度が十分になれば、突張力付与機構も一つで十分になってコストダウンを図ることができる。
以上の構成において、上記移動板に上記長さ方向に長い長孔が形成され、上記基板には、前記長孔に対応するねじ孔が長さ方向全長に亘り所要間隔で形成されており、前記長孔からボルトを通して基板のねじ孔にねじ込んで基板に移動板を締結して基板の長さ方向の任意の位置で移動板を固定し得るようにすることができる。
また、上記ポールの上端に取付コマを固定し、その取付コマを上記取付板にねじ止めして、取付板、移動板及び基板を介して天井面にポール上端を固定した構成とすることができる。
この考案は、以上のように構成して、天井面への固定具の設置面積を大きく取り得るとともに、天井面の形状にできるだけ対応し得るようにしたので、天井面への固定強度も増してポールの安定化につながる。また、天井面の形状に対応すれば、固定強度が増した状態で縦型介護用ポール装置の設置態様も多様化し得る。
この考案に係る介護用ポール装置の一実施形態の概略正面図 同実施形態の手摺りの回転部の斜視図 同回転部の要部分解斜視図 同実施形態の手摺りの支持部の分解斜視図 同実施形態の手摺りのキャッチャーの斜視図 図1の断面図を示し、(a)はI−I線、(b)はII−II線、(c)はIII−III線 両実施形態の天井面固定具の基板の下面図 同天井面固定具の移動板の各例を示し、左図は下面図、右図は左図の右側面図 同天井面固定具のポール取付板を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のI−I線断面図、(c)は同II−II線断面図 (a)は同実施形態のポール取付用コマ、(b)は同カバー この考案に係る介護用ポール装置の他の実施形態の概略正面図 同実施形態のテーブルを示し、(a)は一例の切断正面図、(b)は同下面図、(c)は同下面図 同実施形態の手摺りの支持部の分解斜視図 同実施形態のキャッチャーの斜視図
この考案に係る縦型介護用ポール装置の一実施形態を図1乃至図10に示し、この縦型介護用ポール装置Aは、例えば、トイレの便器の両側や掃き出し窓、人の出入り口、物の出し入れ口等において、従来と同様に、床面Fと天井面Cの間に垂直(上下)に介設する。
その上下方向のポール1の下端に床面Fに固定する床面固定具20、上端に天井面Cに固定する天井面固定具30がそれぞれ設けられている。
ポール1は、中空の鋼管からなって上下の部材1a、1bに分かれている。その一方(上側)のポール部材1aに対して他方(下側)のポール部材1bが大径となっており、他方のポール部材1bに一方のポール部材1aが隙間無く(ピッタリ)嵌って出没自在となっている。この実施形態では、下側のポール部材1bにはポストジング鋼管にナイロンコーティングしたものを使用し、上側のポール部材1aにはヘアライン加工のステンレス鋼管を使用した。このため、上側のポール部材1aが下側のポール部材1bの端部内面に擦れても、その表面の質感は劣化しない。
両ポール部材1a、1bの長さは、両ポール部材の嵌り合い長さを考慮して設置する床面Fと天井面Cの間隔に応じて適宜に設定する。この両ポール部材1a、1bは接続締結金具(締結金具)10によって適宜な伸縮長さ(出没長さ)で固定される。この点から、この接続締結金具10も下記突張力付与機構による突張力付与の一助となる。
その接続締結金具10は、図1に示すように、円筒状半割リング11、11の対からなり、その各リング11の両側にはそれぞれフランジ12、12、12、12が設けられている(図2参照)。対向するフランジ12には同一軸上の孔が形成されて、その一方がタッピングねじ孔となっている。半割リング11は軸方向中程まで肉薄となって段差が形成されている。
このため、この対の円筒状となった半割リング11、11に他方(下側)のポール部材1bを嵌めると、その段差(図示せず)にポール部材1bの上端が係止して、その上端に接続締結金具10が取付けられる。接続締結金具10は、対向するフランジ12の一方の孔にボルト14を差し込んで同他方の孔にねじ込むことによって両リング11、11が締まって(縮径して)接続締結機能を発揮する(本願図2、特許文献1段落0012、図3等参照)。
