JP3217373U - 車両用ステップ - Google Patents

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大典 今成
山路 弘行
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樹脂成形品からなる車両用ステップに関し、軽量化の実現と同時に、耐衝撃性能を向上させること。【解決手段】車体のドア開口部の下方に取り付けられる車両用ステップであって、該車両用ステップ1は、第一壁4と第二壁5とがそれらの周縁4a,5a同士で融着して形成された中空部を有する合成樹脂中空成形体2と、該合成樹脂中空成形体の中空部を充満している合成樹脂発泡体3とからなる複合成形体から構成されている車両用ステップとした。【選択図】図3

Description

本考案は、車両用ステップに関するもので、特に、樹脂成形体からなる車両用ステップに関するものである。
一般にピックアップトラックや一部の多目的スポーツ車等の比較的車高の高い車両においては、フロントドアやリヤドア、バックドアなどのドアの開口部の下方に、乗降性や荷物の積み下ろし性が良好になるように乗降用や足掛け用のステップが設けられている。
このステップに関し、昨今、樹脂成形体が使われ始めている。これらの樹脂成形体として、中空部を有するブロー成形体などがある。この従来のブロー成形体からなるステップにあっては、図4および図5に示したように、乗降時などにステップに荷重がかかった際に、該ステップ100が凹まないようにするため、さらに、撓まないようにするために、長尺方向に沿って連続する、対向する表裏の壁部101,102同士を突き当て融着させたリブ103が形成されている。そして、大きな荷重に耐えうる剛性を出すために、このリブ103の厚みを大きくする必要があった。さらに、リブの部分は成形時の引き込みが大きいため他の部分に対して薄くなるため、十分な厚みのリブを形成するためには、他の部分の厚みが自ずと不必要に厚くなってしまうことがある。そのため、結果として製品重量は重いものとなっていた。
本考案は、上述した背景技術が有する課題に鑑み成されたものであって、その目的は、樹脂成形体からなる車両用ステップに関し、剛性を維持しつつ、軽量化を実現することにある。
上記した目的を達成するため、本考案は、次の〔1〕〜〔9〕に記載した車両用ステップとした。
〔1〕車体のドア開口部の下方に取り付けられる車両用ステップであって、該車両用ステップは、第一壁と第二壁とがそれらの周縁同士で融着して形成された中空部を有する合成樹脂中空成形体と、該合成樹脂中空成形体の中空部を充満している合成樹脂発泡体とからなる複合成形体から構成されていることを特徴とする、車両用ステップ。
〔2〕上記第一壁と第二壁とが、それらの周縁同士のみで融着していることを特徴とする、上記〔1〕に記載の車両用ステップ。
〔3〕上記合成樹脂中空成形体の平均肉厚が、1〜4mmであることを特徴とする、上記〔1〕又は〔2〕に記載の車両用ステップ。
〔4〕上記合成樹脂中空成形体が、ポリプロピレン系樹脂中に強化繊維を含む繊維強化ポリプロピレン系樹脂を基材樹脂とする中空ブロー成形体であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の車両用ステップ。
〔5〕上記繊維強化ポリプロピレン系樹脂中の強化繊維の含有量が、10〜30重量%であることを特徴とする、上記〔4〕に記載の車両用ステップ。
〔6〕上記合成樹脂発泡体が、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の車両用ステップ。
〔7〕上記合成樹脂発泡体の見掛け密度が、30〜60kg/m3であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の車両用ステップ。
〔8〕上記合成樹脂中空成形体の重量に対する上記合成樹脂発泡体の重量の比が、0.2〜0.5であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の車両用ステップ。
〔9〕上記複合成形体の長手方向長さが、1〜3mであることを特徴とする、上記〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の車両用ステップ。
