JP6600147B2 - 運動用衣服 - Google Patents

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Description

本発明は、運動を行う時に着用される運動用衣服に関し、特にはジョギングやランニング時に着用される運動用衣服に関する。
ジョギングやランニングなど人体に衝撃が加わるような運動では、その衝撃による入力周波数と身体各部位の固有振動数が近い場合、共振を防ぐための筋活動、即ちマッスルチューニング(Muscle Tuning;Muscle activity reduces soft−tissue resonance at heel−strike during walking. Wakeling J. M. et al, J. Biomech 36−12,1761−1769,2003)が起こり、筋肉の疲れや痛みなどの原因となると考えられている。そこで、本出願人は、特許文献1において、運動用スパッツの特定部位にパワー部位を配置することで、下肢部におけるマッスルチューニングを抑制することを提案している。
特開2011−226048号公報
しかし、特許文献1に記載の運動用衣服は、大腿部の着用感をさらに改善することが望まれている。
本発明は、上記従来の問題を解決するため、大腿部の着用感を良好にしつつ、大腿部におけるマッスルチューニングを抑制することができる運動用衣服を提供する。
本発明の運動用衣服は、少なくとも腰部から膝上までを被覆する部分を有し、身体にほぼ密着した状態で着用される運動用衣服であって、上記運動用衣服は、ハムストリングス及び内転筋群を覆う領域において、互いに分離している二つ以上の強緊締部を有し、上記強緊締部は、伸縮性を有する本体生地の裏面に伸縮性を有する生地片をホットメルト接着剤で接着して構成されており、前記運動用衣服の表面において凹凸を形成していることを特徴とする運動用衣服に関する。
上記強緊締部は、筋肉の筋腹の一部又は全部を覆うように配置されていることが好ましい。また、上記強緊締部は、長さ方向が筋肉の長軸方向に沿うように配置されていることが好ましい。また、上記強緊締部は、大腿二頭筋の筋腹の少なくとも一部を覆う第1強緊締部と、半腱様筋及び大内転勤の筋腹の少なくとも一部を覆う第2強緊締部を有することが好ましい。
上記強緊締部による衣服圧は、5〜30hPaであることが好ましい。
上記運動用衣服は、膝蓋靭帯より下部を覆う領域において、脛骨に沿うように配置された1本の縫製線のみ有することが好ましい。
本発明の運動用衣服は、大腿部の着用感を良好にしつつ、大腿部におけるマッスルチューニングを抑制し、運動機能を向上することができる運動用衣服を提供する。
図1Aは本発明の運動用衣服の一実施態様の正面図であり、図1Bは同背面図であり、図1Cは同外側面図であり、図1Dは同内側面図である。 図2Aは本発明の運動用衣服の他の一実施態様の正面図であり、図2Bは同背面図であり、図2Cは同外側面図であり、図2Dは同内側面図である。
本発明の発明者らは、少なくとも腰部から膝上までを被覆する部分を有し、身体にほぼ密着した状態で着用される運動用衣服において、大腿部の着用感を良好にしつつ、大腿部におけるマッスルチューニングを抑制することについて鋭意検討した。その結果、ハムストリングス及び内転筋群を覆う領域において、伸縮性を有する本体生地の裏面に伸縮性を有する生地片をホットメルト接着剤で接着して構成した強緊締部を、二つ以上互いに分離するように配置するとともに、上記強緊締部が上記運動用衣服の表面において凹凸を形成するようにすることにより、大腿部の着用感を阻害することなく、大腿部におけるマッスルチューニングを抑制し得ることを見出し、本発明に至った。
本発明において、「ほぼ密着」の状態を作るには、人体の裸のサイズに対して、周囲方向は50〜110%、より好ましくは70〜95%、丈は75〜100%、より好ましくは85〜100%として運動用衣服を形成する。もちろん人体のサイズは個人差があるので、前記の比率は目安である。より具体的には、JASPO規格に従ってサイズを決める。
