JP6986386B2 - 車両用シート部材 - Google Patents
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Description
〔1〕熱可塑性樹脂発泡粒子成形体からなる芯材と、前記芯材の上面側に設けられたポリウレタンフォームと、前記ポリウレタンフォームを覆うシートカバーとを備える車両用シート部材であって、上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体は、貫通孔を有し、前記貫通孔の平均孔径dが1mm〜3mmであり、平均肉厚tが0.8mm〜2mmであり、前記平均孔径dに対する平均肉厚tの比t/dが0.4〜1である、筒状の熱可塑性樹脂発泡粒子の融着体からなり、前記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体は外部と連通する空隙を有しており、前記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の空隙率が10体積%以上25体積%未満であり、前記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の空隙に上記ポリウレタンフォームの一部が含浸して固化しており、前記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の上面から上面に対して垂直方向に3mmの深さに沿って前記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体を切断した切断面における、ポリウレタンフォーム部分の面積割合が5〜20%であることを特徴とする車両用シート部材。
〔2〕上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の引張強さが0.2MPa以上であり、前記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の10%圧縮時の圧縮応力が0.1MPa以上であることを特徴とする、〔1〕に記載の車両用シート部材。
〔3〕上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体は、貫通孔の貫通方向に垂直な方向への10%圧縮時の圧縮荷重Aが0.5N以上である、筒状の熱可塑性樹脂発泡粒子を融着させてなることを特徴とする、〔1〕または〔2〕に記載の車両用シート部材。
〔4〕上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体は、貫通孔の貫通方向への10%圧縮時の圧縮荷重Bが1N以上であり、上記圧縮荷重Aに対する前記圧縮荷重Bの比B/Aが1〜3である、筒状の熱可塑性樹脂発泡粒子を融着させてなることを特徴とする、〔3〕に記載の車両用シート部材。
〔5〕上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の成形体密度が20〜40kg/m3であり、上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体を構成するプロピレン系樹脂の曲げ弾性率が1200MPa超であることを特徴とする、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の車両用シート部材。
〔6〕上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の底面の周縁に止め具固定溝が形成され、前記止め具固定溝に上記シートカバーを固定する止め具が挿入されていることを特徴とする、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の車両用シート部材。
〔7〕上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の周縁部に環状フレーム部材がインサート成形により埋設されていることを特徴とする、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の車両用シート部材。
〔8〕上記貫通孔を有する熱可塑性樹脂発泡粒子が、筒状のポリプロピレン系樹脂発泡芯層と、前記発泡芯層を被覆するポリオレフィン系樹脂被覆層とを有する多層発泡粒子であり、前記被覆層を構成する樹脂の融点が前記発泡芯層を構成する樹脂の融点よりも低いことを特徴とする、〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の車両用シート部材。
〔9〕上記貫通孔を有する熱可塑性樹脂発泡粒子の平均長さLが、2〜7mmであることを特徴とする、〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の車両用シート部材。
