JP3217668U - 転倒骨折の予防具 - Google Patents

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Abstract

【課題】着衣の上から容易に装着することができ、転倒した際に腰に加わる衝撃力を緩和して骨折を防止することが可能な転倒骨折の予防具を提供する。
【解決手段】転倒骨折の予防具10は、中央の第1の領域16、第1の領域16の両側に縫合され、表側にループ状の面ファスナ21が設けられた第2、第3の領域17、18、第2、第3の領域17、18のそれぞれ外側領域に配置されて縫合された第4、第5の領域19、20を備え、第4の領域19の裏側に設けられたフック状の面ファスナを介して第3の領域18と又は第5の領域20の裏側に設けられたフック状の面ファスナ22を介して第2の領域17と着脱可能に接合されるシート本体11と、裏側に設けられたフック状の面ファスナ28を介して第2、第3の領域17、18の表側に着脱可能に接合され、腰部の左右両側をそれぞれ覆う衝撃吸収部材12とを有する。
【選択図】図1

Description

本考案は、例えば、高齢者が腰に装着して、転倒した際に腰に加わる衝撃力を緩和して骨折を防止する転倒骨折の予防具に関する。
高齢者は足腰の筋肉量が減少している上に骨密度が低下していることが多いため、転倒時の衝撃力が腰部に加わると大腿骨頸部の骨折が生じ易い。そして、大腿骨頸部を骨折した場合、骨折の治療中は足腰の動きが制限されるため足腰の筋肉量の減少が著しく加速されることになり、骨折が治癒しても歩行困難な状態になったり、寝たきりの状態になったりするといった問題が生じている。
そこで、転倒した際に骨折しやすい大腿骨頸部の骨折を予防するため、側部にポケットが形成され、このポケットに転倒時に腰部に加わる衝撃力を吸収する衝撃吸収部材を挿入して腰部に加わる衝撃力を緩和する下着タイプの骨折予防具が提供されている(例えば、特許文献1、2参照)。また、後身頃に腰痛帯、骨盤ベルト、あるいは脇身頃等の付属物が連結され、この連結された付属物にポケットを設け、そのポケット内に衝撃吸収部材を入れて腰部に加わる衝撃力を緩和する下着タイプの骨折予防具が提供されている(例えば、特許文献3参照)。
実用新案登録第3083268号公報 特開2004−321731号公報 特開2004−124344号公報
しかしながら、特許文献1、2のように、下着に形成されたポケットに衝撃吸収部材を入れるタイプものでは、下着は装着中にずれることがあるので、下着がずれるとポケットの位置もずれることになり、衝撃吸収部材を適切な場所に安定して配置できないという問題が生じる。また、特許文献3のように、下着に連結した付属物に形成したポケットに衝撃吸収部材を入れるタイプのものでは、装着中の下着のずれによって付属物の位置がずれ、衝撃吸収部材を適切な場所に安定して配置できないという問題に加えて、付属物が下着の着脱時や洗濯時に邪魔になるという問題も生じる。
本考案はかかる事情に鑑みてなされたもので、着衣の上から容易に装着することができ、転倒した際に腰に加わる衝撃力を緩和して骨折を防止することが可能な転倒骨折の予防具を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本考案に係る転倒骨折の予防具は、身体の腰部に着脱自在に装着され、転倒時に該腰部に加わる衝撃力を緩和して骨折を予防する転倒骨折の予防具において、
中央にある第1の領域、該第1の領域の両側にそれぞれ縫合され、表側にループ状の面ファスナが設けられた第2、第3の領域、及び該第2、第3の領域のそれぞれの外側領域に配置されて縫合された第4、第5の領域を備え、クッション性、伸縮性及び防水性を備えて、前記第1〜第5の領域を展開した状態では弧状となって、前記第4の領域の裏側に設けられたフック状の面ファスナを介して前記第3の領域と着脱可能に又は前記第5の領域の裏側に設けられたフック状の面ファスナを介して前記第2の領域と着脱可能に接合されることにより前記腰部に巻き付けられて該腰部を保護するシート本体と、
裏側に設けられたフック状の面ファスナと前記第2、第3の領域の表側のループ状の面ファスナにより着脱可能に接合され、使用時に前記腰部の左右両側をそれぞれ覆うクッション性を備えた衝撃吸収部材とを有する。
本考案に係る転倒骨折の予防具において、前記第1の領域には、弧長が短い端部から弧長が長い端部に向けて伸びる2以上のダーツが設けられていることが好ましい。
