JP3222028B2 - 電動機駆動システム - Google Patents

電動機駆動システム

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JP3222028B2
JP3222028B2 JP01333395A JP1333395A JP3222028B2 JP 3222028 B2 JP3222028 B2 JP 3222028B2 JP 01333395 A JP01333395 A JP 01333395A JP 1333395 A JP1333395 A JP 1333395A JP 3222028 B2 JP3222028 B2 JP 3222028B2
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和明 結城
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中性点電位を持つ直流
電圧を交流電圧に変換するNPCインバータと通常のイ
ンバータを用いて電動機を駆動するシステムに係り、特
に上記直流電圧を共通化して複数のインバータへ供給す
るようにした電動機駆動システムに関する。
【0002】
【従来の技術】中性点電位を持つ直流電圧を交流電圧に
変換するNPCインバータは、中性点クランプ式インバ
ータ(Neutral Point Clamped inverter)とも呼ばれ、
PWM制御により直流電圧を交流電圧に変換する際に、
直流電圧の正負極電位及び中性点電位の3レベルの電位
を出力することができるので高調波成分の少ない交流電
圧を出力するものとして知られている。
【0003】このようなNPCインバータと、直流電圧
の正負極電位の2レベルの電位を出力する通常のインバ
ータをそれぞれ複数台用いて電動機を駆動する場合、図
7に示すように、直流電圧を供給する直流電源を共通化
することが行われる。
【0004】すなわち、交流電源1から直流電源11によ
り中性点電位C を持つ直流電圧P1,N1 を得、この直流電
圧P1,N1 を複数のNPCインバータ12A,12B でそれぞれ
交流電圧に変換し交流電動機13A,13B を駆動する。ま
た、これとは別に直流電源14により交流電源1から中性
点電位を持たない通常の直流電圧P2,N2 を得、この通常
の直流電圧P2,N2 を複数の通常のインバータ15A,15B で
それぞれ交流電圧に変換し交流電動機16A,16B を駆動す
るように構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の電動機
駆動システムでは、NPCインバータと通常のインバー
タの直流電源をそれぞれ別に設けるので2つの電源設備
が必要になり大形化するので1つの電源設備で共有化し
たいという要望がある。
【0006】しかし、NPCインバータでは中性点電圧
が変動すると制御性能に悪影響を及ぼし、高調波成分を
抑制するという利点が失われるので、通常のインバータ
とは分離した直流電源としなければならず実現するのが
困難であった。
【0007】本発明は、上記の課題を解決しようとして
なされたもので、その目的とするところは、NPCイン
バータに供給する直流電圧と通常のインバータに供給す
る直流電圧を共通にして1つの直流電源を共有化し、電
源設備を小形化した電動機駆動システムを提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明として、
交流電源から中性点を有する直流電圧を得る直流電源
と、この中性点を有する直流電圧を交流電圧に変換し交
流電動機を駆動するNPCインバータと、直流電圧の正
極と中性点間及び中性点と負極間にそれぞれ接続され直
流電圧を交流電圧に変換し交流電動機を駆動するインバ
ータを備え、直流電圧の正極と中性点間に接続されるイ
ンバータと中性点と直流電圧の負極間に接続されるイン
バータの負荷をバランスさせ、NPCインバータとイン
バータの直流電源を共有する。
【0009】請求項2の発明として、交流電源から中性
点を有する直流電圧を得る直流電源と、この中性点を有
する直流電圧を交流電圧に変換し交流電動機を駆動する
NPCインバータと、直流電圧の正極と中性点間及び中
性点と負極間にそれぞれ接続され直流電圧を交流電圧に
変換しツインモーターを駆動するインバータを備え、直
流電圧の正極と中性点間に接続されるインバータと中性
点と直流電圧の負極間に接続されるインバータの負荷を
バランスさせ、NPCインバータとインバータの直流電