また、本発明において、「伸縮性を有する」とは、生地の身体の幅方向における伸長率及び/又は身体の長さ方向における伸長率が0%を超えることを意味する。本発明において、伸長率とは、JIS L 1096に準じて測定したものをいい、具体的には、荷重をかけていない状態の生地片の長さをAとし、15Nの荷重をかけた状態の生地片の長さをBとした場合、伸長率=(B−A)/A×100で算出したものである。
上記運動用衣服は、ハムストリングス及び内転筋群を覆う領域において、強緊締部を有する。ハムストリングス及び内転筋群は、マッスルチューニングが起こり易い部位であり、該部位に強緊締部を配置することで、大腿部のマッスルチューニングを抑制することができる。また、伸縮性を有する本体生地の裏面に伸縮性を有する生地片をホットメルト接着剤で接着して構成した強緊締部を、二つ以上互いに分離するように配置するとともに、上記強緊締部が上記運動用衣服の表面において凹凸を形成するようにすることにより、大腿部の着用性を阻害することなく、マッスルチューニングを抑制することができる。
上記強緊締部は、筋肉の筋腹の一部又は全部を覆うように配置されていることが好ましい。マッスルチューニングの抑制効果が向上する。また、上記強緊締部は、長さ方向が筋肉の長軸方向に沿うように配置されていることが好ましい。筋肉の伸展を阻害せず、マッスルチューニングを抑制することができる。
上記強緊締部は、大腿二頭筋の筋腹の少なくとも一部を覆う第1強緊締部と、半腱様筋及び大内転勤の筋腹の少なくとも一部を覆う第2強緊締部を有することが好ましい。大腿部の筋肉発揮や着用性を阻害せず、大腿後部のマッスルチューニングを効果的に抑制し得る。第1強緊締部は、長さ方向が大腿二頭筋の長軸方向に沿うように配置されており、第2強緊締部は、長さ方向が半腱様筋の長軸方向に沿うように配置されていることが好ましい。これにより、筋肉の伸展を阻害せず、マッスルチューニングを抑制することができる。
上記強緊締部は、伸縮性を有する本体生地の裏面に伸縮性を有する生地片をホットメルト接着剤で接着して構成している。ホットメルト接着剤としては、特に限定されず、例えば、シートタイプ、不織布タイプ、液状タイプなどが挙げられる。シートタイプや不織布タイプの場合、厚みを適宜選択することにより、強緊締部による衣服圧を調整することができる。シートタイプや不織布タイプの場合、厚みは特に限定されないが、50〜150μmであることが好ましく、80〜120μmであることがより好ましい。不織布タイプのホットメルト接着剤を用いることで、通気性を高めることができる。液状タイプのホットメルト接着剤の場合、目的とする強緊締部による衣服圧に基づいて、塗布厚みを適宜調整することができる。
上記強緊締部は、通気性に優れる観点から、通気度が5〜30cm3/cm2・sであることが好ましく、10〜30cm3/cm2・sであることがより好ましい。本発明において、通気度は、JIS L 1096 A法(フラジール法)試験に準じて測定する。
上記強緊締部は、運動用衣服の表面において凹凸を形成している。強緊締部と身体(肌)との間に隙間ができ、ムレヤベトツキを軽減することができ、着用感が阻害されない。また、強緊締部が筋肉に沿いやすく、筋肉の形をつぶさないため、筋肉発揮を阻害せずに、マッスルチューニングを抑制することができる。シートタイプや不織布タイプの場合、特に限定されないが、例えば、熱をかけて溶かして接着させる際に、凹凸を有する金型で圧着することで、運動用衣服の表面に凹凸を形成することができる。液状のホットメルト接着剤の場合、例えば、本体生地や生地片のいずれかに接着剤をドット状に塗布して接着することで、運動用衣服の表面に凹凸を形成することができる。凸部の形状は、特に限定されず、円、三日月形、三角形や四角形などの多角形、幾何学模様、梨地などのいずれの形状であってもよい。凸部の高さは、特に限定されず、例えば、1.0〜2.0mmであることが好ましく、1.0〜1.5mmであることがより好ましい。凸部の高さは、厚み計で測定することができる。
