JP2013253351A - 運動用衣服 - Google Patents
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Abstract
【課題】上半身における筋力発揮を向上することができる運動用衣服を提供する。
【解決手段】本発明の運動用衣服1は、伸縮性を有する生地で構成され、上半身にほぼ密着した状態で着用される運動用衣服であって、運動用衣服は、緊締力の強い緊締部2を有し、緊締部2が、骨格筋の筋腹を覆わず、骨格筋の少なくとも一方の脇側を覆うように形成されており、上記骨格筋が上腕二頭筋、上腕三頭筋、三角筋、上腕筋及び指伸筋からなる群から選択される一種以上である。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の運動用衣服1は、伸縮性を有する生地で構成され、上半身にほぼ密着した状態で着用される運動用衣服であって、運動用衣服は、緊締力の強い緊締部2を有し、緊締部2が、骨格筋の筋腹を覆わず、骨格筋の少なくとも一方の脇側を覆うように形成されており、上記骨格筋が上腕二頭筋、上腕三頭筋、三角筋、上腕筋及び指伸筋からなる群から選択される一種以上である。
【選択図】図1
Description
本発明は、伸縮性を有する生地で構成され、上半身にほぼ密着した状態で着用される運動用衣服に関する。
スポーツやトレーニングにおいては、ケガの予防やケガの再発を防ぐため、筋肉や筋肉の周りを粘着テープなどで強く締め付けて筋肉の伸縮を制限するテーピング処置が行われていた。そして、このテーピング理論を基に、関節の保護やケガの予防を目的とする強緊締部を設けたスポーツウェアが提案されている。例えば、特許文献1には、上肢および/または下肢の体表面側に隆起している所定の筋肉の筋腹部分をカバーする部位は弱圧接部で構成し、当該所定筋肉の少なくとも一方の脇側縁近傍に沿った部分をカバーする部位は強圧接部で構成した上肢および/または下肢部保護用衣料が開示されている。また、特許文献2には、アンダーシャツにおいて、上腕三頭筋から腕橈骨筋の部分を通って袖部にかける部分と上腕二頭筋の部分とかに緊締部を配置することにより、運動補助機能を高めている。
しかし、特許文献1及び特許文献2は、筋肉の保護や運動補助機能の向上を目的としているが、筋肉の筋力発揮については検討されていない。
本発明は、上記従来の問題を解決するため、上半身における筋力発揮を向上することができる運動用衣服を提供する。
本発明の運動用衣服は、伸縮性を有する生地で構成され、上半身にほぼ密着した状態で着用される運動用衣服であって、上記運動用衣服は、緊締力の強い緊締部を有し、上記緊締部が、骨格筋の筋腹を覆わず、骨格筋の少なくとも一方の脇側を覆うように形成されており、上記骨格筋が、上腕二頭筋、上腕三頭筋、三角筋、上腕筋及び指伸筋からなる群から選択される一種以上であることを特徴とする。
本発明の運動用衣服は、上腕二頭筋、上腕三頭筋、三角筋、上腕筋及び指伸筋からなる群から選択される一種以上の骨格筋の筋腹を覆わず、骨格筋の少なくとも一方の脇側を覆うように緊締部を形成することにより、骨格筋の筋腹を隆起させて、筋力発揮の際の筋肉形状に近づけることができ、上半身における筋力発揮を向上することができる。
今までの運動機能をサポートする運動用衣服は、主に関節の動きをサポートしていた。しかし、本願では、今までとは全く異なる発想で、骨格筋の形状を筋力発揮の際の筋肉形状に近づけることで、上半身における筋力発揮を向上させている。
本発明において、「伸縮性を有する」とは、運動用衣服を構成する生地の身体の短軸方向における伸長率及び/又は身体の長軸方向における伸長率が0%を超えることを意味する。なお、本発明において、伸長率とは、JIS L 1096に準じて測定したものをいい、具体的には、荷重をかけていない状態の生地片の長さをAとし、15Nの荷重をかけた状態の生地片の長さをBとした場合、(B−A)/A×100で算出したものである。
また、本発明において、「ほぼ密着」の状態を作るには、人体の裸のサイズに対して、周囲方向は50〜110%、より好ましくは70〜95%、丈は75〜100%、より好ましくは85〜100%として運動用衣服を形成する。もちろん人体のサイズは個人差があるので、前記の比率は目安である。より具体的には、JASPO規格に従ってサイズを決める。