源を共有する。
【0010】請求項3の発明として、更に、前記インバ
ータは、負荷バランス制御信号に応じて出力を変化させ
る負荷バランス制御手段を備え、直流電圧の正極と中性
点間に接続されるインバータと中性点と直流電圧の負極
間に接続されるインバータの出力をバランスさせる。
【0011】請求項4の発明として、更に、前記インバ
ータは、それぞれトルク指令に可変定数を乗じて第2の
トルク指令を生成し、この第2のトルク指令に応じてイ
ンバータをPWM制御する制御手段を備え、前記負荷バ
ランス制御信号に応じて前記可変定数の値を変えて前記
第2のトルク指令を変化させ直流電圧の正極と中性点間
に接続されるインバータと中性点と直流電圧の負極間に
接続されるインバータの出力をバランスさせる。
【0012】請求項5の発明として、更に、前記負荷バ
ランス制御手段は直流電圧の正極と中性点間及び中性点
と負極間にそれぞれ接続されるインバータのそれぞれの
出力電力の偏差に基づいて負荷バランス制御信号を出力
する手段を備え、インバータのそれぞれの出力電力をバ
ランスさせる。
【0013】請求項6の発明として、更に、前記負荷バ
ランス制御手段は直流電圧の正極と中性点間及び中性点
と負極間の検出電圧の偏差に基づいて負荷バランス制御
信号を出力する手段を備え、この負荷バランス制御信号
に応じてインバータのそれぞれの出力電力を補正してバ
ランスさせる。
【0014】請求項7の発明として、更に、前記NPC
インバータは直流電圧の正極と中性点間及び中性点と負
極間から供給されるそれぞれの電力Pp,Pn を検出する手
段を備え、直流電圧の正極と中性点間及び中性点と負極
間に接続される前記インバータはそれぞれの出力電力P
a,Pb を検出する手段を備え、前記電力Pp,Pn と出力電
力Pa,Pb から、直流電圧の正極と中性点間及び中性点と
負極間から供給されるそれぞれの総合電力PTp,PTn を演
算する電力演算手段と、この総合電力PTp,PTn の偏差に
応じて負荷バランス制御信号を出力する負荷バランス制
御手段を備え、この負荷バランス制御信号に応じて直流
電圧の正極と中性点間及び中性点と負極間に接続される
インバータの出力をバランスさせる。
【0015】請求項8の発明として、前記直流電源は、
交流電源から第1、第2の直流電圧を得、この第1、第
2の直流電圧を加算するように直列接続する第1、第2
のコンバータで構成し、前記第1、第2のコンバータの
直列接続点から直流電圧の中性点を得る。
【0016】請求項9の発明として、前記直流電源は、
交流電源から直流電圧を得るコンバータと、前記直流電
圧の正極と負極間に直列接続される2組のコンデンサで
構成し、前記コンデンサの直列接続点から前記直流電圧
の中性点を得る。
【0017】
【作用】請求項1の発明は、直流電圧の正極と中性点間
に接続されるインバータと中性点と直流電圧の負極間に
接続されるインバータの負荷をバランスさせることによ
り、中性点の電圧変動が抑制され、NPCインバータと
インバータの直流電源を共有することが可能となる。
【0018】請求項2の発明は、直流電圧の正極と中性
点間及び中性点と負極間にそれぞれ接続されたインバー
タがツインモーターを駆動する際に、直流電圧の正極と
中性点間及び中性点と負極間に接続されるインバータの
出力をバランスさせ、中性点電圧の変動を抑制するの
で、NPCインバータとインバータの直流電源を共有す
ることが可能になる。
【0019】請求項3の発明は、負荷バランス制御信号
により前記負荷バランス制御手段は、前記インバータの
出力を変化させ、直流電圧の正極と中性点間及び中性点
と負極間に接続されるインバータの出力をバランスさせ
る。
【0020】請求項4の発明は、前記負荷バランス制御
信号が変化すると、前記制御手段の可変定数の値が変化
して前記第2のトルク指令の値が変化し、直流電圧の正
極と中性点間及び中性点と負極間に接続されるインバー
タの出力をバランスさせる。
【0021】請求項5の発明は、直流電圧の正極と中性
点間及び中性点と負極間にそれぞれ接続されるインバー
タのそれぞれの出力電力に偏差が生じると、前記負荷バ
ランス制御手段から該偏差を減少させるように負荷バラ
ンス制御信号が出力され、インバータのそれぞれの出力
電力がバランスする。
【0022】請求項6の発明は、直流電圧の正極と中性
点間及び中性点と負極間の検出電圧に偏差が生じると、
前記負荷バランス制御手段から該偏差を減少させるよう
に負荷バランス制御信号が出力され、インバータのそれ