2以上(複数)のダーツを第1の領域に設けることで第1の領域の裏側に凹部(第1の領域の表側では外側に向かう膨らみ)を形成することができ、弧長が短い端部側を上側(ウエスト側)にしてシート本体を腰部に接触させた際、臀部を第1の領域の裏側で包み込むように覆うことができる。これにより、腰部に装着するシート本体の安定性を高めることができる。
本考案に係る転倒骨折の予防具において、前記衝撃吸収部材は平面視して矩形状又は正方形状であって、該衝撃吸収部材の裏面の前記フック状の面ファスナは任意の1辺を除いた3辺の縁に沿って設けられていることが好ましい。
このような構成とすることで、衝撃吸収部材を、衝撃吸収部材の裏面上でフック状の面ファスナが設けられていない縁に対応する辺を上側にして第2、第3の領域の表側にそれぞれ取付けると、衝撃吸収部材の裏面と第2、第3の領域の表面で囲まれた空間と外部を連通する開口を、衝撃吸収部材の上側の辺と第2、第3の領域の表面との間にそれぞれ形成することができる。これにより、取付けた衝撃吸収部材をポケットとして利用することができる。
本考案に係る転倒骨折の予防具において、前記シート本体は、独立気泡を有するゴムシートの両面に合成繊維からなるジャージ生地がそれぞれ設けられた3層以上の多層シート材から形成されていることが好ましい。
独立気泡を有するゴムシートは軽量でクッション性を有するため、ゴムシートの厚みを、例えば、2〜8mmの範囲で調節してもシート本体の重量増加を抑えてシート本体に必要な衝撃力吸収性を持たせることができる。このため、シート本体を腰部に装着することで、腰部に加わる衝撃力を緩和することができる。
また、シート本体の表側及び裏側はそれぞれジャージ生地で覆われているため、腰部に装着する際にシート本体の各領域が重なり合っても、ゴムシート同士が直接重なり合うことは無く、重なった領域同士は互いに容易にずれることができる。また、シート本体の外側に物体が接触しても、物体はジャージ生地上を移動することになる。このため、シート本体の腰部に対する装着が容易にできると共に、シート本体(転倒骨折の予防具)を腰部に装着しても動きに制約を受けることがない。
本考案に係る転倒骨折の予防具において、前記衝撃吸収部材は、裏面側が前記第2、第3の領域の表側に取付けられる基材シートと、該基材シートの表側に複数並べて縫い付けられ、テープ部材を長手方向に沿った軸の回りに捩り変形して形成された緩衝片とを有し、前記基材シート及び前記テープ部材は、独立気泡を有するゴムシートの両面に合成繊維からなるジャージ生地がそれぞれ設けられた3層以上の多層シート材から形成されていることが好ましい。
独立気泡を有するゴムシートは軽量でクッション性を有するため、ゴムシートの厚みを、例えば、2〜8mmの範囲で調節しても基材シート及び緩衝片の重量増加を抑えてそれぞれに必要な衝撃力吸収性を持たせることができる。
一方、基材シート及びテープ部材の表側及び裏側はそれぞれジャージ生地で覆われているため、基材シートや緩衝片に接触した物体は容易にずれることができ、予防具を腰部に装着しても動きに制約を受けることがない。
また、衝撃力が作用して緩衝片が潰れると、緩衝片を形成しているテープ部材同士が重なり合うことになってゴムシートの厚さが2倍となり、衝撃力の吸収作用が向上する。これにより、基材シートに加わる衝撃力を低下させることができ、更に基材シートが変形することにより基材シートからシート本体に加わる衝撃力をより低下させることができる。
本考案に係る転倒骨折の予防具は、シート本体が伸縮性を有するため、使用者の腰部の周長(腰回りの寸法)に関係なく転倒骨折の予防具を着衣の上に装着することができると共に、転倒骨折の予防具の腰部に対するフィット感が向上し、装着後のずれが防止できる。
また、衝撃吸収部材は第2、第3の領域の表側に着脱可能なため、シート本体を腰部に装着した状態で衝撃吸収部材を第2、第3の領域の表側にそれぞれ取付けることができ、衝撃吸収部材で使用時に腰部の左右両側の必要部位をそれぞれ確実に覆うことができる。
更に、シート本体がクッション性を備えるため、シート本体を腰部に装着することで、腰部が不用意に物体に当たることがあっても、腰部に加わる衝撃力を緩和することができる。そして、シート本体が防水性を有するためシート本体を乾燥状態に保つことが容易となり、シート本体の衛生状態を維持することが容易となる。