本発明の運動用衣服は、上半身にほぼ密着した状態で着用される運動用衣服であり、袖部の形状は、特に限定されず、長袖、七部袖、半袖などが挙げられる。また、本発明の運動用衣服は、アームサポーター、アームウォーマーであってもよい。
本発明の運動用衣服は、緊締力の強い緊締部を有する。通常、生地の伸長率が低いほど緊締力が強くなり、本発明において、緊締力が強いとは、伸長率が低いことを意味する。上記緊締部は、骨格筋の筋腹を覆わないように、上腕二頭筋、上腕三頭筋、三角筋、上腕筋及び指伸筋からなる群から選択される一種以上の骨格筋の少なくとも一方の脇側に形成されている。本発明の運動用衣服において、骨格筋の筋腹に対応する部位には緊締部を配置せず、骨格筋の脇側に対応する部位には緊締部を配置している。通常、骨格筋は収縮することで筋力発揮するので、筋力発揮する際には、骨格筋の筋腹は隆起する。本発明の運動用衣服において、骨格筋の筋腹を覆わず、骨格筋の少なくとも一方の脇側を覆うように、緊締部を形成することで、骨格筋の筋腹を隆起させ、筋力発揮した際の骨格筋の筋形状に近づけることができ、筋力発揮を向上させている。筋力発揮が向上すると、筋の最大発揮量が増加したり、筋の発揮しやすさが促進されたりする。スポーツにおいて、筋の最大発揮量が増加することはパフォーマンスの向上に直結する。また、筋の発揮しやすさを向上させることができれば、繰り返し動作による疲労感の軽減が期待でき、パフォーマンスを低下させることなく運動を続けられることができる。すなわち、本発明の運動用衣服を着用すると、運動時のパフォーマンスが向上するとともに、パフォーマンスを低下させることなく運動を続けられることができる。また、本発明の運動用衣服を着用すると、筋の形状を筋力発揮時の形状に近づけることで筋の最大発揮量を増やしたり、筋の発揮しやすさを促したりするため、スポーツシーンに限らずトレーニング、福祉などの軽肉体労働、日常生活などにおいても効果を発揮すると考えられる。筋の最大発揮量が向上することで、より重いダンベルを持ち上げることができトレーニングの効率化が期待できる。また、筋の発揮しやすさが向上することで、当該筋が収縮した姿勢をとりやすくなる。
上記緊締部は、さらに上腕二頭筋、上腕三頭筋、三角筋、上腕筋及び指伸筋からなる群から選択される一種以上の骨格筋の筋頭(筋の起始部)及び/又は筋尾(筋の停止部)を覆うように形成されていることが好ましい。骨格筋の筋頭及び/又は筋尾を覆うように緊締部を配置することで、筋頭及び/又は筋尾を圧迫し、筋腹を隆起させるため、骨格筋の筋力発揮時の筋形状により近づけることができ、筋力発揮がより行いやすくなる。
上記緊締部は、上腕二頭筋の筋腹を覆わず、上腕二頭筋の内側の脇側及び筋尾を覆うように形成されていることが好ましい。これにより、上腕二頭筋の形状を筋力発揮時の形状に近づけることで上腕二頭筋の最大発揮量の増加と上腕二頭筋の発揮しやすさを促すことができる。
上記緊締部を構成する生地の身体の長軸方向における伸長率(以下、単に長軸伸長率と記す。)と、他の部位を構成する生地の長軸伸長率の比が1.1〜3.5であることが好ましく、1.5〜3.0であることがより好ましく、1.5〜2.5であることがさらに好ましい。上記の範囲であることにより、動きやすさを保持しつつ、骨格筋に対する挟み込み効果に優れ、筋腹を隆起させやすく、筋力発揮が向上する。また、上記緊締部を構成する生地の身体の短軸方向における伸長率(以下、単に短軸伸長率と記す。)と、他の部位を構成する生地の短軸伸長率の比が1.05〜3.5であることが好ましく、1.5〜3.0であることがより好ましい。上記の範囲であることにより、動きやすさを保持しつつ、骨格筋に対する挟み込み効果に優れ、筋腹を隆起させやすく、筋力発揮が向上する。