〔10〕上記貫通孔を有する熱可塑性樹脂発泡粒子の平均外径Dが、2〜6mmであり、前記平均外径Dに対する上記平均長さLの比L/Dが、1〜1.5であることを特徴とする、〔9〕に記載の車両用シート部材。
なお、以下の説明において、適宜、本発明の好ましい数値範囲を示す場合があるが、この場合に、数値範囲の上限および下限に関する好ましい範囲、より好ましい範囲、特に好ましい範囲は、上限および下限のすべての組み合わせから決定することができる。また、本明細書において特段の断りがない場合には、車両用シート部材の前後方向、左右方向、および上下方向は、車両に設置された際における車両の前後方向、左右方向、および上下方向と同様である。また、本明細書において特段の断りなく収縮という場合には、熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の成形後に生じる成形収縮を意味する。
空隙率(体積%)=[(H−I)/H]×100 ・・・(式1)
具体的には、以下のとおり測定することができる。
成形収縮が収まった後の発泡粒子成形体から、測定対象箇所を無作為に10箇所以上選択し、各測定対象箇所から体積50cm3以上の直方体(例えば、25mm×25mm×100mmの寸法を有する直方体)形状のスキン面を有しないカットサンプルを切り出す。該カットサンプルのそれぞれについて、カットサンプル外形寸法から体積H(cm3)を算出するとともに、カットサンプルの空隙部を除いた体積I(cm3)を測定する。体積Iは、カットサンプルをアルコール中に沈めた時の、体積の増量分の値として求めることができる。このとき、アルコールとしては、例えばエタノールなどを用いることができる。そして、体積Hの値と体積Iの値に基づき、上記(式1)により空隙率を体積比率として算出する(体積%)。それぞれのカットサンプルについて算出された空隙率の値を算術平均し、それを空隙率とする。
また、前記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の上面から3mmの深さに沿った断面における、空隙1個あたりの面積γ(mm2)は、4mm2以下であることが好ましい。上記範囲内であれば、空隙1個あたりの面積が小さいので、ポリウレタンフォームが含浸されすぎることがなく、且つ、適度な接着性を併せ持つものとなる。上記観点から、面積γは、3.5mm2以下が好ましく、3.0mm2以下が更に好ましい。
さらに、前記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の底面の周縁に止め具固定溝が形成され、該止め具固定溝に前記シートカバーを固定する止め具が挿入され、止め具50に外力がかかる際には、止め具50によって止め具固定溝40の壁面に局所的に外力がかかり、止め具固定溝40の壁面を構成する発泡粒子が潰されてしまう場合がある。圧縮応力が上記範囲内であれば、貫通孔を有する発泡粒子60から前記壁面が構成されていても、貫通孔部分が極度に潰されてしまうことが防止されるので、十分に止め具50を固定することができる。また、かかる観点から、上記発泡粒子成形体11の10%圧縮応力は、0.1MPa以上0.3MPa以下であることが好ましい。
発泡粒子成形体11から任意に選択された5か所以上において、所定寸法のカットサンプルを切り出し、そのカットサンプルの体積V(cm3)を外径寸法から算出するとともに、カットサンプルの重量M(g)を測定する。そして、カットサンプルの体積V(cm3)でカットサンプルの重量M(g)を除することによりM/Vを算出する。カットサンプルごとに算出されたM/Vの値を算術平均し、発泡粒子成形体11の成形体密度とすることができる。
発泡粒子60を構成する熱可塑性樹脂としては、例えばポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などが挙げられる。また、当該樹脂として、ポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂との複合樹脂、上記の樹脂の2種以上の混合物などを用いることもできる。
なお、貫通孔61の平均孔径dは、発泡粒子の断面写真(貫通孔に直交する断面)において観察される50個以上の発泡粒子60の貫通孔61の断面積を測定し、断面積を円の面積とした時の直径に換算してこれらの算術平均から求めることができる。
なお、発泡粒子60の平均肉厚tは、図3における、発泡粒子の表面から貫通孔の外径までの厚みをいい、例えば、発泡粒子の断面写真(貫通孔に直交する断面)において、発泡粒子表面から貫通孔の中心に向けて直線を引き、発泡粒子表面から発泡粒子の貫通孔壁部分までの直線の長さを測定する。上記のようにして観察される複数の発泡粒子の肉厚を、1つの発泡粒子につき均等に4箇所以上、合計50個以上の発泡粒子の算術平均として求めることができる。