ポール1の長さ(床面固定具20、天井面固定具30の間隔)は、床面Fと天井面Cとの間隔より少し短い程度になるように、両ポール部材1a、1bをその軸方向に嵌め込んで接続締結金具10で一体とする。この締結は、他方のポール部材1bに一方のポール部材1aを嵌め込んで所要の長さにした後、その嵌め込み部に接続締結金具10を嵌めて行ったり、他方のポール部材1bの上端にこの接続締結金具10を落ちない程度に嵌め込み、その状態で、一方のポール部材1aを他方のポール部材1bに嵌め込んで所要の長さにした後、その嵌め込み状態で接続締結金具10のボルトをねじ込んで行ったりする(特許文献1段落0013等参照)。
床面固定具20は、木製集合板からなる台座21とその台座21に設けた突張力付与機構(図示せず)とからなる。この突張力付与機構の構成は、特許文献1段落0014〜0019、図4〜図8、特許文献2段落0019〜0025に示す公知のものを使用する。すなわち、その特許文献1、2の記載を参照して、その機構のジャッキコマを回転して回転防止コマを上昇させ、他方のポール部材1bを上方に持ち上げ、このポール部材1bの上昇につれて天井面固定具30が天井面Cに強固に押し付けられてポール1が不動になる。
天井面固定具30は、図1、図6〜図10に示すこの考案の特徴点であり、天井面Cに宛がわれる長方形の基板31と、その基板31の長さ方向に移動・固定される左右対の移動板32、32と、その移動板32、32にそれぞれ固定可能な取付板42、42とからなって、伸縮型天井補強板を構成する。その移動板32は両側縁に側片32aをビス止め32cした断面上向きコ字状をして基板31の下面から嵌ってその側面が基板31の側面31aから上面(天井面C)に至って面一となるようになっている(図6参照)。基板31、移動板32の材質は任意であるが、この実施形態においては木製集合板とした。
移動板32に上記長さ方向の中心軸両側に長孔33が形成され、その周囲に座ぐり33aがなされている(図6(a)、図8参照)。基板31には、前記長孔33に対応するねじ孔34が長さ方向全長に亘り所要間隔で形成されている。そのねじ孔34は、孔にナット(オニナット)34aを埋設して形成している(図6(a)参照)。ねじ孔34の数・間隔は下記の基板31に対する移動板32の長さ方向の調整ができる限りにおいて任意である。
図6(a)に示すように、移動板32の長孔33に頭付ボルト35を通して基板31のねじ孔34(ナット34a)にねじ込む(締結する)ことによって基板31に移動板32を固定し得る。このため、移動板32は、長孔33内の移動及び任意のねじ孔34へのねじ込み選択によって基板31の長さ方向のほぼ任意の位置に移動可能であるとともに固定可能である。
また、移動板32の長孔33の内側には下記取付板42が嵌る溝36が全長に亘って形成されている。この溝36は、図8(a)に示す、取付板42の全幅が嵌る幅の態様と、同図(b)に示す、取付板42の側片がそれぞれ嵌る二条からなる態様とが考えられる。この溝36への取付板42の嵌めこみによって取付板42の移動板32への取付けが安定する。図6各図は図8(a)に示す移動板32の態様である。
移動板32のほぼ中央には、ポール1(ポール部材1a)の上端が固定される。ポール部材1aの上端には図10(a)に示す取付用コマ41が固定されている。このコマ41は、ポール1(ポール部材1a)に、溶接aによったり、特許文献1段落0023第4〜6行に記載の無垢棒とビス止めによったりする。このコマ41と取付板42によってポール1(ポール部材1a)の上端を移動板32に固定する。図10(a)の41aはビス孔である。
取付板42は、図6、図9に示すように、ナイロンコーティングの上向きコ字状のステンレス板(チャンネル鋼板)からなり、長さ方向の中央に対の透孔43、43、その左右に前記透孔43より少し小径の透孔44が形成されている。前者の透孔43は、コマ41の孔に対応して形成し、後者の透孔44は取付板42の移動板32への取付強度を考慮してその数・間隔を適宜に設定する。両透孔43、44は表面(図9(a)上下面)にそれぞれ座ぐりが施されている。このため、各透孔43、44に皿ねじ45、46をねじ込んでも皿状頭部は取付板42表面に対して埋没又は面一となる(図6(b)、同(c)参照)。