上記緊締部を構成する生地の長軸伸長率が、緊締部を除く他の部位(以下において、単に他の部位とも記す。)を構成する生地の長軸伸長率より、30%以上低いことが好ましく、50%以上低いことがより好ましく、75〜100%低いことがさらに好ましい。上記緊締部を構成する生地の長軸伸長率と他の部位を構成する生地の長軸伸長率の差が上記範囲であることにより、筋力発揮時の筋腹が隆起した筋形状になりやすい。また、上記緊締部を構成する生地の短軸伸長率が、他の部位を構成する生地の短軸伸長率より、30%以上低いことが好ましく、50%以上低いことがより好ましく、75〜120%低いことがさらに好ましい。上記緊締部を構成する生地の短軸伸長率と他の部位を構成する生地の短軸伸長率の差が上記範囲であることにより、筋力発揮時の筋腹が隆起した筋形状になりやすい。
上記緊締部を構成する生地の長軸伸長率は、10〜150%であることが好ましく、20〜120%であることがより好ましい。また、上記緊締部を構成する生地の短軸伸長率は、10〜150%であることが好ましく、20〜100%であることがより好ましい。筋力発揮時の筋腹が隆起した筋形状になりやすいうえ、圧迫感がなく着用感にも優れるからである。上記他の部位を構成する生地の長軸伸張率は、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80〜250%であることがさらに好ましい。また、上記他の部位を構成する生地の短軸伸張率は、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80〜250%であることがさらに好ましい。圧迫感が強すぎることを防ぎ、着用しにくくなることも防止する。
本発明において、生地としては、伸縮性を有するものであればよく、特に限定されず、例えば織物、編物などの通常の衣服用生地を用いることができる。織物としては、例えば平織、斜文織、朱子織、変化平織、変化斜文織、変化朱子織、変わり織、紋織、片重ね織、二重組織、多重組織、経パイル織、緯パイル織、絡み織などが挙げられる。編物としては、例えば丸編、緯編、経編(トリコット編、ラッセル編を含む)、パイル編、平編、天竺編、リブ編、スムース編(両面編)、ゴム編、パール編、デンビー組織、コード組織、アトラス組織、鎖組織、挿入組織などが挙げられる。上記生地は、特に限定されないが、例えば、目付けが120〜380g/m2の範囲が好ましく、より好ましくは160〜340g/m2の範囲、さらに好ましくは180〜280g/m2の範囲である。上記の範囲であれば、運動機能を損なわず、耐久性も良く、軽くて動きやすい利点がある。また、上記生地は、エラストマー樹脂又はゴムにより含浸或いはプレス処理されたものでもよい。エラストマー樹脂としては、ウレタン系エラストマー、軟質塩化ビニル系エラストマー、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、エステル系エラストマー、アミド系エラストマー、塩素化ポリエチレン系エラストマー、Syn−1,2−ポリブタジエン系エラストマー、Trans−1,4−ポリイソプレン系エラストマー、フッ素系エラストマー等が挙げられる。ゴムとしては、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、合成ゴム、天然ゴム等が挙げられる。また、上記生地は一枚であってもよく、異なる伸長率の二枚の生地を重ねたものであってもよい。
上記生地を構成する繊維としては、特に限定されず、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル繊維、ポリウレタン繊維、ポリアミド繊維、アセテート繊維、コットン繊維、レーヨン繊維、エチレンビニルアルコール繊維、ナイロン繊維などを用いることができる。
本発明の運動用衣服は、伸長率が異なる生地をそれぞれ用いて緊締部と他の部位を構成してもよい。また、所定の伸長率の一種類の生地で衣服を作製した後、上記所定の伸長率と伸長率が異なる生地を裏打ちして緊締部を形成してもよい。また、所定の伸長率の一種類の生地で衣服を作製した後、所定の部位に樹脂を塗布することで緊締部を形成してもよい。樹脂の面積や塗布パターンによって、伸長率(緊締力)が異なることになる。上記樹脂としては、特に限定されないが、シリコーン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂を用いることができる。上記樹脂の塗布方法としては、特に限定されないが、シルクスクリーン印刷等の手法を用いることができる。シルクスクリーン印刷とは、例えば、所定の樹脂パターンが得られるように作製したシルクスクリーン版を生地上に置き、合成樹脂を版上に伸ばすことにより、生地上に所定の樹脂パターンを形成することで行う。また、“セーレンビスコマジック”(セーレン株式会社製)などのナイロン繊維糸とポリエステル繊維糸を引き揃えた特殊な生地を用いて、ポリエステル繊維のみを所定の位置で特殊溶剤にて溶かすことにより緊締部を形成してもよい。また、島精機製作所の“ホールガーメント”専用機を用いて、緊締部と他の部位を異なる繊維組成で編むことにより作製してもよい。
