JP3140277U - 緩衝機能付きスカートおよびズボン - Google Patents
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Abstract
【課題】緩衝機能付きのスカートおよびズボンであって、多くの高齢者に違和感を伴うことなく着用されることによってより広く普及され、転倒や衝突に起因する腰部傷害の撲滅を図ることができる、ファッション性にも優れる緩衝機能付きスカートおよびズボンを比較的低価格で提供する。
【解決手段】転倒や衝突によって被る衝撃を吸収して腰部を保護するヒッププロテクター機能を有するスカート1およびズボン3であって、腰部に相当する部分にスポンジ、フェルト、ウレタン繊維素材、パット素材、各種合成繊維製綿素材等からなる緩衝材2を、予め一体として組込んでなる緩衝機能付きスカートおよびズボン。
【選択図】図1
【解決手段】転倒や衝突によって被る衝撃を吸収して腰部を保護するヒッププロテクター機能を有するスカート1およびズボン3であって、腰部に相当する部分にスポンジ、フェルト、ウレタン繊維素材、パット素材、各種合成繊維製綿素材等からなる緩衝材2を、予め一体として組込んでなる緩衝機能付きスカートおよびズボン。
【選択図】図1
Description
本考案は、転倒や衝突によって腰部に受ける衝撃を吸収もしくは緩和して、腰部に被る虞がある傷害を未然に防止することができると共に、一定のファッション性を保ちながらもその着脱が容易で、かつ違和感を伴わずに着用することができる緩衝機能付きのスカートもしくはズボンに関する。
要介護者で有る無しに係らず一定の年齢に達した高齢者は、筋肉の衰えと共に自己防衛動作が共に衰え、僅かな段差に躓いて転倒したり、軽い衝突によっても大きな衝撃を受け、例えば大腿骨骨折等の重い傷害を負う虞がある。かかる事態に備えるために特に高齢者を対象にして、その腰部を保護することを目的としたいわゆるヒッププロテクターが数多く市販されている。しかしながらそれらの多くは常時着用するには重い、硬い、あるいは嵩張る等の理由から敬遠され、介護施設等には無縁で比較的に行動的な高齢者には充分に普及していないのが実情であった。
そこでかかる高齢者が違和感や抵抗感を伴うことなく着用することができ、その普及を図ることによって思わぬ事故を未然に防ぐことを目的とした、改良型のヒッププロテクターについても従来から様々な提案がなされている。例えば、大人用紙パンツに紙おしめ用吸水剤を合体させ、該吸水剤を転倒時の衝撃を吸収する緩衝材として用いたヒッププロテクター機能付き大人用紙パンツ(例えば、特許文献1参照)の他、段ボールを素材として用いることによって得られた衝撃吸収用の緩衝構造体と、これを備えたヒッププロテクター(例えば、特許文献2参照)、同じく緩衝構造体を飲用ストローによって形成したヒッププロテクター(例えば、特許文献3参照)など数多くの提案がなされている。
実用新案登録第3081159号公報
特開2007−224449号公報
特開2007−254913号公報
上記の各従来技術において、特許文献1に開示されるヒッププロテクター機能付き大人用紙パンツは、衣服の内側に着用できるためにおしめ代わりにもなる上に、筋力が低下した高齢者であってもその着脱が容易になるよう工夫されているなど、優れた機能を併せて備えており、また、特許文献2および3に開示されるヒッププロテクターは、市場で汎用され、比較的低価格で購入可能な素材を応用して緩衝構造体を形成してその軽量化を図るなど、それぞれ優れた特性が報告されている。しかしながら前者のプロテクター機能付き大人用紙パンツの場合は、例えば前立腺機能障害等を患って止む無くこれを着用せざるを得ない人には抵抗感を伴わずに用いられるものの、一般の高齢者には容易に受け入れ難いのが実情であり、また、後者の改良型の緩衝構造体を用いたヒッププロテクターは、緩衝構造体として用いられる段ボールや飲用ストローが、衣服として着用する例えばスカートやズボンとは本質的に馴染まない素材であり、しかも洗濯やアイロン掛けなどにはもとより不向きで、それらのメンテナンスの際には予め取外す必要に迫られ、手入れに手間暇がかかるなど更なる改善が求められる未解決な課題が残されていた。
