JP7249261B2 - モータ制御装置、並びにそれを用いた電動パワーステアリング装置 - Google Patents

モータ制御装置、並びにそれを用いた電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、モータを駆動制御するモータ制御装置、並びにモータ制御装置を搭載する電動パワーステアリング装置に関する。
インバータによってモータを駆動制御するモータ制御装置は、多相の巻線を有するモータをパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)により制御する。モータが三相モータの場合には、三相の巻線にそれぞれ印加する電圧指令値と、PWMの基準となるキャリア信号とを比較して、三相インバータのスイッチング素子のオンとオフを切り替えることで、三相の巻線電流が制御される。このように電流を制御することでモータの出力トルクが制御される。電圧指令値は、インバータの出力電流の検出値とモータ回転子位置の位相に基づいて、印加電圧の大きさおよび位相を演算した結果得られる。
三相インバータは6個のスイッチング素子で構成される。モータの出力トルクは電流量に比例するため、大きなトルクを出すには、必要な電流量に見合った電流耐量を持つスイッチング素子を用いる必要がある。これに対し、複数のインバータを並列に接続することで、各インバータのスイッチング素子の電流耐量を増大させることなく、所望の電流量をモータ巻線に流すことができる。
このように、複数のインバータを並列に接続する場合、スイッチング素子個々の素子特性の違いによって、スイッチング素子のオンおよびオフのタイミングがずれると、モータを経由せずにインバータ間を流れる横流電流(以下、「横流」と記す)が発生する。
このような横流を抑制する従来技術として、特許文献1に記載の技術が知られている。本技術では、並列接続された複数のインバータの各出力電流値の平均値と、各出力電流値との偏差を検出し、この偏差が零となるようにPWM制御信号のパルス幅が補正される。
特開平10-94259号公報
上記従来技術では、モータが複数の系統の巻線を有する場合には、一系統の巻線に流れる電流がモータの磁気回路を介して他系統の巻線のインダクタンスを変化させることで流れる電流の量が変化する磁気干渉を生じるため、横流の抑制が難しい。
そこで、本発明は、モータが複数の系統の巻線を有する場合に横流を抑制できるモータ制御装置、並びにそれを用いた電動パワーステアリング装置を提供する。
上記課題を解決するために、本発明によるモータ制御装置は、モータを複数のインバータによって駆動制御するものであって、モータは、互いに独立する第1巻線および第2巻線を有し、複数のインバータは、第1巻線に並列に接続される第1インバータおよび第2インバータと、第2巻線に並列に接続される第3インバータおよび第4インバータと、を含み、第1インバータと第2インバータとの間に流れる横流電流を零に近づけるように、第1インバータおよび第2インバータを制御する制御部を備える。
また、上記課題を解決するために、本発明による電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールと、ステアリングホイールの操作に応じてタイヤを転舵するステアリング機構と、ステアリングホイールのトルクに応じてモータトルクを発生するモータ制御装置と、ステアリングホイールのトルクおよびモータトルクをステアリング機構に伝達するステアリングアシスト機構と、を備えるものであって、モータ制御装置は、上記本発明によるモータ制御装置である。
また、上記課題を解決するために、本発明による電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールと、ステアリングホイールの操作に応じてタイヤを転舵するステアリング機構と、ステアリングホイールの操作入力を、電気的通信によって取得し、操作入力に応じてモータトルクを発生するモータ制御装置と、モータトルクをステアリング機構に伝達するステアリングアシスト機構と、を備えるものであって、モータ制御装置は、上記本発明によるモータ制御装置である。
本発明によれば、複数のインバータの同時かつ高応答な制御が可能になる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施例1であるモータ駆動システムの全体構成を示すブロック図である。 実施例1におけるインバータの主回路構成を示す回路図である。 図1における相出力部の一例の回路構成図である。 図1における相出力部の他の一例の回路構成図である。 図1における相出力部の他の一例の回路構成図である。 図1に示す制御部2が備えるモータ制御部の構成を示す機能ブロック図である。 PWM変調部507におけるPWM変調制御によるオン・オフ制御用スイッチング信号の作成手段を示す波形図である。 図1に示す制御部2が備えるPWM信号の補正部の構成を示す機能ブロック図である。 実施例2であるモータ駆動システムにおけるモータの構成を示す断面図である。 図9に示す固定子の断面の一部を示す部分断面図である。 実施例3であるモータ駆動システムにおけるモータの構成を示す断面図である。 図11に示す固定子の断面の一部を示す部分断面図である。 実施例5である電動パワーステアリング装置の全体構成図である。 実施例7である電動パワーステアリング装置の全体構成図である。