上記強緊締部による衣服圧は、5〜30hPaであることが好ましく、より好ましくは、7〜27hPaであり、さらに好ましくは、9〜24hPaである。ハムストリングス及び内転筋群の運動機能を阻害することなく、マッスルチューニングを抑制することができる。
本発明において、衣服圧は、運動用衣服を同じサイズのマネキンに着用させて、以下にように測定する。例えば、運動用衣服がMサイズである場合は、Mサイズのマネキンを用いて衣服圧を測定する。具体的には、測定部位に衣服圧センサーを固定した後、運動用衣服を着用させて、着脱を少なくとも3回繰り返し、衣服圧を測定する。なお、衣服圧は、着用直後にピーク値を示した後、応力緩和のために漸減していくが、計測値は、着用直後のピーク値とする。
上記運動用衣服において、本体生地は、一定の伸長率の一種の生地であってもよく、伸張率が異なる二種以上の生地であってもよい。本発明において、着用感のため、本体生地の幅方向における平均伸長率は、70%以上であることが好ましく、70〜90%であることがより好ましい。本発明において、着用感のため、本体生地の長さ方向における平均伸長率は、100%以上であることが好ましく、100〜180%であることがより好ましい。本発明において、平均伸長率とは、本体生地が一種である場合は、その伸張率であり、本体生地が伸張率が異なる二種以上の生地を含む場合は、異なる伸長率の生地の伸長率を、それぞれ、上述のように測定した後、平均したものである。以下において、本体生地が伸張率が異なる二種以上の生地である場合、伸張率が高い生地を高ストレッチ性生地と言い、伸張率が低い生地を低ストレッチ性生地という。なお、生地の伸長率が低いほど、緊締力が高くなる。上記強緊締部を構成する生地片は、本体生地と同様の生地を所定の大きさに適宜に切り取って用いればよい。
上記運動用衣服において、骨盤を覆う領域には、低ストレッチ生地で構成されたパワー部位が配置されていることが好ましく、腰部のパワー部位の上端ラインが腹部のパワー部位の上端ラインより高い位置に配置されていることがより好ましい。これにより、ランニング時などの運動時に、骨盤を前傾させることで、足接地位置と身体の重心位置を近接させ、運動機能を向上させることができる。ウエスト上部を覆う領域には、本体生地を折り曲げて袋を形成し、袋の内部にゴムベルトを配置したベルト部を設けてもよい。
上記運動用衣服において、大腿外側部を覆う領域には、低ストレッチ生地で構成されたパワー部位が配置されていることが好ましい。上記運動用衣服において、股を覆う領域には、低ストレッチ生地で構成されたパワー部位が配置されていることが好ましい。これらの領域に、パワー部位を配置することで、脚の上げやすさを損なわずに、大腿部全体の動きをサポートすることができる。
上記運動用衣服において、膝のまわりを覆う領域には、低ストレッチ生地で構成されたパワー部位が配置されていることが好ましい。膝パワー部位は、膝の内側を覆う領域に配置されている膝内側パワー部位と、膝の外側を覆う領域に配置されている膝外側パワー部位を有する。膝内側パワー部位及び膝外側パワー部位は、身体の長さ方向に沿って帯状に形成され、膝骨靭帯を覆う領域において交差して連結されていることが好ましい。これにより、膝を保護し、膝の動きをサポートすることができる。
上記パワー部位は、特に限定されないが、幅方向における伸長率が20〜80%の生地で構成されていることが好ましく、幅方向における伸長率が30〜80%の生地で構成されていることがより好ましく、幅方向における伸長率が30〜70%の生地で構成されていることが特に好ましい。上記パワー部位は、特に限定されないが、長さ方向における伸長率が40〜100%の生地で構成されていることが好ましく、長さ方向における伸長率が50〜90%の生地で構成されていることがより好ましく、長さ方向における伸長率が50〜80%の生地で構成されていることが特に好ましい。幅方向及び長さ方向における伸長率が上記の範囲であると、着用感を良好にしつつ、サポート機能を発揮し得る。