本考案はかかる課題を解決して誰でもがためらわずに着用することができることにより、その普及が図られて多くの高齢者が不慮の傷害から身を守られることを所期の目的とするものであり、より具体的には腰部を覆う衣服であって、老いてもなお行動的で外出好きの高齢者が、おしゃれ感覚で積極的に着用できるスカートやズボンに着目して種々検討した結果、衣服に馴染みやすい素材から選択された緩衝材を一体として取付け、ファッション性にも優れる緩衝機能付きのスカートおよびズボンを開発し、該緩衝機能付きスカートやズボンがより多くの高齢者に違和感を伴うことなく着用されることによって、より広く普及されて転倒や衝突に起因する腰部傷害の撲滅を図ろうとするものである。
上記課題を解決するための本考案による緩衝機能付きスカートおよびズボンは、転倒や衝突によって被る衝撃を吸収して腰部を保護するヒッププロテクター機能を有するスカートおよびズボンであって、腰部に相当する部分にスポンジ、フェルト、ウレタン繊維素材、パット素材、各種合成繊維製綿素材等からなる緩衝材を、予め一体として組込んでなることを構成上の特徴とする緩衝機能付きスカートおよびズボンを要旨とするものである。
また、上記本考案による緩衝機能付きスカートおよびズボンにおいて、緩衝材として用いられるスポンジは、発泡合成ゴム等からなる弾性部材であれば特に制限はなく、その他フェルト、ウレタン素材、パット素材、各種合成繊維性綿素材等についても、所定の厚さを以って衝撃を吸収することのできる素材であれば、通常市販の素材の中から任意に選択して採用することができる。なお、緩衝材としては、たとえば株式会社スミノエ製のソフトレイ(商品名)が好適である。
さらに、本考案による上記の緩衝機能付きスカートおよびズボンにおいて、上記の緩衝材の中から選択された少なくとも1種の素材を、スカートやズボンの腰部に相当する部分、より具体的には臀部や側腰部を重点的に保護するようにしてそれら衣服の裏側に装着されるが、その装着手段については縫込みやそれら衣服の裏地を利用して形成したポケット部への差込みなど、任意の手段が自由に選択可能である。
本考案におけるスカートとしてはフレアスカート、タイトスカートおよび巻きスカートのいずれであっても良いが、ウエストサイズに自由度があって、腰部を保護する際に臀部や側腰部等を任意に保護できることや、ズボン(パンツあるいはスラックス)に被せるようにして履くことを考慮して、本考案において用いられるスカートとしては特に巻きスカートが好ましい。一方、ズボンについては通常パンツもしくはスラックスと呼ばれるものを含めて、個々の好みに応じて任意であるが、筋力の低下した高齢者の場合を考慮した場合、ウエスト部分にゴムなどの弾性体を採用したいわゆるフリーサイズのものが、着脱が容易である点において好ましく採用される。
また、本考案による上記緩衝機能付きスカートおよびズボンは、MLサイズは勿論のこと、シーズンに応じて自由に着替えることが可能なように取り揃えておくことが好ましく、そのことによって比較的におしゃれ感覚に敏感な高齢者であっても、好んで着用するようになり、それら緩衝機能付きスカートおよびズボンの普及に一層の貢献を果すこととなる。さらに、本考案による上記緩衝機能付きスカートおよびズボンに加えて、例えば腰部保護用のコルセットや各種磁気バンドなどを併用して用いることも任意であり、そのことによって腰痛治療を含む健康増進の一助となる付帯効果が期待できる。
本考案による緩衝機能付きスカートおよびズボンは、転倒や衝突によってもたらされる衝撃から腰部を保護するため装着される緩衝材が、それらの衣服に親和性があり馴染みやすい素材であって、しかも通常市販されて汎用性の高いものであるところから、その加工性も良好で比較的に低価格で市場に提供することができる。また、本考案によって得られる緩衝機能付きスカートおよびズボンは、共にその履き心地が良く高齢者にとっても全く違和感を伴うことなく着用することができ、加えてファッション性にも優れたものであるところから、比較的に活動的でおしゃれ感覚に優れたお年寄りも積極的に着用されることとなり、ヒッププロテクターとしての需要の裾野が広がって、高齢者が転倒や衝突に起因して被る大腿骨骨折等の不慮の傷害を、未然に防止するという所期の目的を達成する上で大きく貢献することができる。