上記した本考案に係る車両用ステップによれば、第一壁と第二壁とがそれらの周縁同士で融着して形成された中空部を有する合成樹脂中空成形体と、該合成樹脂中空成形体の中空部を充満している合成樹脂発泡体とからなる複合成形体から構成されているので、中空部を充満している合成樹脂発泡体によって合成樹脂中空成形体の補強が図れ、リブ構造を有しないもの、或いは突き当て面積の小さなリブ構造のものとすることができ、剛性を維持しつつ、軽量化を実現できるものとなる。
本考案に係る車両用ステップの一実施形態を斜め上方から示した斜視図である。 図1に示した車両用ステップを斜め下方から示した斜視図である。 図1のA−A線に沿う部分の拡大断面図である。 従来の樹脂成形体からなる車両用ステップを斜め下方から示した斜視図である。 図4のB−B線に沿う部分の拡大断面図である。
以下、本考案に係る車両用ステップの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本考案に係る車両用ステップの一実施形態を斜め上方から示した斜視図、図2は、同車両用ステップを斜め下方から示した斜視図である。また図3は、図1のA−A線に沿う部分の拡大断面図である。これらの図に示すように、本考案に係る車両用ステップ1は、中空部を有する合成樹脂中空成形体2と、該合成樹脂中空成形体2の中空部を充満している合成樹脂発泡体3とからなる複合成形体から構成されている。
上記合成樹脂中空成形体2においては、上部面を形成する第一壁4と、下部面を形成する第二壁5とがそれらの周縁4a,5a同士のみで融着して中空部が形成されている。即ち、上部面を形成する第一壁4と下部面を形成する第二壁5とを、図4、図5に示したような周縁以外の部位で突き当てて融着させて形成したリブ103が存在しない、周縁4a,5a同士のみで融着させた中空成形体として形成されている。なお、軽量化を達成できる範囲において、合成樹脂中空成形体は、リブ構造を有していてもよい。この場合、中空成形体の内表面の面積に対する、リブ構造を形成する第一壁と第二壁との突き当て面積の比は3%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましい。ただし、軽量化の観点からは、図示した実施形態の如く、第一壁と第二壁とがそれらの周縁同士のみで融着しており、リブ構造を有していないことが特に好ましい。
表皮材を構成する上記合成樹脂中空成形体2の外形は、車体のドア開口部の下方に取り付けられる長尺な板状体に形成され、車体に取り付けられた状態でドア開口部の下方から略水平方向に外方に延びる略平板状のステップ部6と、該ステップ部6の幅方向内側に上方に突出して形成された取付部7とを有する断面略L字状に形成されている。ステップ部6の上面には、乗員が足を載置した際のスリップを防止する凹凸状のスリップ防止部8が長さ方向に延設されている。また、ステップ部6の下面には、凹部9が複数カ所、図示した実施形態においては3カ所形成されており、凹部9に車体への取付ステー(図示せず)を固定することができる。
上記合成樹脂中空成形体2を形成する材料としては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができるが、中でも、機械的強度と耐熱性とのバランスに優れることからポリプロピレン系樹脂が好ましい。さらには強度の観点から、ポリプロピレン系樹脂中に強化繊維を含む繊維強化ポリプロピレン系樹脂を基材樹脂として成形されていることがより好ましい。また、この場合の繊維強化ポリプロピレン系樹脂中の強化繊維の含有量は、10〜30重量%が好ましく、12〜20重量%であることがより好ましい。強化繊維の含有量が10重量%以上であることで、表皮材である合成樹脂中空成形体2は曲げ剛性のより一層優れたものとなる。強化繊維の含有量が30重量%以下であることで、該合成樹脂中空成形体2の成形が容易なものとなる。
また、合成樹脂中空成形体2は多層構造のものとしてもよく、例えば、外層は繊維強化ポリプロピレン系樹脂から構成され、内層は、外層よりは少ない量の強化繊維を含む繊維強化ポリプロピレン系樹脂又は強化繊維を含まないポリプロピレン系樹脂から構成されているものとすることができる。このような多層構造の中空成形体は、中空部に充填される発泡体がポリプロピレン系樹脂発泡体である場合に、発泡体と強固に融着させることができ、よりステップの曲げ剛性を高めることができる。なお、この場合の強化繊維の含有量は、多層とした全体の強化繊維の含有量が上記した範囲内のものとすればよい。