転倒骨折の予防具の使用時(シート本体を腰部に装着した状態では)、第2、第3の領域の表側にはループ状の面ファスナが露出される状態となる。このため、使用時に異物が付着するのを防止することができると共に、第2、第3の領域の表側に触れた際の肌触り(感触)を良くすることができる。
本考案の一実施の形態に係る転倒骨折の予防具を展開した際の表面図である。 同転倒骨折の予防具を展開した際の裏面図である。 同転倒骨折の予防具が装着された状態を示す説明図である。 (A)、(B)はそれぞれ衝撃吸収部材の衝撃緩衝材を構成する緩衝片の説明図、テープ部材の説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化した実施の形態につき説明し、本考
案の理解に供する。
本考案の一実施の形態に係る転倒骨折の予防具10は、図1、図2、図3に示すように、身体の腰部に着脱自在に装着され、転倒時に腰部に加わる衝撃力を緩和して骨折(例えば、大腿骨、特に大腿骨頸部の骨折)を予防するものであって、クッション性、伸縮性及び防水性を備えて、展開した状態では弧状となって、腰部に巻き付けられて腰部を保護するシート本体11と、クッション性、伸縮性及び防水性を備え、使用時に(腰部に装着された状態で)腰部の左右両側をそれぞれ覆う衝撃吸収部材12とを有する。以下、詳細に説明する。
シート本体11は、独立気泡を有するゴムシート13の両面に合成繊維からなるジャージ生地14がそれぞれ設けられた3層以上の多層シート材15から形成されている。多層シート材15からシート本体11を形成することにより、シート本体11にクッション性、伸縮性及び防水性を持たせることができる。
また、シート本体11が伸縮性を有するため、使用者の腰部の周長(腰回りの寸法)に関係なく予防具を着衣の上から装着することができると共に、転倒骨折の予防具10の腰部に対するフィット感が向上し、シート本体11の装着に伴う違和感を低減させることができる。
更に、シート本体11がクッション性を備えるため、シート本体11を腰部に装着することで、不用意に腰部が物体に当たることがあっても、腰部に加わる衝撃力を緩和することができる。そして、シート本体11が防水性を有するためシート本体11を乾燥状態に保つことが容易となり、シート本体11の衛生状態を維持することが容易となる。
ここで、ゴムシート13(厚さは、例えば2〜8mm)が有する独立気泡の直径の下限は0.05mm、上限は1mm、独立気泡の気泡率の下限は60%、上限は95%である。ゴムシート13の独立気泡の直径が0.05mm未満又は気泡率が60%未満では、ゴムシートが押圧されても変形し難く(柔軟性が過小になって)、ゴムシートからの反発力が過大となる(衝撃吸収性とクッション性が過小になる)ため好ましくない。一方、ゴムシート13の独立気泡の直径が1mmを超え又は独立気泡の気泡率が95%を超えると、ゴムシート13が押圧されると容易に変形して(柔軟性が過剰になって)、ゴムシートから反発力が得られない(衝撃吸収性とクッション性が過小になる)ため好ましくない。このため、ゴムシート13が有する独立気泡の直径の下限は0.05mm、好ましくは0.1mmとし、上限は1mm、好ましくは0.8mmである。また、独立気泡の気泡率の下限は60%、好ましくは70%であり、上限は95%、好ましくは90%である。
合成繊維からなるジャージ生地14は厚みが0.3〜2mmであって、ゴムシート13の表、裏面に接着又は縫合により、あるいは接着及び縫合により設けられている。ジャージ生地14は、ゴムシート13の変形に合わせて伸び縮みすることができるため、ゴムシート13の表、裏面からジャージ生地14が分離する(剥離する)ことを防止できる。ここで、ジャージ生地14を形成している合成繊維としては、例えば、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン中空糸繊維、及びポリエチレン繊維のいずれか1が使用できる。特に、ポリエチレン繊維等の撥水性に優れた繊維からなるジャージ生地14を用いることで、シート本体11の表面の乾燥状態を維持することが容易になると共に、洗浄後の乾燥も容易となる。
図1、図2に示すように、展開した状態で弧状となるシート本体11は、中央にある第1の領域16と、第1の領域16の両側にそれぞれ縫合された第2、第3の領域17、18と、第2、第3の領域17、18のそれぞれの外側領域に配置されて縫合された第4、第5の領域19、20とを有している。また、第2、第3の領域17、18の表側にはループ状の面ファスナ21が設けられ、第5の領域20の裏側に設けられたフック状の面ファスナ22を介して第2の領域17と着脱可能に接合される。