本考案による効果についてさらに付言すると、本考案による緩衝機能付きスカートとして巻きスカートを採用した場合、そのサイズの自由度に加えていわゆるパンツやスラックスなどと呼ばれるズボンの上に被せるようにして履くという、近頃流行のスタイルを選択することもでき、この場合、所望によっては緩衝材をズボンと巻きスカートの双方に装着することも可能で、おしゃれ感覚に加えて腰部保護という目的においては2重の効果が期待できる。また、巻きスカートはそれ自体が比較的にフリーなサイズであるところから汎用性が高く、緩衝材を装着する位置についても安全サイドからその範囲を広く設けることが可能である。
以下本考案を実施するための最良の形態について添付した図面ならびに実施例に基づいてさらに具体的に説明する。
図1は本考案に基づく第1実施例によって形成された緩衝機能付き巻きスカートを着用した状態を模式的に示す要部斜視図で、(a)はその前姿、(b)はその後ろ姿、図2は同実施例の巻きスカート単体を示す平面図、図3は同実施例において装着された緩衝材単体を示す平面図、図4は本考案に基づく第2実施例によって形成された緩衝機能付きズボンを着用した状態を模式的に示す要部斜視図で、(a)はその前姿、(b)はその後ろ姿、図5は本考案の応用例で実施例2によって得られた緩衝機能付きズボンに、市販のコルセットを合せて用いた状態を模式的に示す要部斜視図で、(a)はその前姿、(b)はその後ろ姿である。
予め着用者のサイズに合せて仕立てられ、その裾の部分に歩行を容易にするためのスリット1−3が設けられた巻きスカート1のウエスト部分に、ゴム1−1aとマジックテープ(R)1−1を縫い付け、一方、厚さが9mmのフェルト素材を用いて臀部2−3や側腰部2−2が覆うことができるような寸法・形状に裁断して図3に示すような緩衝材2形成した。次いで前記緩衝材2を前記巻きスカートのウエスト部分に裏地と共に縦横約8cm間隔で縫い付けることにより、図2に示すような緩衝機能付き巻きスカート1を得た。なお、前記マジックテープ(R)1−1はスカートを止めるためのものであり、ゴム1−1aはフリーサイズとするために設けるものである。得られた本実施例による緩衝機能付き巻きスカート1を、ズボンの上から着用する姿を図1に示すが、(a)はその要部前姿であり、着用者の左側面には巻きスカート1特有の合せ部1−2が見られ、(b)は同じく要部後ろ姿である。図1からも明らかなように、そのスタイルは着用者の年齢を問わない程度の充分なファッション性が認められると同時に、フェルト素材からなる緩衝材2と木綿とポリエステルの混紡繊維からなる巻きスカート1とが馴染み良くマッチして、その履き心地は優れて、全く違和感を覚えることもなく、また、当該緩衝材2は着用者の臀部や側腰部に相当する部分を余すとこなく覆って、ヒッププロテクターとしての機能を充分に果していることが確認された。
着用者のサイズに合せて図4に示すようなフリーサイズのズボン3aを得、そのウエスト部分に実施例1と同様のゴム付きマジックテープ(R)3a−1と緩衝材2aを縫い付け、本発明に基づく本実施例による緩衝機能付きズボン3aを得た。得られた該緩衝機能付きズボン3aは、心地良い履き心地に加えてフリーサイズのウエストや足首3a−2等がその着脱を容易とすると共に、緩衝材2aで覆われる腰部を含めて下半身全体に対して防寒作用が及ぼされるため、特に寒冷地の高齢者にとってはためらうことなく着用することができ、腰部傷害を未然に防ぐプロテクターとしての機能をも充分に果すことが確認された。
[応用例]
[応用例]
図5に示すように実施例2で得られた緩衝機能付きズボン3aに、腰部治療用のコルセット4を併せて用いた以外は上記実施例2と同様にして着用実験を行なった。その結果、本発明に基づく緩衝機能付きズボン3aに加え、腰部治療用コルセットによる治療効果とが相乗的に作用し、衝撃に対する腰部保護に加えて健康増進の面においても、著しい効果が確認された。