ぞれの出力電力を補正してバランスする。
【0023】請求項7の発明は、前記電力演算手段によ
り、直流電圧の正極と中性点間及び中性点と負極間から
供給されるそれぞれの総合電力PTp,PTn が演算され、総
合電力PTp,PTn に偏差が生じると、前記負荷バランス制
御部から該偏差を減少させるように負荷バランス制御信
号が出力され、直流電圧の正極と中性点間及び中性点と
負極間に接続されるインバータの出力をバランスさせ
る。
【0024】請求項8の発明は、直流電圧の正極と中性
点及び中性点と負極から供給される電力にアンバランス
が生じたとき、第1、第2のコンバータの出力電力が変
化し中性点電圧の変動を抑制する。
【0025】請求項9の発明は、コンバータから出力さ
れる直流電圧が2組のコンデンサで分割され、前述のよ
うに、直流電圧の正極と中性点及び中性点と負極から供
給される電力がバランス良く制御されるので中性点電圧
の変動が抑制される。
【0026】
【実施例】本発明の請求項1に対応する実施例の構成を
図1に示す。図1において、21は交流電源1から中性点
電圧C を有する直流電圧P,N を得る直流電源、12A 、12
B は中性点電圧C を有する直流電圧P,N を交流電圧に変
換するNPCインバータ、13A 、13B はNPCインバー
タ12A 、12B で駆動される電動機、15A 、15B は直流電
圧を交流電圧に変換する通常のインバータ、16A 、16B
は通常のインバータ15A 、15B で駆動される電動機であ
る。
【0027】図1に示すように、直流電源21はNPCイ
ンバータ12A 、12B と通常のインバータ15A 、15B へ直
流電圧を供給し、直流電源の共有化を図っている。ま
た、通常のインバータ15A へは直流電源の正極P と中性
点C 間の直流電圧を与え、通常のインバータ15B へは直
流電源の中性点C と負極N 間の直流電圧を与え、通常の
インバータ15A と15B の負荷をバランスさせるように設
定する。
【0028】このように、通常のインバータ15A と15B
の負荷をバランスさせることにより、直流電源21の中性
点電圧C の変動を抑制することが可能となり、NPCイ
ンバータと通常のインバータの直流電源を共有化して1
つにし、全体の大きさを小さくすることができ、省スペ
ース化、低コスト化を実現することができる。
【0029】本発明の請求項1乃至請求項6に対応する
実施例の構成を図2に示す。図2において、16は2つの
独立した電機子巻線16A,16B を持つツインモータで、通
常のインバータ15A 、15B はこの電機子巻線16A,16B へ
同相の交流電流を供給してツインモータ16を駆動する。
【0030】ツインモータ16の電機子巻線16A,16B は各
相毎に電気的に絶縁されて設けられ、この電機子巻線16
A,16B に供給される同相の交流電流の合成磁界によりト
ルクを発生させツインモータ16の出力を増大させたもの
であり、この電機子巻線16A,16B の容量を等しく設定
し、通常のインバータ15A へは直流電源の正極P と中性
点C 間の直流電圧を与え、通常のインバータ15B へは直
流電源の中性点C と負極N 間の直流電圧を与えるように
することにより、2つの通常のインバータ15A と15B の
負荷をバランスさせ、直流電圧のP-C 間とC-N 間の負荷
がバランスして中性点C の電圧変動を抑制することがで
き、NPCインバータと通常のインバータの直流電源を
共有化することが可能となる。(請求項2) 図2は、ツインモータ16の速度を制御する例で示してい
る。
【0031】速度制御部31は、速度基準N* と速度検出
器17を介して検出されるツインモータ16の速度Nを比較
してトルク基準τ* を出力し、除算器33で磁束制御部32
から出力される磁束信号φで除算されトルク電流指令I
q*として制御部34A,34B に入力される。また、磁束信号
φも励磁電流指令Id*として制御部34A,34B に入力され
る。制御部34A,34B は、トルク電流指令Iq*と励磁電流
指令Id*をベクトル演算してインバータ15A,15B をPW
M制御しツインモータ16の電機子巻線16A,16Bへ同相の
交流電流を供給しツインモータ16の速度を制御する。
【0032】トルク電流指令Iq*は可変定数α、或いは
(1−α)が乗じられてトルク電流指令Iq1*,Iq2* に
変換されるとともに、励磁電流指令Id*は定数1/2 が乗
じられて励磁電流指令Id1*,Id2* に変換される。
【0033】一方、ツインモータ16の電機子巻線16A,16