以下、図面に基づいて、本発明の運動用衣服を説明する。図1Aは本発明の運動用衣服の一実施態様の正面図であり、図1Bは同背面図である。図2は、上腕二頭筋及び上腕三頭筋と緊締部の配置関係を説明する模式図である。
本発明の一実施態様において、図1A〜1B及び図2に示しているように、運動用衣服1において、上腕二頭筋11の筋腹を覆わず、上腕二頭筋11の内側の脇側を覆うように緊締部2が形成されている。緊締部2は、上腕三頭筋12の片側の脇側も覆うように形成されている。また、上腕二頭筋11の筋尾を覆うように緊締部3が形成されている。緊締部3は、上腕三頭筋12の筋尾及び上腕筋の筋尾も覆うように形成されている。緊締部2及び緊締部3を有する運動用衣服1を着用すると、上腕二頭筋11の形状を筋力発揮時の形状に近づけることで、上腕二頭筋の最大発揮量を増加させるとともに、上腕二頭筋の発揮しやすさも促すことができる。上腕二頭筋の最大発揮量が向上することで、より重いダンベルを持ち上げることができ、トレーニングの効率化が期待できる。また、上腕二頭筋が発揮しやすくなることで、上腕二頭筋が収縮した姿勢、すなわち肘の屈曲位がとりやすくなる。それゆえ、ラケットスポーツでのテイクバック、フォロースルー時の姿勢がとりやすい。また、野球の打撃動作であれば、スイング前の姿勢(待機姿勢)がとりやすく、野球の投球動作であれば、腕の振出までの姿勢を維持しやすい。また、ランニングであれば、肘の屈曲位を疲労感少なく維持できる。その上、肘の屈曲位以外の姿勢では緊締部によるテンションがかからないので、動作の妨げにならない。
緊締部2及び緊締部3は、樹脂を塗布することで形成されていることが好ましい。これにより、生地を縫い合わせることが少なく、縫い目が低減し、着用感が良好になる。
以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ポリエステル糸(ポリエチレンテレフタレート、トータル繊度:44dtex、フィラメント数:36本)を87質量%、ポリウレタン弾性糸(トータル繊度:22dtex、フィラメント数:1本)を13質量%の混率で引き揃えて使用し、目付が210g/m2のトリコット経編地を編成した。得られた生地の長軸伸長率が191%、短軸伸長率が179%であった。この生地を用い、図1に示したようなシャツを作製した。図1及び図2に示しているように、上腕二頭筋11の内側の脇側を覆うように緊締部2が形成され、上腕二頭筋、上腕三頭筋及び上腕筋の筋尾を覆うように緊締部3が形成されていた。緊締部2及び緊締部3は、ポリウレタン樹脂を所定箇所に50g/m2の塗布量で塗布することにより形成した。緊締部2及び緊締部3を構成する生地(樹脂が塗布された)の長軸伸長率が114%、短軸伸長率が67%であった。なお、緊締部を構成する生地の長軸伸長率と他の部位を構成する生地の長軸伸長率の比は、1.67であり、緊締部を構成する生地の短軸伸長率と他の部位を構成する生地の短軸伸長率の比は、2.67であった。
ポリエステル糸(ポリエチレンテレフタレート、トータル繊度:44dtex、フィラメント数:36本)を87質量%、ポリウレタン弾性糸(トータル繊度:22dtex、フィラメント数:1本)を13質量%の混率で引き揃えて使用し、目付が210g/m2のトリコット経編地を編成した。得られた生地の長軸伸長率が191%、短軸伸長率が179%であった。この生地を用い、図1に示したようなシャツを作製した。図1及び図2に示しているように、上腕二頭筋11の内側の脇側を覆うように緊締部2が形成され、上腕二頭筋、上腕三頭筋及び上腕筋の筋尾を覆うように緊締部3が形成されていた。緊締部2及び緊締部3は、ポリウレタン樹脂を所定箇所に50g/m2の塗布量で塗布することにより形成した。緊締部2及び緊締部3を構成する生地(樹脂が塗布された)の長軸伸長率が114%、短軸伸長率が67%であった。なお、緊締部を構成する生地の長軸伸長率と他の部位を構成する生地の長軸伸長率の比は、1.67であり、緊締部を構成する生地の短軸伸長率と他の部位を構成する生地の短軸伸長率の比は、2.67であった。