また、上記パワー部位を構成する生地の伸長率が、上記パワー部位を除く部位(以下において、高ストレッチ部と記す。)を構成する生地の伸長率より、10〜70%低いことが好ましく、20〜70%低いことがより好ましく、40〜70%低いことが特に好ましい。上記パワー部位を構成する生地の伸長率が、上記高ストレッチ部を構成する生地の伸長率より10%以上低いと、上記パワー部位によるパワー感が良好であり、筋肉に対するサポート感が得られやすい。一方、上記パワー部位を構成する生地の伸長率と、高ストレッチ部を構成する生地の伸長率の差が70%未満であると、縫製線パッカリングなどによる外観不良が発生しにくく、局部に応力がかからず、使用中にパワー部位の生地と高ストレッチ部の生地との間で違和感がない。
上記高ストレッチ部は、特に限定されないが、幅方向における伸長率が55〜170%の生地で構成されていることが好ましく、幅方向における伸長率が65〜155%の生地で構成されていることがより好ましく、幅方向における伸長率が75〜115%の生地で構成されていることがさらに好ましい。幅方向における伸長率が75〜115%であると、着用感がより良好になる。
本発明において、上記パワー部位による衣服圧は、5〜30hPaであることが好ましく、9〜24hPaであることがより好ましい。パワー部位による衣服圧が上記の範囲内であると、サポート機能を発揮し得る上、着用感も良好である。
上記本体生地としては、伸縮性を有するものであればよく、特に限定されないが、例えば織物、編物などの通常の衣服用生地を採用できる。織物としては、例えば平織、斜文織、朱子織、変化平織、変化斜文織、変化朱子織、変わり織、紋織、片重ね織、二重組織、多重組織、経パイル織、緯パイル織、絡み織などがある。編物としては、例えば丸編、緯編、経編(トリコット編、ラッセル編を含む)、パイル編などを含み、平編、天竺編、リブ編、スムース編(両面編)、ゴム編、パール編、デンビー組織、コード組織、アトラス組織、鎖組織、挿入組織などがある。上記生地は、目付けが120〜280g/m2の範囲が好ましく、より好ましくは140〜250g/m2の範囲、特に好ましくは160〜230g/m2の範囲である。上記の範囲であれば、運動機能を損なわず、耐久性も良く、軽くて動きやすい利点がある。また、前記生地は、エラストマー樹脂又はゴムにより含浸又はプレス処理されたものでもよい。エラストマー樹脂としては、ウレタン系エラストマー、軟質塩化ビニル系エラストマー、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、エステル系エラストマー、アミド系エラストマー、塩素化ポリエチレン系エラストマー、Syn−1,2−ポリブタジエン系エラストマー、Trans−1,4−ポリイソプレン系エラストマー、フッ素系エラストマー等がある。ゴムとしては、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、合成ゴム、天然ゴム等がある。また、前記生地は一枚であってもよく、異なる伸長率の二枚の生地を重ねたものであってもよい。
上記生地を構成する繊維としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル繊維、ポリウレタン繊維、アセテート繊維、コットン繊維、レーヨン繊維、エチレンビニルアルコール繊維、ナイロン繊維などを用いることができる。
上記運動用衣服は、少なくとも腰部から膝上までを被覆する部分を有すればよく、特に限定されない。例えば腰部から膝上までを覆うように形成されていてもよく、腰部から膝下までを覆うように形成されていてもよく、腰部から足首までを覆うように形成されていてもよく、腰部から足甲までを覆うように形成されていてもよい。
上記運動用衣服は、膝蓋靭帯より下部を覆う領域において、脛骨に沿うように配置されている1本の縫製線のみ有することが好ましい。皮膚伸びがない脛骨上に縫製線を1本のみ配置することで、運動時の皮膚と縫製線の摩擦が最も少なくなる。また、脹脛に均一に圧力がかかる。膝下部を覆う生地への樹脂プリントや再帰反射塗料の塗布などの加工が1回で可能になり、生産性が向上する。