以下、本発明の実施形態について、下記の実施例1~8により、図面を用いながら説明する。なお、各図において、参照番号が同一のものは同一の構成要件あるいは類似の機能を備えた構成要件を示している。
図1は、本発明の実施例1であるモータ駆動システムの全体構成を示すブロック図である。
図1に示すように、モータ1は、二つの異なる系統の三相巻線である巻線Aおよび巻線Bを備え、一つの回転軸を有している。巻線Aおよび巻線Bは互いに独立した三相巻線であり、各々が、U相巻線、V相巻線およびW相巻線を備える。
巻線Aには、インバータA1およびインバータA2の主回路部が、それぞれ相出力部A1および相出力部A2を介して、並列に接続される。同様に、巻線Bには、インバータB1およびインバータB2の主回路部が、それぞれ相出力部B1および相出力部B2を介して、並列に接続される。インバータA1,A2,B1,B2を駆動する制御信号は、制御部2から与えられる。
図2は、本実施例1におけるインバータの主回路構成を示す回路図である。
図2に示すインバータ3(主回路部)の構成は、図1に示したインバータA1,A2,B1,B2において共通し、6個の半導体スイッチング素子で構成される三相フルブリッジ回路を有する。すなわち、インバータ3は、U相出力UIに接続される上アームSupと下アームSun、V相出力VIに接続される上アームSvpと下アームSvn、およびW相出力WIに接続される上アームSwpと下アームSwnの6素子で構成される。また、直流側の正入力Pと基準入力Nの短絡防止用抵抗としてシャント抵抗301が設けられる。
なお、本実施例1では、半導体スイッチング素子としてMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が用いられるが、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの他の半導体スイッチング素子が用いられてもよい。
図3は、図1における相出力部(A1,A2,B1,B2)の一例の回路構成図である。
図3に示す相出力部4の回路構成は、図1における相出力部A1,A2,B1,B2に共通する(図4-5についても同様)。
図3に示すように、相出力部4は、インバータ3(図2)のU相出力UI、V相出力VIおよびW相出力WIと、それぞれ、モータ1の三相巻線のU相入力UM、V相入力VMおよびW相入力WMとの間に、互いに直列接続される電流遮断用のリレー401、リアクトル402および電流検出器403を備える。
図4は、図1における相出力部(A1,A2,B1,B2)の他の一例の回路構成図である。
図4に示す相出力部4は、UI、VIおよびWIと、それぞれ、UM、VMおよびWMとの間に、互いに直列接続されるリレー401およびリアクトル402を備えているが、図3に示すような電流検出器403は備えていない。
図5は、図1における相出力部(A1,A2,B1,B2)の他の一例の回路構成図である。
図5に示す相出力部4は、UI、VIおよびWIと、それぞれ、UM、VMおよびWMとの間に接続されるリアクトル402を備えているが、図3に示すようなリレー401および電流検出器403は備えていない。
ここで、リレー401は、いずれかのインバータに動作異常(例えば、半導体スイッチング素子の短絡故障など)が発生した場合に、モータ1とインバータとの接続を遮断する。これにより、正常な他のインバータによりモータ1の運転を継続させることができる。なお、リレー401としては、機械式リレー(電磁リレー)や半導体リレーが用いられる。
また、リアクトル402は、並列接続されるインバータ間(例えば、インバータA1とインバータA2の間(図1))に発生する横流を抑制する。本実施例1では、後述するように、制御部2(図1)における横流制御によって横流を抑制するので、リアクトル402のインダクタンスを小さな値に抑制することができる。
なお、図4および図5に示す相出力部4は、各相の電流を検出する電流検出器403(図3)を備えていない。そこで、シャント抵抗301(図2)に流れる直流電流を検出して、検出された直流電流から三相電流を再現する、いわゆるワンシャント方式によって、電流検出器403と同様に、三相の電流情報を取得する。
図6は、図1に示す制御部2が備えるモータ制御部の構成を示す機能ブロック図である。なお、本実施例1では、モータ制御部において、いわゆるベクトル制御方式が適用される。
モータ制御部510は、インバータA1,A2,B1,B2(図1)を駆動する制御信号(PWM信号)を作成する。なお、図6は、インバータ1台分の機能ブロック図である。
トルク/電流換算部501は、上位制御部から与えられるトルク指令に基づいて、d軸電流指令値Idsおよびq軸電流指令値Iqsを作成する。なお、トルク/電流換算部501は、これら電流指令値を、トルクと電流の変換係数Ktを用いて演算したり、予め求めるマップ(トルク-電流指令マップ)に基づいて設定したりする。
検出電流演算部502は、電流検出器403(図3)もしくはシャント抵抗301(図1)からの信号電圧すなわち電流検出器出力に基づいて、d軸電流検出値Idcおよびq軸電流検出値Iqcを演算する。