B に流れる電流は、電流検出器18A,18B で検出され、3
相2相変換器35A,35B を介してそれぞれトルク成分電流
Iq1, Iq2と励磁成分電流Id1, Id2とに変換される。
【0034】トルク電流指令Iq1*,Iq2* と励磁電流指
令Id1*,Id2* はそれぞれ電流制御部36A,36B と37A,37
B でトルク成分電流Iq1, Iq2と励磁成分電流Id1, I
d2と比較され、それらの偏差を減少させるようにトルク
電圧指令Eq1*,Eq2* と励磁電圧指令Ed1*,Ed2* をそ
れぞれ出力する。
【0035】トルク電圧指令Eq1*,Eq2* と励磁電圧指
令Ed1*,Ed2* は、それぞれ2相3相変換器38A,38B に
よりベクトル演算されるとともに3相の制御信号に変換
され、PWM制御部39A,39B でPWM信号が生成され、
インバータ15A,15B のPWM制御を行う。
【0036】上記構成において、インバータ15A と15B
の負荷分担は、可変定数の変数αを変化させトルク電流
指令Iq1*,Iq2* を変えることにより行われる。このよ
うに制御することにより、ツインモータ16のトルクは、
2組の巻線による合成磁束と合成トルク電流の積とな
り、2組の巻線の磁束軸が同軸となるように制御すると
き、トルク電流の和を一定として、その比率を変えるこ
とにより、ツインモータ16の総合出力が一定で、且つ、
2つのインバータ15A,15B の出力比を変化させ、直流電
圧の中性点電圧C の変動を抑えるように、負荷分担の比
率を変えて負荷のバランスをとることが可能となる。
(請求項3、4) 可変定数の変数αの値を決定するための実施例を図3に
示す。
【0037】図3(a) は請求項5に対応する実施例で、
ツインモータ16に交流電力を供給する2組のインバータ
15A,15B の出力電力の瞬時値Pa,Pb を演算し、その偏差
がゼロとなるように変数αの値を決定する例である。
【0038】図3(a) において、40A,40B はトルク電流
指令Iq1*,Iq2* と励磁電流指令Id1*,Id2* をそれぞ
れベクトル演算して3相の電流指令Iu1*,Iv1*,Iw1*、Iu
2*,Iv2*,Iw2*を得る2相3相変換器、41A,41B は2相3
相変換器38A,38B から出力される3相の電圧指令Vu1*,V
v1*,Vw1*、Vu2*,Vv2*,Vw2*と上記3相の電流指令Iu1*,I
v1*,Iw1*、Iu2*,Iv2*,Iw2*からそれぞれ電力の瞬時値P
a,Pb を演算する電力演算部、42は演算された電力の瞬
時値Pa,Pb の偏差を減少させるように制御信号αを出力
し可変定数の値を変化させる負荷バランス制御部であ
る。
【0039】上記構成において、電力演算部41A,41B か
ら出力される電力の瞬時値Pa,Pb 間に偏差が生じると、
負荷バランス制御部42から偏差に応じた制御信号αが出
力され、可変定数の値が制御信号αの値に応じて変化
し、該偏差を減少させるようにトルク電流指令Iq1*,I
q2* の値を互いに反対方向に増減する。
【0040】従って、ツインモータ16に交流電力を供給
する2組のインバータ15A,15B の出力電力の瞬時値Pa,P
b は常に等しくなるように制御され、直流電源の中性点
電圧の変動を抑制することができる。
【0041】この実施例によれば、インバータ15A,15B
の出力電力の瞬時値Pa,Pb を演算して制御遅れの小さい
電流制御系の電流基準を補正するので、速い補正制御が
可能となり、中性点電位変動の速い補償制御が可能とな
る。
【0042】なお、図3(a) では、制御指令からインバ
ータ15A,15B の出力電力の瞬時値Pa,Pb を演算する例で
示したが、インバータ15A,15B の出力電圧と電流を検出
して実際の出力電力の瞬時値Pa,Pb を演算するように構
成しても同様の効果が得られる。
【0043】図3(b) は請求項6に対応する実施例で、
直流電源21の中性点電圧を検出してその電圧変動を抑制
するように変数αの値を決定する例である。図3(b) に
おいて、51A,51B は直流電源21の中性点C と正極及び負
極の電圧Ea,Eb をそれぞれ検出する電圧検出器、52は検
出された電圧Ea,Eb の偏差を減少させるように制御信号
αを出力し可変定数の値を変化させる負荷バランス制御
部である。
【0044】上記構成において、直流電源21の中性点C
と正極及び負極の電圧Ea,Eb に偏差が生じ中性点電圧が
変化すると、負荷バランス制御部52から電圧Ea,Eb の偏