また、発泡粒子の平均長さLは、2〜7mmであることが好ましい。発泡粒子の平均長さLは、発泡粒子の貫通孔の貫通方向の長さをいい、1つの発泡粒子につき均等に4箇所以上、合計50個以上の発泡粒子の算術平均として求めることができる。
また、発泡粒子60の平均外径Dに対する平均長さLの比L/Dは、成形性の観点から、0.5〜2であることが好ましく、1〜1.5であることがより好ましい。
また、局所的な圧縮特性が優れる発泡粒子であれば、貫通孔を有する発泡粒子でも比較的肉厚であるので、ポリウレタンフォームの含浸性において、ポリウレタンフォームが適度に含浸されポリウレタンフォームの密度管理が容易となり、良好な接着性を有するものとなる。さらに、止め具固定溝40の壁面において、発泡粒子の周面部分64が壁面の表面に露出した場合であっても、止め具50が外力によってズレたときでも局所的な圧縮に耐えて、十分に止め具50を保持することができる。上記観点から、発泡粒子1個あたりの、発泡粒子60の貫通孔の貫通方向に垂直な方向への10%圧縮時の圧縮荷重Aは、好ましくは0.6N以上、更に好ましくは0.7N以上である。なお、10%圧縮時圧縮荷重Aの上限は、概ね2Nである。
まず、基材樹脂となるポリプロピレン系樹脂を押出機で溶融混練した後、ストランド状に押し出して、冷却後適宜長さに切断するか、あるいは適宜長さに切断後冷却するなどの方法によって樹脂粒子を製造する。この際、ダイとして押出機ダイの溶融樹脂出口に所望の筒状の熱可塑性樹脂粒子の断面形状と同様のスリットを有するものを選択することや、筒形を維持するために、スリットの内側に筒形ストランド穴部の圧力を常圧もしくはそれ以上に保つための圧力調整孔を設けたものなどを使用することにより、貫通孔を有する発泡粒子を製造することができる。
次に、樹脂粒子を密閉容器内に発泡剤の存在下で分散媒に分散させて、樹脂粒子の軟化温度以上の温度に加熱して樹脂粒子内に発泡剤を含浸させる。その後、容器を開放し、容器内圧力を発泡剤の蒸気圧以上の圧力に保持しながら樹脂粒子と分散媒とを同時に容器内よりも低圧の雰囲気下(通常は大気圧下)に放出して熱可塑性樹脂粒子を発泡させることで、貫通孔を有する発泡粒子60を得ることができる。
なお、ここでは、ポリプロピレン系樹脂で構成される発泡した芯層62と、その芯層62を構成するポリプロピレン系樹脂の融点Tc(℃)より低い融点Ts(℃)のポリプロピレン系樹脂で構成される非発泡状態の被覆層63とを備える多層発泡粒子60Aの製造方法を例に説明する。
芯層形成用押出機と被覆層形成用押出機の2台の押出機を共押出ダイに連結し、芯層形成用押出機には、芯層形成用のポリプロピレン系樹脂と、必要に応じて添加される添加剤とを供給して溶融混練する。一方の被覆層形成用押出機には、被覆層形成用のポリプロピレン系樹脂と、必要に応じて添加される添加剤とを供給して溶融混練する。さらに、それぞれの溶融混練物を上記共押出ダイ内で合流させ、非発泡状態の筒状の芯層と、芯層の外側表面を被覆する非発泡状態の被覆層とからなる鞘芯型の複合体を形成する。そして、押出機先端に付設された口金の細孔から該複合体を押出し、所定の重量となるように切断することにより、筒状のポリプロピレン系樹脂からなる芯層とこれを被覆するポリプロピレン系樹脂からなる被覆層とからなる貫通孔を有する多層樹脂粒子を得ることができる。
上記分散媒放出発泡方法では、容器内で加熱された多層発泡粒子60A同士が互いに融着しないように、分散媒体中に分散剤を添加することが好ましい。分散剤は、多層発泡粒子60Aの100質量部当り、たとえば0.001質量部以上5質量部以下の範囲で使用されることが好ましい。
なお、上記長尺部材の引張強さは、JIS G3532 SWM−Bに示される測定方法に準じて測定することができる。
なお、上記芯材10は、芯材10の強度や車体への固定の観点から、環状フレーム部材12を有することが好ましい。環状フレーム部材12は、発泡粒子成形体11の平面視における外縁に沿って埋設されていることが好ましい。
まず、芯材成形用の金型内の所定の位置に、フレーム部材12を配置するとともに、貫通孔を有する発泡粒子60を当該金型内に充填する。続いて、加熱スチームを金型内に導入して貫通孔を有する発泡粒子60を加熱して二次発泡させ、発泡粒子60を相互に融着させてフレーム部材12を埋設する発泡粒子成形体11を成形することで製造される。このように製造された芯材10は、発泡粒子成形体11とフレーム部材12との一体成形物であり、両者の一体性に優れるものとなる。
かかる構造を実現する手段としては、ポリウレタンフォーム積層用の成形型内にて、芯材10を構成する発泡粒子成形体11の上に、液状のポリウレタンフォーム用原料を供給する。このとき、ポリウレタンフォーム用原料を発泡粒子成形体11上に供給した際に空隙内に入り込んでいるポリウレタンフォーム用原料が発泡することにより、あるいは、ポリウレタンフォーム用原料の発泡時の圧力でポリウレタンフォームの一部が空隙内に押し込まれることにより、空隙部内にポリウレタンフォームの一部が入り込んで固化した状態となる。