電流制御部503は、d電流指令値Idsとd軸電流検出値Idcとの偏差(Ids-Idc)、およびq電流指令値Iqsとq軸電流検出値Iqcとの偏差(Iqs-Iqc)に対して、比例積分制御演算を実行して、演算値を出力する。
電圧指令演算部504は、電流制御部503の出力する比例積分制御演算値と、式(1)で表される電圧方程式とに基づいて、d軸電圧指令値Vdsおよびq軸電圧指令値Vqsを作成する。
Figure 0007249261000001
式(1)において、R,L,L,Kは、いずれもモータの特性を表す定数であり、それぞれ、1相分の抵抗値、d軸インダクタンス、q軸インダクタンス、誘起電圧定数である。また、pは微分演算子であり、ωは速度(角速度)である。
位相速度演算部505は、モータ1が備える位置センサ(例えば、エンコーダ)の出力信号に基づいて、位相θを演算して出力するとともに、式(2)すなわち位相θの時間微分により速度(角速度)ωを演算して出力する。なお、前述の電圧指令演算部504は、式(1)におけるωの値を、位相速度演算部505の出力する速度(角速度)の値に設定する。
Figure 0007249261000002
dq/三相変換部506は、式(3)および式(4)を用いて、d軸電圧指令値Vdsおよびq軸電圧指令値Vqsを、三相電圧指令値、すなわちU相電圧指令値Vus、V相電圧指令値VvsおよびW相電圧指令値Vwsに変換する。
Figure 0007249261000003
Figure 0007249261000004
式(3)は、回転座標系におけるd軸電圧Vおよびq軸電圧Vを、固定座標系における二相電圧Vα,Vβに変換する。なお、dq/三相変換部506は、式(3)におけるθの値を、位相速度演算部505が出力する位相の値に設定する。
さらに、式(4)は、二相電圧Vα,Vβを三相電圧V,V,Vに変換する。なお、式(4)におけるλは、変換の種類により異なる係数であり、絶対変換(変換の前後で電力が変化しない)では「λ=(2/3)1/2」であり、相対変換では「λ=1」である。
PWM変調部507は、三相電圧指令値Vus,Vvs,Vwsの振幅の大小を、振幅の大きさがインバータ3(図2)の直流入力電圧の大きさである方形波パルス電圧のパルス幅の長短に置き換える、いわゆるパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)制御を実行する。その結果、モータ1にはデューティー比が周期的に変化する方形波パルス電圧が印加される。
より具体的には、PWM変調部507は、PWM変調制御により、インバータ3(図2)における各半導体スイッチング素子に与えるオン・オフ制御用スイッチング信号(ゲート制御信号)を作成する。このゲート制御信号により各半導体スイッチング素子がオン・オフ制御されると、インバータ3(図2)はパルス幅変調された方形波パルス電圧を出力する。
なお、PWM変調部507においては、キャリア-変調波(正弦波)比較方式のパルス幅変調が用いられる。このため、方形波パルス電圧のデューティー比は、キャリア信号の周期毎に更新される。したがって、キャリア周波数を変調波(正弦波)の周波数よりも十分高くすることにより、平均電圧が変調波(正弦波)に近似できる方形波パルス電圧列が出力される。
図7は、PWM変調部507におけるPWM変調制御によるオン・オフ制御用スイッチング信号の作成手段を示す波形図である。
なお、変調波となる三相電圧指令値の周波数よりも十分に高い周波数のキャリア信号(図7では三角波)が用いられる。このため、図7に示すように、三相電圧指令値V,V,Vは、キャリア信号の数周期分の時間範囲では、一定値とみなせる。
PWM変調部507は、三相電圧指令値V,V,Vとキャリア信号の大きさを比較することにより、図7中のスイッチング信号、すなわちオン・オフ制御用スイッチング信号(ゲート制御信号)を作成する。
図7中では、スイッチング信号のレベルの「High」および「Low」を、それぞれ「1」および「0(零)」で示している。例えば、U相については、U相電圧指令値Vがキャリア信号よりも大きな時間範囲で、スイッチング信号を1とし、U相電圧指令値Vがキャリア信号よりも小さな時間範囲で、スイッチング信号を0(零)とする。U相電圧指令値Vとキャリア信号が等しくなる時点で、スイッチング信号の1と0(零)を切り替える。
スイッチング信号が1であれば、上アームSupがオン状態であり、かつ下アームSunがオフ状態である。また、スイッチング信号が0であれば、上アームSupがオフ状態であり、下アームSunがオン状態である。また、スイッチング信号の1と0(零)が切り替わると、上アームSupおよび下アームSunのオン・オフ状態が、相補的に切り替わる。これにより、U相出力UIの相電圧は、図7中の領域(a)および(b)については、図7中最下段の波形となり、電圧指令値Vがパルス状に変調された波形がモータ1の巻線に交流電圧として印加される。
V相、W相についても、U相と同様に、電圧指令値(V,V)とキャリア信号の大小関係に応じて、スイッチング信号が作成される。その結果、図7中の、領域(a),(b)については、それぞれ図7中の左下および右下に示すようなスイッチング信号が作成される。
次に、本実施例における横流抑制手段について説明する。
図8は、図1に示す制御部2が備えるPWM信号の補正部の構成を示す機能ブロック図である。