差に応じた制御信号αが出力され、可変定数の値が制御
信号αの値に応じて変化し、電圧Ea,Eb の偏差を減少さ
せるようにトルク電流指令Iq1*,Iq2* の値を互いに反
対方向に増減させる。
【0045】これにより、ツインモータ16に交流電力を
供給する2組のインバータ15A,15Bの出力電力が互いに
反対方向に増減するように制御され、直流電源の中性点
電圧の変動を抑制することができる。
【0046】この実施例によれば、中性点電圧を直接に
検出するため多少の遅れが生じるが、構成が簡潔で容易
に実施することができる。本発明の請求項7に対応する
実施例の構成を図4に示す。
【0047】図4は、直流電源21を共有し、2台のNP
Cインバータ12A,12B で交流電動機13A,13B を駆動し、
4台の通常のインバータ15A,15B で2台のツインモータ
16を駆動し、2台の通常のインバータ15A,15B で2台の
交流電動機16A,16B を駆動する場合の実施例である。
【0048】図4に示すように、直流電源21は中性点C
を有する直流電圧P,N を出力し、通常のインバータ15A
は直流電圧の正極P と中性点C 間に接続され、通常のイ
ンバータ15B は中性点C と直流電圧の負極N 間に接続さ
れる。
【0049】通常のインバータ15A,15B には、その出力
電力の瞬時値Pa,Pb を演算して出力する電力演算部41A,
41B を備えており、NPCインバータ12A,12B には、直
流電圧の正極P と中性点C 間から供給される電力Ppと、
中性点C と負極N 間から供給される電力Pnを分離して検
出する電力演算部61を備えている。62A,62B は演算され
た各電力を正負に別けて加算し正負の総合電力PTp,PTn
を求める加算部、42はは正負の総合電力PTp,PTn の偏差
を減少させるように制御信号αを出力し可変定数の値を
変化させる負荷バランス制御部である。
【0050】上記構成において、全体の電動機駆動シス
テムが運転を開始すると、加算部62A からは直流電圧の
正極P と中性点C 間から供給される総合電力PTp が出力
され、加算部62B からは中性点C と直流電圧の負極N 間
から供給される総合電力PTnが出力される。そして、こ
の総合電力PTp,PTn に偏差が生じると、該偏差を減少さ
せるように負荷バランス制御部42から制御信号αが出力
され、ツインモータ16に交流電力を供給する2組のイン
バータ15A,15B の出力電力が互いに反対方向に増減する
ように制御され、直流電源の中性点電圧の変動を抑制す
ることができる。 本実施例によれば、システム全体の
負荷バランスを監視し制御を行うので、互いの変動補償
制御が干渉することなく、また、負荷分担率が大きくば
らつくことなく、効果的な中性点電位の変動補償を行う
ことができる。
【0051】本発明の請求項1に対応する実施例の構成
を図5に示す。この実施例は、圧延設備におけるスラブ
の搬送テーブルの電動機駆動システムを簡略化したもの
である。
【0052】図5において、4台の通常のインバータ15
A,15B で駆動される電動機16A,16Bは、スラブを移動さ
せる搬送テーブルの複数のローらを駆動するものであ
り、搬送テーブル上をスラブが移動することによって各
電動機に課される負荷率が変化する。この場合、図5に
示すように、電動機16A と16B をライン上に交互に配設
することにより、通常のインバータ15A と15B の総合し
た負荷をバランスさせることが可能となる。すなわち、
スラブの移動によって隣接する搬送ローらが順次、機械
的に結合され、隣接する電動機16A,16B の平均負荷がバ
ランスし、直流電圧の正極P と中性点C 間に接続される
通常のインバータ15A と、中性点C と直流電圧の負極N
間に接続される通常のインバータ15B の平均負荷がバラ
ンスする。
【0053】この実施例によれば、直流電圧の正極P と
中性点C 間及び中性点C と負極N 間から通常のインバー
タ15A,15B へ供給される平均電力がバランスし、中性点
電位の変動を抑制することができる。
【0054】本発明の請求項8及び請求項9に対応する
実施例の構成を図6に示す。図6(a) は2つのコンバー
タを用いた実施例で、19は交流電源1から絶縁された2
つの交流電圧を得る変圧器、20A,20B は2つの交流電圧
をそれぞれ第1、第2の直流電圧に変換する第1、第2
のコンバータ、22A,22B は第1、第2の直流電圧を平滑
するためのコンデンサである。第1、第2の直流電圧は