第1の領域16と第2の領域17との縫合箇所の表側、第1の領域16と第3の領域18との縫合箇所の表側、第2の領域17と第4の領域19の縫合箇所の表側、及び第3の領域18と第5の領域20の縫合箇所の表側にはそれぞれ伸縮性を有する補強用当て布23が縫い付けられており、シート本体11の外周部には、伸縮性を有するバイアステープ24が縫い付けられている。このため、シート本体11においても、多層シート材15の有する伸縮性が阻害されずに発現される。
シート本体11は展開した状態では弧状となるので、弧長が短い端部側を上側(ウエスト側)にしてシート本体11を腰部に装着する。このため、フック状の面ファスナ22は、第5の領域20の外側端部側でかつ弧長が短い端部側となる部位に設けられることが好ましい。これによって、腰部に装着された状態のシート本体11では、第5の領域20の弧長が長い端部側は第2の領域17に対して自由にずれて拡がることができ、腰部にシート本体11が装着されることによる歩幅の制約を回避できる。
図2に示すように、第1の領域16の周方向中央部には、弧長が短い端部から弧長が長い端部に向けて伸びる2つのダーツ25、26が周方向に隙間を有して対称に設けられている。なお、第1の領域16のダーツ25、26には、表側からダーツ25、26及びその周辺部を覆う補強用当て布27がそれぞれ縫い付けられている。ダーツ25、26を設けることで第1の領域16の裏側に凹部(第1の領域16の表側では外側に向かう膨らみ)を形成することができる。これにより、シート本体11の弧長が短い端部側を上側にして第1の領域16の裏面側を臀部に接触させると、第1の領域16の裏側で臀部を包み込むように覆うことができる。その結果、腰部に装着されるシート本体11の安定性を高めることができる。ここで、第1の領域16で臀部が覆われるようにシート本体11を腰部に対して位置決めして、腰部にシート本体11を装着すると、第1の領域16の両側にそれぞれ配置される第2、第3の領域17、18により、腰部の左右両側がそれぞれ覆われることになる。
図1〜図3に示すように、衝撃吸収部材12は、裏面に第2、第3の領域17、18の表側に設けられたループ状の面ファスナ21と対となるフック状の面ファスナ28が設けられた基材シート29と、基材シート29の表側に設けられ、外部からの衝撃力を吸収して衝撃力が基材シート29側に伝わるのを抑制する(即ちクッション性を備えた)衝撃緩衝材30とを有している。このような構成とすることで、シート本体11の第2、第3の領域17、18の表側に基材シート29を着脱可能に取付けることができ、転倒骨折の予防具10の使用時、即ち、シート本体11を腰部に装着した際、腰部の左右両側をそれぞれクッション性を備えた衝撃吸収部材12で覆うことができる。
基材シート29及び衝撃緩衝材30は、独立気泡を有するゴムシート13aの両面に合成繊維からなるジャージ生地14aがそれぞれ設けられた多層シート材15aから形成され、基材シート29の外周部には伸縮性を有するバイアステープ24aが縫い付けられている。このため、基材シート29を第2、第3の領域17、18の表側に取付ける際、基材シート29をシート本体11の凹凸状態に合わせて変形させることができ、フック状の面ファスナ28を第2、第3の領域17、18の表側のループ状の面ファスナ21に確実に連結させることができ、第2、第3の領域17、18の表面上で基材シート29がずれるのを防止することができる。また、ゴムシート13aは軽量でクッション性を有するため、ゴムシート13aの厚みを、例えば、2〜8mmの範囲で調節しても基材シート29及び衝撃緩衝材30の重量増加を抑えてそれぞれに必要な衝撃力吸収性を持たせることができる。なお、ゴムシート13a及びジャージ生地14aは、それぞれゴムシート13及びジャージ生地14と同様の構成を有するので、詳細な説明は省略する。
基材シート29(衝撃吸収部材12)は、例えば、平面視して矩形状又は正方形状であって、フック状の面ファスナ28は基材シート29の裏面の任意の1辺を除いた3辺の縁に沿って設けられている。このような構成とすることにより、基材シート29の裏面側を、フック状の面ファスナ28が設けられていない縁の裏面側を上側にして第2、第3の領域17、18の表側にそれぞれ取付けると、衝撃吸収部材12の裏面と第2、第3の領域17、18の表面で囲まれた空間と外部を連通する開口31を、衝撃吸収部材12の上側の縁と第2、第3の領域17、18の表面との間にそれぞれ形成することができ、取付けた衝撃吸収部材12をポケットとして利用することができる。