モータ制御部510は、インバータA1,A2,B1,B2(図1)を駆動するPWM信号を作成するが、インバータA1を駆動するPWM信号を作成するモータ制御部510A1と、インバータA2を駆動するPWM信号を作成するモータ制御部510A2と、インバータB1を駆動するPWM信号を作成するモータ制御部510B1と、インバータB2を駆動するPWM信号を作成するモータ制御部510B2とを備えている。なお、モータ制御部510A1,510A2,510B1,510B2の各々は、図6に示す構成を有する。
インバータAの補正部520は、モータ1の巻線Aに並列接続されるインバータA1およびインバータA2の制御信号であるPWM信号を補正する。また、インバータBの補正部530は、モータ1の巻線Bに並列接続されるインバータB1およびインバータB2の制御信号であるPWM信号を補正する。
なお、インバータAの補正部520とインバータBの補正部は、同様の構成を有する。そこで、以下、インバータAの補正部520を代表として、その構成および機能について説明する。
図8に示すように、インバータAの補正部520は、インバータA1とインバータA2の電流検出値から横流値を演算する横流演算部521と、横流演算部521が演算する横流値に応じて横流を抑制する出力を演算する抑制制御部522と、モータ1の巻線Bに通流される電流から巻線Aへの磁気干渉を演算する干渉量演算部524と、抑制制御部522と干渉量演算部524の出力にもとづいて、PWM信号の補正量を演算する補正量演算部523と、前記補正量にもとづいてモータ制御部510A1と510A2のPWM信号をそれぞれ補正実行する補正反映部525で構成されている。
横流演算部521は、式(5)および式(6)を用いて、インバータA1,A2の三相の電流検出値から、インバータA1,A2間の横流(d軸横流値,q軸横流値)を演算して、出力する。
Figure 0007249261000005
Figure 0007249261000006
式(5)は、三相電流I,I,Iを固定座標系における二相電流Iα,Iβに変換する。横流演算部521は、式(5)に基づいて、インバータA1の二相電流Iα1,Iβ1、並びにインバータA2の二相電流Iα2,Iβ2を演算する。さらに、横流演算部521は、固定座標系における二相横流値として、Iα1とIα2の電流差分、並びにIβ1とIβ2の電流差分を演算する。
さらに、式(6)は、固定座標系における二相電流Iα,Iβを回転座標系におけるd軸電流Iおよびq軸電流Iに変換する。なお、式(6)におけるλは、前述の式(4)と同様に、変換の種類により異なる係数である。横流演算部521は、式(6)に基づいて、固定座標系における二相横流値、すなわち、Iα1とIα2の電流差分、並びにIβ1とIβ2の電流差分から、回転座標系における電流差分すなわち横流(d軸横流値,q軸横流値)を演算する。
抑制制御部522は、横流演算部521が演算するd軸横流値およびq軸横流値に対して電流制御を実行して、d軸横流値およびq軸横流値を零に近づけるような電圧指令値を作成して出力する。なお、抑制制御部522における制御ゲインKccは、式(7)で表される。なお、「Fcc」は電流応答設定周波数であり、Lはリアクトル402(図3-5)のインダクタンス値である。
Figure 0007249261000007
ここで、抑制制御部522による電流制御出力、すなわち横流抑制のための電圧指令の補正量については、以下において、d軸成分を「Vccd1」と記し、q軸成分を「Vccq1」と記す。
干渉量演算部524は、モータ1の巻線Aと巻線Bの間に発生する系統間の磁束干渉量を演算する。
ここで、磁束干渉とは、巻線Aおよび巻線Bの一方の巻線に流れる電流により発生する磁束が、固定子鉄心などからなる磁気回路を介して他方の巻線とも鎖交して、他方の巻線の電圧値に影響することを意味している。
そこで、本実施例では、本発明者の検討に基づき、磁束干渉量を、巻線Aのd軸電圧成分Vcvd1およびq軸電圧成分Vcvq1、並びに巻線Bのd軸電圧成分Vcvd2およびq軸電圧成分Vcvq2とする。さらに、本発明者の検討に基づき、干渉量演算部524は、巻線A,Bのdq軸電流に対して、式(8)に基づいてVcvd1およびVcvq1を演算するとともに、式(9)に基づいてVcvd2およびVcvq2を演算する。
Figure 0007249261000008
Figure 0007249261000009
式(8)および式(9)において、Id1,Iq1,Id2およびIq2は、それぞれ、巻線Aのd軸電流検出値、巻線Aのq軸電流検出値、巻線Bのd軸電流検出値および巻線Bのq軸電流検出値である。
なお、図8に示すように、干渉量演算部524は、モータ制御部510A1,510A2,510B1,510B2の各々から電流検出値、すなわち三相のインバータ出力電流検出値を取得し、取得された電流検出値から、式(5)および式(6)に基づいて、巻線A,Bの各電流(Id1,Iq1,Id2,Iq2)を演算する。
式(8)におけるパラメータLqd1,Lq1,Ldq3およびLq3は、Vcvd1の演算において、それぞれId1,Iq1,Id2およびIq2と乗算されるインダクタンス値を表す。また、式(8)におけるパラメータLd1,Lqd1,Ld3およびLqd3は、Vcvq1の演算において、それぞれId1,Iq1,Id2およびIq2と乗算されるインダクタンス値を表す。