直列に加算されて直流電圧P,N として出力され、その直
列接続点から中性点電圧C が得られる。 この実施例に
よれば、直流電圧の正極P と中性点C から供給される電
力と中性点C と直流電圧の負極N から供給される電力に
アンバランスが生じたとき、第1、第2のコンバータの
出力電力を変化させ中性点電圧の変動を抑制することが
できる。
【0055】図6(b) は1つのコンバータを用いた実施
例で、19は交流電源1から絶縁された交流電圧を得る変
圧器、20は絶縁された交流電圧を直流電圧P,N に変換す
るコンバータ、22A,22B は直流電圧P,N の正極P と負極
N 間に直列接続され、直流電圧を平滑するとともに中性
点電圧C を得るコンデンサである。この実施例によれ
ば、1つのコンバータで直流電源を構成することがで
き、更に、低コスト・省スペース化を実現することがで
きる。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、NPCインバータに直
流電圧を供給する直流電源と、通常のインバータに直流
電圧を供給する直流電源を共有して1つの直流電源から
共通の直流電圧を供給することができ、電源設備を小形
化することが可能となり、省スペース化・低コスト化を
実現することの可能な電動機駆動システムを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1に対応する実施例の構成図。
【図2】本発明の請求項1乃至請求項6に対応する実施
例の構成図。
【図3】図2の負荷バランス制御信号αを生成する具体
的な実施例を示す図で、(a) は本発明の請求項5に対応
する実施例の構成図、(b) は本発明の請求項6に対応す
る実施例の構成図。
【図4】本発明の請求項7に対応する実施例の構成図。
【図5】本発明の請求項1に対応する実施例の構成図。
【図6】本発明で用いる直流電源の具体的な実施例を示
す図で、(a) は本発明の請求項8に対応する実施例の構
成図、(b) は本発明の請求項9に対応する実施例の構成
図。
【図7】従来の電動機駆動システムの構成図。
【符号の説明】
1…交流電源 12,12A,12B…N
PCインバータ 13,13A,13B,16A,16B…電動機 15A,15B …通常
のインバータ 16…ツインモータ 17…速度検出器 18A,18B …電流検出器 19…変圧器 20,20A,20B…コンバータ 21…直流電源 31…速度制御部 32…磁束制御部 33…除算器 34A,34B …制御
部 35A,35B …3相2相変換器 36A,36B,37A,37
B …電流制御器 38A,38B,40A,40B …2相3相変換器 39A,39B …PW
M制御部 41A,41B …電力演算部 42…負荷バラン
ス制御部 51A,51B …電圧検出器 52…負荷バラン
ス制御部 61…電力演算部 62A,62B …加算
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−131994(JP,A) 特開 平7−7957(JP,A) 特開 平6−284788(JP,A) 特開 平3−49590(JP,A) 特開 平2−299499(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/46 - 5/52 H02P 7/67 - 7/80 H02M 7/42 - 7/98 H02P 5/408 - 5/412 H02P 7/628 - 7/632 H02P 21/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源から中性点を有する直流電圧を得
    る直流電源と、この中性点を有する直流電圧を交流電圧
    に変換し交流電動機を駆動するNPCインバータと、直
    流電圧の正極と中性点間及び中性点と負極間にそれぞれ
    接続され直流電圧を交流電圧に変換し交流電動機を駆動
    するインバータを備え、直流電圧の正極と中性点間に接
    続されるインバータと中性点と直流電圧の負極間に接続
    されるインバータの負荷をバランスさせ、NPCインバ
    ータとインバータの直流電源を共有することを特徴とす
    る電動機駆動システム。
  2. 【請求項2】交流電源から中性点を有する直流電圧を得
    る直流電源と、この中性点を有する直流電圧を交流電圧
    に変換し交流電動機を駆動するNPCインバータと、直
    流電圧の正極と中性点間及び中性点と負極間にそれぞれ