上記ポリプロピレン系樹脂としては、ホモポリプロピレン(h−PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体やプロピレン−エチレン−ブテンランダム共重合体などのランダムポリプロピレン(r−PP)、ブロックポリプロピレン(b−PP)或いはそれらの混合物などを例示することができる。なお、ブロックポリプロピレンは、プロピレン−エチレンブロック共重合体などのブロック共重合体だけではなく、オレフィン系熱可塑性エラストマーやオレフィン系ゴムの存在下でプロピレンを重合したものや、ポリプロピレンとオレフィン系熱可塑性エラストマーやオレフィン系ゴムとを混錬したものも包含する。
また、上記強化繊維の種類としては、ガラス繊維、グラスウール、炭素繊維、セルロースナノファイバー等の繊維材料が例示される。
合成樹脂中空成形体2の厚みは、強度と軽量性との兼ね合いから、平均肉厚で1〜4mmであることが好ましく、1.5〜3mmであることがより好ましい。
なお、合成樹脂中空成形体2の平均肉厚は、次のようにして測定される。合成樹脂中空成形体の長手方向中央部および長手方向両端部付近から選択された計3つの位置の長手方向に対する垂直断面に対して肉厚が測定される。そして、それぞれの位置の垂直断面について、各垂直断面の周方向に沿って等間隔に6箇所の垂直断面の厚み方向の厚さ(壁部の肉厚)の測定が行われる。得られた18カ所の厚みの値が算術平均され、その平均値が合成樹脂中空成形体の平均肉厚となる。
合成樹脂中空成形体2の中空部に充満されている上記合成樹脂発泡体3としては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂との複合樹脂、ポリウレタンなどを基材樹脂とする発泡体とすることができるが、中空成形体がポリプロピレン系樹脂から形成されている場合には、中でもポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体が好ましい。合成樹脂発泡体3を構成する樹脂の種類が、表皮材である上記合成樹脂中空成形体2の樹脂の種類と同じくポリプロピレン系樹脂となっていることで、表皮材と発泡粒子成形体との接着性を高めることができ、より曲げ剛性に優れた複合成形体が得られるようになる。
発泡粒子を構成するポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合、プロピレン−ブテンランダム共重合、プロピレン−エチレン−ブテンランダム共重合が好ましい。また、発泡粒子としては、発泡層であるポリプロピレン系樹脂からなる発泡状態の芯層の表面を、該芯層を形成するポリプロピレン系樹脂の融解温度よりも低い融解温度又は軟化温度を示す樹脂により被覆された多層構造の発泡粒子、或いはメタロセン系重合触媒により重合されてなるポリプロピレン系樹脂を含む基材樹脂からなる発泡粒子を使用することができる。これらの発泡粒子を使用することにより比較的低いスチーム加熱圧力で発泡粒子同士を融着させることができる。
合成樹脂発泡体3の見掛け密度には特に制限はなく、一般に使用されている見掛け密度のものを広く用いることができるが、軽量性と機械的強度のバランスに優れることから、30〜60kg/m3であることが好ましく、35〜50kg/m3であることがより好ましい。
なお、合成樹脂発泡体3の見掛け密度は、発泡体の重量を発泡体の体積で割算した値を意味し、発泡体の体積は、発泡体を水中に沈めて水位の上昇を測定する方法(水没法)などにより求めることができる。
また、表皮材を構成する上記合成樹脂中空成形体2の重量に対する上記合成樹脂発泡体3の重量の比は、強度と軽量性との兼ね合いから、0.2〜0.5であることが好ましく、0.25〜0.35であることがより好ましい。
上記した合成樹脂中空成形体2と、該合成樹脂中空成形体2の中空部を充満している合成樹脂発泡体3とからなる複合成形体は、その長手方向長さが1〜3mの長尺な板状の外観を呈する、本考案に係る車両用ステップ1を構成する。