(実施例2)
ポリエステル糸(ポリエチレンテレフタレート、トータル繊度:44dtex、フィラメント数:36本)を70質量%、ポリウレタン弾性糸(トータル繊度:22dtex、フィラメント数:1本)を30質量%の混率で引き揃えて使用し、目付が250g/m2のトリコット経編地を編成した。得られた生地の長軸伸長率が260%、短軸伸長率が210%であった。この生地を用い、緊締部2及び緊締部3は、ポリウレタン樹脂を所定箇所に50g/m2の塗布量で塗布することにより形成した以外は、実施例1と同様にしてシャツを作製した。実施例2において、緊締部2及び緊締部3を構成する生地(樹脂が塗布された)の長軸伸長率が114%、短軸伸長率が67%であった。なお、緊締部を構成する生地の長軸伸長率と他の部位を構成する生地の長軸伸長率の比は2.28であり、緊締部を構成する生地の短軸伸長率と他の部位を構成する生地の短軸伸長率の比は、3.13であった。
ポリエステル糸(ポリエチレンテレフタレート、トータル繊度:44dtex、フィラメント数:36本)を70質量%、ポリウレタン弾性糸(トータル繊度:22dtex、フィラメント数:1本)を30質量%の混率で引き揃えて使用し、目付が250g/m2のトリコット経編地を編成した。得られた生地の長軸伸長率が260%、短軸伸長率が210%であった。この生地を用い、緊締部2及び緊締部3は、ポリウレタン樹脂を所定箇所に50g/m2の塗布量で塗布することにより形成した以外は、実施例1と同様にしてシャツを作製した。実施例2において、緊締部2及び緊締部3を構成する生地(樹脂が塗布された)の長軸伸長率が114%、短軸伸長率が67%であった。なお、緊締部を構成する生地の長軸伸長率と他の部位を構成する生地の長軸伸長率の比は2.28であり、緊締部を構成する生地の短軸伸長率と他の部位を構成する生地の短軸伸長率の比は、3.13であった。
(実施例3)
ポリエステル糸(ポリエチレンテレフタレート、トータル繊度:44dtex、フィラメント数:36本)を95質量%、ポリウレタン弾性糸(トータル繊度:22dtex、フィラメント数:1本)を5質量%の混率で引き揃えて使用し、目付が205g/m2のトリコット経編地を編成した。得られた生地の長軸伸長率が45%、短軸伸長率が45%であった。この生地を用い、緊締部2及び緊締部3は、ポリウレタン樹脂を所定箇所に50g/m2の塗布量で塗布することにより形成した以外は、実施例1と同様にしてシャツを作製した。実施例3において、緊締部2及び緊締部3を構成する生地(樹脂が塗布された)の長軸伸長率が40%、短軸伸長率が35%であった。なお、緊締部を構成する生地の長軸伸長率と他の部位を構成する生地の長軸伸長率の比は、1.13であり、緊締部を構成する生地の短軸伸長率と他の部位を構成する生地の短軸伸長率の比は、1.29であった。
ポリエステル糸(ポリエチレンテレフタレート、トータル繊度:44dtex、フィラメント数:36本)を95質量%、ポリウレタン弾性糸(トータル繊度:22dtex、フィラメント数:1本)を5質量%の混率で引き揃えて使用し、目付が205g/m2のトリコット経編地を編成した。得られた生地の長軸伸長率が45%、短軸伸長率が45%であった。この生地を用い、緊締部2及び緊締部3は、ポリウレタン樹脂を所定箇所に50g/m2の塗布量で塗布することにより形成した以外は、実施例1と同様にしてシャツを作製した。実施例3において、緊締部2及び緊締部3を構成する生地(樹脂が塗布された)の長軸伸長率が40%、短軸伸長率が35%であった。なお、緊締部を構成する生地の長軸伸長率と他の部位を構成する生地の長軸伸長率の比は、1.13であり、緊締部を構成する生地の短軸伸長率と他の部位を構成する生地の短軸伸長率の比は、1.29であった。
(実施例4)