なお、上記液状のポリウレタンフォーム用原料は、公知の材料を適宜使用することができ、ポリウレタンと各種の発泡剤などを含むことができる。また、液状のポリウレタンフォーム用原料の量なども所望のポリウレタンフォームの密度にあわせて適宜設定することができる。また、ポリウレタンフォーム用原料を発泡させるための条件も、適宜設定することができる。
なお、止め具固定溝40の幅は、止め具50の矢じり部51の全幅よりも小さいことが好ましく、止め具50の矢じり部51の全幅に対して70〜95%であることが好ましく、80〜90%であることがより好ましい。
内径65mmの芯層形成用押出機および内径30mmの外側被覆層形成用押出機の出口側に多層ストランド形成用ダイが取付けられた押出機を用い、芯層を形成するためのポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂、融点:142℃、曲げ弾性率1470MPa)、および被覆層を形成するためのポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂、融点:125℃)を、それぞれの押出機に供給し、溶融混練してそれぞれ溶融混練物とした。なお、芯層を構成する樹脂には、気泡調整剤としてホウ酸亜鉛を添加し、芯層を構成する樹脂を基材樹脂としたマスターバッチを調製して芯層形成用押出機に供給した。ホウ酸亜鉛の含有量は、1000質量ppmとなるよう調整した。
上述のとおり得た2種の溶融混練物を、多層ストランド形成用ダイに導入し、ダイ内で合流してダイ先端に取付けた口金の小孔から、円筒形状のストランドとして押出した(非発泡芯層の質量%:被覆層の質量%=95:5)。押出されたストランドを水冷し、ペレタイザーで切断して乾燥して円筒形状の多層樹脂粒子を得た。多層樹脂粒子は、被覆層と非発泡状態の芯層とが積層された構造(鞘芯形状)を有しており、芯層に貫通孔を有する。
その後、さらに発泡温度まで加熱昇温して再度15分間保持し、平衡蒸気圧を3.6MPaに調整した。しかる後、密閉容器内の内容物を大気圧下に水とともに放出した。このとき芯層は、発泡して発泡芯層をなし、被覆層は、発泡芯層の周面を被覆する被覆層をなした。こうして貫通孔を有する多層発泡粒子(図3(b)参照)を得た。
得られた多層発泡粒子は、かさ密度30.0kg/m3、平均粒子重量1.5mg、貫通孔の平均孔径1.4mm、平均肉厚1.1mm、平均t/d=0.8、平均L/D=1.3であった。
図5に示すフレーム部材12と同様の構成のフレーム部材を、引張強さ(JIS G3532 SWM−B)500N/mm2の鉄製棒状体により作製した。前方側3か所の前方掛け止め具を構成する鉄製棒状体には、直径5mmのものを用い、その他の箇所の鉄製棒状体には、直径4.5mmのものを用いた。なお、フレーム部材を構成する単片の鉄製棒状体の交差箇所は溶接により接合した。
使用した貫通孔を有する発泡粒子、得られた発泡粒子成形体の特性について、表1に実施例1として記載する。
発泡粒子として、かさ密度25.3kg/m3、平均粒子重量1.5mg、貫通孔の平均孔径2.8mm、平均肉厚0.7mm、平均t/d=0.3、平均L/D=0.9である、多層の、貫通孔を有するポリプロピレン系樹脂発泡粒子(図4参照)を用い、成形条件の一部を下記のとおりにしたこと以外は実施例1と同様の方法で芯材を成形した。なお、ポリプロピレン系樹脂の曲げ弾性率は980MPaである。
比較例1では、スチーム加熱時の成形スチーム圧を、一方加熱:0.16MPa(G)逆一方加熱:0.26MPa(G)、本加熱:0.30MPa(G)とした。また、水冷時間は120秒、空冷時間は10秒とした。使用した発貫通孔を有する発泡粒子、得られた発泡粒子成形体の特性について、表1に比較例1として記載する。
その測定結果を表2に実施例1および比較例1として記載する。
その測定結果を表1に実施例1および比較例1として記載する。
なお、貫通孔を有しないポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体において、同様の方法によって成形体を作製した場合には、RH5.0mm、LH5.5mmとなり、貫通孔を有する発泡粒子成形体よりも反り量が大きいものであった。
なお、ポリウレタンフォームの発泡密度を90±5g/Lとした際には、最大含浸深さは、9mm以下であることが好ましい。
その測定結果を表2に実施例1および比較例1として記載する。
その測定結果を表3に実施例1および比較例1として記載する。
11 発泡粒子成形体
12 フレーム部材
12A 外形フレーム部
12B 中央フレーム部
12C 後方掛け止め具
12D 前方掛け止め具
20 ポリウレタンフォーム
30 シートカバー
40 止め具固定溝
50 止め具
51 矢じり部
52 押圧部
53 突起
60 貫通孔を有する発泡粒子
60A 貫通孔を有する多層発泡粒子
61 貫通孔
62 発泡芯層
63 被覆層
64 周面部分
65 貫通孔部分
100:車両用シート部材