これらのコマ41、取付板42によるポール1の天井面Cへの取付は、まず、図6(b)に示すように、ポール1にコマ41を固定した後、取付板42に宛がい、その取付板42の上面から皿ねじ45を上記透孔43からコマ41にねじ込んで取付板42に固定する。即ち、ポール1に取付板42が固定される。
このポール1に取り付けた取付板42は、図6(c)に示すように、上記透孔44から皿ねじ46を移動板32にねじ込んで固定する。このねじ込み固定位置は、天井面Cへの天井面固定具30の固定位置やポール1の設置位置を考慮して適宜に設定する。
この固定によって、コマ41、取付板42、移動板32がポール1の上端に固定される(取り付けられる)。この固定部分には図10(b)に示すカバー47を取り付ける。カバー47はその対向するフランジ47aをボルト止め47bすることによってポール部材1aに固定する。
この床面固定具20及び天井面固定具30を設けたポール1は、まず、上下の床面固定具20と天井面固定具30との間隔(ポール1の自然長)が床面Fと天井面Cの間隔の少し短い長さとして、このポール1を床面Fと天井面Cの間に位置させる。
その状態で、突張力付与機構によってポール1を天井面Cと床面Fに突っ張らせて固定する(詳細は、特許文献1段落0026〜0027、特許文献2段落0033〜0035等参照)。
この実施形態の縦型介護用ポール装置Aは、上記の作用によって、天井面Cと床面Fとの間に2本のポール1を並列させたものである。そのポール1、1の間隔は設置場所に応じて適宜に設定し、その間隔に応じて、基板31と移動板32とからなる天井面固定具30の長さ(図1左右方向)も対応させる。すなわち、天井面Cへの固定が安定するように、基板31と両移動板32、32の嵌り合い長さを調整し、移動板32の長孔33に頭付ボルト35を通して基板31の適宜なねじ孔34にねじ込む(締結する)ことによって基板31に移動板32を固定して、所要長さの天井面固定具30とする。
この2本のポール1、1にはその両者間に亘る手摺り48を設けている。この手摺り48はその一端を一方のポール1(図1右側)に起伏(回動)自在に支持する回転部50を有し、横方向に延びた手摺り48を支持する支持部60を他方のポール1に備え、一方のポール1には起立してポール1に沿わせた手摺り48を着脱自在に支持するキャッチャー70を備える。
回転部50は、図2、図3に示すように、逆コ字状の金属製取付板51と、手摺り48の端に固定の円柱状回転駒52と、その回転駒52の両側に宛がわれるワッシャー53と、回転軸54と、その回転軸54の両端にねじ込み固定されるナット55とから成る。取付板51は少なくともワッシャー53に接する面には樹脂コーティングが施されている。ナット55はハードロック(ハードロック工業株式会社の登録商標)ナットを使用する。回転駒52及びワッシャー53は強靱な樹脂からなる。その樹脂は、耐摩耗性を有して所要の硬度及び摺動抵抗を持った、例えば、6ナイロンと呼ばれるポリアミド樹脂等であり、この実施形態においては、MCナイロン(クオドラントポリペンコジャパン株式会社の商標登録、一般名称:モノマーキャストナイロンというエンジニアリングプラスチック)を採用した。取付板51の樹脂コーティングもMCナイロンとすることができる。
この回転部50は、図3に示す、各部品51、52、53、54、55において、図2に示すように、取付板51にワッシャー53を介在して回転駒52を嵌め込み、回転軸54を取付板51の一方の立片51a、ワッシャー53、回転駒52、ワッシャー53、取付板51の他方の立片51bに貫通し、その回転軸54の両端にナット55をねじ込む。このねじ込みによって、取付板51に回転駒52を介して手摺り48が回動(揺動)可能に取付けられる。
回転部50は、上記接続締結金具10と同様の締結金具によってポール1に取り付けられる。すなわち、その締結金具10のリング11に付設した取付板11bに取付板51の背片51cをビス止めすることによって締結して取り付けられる。