式(9)におけるパラメータLqd2,Lq2,Ldq4およびLq4は、Vcvd2の演算において、それぞれId1,Iq1,Id2およびIq2と乗算されるインダクタンス値を表す。また、式(9)におけるパラメータLd2,Lqd2,Ld4およびLqd4は、Vcvq2の演算において、それぞれId1,Iq1,Id2およびIq2と乗算されるインダクタンス値を表す。
これらのインダクタンス値としては、予め磁界解析や実験により求めた値が、干渉量演算部524に設定される。式(8)および式(9)によれば、巻線Aおよび巻線Bの電流検出値に基づいて、巻線Aと巻線Bとの間の磁束干渉を演算により数値化することができるので、磁束干渉を横流抑制制御に正確に反映することができる。
なお、磁束干渉量は、巻線A,B間の相互作用(磁束干渉)の状態が電流量で変化することから、巻線Aにおいては巻線Bの電流量を用いて所定係数倍して出力し、かつ巻線Bにおいては巻線Aの電流量を用いて所定係数倍して出力するような、比例特性としてもよい。すなわち、インバータ補正部A,B(図8)を備える制御部2(図1)は、一方の巻線に流れる電流量に応じた比例演算に基づいて横流を零に近づけるように、並列接続される各インバータを制御してもよい。
このような磁束干渉量の演算は、例えば、事前にモータの系統間の磁束干渉が小さいことがわかっている場合に用いることができ、磁束干渉量の演算を簡略化することができる。
補正量演算部523は、抑制制御部522が演算する電流制御出力Vccd1およびVccq1と、干渉量演算部524が演算する磁束干渉量Vcvd1およびVcvq1を用いて、式(10)に基づいて、巻線AへのインバータA1の出力電圧の補正量、すなわちd軸電圧補正量ΔVd1およびq軸電圧補正量ΔVq1を演算する。また、補正量演算部523は、Vccd1,Vccq1,Vcvd1およびVcvq1用いて、式(11)に基づいて、巻線AへのインバータA2の出力電圧の補正量、すなわちd軸電圧補正量ΔVd2およびq軸電圧補正量ΔVq2を演算する。
Figure 0007249261000010
Figure 0007249261000011
補正反映部525は、インバータA1の出力電圧の補正量ΔVd1およびΔVq1に相当する時間幅(パルス幅補正量)をパルス幅変調により演算して、演算された時間幅をモータ制御部510A1が作成するPWM信号に対して加算して、補正されたPWM信号を作成してインバータA1に与える。
また、補正反映部525は、インバータA2の出力電圧の補正値ΔVd2およびΔVq2に相当する時間幅(パルス幅補正量)をパルス幅変調により演算して、演算された時間幅をモータ制御部510A2が作成するPWM信号に対して加算して、補正されたPWM信号を作成してインバータA2に与える。
これら補正されたPWM信号によってインバータA1,A2の半導体スイッチング素子をオン・オフ制御することにより、インバータA1およびインバータA2間の横流を抑えることができる。
なお、図8に示すインバータB補正部530は、上述のインバータA補正部520と、同様な構成を有し、かつ同様に動作する。したがって、インバータB補正部530によって補正されたPWM信号によってインバータB1,B2の半導体スイッチング素子をオン・オフ制御することにより、インバータB1およびインバータB2間の横流を抑えることができる。
上述のように、本実施例1によれば、複数の系統の巻線を有するモータを駆動する複数のインバータ間における横流を抑制することができる。このため、モータ制御システムは、モータ巻線に効率的に電流を通流することができる。その結果、小電流から大電流までの広い電流範囲で、電流応答性とトルク制御精度が向上する。
図9は、本発明の実施例2であるモータ駆動システムにおけるモータの構成を示す断面図である。なお、本図9は、モータの回転軸に垂直な方向における固定子および回転子の断面を示す。本実施例2において、モータ以外の構成は、前述の実施例1と同様である。
図9に示すように、本実施例2においては、モータの固定子における固定子鉄心が二つの領域、図中では右半分の領域と左半分の領域、を有する。すなわち、固定子鉄心は、回転軸方向に沿って延びかつ回転軸を含む仮想平面を境界面として、二つの領域に分かれている。一方の領域(右半分の領域)には巻線Aが集中巻きで巻装され、他方の領域(左半分の領域)には巻線Bが集中巻きで巻装される。
本実施例2によれば、固定子鉄心および巻線の構成を複雑にすることなく、二系統の巻線を備えるモータを構成することができる。このため、二系統の巻線を備えるモータを小型化できる。また、二系統の巻線の生産性が向上する。
図10は、図9に示す固定子の断面の一部を示す部分断面図である。
図10に示すように、巻線Aと巻線Bは、固定子鉄心における前述の二つの領域の境界面で分離されている。したがって、境界面において巻線A,B間に絶縁体を設けることにより、巻線A,B間を固定子鉄心の周方向において二か所絶縁すれば、巻線間の短絡を防止することができる。