なお、ポケットに挿入可能な物は、例えば、タオル等の布製品や紙面等の柔らかく変形しやすい性質を有する物に限定する必要がある。
図4(A)、(B)に示すように、衝撃緩衝材30は、多層シート材15aから切出されたテープ部材32を用いて構成されている。具体的には、テープ部材32に長手方向に沿って取付け部33(例えば、長さが10〜20mm)と変形部34(例えば、長さが30〜50mm)を交互に設定し、テープ部材32の一端側の取付け部33を基材シート29の表側に縫い付けて固定し、固定された取付け部33に連接する変形部34をテープ部材32の長手方向に沿った軸の回りに捩り変形する。更に、これに連接する取付け部33を基材シート29の表側に縫い付けて固定し、この取付け部33に連接する変形部34をテープ部材32の長手方向に沿った軸の回りに捩り変形して、他端側に存在する取付け部33を基材シート29の表側に縫い付け固定する。これによって、一つの緩衝片35が形成される。そして、基材シート29の表側に緩衝片35を複数並べて縫い付け固定することにより、基材シート29の表側に衝撃緩衝材30が設けられる。
図4(B)に示すように、各変形部34には、テープ部材32の幅方向の中間位置に変形部34(テープ部材32)の長手方向に沿って切れ目36が設けられている。このような構成とすることにより、変形部34の切れ目36に沿った両側の部位をそれぞれ捩り変形することにより、変形部34を同時に2つの螺旋状の膨出体37に変形させることができる。なお、図4では、テープ部材32の長さは、長手方向に膨出体37が2個形成される長さに設定されている。
衝撃緩衝材30(緩衝片35)に衝撃力が作用すると、衝撃力を受けた膨出体37は衝撃力の負荷方向に潰れるので、膨出体37を形成しているテープ部材32同士が重なり合うことになって、潰れた膨出体37ではゴムシート13aの厚さが2倍となる。このため、潰れた膨出体37による衝撃力の吸収作用が向上し、緩衝片35を介して基材シート29に加わる衝撃力を低下させることができる。更に、基材シート29が変形することにより、基材シート29からシート本体11に加わる衝撃力をより低下させることができる。
続いて、本考案の一実施の形態に係る転倒骨折の予防具10の作用について説明する。
シート本体11が伸縮性を有するため、使用者の腰部の周長(腰回りの寸法)の長短の影響を受けることなく、着衣の上から転倒骨折の予防具10を装着することができると共に、使用者の腰部の形状に合わせてシート本体11が変形することができ、転倒骨折の予防具10の腰部に対するフィット感が向上し、しかも装着後のずれを防止することができる。なお、シート本体11を大きく引き伸ばすには大きな引っ張り力をシート本体11に加える必要があるので、いろいろな体型の高齢者が容易にシート本体11を装着できるようにするには、弧長が短い側の端部長さが、例えば、65〜90cm、75〜105cmとなる2種類のサイズのシート本体を準備することが好ましい。
転倒骨折の予防具10の使用時(シート本体11を腰部に装着した状態)において、第2、第3の領域17、18の表側で衝撃吸収部材12が配置されていない領域にはループ状の面ファスナ21が露出される。このため、使用中に異物が付着するのを防止することができると共に、第2、第3の領域17,18の表側に触れた際の肌触り(感触)を良くすることができる。
衝撃吸収部材12が第2、第3の領域17、18の表側に着脱可能なので、例えば、シート本体11を腰部に装着した状態で衝撃吸収部材12を第2、第3の領域17、18の表側の必要部位、即ち大腿骨頸部を覆う部位にそれぞれ確実に取付けることができる。このため、衝撃吸収部材12で転倒時に大腿骨頸部に加わる衝撃力を確実に緩和することができ、大腿骨頸部の骨折を予防することができる。
シート本体11自体がクッション性を備えるため、シート本体11を腰部に装着することで、腰部が不用意に物体に当たることがあっても、腰部に加わる衝撃力を緩和することができる。
また、シート本体11が防水性を有するため、シート本体11を乾燥状態に保つことが容易であると共に、シート本体11を洗濯してもゴムシート13内に洗剤や洗濯水が侵入することがなく、シート本体11を容易に乾燥させることができる。このため、シート本体11の衛生状態を維持することが容易となる。