上記ナット55の締め付けトルクは、手摺り48が取付板51に対して所要の圧接力を持って固定されるが、回転駒52とワッシャー53が樹脂からなって滑性を有するため、手摺り48は所要の抵抗力を持って回転軸54を軸として上下方向に回動(揺動)可能となり、手で動かさない限り、その回動が行われない。即ち、手摺り48が回動途中で不意に下方に動くことがない。ワッシャー53の硬度や厚みは、その不意の回動がないように実験などによって適宜に設定する。
この回転部50には適宜にカバー58を被せたり、手摺り48端部と取付板51との間にその隙間を埋める指詰め防止用部材を介在したりすることができる。
支持部60は、図4に示すように、ポール1に固定される一方の部材61と、手摺り48の端部が嵌る有底円筒体の他方の部材67とからなる。両部材61、67は金属や硬質樹脂等の機械的強度を有するものとする。
一方の部材61は、筒状体62の一の端面に取付板63を有し、この取付板63でもって上記接続締結金具10と同様のポール1に締結された締結金具によりポール1に取り付けられる。その締結金具の取付板11bと取付板63との締結は、重ねた両取付板11b、63の取付孔63aを介してボルト締めやボルト・ナット締めによって行う。筒状体62は一側面から他側面に向かって半径方向の長方形溝62aが形成され、その奥に爪材64が溝62aに直交方向の摺動溝を介して横方向(側面方向)に出没自在に設けられている。この爪材64は、図示しないばねによって突出方向に付勢されているとともに、抜け出ない程度に突出する(詳細は、特許文献1段落0031、図12等参照)。
他方の部材67は、有底円筒体68とその底壁表面から突出した連結片69とからなる。その連結片69の両側面に溝69aが形成されており、この連結片69を一方の部材61の溝62aに上方から(図4において上方から下方に)嵌め込むと、爪材64がばねに抗して後退し、やがてばねによりその三角状部が前記溝69aに嵌って、両部材61、67の抜け出しを防止(抜け止め)する。爪材64の頭部64bを押して三角状部を溝69aから退去させれば、両部材61、67は切り離すことができる。
この他方の部材67の円筒体68に手摺り48の端部を嵌め込み、円筒体68の底壁の孔からビスをねじ込んでこの支持部60に手摺り48の一端部を固定する(詳細は、特許文献1段落0032、図12等参照)。
キャッチャー70は、図5に示すように、基部71の支持片73、73からそれぞれ突出する対の円弧状片74a、74aを有する二股状であって、その対の円弧状片74aは、外側に突出する円弧が対向する構成となっている。このため、その円弧状片74aの対向先端が向き合う間隙75から、図5矢印で示すように、手摺り48を嵌めて(同図実線から鎖線状態)対の円弧状片74aでその手摺り48を円弧状に把持して支持する。
この円弧状片74aの大きさ(曲率)は、手摺り48の太さに対応して適宜に設定する。基部71の円筒体の大きさ(内径)もポール1の太さに応じて適宜に設定する。
この実施形態の縦型介護用ポール装置Aは以上の構成であり、図1鎖線の状態から、実線で示す状態に手摺り48を下ろして(同図反矢印方向)支持部60に嵌め込み支持し、手摺り48を水平にして使用する。この手摺り48を下ろす際、手摺り48は所要の抵抗力を持って上下方向に回動(揺動)可能となっているため、手で動かさない限り、その回動が行われない。即ち、手摺り48が回動途中で不意に下方に動くことはない。また、水平状態の手摺り48は、支持部60に支持されて下方への揺動が阻止され、その支持部60と回転部50との2点で支持されるため、その水平状態は横揺れなく安定する。
この水平状態において、手摺り48が邪魔になるなどの場合、同図鎖線で示すように、手摺り48を立ち上げて(同図矢印方向)その上端をキャッチャー70に支持する。その手摺り48の立ち上げ時、回転駒52とワッシャー53との圧接力(抵抗力)を持った回動(立ち上げ)となるため、手摺り48は妾動することなく、円滑に動く。このとき、何らかの事情により、手摺り48から手を離したり、よろけたりして、手摺り48への支持力がなくなっても、ナット55による締結トルクによって、回転駒52とワッシャー53とは圧接力(抵抗力)を持っているため、手摺り48は不意に動くこともなく、安心である。