本実施例2におけるモータでは、巻線A,B間の磁束干渉が、上記境界面で起きる。したがって、磁束干渉が起きる領域が、固定子鉄心の周方向における二か所の巻線A,B間に制限される。このため、巻線間の磁束干渉量を低減することができる。したがって、干渉量演算部524の出力は小さくなるため、実施例1について前述したように、事前に求めた比例特性を用いるなど、磁束干渉量の演算手段を簡略化できる。
図11は、本発明の実施例3であるモータ駆動システムにおけるモータの構成を示す断面図である。なお、本図10は、モータの回転軸に垂直な方向における固定子および回転子の断面を示す。本実施例3において、モータ以外の構成は、前述の実施例1と同様である。
図11に示すように、本実施例3においては、巻線Aおよび巻線Bの各々は、回転子鉄心の周方向に沿って、全周にわたって分布巻きで固定子鉄心に巻装される。固定子鉄心において巻線Aおよび巻線Bが巻装される領域は、固定子鉄心の径方向に沿って二つの領域に分かれている。すなわち、巻線A,B間の境界面は、固定子鉄心の周方向の全周にわたり、かつ回転子の回転軸方向に延びている。なお、図11においては、この境界面に対して、巻線Aおよび巻線Bが巻装される領域は、それぞれ、固定子の径方向で内周側および外周側に位置している。巻線A,Bは、このような広い境界面で隣接するため、巻線間の磁束干渉量が増大する。
図12は、図11に示す固定子の断面の一部を示す部分断面図である。
図12に示すように、本実施例3においては、分布巻きにより、内周側の巻線Aと外周側の巻線Bの同一相(図12はU相)が、一部同じ固定子スロット内に位置し、一部オーバーラップして重なり合っている。このため、モータのトルクリプルを低減することができる。また、巻線系統間の磁束干渉が大きくなるので、干渉量演算部524の出力が電流値によって大きく変化する。
本実施例3によれば、複数系統の巻線を有し、磁束干渉量が大きなモータを、並列接続される複数のインバータによって、横流を抑制しながら、低いトルクリプルで駆動できる。
次に、本発明の実施例4であるモータ駆動システムについて説明する。なお、本実施例4において、モータは図11,12に示した断面構造を有し、モータ以外の構成は実施例1と同様である。
図11,12に示すような円環状に巻装される巻線は、内周側と外周側で周長が異なるため、内周側の巻線Aの電気定数(抵抗、インダクタンス、誘起電圧定数など)が外周の巻線Bよりも小さな値となる。いわば、巻線Aおよび巻線Bは、電気的に非対称な構成を有する。本実施例4では、このような非対称な構成に応じて、電気定数が小さい内周側の巻線Aの電流を優先して制御して横流れを抑制する。より、具体的には、巻線Bの電流は一定に固定して、巻線Aの電流を横流が零になるように制御する。これにより、応答の収束性を向上できる。
本実施例4によれば、電気的に非対称な複数系統の巻線を有し、磁束干渉量が大きなモータを、並列接続される複数のインバータによって、高応答に横流を抑制しながら、低いトルクリプルで駆動できる。
図13は、本発明の実施例5である電動パワーステアリング装置の全体構成図である。
図13に示すように、本実施例5の電動パワーステアリング装置は、モータ102と、モータ102を制御する制御装置101を備えるモータシステム制御装置100によって駆動される。このモータシステム制御装置100は、上述の実施例1~4のモータ駆動システムのいずれかから構成される。
モータ102は、ステアリングアシスト機構203に機械的に接続されている。ステアリングアシスト機構203は、ステアリングホイール201からのハンドル操作入力(トルク)を、トルクセンサ202を介して、モータシステム制御装置100におけるモータ102の補助力(モータトルク)と合わせて、ステアリング機構204へ操舵力を伝達する。ステアリング機構204は、タイヤ205に機械的に接続されており、操舵力を受けて横方向へ移動し、タイヤ205の向きを変更する。このように、ステアリング機構204は、ステアリングホイール201の操作に応じてタイヤ205を転舵することにより、車両の操舵を行う。モータシステム制御装置100による補助力(モータトルク)は、トルクセンサ202によって検出されるハンドル操作入力(トルク)に応じて、モータ102から出力される。
トルクセンサ202によってステアリングホイール201からのハンドル操作入力が零であることが検知されると、補正量演算部523(図8)は、補正量を演算して、補正反映部525(図8)への出力を更新する。すなわち、インバータ補正部A,B(図8)を備える制御部2(図1)は、ハンドル操作が実質なされていない場合に、インバータ間における横流を零に近づけるように、各インバータを制御する。
これにより、横流が抑制されて、微小電流条件での並列接続されたインバータ間の制御特性を向上できる。したがって、ハンドル操作量の小さい条件でのモータ制御特性を改善できるので、運転者は、違和感なく、ハンドル操作を行うことができる。
次に、本発明の実施例6である電動パワーステアリング装置について説明する。なお、本実施例6の全体構成は、前述の実施例5(図13)と同様である。
本実施例6においては、ハンドルからの操舵トルクと舵角速度が所定値以下の場合、例えば、車両が直進に維持されていると判定される場合で、かつ、車速が、ステアリング機構204の機械時定数の10倍以上の時間、車両停止に遷移しない所定速度を超える場合に、補正量演算部523(図8)は、補正量を演算して、補正反映部525(図8)への出力を更新する。