上記本考案の車両用ステップ1を製造するには、例えば、次のような方法を採用することができる。まず、強化繊維を含む繊維強化ポリプロピレン系樹脂の溶融物をダイから押し出して形成された軟化状態の円筒状のパリソン又は2枚のシートパリソンを分割成形型で挟み込み、パリソン内にブローエアを吹き込んで成形型のキャビティ内でパリソンを膨らませて、キャビティの内壁に押し付けることにより賦形する、所謂ブロー成形により、合成樹脂中空成形体2を形成する。このとき、パリソンを分割成形型で挟み込む際に、成形型のキャビティの周囲の食い切り部によって対向するパリソンの内面同士を融着させ、パリソンを中空状にする。キャビティの全周でパリソンが食い切られると、中空成形体においては、第一壁4と第二壁5がその周縁部4a、5aで融着していることとなる。次いで、同一成形型内で、合成樹脂中空成形体2の壁部に孔を開けて孔を通してその内部にポリプロピレン系樹脂発泡粒子を充填し、合成樹脂中空成形体2内にスチームを供給して充填した発泡粒子を加熱し、発泡粒子同士を融着させて合成樹脂発泡体3とすると共に、合成樹脂発泡体3と合成樹脂中空成形体2の内面とを融着させる。そして、分割成形型を開いて、食い切り部よりも外方にバリを有する複合性成形体を取り出し、バリを取り除くことにより、複合成形体を製造することができる。
なお、合成樹脂中空成形体2のブロー成形工程において、ブローエアを吹き込んでいる間、成形型側から真空引きしてバリソンを成形型のキャビティの内壁に密着させることは好ましい。この場合は、中空成形体2が成形型の形状をより忠実に反映した形状を有するものとなる。
上記のように構成された本考案に係る車両用ステップ1は、表皮材である合成樹脂中空成形体2のステップ部4の下面に形成された取付凹部9に取付ステー(図示せず)を取り付け、該取付ステーを介してボルト等の締結具により車体に取り付けることができる。そして、かかる車両用ステップ1を車体に取り付けた状態では、人が表皮材である合成樹脂中空成形体2のステップ部6に足を載置することにより車内への乗降や荷物の積み下ろしが容易となる。このとき、本考案に係る車両用ステップ1は樹脂成形品であるものの、その構造は合成樹脂中空成形体2と、該合成樹脂中空成形体2の中空部を充満している合成樹脂発泡体3とからなる複合成形体から構成されているので、従来のようなリブ構造を有しなくても、人が足をかけることによりステップ1に荷重がかかった際に、圧縮によりステップが潰れることがなく、さらに十分な曲げ剛性を有し、変形して破損したりする等の不具合はない。さらに、内部に充満している合成樹脂発泡体3の持つエネルギー吸収性能により衝突時の緩衝性能も良好なステップとなる。また、表皮材である合成樹脂中空成形体2は、その中空部を充満している合成樹脂発泡体3によってその補強が図られているため、図示した実施形態の如くリブ構造を無くす、或いは突き当て面積の小さな(3%以下)リブ構造とすることができ、その場合には、リブ構造を形成するために他の部分の肉厚を不必要に厚くする必要がなくなり平均肉厚を薄くすることができ、発泡体が充填されていても軽量化を実現できるものとなり、その軽量化により取付作業時の労力も軽減することができるものとなる。
また、本考案の車両用ステップ1は、その全体が樹脂材料により形成されているので、加工が容易であり、その形状を容易に多種多様、かつ、複雑な形状とすることができ、例えば、図示した実施形態のように、表皮材である合成樹脂中空成形体2を、ステップ部6と、該ステップ部6の幅方向内側に上方に突出して形成された取付部7とを有する断面略L字状に一体形成したり、ステップ部6の上面に凹凸状のスリップ防止部8を、下面の適所にステーの取付凹部9等の所望の立体形状を一体成形により付与することが容易にできるものとなり、取り付ける車体に応じた形状の車両用ステップ1とすることが、容易に行えるものとなる。
次に、本考案について、実施例及び比較例を示してさらに詳細に説明する。但し、本考案は、何ら記載した実施例に限定されるものでない。
概略寸法として、長さLが2000mm、ステップ部の幅Wが160mm、厚さTが80mm、取付部の高さHが120mmの車両用ステップを、次の種々の構造で作製した。
実施例1