Claims (10)
- 熱可塑性樹脂発泡粒子成形体からなる芯材と、前記芯材の上面側に設けられたポリウレタンフォームと、前記ポリウレタンフォームを覆うシートカバーとを備える車両用シート部材であって、上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体は、貫通孔を有し、前記貫通孔の平均孔径dが1mm〜3mmであり、平均肉厚tが0.8mm〜2mmであり、前記平均孔径dに対する平均肉厚tの比t/dが0.4〜1である、筒状の熱可塑性樹脂発泡粒子の融着体からなり、前記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体は外部と連通する空隙を有しており、前記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の空隙率が10体積%以上25体積%未満であり、前記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の空隙に上記ポリウレタンフォームの一部が含浸して固化しており、前記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の上面から上面に対して垂直方向に3mmの深さに沿って前記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体を切断した切断面における、ポリウレタンフォーム部分の面積割合が5〜20%であることを特徴とする、車両用シート部材。
- 上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の引張強さが0.2MPa以上であり、前記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の10%圧縮時の圧縮応力が0.1MPa以上であることを特徴とする、請求項1に記載の車両用シート部材。
- 上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体は、貫通孔の貫通方向に垂直な方向への10%圧縮時の圧縮荷重Aが0.5N以上である、筒状の熱可塑性樹脂発泡粒子を融着させてなることを特徴とする、請求項1または2に記載の車両用シート部材。
- 上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体は、貫通孔の貫通方向への10%圧縮時の圧縮荷重Bが1N以上であり、上記圧縮荷重Aに対する前記圧縮荷重Bの比B/Aが1〜3である、筒状の熱可塑性樹脂発泡粒子を融着させてなることを特徴とする、請求項3に記載の車両用シート部材。
- 上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の成形体密度が20〜40kg/m 3 であり、上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体を構成するプロピレン系樹脂の曲げ弾性率が1200MPa超であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の車両用シート部材。
- 上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の底面の周縁に止め具固定溝が形成され、前記止め具固定溝に上記シートカバーを固定する止め具が挿入されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の車両用シート部材。
- 上記熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の周縁部に環状フレーム部材がインサート成形により埋設されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の車両用シート部材。
- 上記貫通孔を有する熱可塑性樹脂発泡粒子が、筒状のポリプロピレン系樹脂発泡芯層と、前記発泡芯層を被覆するポリオレフィン系樹脂被覆層とを有する多層発泡粒子であり、前記被覆層を構成する樹脂の融点が前記発泡芯層を構成する樹脂の融点よりも低いことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の車両用シート部材。
- 上記貫通孔を有する熱可塑性樹脂発泡粒子の平均長さLが、2〜7mmであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の車両用シート部材。
- 上記貫通孔を有する熱可塑性樹脂発泡粒子の平均外径Dが、2〜6mmであり、前記平均外径Dに対する上記平均長さLの比L/Dが、1〜1.5であることを特徴とする、請求項9に記載の車両用シート部材。
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