以上、本考案の実施の形態を説明したが、本考案は、上記した形態に限定されるものでは
なく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本考案の適用範囲である。
例えば、本考案の実施の形態では、2つのダーツを第1の領域の周方向中央部に、周方向に隙間を有して設けたが、3以上のダーツを第1の領域の周方向中央部に、周方向に隙間を有して設けることもできる。なお、ダーツの長さは、第1の領域の長さの1/6〜1/3程度の長さの範囲である。
また、本考案の実施の形態では、第5の領域の裏面の外側端部側でかつ弧長が短い端部側となる部位にフック状の面ファスナを設けたが、第4の領域の裏面の外側端部側でかつ弧長が短い端部側となる部位にフック状の面ファスナを設けることもできる。この場合、第4の領域の裏側に設けられたフック状の面ファスナを介して、第4の領域と第3の領域を着脱可能に接合することができる。これにより、右利きの使用者、左利きの使用者それぞれに対して、腰部にシート本体を容易に装着させることができる。
10:転倒骨折の予防具、11:シート本体、12:衝撃吸収部材、13、13a:ゴムシート、14、14a:ジャージ生地、15、15a:多層シート材、16:第1の領域、17:第2の領域、18:第3の領域、19:第4の領域、20:第5の領域、21:ループ状の面ファスナ、22:フック状の面ファスナ、23:補強用当て布、24、24a:バイアステープ、25、26:ダーツ、27:補強用当て布、28:フック状の面ファスナ、29:基材シート、30:衝撃緩衝材、31:開口、32:テープ部材、33:取付け部、34:変形部、35:緩衝片、36:切れ目、37:膨出体

Claims (5)

  1. 身体の腰部に着脱自在に装着され、転倒時に該腰部に加わる衝撃力を緩和して骨折を予防する転倒骨折の予防具において、
    中央にある第1の領域、該第1の領域の両側にそれぞれ縫合され、表側にループ状の面ファスナが設けられた第2、第3の領域、及び該第2、第3の領域のそれぞれの外側領域に配置されて縫合された第4、第5の領域を備え、クッション性、伸縮性及び防水性を備えて、前記第1〜第5の領域を展開した状態では弧状となって、前記第4の領域の裏側に設けられたフック状の面ファスナを介して前記第3の領域と着脱可能に又は前記第5の領域の裏側に設けられたフック状の面ファスナを介して前記第2の領域と着脱可能に接合されることにより前記腰部に巻き付けられて該腰部を保護するシート本体と、
    裏側に設けられたフック状の面ファスナと前記第2、第3の領域の表側のループ状の面ファスナにより着脱可能に接合され、使用時に前記腰部の左右両側をそれぞれ覆うクッション性を備えた衝撃吸収部材とを有することを特徴とする転倒骨折の予防具。
  2. 請求項1記載の転倒骨折の予防具において、前記第1の領域には、弧長が短い端部から弧長が長い端部に向けて伸びる2以上のダーツが設けられていることを特徴とする転倒骨折の予防具。
  3. 請求項1又は2記載の転倒骨折の予防具において、前記衝撃吸収部材は平面視して矩形状又は正方形状であって、該衝撃吸収部材の裏面の前記フック状の面ファスナは任意の1辺を除いた3辺の縁に沿って設けられていることを特徴とする転倒骨折の予防具。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の転倒骨折の予防具において、前記シート本体は、独立気泡を有するゴムシートの両面に合成繊維からなるジャージ生地がそれぞれ設けられた3層以上の多層シート材から形成されていることを特徴とする転倒骨折の予防具。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の転倒骨折の予防具において、前記衝撃吸収部材は、裏面側が前記第2、第3の領域の表側に取付けられる基材シートと、該基材シートの表側に複数並べて縫い付けられ、テープ部材を長手方向に沿った軸の回りに捩り変形して形成された緩衝片とを有し、前記基材シート及び前記テープ部材は、独立気泡を有するゴムシートの両面に合成繊維からなるジャージ生地がそれぞれ設けられた3層以上の多層シート材から形成されていることを特徴とする転倒骨折の予防具。
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