    接続され直流電圧を交流電圧に変換しツインモーターを
    駆動するインバータを備え、直流電圧の正極と中性点間
    に接続されるインバータと中性点と直流電圧の負極間に
    接続されるインバータの負荷をバランスさせ、NPCイ
    ンバータとインバータの直流電源を共有することを特徴
    とする電動機駆動システム。
  3. 【請求項3】請求項1及び請求項2のいずれかに記載の
    電動機駆動システムにおいて、前記インバータは、負荷
    バランス制御信号に応じて出力を変化させる負荷バラン
    ス制御手段を備え、直流電圧の正極と中性点間に接続さ
    れるインバータと中性点と直流電圧の負極間に接続され
    るインバータの出力をバランスさせることを特徴とする
    電動機駆動システム。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の電動機駆動システムにお
    いて、前記インバータは、それぞれトルク指令に可変定
    数を乗じて第2のトルク指令を生成し、この第2のトル
    ク指令に応じてインバータをPWM制御する制御手段を
    備え、前記負荷バランス制御信号に応じて前記可変定数
    の値を変えて前記第2のトルク指令を変化させ直流電圧
    の正極と中性点間に接続されるインバータと中性点と直
    流電圧の負極間に接続されるインバータの出力をバラン
    スさせることを特徴とする電動機駆動システム。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の電動機駆動システムにお
    いて、前記負荷バランス制御手段は直流電圧の正極と中
    性点間及び中性点と負極間にそれぞれ接続される2組の
    インバータのそれぞれの出力電力の偏差に基づいて負荷
    バランス制御信号を出力する手段を備え、インバータの
    それぞれの出力電力をバランスさせることを特徴とする
    電動機駆動システム。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の電動機駆動システムにお
    いて、前記負荷バランス制御手段は直流電圧の正極と中
    性点間及び中性点と負極間の検出電圧の偏差に基づいて
    負荷バランス制御信号を出力する手段を備え、この負荷
    バランス制御信号に応じてインバータのそれぞれの出力
    電力を補正してバランスさせることを特徴とする電動機
    駆動システム。
  7. 【請求項7】請求項4に記載の電動機駆動システムにお
    いて、前記NPCインバータは直流電圧の正極と中性点
    間及び中性点と負極間から供給されるそれぞれの電力P
    p,Pnを検出する手段を備え、直流電圧の正極と中性点間
    及び中性点と負極間に接続される前記インバータはそれ
    ぞれの出力電力Pa,Pb を検出する手段を備え、前記電力
    Pp,Pn と出力電力Pa,Pb から、直流電圧の正極と中性点
    間及び中性点と負極間から供給されるそれぞれの総合電
    力PTp,PTn を演算する電力演算手段と、この総合電力PT
    p,PTn の偏差に応じて負荷バランス制御信号を出力する
    負荷バランス制御部を備え、この負荷バランス制御信号
    に応じて直流電圧の正極と中性点間及び中性点と負極間
    に接続されるインバータの総合出力をバランスさせるこ
    とを特徴とする電動機駆動システム。
  8. 【請求項8】請求項1及び請求項2のいずれかに記載の
    電動機駆動システムにおいて、前記直流電源は、交流電
    源から第1、第2の直流電圧を得、この第1、第2の直
    流電圧を加算するように直列接続する第1、第2のコン
    バータで構成し、前記第1、第2のコンバータの直列接
    続点から直流電圧の中性点を得るすることを特徴とする
    電動機駆動システム。
  9. 【請求項9】請求項1及び請求項2のいずれかに記載の
    電動機駆動システムにおいて、前記直流電源は、交流電
    源から直流電圧を得るコンバータと、前記直流電圧の正
    極と負極間に直列接続される2組のコンデンサで構成
    し、前記コンデンサの直列接続点から前記直流電圧の中
    性点を得ることを特徴とする電動機駆動システム。
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