材料としてブロックポリプロピレン(b−PP)を用い、中空ブロー成形により合成樹脂中空成形体(第一壁と第二壁とがそれらの周縁同士のみで融着して形成された中空部を有する合成樹脂中空成形体)を形成し、該合成樹脂中空成形体内にプロピレン−エチレンランダム共重合体を基材樹脂とするポリプロピレン系樹脂発泡粒子を充填し、スチーム加熱により充填した発泡粒子同士を融着させて合成樹脂発泡体とすると共に、合成樹脂発泡体と合成樹脂中空成形体の内面とを融着させた複合成形体からなる車両用ステップ(図1〜図3に示した車両用ステップ)を作製した。
該車両用ステップの総重量は4.0kg、合成樹脂中空成形体の最大肉厚は4.0mm、最小肉厚は2.0mm、平均肉厚は3.0mmであり、重量は3.0kgであった。また合成樹脂中空成形体の中空部を充満している合成樹脂発泡体の見掛け密度は45kg/m3であり、合成樹脂中空成形体の重量に対する合成樹脂発泡体の重量の比は0.33であった。
実施例2
中空成形体の平均肉厚を3.5mmとした以外は、実施例1と同様の構成である、第一壁と第二壁とがそれらの周縁同士のみで融着して形成された中空部を有する合成樹脂中空成形体と、該合成樹脂中空成形体の中空部を充満している合成樹脂発泡体とからなる複合成形体からなる車両用ステップ(図1〜図3に示した車両用ステップ)を作製した。
該車両用ステップの総重量は4.5kg、合成樹脂中空成形体の最大肉厚は4.5mm、最小肉厚は2.5mm、平均肉厚は3.5mmであり、重量は3.5kgであった。また、合成樹脂中空成形体の中空部を充満している合成樹脂発泡体の見掛け密度は45kg/m3であり、合成樹脂中空成形体の重量に対する合成樹脂発泡体の重量の比は0.29であった。
実施例3
中空成形体を形成するための材料としてブロックポリプロピレン(b−PP)にガラス繊維を15重量%の配合割合で添加した繊維強化プロピレン系樹脂を用いた以外は、実施例1と同様の構成である、第一壁と第二壁とがそれらの周縁同士のみで融着して形成された中空部を有する合成樹脂中空成形体と、該合成樹脂中空成形体の中空部を充満しているポリプロピレン系樹脂発泡体とからなる複合成形体からなる車両用ステップ(図1〜図3に示した車両用ステップ)を作製した。
該車両用ステップの総重量は4.5kg、合成樹脂中空成形体の最大肉厚は4.0mm、最小肉厚は2.0mm、平均肉厚は3.0mmであり、重量は3.5kgであった。また合成樹脂中空成形体の中空部を充満している合成樹脂発泡体の見掛け密度は45kg/m3であり、合成樹脂中空成形体の重量に対する合成樹脂発泡体の重量の比は0.33であった。
比較例1
材料としてブロックポリプロピレン(b−PP)を用い、中空ブロー成形により、第一壁と第二壁とがそれらの周縁同士で融着し、且つ、第一壁と第二壁とを突き当てて形成したリブを有する合成樹脂中空成形体からなる車両用ステップ(図4、図5に示した車両用ステップ)を作製した。
該車両用ステップの重量は6.5kg、合成樹脂中空成形体の最大肉厚は8.0mm、最小肉厚は1.5mm、平均肉厚は5.0mmであった。リブを形成する第一壁と第二壁との突き当て面積の中空成形体の内表面の表面積に対する割合は5%であった。
比較例2
材料としてブロックポリプロピレン(b−PP)にガラス繊維を15重量%の配合割合で添加した繊維強化ポリプロピレン系樹脂を用い、平均肉厚を4.5mmとした以外は、比較例1と同様の構成である、第一壁と第二壁とがそれらの周縁同士で融着し、且つ、第一壁と第二壁とを突き当てて形成したリブを有する合成樹脂中空成形体からなる車両用ステップ(図4、図5に示した車両用ステップ)を作製した。
該車両用ステップの重量は6.5kg、合成樹脂中空成形体の最大肉厚は7.0mm、最小肉厚は1.0mm、平均肉厚は4.5mmであった。リブを形成する第一壁と第二壁との突き当て面積の全表面積に対する割合は5%であった。
比較例3
材料としてブロックポリプロピレン(b−PP)にガラス繊維を15重量%の配合割合で添加した繊維強化ポリプロピレン系樹脂を用い、中空ブロー成形により、第一壁と第二壁とがそれらの周縁同士のみで融着して形成された中空部を有する合成樹脂中空成形体からなる車両用ステップ(図1及び図2に示したものと同じ外観を有するが、中空部に充満している合成樹脂発泡体が無い車両用ステップ)を作製した。
該車両用ステップの重量は3.5kg、合成樹脂中空成形体の最大厚みは4.0mm、最小厚みは2.0mm、平均厚みは3.0mmであった。
比較例4