他の実施形態を図11〜図14に示し、この実施形態の縦型介護用ポール装置Aは、手摺りの態様を変えたものであり、その手摺り構造は、ポール1にその横方向に延びるように取り付けた手摺り140と、その手摺り140をポール1に対して起伏自在とする回転部50と、横方向に延びた手摺り140を支持する支持部160と、起立してポール1に沿わせた手摺り140を着脱自在に支持するキャッチャー170とから成る。回転部50等は上記実施形態と同じ構成であり、その作用も同じであるから、その説明は省略し、異なる部分(手摺り140、支持部160、キャッチャー170)についてのみ説明する。
手摺り140は、上下2本の杆141a、141bと、その両杆141a、141bのそれぞれの一端から連続したU字状杆141cとからなり、その各杆141a、141b、141cは鋼管パイプ等の一本の中空管からなって、全表面に樹脂コーティングが施されている。
手摺り140の上側杆141aには図12に示すテーブル(カウンター)142が設けられている。このテーブル142は、同図(b)の平面視、鼓(つづみ)形状、同図(c)の平面視、長方形形状等を適宜に採用し、下面の嵌め込み孔(溝)143に上側杆141aを嵌めてU字状金具144を介してビス止めする。
支持部160を図13に示し、この支持部160は、一部切り欠いた円弧状のキャッチャー161からなり、そのキャッチャー161に下方から下側杆141bの嵌合部145が嵌る。この嵌り合いは、キャッチャー161の両側の円弧状片161a、161aを押し広げて嵌合部145が入ってキャッチャー161に支持される。キャッチャー161はABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合合成樹脂)等を使用する。
上記回転部50と支持部160は、上記接続締結金具10と同様の締結金具によってポール1に取付られる。その締結金具10は、同様に、対の円環状半割リング11、11とその半割リング11から横方向に突出した取付板11bとからなって、対の半割リング11、11をポール1に挟んでボルト・ナット締めすることによってポール1に固定する(詳細は、特許文献1段落0031〜同0032、図9、図10参照)。
この締結金具10の取付板11bに回転部50と支持部160の取付板をビス止めすることによって回転部50と支持部160は、上記接続締結金具10と同様の締結金具10によってポール1に取付られる。図13に示す支持部160は、キャッチャー161の孔161bを介して締結金具10の取付板11bに締結される。
上記手摺り140の上方のポール1(1b)にキャッチャー170が取り付けられ、このキャッチャー170は、図14に示すように、ゴム製の材料からなり、ポール1に嵌る一つ割りの円環部171と、その円環部171の一つ割りの反対側面から横方向に延びる把持片172とから成る。円環部171は、広げてポール1に嵌めたり、上方からポール1に嵌めたりしてビス173でもって締結することによってポール1に固定される。把持片172の下面にほぼ四角状の嵌合孔174が形成されており、この嵌合孔174にテーブル142の一端部が嵌る。このため、キャッチャー170と回転部50との距離は、テーブル142が起立されてポール1に沿った際、その上部がキャッチャー170の嵌合孔174に嵌って容易に外れないように、実験などによって適宜に設定する。
この実施形態の縦型介護用ポール装置Aは以上の通りであり、図11実線で示すように、手摺り140を水平にして使用する。このとき、手摺り140は、その下側杆141bがキャッチャー161に支持されて下方への揺動が阻止され、そのキャッチャー161からなる支持部160と回転部50との上下2点で支持されるため、その水平状態は横揺れなく安定する。
この水平状態において、手摺り140が邪魔になるなどの場合、同図鎖線で示すように、手摺り140を立ち上げてそのテーブル142をキャッチャー170に支持する。その手摺り140の立ち上げ時、同様に、回転駒52とワッシャー53との圧接力(抵抗力)を持った回動(立ち上げ)となるため、手摺り140は妾動することなく、円滑に動く。このとき、何らかの事情により、手摺り140から手を離したり、よろけたりして、手摺り140への支持力がなくなっても、ナット55による締結トルクによって、回転駒52とワッシャー53とは圧接力(抵抗力)を持っているため、手摺り140は不意に動くこともなく、安心である。