緊締部2及び緊締部3における樹脂の塗布量を20g/m2にした以外は、実施例1と同様にしてシャツを作製した。実施例4において、緊締部2及び緊締部3を構成する生地(樹脂が塗布された)の長軸伸長率が170%、短軸伸長率が165%であった。なお、緊締部を構成する生地の長軸伸長率と他の部位を構成する生地の長軸伸長率の比は、1.12であり、緊締部を構成する生地の短軸伸長率と他の部位を構成する生地の短軸伸長率の比は、1.08であった。
緊締部2及び緊締部3における樹脂の塗布量を20g/m2にした以外は、実施例1と同様にしてシャツを作製した。実施例4において、緊締部2及び緊締部3を構成する生地(樹脂が塗布された)の長軸伸長率が170%、短軸伸長率が165%であった。なお、緊締部を構成する生地の長軸伸長率と他の部位を構成する生地の長軸伸長率の比は、1.12であり、緊締部を構成する生地の短軸伸長率と他の部位を構成する生地の短軸伸長率の比は、1.08であった。
(実施例5)
緊締部2及び緊締部3における樹脂の塗布量を100g/m2にした以外は、実施例1と同様にしてシャツを作製した。実施例5において、緊締部2及び緊締部3を構成する生地(樹脂が塗布された)の長軸伸長率が40%、短軸伸長率が35%であった。なお、緊締部を構成する生地の長軸伸長率と他の部位を構成する生地の長軸伸長率の比は、4.78であり、緊締部を構成する生地の短軸伸長率と他の部位を構成する生地の短軸伸長率の比は、5.11であった。
緊締部2及び緊締部3における樹脂の塗布量を100g/m2にした以外は、実施例1と同様にしてシャツを作製した。実施例5において、緊締部2及び緊締部3を構成する生地(樹脂が塗布された)の長軸伸長率が40%、短軸伸長率が35%であった。なお、緊締部を構成する生地の長軸伸長率と他の部位を構成する生地の長軸伸長率の比は、4.78であり、緊締部を構成する生地の短軸伸長率と他の部位を構成する生地の短軸伸長率の比は、5.11であった。
(比較例1)
緊締部2及び緊締部3を形成していない以外は、実施例1と同様にしてシャツを作製した。
緊締部2及び緊締部3を形成していない以外は、実施例1と同様にしてシャツを作製した。
実施例及び比較例のシャツを、それぞれ5名の被験者に着用させ、筋力発揮を下記のように測定し、その結果を下記表1〜3に示した。なお、下記表1〜3には、上半身裸の条件下の結果(Nude)も併せて示した。
(筋力発揮試験)
被験者を椅子に着席させた状態で肘を90度に屈曲させてテーブルに固定した。次いで、合図とともに最大努力で10秒間肘を屈曲した時の筋力発揮を確認した。具体的には、力発揮の第1ピークまでの時間(Tpeak)と第1ピーク時の力の値(Fpeak)、力発揮開始時から7秒までの力の積算値(Fint)を計測し、それぞれ、下記表1〜3に示した。なお、下記表1〜3の各々の結果は、4回計測した平均値である。
被験者を椅子に着席させた状態で肘を90度に屈曲させてテーブルに固定した。次いで、合図とともに最大努力で10秒間肘を屈曲した時の筋力発揮を確認した。具体的には、力発揮の第1ピークまでの時間(Tpeak)と第1ピーク時の力の値(Fpeak)、力発揮開始時から7秒までの力の積算値(Fint)を計測し、それぞれ、下記表1〜3に示した。なお、下記表1〜3の各々の結果は、4回計測した平均値である。
上記表1の結果から分かるように、実施例のシャツを着用したほうが、緊締部を有しない比較例1のシャツを着用した場合と比較して、Fintの値が高く、すなわち、筋力発揮量の値が高かった。また、実施例1、実施例2、実施例3、実施例5のシャツを着用した場合は、比較例1のシャツを着用した場合と比較して、Fpeakの値も高く、筋力が発揮しやすくなっていた。また、実施例1、実施例2、実施例4のシャツを着用した場合は、比較例1のシャツを着用した場合と比較して、Tpeakの値が低く、筋力が発揮しやすくなっていた。さらに、実施例1、実施例2のシャツを着用した場合、比較例1のシャツを着用した場合と比較して、Fintの値が高く、Fpeakの値も高く、Tpeakの値が低くなっており、筋力発揮量が増加しているとともに、筋力の発揮しやすさも向上していた。特に、実施例1のシャツを着用した場合、筋力発揮量及び筋力の発揮しやすさのいずれも格段に向上していた。緊締部を構成する生地の長軸伸長率と他の部位を構成する生地の長軸伸長率の比が1.5〜2.5であり、緊締部を構成する生地の短軸伸長率と他の部位を構成する生地の短軸伸長率の比が1.5〜3.0である場合、筋力発揮量及び筋力の発揮しやすさのいずれも格段に向上していた。