以下、図面に基づいて、本発明の運動用衣服を説明する。
図1には、本発明の運動用衣服の実施態様1のランニングタイツが示されている。図1Aは実施態様1のランニングタイツの正面図であり、図1Bは同背面図であり、図1Cは同外側面図であり、図1Dは同内側面図である。
図1に示しているように、運動用衣服(ランニングタイツ)1は、ハムストリングス及び内転筋群を覆う領域において、強緊締部100を有し、強緊締部100は、互いに分離している二つの強緊締部101と強緊締部102を有する。強緊締部101は、大腿二頭筋の筋腹の少なくとも一部を覆う第1強緊締部であり、強緊締部102は、半腱様筋及び大内転勤の筋腹の少なくとも一部を覆う第2強緊締部である。強緊締部101は、長さ方向が大腿二頭筋の長軸方向に沿うように配置されており、強緊締部102は、長さ方向が半腱様筋の長軸方向に沿うように配置されている。強緊締部100が筋腹の少なくとも一部を覆うとともに、長さ方向が筋肉の長軸方向に沿うように配置されていることにより、筋肉の伸展を阻害せず、マッスルチューニングを抑制することができる。
強緊締部101及び強緊締部102は、伸縮性を有する本体生地11の裏面に伸縮性を有する生地片(図示なし)をホットメルト接着剤で接着して形成しており、運動用衣服1に表面において凹凸を形成している。これにより、強緊締部と身体(肌)との間に隙間ができ、ムレヤベトツキを軽減し、着用感を良好にすることができる。また、強緊締部が筋肉に沿いやすく、筋肉の形をつぶさないため、筋肉発揮を阻害せずに、マッスルチューニングを抑制することができる。
運動用衣服1は、本体生地として、低ストレッチ性生地11と高ストレッチ性生地12の二種類の生地を有する。運動用衣服1において、骨盤を覆う領域には、低ストレッチ生地12で構成されたパワー部位200が配置されており、腰部のパワー部位202の上端ラインが腹部のパワー部位201の上端ラインより高い位置に配置されている。これにより、ランニング時などの運動時に、骨盤を前傾させることで、足接地位置と身体の重心位置を近接させることができる。
また、運動用衣服1において、大腿外側部を覆う領域には、低ストレッチ生地12で構成されたパワー部位300が配置されていることが好ましい。また、運動用衣服1において、股を覆う領域には、低ストレッチ生地12で構成されたパワー部位400が配置されていることが好ましい。これらの領域に、パワー部位を配置することで、脚の上げやすさを損なわずに、大腿部全体の動きをサポートすることができる。ウエスト上部を覆う領域には、本体生地を折り曲げて袋を形成し、袋の内部にゴムベルトを配置したベルト部600が設けられている。
また、運動用衣服1において、膝のまわりを覆う領域には、低ストレッチ生地12で構成されるパワー部位500が配置されていることが好ましい。具体的には、膝の内側を覆う領域に配置されている膝内側パワー部位501と、膝の外側を覆う領域に配置されている膝外側パワー部位502を有する。膝内側パワー部位501及び膝外側パワー部位502は、身体の長さ方向に沿って帯状に形成され、膝骨靭帯を覆う領域において交差して連結されている。これにより、膝を保護し、膝の動きをサポートすることができる。膝内側パワー部位501は、股緊締部400と一体化されていることが好ましい。
図2Aは本発明の運動用衣服の他の一実施態様の正面図であり、図2Bは同背面図であり、図2Cは同外側面図であり、図2Dは同内側面図である。図1及び図2において、同じ符号は同じ構成を示す。図2に示されている運動用衣服2は、下腿部を覆う領域における縫製線の配置以外は、運動用衣服1と同様の構成である。運動用衣服1と同様の構成については、説明を省略する。
運動用衣服2は、膝蓋靭帯より下部を覆う領域において、脛骨上に配置されている1本の縫製線40のみ有する。縫製線40は、膝骨靭帯を覆う領域において、膝まわりのパワー部位500と繋がっている。皮膚伸びがない脛骨上に縫製線を1本のみ配置することで、運動時の皮膚と縫製線の摩擦が最も少なくなる。また、脹脛に均一に圧力がかかる。