平均肉厚を4.5mmとした以外は、比較例3と同様の構成である、第一壁と第二壁とがそれらの周縁同士のみで融着して形成された中空部を有する合成樹脂中空成形体からなる車両用ステップ(図1及び図2に示したものと同じ外観を有するが、中空部に充満している合成樹脂発泡体が無い車両用ステップ)を作製した。
該車両用ステップの重量は5.5kg、合成樹脂中空成形体の最大厚みは6.0mm、最小厚みは3.0mm、平均厚みは4.5mmであった。
上記実施例1〜3及び比較例1〜4の車両用ステップについて、車体に取り付けた状態で、取付金具間の中心に135kgの荷重をかけた時(加子面積:80×200mm)の静的曲げたわみを量(表1において単に「曲げたわみ量」)、及び、平面に載置し、乗降時に足をかける平面部(ステップ部)の任意の場所に直径50mmの加子で局部圧縮をかけた際の5%歪んだ時の圧縮応力(表1において単に「5%歪み時応力」)をそれぞれ測定した。
測定結果を表1に示す。
また、上記実施例1〜3及び比較例1〜4の車両用ステップについて、軽量性、合成樹脂中空成形体(表皮材)の厚みバラツキ、及び強度についてそれぞれ評価した。なお、評価の基準は次に示したものとした。また、比較例1のステップの重量からの重量減少率(軽量化率)を表中に示した。
(軽量性の評価)
○:総重量5.0kg以下
×:総重量5.0kgを超える
(表皮材の厚みバラツキの評価)
○:〔(最大厚みと最小厚みの差)/平均厚み〕の値が1未満
×:〔(最大厚みと最小厚みの差)/平均厚み〕の値が1以上
(強度の評価)
○:静荷重時「曲げたわみ量」が10mm未満
×:静荷重時「曲げたわみ量」が10mm以上
評価結果を表1に併記する。
Figure 0003217373
本考案によれば、軽量化を実現できると同時に、強度の良好な車両用ステップを提供できるため、ピックアップトラックや一部の多目的スポーツ車等の比較的車高の高い車両におけるステップとして広く使用することができるものとなる。
1 車両用ステップ
2 合成樹脂中空成形体
3 合成樹脂発泡体
4 合成樹脂中空成形体を形成する第一壁
4a 第一壁の周縁
5 合成樹脂中空成形体を形成する第二壁
5a 第二壁の周縁
6 ステップ部
7 取付部
8 スリップ防止部
9 取付凹部

Claims (9)

  1. 車体のドア開口部の下方に取り付けられる車両用ステップであって、該車両用ステップは、第一壁と第二壁とがそれらの周縁同士で融着して形成された中空部を有する合成樹脂中空成形体と、該合成樹脂中空成形体の中空部を充満している合成樹脂発泡体とからなる複合成形体から構成されていることを特徴とする、車両用ステップ。
  2. 上記第一壁と第二壁とが、それらの周縁同士のみで融着していることを特徴とする、請求項1に記載の車両用ステップ。
  3. 上記合成樹脂中空成形体の平均肉厚が、1〜4mmであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の車両用ステップ。
  4. 上記合成樹脂中空成形体が、ポリプロピレン系樹脂中に強化繊維を含む繊維強化ポリプロピレン系樹脂を基材樹脂とする中空ブロー成形体であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の車両用ステップ。
  5. 上記繊維強化ポリプロピレン系樹脂中の強化繊維の含有量が、10〜30重量%であることを特徴とする、請求項4に記載の車両用ステップ。
  6. 上記合成樹脂発泡体が、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の車両用ステップ。
  7. 上記合成樹脂発泡体の見掛け密度が、30〜60kg/m3であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の車両用ステップ。
  8. 上記合成樹脂中空成形体の重量に対する上記合成樹脂発泡体の重量の比が、0.2〜0.5であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の車両用ステップ。
  9. 上記複合成形体の長手方向長さが、1〜3mであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の車両用ステップ。
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