また、実施例及び比較例のシャツを、それぞれ10名の被験者に着用させ、肘を曲げた時や肩を上げた時の筋肉の疲労しにくさ、肘の曲げやすさ、肩の上げやすさ、着脱しやすさを以下のような5段階の基準で官能評価し、その結果を下記表4に示した。なお、下記表4には、10名の被験者の平均を示した。
<筋肉の疲労しにくさ>
1:疲労しやすい
2:やや疲労しやすい
3:普通
4:やや疲労しにくい
5:疲労しにくい
1:疲労しやすい
2:やや疲労しやすい
3:普通
4:やや疲労しにくい
5:疲労しにくい
<肘の曲げやすさ>
1:曲げにくい
2:やや曲げにくい
3:普通
4:やや曲げやすい
5:曲げやすい
1:曲げにくい
2:やや曲げにくい
3:普通
4:やや曲げやすい
5:曲げやすい
<肩の上げやすさ>
1:上げにくい
2:やや上げにくい
3:普通
4:やや上げやすい
5:上げやすい
1:上げにくい
2:やや上げにくい
3:普通
4:やや上げやすい
5:上げやすい
<着脱しやすさ>
1:着脱しにくい
2:やや着脱しにくい
3:普通
4:やや着脱しやすい
5:着脱しやすい
1:着脱しにくい
2:やや着脱しにくい
3:普通
4:やや着脱しやすい
5:着脱しやすい
表4の結果から分かるように、実施例1及び実施例2、特に実施例1のシャツを着用した場合、適度なサポート感で力を入れやすく、肘を曲げた姿勢を維持しやすかった。
1 運動用衣服
2、3、4 緊締部
11 上腕二頭筋
12 上腕三頭筋
2、3、4 緊締部
11 上腕二頭筋
12 上腕三頭筋
Claims (8)
- 伸縮性を有する生地で構成され、上半身にほぼ密着した状態で着用される運動用衣服であって、
前記運動用衣服は、緊締力の強い緊締部を有し、前記緊締部が、骨格筋の筋腹を覆わず、骨格筋の少なくとも一方の脇側を覆うように形成されており、前記骨格筋が上腕二頭筋、上腕三頭筋、三角筋、上腕筋及び指伸筋からなる群から選択される一種以上であることを特徴とする運動用衣服。 - 前記緊締部が、さらに上腕二頭筋、上腕三頭筋、三角筋、上腕筋及び指伸筋からなる群から選択される一種以上の筋肉の筋頭及び/又は筋尾を覆うように形成されている請求項1に記載の運動用衣服。
- 前記緊締部が、上腕二頭筋の筋腹を覆わず、上腕二頭筋の少なくとも一方の脇側を覆うように形成されている請求項1又は2に記載の運動用衣服。
- 前記緊締部が、上腕二頭筋、上腕三頭筋及び上腕筋の筋尾を覆うように形成されている請求項3に記載の運動用衣服。
- 前記緊締部を構成する生地と、前記緊締部を除く他の部位を構成する生地の身体の長軸方向における伸長率の比が1.5〜3.0である請求項1〜4のいずれか1項に記載の運動用衣服。
- 前記緊締部を構成する生地と、前記緊締部を除く他の部位を構成する生地の身体の短軸方向における伸長率の比が1.5〜3.5である請求項1〜5のいずれか1項に記載の運動用衣服。
- 前記緊締部を構成する生地の身体の長軸方向における伸長率が10〜150%である請求項1〜6のいずれか1項に記載の運動用衣服。
- 前記緊締部を構成する生地の身体の短軸方向における伸長率が10〜150%である請求項1〜7のいずれか1項に記載の運動用衣服。
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---|---|---|---|
JP2012130970A JP2013253351A (ja) | 2012-06-08 | 2012-06-08 | 運動用衣服 |
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-
2012
- 2012-06-08 JP JP2012130970A patent/JP2013253351A/ja active Pending
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