これにより、車両の運転状態、例えば温度特性を反映したインバータ制御特性が向上できる。したがって、ハンドル操作量の小さい条件でのモータ制御特性を改善できるので、運転者は、違和感なく、ハンドル操作を行うことができる。
また、インバータ補正部A,B(図8)を備える制御部2(図1)が、車両が直進している場合など、横流電流を零に近づけるように、各インバータを制御する。したがって、ハンドル操作量の小さい条件でのモータ制御特性を改善できるので、運転者は、違和感なく、ハンドル操作を行うことができる。
図14は、本発明の実施例7である電動パワーステアリング装置の全体構成図である。
なお、本実施例7の電動パワーステアリング装置は、ハンドル操作入力が、転舵機構に機械的に伝達されず、電気的通信を介して伝達される、いわゆるステア・バイ・ワイヤシステム(steer-by-wire system)によって構成される。
図14に示すように、本実施例7の電動パワーステアリング装置は、モータ102と、モータ102を制御する制御装置101とからなるモータ駆動システムによって駆動される。このモータ駆動システムとして、上述の実施例1~4のモータ駆動システムのいずれかが適用される。
モータ102は、ギヤ機構208を介して、ステアリング機構204に機械的に接続される。本実施例7では、方向指示入力デバイス206(ステアリングホイール(図13)に相当)からのハンドル操作入力とモータ102の操舵力との内、モータ102の操舵力のみによってステアリング機構204を作動させて、タイヤ205が転舵されて、車両が操舵される。ハンドル操作入力すなわち方向指示入力デバイス206による操舵力の情報は、反力機構207を介して、電気的通信により制御装置101へ伝達される。ここで、反力機構207は方向指示入力デバイス206と双方向に回転数やトルクを伝達する機構であってもよいし、方向指示入力デバイス206からの片方向に操舵力を数値で伝達する機構であってもよい。
ステア・バイ・ワイヤ・システム103は、モータ102からの操舵力のみで動作しながらも、モータ102が並列接続される複数のインバータによって駆動されるので、高信頼に動作する。例えば、一部のインバータに異常(例えば、半導体スイッチング素子の故障など)が生じる場合、異常が生じていない他のインバータによりモータ102駆動する。すなわち、並列接続される一方のインバータが異常である場合には、他方のインバータによってモータを駆動制御する。これにより、モータ102の運転を継続し、車両の操舵を継続することができる。
本実施例7によれば、前述の実施例6と同様の効果が得られるとともに、ステア・バイ・ワイヤシステムによって構成される電動パワーステアリング装置の信頼性が向上する。
次に、本発明の実施例8である電動パワーステアリング装置について説明する。なお、本実施例8の全体構成は、前述の実施例7(図14)と同様である。
本実施例8において、補正量演算部523(図8)は、小電流から大電流に対して補正量出力を演算し、事前に学習した結果を補正量マップとして保持する。すなわち、インバータ補正部A,B(図8)を備える制御部2(図1)は、車両の緊急回避に使用される小電流の低トルク域から大電流の大トルク域までの制御指令の補正量のマップデータを保持し、このマップデータに基づいて、横流電流を零に近づけるように、各インバータを制御する。
本実施例8によれば、車両の緊急回避に使用される小電流の低トルク域から大電流の大トルク域までの特性を、補正量マップから即時反映させることで、ステア・バイ・ワイヤ・システム103が要求する高応答、かつ、高精度なトルク応答を実現でき、安全な緊急回避行動を実現できる。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置き換えをすることが可能である。
1 モータ、2 制御部、3 インバータ、4 相出力部、
100 モータシステム制御装置、101 制御装置、102 モータ、
103 ステア・バイ・ワイヤ・システム、201 ステアリングホイール、
202 トルクセンサ、203 ステアリングアシスト機構、
204 ステアリング機構、205 タイヤ、206 方向指示入力デバイス、
207 反力機構、208 ギヤ機構、301 シャント抵抗、401 リレー、
402 リアクトル、403 電流検出器、501 トルク/電流換算部、
502 検出電流演算部、503 電流制御部、504 電圧指令演算部、
505 位相速度演算部、506 dq/三相変換部、507 PWM変調部、
510,510A1,510A2,510B1,510B2 モータ制御部、
520 インバータA補正部、521 横流演算部、522 抑制制御部、
523 補正量演算部、524 干渉量演算部、525 補正反映部、
530 インバータB補正部

Claims (13)

  1. モータを複数のインバータによって駆動制御するモータ制御装置において、
    前記モータは、互いに独立する第1巻線および第2巻線を有し、
    前記複数のインバータは、前記第1巻線に並列に接続される第1インバータおよび第2インバータと、前記第2巻線に並列に接続される第3インバータおよび第4インバータと、を含み、