本考案に基づく他の実施態様においては、当該腰部を衝撃から保護するための上記緩衝材に加えて、磁気付きのヒップサポーターなどを併用することも好ましく、これによって腰部保護という本来の目的に加えて、さらに一層の治療効果をも果し、常時腰痛に悩む多くの高齢者にとってその需要が図られ、結果として転倒や衝突などの衝撃に起因する腰部傷害を、未然に防止することに効果的に寄与する。
以上詳記したように本考案による緩衝機能付きスカートおよびズボンは、本考案による緩衝機能付きスカートおよびズボンは、用いられる緩衝材がそれらの衣服に親和性があり馴染みやすい素材、より具体的には繊維性素材であるところから、共にその履き心地が良く高齢者にとっても全く違和感を伴うことなく着用することができ、加えてファッション性にも優れたものであるところから、比較的に活動的でおしゃれ感覚を有するお年寄りも積極的に着用されることとなり、結果としてヒッププロテクターとしての需要の裾野が広がって、高齢者が転倒や衝突に起因して被る大腿骨骨折等の不慮の傷害を、未然に防止するという所期の目的を達成する上で大きく貢献することができる。また、本考案による緩衝機能付きスカートとして巻きスカートを採用した場合、そのサイズの自由度に加えていわゆるパンツやスラックスなどと呼ばれるズボンの上に被せるようにして履くという、近頃流行のスタイルを選択することもでき、この場合、所望によっては緩衝材をズボンと巻きスカートの双方に装着することも可能で、おしゃれ感覚に加えて腰部保護という目的においては2重の効果が期待できる。さらに、本考案による上記緩衝材はそれぞれ通常市販されている物質であり、その汎用性が高いものであるところから、加工性も良好で比較的に低価格で市場に提供することができるため、高齢者の腰部保護に止まらず、当該産業分野における幅広い用途に対応することが期待される。
1 巻きスカート
1−1 マジックテープ(R)
1−1a ゴム
1−2 合せ部
1−3 スリット
1−4 円周方後端部
1−5 開口面
2 緩衝材
2−2 側腰部
2−3 臀部
3、3a ズボン
3a−1 ゴム付きマジックテープ(R)
1−1 マジックテープ(R)
1−1a ゴム
1−2 合せ部
1−3 スリット
1−4 円周方後端部
1−5 開口面
2 緩衝材
2−2 側腰部
2−3 臀部
3、3a ズボン
3a−1 ゴム付きマジックテープ(R)
Claims (1)
- 転倒や衝突によって被る衝撃を吸収して腰部を保護するヒッププロテクター機能を有するスカートおよびズボンであって、腰部に相当する部分にスポンジ、フェルト、ウレタン繊維素材、パット素材、各種合成繊維製綿素材等からなる緩衝材を、予め一体として組込んでなることを特徴とする緩衝機能付きスカートおよびズボン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007010001U JP3140277U (ja) | 2007-12-27 | 2007-12-27 | 緩衝機能付きスカートおよびズボン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007010001U JP3140277U (ja) | 2007-12-27 | 2007-12-27 | 緩衝機能付きスカートおよびズボン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3140277U true JP3140277U (ja) | 2008-03-21 |
Family
ID=43290413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007010001U Expired - Fee Related JP3140277U (ja) | 2007-12-27 | 2007-12-27 | 緩衝機能付きスカートおよびズボン |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3140277U (ja) |
-
2007
- 2007-12-27 JP JP2007010001U patent/JP3140277U/ja not_active Expired - Fee Related
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