図1及び図2において、太い実線及び点線は、縫製線を示す。上記運動用衣服において、縫製は、特に限定されず、例えば、ポリエステルフィラメントミシン糸、ポリエステルスパンミシン糸、ナイロンウーリー糸、ポリエステルウーリー糸などのミシン糸を用いて行うことができ、縫製方法も、特に限定されず、本縫い、環縫い、1本針オーバーロック、2本針オーバーロック、フラットシーマなどの一般的な方法が挙げられる。
以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
本体生地として、高ストレッチ性生地11と低ストレッチ性生地12を用い、図1に示したようなランニングタイツ(JASPO規格Mサイズ)を作製した。高ストレッチ性生地11としては、長さ方向における伸長率が160%、幅方向における伸長率が100%、目付けが195g/m2であるツーウェイ(2Way)トリコット経編地(ナイロン繊維76質量%、ポリウレタン繊維24質量%)を用いた。低ストレッチ性生地12としては、長さ方向における伸長率が98%、幅方向における伸長率が36%、目付けが210g/m2であるツーウェイ(2Way)トリコット経編地(ナイロン繊維87質量%、ポリウレタン繊維13質量%)を用いた。低ストレッチ性生地12を用い、骨盤パワー部位200(腹部パワー部位201と腰部パワー部位202)、大腿外側部パワー部位300、股部パワー部位400、膝部パワー部位500を形成し、それ以外の部位は高ストレッチ性生地11で構成した。ハムストリングス及び内転筋群を覆う領域において、高ストレッチ性生地11の裏面に所定の大きさにカットして高ストレッチ性生地11の生地片(図紙無)をシート状のホットメルト接着剤(ユタックス社製、品名「J861」)にて接着して、互いに分離した強緊締部101と強緊締部102を形成した。接着時に、凹凸を有する金型を用いて本体生地と生地片を圧着することで、強緊締部101と強緊締部102は、運動用衣服1の表面において凹凸を形成した。強緊締部101と強緊締部102において、凸部の高さは1.2mmであった。図1の実線で示している縫製線に沿ってポリエステルウーリー糸を用いて縫製しており、膝蓋靭帯より下部を覆う領域においては、縫製線20及び縫製線30の二本の縫製線を存在するようにした。ウエスト上部を覆う領域では、本体生地11及び12を折り曲げて二重点線で示した縫製線に沿って縫製して袋を形成し、袋の内部にゴムベルトを配置してベルト部600を設けた。
(比較例1)
強緊締部101と強緊締部102を設けてない以外は、実施例1と同様にして比較例1のランニングタイツを作製した。
実施例1及び比較例1のランニングタイツの衣服圧及びマッスルチューニングを下記のように評価し、その結果を下記表1に示した。
(衣服圧)
Mサイズのマネキンにおいて、大腿後面、ふくらはぎ、足首に衣服圧センサーを固定し、Mサイズの実施例1又は比較例1の運動用衣服を着用させて高ストレッチ性生地、低ストレッチ性生地、強緊締部による衣服圧を計測した。衣服圧は、着用直後にピーク値を示した後、応力緩和のために漸減していくが、計測値は、着用直後のピーク値とした。
(マッスルチューニングの評価)
実施例1又は比較例1の運動用衣服を3名の成人男性に着用させて大腿内側中部におけるマッスルチューニングを評価した。また、ヌードの状態での大腿内側中部におけるマッスルチューニングも評価した。下記表1において、MT関数の値は、3名の被験者のMT関数の平均値である。
<1>測定位置(大腿内側中部)に貼り付けた加速度センサーの下部3cmをハンマリングし、ハンマーの入力波形と加速度センサーの出力波形を収集することで、ハンマーによる入力と、加速度センサーの出力ピークの比を求め、ゆれ易さの指標とした。この値が大きいほど、筋肉が揺れやすいことを意味する。
<2>出力波形についてFFTを用いて周波数の解析を行い、ランニング時の衝撃で起こる周波数帯を抽出した。