    前記第1インバータと前記第2インバータとの間に流れる横流電流を零に近づけるように、前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御する制御部を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記制御部は、前記第1巻線と前記第2巻線との間における磁束干渉に基づいて、前記横流電流を零に近づけるように、前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御することを特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記制御部は、前記第2巻線に流れる電流に基づいて、前記横流電流を零に近づけるように、前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御することを特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項3に記載のモータ制御装置において、
    前記制御部は、前記第2巻線に流れる電流量に応じた比例演算に基づいて、前記横流電流を零に近づけるように、前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御することを特徴とするモータ制御装置。
  5. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記制御部は、前記第1巻線に流れる電流と前記第2巻線に流れる電流とに基づいて、前記横流電流を零に近づけるように、前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御することを特徴とするモータ制御装置。
  6. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記第1巻線および前記第2巻線は、前記モータ内における周方向に沿った第1領域および第2領域に分かれて配置されることを特徴とするモータ制御装置。
  7. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記第1巻線は、前記モータにおける内周側に配置され、前記第2巻線は、前記モータにおける外周側に配置されることを特徴とするモータ制御装置。
  8. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記第1巻線および前記第2巻線の同一相の一部が互いに重なり合っていることを特徴とすることを特徴とするモータ制御装置。
  9. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記制御部は、前記第2巻線の電流は変更せずに、前記第1巻線の電流を、前記横流電流を零に近づけるように制御することを特徴とするモータ制御装置。
  10. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記第1インバータおよび前記第2インバータに対するPWM信号のパルス幅を補正することにより、前記横流電流を零に近づけるように、前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御することを特徴とするモータ制御装置。
  11. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記第1巻線と、前記第1インバータとの間に接続される第1リレーと、
    前記第1巻線と、前記第2インバータとの間に接続される第2リレーと、
    を有し、
    前記第1インバータが異常である場合には、前記第1リレーを開放して、前記第2インバータによって前記モータの駆動制御を継続することを特徴とするモータ制御装置。
  12. ステアリングホイールと、
    前記ステアリングホイールの操作に応じてタイヤを転舵するステアリング機構と、
    前記ステアリングホイールのトルクに応じてモータトルクを発生するモータ制御装置と、
    前記ステアリングホイールの前記トルクおよび前記モータトルクを前記ステアリング機構に伝達するステアリングアシスト機構と、
    を備える電動パワーステアリング装置において、
    前記モータ制御装置は、請求項1に記載されるモータ制御装置であることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  13. ステアリングホイールと、
    前記ステアリングホイールの操作に応じてタイヤを転舵するステアリング機構と、
    前記ステアリングホイールの操作入力を、電気的通信によって取得し、前記操作入力に応じてモータトルクを発生するモータ制御装置と、
    前記モータトルクを前記ステアリング機構に伝達するステアリングアシスト機構と、
    を備える電動パワーステアリング装置において、
    前記モータ制御装置は、請求項1に記載されるモータ制御装置であることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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