使用時には、その鎖線の状態から、実線で示す状態に手摺り140を下ろして支持部160に嵌め込み支持する。
この作用において、手摺り140は所要の抵抗力を持って上下方向に回動(揺動)可能となっているため、手で動かさない限り、その回動が行われない。即ち、手摺り140が回動途中で不意に下方に動くことはない。
この考案は、天井面Cへのポール1の上端の固定構造が特徴であって、接続締結金具10、床面固定具(突張力付与機構)20、天井面固定具(弾性支持機構)30等の他の構成は、上記の態様に限定されるものではなく、例えば、床面固定具20は突張力付与機構を省略したり等することができる。
また、上記実施形態の回転部50において、ワッシャー53が樹脂からなって回転時の滑性を有するため、そのワッシャー53が摺接する回転駒52や取付板51は必ずしも樹脂コーティングする必要はない。
上記実施形態は2本のポール1を有する物であったが、特許文献1図1に示す、ポール1が1本の縦型介護用ポール装置や、3本以上のポール1を有する縦型介護用ポール装置にこの考案を採用できることは勿論である。ポール1が1本の縦型介護用ポール装置の場合、移動板32は一枚とすることができる。
また、上記両実施形態は、床面固定具20内の突張力付与機構によってポール1を床面Fと天井面Cに突っ張らせて固定したが、特許文献1に示すように、基板31、移動板32とポール1(コマ41)との間に弾性支持機構を設けたものとすることができる(特許文献1段落0020〜0025、図9〜図10D等参照)。
このように、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この考案の範囲は、実用新案登録請求の範囲によって示され、実用新案登録請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
A、A 縦型介護用ポール装置
C 天井面
F 床面
1 ポール
1a 一方(上側)のポール部材
1b 他方(下側)のポール部材
10 ポール部材の接続締結金具(締結金具)
20 床面固定具
21 床面用台座
30 天井面固定具
31 天井面固定具の基板
32 同移動板
32a 同移動板の側片(側板)
33 長孔
41 コマ
42 取付板
43、44 透孔
45、46 皿ねじ

Claims (3)

  1. 床面(F)に固定された床面固定具(20)と、天井面(C)に固定された天井面固定具(30)と、前記床面(F)と天井面(C)との間に設けられたポール(1)と、そのポール(1)を前記床面固定具(20)と天井面固定具(30)との間に突っ張らせて床面(F)と天井面(C)の間に固定する突張力付与機構と、を有する、縦型介護用ポール装置(A、A)であって、
    上記天井面固定具(30)が、天井面(C)に宛がわれる長方形の基板(31)と、その基板(31)の長さ方向に移動・固定される移動板(32)と、その移動板(32)に固定される取付板(42)とからなり、
    上記取付板(42)は断面上向きコ字状部材からなり、そのコ字状部材(42)の側片が上記移動板(32)の溝(36)に嵌められてその長さ方向に移動・固定可能に設けられ、そのコ字状部材(42)の背片(42b)に上記ポール(1)の上端が固定されている縦型介護用ポール装置。
  2. 上記移動板(32)に上記長さ方向に長い長孔(33)が形成され、上記基板(31)には、前記長孔(33)に対応するねじ孔(34)が長さ方向全長に亘り所要間隔で形成されており、前記長孔(33)からボルト(35)を通して基板(31)のねじ孔(34)にねじ込んで基板(31)に移動板(32)を締結して基板(31)の長さ方向の任意の位置で移動板(32)を固定し得る請求項1に記載の縦型介護用ポール装置。
  3. 上記ポール(1)の上端に取付コマ(41)を固定し、その取付コマ(41)を上記取付板(42)にねじ止め(45)して、前記取付板(42)、移動板(32)及び基板(31)を介して天井面(C)にポール(1)の上端を固定した請求項1又は2に記載の縦型介護用ポール装置。
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