<3>上記1で得られたゆれ易さの指標と上記2で得られた周波数を掛け合わせることでマッスルチューニング関数(MT関数)を求めた。MT関数の値が低いほど、マッスルチューニングが抑制されていることを意味する。
Figure 0006600147
上記表1の結果から分かるように、実施例1の運動用衣服を着用すると、ヌードや比較例1の運動用衣服を着用した場合と比較して、大腿後部のマッスルチューニングが抑制されている。ハムストリングス及び内転筋群を覆う領域において、伸縮性を有する本体生地の裏面に伸縮性を有する生地片をホットメルト接着剤で接着して構成した強緊締部101、強緊締部102が、互いに分離するように配置され、これらの強緊締部が運動用衣服の表面において凹凸を形成している実施例1の運動用衣服は、大腿部の着用感を阻害することなく、マッスルチューニングを抑制することができた。
(実施例2)
下腿部を覆う領域において、2本の縫製線20、30の代わりに、脛骨に沿うように1本の縫製線40のみを配置した以外は、実施例1と同様にして運動用衣服2を作製した。
実施例1の運動用衣服1の縫製線2本で本体生地を繋げた下腿部を覆う領域と、実施例2の運動用衣服2の縫製線1本で本体生地を繋げた下腿部を覆う領域の周長方向応力を下記のように測定し、その結果を下記表2に示した。
(周長方向応力)
巾5cm、長さ20cmの本体生地(高ストレッチ性生地11)を、縫製線2本で縫製して円筒を作製し、実施例1の運動用衣服1の縫製線2本で本体生地を繋げた下腿部を覆う領域の周長方向応力を測定するサンプルとした。また、巾5cm、長さ20cmの本体生地(高ストレッチ性生地11)を、縫製線1本で縫製して円筒を作製し、実施例2の運動用衣服2の縫製線1本で本体生地を繋げた下腿部を覆う領域の周長方向応力を測定するサンプルとした。円筒の内側に治具を挿入した状態を初期として、速度200mm/minで引っ張った時の荷重を測定し、応力を求めた。
Figure 0006600147
上記表2の結果から分かるように、実施例2の運動用衣服2の縫製線1本で本体生地を繋げた下腿部を覆う領域の周長方向応力が、実施例1の運動用衣服1の縫製線2本で本体生地を繋げた下腿部を覆う領域の周長方向応力より低く、縫製による当たりや局部的な負荷が軽減となる。
また、実施例1及び実施例2の運動用衣服を着用して大腿部の着用感を確認したところ、いずれも良好であった。
1、2 運動用衣服
10、101、102 強緊締部
20、30、40 縫製線
200、201、202、300、400、500、501、502 パワー部位
600 ベルト部

Claims (4)

  1. 少なくとも腰部から膝上までを被覆する部分を有し、身体にほぼ密着した状態で着用される運動用衣服であって、
    前記運動用衣服は、ハムストリングス及び内転筋群を覆う領域において、互いに分離している二つ以上の強緊締部を有し、
    前記強緊締部は、筋肉の筋腹の一部又は全部を覆うとともに、長方向が筋肉の長軸方向に沿うように配置されており、
    前記強緊締部は、伸縮性を有する本体生地の裏面に伸縮性を有する生地片をホットメルト接着剤で接着して構成されており、運動用衣服の表面において凹凸を形成しており、
    前記運動用衣服は、ランニング用又はジョギング用であることを特徴とする運動用衣服。
  2. 前記強緊締部は、大腿二頭筋の筋腹の少なくとも一部を覆う第1強緊締部と、半腱様筋及び大内転筋の筋腹の少なくとも一部を覆う第2強緊締部を有する請求項1に記載の運動用衣服。
  3. 前記強緊締部による衣服圧は、5〜30hPaである請求項1又は2に記載の運動用衣服。
  4. 前記運動用衣服は、膝蓋靭帯より下部を覆う領域において、脛骨に沿うように配置されている1本の縫製線のみ有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の運動用衣服。
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